JP2662622B2 - 構造用集成材の製造方法 - Google Patents
構造用集成材の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、木製ラミナと曲げ補強板とを集成接着し
てなる構造用集成材の製造方法に係わり、特に、木製ラ
ミナと曲げ補強板の厚さ方向に沿って孔が形成されて、
この孔内に剪断補強材が挿入格納された構造用集成材の
製造方法に関するものである。
てなる構造用集成材の製造方法に係わり、特に、木製ラ
ミナと曲げ補強板の厚さ方向に沿って孔が形成されて、
この孔内に剪断補強材が挿入格納された構造用集成材の
製造方法に関するものである。
「従来の技術」 多数の木製ラミナと曲げ補強板を集成接着してなる集
成材は従来より各種分野で広く用いられているが、近年
においては、比較的大規模な木造建築物の構造部材、す
なわち、梁や柱としても用いられるようになってきてい
る。
成材は従来より各種分野で広く用いられているが、近年
においては、比較的大規模な木造建築物の構造部材、す
なわち、梁や柱としても用いられるようになってきてい
る。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、従来における集成材の構造特性、特に
剪断特性は必ずしも充分であるとはいえないものであ
り、したがって、集成材を大規模建築物に用いる場合に
は大断面とせざるを得ないという問題がある。
剪断特性は必ずしも充分であるとはいえないものであ
り、したがって、集成材を大規模建築物に用いる場合に
は大断面とせざるを得ないという問題がある。
この発明は上記事情を考慮してなされたもので、小断
面であっても優れた曲げ特性および剪断特性を有する構
造用集成材を製造する作業能率の高い構造用集成材の製
造方法を提供することを目的とする。
面であっても優れた曲げ特性および剪断特性を有する構
造用集成材を製造する作業能率の高い構造用集成材の製
造方法を提供することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 この発明は、木造建築物に用いられる構造用集成材の
製造方法であって、複数の木製ラミナと曲げ補強板を積
層して集成接着した後、接着した木製ラミナおよび曲げ
補強板の厚さ方向に沿って孔を形成し、この孔に棒状の
剪断補強材を挿入して格納するものである。
製造方法であって、複数の木製ラミナと曲げ補強板を積
層して集成接着した後、接着した木製ラミナおよび曲げ
補強板の厚さ方向に沿って孔を形成し、この孔に棒状の
剪断補強材を挿入して格納するものである。
また、この発明は、木造建築物に用いられる構造用集
成材の製造方法であって、一つの曲げ補強板に棒状の剪
断補強材を立設する一方、複数の木製ラミナおよび曲げ
補強板にその厚さ方向に沿って剪断補強材の挿入される
孔をそれぞれ形成し、剪断補強材を孔に挿入しつつ、木
製ラミナと曲げ補強板を積層して集成接着することを特
徴とするのである。
成材の製造方法であって、一つの曲げ補強板に棒状の剪
断補強材を立設する一方、複数の木製ラミナおよび曲げ
補強板にその厚さ方向に沿って剪断補強材の挿入される
孔をそれぞれ形成し、剪断補強材を孔に挿入しつつ、木
製ラミナと曲げ補強板を積層して集成接着することを特
徴とするのである。
「実施例」 以下、この発明の実施例について第1図ないし第3図
を参照して説明する。
を参照して説明する。
まず、第1実施例について第1図を参照して説明す
る。第1実施例で使用される集成材は梁として用いられ
るものであって、(ハ)に示すように、上下方向に積層
された複数枚の木製ラミナ1a,1b,1b・・・,1cの間に二
枚の曲げ補強板2,2が挾み込まれてそれらが一体に集成
接着され、かつ、それら二枚の曲げ補強板2,2の間に丸
棒状の剪断補強板3が、接着した木製ラミナ1a、曲げ補
強板2、木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、木製
ラミナ1cの厚さ方向に沿って配された構成とされてい
る。集成接着された木製ラミナ1a,1b,1b・・・,1c、お
よび曲げ補強板2,2には、厚さ方向に沿って貫通孔4が
形成されており、貫通孔4内に上記剪断補強材3が挿入
