JPH1182481A - 流体動圧軸受装置 - Google Patents
流体動圧軸受装置Info
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- JPH1182481A JPH1182481A JP24754497A JP24754497A JPH1182481A JP H1182481 A JPH1182481 A JP H1182481A JP 24754497 A JP24754497 A JP 24754497A JP 24754497 A JP24754497 A JP 24754497A JP H1182481 A JPH1182481 A JP H1182481A
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- 239000012530 fluid Substances 0.000 title claims abstract description 36
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims abstract description 31
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 description 30
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 2
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 2
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 1
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 1
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高速回転においても安定した回転精度を得られ
高信頼性の流体動圧軸受装置を提供する。 【解決手段】軸受ハウジング2の内周に滑り軸受3を設
け、該滑り軸受内周に支持される回転軸1を有し、該回
転軸の外周面に動圧発生手段を設け、かつ回転軸の一端
に該回転軸の外径より大径のスラスト部材4を固着し、
該スラスト部材の滑り軸受端面と対向する面に動圧発生
手段を設けた流体動圧軸受装置において、スラスト部材
を固着する部位は径小の段部1−1を形成し、スラスト
部材4は回転軸の径小の段部より内径が大で外径部が前
記滑り軸受の内径と対向する頚部4−1と、該頚部と一
体に形成された円板部4−2とより成り、該円板部は該
滑り軸受の内径より大径に形成され、かつスラスト部材
の半径方向に、前記頚部の内径部と前記回転軸の外径部
とで形成されるスラスト孔8と連通する貫通孔7を備え
る。
高信頼性の流体動圧軸受装置を提供する。 【解決手段】軸受ハウジング2の内周に滑り軸受3を設
け、該滑り軸受内周に支持される回転軸1を有し、該回
転軸の外周面に動圧発生手段を設け、かつ回転軸の一端
に該回転軸の外径より大径のスラスト部材4を固着し、
該スラスト部材の滑り軸受端面と対向する面に動圧発生
手段を設けた流体動圧軸受装置において、スラスト部材
を固着する部位は径小の段部1−1を形成し、スラスト
部材4は回転軸の径小の段部より内径が大で外径部が前
記滑り軸受の内径と対向する頚部4−1と、該頚部と一
体に形成された円板部4−2とより成り、該円板部は該
滑り軸受の内径より大径に形成され、かつスラスト部材
の半径方向に、前記頚部の内径部と前記回転軸の外径部
とで形成されるスラスト孔8と連通する貫通孔7を備え
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型磁気記憶装置用ス
ピンドルモータの軸受構造に関する。モータが小型化、
且つ高速化、高回転精度が要求されてきている中、従来
