JPH1183023A - 高周波加熱調理器 - Google Patents

高周波加熱調理器

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JPH1183023A
JPH1183023A JP23450497A JP23450497A JPH1183023A JP H1183023 A JPH1183023 A JP H1183023A JP 23450497 A JP23450497 A JP 23450497A JP 23450497 A JP23450497 A JP 23450497A JP H1183023 A JPH1183023 A JP H1183023A
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JP
Japan
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unit
switching element
turned
function
power supply
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Application number
JP23450497A
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English (en)
Inventor
Toshio Ogasawara
敏雄 小笠原
Shin Ando
伸 安藤
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Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd, Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高額となる要因のマイコンを用いることな
く、しかも、従来のメカ式の高周波加熱調理器に比べ調
理の汎用性や操作性を大幅に向上させる。 【解決手段】 加熱室1内の調理物を加熱するためのマ
イクロ波発振部16と、調理時間が設定されたときにオ
ンするタイマ接点14aと、その接点14aがオンした
ときに商用電源が印加され、所定の直流電圧を生成する
第1電源回路部20及び第2電源回路部25と、ガスセ
ンサ42を有する電位設定部41、一対のトランジスタ
Q5,Q6からなる反転保持部43及びトランジスタQ
5,Q6のオン・オフ動作に基づいて分圧回路を形成す
る反転保持電位設定部44から構成されたセンサ付制御
部40と、センサ付制御部40の制御に基づいてマイク
ロ波発振部16の通電を制御するスイッチ部50とを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波加熱調理器
の火力を調節する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より高周波加熱調理器の火力を自動
的に制御する自動加熱装置については広く実用化されて
いる。例えば、サーミスタ等の温度センサやガスセンサ
を用い、この検出手段による加熱室内の温度/ガス濃度
の検出が制御温度/制御濃度に達するまでの時間を加熱
開始から測定し、これに定数を掛けて全加熱時間を決定
するというものである。また、例えば特開平4−904
2号公報には、温度センサとガスセンサとを併用し、米
の量に応じた炊飯の加熱を制御することが開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の高周波
加熱調理器では、制御回路の主要部としてマイクロコン
ピュータが使用されているが、マイクロコンピュータ
(以下、単に「マイコン」という)は、海外等から入荷
するときには関税による高額化となり、入荷の遅れによ
るトラブルもつきものであった。また、マイコンを利用
した制御回路では、ノイズ対策やマイコンの暴走対策が
必要であるため、その部品によるコスト高となってい
た。
【0004】さらには、マイコンの誤動作の有無を検査
しなければならないために、マイコンを用いていない回
路と比べ開発期間が長くなって、納期や人権費の面から
もコストを圧迫し、マイコンを搭載していないメカ式の
高周波加熱調理器と比べて高額なっていた。
【0005】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、高額となる要因のマイコンだけにとどま
らず制御電源用のトランスも用いることなく、しかも、
従来のメカ式の高周波加熱調理器に比べて調理の汎用性
や操作性を大幅に向上させた高周波加熱調理器を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高周波加熱
調理器は、加熱室内の調理物を加熱するためのマイクロ
波発振部と、商用電源と前記マイクロ波発振部との間に
挿入された常開接点を有し、調理時間が設定されたとき
にその接点をオンするタイマと、前記接点がオンしたと
きに商用電源が印加され、所定の直流電圧を生成する第
1電源回路部及び第2電源回路部と、センサ付制御部
と、該センサ付制御部の制御に基づいて前記マイクロ波
発振部の通電を制御するスイッチ部とを備え、前記セン
サ付制御部は、前記第1電源回路部の電圧が印加された
とき前記マイクロ波発振部の加熱により調理物から発生
するガスを検出し、該ガス検出に応じて抵抗値が変化す
る内部抵抗及びヒータ部を有するガスセンサを備え、該
ガスセンサの内部抵抗の値に応じて電位を設定する電位
設定部と、該電位設定部の電位が第1電位を越えたとき
オンし、前記電位が第2電位まで下降したときオフする
第1スイッチング素子、及び該第1スイッチング素子の
動作に連動してその状態を保持する第2スイッチング素
子を有する反転保持部と、前記第1スイッチング素子が
オフのときは第1分圧回路を形成して前記第1電源回路
部の電圧を分圧して前記第1電位を設定し、前記第2ス
イッチング素子がオンしたときは第2分圧回路を形成し
て前記第1電源回路部の電圧を分圧して前記第2電位を
設定する反転保持電位設定部とから構成され、前記スイ
