JPH1182184A - 内燃機関システム - Google Patents

内燃機関システム

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JPH1182184A
JPH1182184A JP9237329A JP23732997A JPH1182184A JP H1182184 A JPH1182184 A JP H1182184A JP 9237329 A JP9237329 A JP 9237329A JP 23732997 A JP23732997 A JP 23732997A JP H1182184 A JPH1182184 A JP H1182184A
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JP
Japan
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valve
water temperature
exhaust
egr
pressure
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JP9237329A
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Inventor
Nobuhiro Takahashi
信博 高橋
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M26/00Engine-pertinent apparatus for adding exhaust gases to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture, e.g. by exhaust gas recirculation [EGR] systems
    • F02M26/02EGR systems specially adapted for supercharged engines
    • F02M26/04EGR systems specially adapted for supercharged engines with a single turbocharger
    • F02M26/05High pressure loops, i.e. wherein recirculated exhaust gas is taken out from the exhaust system upstream of the turbine and reintroduced into the intake system downstream of the compressor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M26/00Engine-pertinent apparatus for adding exhaust gases to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture, e.g. by exhaust gas recirculation [EGR] systems
    • F02M26/52Systems for actuating EGR valves
    • F02M26/55Systems for actuating EGR valves using vacuum actuators
    • F02M26/56Systems for actuating EGR valves using vacuum actuators having pressure modulation valves
    • F02M26/57Systems for actuating EGR valves using vacuum actuators having pressure modulation valves using electronic means, e.g. electromagnetic valves

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却水温が設定水温に達するまでは、EGR
通路を排気が流れる時間を長くして暖房の効きをよく
し、しかも排圧調整を可能にしてエンジン排気量の割り
小型な過給機の採用を図る。 【解決手段】 排気マニホールト4と吸気マニホールド
3とを繋ぐEGR通路10は、エンジン2のウォータジ
ャケット2a内に挿通されるように配管されており、E
GR通路10に流れる排気の熱で冷却水を加熱して暖房
効果を高めている。ECU20は水温センサ21により
検出された水温が設定水温以下の範囲では、EGR弁1
1が閉弁されるときに、補助弁13を開弁する。このた
め、EGR通路10及び迂回通路12を通って排気はタ
ーボ式過給機5を迂回して排気管9に排出される。圧力
センサ25により検出された排圧(タービン排圧)が設
定圧を超えると、補助弁13が開弁されて排圧調整が行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気の熱を暖房用
のヒータの熱源に利用すべくEGR通路にて排気と冷却
水との間で熱交換を行わせるEGR装置と、排気で駆動
される過給機とを備えた内燃機関システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンには、排気を吸気系に
再循環させて燃焼温度を下げることでNOx等を減らし
て排気の浄化を図るEGR装置が備えられている。ま
た、自動車では、冷却水の熱を利用して車室内を暖房す