使用されていた玉軸受では、回転精度及び高速回転の要
求を満足させることが困難になってきている。そこでそ
の要求を満足させるべく考え出されたのが、流体動圧軸
受装置である。本発明の利用分野は、小型磁気記憶装置
用スピンドルモータ軸受装置以外にもレーザビームプリ
ンタ用ポリゴンミラーモータ、光記憶装置用スピンドル
モータ、VTR用シリンダモータ等の軸受装置にも利用
できる。
ピンドルモータの軸受構造に関する。モータが小型化、
且つ高速化、高回転精度が要求されてきている中、従来
使用されていた玉軸受では、回転精度及び高速回転の要
求を満足させることが困難になってきている。そこでそ
の要求を満足させるべく考え出されたのが、流体動圧軸
受装置である。本発明の利用分野は、小型磁気記憶装置
用スピンドルモータ軸受装置以外にもレーザビームプリ
ンタ用ポリゴンミラーモータ、光記憶装置用スピンドル
モータ、VTR用シリンダモータ等の軸受装置にも利用
できる。
【0002】
【従来の技術】小型磁気記憶装置の高密度化・高速化に
伴い円板媒体を回転させるスピンドルモータの回転精度
及び高速回転の要求が高まりっている。従来のスピンド
ルモータでは、玉軸受が一般的に利用されてきたが、玉
軸受の構造から成る回転精度及び高速回転の限界域であ
り、その要求を満足させることが困難になってきてい
る。そこでその要求を満足させるべく考え出されたのが
流体動圧軸受装置である。図7は従来の流体動圧軸受装
置の構造を示す断面図で、図8は図7のA−A’先に沿
った横断面図である。図7及び図8において1は回転
軸、2は軸受ハウジング、3は滑り軸受、3ー2は滑り
軸受3の外周に設けられた軸方向に亘る溝で、図9は図
7に示した構造の軸受で残留空気が軸受内径に集積した
状態をを示す拡大断面図である。従来の流体軸受装置で
は、特に高速回転においては軸受剛性の低下による回転
精度の悪化や時には軸受の焼き付き現象に至ることがあ
った。
伴い円板媒体を回転させるスピンドルモータの回転精度
及び高速回転の要求が高まりっている。従来のスピンド
ルモータでは、玉軸受が一般的に利用されてきたが、玉
軸受の構造から成る回転精度及び高速回転の限界域であ
り、その要求を満足させることが困難になってきてい
る。そこでその要求を満足させるべく考え出されたのが
流体動圧軸受装置である。図7は従来の流体動圧軸受装
置の構造を示す断面図で、図8は図7のA−A’先に沿
った横断面図である。図7及び図8において1は回転
軸、2は軸受ハウジング、3は滑り軸受、3ー2は滑り
軸受3の外周に設けられた軸方向に亘る溝で、図9は図
7に示した構造の軸受で残留空気が軸受内径に集積した
状態をを示す拡大断面図である。従来の流体軸受装置で
は、特に高速回転においては軸受剛性の低下による回転
精度の悪化や時には軸受の焼き付き現象に至ることがあ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の流体動圧軸受装
置は、微小な隙間を介し軸とハウジングに内設する軸受
が対向する。軸受内部空間を潤滑剤で100%埋め尽く
すことは難しく多少の空気が残留しており流体と残留空
気の混合流体を潤滑剤として、軸または軸受のどちらか
一方が回転する構造である。軸または軸受が回転するこ
とにより混合潤滑剤も粘性により回転体とつれ回る。こ
のため混合潤滑剤には遠心力が作用する。そのため図9
に示すように比重の違う残留空気11と潤滑剤とが分離
し潤滑剤は10のように流れ、比重の軽い残留空気層1
1が軸受3の摺動部に集積する。このため軸受剛性は低
下し回転体を支持する力が弱まり回転精度の悪化に至
る。特に高速回転では、この傾向が強い。また時として
焼き付き現象に至ることもある。高速化であるLBP用
ポリゴンミラーモータでは画質ムラの悪化問題となった
り、小型磁気記憶装置用スピンドルモータでは、正確な
情報を認識できなくなる。これらの問題を改善改良し高