ッチ部は、前記第1スイッチング素子がオフのときにオ
ンする第3スイッチング素子と、該第3スイッチング素
子がオンしたときに前記第2電源回路部の電圧が印加さ
れ、前記マイクロ波発振部に商用電源を印加させるリレ
ーとを有するものである。
【0007】また、本発明の高周波加熱調理器は、加熱
室内の調理物を加熱するためのマイクロ波発振部と、商
用電源と前記マイクロ波発振部との間に挿入された常開
接点を有し、調理時間が設定されたときにその接点をオ
ンするタイマと、前記接点がオンしたときに商用電源が
印加され、所定の直流電圧を生成する第1電源回路部及
び第2電源回路部と、請求項1記載のセンサ付制御部及
びスイッチ部と、通電率制御部と、機能1選択キーが押
圧されたとき前記通電率制御部の制御を有効にする機能
1設定部と、機能2選択キーが押圧されたとき前記セン
サ付制御部の制御を有効にする機能2設定部とを備え、
前記通電率制御部は、操作に基づいて抵抗値が可変する
可変抵抗を有し、前記第1電源回路部の電圧を可変抵抗
の値に基づいて分圧する電位設定部と、前記第1電源回
路部の電圧を充放電するコンデンサを有する充電部と、
該充電部の電位が前記電位設定部により設定された分圧
値を越えたときにオンし、充電部の電位が前記分圧値ま
で下降したときオフする第4スイッチング素子、及び該
第4スイッチング素子の動作に連動してその状態を保持
する第5スイッチング素子を有する反転保持部とから構
成され、前記機能1設定部は、機能1選択キーの押圧に
連動してオンする第1スイッチと、該第1スイッチがオ
ンしたとき瞬間的に機能2停止信号を出力する機能2停
止回路と、前記第1スイッチのオンに連動してオンする
第6スイッチング素子と、該第6スイッチング素子がオ
ンしたとき第1LEDを点灯し、かつ、前記第6スイッ
チング素子のオン及び第1LEDの点灯状態を保持する
第7スイッチング素子と、該第7スイッチング素子がオ
ンしたとき前記スイッチ部の第3スイッチング素子をオ
ンすると共に、前記センサ付制御部の反転保持部に設け
られた第2スイッチング素子のオン動作を阻止して前記
通電率制御部の制御を有効にする第8スイッチング素子
と、機能1停止信号が入力されたときにオンし、前記各
スイッチング素子のオン状態を解除する第9スイッチン
グ素子とを有し、前記機能2設定部は、機能2選択キー
の押圧に連動してオンする第2スイッチと、該第2スイ
ッチがオンしたとき瞬間的に前記機能1停止信号を出力
する機能1停止回路と、前記第2スイッチのオンに連動
してオンする第10スイッチング素子と、該第10スイ
ッチング素子がオンしたとき第2LEDを点灯し、か
つ、前記第10スイッチング素子のオン及び第2LED
の点灯状態を保持する第11スイッチング素子と、該第
11スイッチング素子がオンしたとき前記スイッチ部の
第3スイッチング素子をオンすると共に、前記通電率制
御部の反転保持部に設けられた第4スイッチング素子の
オン動作を阻止して前記センサ付制御部の制御を有効に
する第12スイッチング素子と、前記機能2停止信号が
入力されたときにオンし、前記各スイッチング素子のオ
ン状態を解除する第13スイッチング素子とを有するも
のである。
【0008】前記第1電源回路部は、商用電源に直列に
接続されたファンモータ及び整流回路と、該整流回路の
出力を平滑し、一定の電圧を出力する安定化電源部とか
ら構成されている。
【0009】また、前記機能2設定部により前記センサ
付制御部の制御が有効になった場合において、そのセン
サ付制御部の反転保持部の第2スイッチング素子がオン
したとき、センサ付制御部の反転保持電位設定部に形成
される第2分圧回路に代えて第3分圧回路が形成される
よう前記機能2設定部との間に抵抗を設けたものであ
る。
【0010】さらに、機能停止キーの押圧に連動してオ
ンする停止スイッチを有し、該停止スイッチがオンした
とき前記機能1設定部の第9スイッチング素子及び機能
2設定部の第13スイッチング素子をそれぞれオンする
機能停止回路を備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施形態1.図1は本発明の第1の実施形態に係る高周
波加熱調理器の回路図、図2は高周波加熱調理器の斜視
図である。図において、1は加熱室、2はターンテーブ
ル、3はドア、4は調理物が収納された容器である。5
はドア3に隣接して設けられた操作部で、調理時間を設
定するためのタイマノブ6が回動自在に装着されている
(図2参照)。16は加熱室1内にマイクロ波を照射す
るマイクロ波発振部で、タイマ接点14a及びリレー接
点51aを介して商用電源に接続されている。20は第
1電源回路、25は第2電源回路、30は加熱制御部
で、ガスセンサ42を備えたセンサ付制御部40とリレ
ー接点51aをオン・オフするリレー51を備えたスイ
ッチ部50とから構成されている。
【0012】ここで、高周波加熱調理器の電源回路につ
いて説明する。図3は本発明の高周波加熱調理器の電源
回路図であり、なお、この回路は、後述する他の実施形
態においても共通のものである。図において、10は商
用電源を取り込むためのプラグ、11はヒューズ、12
はドア3が閉じられたときにスイッチ12aがオンする
ドアセンサ部である。13はターンテーブル2を回転さ
せるターンテーブルモータ、14は操作部5に設けられ
たタイマノブ6に連動して回転したときタイマ接点14
aをオンし、その回転量に応じた調理時間を計時するメ
カタイマ、15は加熱室1内を照らすランプである。
【0013】次に、前述した第1及び第2電源回路部の
構成について説明する。図4は本発明の第1及び第2電
源回路部の一例を示す回路図であり、図中、第1電源回
路部20は、商用電源に直列に接続された冷却用のファ
ンモータ21及び4個のダイオードからなるブリッジ形
整流回路22と、ブリッジ形整流回路22の正極側に挿
入されたレギュレータIC、ブリッジ形整流回路22の
正極側と負極側との間にそのレギュレータICを挟むよ
うに設けられた平滑コンデンサC1,C2からなる安定
化電源部23とから構成されている。
【0014】第1電源回路部20のファンモータ22は
ドロッパー抵抗の役割をしており、ブリッジ形整流回路
