JP2000060055A - 動圧流体軸受を備えたモータ - Google Patents

動圧流体軸受を備えたモータ

Info

Publication number
JP2000060055A
JP2000060055A JP10223956A JP22395698A JP2000060055A JP 2000060055 A JP2000060055 A JP 2000060055A JP 10223956 A JP10223956 A JP 10223956A JP 22395698 A JP22395698 A JP 22395698A JP 2000060055 A JP2000060055 A JP 2000060055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust plate
fixed
fixed shaft
rotary
bush
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10223956A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Fukutani
秀志 福谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10223956A priority Critical patent/JP2000060055A/ja
Publication of JP2000060055A publication Critical patent/JP2000060055A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速回転、高温の環境下で発生する潤滑流体
の飛散を防止し信頼性の高い流体軸受を備えたモータを
提供することを目的とする。 【解決手段】 回転スラスト板12の上部に固定軸に嵌
合するブッシュ25が設けられており、段部26、オイ
ルプール部27、表面長張力シール部28、そして、オ
イル飛散カバー29を設けることにより、動圧発生部か
らの潤滑流体の飛散を改善できて、ハードディスクに付
着しないような流体軸受装置を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA機器やAV機
器に使用される流体軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流体軸受を備えたモータは、テーブル型
VTRやカメラ一体型VTRの回転ヘッドシリンダ,レ
ーザー複写機のポリゴンスキャナーモータ、フロッピー
ディスク装置やハードディスク装置の記録媒体の回転駆
動用モータ等に採用されている。
【0003】具体的には、ハードディスク装置ではその
メモリー容量が増大し、またデータの転送速度が高速化
しているため、この種の記録装置に用いられるディスク
回転装置は高速、高精度回転が必要となっている。
【0004】その回転主軸部には、米国特許第5504
637号公報に開示されるような流体軸受装置が用いら
れている。これは図6に示すように構成されている。固
定軸1とこの固定軸1に枢支された回転スリーブ2を有
している。固定軸1の基端は下ケース3に固定されてい
る。回転スリーブ2の外周にはハードディスク4が取り
付けられている。
【0005】固定軸1と回転スリーブ2との間に形成さ
れたラジアル側動圧発生部5は、固定軸1の外周面に動
圧発生溝が形成されている。固定軸1の先端には、この
固定軸1に螺合する雄ねじ部7が形成された延長軸8に
よって固定スラスト板9が取り付けられている。回転ス
リーブ2の側には、固定スラスト板9に対応して凹部1
0が形成されている。この凹部10の開口部は、中心に
前記延長軸8の外径より大径の中心孔11が穿設された
回転スラスト板12によって閉塞してネジ13で回転ス
リーブ2に係止されている。このようにして、回転スリ
ーブ2の側の前記凹部10と固定スラスト板9と回転ス
ラスト板12との間に形成されたスラスト側動圧発生部
14は、固定スラスト板9の上面と下面に動圧発生溝1
5,16が形成されている。このスラスト側動圧発生部
14と前記ラジアル側動圧発生部5とには、潤滑流体が
充填されている。下ケース3には固定軸1の基端部の周
囲にステータ巻線17が配置され、回転スリーブ2の内
周部には前記ステータ巻線17に対向してマグネット1
8が取り付けられている。また、延長軸8は上ケース1
9にネジ20で固定されている。このように構成された
流体軸受装置は、ステータ巻線17を励磁すると、回転
スリーブ2を介してハードディスク4が、下ケース3と