速においても安定した回転を得られる流体動圧軸受装置
を提供する。
置は、微小な隙間を介し軸とハウジングに内設する軸受
が対向する。軸受内部空間を潤滑剤で100%埋め尽く
すことは難しく多少の空気が残留しており流体と残留空
気の混合流体を潤滑剤として、軸または軸受のどちらか
一方が回転する構造である。軸または軸受が回転するこ
とにより混合潤滑剤も粘性により回転体とつれ回る。こ
のため混合潤滑剤には遠心力が作用する。そのため図9
に示すように比重の違う残留空気11と潤滑剤とが分離
し潤滑剤は10のように流れ、比重の軽い残留空気層1
1が軸受3の摺動部に集積する。このため軸受剛性は低
下し回転体を支持する力が弱まり回転精度の悪化に至
る。特に高速回転では、この傾向が強い。また時として
焼き付き現象に至ることもある。高速化であるLBP用
ポリゴンミラーモータでは画質ムラの悪化問題となった
り、小型磁気記憶装置用スピンドルモータでは、正確な
情報を認識できなくなる。これらの問題を改善改良し高
速においても安定した回転を得られる流体動圧軸受装置
を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】軸受ハウジングの内周に
滑り軸受を設け、該滑り軸受の内周と微小な隙間を介し
て回転自在に支持される回転軸を有し、該回転軸の外周
面に動圧発生手段を設け、かつ前記回転軸の一端に該回
転軸の外径より大径のスラスト部材を前記滑り軸受の一
方の端面に微少な隙間を介して対向して固着し、該スラ
スト部材の前記滑り軸受の端面と対向する面に動圧発生
手段を設けた流体動圧軸受装置において、前記回転軸の
前記スラスト部材を固着する部位は径小の段部を形成
し、前記スラスト部材は前記回転軸の径小の段部よりそ
の内径が大でその外径部が前記滑り軸受の内径と微少な
隙間を介して対向する頚部と、該頚部と一体に形成され
その前記滑り軸受の端面と対向する円板部とより成り、
該円板部は該滑り軸受の内径より大径に形成され、かつ
スラスト部材の円板部の半径方向に、前記頚部の内径部
と前記回転軸の外径部とで形成されるスラスト孔と連通
する1つ以上の貫通孔を備えるように構成する。
滑り軸受を設け、該滑り軸受の内周と微小な隙間を介し
て回転自在に支持される回転軸を有し、該回転軸の外周
面に動圧発生手段を設け、かつ前記回転軸の一端に該回
転軸の外径より大径のスラスト部材を前記滑り軸受の一
方の端面に微少な隙間を介して対向して固着し、該スラ
スト部材の前記滑り軸受の端面と対向する面に動圧発生
手段を設けた流体動圧軸受装置において、前記回転軸の
前記スラスト部材を固着する部位は径小の段部を形成
し、前記スラスト部材は前記回転軸の径小の段部よりそ
の内径が大でその外径部が前記滑り軸受の内径と微少な
隙間を介して対向する頚部と、該頚部と一体に形成され
その前記滑り軸受の端面と対向する円板部とより成り、
該円板部は該滑り軸受の内径より大径に形成され、かつ
スラスト部材の円板部の半径方向に、前記頚部の内径部
と前記回転軸の外径部とで形成されるスラスト孔と連通
する1つ以上の貫通孔を備えるように構成する。
【0005】
【作 用】軸あるいは軸受の回転により軸受周辺の残留
空気と流体の混合潤滑剤は、回転体と共につれ回るため
遠心力が作用し混合潤滑剤は、空気と流体の2層に分離
しようとする。比重の軽い空気層は内周の軸受内面に集
積される一方流体層は、軸受の外周部に集まろうとす
る。しかし微小な隙間に進入した残留空気や乱流に巻き
込まれた残留空気は、なかなか内周部には集まらず、そ
の場にとどまってしまいがちである。又、スラスト部材
の円板部の外周部に該外周面の接線方向で、かつ前記半
径方向に設けたラジアル貫通孔と交差する一個所以上の
カット部は、混合潤滑剤の流れに対しスラスト部材外周
から内周にかけて貫通したラジアル貫通孔に混合潤滑剤
を引き込む作用とスラスト外周部にかかる遠心力による
圧力により混合潤滑剤は、スラスト外周孔からスラスト