るヒータが備えられている。
【0003】冬期や寒冷地では、エンジン始動後、冷却
水が暖まるまでに時間がかかるので、車室内の暖房の効
きが遅くなる。そこで、従来、図5に示すように、エン
ジン51の排気マニホールド52と吸気マニホールド5
3とを繋ぐEGR通路54をウォータジャケット51a
内に挿通し、排気再循環時の排気の熱を利用して冷却水
を加熱するものがあった。
【0004】しかし、通常、EGR装置はエンジンの暖
機完了前はエンジン内部の腐食等を防止するため、水温
センサで規定の水温以上になるまでは作動されず、EG
R弁55は開弁されないようになっている。このため、
エンジン始動後の暖機中においてはEGR通路54に排
気が流れないので、暖房の効きがさほどよくはならなか
った。
【0005】この問題は解消するため、実開平6−32
118号公報には、図6に示す内燃機関システムが開示
されている。すなわち、エンジン61には排気通路62
からの排気の一部を吸気通路63に再循環させるための
EGR通路64が設けられ、EGR通路64はウォータ
ジャケット61a内に挿通されている。EGR通路64
と排気通路62との間には、ウォータジャケット61a
内を通り抜けた排気を排気通路62に戻すためのバイパ
ス通路65が接続されている。制御手段66は水温セン
サ67の検出温度が設定水温以下と低いときには弁68
を開弁させ、その検出温度が設定水温を超えるときはエ
ンジン運転状態がEGR作動域にあればEGR弁69を
開弁させる。EGR通路64を流れた排気はバイパス通
路65を通って排気通路62に送られる。この構成によ
れば、エンジン始動後の暖機時であってEGR弁69が
開弁されないときであっても、弁68が開弁されてEG
R通路64を排気が流れるので冷却水を早期に昇温で
き、暖房の効きがよくなる。また、エンジン61には、
エンジンから排出される排気によって駆動されるターボ
式の過給機70が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
内燃機関システムでは、水温が設定水温を超える範囲で
は弁68が閉弁し、エンジン61の高回転時にはEGR
作動域から外れるためにEGR弁69が閉弁される。つ
まり、設定水温を超えた水温下でエンジン61の高回転
時には弁68とEGR弁69が共に閉弁することになっ
ていた。
【0007】しかし、エンジン61の高回転時には過給
機70を通って排出される排気量の割りに各燃焼室から
排出される排気量の方が多くなり、過給圧が設定圧にな
ったためにウエイスト・ゲート・バルブが開かれている
にも拘わらず、排圧が下がり切らない場合がある。この
場合、過給圧が過剰のままであれば、ノッキング等の運
転状態の悪化がもたらされる。また、排圧が過剰である
と、排気バルブにかかる閉じる向きの力が強くなるの
で、燃焼室からの排気が円滑に行われ難くなる。このた
め、エンジンの運転状態が悪化することになっていた。
また、過給機70のタービン排圧が高いと、排気がター
ビン用のノズルを通るときの抵抗力が大きくなり、過給
機70でのエネルギー損失が増えることになる。このた
め、排圧が高くなり過ぎることを避けるため、小型の過
給機を使用することが困難であった。また、ウエイスト
・ゲート・バルブが故障して排気を逃がせなくなった場
合は、過給圧が過剰になることが避けられず、エンジン
の運転状態が悪化することになっていた。
【0008】また、図6の内燃機関システムによれば、
暖房の不要な夏期や温暖地においても、水温が設定水温
以下であれば常に弁68が開弁されることになってい
た。このため、弁68の開弁によるEGR通路64を流
れる排気の熱によって冷却水が加熱されてしまうので、
エンジン61の冷却効果を低下させるということになっ
ていた。また、弁68の開弁時には過給機を通らずに排
気が逃げるので、暖房の不要なときでも、水温が設定水
温に達するまでは高い過給圧が得られ難いという問題が
あった。
【0009】さらに排気再循環のためにエンジンの運転
状態を決めるパラメータの1つに水温があると、EGR
弁69の開弁時に弁68を開けないようにするため、弁
68を開弁させるために設定する設定水温を、EGR作
動域を満たす下限水温未満に定める必要があった。この
ため、排気再循環を開始させるのに適切な水温と、暖房
の効きをよくするために要求される設定水温との間に要
求のずれがあるときには、いずれか一方を犠牲にする
か、両方の妥協した水温設定にせざるを得なかった。従
って、例えば排気再循環の開始時の水温設定を優先させ
た場合には、弁68を開弁させる設定水温をその水温未
満に設定せざるを得ないので、設定水温と暖房の効きを
よくするうえで要求される水温との間にひらきがある
と、暖房の効きがさほどよくならないという問題があっ
た。一方、暖房の効きをよくすることを優先して設定水
温を決めた場合は、排気再循環の開始時期が適切な時期
より遅れることになって、排気浄化効果が悪化すること
になる。
【0010】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その第1の目的は、冷却水温が設定
水温に達するまでは、EGR通路を排気が流れる時間を
長くして暖房の効きをよくし、しかも排圧調整を可能に
してエンジン排気量の割り小型な過給機を採用すること
ができる内燃機関システムを提供することにある。第2
の目的は、暖房が不要なときには排気熱による冷却水の
積極的な加熱を控え、しかも排気の損失による過給圧の
低下を抑えることにある。第3の目的は、エンジン高回
転時に過給機の排圧を設定圧以下のできるだけ高めに維
持し、高い過給圧を得ることにある。第4の目的は、E
GR弁の開弁時期を決めるEGR作動域のパラメータの