上ケース19との間に形成された清浄空気中で高速回転
する。
【0006】固定軸1に対して回転スリーブ2が回転す
ることによって、潤滑流体をポンピングして回転スリー
ブ2が非接触回転している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、次のような問題点がある。図7に示すよ
うに、落下による衝撃などによって延長軸8と回転スラ
スト板12の間の潤滑流体21はハードディスク4の領
域に置かれているため、潤滑流体21からの飛散潤滑流
体23はハードディスク4に付着する。その結果、ハー
ドディスク4に書き込まれたデータの再生にエラーが発
生する。また、飛散潤滑流体23の発生によって減少し
た潤滑流体21は、モータのロックや焼き付きを発生さ
せる不具合を有している。また、潤滑流体21の熱的膨
張や、潤滑流体21の中で発生するエアーバブル(泡)
によって、気液境界面24が回転スラスト板12の上部
に移動し、モータの回転と共に飛散し、それに伴って、
ハードディスク4に付着し、その結果、ハードディスク
4に書き込まれたデータの再生にエラーが発生する。ま
た、潤滑流体21の現象減少による、モータのロックや
焼き付きが発生していた。
【0008】特に、図7に示すように潤滑流体21の飛
散潤滑流体23がハードディスク4に付着した場合に
は、データの記録再生にエラーが発生する。
【0009】さらに詳しくは、スラスト側動圧発生部の
開放端から潤滑流体が飛散しないようにできるだけラジ
アル方向の隙間を小さくしているのが従来の技術思想で
ある。
【0010】また、スラスト方向の耐衝撃性能の向上を
要求されているのが現状である。この耐衝撃性能につい
ては、上記のような固定軸1の両端を固定した固定軸両
持ち構造の流体軸受装置だけでなく、固定軸1の基端だ
けを固定した固定軸片持ち構造の流体軸受装置において
もスラスト方向の耐衝撃性能の向上を要求されているの
が現状である。
【0011】本発明は動圧発生部からの潤滑流体の飛散
を改善できて、ハードディスクに付着しないような流体
軸受装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、少なくとも一方の端部が固定された固定
軸、前記固定軸に回動自在に枢支された回転スリーブを
有し、前記固定軸と前記回転スリーブとの隙間に潤滑流
体をポンピングして非接触回転する動圧流体軸受を備
え、前記固定軸の自由端側には固定スラスト板を設け、
前記固定スラスト板の上部には前記回転スリーブと共に
回転する回転スラスト板を有し、前記回転スラストの上
部には前記固定軸に嵌合するブッシュが設けられてい
る。
【0013】そして、前記ブッシュには前記回転スラス
ト板との隙間を階段状に構成する段部が構成され、回転
スリーブには回転スラスト板の上面とほぼ同じ面上に位
置するオイルプール部、前記オイルプール部の上部方向
には前記回転スリーブと前記ブッシュにて形成される狭
い表面張力シール部を有し、そして、その前記表面張力
シール部の上部にオイル飛散カバーをしたものである。
【0014】これにより、固定スリーブと固定軸の隙間
の軸方向のほぼ真ん中に位置する動圧流体が静止時等に
課題の衝撃が加わってオイルが飛散してもブッシュ部の
段部にてオイルをとどめることができるため、動圧発生
部からの潤滑流体の飛散を改善できて、ハードディスク
に付着しないような流体軸受装置を提供することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、少なくとも一方の端部が固定された固定軸、前記固
定軸に回動自在に枢支された回転スリーブを有し、前記
固定軸と前記回転スリーブとの隙間に潤滑流体をポンピ
ングして非接触回転する動圧流体軸受を備え、前記固定
軸の自由端側には固定スラスト板を設け、前記固定スラ
スト板の上部には前記回転スリーブと共に回転する回転
スラスト板を有し、前記回転スラストの上部には前記固
定軸に嵌合するブッシュが設けられており、前記ブッシ
ュには前記回転スラスト板との隙間を階段状に構成する
段部が構成され、回転スリーブには回転スラスト板の上
面とほぼ同じ面上に位置するオイルプール部、前記オイ
ルプール部の上部方向には前記回転スリーブと前記ブッ
シュにて形成される狭い表面張力シール部を有してい
る。
【0016】そして、その前記表面張力シール部の上部
にオイル飛散カバーから構成されたことを特徴とした動
圧流体軸受を有するモータであり、前記回転スラストの
上部には位置して前記固定軸に嵌合するブッシュにて、
飛散したオイルを蓄える作用を有する。
【0017】請求項2に記載の発明は、前記ブッシュに
前記回転スラスト板との隙間を階段状に構成する段部