内周部に流入する。スラスト内周部に流入した潤滑剤
は、軸受内周部から軸と軸受内面の微小隙間を通り軸受
外周へと混合潤滑剤の流路を形成する。この混合潤滑剤
の流路により微小な隙間に進入した残留空気は、最内周
部に集積し易くなり、また乱流の発生を低減させる。こ
れにより残留空気は、最内周部であるスラスト部材の内
周部に確実に集積する。以上の作用により軸受内面と軸
との微小隙間には、残留空気の進入や介在が無くなり回
転体を支持する軸受剛性の低下を押さえことができ、回
転精度を維持することができる。また軸受と軸の焼き付
き現象も回避できる。
空気と流体の混合潤滑剤は、回転体と共につれ回るため
遠心力が作用し混合潤滑剤は、空気と流体の2層に分離
しようとする。比重の軽い空気層は内周の軸受内面に集
積される一方流体層は、軸受の外周部に集まろうとす
る。しかし微小な隙間に進入した残留空気や乱流に巻き
込まれた残留空気は、なかなか内周部には集まらず、そ
の場にとどまってしまいがちである。又、スラスト部材
の円板部の外周部に該外周面の接線方向で、かつ前記半
径方向に設けたラジアル貫通孔と交差する一個所以上の
カット部は、混合潤滑剤の流れに対しスラスト部材外周
から内周にかけて貫通したラジアル貫通孔に混合潤滑剤
を引き込む作用とスラスト外周部にかかる遠心力による
圧力により混合潤滑剤は、スラスト外周孔からスラスト
内周部に流入する。スラスト内周部に流入した潤滑剤
は、軸受内周部から軸と軸受内面の微小隙間を通り軸受
外周へと混合潤滑剤の流路を形成する。この混合潤滑剤
の流路により微小な隙間に進入した残留空気は、最内周
部に集積し易くなり、また乱流の発生を低減させる。こ
れにより残留空気は、最内周部であるスラスト部材の内
周部に確実に集積する。以上の作用により軸受内面と軸
との微小隙間には、残留空気の進入や介在が無くなり回
転体を支持する軸受剛性の低下を押さえことができ、回
転精度を維持することができる。また軸受と軸の焼き付
き現象も回避できる。
【0006】
【実施例】以下図面によって本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明の動圧軸受装置の第1の実施例の構
造図である。図1において、1は回転軸、1ー1は該回
転軸1の径小の段部、2は軸受ハウジング、3は滑り軸
受、3ー2は滑り軸受3の外周に設けられた軸方向の
溝、4は回転軸1の端部に設けられたスラスト部材、4
ー1は該スラスト部材4の頚部、4ー2はスラスト部材
4の円板部である。スラスト部材4の頚部4ー1の内径
は前記回転軸1の段部1ー1より大径で、該頚部4ー1
の外径部は前記滑り軸受3の内径より僅かに径小で、該
頚部4ー1と一体の円板部4ー2の外径は前記滑り軸受
3の内径より大径で、該滑り軸受3の外径より小径に形
成され、該円板部4ー2の滑り軸受3の端面と対向する
面は微少な隙間を介して滑り軸受3の端部と対向し、内
径部は前記回転軸1の径小段部1ー1に固着されてい
る。そして、前記スラスト部材4の頚部4ー1の端面1
3は滑り軸受3の内径よりより径小で滑り軸受3の内周
面14のほぼ中央に位置しスラスト部材4の頚部4ー1
の端面13の内径は軸1の径小段部1ー1と潤滑剤の流
路となるスラスト貫通孔8が形成されている。またスラ
スト部材4の円板部4ー2の外周部15と前記スラスト
貫通孔8とを貫通する1つ以上のラジアル貫通孔7を設
けると共にスラスト部材4の円板部4ー2の外周部15
に該外周部の接線方向で、かつ前記半径方向に設けたラ
ジアル貫通孔7と交差する一個所以上のカット部9を設
ける。
る。図1は、本発明の動圧軸受装置の第1の実施例の構
造図である。図1において、1は回転軸、1ー1は該回
転軸1の径小の段部、2は軸受ハウジング、3は滑り軸
受、3ー2は滑り軸受3の外周に設けられた軸方向の
溝、4は回転軸1の端部に設けられたスラスト部材、4
ー1は該スラスト部材4の頚部、4ー2はスラスト部材