格納されている。曲げ補強板2は、引っ張り特性に優れ
る高強度繊維もしくは高剛性繊維、たとえば炭素繊維、
ガラス繊維、スチール繊維、アラミド繊維などが樹脂に
より固められてなる繊維強化樹脂いわゆるFRPによって
成形されている。この曲げ補強板2中の繊維の向きは曲
げ補強板2の長さ方向(紙面に対する垂直方向)にほぼ
揃えられており、曲げ補強板2は長さ方向に加えられる
引張力に対する抵抗が極めて大きなものとなっている。
また、剪断補強材3は、曲げ補強板2と同様に高強度繊
維もしくは高剛性繊維が長さ方向に揃えられた繊維強化
樹脂により成形されたもので、その両端にはねじ部3aが
形成され、ねじ部3aにナット3bが螺合されている。木製
ラミナ1a,1cにはナット3bを収納し得る孔5が形成され
ている。このように、図示例の集成材においては、剪断
補強材3を挿入格納していることにより剪断特性が高め
られ、しかも、剪断補強材3の両端にナット3bを螺合す
ることにより、木製ラミナ1b,1b・・・、および曲げ補
強板2,2をより強固に一体化している。なお、1dは小断
面の木製ラミナであり、火災時に炭化してしまう部分、
すなわち燃えしろとなる部分であり、曲げ補強板2の両
側に配置されている。そして、曲げ補強板2は燃えしろ
の内側に位置して配されることによって、火災時におい
てもこれらに対して熱の影響が及ばないようになってい
る。また、孔5には、ナット3bおよび剪断補強材3が露
出しないよう、充填材6が充填されている。充填材6は
たとえば、木材を孔5の形状寸法に合わせたもの、ある
いは樹脂などにより形成されるものなど耐食性、耐火性
に優れている。
る。第1実施例で使用される集成材は梁として用いられ
るものであって、(ハ)に示すように、上下方向に積層
された複数枚の木製ラミナ1a,1b,1b・・・,1cの間に二
枚の曲げ補強板2,2が挾み込まれてそれらが一体に集成
接着され、かつ、それら二枚の曲げ補強板2,2の間に丸
棒状の剪断補強板3が、接着した木製ラミナ1a、曲げ補
強板2、木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、木製
ラミナ1cの厚さ方向に沿って配された構成とされてい
る。集成接着された木製ラミナ1a,1b,1b・・・,1c、お
よび曲げ補強板2,2には、厚さ方向に沿って貫通孔4が
形成されており、貫通孔4内に上記剪断補強材3が挿入
格納されている。曲げ補強板2は、引っ張り特性に優れ
る高強度繊維もしくは高剛性繊維、たとえば炭素繊維、
ガラス繊維、スチール繊維、アラミド繊維などが樹脂に
より固められてなる繊維強化樹脂いわゆるFRPによって
成形されている。この曲げ補強板2中の繊維の向きは曲
げ補強板2の長さ方向(紙面に対する垂直方向)にほぼ
揃えられており、曲げ補強板2は長さ方向に加えられる
引張力に対する抵抗が極めて大きなものとなっている。
また、剪断補強材3は、曲げ補強板2と同様に高強度繊
維もしくは高剛性繊維が長さ方向に揃えられた繊維強化
樹脂により成形されたもので、その両端にはねじ部3aが
形成され、ねじ部3aにナット3bが螺合されている。木製
ラミナ1a,1cにはナット3bを収納し得る孔5が形成され
ている。このように、図示例の集成材においては、剪断
補強材3を挿入格納していることにより剪断特性が高め
られ、しかも、剪断補強材3の両端にナット3bを螺合す
ることにより、木製ラミナ1b,1b・・・、および曲げ補
強板2,2をより強固に一体化している。なお、1dは小断
面の木製ラミナであり、火災時に炭化してしまう部分、
すなわち燃えしろとなる部分であり、曲げ補強板2の両
側に配置されている。そして、曲げ補強板2は燃えしろ
の内側に位置して配されることによって、火災時におい
てもこれらに対して熱の影響が及ばないようになってい
る。また、孔5には、ナット3bおよび剪断補強材3が露
出しないよう、充填材6が充填されている。充填材6は
たとえば、木材を孔5の形状寸法に合わせたもの、ある
いは樹脂などにより形成されるものなど耐食性、耐火性
に優れている。
次いで、上記構成の集成材の製造方法について説明す
る。まず、(イ)に示すように、曲げ補強板2の両側に
木製ラミナ1d,1dを接着しておき、木製ラミナ1a、曲げ