22のダイオードD1のカソードにはファンモータ22
により降圧された交流電圧が印加され、そのインピーダ
ンスは、ダイオードD1のカソード電圧が加熱制御部3
0に必要な電圧の約1.6倍以上、レギュレータICの
定格電圧以下になるよう設定されている。この第1電源
回路部20により生成される電圧は例えば直流5Vであ
る。
【0015】また、第2電源回路部25は、交流電圧を
降圧する抵抗Raと、抵抗Raにより降圧された交流電
圧を全波整流するブリッジ形整流回路26と、ブリッジ
形整流回路26の出力を平滑して例えば約24Vの直流
電圧を生成する平滑コンデンサC3とから構成されてい
る。
【0016】次に、加熱制御部の構成を図1に基づいて
説明する。加熱制御部30は前述したように第1電源回
路部20の5Vの電圧が印加されるセンサ付制御部40
と第2電源回路部25の24Vの電圧が印加されるスイ
ッチ部50とからなっている。
【0017】センサ付制御部40は、電位設定部41
と、反転保持部43と、反転保持電位設定部44とから
構成され、その内、電位設定部41は、加熱室1に突出
して設けられ、5Vの電圧が印加されるヒータ部Rh及
び内部抵抗Rsを備えたガスセンサ42と、その内部抵
抗Rsに直列に接続された抵抗R10とからなってい
る。
【0018】また、反転保持部43は、エミッタがガス
センサ42の内部抵抗Rsと抵抗R10との接続点に接
続されたトランジスタQ5と、一端がトランジスタQ5
のコレクタに、他端がアース側にそれぞれ接続された抵
抗R11と、ベースがトランジスタQ5と抵抗R11と
の接続点に、エミッタがアース側にそれぞれ接続された
トランジスタQ6とからなっている。このトランジスタ
Q5は本発明の第1スイッチング素子に相当し、トラン
ジスタQ6は第2スイッチング素子に相当する。
【0019】さらに、反転保持電位設定部44は、一端
が第1電源回路部20の正極側に、他端がトランジスタ
Q5のベースにそれぞれ接続された抵抗R13と、一端
がその抵抗R13とトランジスタQ5との接続点に、他
端がアース側にそれぞれ接続された抵抗R14と、抵抗
R14に並列に接続されたコンデンサC4と、抵抗R1
3,R14の接続点とトランジスタQ6のコレクタとの
間に挿入された抵抗R12及びダイオードD10とから
構成され、トランジスタQ5がオフのときは抵抗R13
及びR14で第1分圧回路が形成され、トランジスタQ
6がオンしたときは抵抗R12,R13及びR14で第
2分圧回路が形成される。
【0020】前記スイッチ部50は、ベースがトランジ
スタQ6のコレクタ側に接続されたトランジスタQ4、
トランジスタQ4のエミッタとアース側との間に挿入さ
れたダイオードD9及びトランジスタQ4のベース・エ
ミッタ間に設けられた抵抗R8を備えてなるリレー駆動
部52と、トランジスタQ4が導通したときに第2電源
回路部25の24vの電圧が印加すリレー51と、リレ
ー51にそれぞれ並列に接続されたダイオードD6及び
平滑コンデンサC5とから構成されている。そのダイオ
ードD6は、リレー51に供給されている電圧を遮断し
たときに発生する高圧の逆起電力を吸収するために設け
られている。前記トランジスタQ4は本発明の第3スイ
ッチング素子に相当する。
【0021】ここで、前述したガスセンサのガス検知メ
カニズムについて簡単に説明する。ガスセンサの周辺雰
囲気に酸素が存在しない状態では、例えばそのセンサを
400℃の高温に設置した場合、自由電子が酸化スズ
(Sn O2-X )粒子の粒界を通って流れる。清掃な空気
中では、酸化スズの表面に酸素が吸着し、酸素は電子親
和力があるため酸化スズの自由電子をトラップして粒界
にポテンシャル障壁を形成する。ポテンシャル障壁は電
子の流れを妨げ、その結果として電気抵抗が増大する。
還元性ガス(例えば水蒸気)がセンサに曝露されると、
酸化スズの表面でこれらのガスと吸着酸素との酸化反応
が起こり、その結果、酸化スズの表面に吸着していた酸
素は減少してポテンシャル障壁が低下して電子は動きや
すくなる。このようなメカニズムで、ガスセンサは大気
中に含まれるガス濃度を抵抗変化によって検出すること
ができる。
【0022】特に本実施形態で用いるガスセンサ42
は、水蒸気に対する応答性は早いが、アルコールに対す
る感度が小さく、可燃性ガスの感度はほとんどないこと
を特徴としているので、ガスセンサ42の内部抵抗Rs
はほとんど水蒸気量に応じて変化する。通電後の初期安
定化時間は3〜5分と従来のセンサに比べて短くなって
いる。
【0023】次に、本実施形態の高周波加熱調理器の動
作を説明する。 1.例えば1カップの少量の米と適量の水とが入った容
器4を加熱室1に収納してドア3を閉じ、操作部5のタ
イマノブ6を回して調理時間を設定すると、ドアセンサ
部12のスイッチ12aがオンしてタイマ接点14aが
オンし、ターンテーブルモータ13、メカタイマ14、
ランプ15及び第1と第2電源回路部20,25にそれ
ぞれ商用電源が印加される。この時、第1電源回路部2
0は、ファンモータ21で交流電圧を降圧し、かつ、整
流・平滑して5Vの直流電圧を加熱制御部30のセンサ
付制御部40に出力する。なお、ファンモータ21は、
商用電源が印加された際に回転して加熱室1内を冷却す
る。
【0024】2.センサ付制御部40に5Vの電圧が印
加されると、ガスセンサ42のヒータ部Rhと内部抵抗
Rsとその内部抵抗Rsに直列の抵抗R10とに電流が
流れ、ヒータ部Rhによってガスセンサ42全体が加熱
される。
【0025】ガスセンサによる調理制御の場合、従来で
はガスセンサがいつでも応答(例えば30秒位で調理が
終了する場合でも)できるようにヒータ部Rhには常時
通電され、一つの熱平衡状態を維持するようにしていた
が、本実施形態においては、調理を開始してから5分以
上経過した時点での水蒸気量を検知して制御を行う調理
であれば、ヒータ部Rhへの通電が調理開始と同時でも
水蒸気を感知でき、通電時間は調理時間だけなので経済
的である。
【0026】3.ガスセンサ42に5Vの電圧が印加さ
れたときは、常温(20℃、湿度60%)でトランジス
タQ5のエミッタ電位がベース電位を越えないよう抵抗
R10,R13,R14が設定されているため、そのト