1つに水温があっても、EGR作動域を満たす下限水温
以上の設定水温まで、排気再循環量に影響を与えること
なく、冷却水を早期に昇温させることを可能にすること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1に記載の発明では、エンジンの排気通
路と吸気通路とを繋ぐとともに排気と冷却水との熱交換
を行うEGR通路と、排気再循環のために前記EGR通
路を開閉させるためのEGR弁と、排気によって駆動さ
れる過給機と、前記冷却水を熱源とするヒータ装置とを
備える内燃機関システムであって、前記エンジンからの
排気を前記EGR通路を通って前記排気通路に前記過給
機を迂回させて送るための迂回通路と、前記迂回通路を
開閉するための弁と、前記冷却水の水温を検出する水温
センサと、前記過給機の排圧を検出する圧力センサと、
前記水温センサにより検出された水温が設定水温以下で
あって前記EGR弁が閉弁されるときと、前記圧力セン
サにより検出された前記排圧が設定圧を超えたときに、
前記弁を開弁させるように該弁の開閉制御を行う制御手
段とを備えている。
【0012】第2の目的を達成するために請求項2に記
載の発明では、請求項1に記載の発明において、外気温
度を検出する外気温センサを備え、前記制御手段は、前
記外気温センサにより検出された外気温度が設定外気温
以下のときに限り、前記水温センサにより検出された水
温に基づく前記弁の開閉制御を行うようにした。
【0013】第3の目的を達成するために請求項3に記
載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明にお
いて、前記弁は開度調整可能な弁であって、前記制御手
段は、前記圧力センサにより検出された排圧に応じた開
度となるように前記弁を開度制御するようにした。
【0014】第4の目的を達成するために請求項4に記
載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記
載の発明において、前記水温を1つのパラメータとして
前記EGR弁の開弁時期を決めるEGR作動域が設定さ
れており、前記設定水温は該EGR作動域を満たす水温
範囲の下限水温以上に設定されている。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記EG
R通路をウォータジャケット内に挿通させることによ
り、排気と冷却水の熱交換を行うようにした。
【0016】(作用)従って、請求項1に記載の発明に
よれば、エンジンの始動後、冷却水温が設定水温以下で
あると水温センサにより検出されると、制御手段はEG
R弁が閉弁されるときであれば、弁を開弁させる。その
結果、エンジン始動後でEGR弁が開弁されない暖機時
であっても、エンジンからの排気はEGR通路及び迂回
通路を流れて排気通路へと排出される。このとき、EG
R通路を流れた排気と冷却水との熱交換が行われるの
で、冷却水の水温がエンジン始動後早期に設定水温まで
昇温する。従って、ヒータ装置による暖房の効きが良く
なる。そして、水温が設定水温以上になると弁は閉じら
れるが、圧力センサにより検出された排圧が設定圧を超
えた場合には、制御手段により弁が開弁される。このた
め、過給機の上流側の排気がEGR通路及び迂回通路を
通って過給機を迂回するように排気通路に排出され、過
給機の排圧が設定圧以下に保たれる。従って、排圧が過
剰に高くなることに起因するエンジンの運転状態の悪化
が防がれる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、外気温セ
ンサにより検出された外気温度が設定外気温以下のとき
に限り、水温センサにより検出された水温に基づく弁の
開閉制御が行われる。このため、外気温度が低く暖房が
必要なときに、エンジン始動後に冷却水が早期に設定水
温まで昇温される。一方、外気温度が設定外気温を超え
るときは、水温に基づく弁の開閉制御は行われず、水温
が何度であっても原則として弁は閉じたままとされる。
このため、暖房の不要なときには、冷却水の排気による
昇温は行われず、冷却水の温度上昇によるエンジンの冷
却効果の低下が抑えられるとともに、水温が設定水温以
下であっても過給機の排圧が高まって、過給圧が高まる
ことになる。但し、排圧が設定圧を超えれば弁は開弁さ
れるので、過剰な排圧によるエンジンの運転状態の悪化
は防がれる。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、圧力セン
サにより検出された排圧が設定圧を超えたときの弁の開
度は、排圧に応じて制御される。つまり、排圧が設定圧
を超えた量が小さいほど弁の開度が小さくなる。このた
め、エンジンの高速回転時には、弁の開弁により迂回さ
れる排気量が適度に調整されて過給機の排圧が設定圧に
保たれる。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、EGR作
動域を満たす下限水温以上の水温では、エンジン運転状
態がEGR作動域にあるときにEGR弁が開弁され、E
GR弁の閉弁時に弁が開弁される。このため、水温が下
限水温以上になっても、水温が設定水温に達するまでの
間は、EGR弁と弁のいずれか一方が開弁されることに
なるので、EGR通路に排気が流れ続けることになる。
従って、暖房に必要な設定温度より下限水温が低くて
も、下限水温に制約されず、冷却水の水温を設定水温ま
で速やかに昇温させることが可能になる。また、EGR
弁の開弁時には弁が閉じられるので、排気再循環量は適
正量に維持される。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4のいずれか一項に記載の発明における排気と
