JPH1183273A - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 氷脱落防止突出部に霜が付着しない構造の冷
蔵庫を提供する。 【解決手段】 製氷皿４４の背面にある切欠３０に侵入
する氷の脱落を防止するための氷脱落防止突出部５６
が、櫛状の氷脱落防止突起部によって構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動製氷装置を有
する冷蔵庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近の冷蔵庫においては、自動製氷装置
を有したものがある。この自動製氷装置は、冷蔵室に配
された水タンクの水を、製氷室に配されている製氷皿へ
供給し、凍結させる。そして、この製氷皿で製氷された
氷を、その製氷皿の下方にある貯氷箱へ落下させて氷を
製造するものである。

【０００３】この貯氷箱は、製氷室の扉を開けることに
よってその扉と共に前方へ引出されて、その内部の氷を
取り出すことができる。

【０００４】ところで、図１０に示すように、この自動
製氷装置１００には、氷検知レバー１４６が設けられて
いる。この氷検知レバー１４６は、製氷皿１４４が設け
られている皿支持装置１４２から貯氷箱１２８に進入退
出可能に設けられており、貯氷箱１２８の氷の量を検知
するものである。すなわち、貯氷箱１２８に氷がある場
合には氷検知レバー１４６が氷と当接して停止し、氷が
ない場合には貯氷箱１２８の底面まで下がるため、この
氷検知レバー１４６の回転角度によって、貯氷箱１２８
内部に氷の量を検知するものである。

【０００５】上記したように貯氷箱１２８は扉１２４と
共に前方へ引き出されるわけであるが、この場合に氷検
知レバー１４６がその引出しの障害にならないようにす
るために、貯氷箱１２８の背面には氷検知レバー１４６
が通過するための切欠１３０が設けられている。

【０００６】ところが、この貯氷箱１２８の切欠１３０
から、貯氷箱１２８内部の氷、例えば、割れ氷等が製氷
室１１４に脱落する場合がある。そのため、製氷室１１
４の背面から氷脱落防止突出部１１０が突出し、この切
欠１３０に侵入する構造となっている（図９及び図１０
参照）。

【０００７】この氷脱落防止突出部１１０が貯氷箱１２
８の切欠１３０に侵入することにより、切欠１３０が閉
塞されて、この部分から割れ氷等が脱落するのを防止す
ることができる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記したように製氷室
１１４の背面には氷脱落防止突出部１１０が図９及び図
１０のようにもうけられているが、この氷脱落防止突出
部１１０に冷気吹出口１４８からの冷気が当たると霜が
付着するという問題があった。

【０００９】そこで本発明は上記問題点に鑑み、氷脱落
防止突出部に霜が付着しない構造の冷蔵庫を提供するも
のである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１の冷蔵
庫は、冷蔵庫の製氷室に貯氷箱が引出し自在に設けら
れ、前記貯氷箱の上方には、前記貯氷箱へ氷を供給する
製氷皿と、前記貯氷箱内部の氷の量を検知する氷検知レ
バーが設けられ、前記貯氷箱の背面には、前記貯氷箱を
引出した場合に前記氷検知レバーを通過させるための切
欠が設けられた冷蔵庫において、前記製氷室の背面に
は、前記貯氷箱の切欠に侵入して、前記貯氷箱の内部の
氷の脱落を防止する脱落防止突出部が設けられ、前記氷
脱落防止突出部は、複数の氷脱落防止突起部が互いに所
定間隔をおいて構成されたものである。

【００１１】請求項２の冷蔵庫は、請求項１のものにお
いて、前記製氷室の背面における前記氷脱落防止突出部
の上方に第１冷気吹出し口が設けられたものである。

【００１２】請求項３の冷蔵庫は、請求項１のものにお
いて、前記製氷室の背面における前記突出部と前記第１
冷気吹出し口との間に、前記第１冷気吹出し口から吹き
出た冷気を前記製氷皿へ案内する冷気案内突出部が水平
方向に設けられ、前記冷気案内突出部は、複数の冷気案
内突起部が互いに所定間隔をおいて構成されているもの
である。

【００１３】請求項１の冷蔵庫であると、氷脱落防止突
出部が、複数の氷脱落防止突起部が互いに所定間隔をお
いて構成されたものであるため、この部分に霜が付着す
ることがない。

【００１４】請求項２の冷蔵庫であると、氷脱落防止突
出部の上方に第１冷気吹出口を設けることによって、冷
気をこの部分から吹き出し、製氷皿等に冷気を送り込
む。この場合に、この冷気によって氷脱落防止突出部に
霜が付着することがない。