ランジスタQ5はオフ状態を維持し、これに伴いトラン
ジスタQ6もオフの状態を維持し、第1電源回路部20
からの電流がダイオードD10及び抵抗R12を介して
スイッチ部50のトランジスタQ4のベースに流れる。
このため、そのトランジスタQ4がオンしてリレー51
に電流を流し、リレー接点51aをオンさせてマイクロ
波発振部16に商用電源を印加する。この時、マイクロ
波発振部16はマイクロ波を発振し容器4内の調理物の
加熱を開始する。
【0027】4.この加熱により容器4内の調理物の水
分が蒸発し始め、加熱室1内に水蒸気が充満してガスセ
ンサ42近傍の水蒸気濃度が高くなると、ガスセンサ4
2の内部抵抗Rsが低くなり、トランジスタQ5のエミ
ッタ電位が上昇する。
【0028】5.このエミッタ電位がベース電位を越え
ると、トランジスタQ5がオンし、これに伴いトランジ
スタQ6にベース電流が流れるため、そのトランジスタ
Q6もオンする。この時、トランジスタQ4のベース電
位が接地されたことになるので、トランジスタQ4はオ
フしてリレー51への電流を遮断し、マイクロ波発振部
16への通電を停止させる。
【0029】6.調理物の加熱停止により、調理物から
の水蒸気が減少してガスセンサ42近傍の水蒸気濃度が
低下すると、ガスセンサ42の内部抵抗Rsが増加す
る。ここで、トランジスタQ5,Q6がオンしていると
きのトランジスタQ5のエミッタ電位は内部抵抗Rsと
抵抗R10との分圧であり、ベース電位は抵抗R12,
R14の並列合成抵抗と抵抗R13との分圧である。
【0030】7.従って、トランジスタQ5のエミッタ
電位がベース電位より低くなるまで内部抵抗Rsが大き
くなると(水蒸気濃度が低下する)、トランジスタQ5
がオフし、これに伴いトランジスタQ6もオフし、再び
トランジスタQ4がオンする。トランジスタQ4のオン
によりリレー51に電流が流れ、マイクロ波発振部16
への通電が再開する。この時、容器4内の調理物は再び
加熱され、その結果として水蒸気濃度が増加し始める。
【0031】8.例えば、お粥を調理した場合、加熱に
より容器4から煮汁が煮こぼれるという問題がある。時
定数による加熱のオン・オフ制御を行ってオーバヒーテ
ィングを制御しようとしても、通電率が高ければ調理途
中で煮こぼれしてしまい、調理終了までに煮こぼれしな
いようにするためには、通電率を低く設定することにな
るが、調理時間が長くなってしまう。
【0032】そこで、本回路では、煮こぼれ直前、即ち
加熱室1内の水蒸気濃度が高いときの内部抵抗RsをR
sbとして、Rsb:R10=R13:R14となるように
R10,R13,R14の値を予め設定している。この
ため、煮こぼれる直前にトランジスタQ5は導通して加
熱を停止し、煮こぼれを防止する。
【0033】その時の反転電圧Vrは、Vr=Vcc*R
14/(R13+R14)=Vcc*R10/(Rs+R
10)となる。但し、Vccは第1電源回路部20の直流
電圧5Vである。
【0034】トランジスタQ5,Q6がオンしてマイク
ロ波の発振が停止したときのトランジスタQ5のベース
電位Vbは、抵抗R12,R14の並列合成抵抗をRp1
とすると、Vb=Vcc*Rp1/(Rp1+R13)とな
る。但し、Rp1=R12*R14/(R12+R14)
である。また、エミッタ電位Veは、Ve=Vcc*R1
0/(Rs+R13)であるから、調理物への加熱が停
止し、水蒸気濃度が低下して内部抵抗Rsが除々に大き
くなり、Vb>Veになった時点でトランジスタQ5が
オフし、トランジスタQ6も直ちにオフする。このトラ
ンジスタQ6のオフによりトランジスタQ4にベース電
流が再び流れるためそのトランジスタQ4もオンする。
その結果としてリレー51に電流が流れるのでマイクロ
波発振部16は起動し、容器4内の調理物が再び煮こぼ
れる直前まで加熱する。
【0035】トランジスタQ5がオフするとき、即ち加
熱室1内の水蒸気濃度が低いときの内部抵抗RsをRst
とすると、Rsb≦Rs≦Rstの範囲内でマイクロ波発振
部16は発振と停止を繰り返す。但し、Rsb=R10*
R14/R13、Rst=R10*Rp1/R13である。
図5に示すようにガスセンサ42の内部抵抗RsがRsb
からRstまで変化(増加)する時間はマイクロ波発振部
16が停止する時間、即ちリレー51がオフ(電圧0
V)のときであり、内部抵抗RsがRstからRsbまで変
化(減少)する時間はマイクロ波発振部16がマイクロ
波を発振する時間、即ちリレー51がオン(電圧24
V)しているときである。
【0036】なお、ガスセンサ42の内部抵抗Rsは、
Rst>Rsbの関係にあるため、R13<R14の場合
は、R12>R132 *R14/(R142 −R1
2 )を満たすよう抵抗R12を設定しなければならな
い。
【0037】以上のように、センサ付制御部40の反転
保持43にはマイコンやIC等を使わずに入手容易な標
準トランジスタで構成したので、安価で納期の安定した
部品入手が実現し、また、ガスセンサ42を用いて調理
物より発生する水蒸気量に応じた通電率をサイクル毎に
変化させるようにしたので、最も効率のよい加熱を行う
ことができ、しかも、オーバヒーティングしないよう電
位設定部41の抵抗R10及び反転保持電位設定部44
の各抵抗R13,R14の値をそれぞれ設定しているの
で、煮こぼれなく調理時間を短縮できるという効果があ
る。
【0038】また、第1電源回路部20の出力電圧を生
成するものとしてファンモータ21のインピーダンスを
利用しているので、トランスが不要になり、そのため、
制御基板が軽量化し、コストが下がるという効果があ
る。
【0039】さらに、メカタイマ14が作動しなければ
ガスセンサ42のヒータ部Rhに電流が流れないように
なっているため、常時通電している場合と比べ待機中の
消費電力が少なくなり、これに伴ってガスセンサ42の
寿命も長くなり、それ故に経済的で、ガスセンサ42の
寿命による故障に対する信頼性が向上するという効果が
ある。
【0040】実施形態2.第2の実施形態は通電率を任
意に設定できる通電率制御部を第1の実施形態のセンサ
付制御部と並列にスイッチ部のリレー駆動部に接続し