冷却水の熱交換は、EGR通路をウォータジャケット内
に挿通させることにより行われる。
【0021】
【発明の実施の形態】 (第1実施形態)以下、本発明を具体化した第1実施形
態を図1,図2に従って説明する。
【0022】図1は、自動車に搭載されたエンジンシス
テム1を示す。内燃機関システムとしてのエンジンシス
テム1は、エンジン2を備える。エンジン2には、その
各気筒に繋がるように吸気マニホールド3と排気マニホ
ールド4とがそれぞれ接続されている。エンジン2には
過給機としてのターボ式過給機(ターボチャージャ)5
が装備されている。ターボ式過給機5は、排気マニホー
ルド4に排出された排気によって回転されるタービン6
と、タービン6と同軸に設けられたコンプレッサ7とを
備える。コンプレッサ7の回転により加圧された吸気は
吸気管8及び吸気マニホールド3を通じてエンジン2の
各燃焼室に供給される。また、タービン6を通った排気
は排気管9に送られる。なお、吸気マニホールド3及び
吸気管8により吸気通路が構成され、排気マニホールド
4及び排気管9により排気通路が構成される。
【0023】エンジン2から排出される排気の一部を吸
気系に再循環させる排気再循環(EGR)を行うため
に、排気マニホールド4と吸気マニホールド3との間に
は両者を接続するEGR通路10が設けられている。E
GR通路10はエンジン2のウォータジャケット内2a
を挿通するように配管されている。EGR通路10には
ウォータジャケット2aを通り抜けた下流側に同通路1
0を開閉するEGR弁11が設けられている。EGR弁
11はダイヤフラム式の負圧作動弁である。なお、ウォ
ータジャケット2aは冷却水の熱を熱源とするヒータ装
置の回路に組込まれており、その回路を流れる冷却水の
熱は熱交換器により、自動車に装備された暖房機器(い
ずれも図示せず)から車室内に送風される空気の加熱に
利用される。
【0024】EGR通路10にはウォータジャケット2
aを通り抜けた位置より下流側であってかつEGR弁1
1より上流側の位置に、同通路10と排気管9を繋ぐ迂
回通路としての補助通路12が接続されている。補助通
路12の途中には同通路12を開閉する弁としての補助
弁13が設けられている。補助弁13もEGR弁11と
同様にダイヤフラム式の負圧作動弁である。
【0025】EGR弁11は負圧通路14を通じて第1
のバキューム・スイッチング・バルブ(第1のVSV)
15に接続されている。第1のVSV15は入力ポー
ト、出力ポート及び大気ポートを備えた三方式の電磁弁
であり、その出力ポートとEGR弁11の負圧室とが負
圧通路14を通じて接続されている。また、補助弁13
は負圧通路16を通じて第2のバキューム・スイッチン
グ・バルブ(第2のVSV)17に接続されている。第
2のVSV17は第1のVSV15と同じ三方式の電磁
弁であり、その出力ポートと補助弁13の負圧室とが負
圧通路16を通じて接続されている。
【0026】両VSV15,17は、負圧通路18を通
じてバキュームポンプ19に接続されている。バキュー
ムポンプ19はエンジン2のクランクシャフト(図示せ
ず)から伝達される回転力により駆動される。なお、両
VSV15,17には、負圧通路18上に介装されたE
VRV(エレクトリック・バキューム・レギュレーティ
ング・バルブ)(図示せず)により一定の負圧が供給さ
れるようになっている。
【0027】各VSV15,17は制御手段としての電
子制御装置(ECU)20に電気的に接続されている。
ECU20には、水温センサ21、外気温センサ22、
回転数センサ23、アクセルセンサ24及び圧力センサ
25が接続されている。水温センサ21はウォータジャ
ケット2aに装着されて冷却水の温度(水温)THWを
検出する。外気温センサ22は外気温度THAを検出す
る。回転数センサ23はクランクシャフト、または、ク
ランクシャフトの回転に連動するロータの回転から間接
的にエンジン回転数NEを検出する。アクセルセンサ2
4はアクセルペダル26の踏込量から間接的にアクセル
開度ACCPを検出する。圧力センサ25はEGR通路
10上における両弁11,13の間に設けられ、ターボ
式過給機5のタービン排圧(すなわち排気マニホールド
4内の排気圧)(以下、単に排圧という)を検出する。
【0028】各センサ21〜25の検出信号はECU2
0に入力されるようになっている。ECU20は、各セ
ンサ21〜25から入力する検出信号に基づいて各VS
V15,17にオン・オフ信号を出力する。各VSV1
5,17はそれぞれオン信号入力時(オン時)に出力ポ
ートが負圧となり、オフ信号入力時(オフ時)に出力ポ
ートが大気圧に開放されるようになっている。各弁1
1,13はそれぞれ対応するVSV15,17がオンし
たときに開弁され、オフしたときに閉弁される。
【0029】ECU20はマイクロコンピュータ27を
内蔵する。マイクロコンピュータ27には、中央処理装
置(以下、CPUという)28、読取り専用メモリ(R
OM)29及び読取り書込み可能メモリ(RAM)30
を備えている。ROM29には各種センサ21〜24等
から検出された各種パラメータに基づいてエンジン運転
状態が排気再循環を行うべき予め定められた「EGR作
動域」にあるか否かを判断するためのマップが記憶され
ている。例えばエンジン2の高回転時は「EGR作動
域」から外れることになり、EGR弁11が閉弁され
る。また、このマップでは、冷却水の水温THWが規定
水温(例えば50℃)以下のときにはEGR弁11が閉
弁されるように設定されている。
【0030】CPU28は、外気温センサ22により検
出された外気温度THAが設定外気温以下のときに限
り、水温センサ21により検出された水温THWが設定
