JPH11806A - クランク軸のチャック方法、およびクランク軸のチャック装置 - Google Patents

クランク軸のチャック方法、およびクランク軸のチャック装置

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JPH11806A
JPH11806A JP15318897A JP15318897A JPH11806A JP H11806 A JPH11806 A JP H11806A JP 15318897 A JP15318897 A JP 15318897A JP 15318897 A JP15318897 A JP 15318897A JP H11806 A JPH11806 A JP H11806A
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庄平 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 先願発明(特願平6−303630号)に係
るクランク軸チャック技術を更に改良して、偏心スリー
ブ41の回動角を容易かつ正確に固定でき、上記の回動
許容角度が大きく、調整状態の繰返し再現が容易で、オ
イルシール10bの耐久性が良いようにする。 【解決手段】 弾性材料で作られたセットリング43を
押しネジ輪44で軸心方向に押圧して、該セットリング
43を半径方向に膨張させる。偏心スリーブ41に被動
歯車41aを形成し、駆動歯車42aを一体連設した調
整歯車軸42を回転操作して偏心スリーブ41を回転さ
せる。スピンドル40の回転角位置をポジションコーダ
46で検出するとともに、偏心スリーブ41の回転角位
置を角度測定器47で計測する。オイルシール10bを
ラビリンスシール50で覆って保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物をスピン
ドルに取り付けて機械加工する場合、該被加工物の被加
工部分の中心線をスピンドルの回転中心軸と一致せしめ
るように心出ししてチャックする方法、および同じく心
出ししてチャックする装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばクランクシャフトのクランクピン
のように、主軸部に対して偏心している円柱状部分を機
械加工する際は、被加工物をスピンドルに取り付ける。
図5はクランクシャフトをスピンドルに取り付けた状態
を示し、部分的に破断して描いた模式図である。クラン
クシャフト1のクランクピン1aは、クランクジャーナ
ル1bの中心線x″に対して寸法Eだけ偏心している。
このクランクピン1aを、スピンドル2の中心線Xと同
心に揃えて取り付ける作業を高精度で行なうことは容易
でなく、これを手作業で行なうには高度の熟練と多大の
時間と労力とを要する。また、この作業を自動的ないし
半自動的に行なうと誤差を生じやすい。
【0003】図5に示したクランクシャフト1をスピン
ドル2に対して位置決めするため、該スピンドル2にV
ブロックv1,v2(仮想線で示す)が設置されるが、こ
れだけでクランクピン1aをスピンドル中心線Xに対し
て正確に位置決めすることは容易でない。すなわち、 (1).被加工物の円柱面とVブロックのV形溝との間
にある程度の隙間を与えた状態で、該被加工物を矢印i
方向に供給してからVブロックに押し付ける必要が有
り、このため位置決めにバラツキを生じる。 (2).上記のようなバラツキが有るため、これを見越
して素材の寸法を大きくしておく(取代を大きくとって
おく)必要が有る。このため、機械加工に要する時間が
長くなって製品コストを上昇させている。また、このよ
うに取代が大きいことは、製品の寸法精度に関しても好
ましくない影響を与えている。 (3).被加工物の偏心寸法Eは必ずしも一定ではな
い。一方、機械加工設備は高価な耐久機器であるから、
被加工物の仕様変更ごとに機械加工設備を更新するよう
な不経済は許されない。 その結果、クランクシャフトのチャック装置は、各種寸
法の偏心量に順応する汎用性が求められる。こうした汎
用機能が無くては経済面に関して実用性が無い。
【0004】(図5参照)上述の事情に鑑みて、(イ)
クランクピン1aがスピンドルの中心軸Xと同心になる
ように、クランクジャーナル1bをチャックすることが
でき、しかも、(ロ)偏心量Eが変化しても、迅速かつ
容易に偏心量対応調整を行ない得るようにして、スピン
ドル2を交換することなく、偏心量Eを異にするクラン
クシャフト1の機械加工を施工するには、互いに平行な
二つの軸部を有するクランク軸について、上記二つの軸
部の内の片方の軸部をスピンドルに対して位置決めし
て、該二つの軸部の内の他方の軸部を上記スピンドルと
同心ならしめるチャック方法において、前記スピンドル
の中心軸をXとするとともに、上記の軸Xに対して平行
な偏心軸x′を想定し、前記二つの軸部のうちでスピン
ドルにチャックされる片方の軸部に当接するVブロック
を構成するとともに、該Vブロックの谷の線が前記X軸
と平行になるように配置し、上記のVブロックを、前記
の偏心軸x′を中心として回動させることにより、上記
Vブロックに対して片方の軸部を当接せしめたクランク
軸を偏心軸x′のまわりに回動せしめ、上記クランク軸
の他方の軸部がスピンドルの中心軸Xに一致した状態
で、前記Vブロックの偏心軸x′まわりの回動を停止さ
せて固定し、前記のクランク軸に比して軸径とアーム長
さとの等しい多数のクランク軸を、順次に前記のVブロ
ックに搭載,脱却を繰り返し、それぞれのクランク軸の
片方の軸を上記Vブロックによって位置決めすることに
よって、該それぞれのクランク軸の他方の軸をスピンド
ルに対して同心に心出しすることが有効である。また、
以上に説明した方法を実施するためのクランク軸チャッ
ク装置として、互いに平行な二つの軸部を有するクラン
ク軸について、前記二つの軸部のうちでスピンドルにチ
ャックされる片方の軸部に当接するVブロックを構成す
るとともに、該Vブロックの谷の線が前記X軸と平行に
なるように配置し、上記のVブロックを、前記の偏心軸
x′を中心として回動可能に支承して、上記Vブロック
に対して片方の軸部を当接せしめたクランク軸が偏心軸
x′のまわりに回動し得るようにした構造が好適であ
る。以上に説明したチャック方法およびチャック装置
は、本出願人の内の一人が出願中の発明(特願平6−3
03630号)であって、以下、先願発明と呼ぶ。
【0005】次に、上記先願発明の原理について略述す
ると、図6は先願発明に係るチャック方法および同チャ
ック装置の原理を説明するために示した模式図であっ
て、2種類の回動角位置におけるVブロックのそれぞれ
と、該Vブロックによって位置決めされたクランク軸の
クランクジャーナルとを描いてある。実線で描いたV1
はVブロックが或る特定の角位置をとったときの断面で
ある。このVブロックは図示の点Evを中心として回動
可能に支承されている。この図に現われている点Evは
偏心軸の切口が現われているものであって、紙面と垂直
方向に長さを有している。本図6に示したY−Yはスピ