補強板2、木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、お
よび木製ラミナ1cを積層して集成接着する。次いで、
(ロ)に示すように剪断補強材3の外径よりやや大きな
内径寸法の貫通孔4を、接着した木製ラミナ1a,1b,1b・
・・,1c、および曲げ補強板2,2の厚さ方向に沿って形成
する。また、最外層の木製ラミナ1a,1cにナット3b収納
用の孔5を形成する。そして、(ハ)に示すように丸棒
状の剪断補強材3を貫通孔4内に挿入し、剪断補強材3
の両端のねじ部3aにナット(固定具)3bを螺合させるこ
とにより、剪断補強材3を格納する。さらに孔5に充填
材6を充填する。この場合、剪断補強材3の外表面に接
着剤を塗布しておけば、より補強効果を上げることがで
きる。
る。まず、(イ)に示すように、曲げ補強板2の両側に
木製ラミナ1d,1dを接着しておき、木製ラミナ1a、曲げ
補強板2、木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、お
よび木製ラミナ1cを積層して集成接着する。次いで、
(ロ)に示すように剪断補強材3の外径よりやや大きな
内径寸法の貫通孔4を、接着した木製ラミナ1a,1b,1b・
・・,1c、および曲げ補強板2,2の厚さ方向に沿って形成
する。また、最外層の木製ラミナ1a,1cにナット3b収納
用の孔5を形成する。そして、(ハ)に示すように丸棒
状の剪断補強材3を貫通孔4内に挿入し、剪断補強材3
の両端のねじ部3aにナット(固定具)3bを螺合させるこ
とにより、剪断補強材3を格納する。さらに孔5に充填
材6を充填する。この場合、剪断補強材3の外表面に接
着剤を塗布しておけば、より補強効果を上げることがで
きる。
上記の実施例においては、木製ラミナ1a,1b,1b・・・
1c,1d,1d・・・、および曲げ補強板2,2の接着を行って
から貫通孔4を形成するため、木製ラミナ1a,1b,1b・・
・1c,1d,1d・・・、および曲げ補強板2,2の接着が一度
で完了し、作業能率を高めることが可能である。
1c,1d,1d・・・、および曲げ補強板2,2の接着を行って
から貫通孔4を形成するため、木製ラミナ1a,1b,1b・・
・1c,1d,1d・・・、および曲げ補強板2,2の接着が一度
で完了し、作業能率を高めることが可能である。
なお、上記の実施例においては、剪断補強材3とし
て、繊維強化樹脂を丸棒状に成型したものを用いている
が、引っ張り強度に優れたものであれば繊維強化樹脂に
限らず他の材料からなるもの、たとえば鋼棒や木材を使
用することも可能である。また形状も丸棒に限らず、た
とえば角棒にしてもよい。
て、繊維強化樹脂を丸棒状に成型したものを用いている
が、引っ張り強度に優れたものであれば繊維強化樹脂に
限らず他の材料からなるもの、たとえば鋼棒や木材を使
用することも可能である。また形状も丸棒に限らず、た
とえば角棒にしてもよい。
次いで、この発明の第2実施例について第2図を参照
して説明する。なお、第2実施例に使用される剪断補強
材7は繊維強化樹脂製の丸棒状のもので、第1実施例と
異なり、その両端にはねじ部が形成されておらず、外表
面に接着剤を塗布されることによって、木製ラミナ1b,1
b・・・,1cおよび曲げ補強板2,2と密着するものであ
る。まず、(イ)に示すように、曲げ補強板2の両側に
木製ラミナ1d,1dを接着しておき、木製ラミナ1a、曲げ
補強板2、木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、お
よび木製ラミナ1cを積層して集成接着する。次いて、
(ロ)に示すように、接着した木製ラミナ1a,1b,1b・・
・,1cおよび曲げ補強板2,2の厚さ方向に沿って、剪断補
強材7の外径よりやや大きな内部寸法の貫通しない孔8
を形成する。すなわち、孔8の深さは、木製ラミナ1aか
ら、木製ラミナ1cに接する曲げ補強板2までとする。そ
して、剪断補強材7の外表面に接着材を塗布して、
(ハ)に示すように剪断補強材7を孔8内に挿入して孔
8の内周面に接着して格納し、孔8の入口部8aに充填材
6を充填する。第2実施例においては、孔8を貫通しな
いで形成しているため、後から木製ラミナ1cを接着する
必要がない。したがって、木製ラミナ1a,1b,1b・・・1