水温以下であって、かつエンジン運転状態が「EGR作
動域」にないときに補助弁13を開弁させるようになっ
ている。ここで、設定外気温とは、その温度以下では暖
房が入れられる可能性があると考えられる外気温(例え
ば20℃)である。また、設定水温とは、その水温以上
であれば冬期や寒冷地などでも車室内が十分暖房され得
ると考えられる水温(例えば60℃)である。本実施形
態では、設定水温は、EGR作動域を満たす下限水温で
ある規定水温以上に設定されている。なお、設定水温を
規定水温未満に設定することもできる。
【0031】ROM29にはEGR弁11及び補助弁1
3の開閉制御を行うための図2に示す弁制御用のプログ
ラムデータが記憶されている。以下、弁制御用プログラ
ムについて、図2に示すフローチャートを用いて説明す
る。このプログラムはエンジン運転中において例えば数
10ミリ秒毎に実行される。
【0032】まずステップ10(S10)において、各
センサ21〜25の検出信号に基づき決まる、水温TH
W、エンジン回転数NE,アクセル開度ACCP、外気
温THA、排圧Pを読込む。
【0033】ステップ20においては、パラメータTH
W,NE,ACCPに基づいてエンジン運転状態が「E
GR作動域」にあるか否かがマップを参照して判断され
る。水温THWが「EGR作動域」を満たす下限水温で
ある規定水温より低い場合は、エンジン運転状態が「E
GR作動域」から外れる。また、水温THWが規定水温
以上であっても、他のパラメータが「EGR作動域」を
満たす範囲にない場合は、エンジン運転状態が「EGR
作動域」から外れる。エンジン運転状態が「EGR作動
域」から外れるときはステップ30に進み、「EGR作
動域」にあるときはステップ80に進む。
【0034】ステップ30においては、水温THWが設
定水温以下であるか否かが判断される。水温THWが設
定水温以下であるときは、ステップ40に進む。ステッ
プ40においては、外気温度THAが設定外気温以下で
あるか否かが判断される。例えば冬期や寒冷地などで外
気温度THAが設定外気温以下であるときは、ステップ
60に進む。ステップ60においては、EGR弁11を
閉弁させ、かつ補助弁13を開弁させる。
【0035】すなわち、外気温度THAが暖房を必要と
する設定外気温以下にある範囲では、水温THWが規定
水温未満であれば、EGR弁11が閉弁されるものの、
補助弁13が開弁される。このため、エンジン始動後、
水温THWが規定水温に達するまでの間は、補助弁13
の開弁によりEGR通路10に排気が流れることにな
る。よって、排気の一部がウォッシャジャケット2a内
を通る経路をとり続けることになるので、排気熱が冷却
水の加熱に有効に利用され、冷却水が早期に昇温する。
なお、この過程でエンジン2が高回転されても、補助弁
13が開弁状態にあるため、排圧Pは設定圧以上になら
ない。
【0036】水温THWが規定水温まで昇温した後は、
水温THWについては「EGR作動域」を満たすため、
他のパラメータの全てが「EGR作動域」を満たす各範
囲内の値をとったときに、エンジン運転状態が「EGR
作動域」にあると判断されることになる。
【0037】「EGR作動域」にあるときはステップ8
0において、EGR弁11を開弁させ、かつ補助弁13
を閉弁させる。つまり、「EGR作動域」にあるとき
は、EGR弁11の開弁による排気再循環の際にEGR
通路10に排気が流れることになる。また、水温THW
以外のパラメータのうち一つでも「EGR作動域」の範
囲から外れ、エンジン運転状態が「EGR作動域」から
外れることになってEGR弁11が閉弁される場合で
も、水温THWが設定水温以下にあれば、補助弁13は
開弁される。このため、水温THWが規定水温以上で設
定水温以下の範囲にあるときは、両弁11,13のうち
片方が常に開くことになるので、EGR通路10に排気
が流れ続けることになる。なお、外気温度THAが設定
外気温を超える場合は、水温THWが規定水温未満にあ
る範囲では両弁11,13共に閉弁され、水温THWが
規定水温以上で設定水温以下にある範囲では、エンジン
運転状態が「EGR作動域」となってEGR弁11が開
弁されるとき以外は、両弁11,13共に閉弁される。
【0038】ステップ30において水温THWが設定水
温を超えるときと、ステップ40において外気温度TH
Aが設定外気温を超えるときは、ステップ50に進む。
ステップ50においては、排圧Pが設定圧を超えたか否
かが判断される。排圧Pが設定圧を超えたときはステッ
プ60において、EGR弁11を閉弁させ、かつ補助弁
13を開弁させる。また、排圧Pが設定圧以下のときは
ステップ70において、EGR弁11と補助弁13を共
に閉弁させる。
【0039】このため、外気温度THAが設定外気温以
下であって暖房が必要なときでも水温THWが設定水温
を超えるまで冷却水が十分加熱された後は、エンジン運
転状態が「EGR作動域」にあってEGR弁11が開弁
されるとき以外は、原則として両弁11,13が共に閉
弁される。しかし、エンジン高回転時(このときはEG
R作動域外)等で排圧Pが設定圧を超えたときに限り、
補助弁13が開弁される。また、外気温度THAが設定
外気温以下にある場合は、エンジン運転状態が「EGR
作動域」にあってEGR弁11が開弁されるとき以外
は、原則として両弁11,13が共に閉弁されるが、エ
ンジン高回転時等で排圧Pが設定圧を超えたときに限
り、補助弁13が開弁される。
【0040】つまり、エンジン高回転時は両弁11,1
3が共に閉弁された状態で単位時間当たりの排気量が増
加するので、過給圧が所定圧を超えてウエイスト・ゲー
ト・バルブが開弁されただけでは排気を逃がし切れず、
排気マニホールド4内の排圧Pが設定圧を超えることが
ある。そして、排圧Pが設定圧を超えたときは補助弁1