【００１５】請求項３の冷蔵庫であると、冷気案内突出
部によって、第１冷気吹出口の冷気をスムーズに製氷皿
へ案内することができる。

【００１６】請求項４の冷蔵庫であると、氷脱落防止突
出部の左側または右側の少なくともどちらか一方に第２
冷気吹出口を設けることにより、貯氷箱へ冷気を送り込
むことができる。この場合に、氷脱落防止突出部に霜が
付着することがない。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の一実施例の冷蔵庫を図１
〜図８に基づいて説明する。

【００１８】図２は、本実施例の冷蔵庫１０の斜視図で
あって、この冷蔵庫１０には上方から冷蔵室１２，製氷
室１４、冷凍室１６及び野菜室１８が設けられている。
また、製氷室１４の右側には、庫内温度を調整すること
ができる切換室２０が設けられている。

【００１９】図３は、冷蔵庫１０の中段部分の拡大斜視
図であって、冷蔵室１２の扉２２及び製氷室１４の扉２
４を開いた状態を示したものである。図４は、貯氷箱２
８の斜視図である。

【００２０】図３において、冷蔵室１２の底部左側に
は、氷を作るための水タンク２６が設けられている。

【００２１】製氷室１４は、図３に示すように、扉２４
を前方へ引き出すと、それとともに貯氷箱２８が引き出
される構造となっている。この貯氷箱２８は、図４に示
すように、前後方向に長い箱形となっており、背面の右
側には、上端が開口した切欠３０が設けられている。

【００２２】製氷室１４に冷気を送り込む構造につい
て、図５及び図６に基づいて説明する。

【００２３】図５に示すように、製氷室１４及び冷凍室
１６の背面には、冷却空間３２を形成するためのエバカ
バー３４が設けられている。このエバカバー３４は、図
６に示すように、前カバー部３６と、後カバー部３８と
を組み合わせてなるものであり、その内部が冷却空間３
２となっている。エバカバー３４は、冷凍室１６の背面
側では、横幅が広く形成されているが、製氷室１４の部
分においてはその上部の横幅がくびれて細く形成されて
いる。そして、このくびれ部分の位置にファン４０が設
けられ、横幅が広い部分に不図示の冷却器が配されてい
る。また、この前カバー部３６の横幅が広い部分の上部
における後面側には、ファン４０からの冷気を上段の冷
凍室へ案内するための案内突条６１が、上方へ湾曲する
ように設けられている。この案内突条６１により、上段
の冷凍室の背面に位置する吹出し口６３へ効率よく冷気
を送ることができる。なお、この前カバー部３６の前面
が、後述する製氷室１４の背面に相当する。

【００２４】次に、製氷室１４の内部の構造を図１、図
７及び図８に基づいて説明する。

【００２５】製氷室１４の天井部には皿支持装置４２が
設けられ、この後面には製氷皿４４が回転自在に配され
ている。この製氷皿４４には、前記した冷蔵室１２にあ
る水タンク２６から所定の量だけ水が供給される。ま
た、皿支持装置４２の後面下部には、回転自在に氷検知
レバー４６が貯氷箱２８に進入退出可能に設けられてい
る。この製氷皿４４及び氷検知レバー４６の下方に氷を
貯めるための貯氷箱２８が配されている。

【００２６】製氷皿４４で凍結した氷は、皿支持装置４
２によって製氷皿４４がひねるように回転して、その内
部の氷が貯氷箱２８に落下する構造となっている。そし
て、貯氷箱２８内部に氷がある場合にはこの氷によって
氷検知レバー４６が押し上げられて、氷があることを検
知することができる。これに対し、貯氷箱２８内部に氷
がない場合には、氷検知レバー４６が貯氷箱２８の底部
まで垂れ下がるため氷がないことを検知することができ
る。

【００２７】貯氷箱２８を扉２４とともに引出した場合
には、氷検知レバー４６が障害にならないようにするた
めに、前記した切欠３０が貯氷箱２８の背面に設けられ
ている。すなわち、氷検知レバー４６は、この切欠３０
の部分を通過して貯氷箱２８が前方へ引出し可能とな
る。

【００２８】製氷室１４の背面４８、すなわち、前カバ
ー部３６の上部には、第１冷気冷気吹出口４８が水平方
向に設けられている。また、この第１冷気吹出口４８の
下方には、冷気案内突出部５０が水平方向に突出してい
る。

【００２９】図７は、製氷室内部の斜視図であり、図８
は、製氷室の後部の平面図を示し、図７及び図８に示す
ように、この冷気案内突出部５０は、板状の縦リブ５２
が、縦方向に複数枚互いに所定間隔を開けて突出すると
ともに、隣接する縦リブ５２，５２の間には冷気が通過
できるようにするための開口部５４が設けられている。
この冷気案内突出部５０は、第１冷気吹出口４０から吹
き出された冷気を製氷皿４４の上部に案内して、製氷皿
４４内部の水が凍結させるものである。