が、少なくとも一つ以上からなり、半径方向の外側に向
かってブッシュの段部と回転スラスト板の上面との隙間
が少なくなるように構成したものであり、特に段部を少
なくとも一つ以上有するため、ブッシュの、飛散したオ
イルを蓄える作用が著しく向上し、飛散に対する信頼性
が高まる。
【0018】請求項3に記載の発明は、ブッシュと固定
軸との固定部の一部が接着材でシールされたことによ
り、ブッシュと固定軸との固定部からのオイルの飛散流
出を防止する作用を有する。
【0019】請求項4に記載の発明は、潤滑流体の上部
の気液境界面が固定スリーブと固定軸の隙間の軸方向の
ほぼ真ん中に位置することにより、オイルの流出を抑え
ることができる。
【0020】請求項5に記載の発明は、少なくとも一方
の端部が固定された固定軸、前記固定軸に回動自在に枢
支された回転スリーブを有し、前記固定軸と前記回転ス
リーブとの隙間に潤滑流体をポンピングして非接触回転
する動圧流体軸受を備え、前記固定軸の自由端側には固
定スラスト板を設け、前記固定スラスト板の上部には前
記回転スリーブと共に回転する回転スラスト板を有し、
前記回転スラスト板の上部には前記固定軸に嵌合するブ
ッシュが設けられている。
【0021】そして、前記ブッシュには前記回転スラス
ト板との隙間を階段状に構成する段部が構成され、回転
スリーブには回転スラスト板の上面とほぼ同じ面上に位
置するオイルプール部、前記オイルプール部の上部方向
には前記回転スリーブと前記ブッシュにて形成される狭
い表面張力シール部を有し、そして、その前記表面張力
シール部の上部にオイル飛散カバーを持ち、前記回転ス
ラスト板に貫通孔を有する動圧流体軸受を備えたモータ
であり、前記貫通孔にて飛散した潤滑流体を前記貫通孔
にて循環させ、潤滑流体が必要な部分に回収する作用を
有する。
【0022】請求項6に記載の発明は前記回転スラスト
板に構成された貫通孔が前記ブッシュと前記回転スラス
ト板との隙間の最小隙間部から、前記固定スラスト板の
最外周部にある領域に向かって傾斜を持って貫通してい
るように構成していることにより、確実に貫通孔を介し
て循環させることが可能となり、潤滑流体が必要な部分
に確実に回収するという作用を有する。
【0023】請求項7に記載の発明は、少なくとも一方
の端部が固定された固定軸、前記固定軸に回動自在に枢
支された回転スリーブを有し、前記固定軸と前記回転ス
リーブとの隙間に潤滑流体をポンピングして非接触回転
する動圧流体軸受を備え、前記固定軸の自由端側には固
定スラスト板を設け、前記固定スラスト板の上部には前
記回転スリーブと共に回転する回転スラスト板を有し、
前記回転スラスト板の上部には前記固定軸に嵌合するブ
ッシュが設けられている。
【0024】そして、前記ブッシュには前記回転スラス
ト板との隙間を階段状に構成する段部が構成され、回転
スリーブには回転スラスト板の上面とほぼ同じ面上に位
置するオイルプール部、前記オイルプール部の上部方向
には前記回転スリーブと前記ブッシュにて形成される狭
い表面張力シール部を有し、そして、その前記表面張力
シール部の上部にオイル飛散カバーを持ち、前記回転ス
ラスト板にオイルプール部を持ち、前記オイルプール部
から貫通孔を有することを特徴とした動圧流体軸受を備
えたモータであり、高速回転にて飛散した潤滑流体をオ
イルプール部に蓄え、オイルプール部に位置する貫通孔
にて循環させ、潤滑流体が必要な部分に回収する作用を
有する。
【0025】請求項8に記載の発明は、前記回転スラス
ト板に構成された貫通孔が前記回転スラスト板のオイル
プール部から、前記固定スラスト板の最外周部にある領
域に向かって傾斜を持って貫通しているように構成され
たことにより、確実に貫通孔を介して循環させることが
可能となり、潤滑流体が必要な部分に確実に回収すると
いう作用を有する。
【0026】
【実施例】図1、図2、図3、図4、図5は動圧流体軸
受を備えたモータを示す。
【0027】図1は本発明の実施例の断面図、図2、図
3は本発明の実施例の要部の拡大図、図4、図5は本発
明の他の実施例の要部の拡大図である。
【0028】図1、図2、図3に示した全体的な構成は
図6に示した従来の構成と同一であるが、細部において
は異なる。なお、従来例と同様の作用を成すものには同
一の符号を付けて説明する。
【0029】図1、図2、図3において、固定軸1の先
端に固定スラスト板9が延長軸8を介して取り付けられ
ている。固定軸1と延長軸8との取り付けはネジ留め、
圧入、接着等の工法、もしくはそれらの併用によって取
り付けられている。
【0030】回転スリーブ2の側には、前記固定スラス
ト板9の下面と上面および前記下面と上面をつなぐ外周