c,1d,1d・・・、および曲げ補強板2,2の接着が一度で完
了し、作業能率を高めることが可能である。また、孔8
を貫通しないで形成しているため、外方からラミナ1cを
見た場合、損傷や充填材の充填の形跡がなく美麗であ
り、たとえば図示例の集成材を、ラミナ1aを上方に向け
て梁として使用すれば美観上有利である。
して説明する。なお、第2実施例に使用される剪断補強
材7は繊維強化樹脂製の丸棒状のもので、第1実施例と
異なり、その両端にはねじ部が形成されておらず、外表
面に接着剤を塗布されることによって、木製ラミナ1b,1
b・・・,1cおよび曲げ補強板2,2と密着するものであ
る。まず、(イ)に示すように、曲げ補強板2の両側に
木製ラミナ1d,1dを接着しておき、木製ラミナ1a、曲げ
補強板2、木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、お
よび木製ラミナ1cを積層して集成接着する。次いて、
(ロ)に示すように、接着した木製ラミナ1a,1b,1b・・
・,1cおよび曲げ補強板2,2の厚さ方向に沿って、剪断補
強材7の外径よりやや大きな内部寸法の貫通しない孔8
を形成する。すなわち、孔8の深さは、木製ラミナ1aか
ら、木製ラミナ1cに接する曲げ補強板2までとする。そ
して、剪断補強材7の外表面に接着材を塗布して、
(ハ)に示すように剪断補強材7を孔8内に挿入して孔
8の内周面に接着して格納し、孔8の入口部8aに充填材
6を充填する。第2実施例においては、孔8を貫通しな
いで形成しているため、後から木製ラミナ1cを接着する
必要がない。したがって、木製ラミナ1a,1b,1b・・・1
c,1d,1d・・・、および曲げ補強板2,2の接着が一度で完
了し、作業能率を高めることが可能である。また、孔8
を貫通しないで形成しているため、外方からラミナ1cを
見た場合、損傷や充填材の充填の形跡がなく美麗であ
り、たとえば図示例の集成材を、ラミナ1aを上方に向け
て梁として使用すれば美観上有利である。
なお、上記の実施例においては、剪断補強材7とし
て、繊維強化樹脂を丸棒状に成形したものを用いている
が、引っ張り強度に優れたものであれば繊維強化樹脂に
限らず他の材料からなるもの、たとえば鋼棒や木材を使
用することも可能である。また形状も丸棒に限らず、た
とえば角棒にしてもよい。
て、繊維強化樹脂を丸棒状に成形したものを用いている
が、引っ張り強度に優れたものであれば繊維強化樹脂に
限らず他の材料からなるもの、たとえば鋼棒や木材を使
用することも可能である。また形状も丸棒に限らず、た
とえば角棒にしてもよい。
なお、第2図(ニ)は、第2実施例の変形例であり、
同図(ハ)の構造用集成材の両側にさらに、木製ラミナ
1e,1eを接着したものである。
同図(ハ)の構造用集成材の両側にさらに、木製ラミナ
1e,1eを接着したものである。
この構造用集成材は、木製ラミナ1a、曲げ補強板2、
木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、および木製ラ
ミナ1cを積層し、さらに、それらの両側に木製ラミナ1
e,1eを配置して集成接着して製造する。この後の製造過
程は第2実施例と全く同様である。
木製ラミナ1b,1b・・・、曲げ補強板2、および木製ラ
ミナ1cを積層し、さらに、それらの両側に木製ラミナ1
e,1eを配置して集成接着して製造する。この後の製造過
程は第2実施例と全く同様である。
この場合も、第2実施例と同様の効果が得られる。ま
た、各木製ラミナ1a,1c,1e,1eの厚さ寸法は、燃えしろ
寸法に設定されているため、曲げ補強板2、剪断補強材
7は火災時においても熱の影響が及ばないようになって
おり、かつ、もし火災が発生しても、燃えしろとなる木
製ラミナ1a,1c,1e,1eだけを取り替えて接着することに
より、この集成材を再使用することが可能となる。ちな
みに、この場合には木製ラミナ1eで燃えしろが確保され
るので、曲げ補強板2の両側の木製ラミナ1dはなくても
かまわない。
た、各木製ラミナ1a,1c,1e,1eの厚さ寸法は、燃えしろ
寸法に設定されているため、曲げ補強板2、剪断補強材
7は火災時においても熱の影響が及ばないようになって
おり、かつ、もし火災が発生しても、燃えしろとなる木