ンドル(図示せず)の軸心に直交する水平軸であり、Z
−Zは同じく垂直軸である。該スピンドルの中心軸は紙
面に垂直であり、Y,Z両軸の交点Xは該中心軸の切口
である。
【0006】本図6は基本的原理を示しているので、上
記のVブロックV1によって位置決めされる円柱はクラ
ンクピン,クランクジャーナルといった具体的な部材で
はなく、抽象的な直円柱であって、VブロックV1によ
って位置決めされた円柱S1(実線)の中心はx1′であ
る。上記のVブロックV1を矢印Lのように点Evを中
心としてV2位置(破線)まで回動させると、これに当
接して位置決めされた円柱はS2位置(破線)に移動
し、その中心はx2′となる。上述した例では、Vブロ
ックの位置二つと、円柱の位置二つと、該円柱の中心位
置二つとを示したのみであるが、この作用から容易に理
解されるように、Vブロックを点Ev(Vブロックの回
転中心である偏心軸)のまわりに回動させると、これに
当接して位置決めされている円柱の中心は、図示の寸法
εを半径とする円弧S3に沿って移動する。上記の円弧
3は、図示しないスピンドルの中心軸Xを通ってい
る。このため、実線で示したVブロックV1を矢印R方
向に回動させると、円柱の中心をX軸(スピンドル中心
軸)に一致させることも可能である。
【0007】以上のようにして、Vブロックを偏心軸の
まわりに回動させることにより、これに当接して位置決
めされている円柱の中心を、円弧S3に沿わせて移動さ
せることができる。従って、Vブロックの回動角位置を
固定すると円柱の中心位置を円弧S3上の1点に規制す
ることができる。
【0008】次に、図7ないし図9を併せて参照しつ
つ、先願発明の実施例を説明する。図7は先願発明に係
るクランク軸のチャック方法を実施するために構成され
たチャック装置の要部を描いた断面側面図に、被加工物
であるクランク軸を付記した図である。
【0009】図8は上掲の図7に示したチャック装置を
該図7の左方から見て描いた全体的正面図である。図9
は上掲の図8に示した全体的正面図の中央部付近に相当
する要部を描いた拡大詳細図である。(図7参照)10
は装置のベース部材であって、このベース部材に対して
ベアリング11を介してスピンドル12が回転自在に支
持されている。X−Xは該スピンドル12の中心軸であ
る。10aはベアリング蓋、10bはオイルシールであ
る。上記スピンドル12には、前記の中心軸X−Xと平
行に、かつ若干(本例では12mm)偏心させて、凹円柱
面よりなる偏心穴12aが穿たれている。
【0010】上記偏心穴12aに対して回動自在に偏心
スリーブ13が嵌合され、かつ、上記偏心スリーブ13
に対してVブロック14が結合ボルトによって一体的に
結合されている。前記のVブロック14とスリーブ13
とを別体に構成したのは、主として機械加工上の便宜の
ためであって、本発明における構造機能の面から見れば
偏心スリーブ13とVブロック14とは一体の部材とし
て機能する。Vブロック14と偏心スリーブ13との一
体結合部材は(図7参照)スピンドル12の偏心穴12
aと嵌合しているので、該偏心穴12aの中心線である
偏心軸x′の回りに回動し得るようになっている。この
回動は図6(原理図)において説明した点Evを中心と
する回動であって、この回動角を調節することと、固定
することが必要である。そこで本実施例は次のように構
成されている。
【0011】図7に示すように、Vブロック14から調
整レバー14cが半径方向に突出している。そして、図
8,図9に現われているように該調整レバー14cを挟
んで1対の押しネジ形の調整ボルト18a,18bが設
けられていて、該1対の調整ボルトの何れか一方を弛め
て他方を締め込むことにより、Vブロック14が回動方
向に微調整される。図示を省略するが、上記の押しネジ
形の調整ボルトに代えて、ウォームホイールを調整レバ
ー14cに取り付けるとともに、ウォームギヤーをVブ
ロック14に対して回転可能に支承して双方を噛合せし
めても良い。この場合のウォームホイールは完全なホイ
ール状をしていなくても、半割ホイールないし数分割ホ
イール状の「ウォームホイールに類似する部材」であっ
ても良い。その理由は、Vブロックの回動ストローク角
度が僅少(数分の1回転程度)で足りるからである。押
しネジとウォームとは互いに長短が有るから、適宜のも
のを選定する必要が有る。押しネジの使用は職人的な熟
練を要するのに比して、ウォームによる調整は迅速・容
易であるが、ウォーム歯車機構においてはバックラッシ
を絶無に出来ない。上述のようにしてVブロックを回転
方向に調節すると、次にはこれを固定しなければならな
い。(図7参照)偏心穴12aの入口付近は大径になっ
ていて、偏心スリーブ13の外径もこれに応じて大径と
なっていて、両者の段差部が調整座金17を介して対
向,当接している。そして、ネジ輪26のオネジ26a
がスピンドル12のメネジ12bと螺合していて、この
ネジ輪26を締め込むと摩擦によって偏心スリーブ13
およびVブロック14の回動が制動され、該ネジ輪26
を弛めるとVブロック14が偏心軸x′まわりに回動可
能となる。
【0012】(図7参照)Vブロック14と一体的に連
結されたスリーブ13が、スピンドル12の偏心穴12
aに嵌合されているため、その嵌合部がベアリング11
によって強固に支持されている。その結果、Vブロック
14も該ベアリング11の真近に位置している。このた
め、クランク軸1が機械加工を受ける部分が、スピンド
ル12から軸心方向について至近距離に位置し、しか
も、剛性の大きいVブロック14によって確実にチャッ
クされているので、単に無負荷状態で高精度に位置決め
されるというだけでなく、大きい切削反力(若しくは研
削反力)を確実に支持し、負荷状態(機械加工中)にお
いて高いチャック精度が得られる。従来技術におけるク
ランク軸チャックの調整は一般にシムを用いていたた
め、高度の熟練と多大の時間・労力とを費していたが、
先願発明を適用してVブロックの回動角位置調整の形で
クランク軸チャックの心出しをすることにより、格別の
熟練を要せず、しかも迅速,容易に高精度の調整を行な
い得るようになった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】先願発明によって、ク
ランク軸のクランクジャーナルもしくはクランクピンを
スピンドルに対して同心ならしめてチャックする技術は
格段に進歩したが、次に述べるように、なお一層の改善
が望まれる。(図7参照)ネジ輪26を締め込んで、該
ネジ輪26を直接偏心スリーブ13に押し当てて該偏心
スリーブ13とスピンドル12との相対的回動を固定す
ると、オネジ26a,メネジ12bのタオレ度合いによ
って偏心スリーブ13の端面に掛かる力か不均一になる
こと、および、該偏心スリーブ13に対して摩擦による
回転力が加えられることのために、偏心スリーブの回動
角の位置決め精度が悪影響を受ける。(図8参照)Vブ
ロック14(前述の偏心スリーブに装着されている)の
回動角調節を、調整レバー14cと調整ボルト18a,
18bとによって行なうと、調節に高度の熟練を要する