4の円板部である。スラスト部材4の頚部4ー1の内径
は前記回転軸1の段部1ー1より大径で、該頚部4ー1
の外径部は前記滑り軸受3の内径より僅かに径小で、該
頚部4ー1と一体の円板部4ー2の外径は前記滑り軸受
3の内径より大径で、該滑り軸受3の外径より小径に形
成され、該円板部4ー2の滑り軸受3の端面と対向する
面は微少な隙間を介して滑り軸受3の端部と対向し、内
径部は前記回転軸1の径小段部1ー1に固着されてい
る。そして、前記スラスト部材4の頚部4ー1の端面1
3は滑り軸受3の内径よりより径小で滑り軸受3の内周
面14のほぼ中央に位置しスラスト部材4の頚部4ー1
の端面13の内径は軸1の径小段部1ー1と潤滑剤の流
路となるスラスト貫通孔8が形成されている。またスラ
スト部材4の円板部4ー2の外周部15と前記スラスト
貫通孔8とを貫通する1つ以上のラジアル貫通孔7を設
けると共にスラスト部材4の円板部4ー2の外周部15
に該外周部の接線方向で、かつ前記半径方向に設けたラ
ジアル貫通孔7と交差する一個所以上のカット部9を設
ける。
【0007】図2はスラスト部材4を軸の上端方向より
見た正面図で、図3はスラスト部材4のラジアル貫通孔
7の方向より見た側面図である。図2及び図3におい
て、円板部4ー2の中央に頚部4ー1が一体に設けら
れ、円板部4ー2の中央には回転軸1の径小段部1ー1
に嵌着される孔4ー3が設けられ、頚部4ー1の内径は
前記円板部の孔4ー3より大径に形成され回転軸1の径
小段部との間にスラスト貫通孔8を形成するようになっ
ており、円板部4ー2の外周部15と頚部4ー1の内径
部に形成されたスラスト貫通孔8とを連接するラジアル
貫通孔7が設けられ、円板部4ー2の外周部15に該外
周部の接線方向で、かつ前記半径方向に設けたラジアル
貫通孔7と交差する一個所以上のカット部9がを設けら
れている。
見た正面図で、図3はスラスト部材4のラジアル貫通孔
7の方向より見た側面図である。図2及び図3におい
て、円板部4ー2の中央に頚部4ー1が一体に設けら
れ、円板部4ー2の中央には回転軸1の径小段部1ー1
に嵌着される孔4ー3が設けられ、頚部4ー1の内径は
前記円板部の孔4ー3より大径に形成され回転軸1の径
小段部との間にスラスト貫通孔8を形成するようになっ
ており、円板部4ー2の外周部15と頚部4ー1の内径
部に形成されたスラスト貫通孔8とを連接するラジアル
貫通孔7が設けられ、円板部4ー2の外周部15に該外
周部の接線方向で、かつ前記半径方向に設けたラジアル
貫通孔7と交差する一個所以上のカット部9がを設けら
れている。
【0008】図4は図1に示した流体動圧軸受装置の潤
滑剤の流路を示した部分拡大説明図である。図4におい
て、回転体として軸1と該軸の径小段部1ー1とスラス
ト部材4が回転し、該回転軸1とスラスト部材4の頚部
4ー1と共に潤滑剤はつれ回り滑り軸受3の内周面より
回転軸1を浮上させ、滑り軸受3の端面に対しスラスト
部材4の円板部4ー2の端面が浮上して回転すると共
に、潤滑剤は滑り軸受3の端面から軸受の外周部に設け
られた軸方向の溝3ー2を通じて矢印10のように循環
する一方、スラスト部材4の円板部4ー2の外周部15
に設けられたカット部9により捕捉された潤滑剤がラジ
アル貫通孔7より連通しているスラスト貫通孔8を通り
軸受4の内周面に戻され上記の循環経路の矢印10のよ
うに循環する。このラジアル貫通孔7よりスラスト貫通
孔8に流れた潤滑剤は遠心力により残留空気が分離され
最も内周にある回転軸1の径小段部1ー1付近に集まり
回転軸1と径小段部1ー1との連接部1ー2の角部に捕
らえられ11のように集積され、潤滑剤の流体部のみが
循環されるようになるから、回転部を浮上させる作用を
する潤滑剤の中の残留空気が減少して支持力の強い流体
動圧軸受装置を構成できる。
滑剤の流路を示した部分拡大説明図である。図4におい
て、回転体として軸1と該軸の径小段部1ー1とスラス