製ラミナ1a,1c,1e,1eだけを取り替えて接着することに
より、この集成材を再使用することが可能となる。ちな
みに、この場合には木製ラミナ1eで燃えしろが確保され
るので、曲げ補強板2の両側の木製ラミナ1dはなくても
かまわない。
次いで、この発明の第3実施例について第3図を参照
して説明する。第3実施例においては、木製ラミナ1b,1
b・・・および一方の曲げ補強板2にはあらかじめ中央
に、剪断補強材7の嵌挿される孔9,9をそれぞれ形成し
ておく。まず、(イ)に示すように、孔9の形成されて
いない曲げ補強板2の中央に、丸棒状の剪断補強材7を
接着して立設する。次いで、剪断補強材7の外面および
木製ラミナ、曲げ補強板2,1b,1b・・・,2の各接合面に
接着剤を塗布した後、(ロ)に示すように、剪断補強材
7を孔9に挿入しつつ、木製ラミナ1b,1b・・・、およ
び曲げ補強板2を積層して、木製ラミナ1b,1b・・・曲
げ補強板2,2および剪断補強材7の接着を行って、
(ハ)に示す状態にする。最後に、(ニ)に示すよう
に、厚さ寸法を燃えしろ寸法に設定した最外層の木製ラ
ミナ1a,1cを、曲げ補強板2,2に接着し、その両側に、厚
さ寸法を燃えしろ寸法に設定した木製ラミナ1e,1eを接
着する。ここで、各木製ラミナ1a,1c,1e,1eの厚さ寸法
が、燃えしろ寸法に設定されている目的は、もし火災が
発生しても、燃えしろとなる木製ラミナ1a,1c,1e,1eだ
けを取り替えて接着することにより、この集成材を再使
用することを可能とするためである。
して説明する。第3実施例においては、木製ラミナ1b,1
b・・・および一方の曲げ補強板2にはあらかじめ中央
に、剪断補強材7の嵌挿される孔9,9をそれぞれ形成し
ておく。まず、(イ)に示すように、孔9の形成されて
いない曲げ補強板2の中央に、丸棒状の剪断補強材7を
接着して立設する。次いで、剪断補強材7の外面および
木製ラミナ、曲げ補強板2,1b,1b・・・,2の各接合面に
接着剤を塗布した後、(ロ)に示すように、剪断補強材
7を孔9に挿入しつつ、木製ラミナ1b,1b・・・、およ
び曲げ補強板2を積層して、木製ラミナ1b,1b・・・曲
げ補強板2,2および剪断補強材7の接着を行って、
(ハ)に示す状態にする。最後に、(ニ)に示すよう
に、厚さ寸法を燃えしろ寸法に設定した最外層の木製ラ
ミナ1a,1cを、曲げ補強板2,2に接着し、その両側に、厚
さ寸法を燃えしろ寸法に設定した木製ラミナ1e,1eを接
着する。ここで、各木製ラミナ1a,1c,1e,1eの厚さ寸法
が、燃えしろ寸法に設定されている目的は、もし火災が
発生しても、燃えしろとなる木製ラミナ1a,1c,1e,1eだ
けを取り替えて接着することにより、この集成材を再使
用することを可能とするためである。
第3実施例の構造用集成材の製造方法においては、木
製ラミナ1b,1b・・・、および曲げ補強板2に孔9をそ
れぞれ形成してから、孔9に剪断補強材7を挿入するよ
うにして、木製ラミナ1b,1b、および曲げ補強板2を積
層しつつ接着するため、接着剤の硬化を待つような必要
がなく、作業能率が高い。
製ラミナ1b,1b・・・、および曲げ補強板2に孔9をそ
れぞれ形成してから、孔9に剪断補強材7を挿入するよ
うにして、木製ラミナ1b,1b、および曲げ補強板2を積
層しつつ接着するため、接着剤の硬化を待つような必要
がなく、作業能率が高い。
なお、上記の実施例においては、剪断補強材7とし
て、繊維強化樹脂を丸棒状に成型したものを用いている
が、引っ張り強度に優れたものであれば繊維強化樹脂に
限らず他の材料からなるもの、たとえば鋼棒や木材を使
用することも可能である。また形状も丸棒に限らず、た
とえば角棒にしてもよい。
て、繊維強化樹脂を丸棒状に成型したものを用いている
が、引っ張り強度に優れたものであれば繊維強化樹脂に
限らず他の材料からなるもの、たとえば鋼棒や木材を使
用することも可能である。また形状も丸棒に限らず、た
とえば角棒にしてもよい。
「発明の効果」 この発明の構造用集成材の製造方法は以下のような優
れた効果を発揮する。
れた効果を発揮する。
すなわち、請求項1記載の構造用集成材の製造方法に
おいては、木製ラミナおよび曲げ補強板の厚さ方向に沿
って孔を形成し、この孔内に剪断補強材を挿入格納して