上に調節可能な角度範囲が狭い。
【0014】クランク軸の位置決めをする際、クランク
ジャーナルの中心線とクランクピンの中心線とを含む面
が水平面に対して垂直をなしていないと、クランク軸の
自重によってねじり歪みを生じ、位置決め精度が低下す
る。本発明は上述の事情に鑑みて為されたものであっ
て、前記の先願発明をさらに改良して、スピンドルに対
する偏心スリーブの相対的回動を阻止する操作によって
該偏心スリーブの端面に不均一な力が掛かったり、回転
力が加わったりする虞れが無く、スピンドルに対する偏
心スリーブの回動角度調節可能範囲を大きくとることが
でき、クランク軸の自重によってチャック操作の位置決
め精度が低下する虞れの無い、クランク軸チャック方
法、およびクランク軸チャック装置を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的原理について、その1実施
形態に対応する図2を、先願発明(図7)と対比して略
述すると、先願発明(図7)におけるがごとく、ネジ輪
26を締めつけて偏心スリーブ13の端面を押圧すると
いう構造を採らず、比喩的に言えば上記のネジ輪26
(図7)を分割して図2(実施形態)のように、セット
リング43と押しネジ輪44とに分割する。上記の押し
ネジ輪44を締め込むと、セットリング43が軸心方向
(図において左右方向)に圧縮され、半径方向(図にお
いて上下方向)に膨張する。膨張したセットリング43
はスピンドル40の偏心穴40aの内面と偏心スリーブ
41の外周面とを強く押圧し、摩擦力によって両者の相
対的回動を阻止する。押しネジ輪44とセットリング4
3とが別体に分割されているので、押しネジ輪に与えた
回転方向の力は、直接的には偏心スリーブ41に伝わら
ない。
【0016】以上に説明した原理に基づいて請求項1の
発明方法は、互いに平行な2種類のの軸部を有するクラ
ンク軸について、上記2種類の軸部の内の片方の軸部を
スピンドルに対して位置決めして、該2種類の軸部の内
の他方の軸部を上記スピンドルと同心ならしめる場合、
前記スピンドルの中心軸をXとするとともに、上記の軸
Xに対して平行な偏心軸x′を想定して、前記2種類の
軸部のうち、スピンドルにチャックされる片方の軸部に
当接するVブロックを構成するとともに、該Vブロック
の谷の線が前記X軸と平行になるように配置し、上記の
Vブロックを、前記の偏心軸x′を中心として回動させ
ることにより、上記Vブロックに対して片方の軸部を当
接せしめたクランク軸を偏心軸x′のまわりに回動せし
め、上記クランク軸の他方の軸部がスピンドルの中心軸
Xに一致した状態で、前記Vブロックの偏心軸x′まわ
りの回動を停止させて固定し、前記のクランク軸に比し
て軸径とアーム長さとのそれぞれが等しい多数のクラン
ク軸を、順次に前記のVブロックに搭載,脱却を繰り返
し、それぞれのクランク軸の片方の軸部を上記Vブロッ
クによって位置決めすることによって、該それぞれのク
ランク軸の他方の軸部をスピンドルに対して同心に心出
しする方式のクランク軸チャック方法において、前記の
スピンドルに、偏心軸x′を中心線とする偏心穴を設け
るとともに、上記の偏心穴に対して、Vブロックを装着
した偏心軸を回動可能に嵌合し、かつ、上記偏心穴と偏
心軸との間に、弾性材料製の輪状部材を介装し、上記の
輪状部材に軸心方向の圧力を加えることによって半径方
向に膨張させ、膨張した輪状部材が前記偏心穴の内面お
よび偏心軸の外周面に押圧せしめられて生じる摩擦力で
前記のスピンドルと偏心軸との相対的回動を阻止して、
偏心軸x′に対する偏心軸の同心性を保たしめた状態で
回動角位置を固定することを特徴とする。以上に説明し
た請求項1のチャック方法によると、スピンドルに対す
る偏心軸の相対的回動を固定する操作に際して該偏心軸
の端面に不均一な押圧力が加わる虞れが無く、かつ、操
作力によって偏心軸が回される虞れが無いので、高精度
の位置決めチャックが容易に可能となる。
【0017】請求項2の発明方法は前記請求項1に係る
発明方法の構成要件に加えて、前記の偏心軸とセットリ
ングとの当接個所を「Vブロック装着側の端部に向かっ
て縮小する方向の、偏心軸x′と同心の円錐面よりなる
テーパ面」に沿わしめて面接触させ、セットリングに与
えられた偏心軸x′方向の押圧力の半径方向分力によっ
て該セットリングの半径方向拡開を助長することを特徴
とする。以上に説明した請求項2のチャック方法による
と、比較的小さい押圧力によってセットリングが大きく
拡開されてスピンドルの偏心穴に押圧せしめられるの
で、偏心軸の相対的回動を容易に、かつ確実に阻止して
固定することができる。
【0018】請求項3の発明方法は前記請求項2に係る
発明方法の構成要件に加えて、前記のセットリングと別
体に、前記偏心軸に外嵌する押しネジ輪を構成し、前記
スピンドルに設けられている偏心穴の内周面に形成した
メネジ孔、もしくは、前記偏心軸の外周に形成したオネ
ジに対して前記の押しネジ輪を螺合して締め込むことに
より、前記のセットリングに回転力を与えることなく偏
心軸x′方向の押圧力を与えることを特徴とする。以上
に説明した請求項3のチャック方法によると、押しネジ
輪がセットリングと別体になっているので、該押しネジ
輪を締め込む操作によって、前記の偏心軸に対して直接
的に回転力を及ぼすことなくセットリングを押圧して、
偏心軸の回動を固定することができ、その回動角を正確
に調節することができる。
【0019】請求項4の発明方法は前記請求項1〜3に
係る発明方法の構成要件に加えて、前記偏心軸の外周に
被動歯車を形成するとともに、前記スピンドルに対して
回転可能に支承した駆動歯車を上記被動歯車に噛合さ
せ、上記駆動歯車を回転させて、ピニオンに対する偏心
軸の回動角位置を調節することを特徴とする。以上に説
明した請求項4のチャック方法によると、理論的には偏
心軸をスピンドルに対して360度回転駆動することが
できる。実際には180度以上の回動を行なわせる必要
は余り無いが、いずれにせよ所望角度の回動可能角度を
とることができる。
【0020】請求項5の発明方法は前記請求項1〜3に
係る発明方法の構成要件に加えて、回転する部材である
前記Vブロックによって位置決めされたクランク軸の
「クランクジャーナルの中心線とクランクピンの中心線
とを通る面」が、水平面に対して直角となった状態でス
ピンドルの回転を停止させ、上記の状態でVブロックに
対してクランク軸を位置決め固定することを特徴とす
る。以上に説明した請求項5のチャック方法によると、
クランク軸のクランクアームが地球を基準として垂直を
なす姿勢で位置決めしてチャックされるので、該クラン
ク軸の自重によってねじり歪みを生じる虞れが無く、高
精度の位置決めチャックが可能である。
【0021】請求項6の発明方法は前記請求項5に係る
発明方法の構成要件に加えて、前記のスピンドルに対し
てポジションコーダを接続して該スピンドルの回転角位
置を検出するとともに、該スピンドルの偏心穴に嵌合さ
れている偏心軸の相対的な回動角位置を測定し、前記ク
ランク軸のクランクジャーナルに対するクランクピンの