ト部材4が回転し、該回転軸1とスラスト部材4の頚部
4ー1と共に潤滑剤はつれ回り滑り軸受3の内周面より
回転軸1を浮上させ、滑り軸受3の端面に対しスラスト
部材4の円板部4ー2の端面が浮上して回転すると共
に、潤滑剤は滑り軸受3の端面から軸受の外周部に設け
られた軸方向の溝3ー2を通じて矢印10のように循環
する一方、スラスト部材4の円板部4ー2の外周部15
に設けられたカット部9により捕捉された潤滑剤がラジ
アル貫通孔7より連通しているスラスト貫通孔8を通り
軸受4の内周面に戻され上記の循環経路の矢印10のよ
うに循環する。このラジアル貫通孔7よりスラスト貫通
孔8に流れた潤滑剤は遠心力により残留空気が分離され
最も内周にある回転軸1の径小段部1ー1付近に集まり
回転軸1と径小段部1ー1との連接部1ー2の角部に捕
らえられ11のように集積され、潤滑剤の流体部のみが
循環されるようになるから、回転部を浮上させる作用を
する潤滑剤の中の残留空気が減少して支持力の強い流体
動圧軸受装置を構成できる。
【0009】上記の説明は軸受ハウジング2と滑り軸受
3が固定され回転軸1が回転する構成について説明した
が、回転軸1を固定し、軸受ハウジング2と滑り軸受3
が回転する構成においても同じように動作する。図5
は、軸を固定し滑り軸受3を内設しているハウジング2
が回転方向12に回転した時のスラスト部材4の周辺の
潤滑剤の流れを軸方向から見た図である。スラスト部材
4の円板部4ー2の外周付近の潤滑剤は、矢印10のよ
うに滑り軸受3の回転方向と同方向につれ回りスラスト
部材4の円板部4ー2の外周15のカット部9よりラジ
アル貫通孔7に流入するようになる。
3が固定され回転軸1が回転する構成について説明した
が、回転軸1を固定し、軸受ハウジング2と滑り軸受3
が回転する構成においても同じように動作する。図5
は、軸を固定し滑り軸受3を内設しているハウジング2
が回転方向12に回転した時のスラスト部材4の周辺の
潤滑剤の流れを軸方向から見た図である。スラスト部材
4の円板部4ー2の外周付近の潤滑剤は、矢印10のよ
うに滑り軸受3の回転方向と同方向につれ回りスラスト
部材4の円板部4ー2の外周15のカット部9よりラジ
アル貫通孔7に流入するようになる。
【0010】図6は、図1に示した本発明の実施例の別
の例で回転軸1の径小段部1ー1を一部に止めスラスト
部材4の内径部を嵌着する部分は回転軸1の径と同じと
なるようにすると軸端の強度を強くすることができる。
の例で回転軸1の径小段部1ー1を一部に止めスラスト
部材4の内径部を嵌着する部分は回転軸1の径と同じと
なるようにすると軸端の強度を強くすることができる。
【0011】
【発明の効果】本発明に成る流体動圧軸受装置は上記の
ような構成であるから、潤滑剤の中の残留空気を回転軸
の段部の角部に集積して残留空気を減少させて動体軸受
の支持強度を高めることができるからより高速回転にお
いても潤滑不良を招くこともなく安定した回転を得ら
れ、信頼性の高い流体動圧軸受装置を供給することがで
きる。
ような構成であるから、潤滑剤の中の残留空気を回転軸
の段部の角部に集積して残留空気を減少させて動体軸受
の支持強度を高めることができるからより高速回転にお
いても潤滑不良を招くこともなく安定した回転を得ら
れ、信頼性の高い流体動圧軸受装置を供給することがで
きる。
【図1】本発明に成る流体動圧軸受装置の1実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】本発明に成る流体動圧軸受装置のスラスト部材
を軸の上方向より見た平面図である。
を軸の上方向より見た平面図である。
【図3】本発明に成る流体動圧軸受装置のスラスト部材
の側面図である。
の側面図である。
【図4】本発明に成る流体動圧軸受装置の潤滑剤の流れ
を説明する拡大断面図である。
を説明する拡大断面図である。
【図5】本発明に成る流体動圧軸受装置他の実施例の潤