いるため、構造用集成材の曲げ特性および剪断特性を高
めることが可能である。したがって、小断面であっても
曲げ特性および剪断特性の優れた構造用集成材を提供す
ることが可能となる。さらに、複数の木製ラミナおよび
曲げ補強板の集成接着を行ってから貫通孔を形成するた
め、ラミナの接着が一度で完了し、作業能率を高めるこ
とが可能である。
おいては、木製ラミナおよび曲げ補強板の厚さ方向に沿
って孔を形成し、この孔内に剪断補強材を挿入格納して
いるため、構造用集成材の曲げ特性および剪断特性を高
めることが可能である。したがって、小断面であっても
曲げ特性および剪断特性の優れた構造用集成材を提供す
ることが可能となる。さらに、複数の木製ラミナおよび
曲げ補強板の集成接着を行ってから貫通孔を形成するた
め、ラミナの接着が一度で完了し、作業能率を高めるこ
とが可能である。
また、請求項2記載の構造用集成材の製造方法におい
ては、孔に剪断補強材を挿入しつつ、ラミナを積層して
集成接着しているため、構造用集成材の曲げ特性および
剪断特性を高めることが可能である。したがって、小断
面であっても曲げ特性および剪断特性の優れた構造用集
成材を提供することが可能となる。さらに、複数の木製
ラミナおよび曲げ補強板に孔をそれぞれ形成してから、
孔に剪断補強材を挿入しつつ、木製ラミナおよび曲げ補
強板を積層して集成接着するため、接着剤の硬化を待つ
ような必要がなく、作業能率を高めることが可能であ
る。
ては、孔に剪断補強材を挿入しつつ、ラミナを積層して
集成接着しているため、構造用集成材の曲げ特性および
剪断特性を高めることが可能である。したがって、小断
面であっても曲げ特性および剪断特性の優れた構造用集
成材を提供することが可能となる。さらに、複数の木製
ラミナおよび曲げ補強板に孔をそれぞれ形成してから、
孔に剪断補強材を挿入しつつ、木製ラミナおよび曲げ補
強板を積層して集成接着するため、接着剤の硬化を待つ
ような必要がなく、作業能率を高めることが可能であ
る。
第1図はこの発明の第1実施例を示す断面図、第2図は
この発明の第2実施例を示す断面図、第3図はこの発明
の第3実施例を示す断面図である。 1a……木製ラミナ,1b……木製ラミナ, 1c……木製ラミナ,2……曲げ補強板, 3……剪断補強材,4……貫通孔, 3b……固定具(ナット),7……剪断補強材, 8……孔,9……孔。
この発明の第2実施例を示す断面図、第3図はこの発明
の第3実施例を示す断面図である。 1a……木製ラミナ,1b……木製ラミナ, 1c……木製ラミナ,2……曲げ補強板, 3……剪断補強材,4……貫通孔, 3b……固定具(ナット),7……剪断補強材, 8……孔,9……孔。
Claims (2)
- 【請求項1】木造建築物に用いられる構造用集成材の製
造方法であって、複数の木製ラミナと曲げ補強板とを積
層して集成接着した後、接着した木製ラミナと曲げ補強
板の厚さ方向に沿って孔を形成し、この孔に棒状の剪断
補強材を挿入して格納することを特徴とする構造用集成
材の製造方法。 - 【請求項2】木造建築物に用いられる構造用集成材の製
造方法であって、一つの曲げ補強板に棒状の剪断補強材
を立設する一方、複数の木製ラミナおよび曲げ補強板に
その厚さ方向に沿って剪断補強材の挿入される孔をそれ
ぞれ形成し、剪断補強材を孔に挿入しつつ、木製ラミナ
と曲げ補強板とを積層して集成接着することを特徴とす
る構造用集成材の製造方法。
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JP22294088A JP2662622B2 (ja) | 1988-09-06 | 1988-09-06 | 構造用集成材の製造方法 |
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JP22294088A JP2662622B2 (ja) | 1988-09-06 | 1988-09-06 | 構造用集成材の製造方法 |
Publications (2)
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-
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