【００３０】冷気案内突出部５０の１つの縦リブ５２が
下方に延設されて氷脱落防止突出部５６を形成してい
る。この氷脱落防止突出部５６は、貯氷箱２８の切欠３
０の位置に相当する部分に設けられており、図１及び図
９に示すように、２つの氷脱落防止突起部５８から形成
され、櫛状となっている。そして、この櫛状の氷脱落防
止突起部５８が、切欠３０に侵入することによって、こ
の切欠３０から貯氷箱２８の割れ氷等の氷が脱落するの
を防止する。

【００３１】氷脱落防止突出部５６の右側及び左側に
は、水平方向に第２冷気吹出口６０が設けられている。
第２冷気吹出口６０から吹き出された冷気は、貯氷箱２
８を冷却する。

【００３２】第２冷気吹出口６０から吹き出された冷気
は製氷室１４の背面に沿って吹き出される。この吹き出
された冷気は、氷脱落防止突出部５６の位置にも至る
が、氷脱落防止突出部５６は、櫛状に氷脱落防止突起部
５８が突出しているため、この部分で冷気が滞留するこ
とが無く、霜が付着することがない。

【００３３】また、第１冷気吹出口４８及び前記した第
２冷気吹出口６０からの冷気が、冷気案内突出部５０に
も至るが、この部分には複数の開口部５４が形成されて
いるため、この部分でも冷気が滞留することがなく霜が
付着しない。これは、開口部５４の部分で製氷室１４の
背面に沿って冷気が流れるからである。

【００３４】

【発明の効果】以上により本発明の冷蔵庫であると、貯
氷箱の切欠に侵入して、その内部の氷の脱落を防止する
氷脱落防止突出部が、複数の氷脱落防止突起部が所定間
隔をおいて構成されたものとなっているため、この部分
で冷気の滞留が起こることなく、製氷室の背面に沿って
冷気が流れるため、この氷脱落防止突出部に霜が付着し
たりすることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す製氷室の縦断面図であ
る。

【図２】冷蔵庫の全体斜視図である。

【図３】冷蔵庫の中段部の拡大斜視図である。

【図４】貯氷箱の斜視図である。

【図５】冷蔵庫の本体の正面図である。

【図６】エバカバーの分解斜視図である。

【図７】製氷室内部の斜視図である。

【図８】製氷室の一部の平面図である。

【図９】従来の冷蔵庫における製氷室の内部の斜視図で
ある。

【図１０】製氷室の縦断面図である。

【符号の説明】

１０ 冷蔵庫 １４ 製氷室 ２４ 扉 ３０ 切欠 ４４ 製氷皿 ４６ 氷検知レバー ４８ 第１冷気吹出口 ５０ 冷気案内突出部 ５４ 開口部 ５６ 氷脱落防止突出部 ５８ 氷脱落防止突起部 ６０ 第２冷気吹出口

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】冷蔵庫の製氷室に貯氷箱が引出し自在に設
   けられ、 前記貯氷箱の上方には、前記貯氷箱へ氷を供給する製氷
   皿と、前記貯氷箱内部の氷の量を検知する氷検知レバー
   が設けられ、 前記貯氷箱の背面には、前記貯氷箱を引き出した場合に
   前記氷検知レバーを通過させるための切欠が設けられた
   冷蔵庫において、 前記製氷室の背面には、前記貯氷箱の切欠に侵入して、
   前記貯氷箱の内部の氷の脱落を防止する氷脱落防止突出
   部が設けられ、 前記氷脱落防止突出部は、複数の氷脱落防止突起部が互
   いに所定間隔をおいて構成されたものであることを特徴
   とする請求項１記載の冷蔵庫。
2. 【請求項２】前記製氷室の背面における前記氷脱落防止
   突出部の上方に第１冷気吹出し口が設けられたことを特
   徴とする請求項１記載の冷蔵庫。
3. 【請求項３】前記製氷室の背面における前記突出部と前
   記第１冷気吹出し口との間に、前記第１冷気吹出し口か
   ら吹き出た冷気を前記製氷皿へ案内する冷気案内突出部
   が水平方向に設けられ、 前記冷気案内突出部は、複数の冷気案内突起部が互いに
   所定間隔をおいて構成されたものであることを特徴とす
   る請求項２記載の冷蔵庫。
4. 【請求項４】前記製氷室の背面における前記氷脱落防止
   突出部の左側、または、右側の少なくともどちらか一方
   に第２冷気吹出し口が設けられたことを特徴とする請求
   項１記載の冷蔵庫。