3が開弁され、排気の一部がターボ式過給機5を迂回し
てEGR通路10及び補助通路12を通って排気管9に
逃がされる。このため、排圧Pは設定圧を超え始めると
直ぐに低下するので、排圧Pおよび過給圧が高くなり過
ぎることが回避される。また、ウエイスト・ゲート・バ
ルブが故障して排圧Pが設定圧を超えた場合も、通路1
0,12を迂回して排気を逃がせるので、このような故
障時にも排圧Pおよび過給圧が高くなり過ぎることが回
避される。
【0041】また、夏期や温暖地などで外気温度THA
が設定外気温を超えるときは、水温THWが設定水温以
下であっても、補助弁13が閉じられた状態に保持され
るので、このような暖房の不要なときには排気がターボ
式過給機5の駆動に有効に利用される。
【0042】また、設定水温を規定水温未満に設定した
場合は、水温THWが設定水温に達するまでの間、補助
弁13が開弁されたままとなる。そして、水温THWが
設定水温に達すると補助弁13が閉弁され、その後、水
温THWが規定水温に達してから、必要に応じてEGR
弁11が開弁される。この場合も、外気温度THAが設
定外気温を超えて暖房を必要としない際は、水温THW
が設定水温以下でも、補助弁13が開弁されることがな
く、排気がターボ式過給機5の駆動に有効に利用され
る。
【0043】以上詳述したようにこの実施形態によれ
ば、次の効果が得られる。 (1)圧力センサ25により検出した排圧Pが設定圧を
超えたときに、ヒータ用の補助弁13を開弁させて排気
の一部を通路10,12を通してターボ式過給機5を迂
回させて排気管9に逃がすようにして排圧Pが過大にな
らないようにしたので、排気を処理できる流量が比較的
小さい小型タービンを備えた小型なターボ式過給機5を
採用することができる。また、ウエイスト・ゲート・バ
ルブの故障時にも排圧Pを適正圧に保持することができ
る。
【0044】(2)EGR弁11の閉弁時(EGR作動
域外のとき)に補助弁13を開弁させるようにしたの
で、設定水温を規定水温に制約されることなく自由に設
定でき、例えば設定水温を規制水温より高く設定するこ
ともできる。設定水温を規定水温より高く設定した場合
は、水温THWが規定水温に達した後でも、EGR弁1
1と補助弁13のうち片方が常に開弁され、水温THW
が設定水温に達するまではEGR通路10に排気を流し
続けることができる。よって、規定水温に制限されるこ
となく、冷却水を必要な温度(設定温度)まで早期に昇
温させ、暖房の効きをよくすることができる。また、E
GR弁1の開弁時には補助弁13が閉弁されるので、規
定水温以上で補助弁13を開弁させるようにしたが、排
気再循環量には何ら影響を与えない。
【0045】(3)水温THWが設定水温以下であって
も、外気温THAが設定外気温以下と低く暖房が必要な
ときに限って補助弁13を開弁させるようにしたので、
冬期や寒冷地などではエンジン始動後直ぐに暖房の効き
をよくすることができ、夏期や温暖地などで暖房が不要
なときには、補助弁13の閉弁により排気の損失を減ら
し、排気をターボ式過給機5の駆動に有効に利用するこ
とができ、エンジン始動時から高い過給圧を得て加速感
を得ることができる。また、夏期や温暖地では冷却水の
加熱を避けてエンジン2の冷却効果を高めることができ
る。
【0046】(第2実施形態)以下、本発明を具体化し
た第2実施形態を図3,図4に従って説明する。本実施
形態では、補助弁に開度調整可能な弁を使用し、排圧が
設定圧を超えたときに開弁される補助弁の開度をその排
圧に応じて調整するようにしている。なお、第1実施形
態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を
省略し、特に異なる構成及び機能についてのみ説明す
る。
【0047】図3に示すEGR弁35及び補助弁36は
共に比例ソレノイド弁である。EGR弁45及び補助弁
36は、CPU28によりデューティ制御されてその指
令信号のデューティ比に応じた開度にそれぞれ開度調整
される。EGR弁35の開度は、各センサ21〜24に
より検出されたパラメータに基づいてエンジン運転状態
が「EGR作動域」のどの領域に属するかによって決め
られる。また、補助弁36は排圧Pが設定圧以上になっ
たときに開弁され、その開度は排圧Pが設定圧を超えた
その圧力差が大きいほど開度を大きくするように排圧P
に応じて調整される。
【0048】ROM29には図4に示す弁制御用のプロ
グラムデータが記憶されている。このプログラムデータ
においては、前記第1実施形態におけるステップ60の
処理が、ステップ65及びステップ68の処理内容に置
き換えられている。すなわち、ステップ50において排
圧Pが設定圧以上であると判断されたときには、ステッ
プ65においてEGR弁35が閉弁されるとともに、ス
テップ68において補助弁36が排圧Pに応じた開度に
調整される。
【0049】このため、ターボ式過給機5の排圧Pが設
定圧以上になったときには、排圧Pが設定圧を超えたそ
の圧力差が大きいほど開度を大きくするように補助弁3
6が開度調整される。この結果、排圧Pが設定圧を超え
たその過剰分の圧力に応じた流量となるように排気マニ
ホールド4内の排気の一部がEGR通路10及び補助通
路12を通じてターボ式過給機5を迂回して排気管9に
排出される。このため、排圧Pが設定圧より下がり過ぎ
ることが防止され、排圧Pが設定圧以下でできるだけ高
めに保たれる。従って、過剰な過給圧や排圧Pを抑えつ
つ、ターボ式過給機5を効率よく駆動させて高い過給圧
が得られる。
【0050】その他、冬期や寒冷値など暖房が必要なと
きには、エンジン始動後の暖機時にEGR弁35が閉弁
されるものの補助弁36が開弁され、しかもEGR弁3