滑剤の流れを説明する拡大断面図である。
滑剤の流れを説明する拡大断面図である。
【図6】本発明に成る流体動圧軸受装置の別の実施例の
構造を示す断面図である。
構造を示す断面図である。
【図7】従来より実施されている流体動圧軸受装置の構
造を示す断面図である。
造を示す断面図である。
【図8】図7のAーA’線に沿った横断面図である。
【図9】従来より実施されている流体動圧軸受装置で残
留空気が軸受内径部に集積した状態を示す説明図であ
る。
留空気が軸受内径部に集積した状態を示す説明図であ
る。
1 軸 1ー1 軸の径小段部 2 軸受 ハウジング 3 滑り軸受 3ー2 滑り軸受の外周部の軸方向の溝 4 スラスト部材 4ー1 スラスト部材の頚部 4ー2 スラスト部材の円板部 5 ラジアル隙間 6 スラスト隙間 7 ラジアル貫通孔 8 スラスト貫通孔 9 カット部 10 潤滑剤の流れ 11 気泡 12 軸受ハウジング(軸受)の回転方向 13 スラスト部材の端面 14 軸受内面 15 スラスト部材外周部 16 スラスト部材内周部 17 スラスト部材内径
Claims (5)
- 【請求項1】軸受ハウジングの内周に滑り軸受を設け、
該滑り軸受の内周と微小な隙間を介して回転自在に支持
される回転軸を有し、該回転軸の外周面に動圧発生手段
を設け、かつ前記回転軸の一端に該回転軸の外径より大
径のスラスト部材を前記滑り軸受の一方の端面に微少な
隙間を介して対向して固着し、該スラスト部材の前記滑
り軸受の端面と対向する面に動圧発生手段を設けた流体
動圧軸受装置において、前記回転軸の前記スラスト部材
を固着する部位は径小の段部が形成され、前記スラスト
部材は前記回転軸の径小の段部よりその内径が大で、そ
の外径部が前記滑り軸受の内径と微少な隙間を介して対
向する頚部と、該頚部と一体に形成され、前記滑り軸受
の端面と対向する円板部と、より成り、該円板部は該滑
り軸受の内径より大径に形成され、かつスラスト部材の
円板部の半径方向に、前記頚部の内径部と前記回転軸の
外径部とで形成されるスラスト孔と連通する1つ以上の
貫通孔を備えていること、を特徴とする流体動圧軸受装
置。 - 【請求項2】固定軸の外周に、微小な隙間を介して回転
自在に支持される滑り軸受と該滑り軸受の外周に滑り軸
受を保持するハウジングとを設け、該滑り軸受の内周
と、該固定軸の外周面に動圧発生手段を設け、かつ前記
固定軸の一端に該固定軸の外径より大径のスラスト部材
を前記滑り軸受の一方の端面に微少な隙間を介して対向
して固着し、該スラスト部材の前記滑り軸受の端面と対
向する面に動圧発生手段を設けた流体動圧軸受装置にお
いて、前記固定軸の前記スラスト部材を固着する部位は
径小の段部が形成され、前記スラスト部材は前記固定軸
の径小の段部よりその内径が大で、その外径部が前記滑
り軸受の内径と微少な隙間を介して対向する頚部と、該
頚部と一体に形成され、前記滑り軸受の端面と対向する
円板部と、より成り、該円板部は該滑り軸受の内径より
大径に形成され、かつスラスト部材の円板部の半径方向
に、前記頚部の内径部と前記固定軸の外径部とで形成さ
れるスラスト孔と連通する1つ以上の貫通孔を備えてい
ること、を特徴とする流体動圧軸受装置。 - 【請求項3】軸受ハウジングの内周に滑り軸受を設け、
該滑り軸受の内周と微小な隙間を介して回転自在に支持
される回転軸を有し、該回転軸の外周面に動圧発生手段
を設け、かつ前記回転軸の一端に該回転軸の外径より大
径のスラスト部材を前記滑り軸受の一方の端面に微少な
隙間を介して対向して固着した流体動圧軸受装置におい
て、前記回転軸の前記スラスト部材を固着する部位は径
小の段部を形成し、前記スラスト部材は前記回転軸の径
小の段部よりその内径が大でその外径部が前記滑り軸受
の内径と微少な隙間を介して対向する頚部と、該頚部と
一体に形成され、前記滑り軸受の端面と対向する円板部
と、より成り、該円板部は該滑り軸受の内径より大径に
形成され、かつスラスト部材の円板部の半径方向に、前