て、マイクロ波発振部の通電を制御できるようにしたも
のである。図7は本発明の第2の実施形態に係る高周波
加熱調理器の回路図であり、なお、図1から図4で説明
した第1の実施形態と同一又は相当部分には同じ符号を
付し説明を省略する。
【0041】図において、60は通電率制御部で、充電
部61と、反転保持部62と、電位設定部63とから構
成されている。その内、充電部61は、エミッタが第1
電源回路部20の正極側に接続されたトランジスタQ1
と、一端がトランジスタQ1のベースに接続され、他端
がダイオードD7を介してスイッチ部50のダイオード
D6のアノードに接続された抵抗R2と、一端がトラン
ジスタQ1のコレクタに接続された抵抗R3と、正極が
その抵抗R3の他端に、負極がアース側にそれぞれ接続
された平滑コンデンサC6と、一端が抵抗R3と平滑コ
ンデンサC6との接続点に接続された抵抗R4とからな
っている。
【0042】また、反転保持部62は、エミッタが抵抗
R4の他端に接続されたトランジスタQ2と、一端がト
ランジスタQ2のコレクタに、他端がアース側にそれぞ
れ接続された抵抗R5と、ベースがトランジスタQ2と
抵抗R5との接続点に、コレクタがトランジスタQ2の
ベースに、エミッタがアース側にそれぞれ接続されたト
ランジスタQ3とからなっている。このトランジスタQ
2は本発明の第4スイッチング素子に相当し、トランジ
スタQ3は第5スイッチング素子に相当する。
【0043】さらに、電位設定部63は、第1電源回路
部20に直列に接続された可変抵抗VR及び抵抗R6
と、一端がトランジスタQ2のベース側に、他端がアー
ス側にそれぞれ接続されたコンデンサC7と、カソード
がトランジスタQ2とコンデンサC7との接続点に、ア
ノードがリレー駆動部52のトランジスタQ4のベース
側にそれぞれ接続されたダイオードD8とから構成され
ている。
【0044】70は後述する操作部5に設けられた機能
1選択キー70aに連動するスイッチSW1を備えた機
能1設定部で、一端が抵抗R1、平滑コンデンサC8及
びツェナダイオードZDの接続点に、他端がそのスイッ
チSW1にそれぞれ接続された抵抗R15と、一端がそ
の抵抗R15の一端側に、他端がスイッチSW1の他端
にそれぞれ接続された抵抗R16と、一端がスイッチS
W1と抵抗R16との接続点に接続された抵抗R21
と、その抵抗R21に並列に接続されたコンデンサC9
と、エミッタがそのコンデンサの一端に接続されたトラ
ンジスタQ7と、コレクタがトランジスタQ7のコレク
タに、エミッタがアース側にそれぞれ接続され、またベ
ースが、抵抗R21とコンデンサC9との接続点に接続
されていると共に、後述の機能2設定部71のトランジ
スタQ11のベースに接続されたトランジスタQ8と、
アノードがトランジスタQ7のベースに接続されたダイ
オードD1と、コレクタがダイオードD1のカソード
に、ベースがトランジスタQ7のコレクタ側に、エミッ
タがアース側にそれぞれ接続されたトランジスタQ9
と、ダイオードD1及びトランジスタQ9に並列に接続
された抵抗R18と、一端が抵抗R15の一端側に、他
端が抵抗R18の一端にそれぞれ接続された抵抗R17
と、その抵抗R17に並列に接続された抵抗R19及び
LED1と、エミッタが抵抗R1、平滑コンデンサC8
及びツェナダイオードZDの接続点に、コレクタがダイ
オードD4及び抵抗R7を介してリレー駆動部52のト
ランジスタQ4のベース側にそれぞれ接続されたトラン
ジスタQ16と、一端がトランジスタQ16のベース
に、他端がダイオードD1とトランジスタQ9との接続
点にそれぞれ接続された抵抗R20とから構成されてい
る。前記トランジスタQ7は本発明の第6スイッチング
素子に相当し、トランジスタQ8は第9スイッチング素
子に相当し、トランジスタQ9は第7スイッチング素子
に相当し、また、トランジスタQ16は第8スイッチン
グ素子に相当する。
【0045】この機能1設定部70は、センサ付制御部
40とダイオードD12を介して接続されており、その
ダイオードD12のカソードは機能1設定部70のトラ
ンジスタQ9のコレクタに、アノードはセンサ付制御部
40のトランジスタQ6のベースにそれぞれ接続されて
いる。これは、機能1設定部70のスイッチSW1がオ
ンされたとき、センサ付制御部40の制御による加熱を
阻止するためのものである。
【0046】71は操作部5に設けられた機能2選択キ
ー71aに連動するスイッチSW2を備えた機能2設定
部で、回路構成は前述した機能1設定部70のものと同
じである。ただ、トランジスタQ17のコレクタが、ダ
イオードD5及び抵抗R7を介してリレー駆動部52の
トランジスタQ4のベース側に接続されていると共に、
通電率制御部60のトランジスタQ2のベース側と接続
されている。これは、機能2設定部71のスイッチSW
2がオンされたとき、通電率制御部60の制御による加
熱を阻止するためのものである。前述したコンデンサC
9及び抵抗R21は、本発明の機能2停止回路に相当
し、機能2設定部71のコンデンサC10及び抵抗R2
8は機能1停止回路に相当する。
【0047】本実施形態における操作部5は、図10
(a)に示すように機能1選択キー70a及び機能2選
択キー71aの他に、スライドボリューム7と、機能1
選択キー70a及び機能2選択キー71aにそれぞれ隣
接した前記LED1,2と、調理時間設定用のタイマノ
ブ6とを備えている。スライドボリューム7は、通電率
制御部60に設けられた可変抵抗VRの抵抗値を可変し
て出力(通電率)を調節するものである。
【0048】次に動作について説明する。 1.タイマノブ6で調理時間を設定して機能1選択キー
70aを押すと、第1電源回路部20の電源(5V)が
センサ付制御部40及び通電率制御部60にそれぞれ印
加すると共に、第2電源回路部25の電源(24V)が
機能1設定部70に印加する。この時、機能1選択キー
70aの押圧によるスイッチSW1のオンにより、電流
が瞬時にコンデンサC9を介してトランジスタQ8及び
機能2設定部71のトランジスタQ11の各ベースに流
れる。これは、機能2設定部71の設定による加熱制御
を解除するためである。
【0049】その後、コンデンサC9は容量が例えば0.