5が開弁される水温THWになった以後は、EGR弁3
5の閉弁時に補助弁36が開弁される。このため、水温
THWが設定水温以下にある範囲では、EGR通路10
に排気が流れ続けることになって、冷却水が必要な温度
まで早期に昇温する。このため、冬期や寒冷地など暖房
が必要なときは、エンジン始動後の暖房の効きをよくす
ることができる。
【0051】また、夏期や温暖地などで暖房が不要なと
きは、外気温センサ22により検出された外気温度TH
Aから暖房が不要であることを判断し、水温THWが仮
に設定水温以下であっても補助弁36は閉弁状態に保持
される。このため、エンジン始動直後から高回転時には
高い過給圧が得られる。
【0052】以上詳述したように本実施形態によれば、
補助弁36を比例ソレノイド弁とし、排圧Pが設定圧を
超えるとその圧力差が大きくなるほど開度が大きくなる
ように補助弁36の開度を排圧Pに応じて調整するよう
にしたので、補助弁36の開弁時に排圧Pが設定圧より
下がり過ぎることを防止でき、過剰な排圧Pや過給圧を
防ぎつつ、適正範囲内でできるだけ高めの過給圧を得る
ことができる。その他、第1実施形態で記載した(1)
〜(3)の効果を同様に得ることができる。
【0053】なお、実施形態は上記に限定されず、以下
のように実施してもよい。 ○前記各実施形態において、エンジン運転状態が「EG
R作動域」にあるか否にかの判断に使用するパラメータ
は、前記各実施形態で使用したものに限定されない。例
えば水温THWをパラメータから外してもよい。前記各
実施形態の方法ならば、仮に水温THWをパラメータか
ら外しても、同様の効果を得ることができる。
【0054】○第2実施形態において、冷却水の水温T
HWに応じて補助弁36の開度を調整するようにしても
よい。すなわち、実際の水温THWと設定水温との差が
大きいほど補助弁36の開度を大きくする。この構成に
よれば、冷却水を早期に昇温できるとともに、暖房のた
めにターボ式過給機5を迂回して排気される排気量が水
温上昇とともに徐々に減るので、水温が設定水温に完全
に達する前でも比較的高い過給圧を得ることができる。
【0055】○第2実施形態において、補助弁36にソ
レノイド弁を使用したが、ダイヤフラム式の負圧作動弁
を使用してもよい。負圧作動弁の負圧室に導入される負
圧をエレクトリック・バキューム・レギュレーティング
・バルブ(EVRV)を介して調整することにより負圧
作動弁を開度調整すればよい。EVRVはCPUにより
デューティ制御される。この構成によっても、補助弁の
開度を排圧に応じて連続的に制御でき、補助弁を開弁し
たことにより過給圧が小さくなり過ぎることを防止でき
る。
【0056】○前記各実施形態において、排気と冷却水
の熱交換の手段は、EGR通路10をウォータジャケッ
ト2aに挿通させることに限定されない。例えば、EG
R通路10の一部を2重の円筒状に形成し、ウォータジ
ャケット2aより流出する冷却水をEGR通路10の周
囲に流し、熱交換を行わせてもよく、このように、ウォ
ータジャケット2aの前後の冷却水通路において、熱交
換を行う構成とすることも可能である。
【0057】前記各実施形態から把握され、特許請求の
範囲に記載されていない技術的思想(発明)を、その効
果とともに以下に記載する。 (イ)エンジンの排気通路と吸気通路とを繋ぐとともに
排気と冷却水との熱交換を行うEGR通路と、排気再循
環のために前記EGR通路を開閉させるためのEGR弁
と、排気によって駆動される過給機と、前記冷却水を熱
源とするヒータ装置とを備える内燃機関システムであっ
て、前記エンジンからの排気を前記EGR通路を通って
前記排気通路に前記過給機を迂回させて送るための迂回
通路と、前記迂回通路を開閉するための弁と、前記冷却
水の水温を検出する水温センサと、外気温度を検出する
外気温センサと、前記外気温センサにより検出された外
気温度が設定外気温以下のときに限り、前記水温センサ
により検出された水温が設定水温以下で、かつ前記EG
R弁が閉弁されるときに、前記弁を開弁させるように該
弁の開閉制御を行う制御手段とを備えている。この構成
によれば、外気温度が高く暖房が不要なときには、水温
に基づく弁の開弁を止め、外気温度が設定外気温以下の
ときに限って弁の開弁による排気熱の積極的な利用が図
られるので、暖房が不要なときには、排気熱を利用した
冷却水の加熱を避けてエンジンの冷却効果を高められる
とともに、設定水温以下であっても高い過給圧を得るこ
とができる。
【0058】(ロ)エンジンの排気通路と吸気通路とを
繋ぐとともに排気と冷却水との熱交換を行うEGR通路
と、排気再循環のために前記EGR通路を開閉させるた
めのEGR弁と、排気によって駆動される過給機と、前
記冷却水を熱源とするヒータ装置とを備える内燃機関シ
ステムであって、前記エンジンからの排気を前記EGR
通路を通って前記排気通路に前記過給機を迂回させて送
るための迂回通路と、前記迂回通路を開閉するための弁
と、前記冷却水の水温を検出する水温センサと、前記水
温センサにより検出された水温が設定水温以下であって
前記EGR弁が閉弁されるときに、前記弁を開弁させる
ように該弁の開閉制御を行う制御手段とを備え、前記E
GR弁を開弁させるEGR作動域を決めるパラメータの
1つが前記水温であり、前記設定水温が前記EGR作動
域を満たす下限水温以上に設定されている。この構成に
よれば、冷却水が暖房に必要な設定水温に昇温するまで
は、EGR作動域を満たす下限水温以上になっても、E
GR弁の開弁時以外でも弁の開弁によりEGR通路に排
気を流し続けることができ、冷却水を早く暖房に必要な
設定温度まで昇温させることができる。
【0059】(ハ)請求項1〜請求項5及び前記
(イ),(ロ)のいずれか一つに係る発明において、前