面に沿った対向面とで構成される凹部10を形成されて
いる。
【0031】この凹部10の開口部は、中心に前記延長
軸8の外径より大径の中心孔11を有する回転スラスト
板12によって閉塞して回転スリーブ2に接着剤35に
て封止されている。
【0032】固定軸1と回転スリーブ2との間に形成さ
れたラジアル側動圧発生部5は回転スリーブ2の内周側
に軸方向に離れた位置に2つからなる動圧発生溝(図示
せず)が形成されている。
【0033】また、固定軸1の一端部側には、凹部10
に置かれた固定スラスト板9と回転スラスト板12とで
形成されたスラスト側動圧発生部14が形成されてい
る。
【0034】スラスト側動圧発生部14は固定スラスト
板9の上面に動圧発生溝(図示せず)が形成され、ま
た、固定スラスト板9の下面にも動圧発生溝(図示せ
ず)が形成されている。このスラスト側動圧発生部14
と前記ラジアル側動圧発生部5とには、潤滑流体21が
充填されている。
【0035】回転スリーブ2はハブ15が固定され、ハ
ブ15は材質がアルミ合金で作成されている。そして、
磁気の漏洩を低減するために磁性鋼板6がマグネット1
8とハブ15との間に介装されている。
【0036】このように構成したため、ステータ巻線1
7を励磁すると、回転スリーブ2を介してハブ15が高
速回転し、固定軸1に対して回転スリーブ2が回転する
ことによって、スラスト側動圧発生部14と前記ラジア
ル側動圧発生部5とは潤滑流体21をポンピングして動
圧を発生し、回転スリーブ2が固定軸1と固定スラスト
板9とから非接触状態にて回転することが可能となる。
【0037】特に、図3においてスラスト側動圧発生部
14の上端に位置する回転スラスト板12と延長軸8と
の隙間31は、延長軸8の径が延長軸8の上部に向かっ
て次第に細くなるテーパ部8aを有している。
【0038】そして、潤滑流体21の上部の気液境界面
24は回転スラスト板12と延長軸8との隙間31の軸
方向のほぼ真ん中に位置している。よって、高速回転中
において潤滑流体21に遠心力が下方に働くため、常に
潤滑流体21をスラスト側動圧発生部14側方向に維持
することができる。よって、回転スラスト板12と延長
軸8との隙間31の軸方向のほぼ真ん中の位置に潤滑流
体21を高速回転中においても維持することが可能とな
り、周囲の温度上昇等による潤滑流体21の膨張による
飛散や、潤滑流体21内でのエアバブルの発生や、エア
バブルの成長による、潤滑流体21の押し出し飛散を防
止することができる。
【0039】そして、図1に示すように固定軸1の基端
は下ケース3に固定されている。このように構成された
動圧流体軸受を備えたモータは、ステータ巻線17を励
磁すると、回転スリーブ2を介してハードディスク(図
示せず)が、下ケース3と上ケース(図示せず)との間
に形成された密閉空間で高速回転することが可能とな
る。また、固定軸1の基端はネジにて下ケース3に取り
付けても良い。
【0040】図3に示すように、延長軸8の上部方向、
即ち回転スラスト板12の上にはブッシュ25が圧入等
によって取り付けられる。
【0041】ブッシュ25と延長軸8とは固定部分の一
部が接着材30でシールされている。ブッシュ25の一
端面である回転スラスト板12側には、回転スラスト板
12とブッシュ25との隙間32を階段状に構成する段
部26が、少なくとも一つ以上に構成されている。そし
て、隙間32は半径方向の外側に向かって少なくなるよ
うにブッシュ25の下面側に段部26が構成されてい
る。
【0042】モータ停止時は潤滑流体21は下方に働く
遠心力が作用しないため、隙間31の潤滑流体21を保
持することが困難となるモータ停止における落下衝撃等
によって、潤滑流体21が上方に飛散してハードディス
クに付着する恐れがあるが、隙間31の上部にブッシュ
25に構成されているため段部26により、飛散した潤
滑流体21をオイル溜まり33にプールすることが可能
なため、ハードディスク側に直接、付着、移行すること
を防止できる。
【0043】また、回転スリーブ2には回転スラスト板
12の上面とほぼ同じ面上に位置するオイルプール部2
7が、構成されているため、もし仮に段部26によるオ
イル溜まり33から潤滑流体21が高速回転中に回転ス
ラスト板12の面上に沿って飛散してもオイルプール部
27にてプールできるような構造になっているためハー
ドディスク側へ飛散、および付着する恐れがない。
【0044】なおかつ、オイルプール部27はプールさ
れた流体が回転中に飛散しないようにテーパ部34を構
成して回転による遠心力にて表面張力シール部28に移
行しないような構成になっている。更に、回転スリーブ
2とブッシュ25とで構成された狭い隙間32をもつ表