偏心量(クランクアームの長さ)に応じて前記Vブロッ
クを停止させる角位置を定めることを特徴とする。以上
に説明した請求項6のチャック方法によると、ある1種
類のクランク軸について、その偏心量(クランクアーム
長さ)に応じた停止位置を定めれば、該クランク軸と同
一種類のクランク軸は上記の定められた停止位置が最適
の停止位置であるから、前記ポジションコーダの検出値
(スピンドルの回転角位置)に基づいてスピンドルの回
転を停止させれば良く、この停止操作を自動化すること
もでき、省力化と高精度チャックとを両立させることが
できる。
【0022】請求項7の発明方法は前記請求項1〜6に
係る発明方法の構成要件に加えて、前記のスピンドルを
ベアリングによってチャック位置のベース部材に対して
回転自在に支持するとともに、上記スピンドルとベース
部材との間にオイルシールを装着して前記ベアリングを
外気から遮断し、かつ、前記スピンドルと同心状にベー
ス部材に取り付けたリング状の部材と、前記スピンドル
と同心にスピンドルに取り付けたリング状の部材との間
にラビリンスを形成して、双方の部材を相互に接触させ
ることなく前記のオイルシールを覆って、外気中に含ま
れている異物から該オイルシールを保護することを特徴
とする。以上に説明した請求項7のチャック方法による
と、オイルシールの摺触部に空気中の異物(特に、研削
研石や被加工物の微細な粒子)が噛み込まれないので、
オイルシールの耐久性、および、オイルシールのリップ
に摺触している部材の耐久性が格別に改善される。
【0023】請求項8の発明装置の構成は、互いに平行
な2種類の軸部を有するクランク軸について、上記2種
類の軸部の内の片方の軸部をスピンドルに対して位置決
めして、該2種類の軸部の内の他方の軸部を上記スピン
ドルと同心ならしめるチャック装置に関して、前記スピ
ンドルの中心軸をXとするとともに、上記の軸Xと平行
な偏心軸x′を想定し、前記2種類の軸部のうちでスピ
ンドルにチャックされる片方の軸部に当接するVブロッ
クを構成するとともに、該Vブロックの谷の線が前記X
軸と平行になるように配置し、上記のVブロックを、前
記の偏心軸x′を中心として回動可能に支承して、上記
Vブロックに対して片方の軸部を当接せしめたクランク
軸が偏心軸x′のまわりに回動し得る構造としたものに
おいて、前記のスピンドルに穿たれた、偏心軸x′を中
心線とする偏心穴と、上記偏心穴に対して回動可能に嵌
合された偏心軸ないし偏心スリーブと、上記の偏心穴の
内周面と偏心軸の外周面との間に嵌め合わされた、弾性
材料製の輪状ないし短筒状の部材と、上記の輪状ないし
短筒状の部材に軸心方向の圧力を加える手段と、を具備
していることを特徴とする。以上に説明した請求項8に
係るチャック装置によると、弾性を有する輪状ないし短
筒状の部材が軸心方向の圧力を加えたとき、該輪状ない
し短筒状の部材が半径方向に膨張してスピンドルと偏心
軸とに押圧せしめられ、摩擦力によって上記双方の部材
の相対的回動が阻止される。また、前記の圧力を消失さ
せれば相対的な回動がフリーになる。
【0024】請求項9の発明装置の構成は前記請求項8
に係るチャック装置の構成に加えて、前記の偏心軸ない
し偏心スリーブに、軸端側が小径である段付部が形成さ
れるとともに、小径部と大径部との間に円錐面状のテー
パ面が形成されており、前記の弾性材料製輪状ないし短
筒状の部材に、上記テーパ面と面接触するテーパ面が形
成されていることを特徴とする。以上に説明した請求項
9に係るチャック装置によると、弾性材料製輪状ないし
短筒状部材が軸心方向の押圧力を受けたとき、テーパ面
によって半径方向の分力を生じる。ここに、弾性部材は
一般に圧力を受けると、該圧力と直角方向に拡大する性
状を有しているが、前記のようにしてテーパ面によって
圧力を受けると、半径方向の分力によって輪状ないし短
筒状部材の半径方向の拡開が助長され、スピンドルと偏
心軸との相対的回動が、比較的小さい軸心方向圧力によ
って確実に固定される。
【0025】請求項10の発明装置の構成は前記請求項
9に係るチャック装置の構成に加えて、前記の弾性材料
製の輪状ないし短筒状の部材と別体に、外周面にオネジ
を形成した短筒状の押しネジ輪が設けられるとともに、
前記スピンドルの偏心穴の内周面に、上記押しネジ輪と
螺合するメネジが形成されており、上記押しネジ輪の端
面が前記弾性材料製の輪状ないし短筒状の部材に当接し
ていて、該押しネジ輪が締め込まれると上記弾性材料製
の輪状ないし短筒状の部材を軸心方向に押圧するように
なっていることを特徴とする。以上に説明した請求項1
0に係るチャック装置によると、押しネジ輪を回すこと
によって軸心方向の大きい圧力が得られ(この作用は先
願発明と同様であるが)、該押しネジ輪が「押圧力を受
けて半径方向に膨張してスピンドルと偏心軸とに強く押
し付けられる、弾性材料製の輪状ないし短筒状の部材」
と別体に構成されているので、この押しネジ輪を回す操
作力が、直接的には偏心軸に伝わらない。このため、偏
心軸の回動角位置を高精度でセットして調整状態を固定
することができる。
【0026】請求項11の発明装置の構成は前記請求項
8〜10に係るチャック装置の構成に加えて、前記偏心
軸ないし偏心スリーブの外周部に被動歯車が形成される
とともに、前記スピンドルの、外周面と偏心穴との間
に、中心軸Xと平行な歯車軸が回転可能に支持されてい
て、上記歯車軸に固着された駆動歯車が、前記の被動歯
車に噛合していることを特徴とする。以上に説明した請
求項11に係るチャック装置によると、歯車軸を回転さ
せることにより、駆動歯車および被動歯車を介して偏心
軸ないし偏心スリーブを回動させることができる。しか
も上記の回動は角度の制限を受けず、任意角度に設定す
ることができ、その上、歯車機構の減速比を大きく設定
して精密な角度調節を容易に行なうことが可能である。
【0027】請求項12の発明装置の構成は前記請求項
8〜11に係るチャック装置の構成に加えて、前記の偏
心軸もしくはスピンドルの何れか一方に、回動角位置を
表す光学的信号もしくは磁気的信号を発する手段が装着
されており、かつ、前記偏心軸もしくはスピンドルの何
れか他方に、上記の光学的もしくは磁気的信号を読み取
る手段が装着されていることを特徴とする。以上に説明
した請求項12に係るチャック装置によると、Vブロッ
クを装着された偏心軸の、スピンドルに対する相対的な
回動角位置を測定して、スピンドルに対するVブロック
の相対的な角位置を算出し、当該クランク軸チャック装
置の「特定仕様のクランク軸に対応する調整状態」を設
定して、上記特定仕様のクランク軸と同一仕様の多数の
クランク軸に対応することができる。
【0028】請求項13の発明装置の構成は前記請求項
12に係るチャック装置の構成に加えて、前記のスピン
ドルに駆動歯車が取り付けられるとともに、上記駆動歯
車の歯数に比して整数倍の歯数(好ましくは同一歯数)
の被動歯車が該駆動歯車に噛合されており、上記被動歯
車にポジションコーダが取り付けられていることを特徴
とする。以上に説明した請求項13に係るチャック装置
によると、スピンドルを繰り返して同一の回転角位置で