01μFと小さいために即座に満充電となる。そのため、
前記電流はエミッタ電流としてトランジスタQ7側に流
れ、そのトランジスタQ7をオンする。これに伴いトラ
ンジスタQ9がオンしてLED1を点灯すると共に、セ
ンサ付制御部40のトランジスタQ6のベース側を短絡
してセンサ付制御部40の制御による加熱を阻止する。
また、トランジスタQ9のオン動作に連動してトランジ
スタQ16がオンする。
【0050】2.この時、スイッチ部50のリレー駆動
部52に設けられたトランジスタQ4は、トランジスタ
Q16のコレクタ電流がバイアスされてオンし、リレー
51に電源24Vを印加する。そのリレー51に電流が
流れるとリレー接点51aがオンして、マイクロ波発振
部16に商用電源を印加する。
【0051】3.一方、通電率制御部60は電源が印加
されたとき、コンデンサC6が充電され、トランジスタ
Q2は、ベース電位(可変抵抗VRと抵抗R6とによる
分圧値)がエミッタ電位より高いためにオフしている。
コンデンサC6が充電されるにしたがってエミッタ電位
が高くなってベース電位を越えると、トランジスタQ2
はオンし、これに伴いトランジスタQ3がオンする。こ
のトランジスタQ2のコレクタはトランジスタQ3のベ
ースに、トランジスタQ2のベースはトランジスタQ3
のコレクタに接続されているので、相互にオン状態を保
持する。トランジスタQ3のオンにより、前記分圧値は
短絡された状態になるので、その値は0.4V位(トラ
ンジスタQ3の導通時飽和電位)になる。
【0052】4.トランジスタQ3がオンすると、リレ
ー駆動部52のトランジスタQ4はベースへのバイアス
電流が阻止されるのでオフし、これに連動してリレー5
1への電源が遮断されてリレー接点51aがオフする。
【0053】5.その後、コンデンサC6の電荷は抵抗
R4→トランジスタQ2→トランジスタQ3の経路で放
電され、トランジスタQ2はエミッタ電位が前記0.4
V以下になったときにオフし、これに連動してトランジ
スタQ3もオフし、以降、前述した一連の動作を所定周
期で繰り返し行う。この周期の内、コンデンサC6の充
電開始からトランジスタQ2がオンするまでの時間、即
ちリレー接点51aがオンしてからオフするまでの時間
を可変抵抗器VRで可変できるので、通電率を任意に設
定できる。
【0054】6.機能2選択キー71aを選択した場合
は、機能2設定部71のスイッチSW2がオンする。こ
の時、前述したように電流が瞬間的にコンデンサC10
を介してトランジスタQ11及び機能1設定部70のト
ランジスタQ8に流れる。その後、トランジスタQ10
がオンし、この動作に伴いトランジスタQ12がオンし
てLED2を点灯し、これに連動してトランジスタQ1
7がオンして、リレー駆動部52のトランジスタQ4を
オンする。この時、トランジスタQ17のオンにより、
通電率制御部60のトランジスタQ2のベース側が5V
となるため、通電率制御部60による加熱制御が阻止さ
れる。この場合、センサ付制御部40の制御に基づいて
リレー駆動部52のトランジスタQ4が動作する。この
動作は、前述した第1の実施形態と同様である。
【0055】以上のように第2の実施形態においては、
センサ付制御部40と並列に、通電率を任意に設定でき
る通電率制御部60を設け、マイコンやIC等を使わず
にその何れか一方を選択できるようにし、しかも、一方
の機能を選択した際には他方の機能を確実に解除するよ
うにしているので、調理の汎用性が向上すると共に、マ
イコンを内蔵していない機種と比べ操作性が大幅に向上
するという効果がある。
【0056】実施形態3.第3の実施形態はセンサ付制
御部による調理制御の汎用性を広げるために、第2の実
施形態で説明したセンサ付制御部と異なる加熱パターン
を選択できるようにしたものである。図8は本発明の第
3の実施形態に係る高周波加熱調理器の回路図であり、
なお、図7で説明した第2の実施形態と同一又は相当部
分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0057】本実施形態は、前述した機能2設定部71
と同様の回路構成からなる機能3設定部72と、機能3
設定部72のトランジスタQ13のベースとセンサ付制
御部40のトランジスタQ6のベースとを接続する直列
接続のダイオードD11及び抵抗R9とを付加したもの
である。この機能3設定部72は図10(b)に示すよ
うに機能3選択キー72aが選択されたときに作動す
る。この抵抗R9の挿入により、センサ付制御部40の
トランジスタQ6がオンしたとき、抵抗R9,R12,
R13及びR14で本発明の第3分圧回路が形成され
る。
【0058】次に動作について説明する。 1.機能3選択キー72aの押圧によりスイッチSW3
がオンすると、前述したように電流が瞬間的にコンデン
サC11を介して機能1及び機能2設定部70,71の
各トランジスタQ8,Q11に流れる。これは、前述し
たように機能1設定部70或いは機能2設定部71の設
定に基づくセンサ付制御部40或いは通電率制御部60
の動作を解除するためである。
【0059】2.その後、機能3設定部72のトランジ
スタQ13,Q15,Q19がオンする。この時、LE
D3が点灯し、通電率制御部60のトランジスタQ2の
ベース側を5Vにして通電率制御部60による制御を阻
止すると共に、スイッチ部50に設けられたリレー駆動
部52のトランジスタQ4をオンする。このトランジス
タQ4がオンしてからオフするまで、即ち、センサ付制
御部40のトランジスタQ6のオンによるそのトランジ
スタQ4がオフするまでの動作は、前述した第1の実施
形態と同様である。
【0060】3.センサ付制御部40のトランジスタQ
6がオンすると、トランジスタQ5のベース電位Vbは
抵抗R13と、抵抗R12,R14及びR15の並列合
成抵抗との分圧となる。この並列合成抵抗は、R12*
R14*R15/(R14*R15+R12*R15+
R12*R14)であるから、その抵抗値をRp2とする
と、トランジスタQ5のベース電位Vbは、Vb=Vcc
*Rp2/(Rp2+R13)となり、また、エミッタ電位
Veは、Ve=Vcc*R10/(R10+Rs)である
から、Vb>VeになるとトランジスタQ5は再び反転
してオフするため、リレー駆動部52のトランジスタQ
4が再びオンして、マイクロ波発振部16に商用電源が
印加される。
【0061】4.即ち、マイクロ波発振部16が停止し
て調理物への加熱が停止すると、調理物から発生する水