面張力シール部28にて潤滑流体21を保持することが
可能のため落下時の衝撃に耐えるようになっている。そ
して、その前記表面張力シール部28の上部にはオイル
飛散カバー29が回転スリーブ2に固定されて、オイル
飛散カバー29の内径が方向の穴がブッシュ25に対向
するように取り付けられている。故に前記表面張力シー
ル部28を越えて飛散してきた潤滑流体21がハードデ
ィスク側に飛散移行して付着する恐れがない。そして、
オイル飛散カバー29は回転スリーブ2へ接着剤31で
しっかりと漏れないようにシールされている。延長軸8
と固定軸1は別部品から構成されているが、延長軸8と
固定軸1とは一体で構成されても良い。また、延長軸8
と固定軸1と固定スラスト板9との3つの部品が一体的
に構成されていても良く、またその方が望ましい。
【0045】以上のように前記固定軸1および延長軸8
に嵌合するブッシュ25が設けられており、ブッシュ2
5には前記回転スラスト板12との隙間32を階段状に
構成する段部26が構成され、回転スリーブ2には回転
スラスト板12の上面とほぼ同じ面上に位置するオイル
プール部27を設け、前記オイルプール部27の上部方
向には前記回転スリーブ2と前記ブッシュ25にて形成
される狭い表面長張力シール部28を有すように構成
し、そして、その前記表面張力シール部28の上部にオ
イル飛散カバー29から構成しているため潤滑流体21
がハードディスクに付着する恐れがない動圧流体軸受を
備えたモータとなる。
【0046】図4において、固定軸1の先端に固定スラ
スト板9が延長軸8を介して取り付けられている。固定
軸1と延長軸8との取り付けはネジ留め、圧入、接着等
の工法、もしくはそれらの併用によって取り付けられて
いる。回転スリーブ2の側には、固定スラスト板9の下
面と上面および前記下面と上面をつなぐ外周面に沿った
対向面とで構成される凹部10を形成されている。この
凹部10は固定スラスト板9を収容し、潤滑流体を保持
することができる領域37を形成する。
【0047】そして、この凹部10は固定スラスト板9
を収容し、凹部10の開口部には中心に前記延長軸8の
外径より大径の中心孔11を有する回転スラスト板12
によって閉塞して、回転スリーブ2に接着剤35にて封
止されている。回転スラスト板12には軸方向に貫通孔
36が貫通している。貫通孔36はブッシュ25と回転
スラスト板12との隙間の最小隙間部38から、固定ス
ラスト板9の最外周部にある領域37に向かって傾斜し
て貫通している。この傾斜はブッシュ25と回転スラス
ト板12との隙間の最小隙間部38から、領域37に向
かって、外側に向かう傾斜がついた貫通孔36なので、
高速回転しても、領域37にある潤滑流体は、貫通孔3
6を通って最小隙間部に流出することがない。そして、
隙間31に保持されている潤滑流体21が、もし仮に高
速回転中に回転スラスト板12の面上に沿って飛散して
も、最小隙間部38に表面張力によって維持される。そ
して、最小隙間部38に維持された潤滑流体21は、最
小隙間部38から領域37に向かって、外側に向かう傾
斜がついた貫通孔を通って領域37へ循環し、飛散した
潤滑流体が動圧軸受部に回収される。
【0048】よって、ハードディスク側へ飛散、および
付着する恐れがない。また、潤滑流体が飛散しても、軸
受に必要な部分に、飛散した潤滑流体が循環回収される
ため信頼性を損なうことがない。
【0049】また、図5に示すように回転スラスト板1
2は回転スラスト板12の上面状に段差によって構成さ
れるオイルプール部39を持っている。オイルプール部
39から固定スラスト板9の最外周部にある領域37に
向かって傾斜を持った貫通孔36を有している。この傾
斜も、図4と同様にオイルプール部39から領域37に
向かって、外側に向かう傾斜がついた貫通孔36なの
で、高速回転しても、領域37にある潤滑流体は、貫通
孔36を通ってオイルプール部39に流出することがな
い。しかも、もし仮に高速回転中に回転スラスト板12
の面上に沿って潤滑流体が飛散しても、オイルプール部
39の段差にて、確実の飛散した潤滑流体21をとどめ
ることができる。そして、オイルプール部39に留めら
れた潤滑流体はオイルプール部39から領域37に向か
って、外側に向かう傾斜がついた貫通孔36を通って領
域37へ循環することが可能になる。
【0050】
【発明の効果】上記実施例の記載から明らかなように、
請求項1記載の発明によれば、モータ停止における落下
衝撃等によって、潤滑流体が上方に飛散しても、隙間の
上部にブッシュ構成されているためハードディスク側に
移行することがない。
【0051】特に段部によるオイル溜まりが構成されて