停止させることができるので、前記請求項12の発明を
適用して設定された調整状態を、自動的に繰り返して現
出させることができる。
【0029】請求項14の発明装置の構成は前記請求項
8〜13に係るチャック装置の構成に加えて、装置全体
のベース部材に対して前記のスピンドルを回転自在に支
承するベアリングと、上記ベアリングと大気との間を遮
断するオイルシールとを具備しており、かつ、上記のオ
イルシールを覆って、大気がオイルシールに直通しない
ようにするラビリンスシールが設けられていることを特
徴とする。以上に説明した請求項14に係るチャック装
置によると、機械加工によって発生する研削砥石の微細
粉末や被加工物の微細粉末などの異物、および、これら
の異物を含む研削油のオイルミストがオイルシールに触
れないように該オイルシールを保護するので、オイルシ
ールの耐久性、および、オイルシールに摺触する部材の
耐久性が飛躍的に向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は本発明のクランク軸チャッ
ク装置の1実施形態を示す断面図である。図2は上掲の
図1の要部(左上部分)の拡大詳細図である。先ず、図
1を参照して、先願発明と共通する全体的な構成を説明
すると、当該クランク軸チャック装置のベース部材10
に対してスピンドル40が回転自在に支承され、このス
ピンドル40の中心軸Xに対して偏心した軸x′を想定
し、この偏心軸x′を中心線とする偏心穴40aが穿た
れている。上記の偏心穴40aの中に、偏心軸41が回
動可能に嵌合されている。本実施形態においては、上記
偏心軸41にVブロック14を装着するため、筒状に形
成してあるので、これを偏心スリーブ41と呼ぶ。本発
明において偏心軸と偏心スリーブとは同意である。図に
示した11はベアリング、10aはベアリング蓋、10
bはオイルシールである。本実施形態においては、前記
のVブロック14によってクランク軸1のクランクジャ
ーナル(小径の部分)をチャックし、クランクピン(大
径の部分)をスピンドルの中心軸Xに揃えて研削砥石4
9で研削するようになっている。
【0031】前記の偏心スリーブ41に設置されたVブ
ロック14にチャックされているクランク軸1のクラン
クピンを、スピンドルの中心軸Xと揃えるためには、上
記偏心スリーブをスピンドルに対して相対的に回動させ
る。このようにしてクランクピンをX軸に揃える操作は
前掲の図6(先願発明の原理説明図)と同様である。こ
のようにしてクランク軸の心合わせをするためには、偏
心スリーブ41をスピンドル40に対して相対的に回す
こと(以下、紛らわしくない場合は“相対的に”という
語を省略する)、および、回らないように固定すること
が必要であり、この場合、発明が解決しようとする過大
で述べたように、回し得る角度範囲が制約されないこと
と、回らないように固定する際に調整を狂わせないこと
が必要である。以上のようにして、「Vブロック14を
装着された偏心スリーブ41」の、スピンドル40に対
する相対的な回動角位置を任意に、かつ正確に調節でき
るようになると、複数種類のクランク軸について、それ
ぞれのクランク軸相互が偏心量(クランクアーム長さ寸
法)および/または軸径を異にしていても、偏心スリー
ブ41の回動角位置を調節して、前記複数種類のクラン
ク軸に対応することができる。
【0032】次に、偏心スリーブを回動させる手段と、
回動を阻止して固定する手段とについて説明する。こう
した作用を果たすための構成部材の詳細は図2に表され
ており、これら構成部材の装置全体の中に占める位置は
図1に表されている。偏心スリーブ41の外周部に被動
歯車41aが形成されている。一方、スピンドル40の
外周面と偏心穴40aとの間(すなわち肉厚部分)に、
調整歯車軸42が回動自在に支承され、この調整歯車軸
42と一体に成形された駆動歯車42aが前記被動歯車
41aに噛合している。このように構成すると、前記被
動歯車41aを適宜に構成することにより、所望の回動
調節可能角度が得られる。
【0033】図に示した43は、輪状ないし短筒状に形
成した弾性材料製の部材(セットリングと名付ける)で
ある。輪状という語と短筒状という語との境界が明確で
ないので、この部材は輪状と見ることもでき、単筒状と
見ることもできる。
【0034】前記偏心スリーブ41の軸端(図において
左端)近くの外周面に段付部が形成されていて、大径部
と小径部との間に「軸端側に向けて縮小する方向のテー
パ面(円錐面)」43a(図2参照)が形成されてい
る。そして、セットリング43が上記テーパ面と対向す
る部分に、前記と同形の(凹凸を反転した)テーパ面4
3aを形成し、双方のテーパ面を面接触させる。上記セ
ットリング43と別体に、偏心スリーブ41に外嵌する
短筒状の押しネジ輪44を構成し、そのオネジ部分を
「スピンドル40の偏心穴40aの内周部に形成したメ
ネジ」に螺合する。これにより、該押しネジ輪44を締
め込んで前記のセットリング43を軸心方向に押圧する
ことができる。弾性部材が押圧されると、一般に押圧方
向と直角方向に膨張する。従って、セットリング43が
押しネジ輪44で軸心方向(図において左右方向)に押
圧されると半径方向(図において上下方向)に膨張し
て、スピンドル40と偏心スリーブ41とに強く圧しつ
けられ、摩擦力によって両者の相対的回動を阻止する。
本実施形態のようにテーパ面43aで面接触している
と、いわゆる斜面の原理によって半径方向の分力を生
じ、前記の半径方向の膨張を助長するので、比較的小さ
い操作力(押しネジ輪44を回す力)によって確実な回
転阻止・固定効果が得られる。
【0035】次に、本実施形態における心合わせ操作の
方法とその状態とを説明する。図3は前掲の図1に示し
た構成部分を左方から見た端面図であって、(A)は調
整前の状態を、(B)は調整済みの状態を、それぞれ表
している。図3(A)において、Oはスピンドル40の
中心点(すなわち前記X軸)であり、O′は偏心スリー
で41の中心点(前記x′軸)である。クランクジャー
ナル1bがVブロック14で位置決めされているが、ク
ランクピン1a中心点O″はスピンドル40の中心点O
と一致していない。この例では、偏心スリーブの中心点
O′を基準として極座標的にみたとき、角αだけずれて
いる。そこで、偏心スリーブ41を反時計方向に角αだ
け回して、図3(B)のようにスピンドル中心点Oとク
ランクピン中心点O″とを一致させる操作が必要であ
る。上掲の図3は偏心量が少なくて読図が容易でないの
で、図4を参照して述べる。この図4は偏心量を拡大し
て模式的に描いた端面図であって、(A)は調整前の状
態を、(B)は望ましい調整状態を、(C)は好ましく
ない調整状態を、それぞれ表している。
【0036】(図4(A)参照)クランクジャーナル1
bはVブロック14を介して偏心スリーブ41に対して
位置決めされており、クランクピン1aの中心点O″は
スピンドル40の中心点に対して角αだけずれている。
この状態から偏心スリーブ41を、その中心点O′を中
心として反時計方向に角αだけ回すと、(B)図のよう
にクランクピン中心点O″がスピンドル中心点O(X