記頚部の内径部と前記回転軸の外径部とで形成されるス
ラスト孔と連通する1つ以上の貫通孔を備えているこ
と、を特徴とする流体動圧軸受装置。 - 【請求項4】固定軸の外周に、微小な隙間を介して回転
自在に支持される滑り軸受と該滑り軸受の外周に滑り軸
受を保持するハウジングとを設け、該滑り軸受の内周
と、該固定軸の外周面に動圧生手段を設け、かつ前記固
定軸の一端に該固定軸の外径より大径のスラスト部材を
前記滑り軸受の一方の端面に微少な隙間を介して対向し
て固着した流体動圧軸受装置において、前記固定軸の前
記スラスト部材を固着する部位は径小の段部が形成さ
れ、前記スラスト部材は前記固定軸の径小の段部よりそ
の内径が大で、その外径部が前記滑り軸受の内径と微少
な隙間を介して対向する頚部と、該頚部と一体に形成さ
れ、前記滑り軸受の端面と対向する円板部と、より成
り、該円板部は該滑り軸受の内径より大径に形成され、
かつスラスト部材の円板部の半径方向に、前記頚部の内
径部と前記固定軸の外径部とで形成されるスラスト孔と
連通する1つ以上の貫通孔を備えていること、を特徴と
する流体動圧軸受装置。 - 【請求項5】前記請求項1又は2又は3又は4に記載の
流体動圧軸受装置においてスラスト部材の円板部の外周
部に該外周面の接線方向で、かつ前記半径方向に設けた
ラジアル貫通孔と交差する一個所以上のカット部を設け
たこと、を特徴とする流体動圧軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24754497A JPH1182481A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 流体動圧軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24754497A JPH1182481A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 流体動圧軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1182481A true JPH1182481A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17165082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24754497A Pending JPH1182481A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 流体動圧軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1182481A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001020945A (ja) * | 1999-07-05 | 2001-01-23 | Koyo Seiko Co Ltd | 動圧軸受 |
JP2009144927A (ja) * | 2009-03-27 | 2009-07-02 | Ntn Corp | 動圧型軸受装置 |
-
1997
- 1997-08-29 JP JP24754497A patent/JPH1182481A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001020945A (ja) * | 1999-07-05 | 2001-01-23 | Koyo Seiko Co Ltd | 動圧軸受 |
JP2009144927A (ja) * | 2009-03-27 | 2009-07-02 | Ntn Corp | 動圧型軸受装置 |
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