JPH1181492A - 木材継ぎ部構造 - Google Patents

木材継ぎ部構造

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JPH1181492A
JPH1181492A JP24072597A JP24072597A JPH1181492A JP H1181492 A JPH1181492 A JP H1181492A JP 24072597 A JP24072597 A JP 24072597A JP 24072597 A JP24072597 A JP 24072597A JP H1181492 A JPH1181492 A JP H1181492A
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JP
Japan
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wood
timbers
bolts
joint
carbon fiber
Prior art date
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Application number
JP24072597A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kimura
勉 木村
Yoshio Takahashi
好夫 高橋
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  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 木部の耐力増加を図り、目立ち難い木材継ぎ
部を形成する。 【解決手段】 一対の木材2の端部どうしを突き合わせ
た状態に配置し、一対の木材2の突き合わせ部3の両側
面に各別に添え継ぎ板部材4を配置し、添え継ぎ板部材
4と木材2とをボルト接合してある木材継ぎ部構造にお
いて、木材2の端部の外周全周にわたって、木材2端部
の拡径を阻止する状態に補強繊維6を密着配置させてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の木材の端部
どうしを突き合わせてた状態に配置し、前記一対の木材
の突き合わせ部の両側面に各別に添え継ぎ板部材を配置
し、前記添え継ぎ板部材と前記木材とをボルト接合して
ある木材継ぎ部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の木材継ぎ部構造として
は、図5に示すように、前記一対の木材2の突き合わせ
部3の両側面に各別に金属製の添え継ぎ板部材4を配置
し、前記両添え継ぎ板部材4と前記木材2とを貫通ボル
ト5で接合してあるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の木材継ぎ部に
おいては、継ぎ部に引張力が作用すると、図6に示すよ
うに、木材2のボルト貫通孔周壁と貫通ボルト5とが強
く押し当たり、その引張力に抵抗する。その際、前記貫
通ボルトには、主にセン断力や曲げ力が作用する一方、
木材には、ボルト貫通孔の周壁の一部に支圧力が作用す
ることになる。そして、貫通ボルトには粘りがあるが、
木材には粘りが期待し難いから、前記引張力が大きくな
ると、木部で脆性的な破壊が生じ易い。木部で発生する
破壊の経過は、一般的に、作用力の増加に伴って、木材
端部側が径方向に膨らみ、その力が木材の耐力を越える
と、図の一点鎖線で示す範囲で裂けて破壊することにな
る。上述した従来の木材継ぎ部構造によれば、木部での
破壊を生じ難くするためには、多数の貫通ボルトを所定
の間隔寸法に配置することが考えられるが、その結果、
貫通ボルトや添え継ぎ板部材が広範囲にわたることにな
り、木材継ぎ部の美観性が損なわれやすいと云う問題点
がある。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、木部の耐力増加を図り、目立ち難い木材継ぎ部を
形成しやすい木材継ぎ部構造を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕請求項1の発明の特徴構成は、図1に例示する
ごとく、一対の木材2の端部どうしを突き合わせてた状
態に配置し、前記一対の木材2の突き合わせ部3の両側
面に各別に添え継ぎ板部材4を配置し、前記添え継ぎ板
部材4と前記木材2とをボルト接合してある木材継ぎ部
構造において、前記木材2の端部の外周全周にわたっ
て、前記木材2端部の拡径を阻止する状態に補強繊維6
を密着配置させてあるところにある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は、図1・2に
例示するごとく、前記補強繊維6が、炭素繊維のシート
体で構成してあり、そのシート体を前記木材2端部に巻
回状態に接着してあるところにある。
【0007】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0008】〔作用及び効果〕請求項1の発明の特徴構
成によれば、木材の端部の外周全周にわたって、前記木
材端部の拡径を阻止する状態に補強繊維を密着配置させ
てあるから、継ぎ部に大きな引張力が作用して、木材端
部側が径方向に膨らもうとしても、前記補強繊維によっ
てその動きを抑制することが可能となり、その結果、木
部の耐力を増加させることが可能となる。そして、木部
の耐力を増加させることができるから、貫通ボルトの設
置間隔を小さくしたり、使用する貫通ボルトの本数を減
らすことが可能となり、継ぎ部をコンパクトに構成し、
目立ち難くすることができる。その結果、継ぎ部の美観
性の向上を図り易くなる。従って、歴史的建築物に対す
る補強木質部材や、木質美を強調する建築物の構造木質
部材等に、違和感少なく当該木材継ぎ部構造を採用する
ことが可能となる。
【0009】請求項2の発明の特徴構成によれば、請求
項1の発明による作用効果を叶えることができることに
加えて、木材端部の増強作業が、炭素繊維のシート体を
巻き付けて接着するだけで実施でき、迅速に且つ簡単に
作業を進めることが可能となる他、前記シート体の巻き
数を変えることで、木部の耐力を調整することが可能と
なる。勿論、一度、炭素繊維シート体を巻き付けた後、