軸)と一致する。ところが、図4(C)に示すようにス
ピンドル中心点Oとクランクピン中心O′とが一致して
も、クランクジャーナル中心とクランクピン中心とを結
ぶ線とを結ぶ線CrAクランクアームの方向線が地球を
基準として垂直になっていないと、クランクピン中心
O″に作用する重力荷重の作用線Wがクランクピン1a
の中心を通らないので、クランク軸にねじり歪みを生じ
る。このため、前述のようにクランクピン中心をスピン
ドル中心に合わせるだけでなく、図4(B)のようにク
ランクアームの方向線CrAを垂直ならしめること、詳
しくは、クランクピンの中心線とクランクジャーナルの
中心線とを通る面が水平面に対して垂直ならしめること
が望ましい。
【0037】そこで、スピンドル40の回転角度を検出
して所定の角位置で停止させることと、所定の角位置で
停止したスピンドル40に対する偏心スリーで41の相
対的回動角位置とを計測することが必要になる。図1に
示した47は、市販の光学的な角度測定器であって、角
度を表す光学的信号(角度目盛)を発する部分と、上記
の信号を読み取る部分とから成っている。47aは、偏
心スリーブ41に取り付けた信号発生側の部分であり、
47bは、スピンドル40に取り付けた信号読み取り側
の部分である。本発明を実施する際、光学的角度測定器
に代えて磁気的角度測定器を用いても良い。また、偏心
スリーブ側を読取り側とし、スピンドル側を信号発生側
とすることもできる。
【0038】スピンドル40に駆動歯車40cを取り付
けるとともに、回転角位置を信号化して自動演算器(図
外)に入力するポジションコーダ46に被動歯車45を
取付けて、上記ポジションコーダ46をスピンドル40
と同期回転させる。前記被動歯車45の歯数は、駆動歯
車40cの歯数と同一にすることが望ましい。少なくと
も整数倍とする。これにより、正しい調整状態を現出し
得るスピンドルの角位置を前記自動演算器に記憶させて
おいて、スピンドル40を繰り返して所定角位置で停止
させることができる。
【0039】図1に示したように、スピンドル40の端
部にクランク軸1の加工対象部分を同心状にチャックし
て研削砥石49で高精度の研削加工を施すことは、先願
の発明によって初めて可能となり、本発明によって更に
超高精度の加工が可能になった。上記の研削加工は研削
液を注ぎかけながら行なわれるので、研削で発生した微
小粒子(研削砥石の微粉および被加工物の微粉)を含む
オイルミストがスピンドル40の端部付近を濡らし、前
記微小粒子がオイルシール10bの摺触面に噛み込まれ
る。この状態でもベアリング11を保護するというオイ
ルシールの目的は果たされるのであるが、該オイルシー
ル11のリップ、および該リップと摺触している相手部
材の耐久性が損われる。そこで、図2に示したようにベ
アリング蓋10aとスピンドル40との間にラビリンス
シール50を装着して、オイルシール10bを覆い、外
気が直接的にオイルシールに触れないようにする。詳し
くは、スピンドル40の外径寸法よりも大きい外径を有
する大きい座金状の2枚の輪形板50a,50bを構成
し、スピンドルと同心状に、その片方を回転部材である
スピンドル40に、他方を静止部材であるベアリング蓋
10aに、それぞれ取り付け、双方の輪形板50a,5
0bを相互に接触せしめることなく重ね合わせてラビリ
ンス(迷路)を形成する。これにより、オイルシール周
辺部材の耐久性が著しく向上した。図1に示した40b
はスピンドル40を回転させるためのプーリ、48は潤
滑油を送給するためのロータリジョイントである。
【0040】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1のチャッ
ク方法によると、スピンドルに対する偏心軸の相対的な
回動を固定する操作に際して該偏心軸の端面に不均一な
押圧力が加わる虞れが無く、かつ、操作力によって偏心
軸が回される虞れが無いので、高精度の位置決めチャッ
クが容易に可能となる。請求項2のチャック方法による
と、比較的小さい押圧力によってセットリングが大きく
拡開されてスピンドルの偏心穴に押圧せしめられるの
で、偏心軸の相対的回動を容易に、かつ確実に阻止して
固定することができる。
【0041】請求項3のチャック方法によると、押しネ
ジ輪がセットリングと別体になっているので、該押しネ
ジ輪を締め込む操作によって、前記の偏心軸に対して直
接的に回転力を及ぼすことなくセットリングを押圧し
て、偏心軸の回動を固定することができ、その回動角を
正確に調節することができる。請求項4の発明方法は前
記請求項1〜3に係る発明方法の構成要件に加えて、前
記偏心軸の外周に被動歯車を形成するとともに、前記ス
ピンドルに対して回転可能に支承した駆動歯車を上記被
動歯車に噛合させ、請求項4のチャック方法によると、
理論的には偏心軸をスピンドルに対して360度回転駆
動することができる。実際には180度以上の回動を行
なわせる必要は余り無いが、いずれにせよ所望角度の回
動可能角度をとることができる。
【0042】請求項5のチャック方法によると、クラン
ク軸のクランクアームが地球を基準として垂直をなす姿
勢で位置決めしてチャックされるので、該クランク軸の
自重によってねじり歪みを生じる虞れが無く、高精度の
位置決めチャックが可能である。請求項6のチャック方
法によると、ある1種類のクランク軸について、その偏
心量(クランクアーム長さ)に応じた停止位置を定めれ
ば、該クランク軸と同一種類のクランク軸は上記の定め
られた停止位置が最適の停止位置であるから、前記ポジ
ションコーダの検出値(スピンドルの回転角位置)に基
づいてスピンドルの回転を停止させれば良く、この停止
操作を自動化することもでき、省力化と高精度チャック
とを両立させることができる。
【0043】請求項7のチャック方法によると、オイル
シールの摺触部に空気中の異物(特に、研削研石や被加
工物の微細な粒子)が噛み込まれないので、オイルシー
ルの耐久性、および、オイルシールのリップに摺触して
いる部材の耐久性が格別に改善される。
【0044】請求項8に係るチャック装置によると、弾
性を有する輪状ないし短筒状の部材が軸心方向の圧力を
加えたとき、該輪状ないし短筒状の部材が半径方向に膨
張してスピンドルと偏心軸とに押圧せしめられ、摩擦力
によって上記双方の部材の相対的回動が阻止される。ま
た、前記の圧力を消失させれば相対的な回動がフリーに
なる。請求項9に係るチャック装置によると、弾性材料
製輪状ないし短筒状部材が軸心方向の押圧力を受けたと
き、テーパ面によって半径方向の分力を生じる。ここ
に、弾性部材は一般に圧力を受けると、該圧力と直角方
向に拡大する性状を有しているが、前記のようにしてテ
ーパ面によって圧力を受けると、半径方向の分力によっ
て輪状ないし短筒状部材の半径方向の拡開が助長され、
スピンドルと偏心軸との相対的回動が、比較的小さい軸
心方向圧力によって確実に固定される。
【0045】請求項10に係るチャック装置によると、
押しネジ輪を回すことによって軸心方向の大きい圧力が
得られ(この作用は先願発明と同様であるが)、該押し