記弁はその開弁時に前記水温センサにより検出された水
温に応じた開度に開度調整される。この構成によれば、
弁の開度を水温センサにより検出された水温に応じ、水
温が高くなるに連れて開度を小さくさせるように弁の開
度を調整すれば、冷却水の昇温がさほど遅れることなく
早期に設定水温まで昇温でき、しかも水温が設定水温に
達する前からでも比較的高い過給圧を得ることができ
る。
【0060】(ニ)請求項1〜請求項5及び前記(イ)
〜(ハ)のいずれか一つに係る発明において、前記過給
機は、前記弁が閉弁保持されたときに排圧が設定圧を超
える程度に、エンジンの排気量の割りに小型である。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
5に記載の発明によれば、エンジン始動後の暖機時であ
っても、弁の開弁によりEGR通路に排気を流して排気
と冷却水との熱交換を行うので、冷却水の水温を早期に
昇温させて暖房の効きをよくすることができ、しかも過
給機の排圧が過剰に高くなるとその弁を利用してそれを
開弁させることにより、排気を過給機を迂回して逃がす
ので、排気流量処理能力の小さい比較的小型な過給機を
採用することができる。
【0062】請求項2及び請求項5に記載の発明によれ
ば、外気温度が高く暖房が不要なときには、水温に基づ
く弁の開弁を止め、外気温度が設定外気温以下のときに
限って弁の開弁による排気熱の積極的な利用を図るよう
にしたので、暖房が不要なときには、冷却水の加熱を避
けてエンジンの冷却効果を高められるとともに、設定水
温以下であっても高い過給圧を得ることができる。
【0063】請求項3及び請求項5に記載の発明によれ
ば、排圧が設定圧を超えたときの弁の開度が排圧に応じ
て決められるので、エンジン高回転時に過給機の排圧を
設定圧以下でもできるだけ高めに維持でき、高い過給圧
を得ることができる。
【0064】請求項4及び請求項5に記載の発明によれ
ば、EGR作動域を満たす下限水温以上の水温でも、E
GR弁の閉弁時には弁が開弁されて設定水温に達するま
ではEGR通路に排気が流れ続けるので、排気再循環量
に影響を与えることなく、冷却水を早期に昇温させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるエンジンシステムの摸式
図。
【図2】同じく弁制御のためのフローチャート。
【図3】第2実施形態におけるエンジンシステムの摸式
図。
【図4】同じく弁制御のためのフローチャート。
【図5】従来技術におけるエンジンシステムの摸式図。
【図6】同じくエンジンシステムの摸式図。
【符号の説明】
1…内燃機関システムとしてのエンジンシステム、2…
エンジン、2a…ウォータジャケット、3…吸気通路を
構成する吸気マニホールド、4…排気通路を構成する排
気マニホールド、5…過給機としてのターボ式過給機、
8…吸気通路を構成する吸気管、9…排気通路を構成す
る排気管、10…EGR通路、11…EGR弁、12…
迂回通路、13…弁としての補助弁、20…制御手段と
してのECU、21…水温センサ、22…外気温セン
サ、25…圧力センサ、28…制御手段を構成するCP
U。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02B 37/00 302 F02B 37/00 302F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気通路と吸気通路とを繋ぐ
    とともに排気と冷却水との熱交換を行うEGR通路と、
    排気再循環のために前記EGR通路を開閉させるための
    EGR弁と、排気によって駆動される過給機と、前記冷
    却水を熱源とするヒータ装置とを備える内燃機関システ
    ムであって、 前記エンジンからの排気を前記EGR通路を通って前記
    排気通路に前記過給機を迂回させて送るための迂回通路
    と、 前記迂回通路を開閉するための弁と、 前記冷却水の水温を検出する水温センサと、 前記過給機の排圧を検出する圧力センサと、 前記水温センサにより検出された水温が設定水温以下で
    あって前記EGR弁が閉弁されるときと、前記圧力セン
    サにより検出された前記排圧が設定圧を超えたときに、
    前記弁を開弁させるように該弁の開閉制御を行う制御手
    段とを備えている内燃機関システム。
  2. 【請求項2】 外気温度を検出する外気温センサを備
    え、 前記制御手段は、前記外気温センサにより検出された外
    気温度が設定外気温以下のときに限り、前記水温センサ
    により検出された水温に基づく前記弁の開閉制御を行う
    請求項1に記載の内燃機関システム。
  3. 【請求項3】 前記弁は開度調整可能な弁であって、前
    記制御手段は、前記圧力センサにより検出された排圧に
    応じた開度となるように前記弁を開度制御する請求項1
    又は請求項2に記載の内燃機関システム。
  4. 【請求項4】 前記水温を1つのパラメータとして前記
    EGR弁の開弁時期を決めるEGR作動域が設定されて
    おり、前記設定水温は該EGR作動域を満たす水温範囲
    の下限水温以上に設定されている請求項1〜請求項3の
    いずれか一項に記載の内燃機関システム。
  5. 【請求項5】 前記EGR通路をウォータジャケット内
    に挿通させることにより、排気と冷却水の熱交換を行う
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関シ
    ステム。
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