蒸気量は減少するため、ガスセンサ42の内部抵抗Rs
は、Rs=R10*R13/R14より増加し、そし
て、Rs=R10*R13/Rp2まで増加した時点で調
理物への加熱が始まり、再び、ガスセンサ42の内部抵
抗Rsは、Rs=R10*R13/R14まで減少し、
調理終了までこのサイクルで繰り返し行われる。
【0062】このように第3の実施形態では、センサ付
制御部40と機能3設定部72との間に抵抗R9を挿入
してリレー51のオフからオンのタイミングを変化させ
るようにしたので、前述した他の実施形態と比べさらに
調理の汎用性が広がるという効果がある。また、この機
能は単に抵抗R9の値を変えるだけであるため、機能の
追加が容易にできるという効果もある。
【0063】実施形態4.第4の実施形態は一つのスイ
ッチで直ちにリレーの導通を開放して加熱調理を停止す
るようにしたものである。図9は本発明の第4の実施形
態に係る高周波加熱調理器の回路図であり、なお、図8
で説明した第3の実施形態と同一又は相当部分には同じ
符号を付し説明を省略する。
【0064】本実施形態は、操作部5に設けられた機能
停止キー80の押圧に連動してオンする停止スイッチS
W4を備えたものである。停止スイッチSW4の一端は
抵抗R36を介して第2電源回路部25の電源側に接続
され、他端は機能1、機能2及び機能3設定部70,7
1,72の各トランジスタQ8,Q11,Q14のベー
ス側にそれぞれ接続されている。この回路構成は本発明
の機能停止回路に相当する。
【0065】その停止スイッチSW4がオンされると、
各トランジスタQ8,Q11,Q14のベースに電流が
流れる。この時、例えば機能3設定部72が動作してい
た場合、そのトランジスタQ13,Q15がオフしてL
ED3の点灯を消灯すると共に、トランジスタQ19が
オフしてスイッチ部50のリレー駆動部52のトランジ
スタQ4をオフし、リレー51に流れる電流を阻止す
る。
【0066】また、タイマノブ6にて調理時間を設定し
た後に、機能停止キー80を選択した場合はマイクロ波
発振部16への通電が行われないが、タイマ機能のみが
作動しているので、タイマアップしたときのタイマ終了
音をクッキングお知らせタイマとして利用が可能であ
る。
【0067】このように、機能停止キーで停止スイッチ
SW4をオンした場合、マイコンやIC等を使用してい
ないにも係わらず、ドア3を閉じた状態で調理機能を停
止して0%通電を得ることができ、しかも、この場合、
メカタイマ14のみが作動しているので、いわゆるクッ
キングタイマ機能が得られるという効果がある。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、センサ付
制御部の反転保持にはマイコンやIC等を使わずに入手
容易な標準トランジスタのスイッチング素子で構成した
ので、安価で納期の安定した部品入手が実現し、また、
ガスセンサを用いて調理物より発生する水蒸気量に応じ
た通電率をサイクル毎に変化させるようにしたので、最
も効率のよい加熱を行うことができるという効果が得ら
れている。さらに、タイマが作動しなければガスセンサ
のヒータ部に電流が流れないようになっているため、常
時通電している場合と比べ、ガスセンサの寿命が長くな
り、待機中の消費電力が少なく経済的であり、しかも、
ガスセンサの寿命が長くなるために故障が少なくなって
信頼性が向上するという効果が得られている。
【0069】また、本発明によれば、センサ付制御部と
並列に、通電率を任意に設定できる通電率制御部を設
け、マイコンやIC等を使わずにその何れか一方を選択
できるようにし、しかも、一方の機能を選択した際には
他方の機能を確実に解除するようにしているので、前記
発明と比べ調理の汎用性がさらに向上し、しかも、マイ
コンを内蔵していない機種と比べ操作性が大幅に向上す
るという効果が得られている。
【0070】また、商用電源を降圧するファンモータを
第1電源回路部の一部材としているので、トランスが不
要になり、そのため、制御基板が軽量化し、コストが下
がるという効果が得られている。
【0071】さらに、機能2設定部によりセンサ付制御
部の制御が有効になった場合において、そのセンサ付制
御部の反転保持部の第2スイッチング素子がオンしたと
き、センサ付制御部の反転保持電位設定部に形成される
第2分圧回路に代えて第3分圧回路が形成されるよう機
能2設定部との間に抵抗を設けたので、機能2設定部と
異なる加熱パターンで加熱ができ、また、この機能は単
に抵抗の値を変えるだけであるため、機能の追加が容易
にできるという効果も得られている。
【0072】機能停止キーの押圧により停止スイッチが
オンしたとき、機能1設定部の第9スイッチング素子及
び機能2設定部の第13スイッチング素子をそれぞれオ
ンする機能停止回路を備えたので、マイコンやIC等を
使用していないにも係わらず、加熱器本体のドアを閉じ
た状態で調理機能を停止して0%通電を得ることがで
き、しかも、この場合、タイマのみが作動しているの
で、いわゆるクッキングタイマ機能が得られるとい効果
が得られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る高周波加熱調
理器の回路図である。
【図2】 高周波加熱調理器の斜視図である。
【図3】 本発明の高周波加熱調理器の電源回路図であ
る。
【図4】 本発明の第1及び第2電源回路部の一例を示
す回路図である。
【図5】 調理中のガスセンサの内部抵抗Rs、反転電
圧Vr及びリレーの印加電圧24Vの経時変化の相関図
である。
【図6】 本発明の第2の実施形態に係る高周波加熱調
理器の回路図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態に係る高周波加熱調
理器の回路図である。
【図8】 本発明の第4の実施形態に係る高周波加熱調
理器の回路図である。
【図9】 本発明に係る操作部の正面図である。
【符号の説明】
1 加熱室、16 マイクロ波発振部、20 第1電源
回路部、25 第2電源回路部、40 センサ付制御
部、42 ガスセンサ、50 スイッチ部、60通電率
制御部、70 機能1設定部、71 機能2設定部、7
2 機能3設定部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室内の調理物を加熱するためのマイ
    クロ波発振部と、商用電源と前記マイクロ波発振部との
    間に挿入された常開接点を有し、調理時間が設定された