ネジ輪が「押圧力を受けて半径方向に膨張してスピンド
ルと偏心軸とに強く押し付けられる、弾性材料製の輪状
ないし短筒状の部材」と別体に構成されているので、こ
の押しネジ輪を回す操作力が、直接的には偏心軸に伝わ
らない。このため、偏心軸の回動角位置を高精度でセッ
トして調整状態を固定することができる。
【0046】請求項11に係るチャック装置によると、
歯車軸を回転させることにより、駆動歯車および被動歯
車を介して偏心軸ないし偏心スリーブを回動させること
ができる。しかも上記の回動は角度の制限を受けず、任
意角度に設定することができ、その上、歯車機構の減速
比を大きく設定して精密な角度調節を容易に行なうこと
が可能である。請求項12に係るチャック装置による
と、Vブロックを装着された偏心軸の、スピンドルに対
する相対的な回動角位置を測定して、スピンドルに対す
るVブロックの相対的な角位置を算出し、当該クランク
軸チャック装置の「特定仕様のクランク軸に対応する調
整状態」を設定して、上記特定仕様のクランク軸と同一
仕様の多数のクランク軸に対応することができる。請求
項13に係るチャック装置によると、スピンドルを繰り
返して同一の回転角位置で停止させることができるの
で、前記請求項12の発明を適用して設定された調整状
態を、自動的に繰り返して現出させることができる。請
求項14に係るチャック装置によると、機械加工によっ
て発生する研削砥石の微細粉末や被加工物の微細粉末な
どの異物、および、これらの異物を含む研削油のオイル
ミストがオイルシールに触れないように該オイルシール
を保護するので、オイルシールの耐久性、および、オイ
ルシールに摺触する部材の耐久性が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクランク軸チャック装置の1実施形態
を示す断面図である。
【図2】上掲の図1の要部(左上部分)の拡大詳細図で
ある。
【図3】上掲の図1に示した構成部分を左方から見た端
面図であって、(A)は調整前の状態を、(B)は調整
済の状態を、それぞれ表している。
【図4】偏心量を拡大して模式的に描いた端面図であっ
て、(A)は調整前の状態を、(B)は望ましい調整状
態を、(C)は好ましくない調整状態を、それぞれ表し
ている。
【図5】クランクシャフトをスピンドルに取り付けた状
態を示し、部分的に破断して描いた模式図である。
【図6】先願発明に係るチャック方法および同チャック
装置の原理を説明するために示した模式図であって、2
種類の回動角位置におけるVブロックのそれぞれと、該
Vブロックによって位置決めされたクランク軸のクラン
クジャーナルとを描いてある。
【図7】先願発明に係るクランク軸のチャック方法を実
施するために構成されたチャック装置の要部を描いた断
面側面図に、被加工物であるクランク軸を付記した図で
ある。
【図8】上掲の図7に示したチャック装置を該図7の左
方から見て描いた全体的正面図である。
【図9】上掲の図8に示した全体的正面図の中央部付近
に相当する要部を描いた拡大詳細図である。
【符号の説明】
1…クランクシャフト、1a…クランクピン、1b…ク
ランクジャーナル、1b1…クランクジャーナル大径
部、1b2…クランクジャーナル小径部、2…スピンド
ル、10…ベース部材、10a…ベアリング蓋、10b
…オイルシール、11…ベアリング、12…スピンド
ル、12a…偏心穴、12b…メネジ、13…偏心スリ
ーブ、14…Vブロック、40…スピンドル、40a…
偏心穴、40c…駆動歯車、41…偏心スリーブ(偏心
軸)、41a…被動歯車、42…調整歯車軸、42a…
駆動歯車、43…セットリング、43a…テーパ面、4
4…押しネジ輪、45…被動歯車、46…ポジションコ
ーダ、47…角度測定器、48…ロータリジョイント、
50…ラビリンスシール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 秀夫 山形県山形市蔵王上野578番地の2 ミク ロン精密 株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行な二つの軸部を有するクラン
    ク軸について、上記二つの軸部の内の片方の軸部をスピ
    ンドルに対して位置決めして、該二つの軸部の内の他方
    の軸部を上記スピンドルと同心ならしめる場合、 前記スピンドルの中心軸をXとするとともに、上記の軸
    Xに対して平行な偏心軸x′を想定し、 前記二つの軸部のうちでスピンドルにチャックされる片
    方の軸部に当接するVブロックを構成するとともに、該
    Vブロックの谷の線が前記X軸と平行になるように配置
    し、 上記のVブロックを、前記の偏心軸x′を中心として回
    動させることにより、 上記Vブロックに対して片方の軸部を当接せしめたクラ
    ンク軸を偏心軸x′のまわりに回動せしめ、 上記クランク軸の他方の軸部がスピンドルの中心軸Xに
    一致した状態で、前記Vブロックの偏心軸x′まわりの
    回動を停止させて固定し、 前記のクランク軸に比して軸径とアーム長さとの等しい
    多数のクランク軸を、順次に前記のVブロックに搭載,
    脱却を繰り返し、 それぞれのクランク軸の片方の軸を上記Vブロックによ
    って位置決めすることによって、該それぞれのクランク
    軸の他方の軸をスピンドルに対して同心に心出しする方
    式のクランク軸チャック方法において、 前記のスピンドルに、偏心軸x′を中心線とする偏心穴
    を設けるとともに、 上記の偏心穴に対して、Vブロックを装着した偏心軸を
    回動可能に嵌合し、 かつ、上記偏心穴と偏心軸との間に、弾性材料製の輪状
    部材を介装し、 上記の輪状部材に軸心方向の圧力を加えることによって
    半径方向に膨張させ、 膨張した輪状部材が前記偏心穴の内面および偏心軸の外
    周面に押圧せしめられて生じる摩擦力で前記のスピンド
    ルと偏心軸との相対的回動を阻止することにより、偏心
    軸x′に対する偏心軸の同心性を保たしめた状態で回動
    角位置を固定することを特徴とする、クランク軸のチャ
    ック方法。
  2. 【請求項2】 前記の偏心軸とセットリングとの当接個
    所を「Vブロック装着側の端部に向かって小径となる方
    向の、偏心軸x′と同心の円錐面よりなるテーパ面」に
    沿わしめて面接触させ、セットリングに与えられた偏心
    軸x′方向の押圧力の半径方向分力によって該セットリ
    ングの半径方向拡開を助長することを特徴とする、請求
    項1に記載したクランク軸のチャック方法。
  3. 【請求項3】 前記のセットリングと別体に、前記偏心
    軸に外嵌する押しネジ輪を構成し、 前記スピンドルの偏心穴の内周面に形成したメネジ孔、
    もしくは、前記偏心軸の外周に形成したオネジに対して
    前記の押しネジ輪を螺合して締め込むことにより、前記
    のセットリングに回転力を与えることなく偏心軸x′方
    向の押圧力を与えることを特徴とする、請求項2に記載
    したクランク軸のチャック方法。