必要に応じて、増し巻きする事も可能となる。また、炭
素繊維が備えた高い引張強度を有効に利用して、木材継
ぎ部の引張耐力を、木材に元々備えている引張耐力以上
に設定することも可能な上、継ぎ部の靭性をも向上させ
ることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0011】図1は、本発明の木材継ぎ部構造の一例を
採用した軸力材1を示すものである。前記軸力材1は、
一対の木材2を、中間部の継ぎ部で連結して一本の長尺
材に構成してある。前記継ぎ部の構造は、一対の木材2
の端部どうしを突き合わせてた状態に配置し、前記一対
の木材2の突き合わせ部3の両側面(詳しくは、上下
面)に各別に鋼製プレート(添え継ぎ板部材の一例)4
を配置し、前記鋼製プレート4と前記木材2とを複数の
貫通ボルト5によってボルト接合して構成してある。
【0012】前記両木材2は、図2に示すように、四角
柱形状に形成してあり、突き合わせ側の端部の外周全周
にわたって、炭素繊維のシート体(補強繊維の一例)6
を、巻回状態に接着してある。前記シート体6は、炭素
繊維を縦横に一体的に配置して形成した不織布で構成し
てあり、前記木材2へのシート体巻回は、複数巻き(好
ましくは2回巻き)としてある(図3参照)。また、巻
回幅寸法は、前記鋼製プレートが重なる範囲になるよう
に設定してある(図4参照)。一方、シート体6の接着
に用いる接着剤は、エポキシ系接着剤を使用している。
【0013】次に、前記一対の木材2どうしの連結手順
を説明する。 [1] 各木材2の端部、及び、鋼製プレート4の該当
個所に、予め、複数のボルト貫通孔7を形成しておく
(図2(イ)参照)。 [2] 各木材2の端部に、前記炭素繊維のシート体6
を、接着しながら巻回した後、前記ボルト貫通孔7上に
被さったシート体6部分を開口させておく(図2(ロ)
参照)。 [3] 両木材2の端部どうしが突き合わさる状態に配
置すると共に、その突き合わせ部3の上下面に各別に鋼
製プレート4を添え、前記ボルト貫通孔7に各別に貫通
ボルト5を挿入して締結する(図3・4参照)。
【0014】このようにして形成した木材継ぎ部構造に
よれば、木材2端部は、一体的に接着された前記シート
体6によって拡径を阻止され、例えば、軸力材1に、引
張力が作用した場合でも、木部の膨らみを規制すること
によって、木部の耐力を増加させることが可能となり、
合わせて、木材継ぎ部の引張耐力を、木材に元々備えて
いる引張耐力以上に設定することも可能な上、継ぎ部の
靭性をも向上させることが可能となる。その結果、貫通
ボルトの設置間隔を小さくして、継ぎ部をコンパクトに
構成することが可能となり、目立ち難く美観性の高い継
ぎ部にし易くなる。
【0015】〔別実施形態〕以下に他の実施の形態を説
明する。
【0016】〈1〉 前記木材は、先の実施形態で説明
した四角柱形状のものに限るものではなく、例えば、円
柱形状や、四角柱以外の多角形柱形状であってもよく、
それらを総称して木材という。 〈2〉 前記添え継ぎ板部材は、先の実施形態で説明し
たように、突き合わせ部3の上下面に配置するものに限
るものではなく、例えば、左右横面や、上下左右面に配
置することも可能で、それらの配置面を総称して、突き
合わせ部の両側面という。 〈3〉 前記補強繊維は、先の実施形態で説明した炭素
繊維のシート体に限るものではなく、例えば、糸状の炭
素繊維を、木材の端部に巻き付けることも可能である。
また、補強繊維は、炭素繊維に替えて、アラミド繊維
や、ガラス繊維や、金属繊維であってもよい。更には、
各繊維は、繊維単体でも、織布や不織布に形成してあっ
てもよい。それらを総称して補強繊維という。要する
に、木材端部の拡径を阻止する状態に設けてあればよ
い。従って、補強繊維は、そのすべてを木材の端部に接
着することに限らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】木材継ぎ部構造の一実施形態を示す分解斜視図
【図2】補強繊維の設置状況を示す斜視図
【図3】木材継ぎ部構造の一実施形態を示す断面図
【図4】木材継ぎ部構造の一実施形態を示す上面図
【図5】従来の木材継ぎ部構造を示す側面図
【図6】従来の木材継ぎ部構造の変形を示す概念図
【符号の説明】
2 木材 3 突き合わせ部 4 添え継ぎ板部材 6 補強繊維
フロントページの続き (72)発明者 高橋 好夫 東京都文京区本郷1丁目28番10号(本郷T Kビル) 財団法人文化財建造物保存技術 協会内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の木材の端部どうしを突き合わせた
    状態に配置し、前記一対の木材の突き合わせ部の両側面
    に各別に添え継ぎ板部材を配置し、前記添え継ぎ板部材
    と前記木材とをボルト接合してある木材継ぎ部構造であ
    って、 前記木材の端部の外周全周にわたって、前記木材端部の
    拡径を阻止する状態に補強繊維を密着配置させてある木
    材継ぎ部構造。
  2. 【請求項2】 前記補強繊維が、炭素繊維のシート体で
    構成してあり、そのシート体を前記木材端部に巻回状態
    に接着してある請求項1に記載の木材継ぎ部構造。
JP24072597A 1997-09-05 1997-09-05 木材継ぎ部構造 Pending JPH1181492A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24072597A JPH1181492A (ja) 1997-09-05 1997-09-05 木材継ぎ部構造

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001279814A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 J Kenchiku Syst Kk 木質部材の接合部の補強構造、施工方法及び施工時に用いる接着剤
JP2002227341A (ja) * 2001-02-02 2002-08-14 Taisei Corp 木構造物用構造材
CN112502308A (zh) * 2020-11-25 2021-03-16 广州大学 一种高延性的木支撑结构及其施工方法

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