JP3364845B2 - 木造の接合部 - Google Patents

木造の接合部

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JP3364845B2 JP07550394A JP7550394A JP3364845B2 JP 3364845 B2 JP3364845 B2 JP 3364845B2 JP 07550394 A JP07550394 A JP 07550394A JP 7550394 A JP7550394 A JP 7550394A JP 3364845 B2 JP3364845 B2 JP 3364845B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木造の接合部に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木材や大断面集成材などの角状木
質材を接合するに際し、角状木質材相互の引っ張りや曲
げ剪断に対してその接合部が完全剛接となるように目指
した各種の接合法がある。その一つとして棒状部材を埋
設状態にして角状木質材相互に渡すようにしたものがあ
り、図4に示すように、接合部1では、接合する角状木
質材2相互の端部3それぞれに、突き合わせする端面4
から角状木質材2の長手方向に削孔5を設け、相対する
前記削孔5,5それぞれに亘るようにして棒状部材(例
えば鋼棒)6を配置するとともに、前記棒状部材6の全
長に亘って接着剤7を充填し、その接着剤7の固化によ
り棒状部材6すべてを角状木質材2それぞれに固着させ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記棒
状部材のすべてを角状木質材それぞれに固着する方法で
は、接合部に曲げなどの力が作用して内部の棒状部材が
僅かに撓むような場合でも、棒状部材周りに強固に固着
されている削孔内壁部分なども前記棒状部材の僅かな撓
みに追従し易くなり、よって、図5に示すように端面か
ら角状木質材に割れAが生じ易くなって接続部に靱性が
なくなるという問題が生じていた。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、突き合わ
せる角状木質材に亘って棒状部材を内在させながら、接
続部における上記小口周りの割れを生じさせないように
することを課題とし、その接続部に靱性が得られるよう
にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を考慮
してなされたもので、端部端面同士を突き合わせて角状
木質材を接続した木造の接合部において、突き合わせる
端部の内部それぞれに、該端部端面から角状木質材の長
手方向に削孔を設け、端部の突き合わせにより相対する
前記削孔それぞれに亘って棒状部材を配置して、該棒状
部材の両端部のみを削孔それぞれの奥側の内壁面に固着
してなる固着部を設け、前記棒状部材に沿って相対する
前記固着部の間の棒状部材周りに空間が形成されている
ことを特徴とするものである。またもう一つの発明は、
上記削孔に亘って上記棒状部材を配置して棒状部材両端
部のみを削孔の奥側に固着してなる棒状部材配設部位が
上記接合部において複数設けられ、突き合わせる上記端
部の端面それぞれは、突き合わせ時に合致する凹凸形
状を有して、該凹部分と凸部分との組み合わせ部位が、
前記棒状部材配設部位の間に位置しているものであり、
さらにもう一つの発明は、上記削孔それぞれは端面と対
向する側に拡径部を備え、該拡径部で上記棒状部材が角
状木質材に固着されるものである。
【0006】
【作用】本発明においては、相対する削孔に亘って位置
する棒状部材の端部のみそれぞれが角状木質材に固着さ
れ、その固着部分以外の棒状部材とその周りの削孔内壁
部分とは縁が切れて互いに拘束されないようになり、そ
して棒状部材の降伏により靱性が得られるようになる。
また、端部の端面それぞれを突き合わせ時に合致する凹
凸形状とすることにより、剪断力の伝達が角状木質材同
士で直に行われるようになる。さらに削孔の奥側の拡径
部で棒状部材を固着することにより、棒状部材の端部に
対する削孔内壁側の固着面積が大きくなる。
【0007】
【実施例】つぎに本発明を図1と図2に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。本発明の接合部1において、突
き合わせる角状木質材2の端部3それぞれに、端面(小
口)4から端部内に角状木質材2の長手方向に複数の削
孔5が設けられ、端面4,4を合わせた際にこれら削孔
5が相対するように位置しており、この点は図4に示す
従来の構成と同様である(端面は接着される)。そして
相対する削孔5,5に亘って棒状部材6が配置されてお
り、その棒状部材6の端部8のみそれぞれが接着能力を
呈することのできる充填材9により、それぞれ削孔5の
奥側の内壁面10に固着され、図示されているように棒
状部材6に沿って相対するその固着部11の間は、棒状
部材6とその周りの削孔5の内壁面12とが拘束し合わ
ない非固着部13として棒状部材6周りに空間が形成さ
れている。そして、図示されているようにこの接合部1
においては、削孔5,5に亘って棒状部材6を配置して
棒状部材両端部8のみを削孔5の奥側に固着してなる棒
状部材配設部位が二つ設けられている。
【0008】上記棒状部材6はその断面と長さの選択に
より剛性調整可能なものであって、鋼棒、異形鋼棒、グ
ラファイト棒、炭素棒、ケブラー棒材など剛性調整可能
な各種のものが採用される。また、上記充填材9として
は、レゾルシノール、ウレタン、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂などが利用でき、また樹脂モルタルなどのモル
タルも利用することができる。このように接続部1にお
いて棒状部材6を渡し、この棒状部材6の両端部のみを
角状木質材2それぞれに固着させていることから、固着
部11が棒状部材6のアンカーとして働く。角状木質材
2の端部3それぞれにおいて、アンカー耐力が充分であ
れば端面からの割れなどによる脆性的な破壊に到らず、
さらに棒状部材6の変形に対して削孔内壁面などが直接
的に影響を受けないため割れを生じさせず、よって、接