  4. 【請求項4】 前記偏心軸の外周に被動歯車を形成する
    とともに、前記スピンドルに対して回転可能に支承した
    駆動歯車を上記被動歯車に噛合させ、 上記駆動歯車を回転させて、ピニオンに対する偏心軸の
    回動角位置を調節することを特徴とする、請求項1ない
    し請求項3の何れかに記載したクランク軸のチャック方
    法。
  5. 【請求項5】 回転する部材である前記Vブロックによ
    って位置決めされたクランク軸の「クランクジャーナル
    の中心線とクランクピンの中心線とを通る面」が、水平
    面に対して直角となった状態でスピンドルの回転を停止
    させ、 上記の状態でVブロックに対してクランク軸を位置決め
    固定することを特徴とする、請求項1ないし請求項3の
    何れかに記載したクランク軸のチャック方法。
  6. 【請求項6】 前記のスピンドルに対してポジションコ
    ーダを接続して該スピンドルの回転角位置を検出すると
    ともに、該スピンドルの偏心穴に嵌合されている偏心軸
    の相対的な回動角位置を測定し、 前記クランク軸のクランクジャーナルに対するクランク
    ピンの偏心量に応じて前記Vブロックを停止させる角位
    置を定めることを特徴とする、請求項5に記載したクラ
    ンク軸のチャック方法。
  7. 【請求項7】 前記のスピンドルをベアリングによって
    チャック位置のベース部材に対して回転自在に支持する
    とともに、上記スピンドルとベース部材との間にオイル
    シールを装着して前記ベアリングを外気から遮断し、 かつ、前記スピンドルと同心状にベース部材に取り付け
    たリング状の部材と、前記スピンドルと同心にスピンド
    ルに取り付けたリング状の部材との間にラビリンスを形
    成して、双方の部材を相互に接触させることなく前記の
    オイルシールを覆って、外気中に含まれている異物から
    該オイルシールを保護することを特徴とする、請求項1
    ないし請求項6の何れかに記載したクランク軸のチャッ
    ク方法。
  8. 【請求項8】 互いに平行な二つの軸部を有するクラン
    ク軸について、上記二つの軸部の内の片方の軸部をスピ
    ンドルに対して位置決めして、該二つの軸部の内の他方
    の軸部を上記スピンドルと同心ならしめるチャック装置
    に関して、 前記スピンドルの中心軸をXとするとともに、上記の軸
    Xに対して平行な偏心軸x′を想定し、 前記二つの軸部のうちでスピンドルにチャックされる片
    方の軸部に当接するVブロックを構成するとともに、該
    Vブロックの谷の線が前記X軸と平行になるように配置
    し、 上記のVブロックを、前記の偏心軸x′を中心として回
    動可能に支承して、 上記Vブロックに対して片方の軸部を当接せしめたクラ
    ンク軸が偏心軸x′のまわりに回動し得る構造としたも
    のにおいて、 前記のスピンドルに穿たれた、偏心軸x′を中心線とす
    る偏心穴と、 上記偏心穴に対して回動可能に嵌合された偏心軸ないし
    偏心スリーブと、 上記の偏心穴の内周面と偏心軸の外周面との間に嵌め合
    わされた、弾性を有する材料製の輪状ないし短筒状の部
    材と、 上記の輪状ないし短筒状の部材に軸心方向の圧力を加え
    る手段と、を具備していることを特徴とする、クランク
    軸のチャック装置。
  9. 【請求項9】 前記の偏心軸ないし偏心スリーブに、軸
    端側が小径である段付部が形成されるとともに、小径部
    と大径部との間に円錐面状のテーパ面が形成されてお
    り、 前記の弾性材料製輪状ないし短筒状の部材に、上記テー
    パ面と面接触するテーパ面が形成されていることを特徴
    とする、請求項8に記載したクランク軸のチャック装
    置。
  10. 【請求項10】 前記の弾性材料製の輪状ないし短筒状
    の部材と別体に、外周面にオネジを形成した短筒状の押
    しネジ輪が設けられるとともに、 前記スピンドルの偏心穴の内周面に、上記押しネジ輪と
    螺合するメネジが形成されており、 上記押しネジ輪の端面が前記弾性材料製の輪状ないし短
    筒状の部材に当接していて、該押しネジ輪が締め込まれ
    ると上記弾性材料製の輪状ないし短筒状の部材を軸心方
    向に押圧するようになっていることを特徴とする、請求
    項9に記載したクランク軸のチャック装置。
  11. 【請求項11】 前記偏心軸ないし偏心スリーブの外周
    部に被動歯車が形成されるとともに、 前記スピンドルの、外周面と偏心穴との間に、中心軸X
    と平行な歯車軸が回転可能に支持されていて、 上記歯車軸に固着された駆動歯車が、前記の被動歯車に
    噛合していることを特徴とする、請求項8ないし請求項
    10の何れかに記載したクランク軸のチャック装置。
  12. 【請求項12】 前記の偏心軸もしくはスピンドルの何
    れか一方に、回動角位置を表す光学的信号もしくは磁気
    的信号を発する手段が装着されており、 かつ、前記偏心軸もしくはスピンドルの何れか他方に、
    上記の光学的もしくは磁気的信号を読み取る手段が装着
    されていることを特徴とする、請求項8ないし請求項1
    1の何れかに記載したクランク軸のチャック装置。
  13. 【請求項13】 前記のスピンドルに駆動歯車が取り付
    けられるとともに、上記駆動歯車の歯数に比して整数倍
    の歯数(好ましくは同一歯数)の被動歯車が該駆動歯車
    に噛合されており、 上記被動歯車にポジションコーダが取り付けられている
    ことを特徴とする、請求項12に記載したクランク軸の
    チャック装置。
  14. 【請求項14】 装置全体のベース部材に対して前記の
    スピンドルを回転自在に支承するベアリングと、上記ベ
    アリングと大気との間を遮断するオイルシールとを具備
    しており、 かつ、上記のオイルシールを覆って、大気がオイルシー
    ルに直通しないようにするラビリンスシールが設けられ
    ていることを特徴とする、請求項8ないし請求項13の
    何れかに記載したクランク軸のチャック装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010173000A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Kondo:Kk 一対の給油孔を備えたドリル用ワーク、及び孔付ワークの芯出し方法、並びに芯出し装置
CN104440328A (zh) * 2014-11-04 2015-03-25 莱芜钢铁集团有限公司 一种车床及其加工弧面板的夹具
CN105108515A (zh) * 2015-08-28 2015-12-02 芜湖恒隆汽车转向系统有限公司 一种车床加工用定位夹具

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