いるため、仮に飛散しても飛散した潤滑流体をプールす
ることが可能なため、ハードディスク側に付着する恐れ
がなくハードディスクに潤滑流体が付着しないので、デ
ータの記録再生の信頼性の向上という有利な効果が得ら
れる。
【0052】また、請求項2記載の発明によれば、回転
しないブッシュに構成されているため段部によるオイル
溜まりを多段に構成しているため、仮に衝撃にて飛散し
ても飛散した潤滑流体をしっかりプールすることが可能
なため、ハードディスク側に潤滑流体が移行することを
防止する効果が得られる。
【0053】また、請求項3記載の発明によれば、ブッ
シュと固定軸との固定部の一部を接着材でシールしてい
るため、ブッシュと固定軸との締結部より潤滑流体が漏
れることがない信頼性の高いモータを提供することが可
能となる。
【0054】更に、請求項5、6記載の発明によれば、
もし仮に高速回転中に回転スラスト板の面上に沿って飛
散しても、最小隙間部に表面張力によって維持され、そ
して、最小隙間部に保持された潤滑流体は、最小隙間部
から領域に向かって、外側に向かう傾斜がついた貫通孔
を通って領域へ循環する。
【0055】よって、ハードディスク側へ飛散、および
付着する恐れがない。また、潤滑流体が飛散しても、軸
受に必要な部分に飛散した潤滑流体が循環回収されるた
め信頼性を損なうことがない。
【0056】そして、請求項7、8記載の発明によれ
ば、潤滑流体が高速回転中に回転スラスト板の面上に沿
って飛散しても、回転スラスト板に構成されたオイルプ
ール部の段差にて確実に飛散した潤滑流体をとどめるこ
とができる。そして、飛散した潤滑流体はオイルプール
部から領域に向かって、外側に向かう傾斜がついた貫通
孔を通って領域へ循環するため、動圧軸受部の潤滑を維
持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図
【図2】同実施例の要部の拡大図
【図3】同実施例の要部の拡大図
【図4】他の実施例の要部の拡大図
【図5】他の実施例の要部の拡大図
【図6】従来の流体軸受装置の断面図
【図7】図6の要部の拡大図
【符号の説明】
1 固定軸 2 回転スリーブ 3 下ケース 4 ハードディスク 5 ラジアル側動圧発生部 6 磁性鋼鈑 7 雄ねじ部 8 延長軸 8a、34 テーパ部 9 固定スラスト板 10 凹部 11 中心孔 12 回転スラスト板 13 ネジ 14 スラスト側動圧発生部 15、16 動圧発生溝 17 ステータ巻線 18 マグネット 19 上ケース 20 ネジ 21 潤滑流体 23 飛散潤滑流体 24 気液境界面 25 ブッシュ 26 段部 27、39 オイルプール部 28 表面張力シール部 29 オイル飛散カバー 30、35 接着剤 31、32 隙間 33 オイル溜まり 36 貫通孔 37 領域 38 最小隙間部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の端部が固定された固定
    軸、前記固定軸に回動自在に枢支された回転スリーブを
    有し、前記固定軸と前記回転スリーブとの隙間に潤滑流
    体をポンピングして非接触回転する動圧流体軸受を備
    え、前記固定軸の自由端側には固定スラスト板を設け、
    前記固定スラスト板の上部には前記回転スリーブと共に
    回転する回転スラスト板を有し、前記回転スラスト板の
    上部には前記固定軸に嵌合するブッシュが設けられてお
    り、前記ブッシュには前記回転スラスト板との隙間を階
    段状に構成する段部が構成され、回転スリーブには回転
    スラスト板の上面とほぼ同じ面上に位置するオイルプー
    ル部、前記オイルプール部の上部方向には前記回転スリ
    ーブと前記ブッシュにて形成される狭い表面張力シール
    部を有し、そして、その前記表面張力シール部の上部に
    オイル飛散カバーを有することを特徴とした動圧流体軸
    受を備えたモータ。
  2. 【請求項2】 ブッシュに前記回転スラスト板との隙間
    を階段状に構成する段部が、少なくとも一つ以上からな
    り、半径方向の外側に向かってブッシュの段部と回転ス
    ラスト板の上面との隙間が少なくなるように構成された
    請求項1記載の動圧流体軸受を備えたモータ。
  3. 【請求項3】 ブッシュと固定軸との固定部の一部が接
    着材でシールされたことを特徴とした請求項1記載の動
    圧流体軸受を備えたモータ。
  4. 【請求項4】 潤滑流体の上部の気液境界面が回転スラ
    スト板と固定軸の隙間の軸方向のほぼ中央に位置する請