    ときにその接点をオンするタイマと、前記接点がオンし
    たときに商用電源が印加され、所定の直流電圧を生成す
    る第1電源回路部及び第2電源回路部と、センサ付制御
    部と、該センサ付制御部の制御に基づいて前記マイクロ
    波発振部の通電を制御するスイッチ部とを備え、 前記センサ付制御部は、前記第1電源回路部の電圧が印
    加されたとき前記マイクロ波発振部の加熱により調理物
    から発生するガスを検出し、該ガス検出に応じて抵抗値
    が変化する内部抵抗及びヒータ部を有するガスセンサを
    備え、該ガスセンサの内部抵抗の値に応じて電位を設定
    する電位設定部と、該電位設定部の電位が第1電位を越
    えたときオンし、前記電位が第2電位まで下降したとき
    オフする第1スイッチング素子、及び該第1スイッチン
    グ素子の動作に連動してその状態を保持する第2スイッ
    チング素子を有する反転保持部と、前記第1スイッチン
    グ素子がオフのときは第1分圧回路を形成して前記第1
    電源回路部の電圧を分圧して前記第1電位を設定し、前
    記第2スイッチング素子がオンしたときは第2分圧回路
    を形成して前記第1電源回路部の電圧を分圧して前記第
    2電位を設定する反転保持電位設定部とから構成され、 前記スイッチ部は、前記第1スイッチング素子がオフの
    ときにオンする第3スイッチング素子と、該第3スイッ
    チング素子がオンしたときに前記第2電源回路部の電圧
    が印加され、前記マイクロ波発振部に商用電源を印加さ
    せるリレーとを有することを特徴とする高周波加熱調理
    器。
  2. 【請求項2】 加熱室内の調理物を加熱するためのマイ
    クロ波発振部と、商用電源と前記マイクロ波発振部との
    間に挿入された常開接点を有し、調理時間が設定された
    ときにその接点をオンするタイマと、前記接点がオンし
    たときに商用電源が印加され、所定の直流電圧を生成す
    る第1電源回路部及び第2電源回路部と、請求項1記載
    のセンサ付制御部及びスイッチ部と、通電率制御部と、
    機能1選択キーが押圧されたとき前記通電率制御部の制
    御を有効にする機能1設定部と、機能2選択キーが押圧
    されたとき前記センサ付制御部の制御を有効にする機能
    2設定部とを備え、 前記通電率制御部は、操作に基づいて抵抗値が可変する
    可変抵抗を有し、前記第1電源回路部の電圧を可変抵抗
    の値に基づいて分圧する電位設定部と、前記第1電源回
    路部の電圧を充放電するコンデンサを有する充電部と、
    該充電部の電位が前記電位設定部により設定された分圧
    値を越えたときにオンし、充電部の電位が前記分圧値ま
    で下降したときオフする第4スイッチング素子、及び該
    第4スイッチング素子の動作に連動してその状態を保持
    する第5スイッチング素子を有する反転保持部とから構
    成され、 前記機能1設定部は、機能1選択キーの押圧に連動して
    オンする第1スイッチと、該第1スイッチがオンしたと
    き瞬間的に機能2停止信号を出力する機能2停止回路
    と、前記第1スイッチのオンに連動してオンする第6ス
    イッチング素子と、該第6スイッチング素子がオンした
    とき第1LEDを点灯し、かつ、前記第6スイッチング
    素子のオン及び第1LEDの点灯状態を保持する第7ス
    イッチング素子と、該第7スイッチング素子がオンした
    とき前記スイッチ部の第3スイッチング素子をオンする
    と共に、前記センサ付制御部の反転保持部に設けられた
    第2スイッチング素子のオン動作を阻止して前記通電率
    制御部の制御を有効にする第8スイッチング素子と、機
    能1停止信号が入力されたときにオンし、前記各スイッ
    チング素子のオン状態を解除する第9スイッチング素子
    とを有し、 前記機能2設定部は、機能2選択キーの押圧に連動して
    オンする第2スイッチと、該第2スイッチがオンしたと
    き瞬間的に前記機能1停止信号を出力する機能1停止回
    路と、前記第2スイッチのオンに連動してオンする第1
    0スイッチング素子と、該第10スイッチング素子がオ
    ンしたとき第2LEDを点灯し、かつ、前記第10スイ
    ッチング素子のオン及び第2LEDの点灯状態を保持す
    る第11スイッチング素子と、該第11スイッチング素
    子がオンしたとき前記スイッチ部の第3スイッチング素
    子をオンすると共に、前記通電率制御部の反転保持部に
    設けられた第4スイッチング素子のオン動作を阻止して
    前記センサ付制御部の制御を有効にする第12スイッチ
    ング素子と、前記機能2停止信号が入力されたときにオ
    ンし、前記各スイッチング素子のオン状態を解除する第
    13スイッチング素子とを有することを特徴とする高周
    波加熱調理器。
  3. 【請求項3】 前記第1電源回路部は、商用電源に直列
    に接続されたファンモータ及び整流回路と、該整流回路
    の出力を平滑し、一定の電圧を出力する安定化電源部と
    から構成されていることを特徴とする請求項1又は2の
    いずれかに記載の高周波加熱調理器。
  4. 【請求項4】 前記機能2設定部により前記センサ付制
    御部の制御が有効になった場合において、そのセンサ付
    制御部の反転保持部の第2スイッチング素子がオンした
    とき、センサ付制御部の反転保持電位設定部に形成され
    る第2分圧回路に代えて第3分圧回路が形成されるよう
    前記機能2設定部との間に抵抗を設けたことを特徴とす
    る請求項2記載の高周波加熱調理器。
  5. 【請求項5】 機能停止キーの押圧に連動してオンする
    停止スイッチを有し、該停止スイッチがオンしたとき前
    記機能1設定部の第9スイッチング素子及び機能2設定
    部の第13スイッチング素子をそれぞれオンする機能停
    止回路を備えたことを特徴とする請求項2又は4のいず
    れかに記載の高周波加熱調理器。
JP23450497A 1997-08-29 1997-08-29 高周波加熱調理器 Pending JPH1183023A (ja)

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