合部1には棒状部材6の降伏により粘りのある耐力が確
保される(なお、端部に対する固着部の位置選択により
そのアンカー耐力の確保は容易に行えるものである)。
【0009】図2は第二の実施例を示していて、先の実
施例とは端面4の形状においてのみ異なっている。即
ち、先に示した実施例にあっては、平面とした端面4が
突き合わされ、例えばエポキシ樹脂を用いて接着されて
いるが、図2(イ)に示した実施例では、端面4それぞ
れが突き合わせ時に合致する凹凸形状を呈するように一
方の端面4内に山部が設けられ、他方の端面4内に谷部
が設けられていて、先の実施例と同様に樹脂を用いて接
着されている。そして、凹部分と凸部分との組み合わせ
部位が、上記棒状部材配設部位の間に位置している。
のように端面4の凹凸を組み合わせるとともにその端面
4を接着することから、剪断力の伝達がより一層、直に
角状木質材間で行われるようになり、よって、剪断力が
棒状部材6に加わわり難くなって棒状部材6の剪断方向
へのズレを抑制するようになって端面4からの割れをよ
り確実に防止でき、曲げ剪断が加わり易い接合部の場合
にはより有効なものとなる。凹凸形状は各種のものが採
用でき、(ロ)に示すように境界面形状が円弧状となる
もの、(ハ)に示すようにコ状となるもの、(ニ)に示
すようにく字状となるものなどがある。
【0010】さらに図3は第三の実施例を示していて、
この実施例にあっては、棒状部材6の端部8に対応する
削孔5それぞれの奥側に拡径部14を設けている。そし
てこの拡径部14に充填材9が充填されていて、棒状部
材6の端部8に対応する削孔側の内壁面により広い固着
面を確保しており、より一層確実なアンカーとしての固
着部11が得られるようにしている。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の木造の接
合部は、端部端面同士を突き合わせて角状木質材を接続
した木造の接合部であって、突き合わせる端部の内部そ
れぞれに、該端部端面から角状木質材の長手方向に削孔
を設け、端部の突き合わせにより相対する前記削孔それ
ぞれに亘って棒状部材を配置して、該棒状部材の両端部
のみを削孔それぞれの奥側の内壁面に固着してなる固着
部を設け、前記棒状部材に沿って相対する前記固着部の
間の棒状部材周りに空間が形成されていることを特徴と
するものである。これによって棒状部材の端部を固着し
た部分が各角状木質材に対する棒状部材のアンカーとし
て作用するとともに、固着部間の棒状部材の降伏によ
り、粘りのある耐力を接合部に確保することができるよ
うになる。そして棒状部材の剪断方向へのズレの影響が
削孔内面側に直接的には伝わり難くなり、端面からの割
れを防止して接合部の靭性が維持されるようになる。ま
上記削孔に亘って上記棒状部材を配置して棒状部材両
端部のみを削孔の奥側に固着してなる棒状部材配設部位
が上記接合部において複数設けられ、突き合わせる上記
端部の端面それぞれには、突き合わせ時に合致する凹凸
形状を有して、該凹部分と凸部分との組み合わせ部位
を、前記棒状部材配設部位の間に位置させるようにすれ
ば、角状木質材間の剪断力の伝達が直に行われるように
なり、その剪断力が棒状部材側に加わり難くなる。さら
に棒状部材の端部に対応した拡径部で棒状部材を固着す
るようにすれば、棒状部材のより確実なアンカーが角状
木質材それぞれに形成できるようになるなど、実用性に
優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る木造の接合部の一実施例を示す説
明図である。
【図2】接合部の接合境界を凹凸とした実施例を示すも
ので、(イ)は境界の一部にく字状部分が得られるよう
にした実施例を示す説明図、(ロ)は境界の一部に円弧
状部分が得られるようにした実施例を示す説明図、
(ハ)は境界の一部にコ字状部分が得られるようにした
実施例を示す説明図、(ニ)はく字状部分の境界が得ら
れるようにした実施例を示す説明図である。
【図3】他の実施例を示す説明図である。
【図4】従来例を示す説明図である。
【図5】従来例において割れを生じた状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1…接続部 2…角状木質材 3…端部 4…端面 5…削孔 6…棒状部材 8…端部 9…充填材 11…固着部 14…拡径部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 尚範 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−13629(JP,A) 特公 平5−40099(JP,B2) 特公 昭54−20054(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/58 503 E04B 1/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部端面同士を突き合わせて角状木質材を
    接続した木造の接合部において、 突き合わせる端部の内部それぞれに、該端部端面から角
    状木質材の長手方向に削孔を設け、端部の突き合わせに
    より相対する前記削孔それぞれに亘って棒状部材を配置
    して、該棒状部材の両端部のみを削孔それぞれの奥側の
    内壁面に固着してなる固着部を設け、前記棒状部材に沿
    って相対する前記固着部の間の棒状部材周りに空間が形
    成されていることを特徴とする木造の接合部。
  2. 【請求項2】上記削孔に亘って上記棒状部材を配置して
    棒状部材両端部のみを削孔の奥側に固着してなる棒状部
    材配設部位が上記接合部において複数設けられ、突き合
    わせる上記端部の端面それぞれは、突き合わせ時に合
    致する凹凸形状を有して、該凹部分と凸部分との組み合
    わせ部位が、前記棒状部材配設部位の間に位置している
    請求項1記載の木造の接合部。
  3. 【請求項3】上記削孔それぞれは端面と対向する側に拡
    径部を備え、該拡径部で上記棒状部材が角状木質材に固
    着される請求項1または2記載の木造の接合部。
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