    求項1記載の動圧流体軸受を備えたモータ。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の端部が固定された固定
    軸、前記固定軸に回動自在に枢支された回転スリーブを
    有し、前記固定軸と前記回転スリーブとの隙間に潤滑流
    体をポンピングして非接触回転する動圧流体軸受を備
    え、前記固定軸の自由端側には固定スラスト板を設け、
    前記固定スラスト板の上部には前記回転スリーブと共に
    回転する回転スラスト板を有し、前記回転スラスト板の
    上部には前記固定軸に嵌合するブッシュが設けられてお
    り、前記ブッシュには前記回転スラスト板との隙間を階
    段状に構成する段部が構成され、回転スリーブには回転
    スラスト板の上面とほぼ同じ面上に位置するオイルプー
    ル部、前記オイルプール部の上部方向には前記回転スリ
    ーブと前記ブッシュにて形成される狭い表面張力シール
    部を有し、そして、その前記表面張力シール部の上部に
    オイル飛散カバーを持ち、前記回転スラスト板に貫通孔
    を有することを特徴とした動圧流体軸受を備えたモー
    タ。
  6. 【請求項6】 回転スラスト板に構成された貫通孔がブ
    ッシュと前記回転スラスト板との隙間の最小隙間部か
    ら、前記固定スラスト板の最外周部にある領域に向かっ
    て傾斜を持って貫通しているように構成された請求項5
    記載の動圧流体軸受を備えたモータ。
  7. 【請求項7】 少なくとも一方の端部が固定された固定
    軸、前記固定軸に回動自在に枢支された回転スリーブを
    有し、前記固定軸と前記回転スリーブとの隙間に潤滑流
    体をポンピングして非接触回転する動圧流体軸受を備
    え、前記固定軸の自由端側には固定スラスト板を設け、
    前記固定スラスト板の上部には前記回転スリーブと共に
    回転する回転スラスト板を有し、前記回転スラスト板の
    上部には前記固定軸に嵌合するブッシュが設けられてお
    り、前記ブッシュには前記回転スラスト板との隙間を階
    段状に構成する段部が構成され、回転スリーブには回転
    スラスト板の上面とほぼ同じ面上に位置するオイルプー
    ル部、前記オイルプール部の上部方向には前記回転スリ
    ーブと前記ブッシュにて形成される狭い表面張力シール
    部を有し、そして、その前記表面張力シール部の上部に
    オイル飛散カバーを持ち、前記回転スラスト板にオイル
    プール部を持ち、前記オイルプール部から貫通孔を有す
    ることを特徴とした動圧流体軸受を備えたモータ。
  8. 【請求項8】 回転スラスト板に構成された貫通孔が前
    記回転スラスト板のオイルプール部から、前記固定スラ
    スト板の最外周部にある領域に向かって傾斜を持って貫
    通しているように構成された請求項7記載の動圧流体軸
    受を備えたモータ。
JP10223956A 1998-08-07 1998-08-07 動圧流体軸受を備えたモータ Pending JP2000060055A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10223956A JP2000060055A (ja) 1998-08-07 1998-08-07 動圧流体軸受を備えたモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10223956A JP2000060055A (ja) 1998-08-07 1998-08-07 動圧流体軸受を備えたモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000060055A true JP2000060055A (ja) 2000-02-25

Family

ID=16806339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10223956A Pending JP2000060055A (ja) 1998-08-07 1998-08-07 動圧流体軸受を備えたモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000060055A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7494283B2 (en) * 2005-09-30 2009-02-24 Foxconn Technology Co., Ltd. Hydrodynamic bearing assembly
JP2011012737A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Nippon Densan Corp スピンドルモータ、及びディスク駆動装置
KR101133373B1 (ko) 2010-08-18 2012-04-06 삼성전기주식회사 스핀들 모터 및 이를 구비하는 디스크 드라이버
US8353630B2 (en) 2007-10-09 2013-01-15 Hgst, Netherlands B.V. Fluid dynamic bearing with a labyrinth seal
CN111255803A (zh) * 2018-11-30 2020-06-09 美蓓亚三美株式会社 枢轴组件轴承装置及枢轴组件轴承装置的制造方法
CN116995845A (zh) * 2023-09-26 2023-11-03 博创智能装备股份有限公司 一种注塑机用电机结构及应用其的射胶压力测试系统

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7494283B2 (en) * 2005-09-30 2009-02-24 Foxconn Technology Co., Ltd. Hydrodynamic bearing assembly
US8353630B2 (en) 2007-10-09 2013-01-15 Hgst, Netherlands B.V. Fluid dynamic bearing with a labyrinth seal
JP2011012737A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Nippon Densan Corp スピンドルモータ、及びディスク駆動装置
KR101133373B1 (ko) 2010-08-18 2012-04-06 삼성전기주식회사 스핀들 모터 및 이를 구비하는 디스크 드라이버
CN111255803A (zh) * 2018-11-30 2020-06-09 美蓓亚三美株式会社 枢轴组件轴承装置及枢轴组件轴承装置的制造方法
CN116995845A (zh) * 2023-09-26 2023-11-03 博创智能装备股份有限公司 一种注塑机用电机结构及应用其的射胶压力测试系统
CN116995845B (zh) * 2023-09-26 2024-01-09 博创智能装备股份有限公司 一种注塑机用电机结构及应用其的射胶压力测试系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3462982B2 (ja) 動圧流体軸受装置及び電動機
JP4481475B2 (ja) 動圧型軸受ユニット
JP2506836B2 (ja) 動圧型流体軸受装置
US5423612A (en) Hydrodynamic bearing and seal
JP3942482B2 (ja) 動圧軸受装置及びこれを備えたモータ
JP4084843B2 (ja) 動圧軸受装置およびその製造方法
JP2966433B2 (ja) 磁性流体軸受装置あるいはこの装置を具備するモータ
JPH0942298A (ja) 流体軸受ユニットのための改良されたシール
JP3894648B2 (ja) 流体軸受装置
US7153028B2 (en) Hydrodynamic bearing system
JP4127035B2 (ja) 動圧軸受装置及びディスク記録装置
JP2004270820A (ja) 流体動圧軸受、スピンドルモータ及び記録ディスクドライブ装置
JP2002266852A (ja) スピンドルモータ
JP2000060055A (ja) 動圧流体軸受を備えたモータ
JP2000197309A (ja) 流体動圧軸受を備えたモ―タ及びこのモ―タを備えた記録ディスク駆動装置
JP2001271828A (ja) 動圧型焼結含油軸受ユニット
JP2004176816A (ja) 動圧軸受装置
US5839833A (en) Hydrodynamic bearing having lubricant particle traps
US7422371B2 (en) Active hybrid FDB motor
JP2005016556A (ja) 円錐型動圧軸受装置およびそれを備えた記録ディスク駆動装置
JP3799176B2 (ja) 動圧型焼結含油軸受ユニット
JP2006009828A (ja) 動圧流体軸受装置
JP2006112614A (ja) 動圧軸受装置
JP4309642B2 (ja) 動圧軸受装置及びその製造方法
JP3405750B2 (ja) スピンドルモータ