JPH1180667A - 表面処理剤、表面処理剤組成物、および表面処理された基板 - Google Patents

表面処理剤、表面処理剤組成物、および表面処理された基板

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JPH1180667A
JPH1180667A JP24143297A JP24143297A JPH1180667A JP H1180667 A JPH1180667 A JP H1180667A JP 24143297 A JP24143297 A JP 24143297A JP 24143297 A JP24143297 A JP 24143297A JP H1180667 A JPH1180667 A JP H1180667A
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JP
Japan
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formula
monovalent
fluorine
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organic group
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Application number
JP24143297A
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English (en)
Inventor
Takashige Yoneda
貴重 米田
Yutaka Furukawa
豊 古川
Fumiaki Gunji
文明 郡司
Masami Kodera
真美 小寺
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水滴転落性等に優れた表面処理剤組成物の提
供。 【解決手段】−(CH23817等の1価含フッ素
有機基がSi原子に結合したオルガノシロキサン単位、
および、−(CH23 Si(OCH33 等の1価加
水分解性有機基等がSi原子に結合したオルガノシロキ
サン単位を含む化合物(A)および/または該化合物
(A)の加水分解生成物を必須成分として含有する表面
処理剤、該表面処理剤を含む組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板表面に優れた
撥水性、水滴転落性を付与しうる表面処理剤、および該
表面処理剤を含む表面処理剤組成物、該組成物により表
面処理された基板、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス、プラスチックス、セラミック
ス、金属等の各種基材、また、表面処理層を有する各種
基材は各種分野で使用されているが、基材表面での水の
もたらす悪影響が問題となっている。
【0003】たとえば、電車、自動車、船舶、航空機等
の輸送機器における外板、窓ガラス、鏡表示機器表面材
等の外装部材、計器盤表面材等の内装部材、その他の物
品の表面は常に清浄であることが好ましい。なぜなら、
輸送機器物品の表面に雨滴、ほこり、汚れ等が付着した
り、大気中の湿度、温度の影響で水分が凝縮すると、外
観が損なわれる問題がある。また、人の目に直接触れる
表面であったり、人が直接接する表面であると、不快感
や衛生上の問題も生じる。さらには、輸送機器物品が有
する本来の機能を著しく低下させることになる。特に、
輸送機器用物品が透明性、透視性を要求される物品(た
とえば、窓ガラス、鏡等)である場合には、透明性、透
視性の低減はその物品の本来の目的を達成できないこと
になり、重大事故を誘発原因となる可能性がある。
【0004】ほこり、汚れ、水等を除去するための手段
(たとえば、拭きとり、ワイパーによる除去)は、表面
に微細な傷を付けることがある。また、ほこり、汚れ、
水等にともなわれる異物粒子が傷を一層著しいものにす
ることもある。さらに、ガラス表面に水分が付着した場
合には水分中にガラス成分が溶出し、表面が浸食される
(いわゆる焼けを生じる)ことはよく知られている。こ
の焼けを除去するために強く摩擦することは表面に微細
な凸凹を生じさせることにつながる。また、焼けが激し
く生じたガラスや、表面に微細な凸凹を生じたガラスか
らなる透視部は、本来の機能が低下し、また、その表面
での光の散乱が激しく、視野確保の点で不都合が生じる
ため安全性の点でも問題がある。
【0005】その他にも、ほこり、汚れ、水は輸送機器
物品の表面に有害な影響を与えて、損傷、汚染、着色、
腐食等を促進させ、また、輸送機器物品の電気特性、機
械特性、光学的特性等の変化を誘発することもある。こ
の種の悪影響は輸送機器物品に限らず、建築・建装用物
品、電気・電子機器用物品等各種の分野で問題となって
いる。
【0006】こうした問題を解決するために、従来よ
り、水滴の付着をなくし、その悪影響を排除する性質
(以下これらを単に撥水性という)を基材表面に付与す
ることが強く求められている。たとえば、シリコーン系
ワックスやオルガノシロキサン化合物、界面活性剤等を
直接塗布して撥水性を付与する以下の提案が従来よりな
されている。
【0007】アルキルポリシロキサンおよび酸よりなる
撥水組成物(特公昭50−15473)、有機溶媒およ
び金属ハロゲン化物からなる撥水性処理剤(特開昭55
−9652)、塩素原子含有シロキサン化合物を含有す
る撥水組成物(特開昭55−78080、特開昭55−
90580)、アミノ変性シリコーンオイルと界面活性
剤とを含有する撥水剤組成物(特開平5−30174
2)、フルオロアルキルシラン、不溶性微粉末、アルコ
ール系溶剤および酸またはアルカリよりなる撥水剤組成
物(特開平8−277388)等。
【0008】しかし、従来の撥水処理剤組成物は、塗布
時にムラが発生しやすかったり、基材への付着性が不足
するため、防汚性を長く長期間持続させられず、適用範
囲が限定されていた。また、すでに使用されている物品
に防汚性を付与する場合には、各物品に常温で直接塗布
するだけで防汚性を付与する必要がある。たとえば、す
でに市販されている自動車用フロントガラスに処理を行
う場合、各自動車のフロントガラスを全て入れ替えるこ
とは経済的な理由からできない。また、塗布後に自動車
全体を焼成することは現実的に不可能である。しかし、
従来提案された処理剤においては常温で直接塗布するだ
けの撥水処理では性能の点から問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来の
撥水剤が有する欠点を解消し、多種類の基材に対して優
れた撥水性、特に優れた水滴の転がり性を付与できる表
面処理剤、および該表面処理剤により処理された基材か
つその製造方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定
の化合物を含有する表面処理剤で基板表面を処理するこ
とにより、撥水性、水滴の転落性、密着性(耐久性)、
耐摩耗性かつ耐薬品性に優れた基板が得られることを見
出した。
【0011】すなわち、本発明は、下記含フッ素シリコ
ーン化合物(A)および/または下記含フッ素シリコー
ン化合物(A)の加水分解生成物を必須成分として含有
する表面処理剤である。含フッ素シリコーン化合物
(A):オルガノシロキサン単位が2個以上重合した化
合物であり、該オルガノシロキサン単位として、下式1
で表される1価含フッ素有機基がケイ素原子に結合した
オルガノシロキサン単位(A1 )、および、下式2で表
される1価含ケイ素有機基がケイ素原子に結合したオル
ガノシロキサン単位(A2 )を含む含フッ素シリコーン
化合物。
【0012】ただし、式1および式2中の記号は、以下
の意味を示す。 Rf :エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい1価ポ
リフルオロ炭化水素基。 X:炭素−炭素結合間にエーテル性の酸素原子が挿入さ
れていてもよい2価炭化水素基。 R1 :1価有機基。 Y:加水分解性基、または、イソシアネート基。 a:1以上の整数。 b:1、2、または3。
【0013】
【化6】 −X−Rf ・・・式1 −(CH2a Si(R13-b (Y)b ・・・式2
【0014】
【発明の実施の形態】本明細書における「有機基」は炭
素原子を含む基を意味する。また、本明細書における
「炭化水素基」は、「エーテル性の酸素原子を含む」等
の記載がない限りは、炭素原子と水素原子のみからなる
基をいう。炭化水素基は、芳香族炭化水素基または脂肪
族炭化水素基のいずれでもよいが、脂肪族炭化水素基が
好ましく、特にアルキル基が好ましい。
【0015】含フッ素シリコーン化合物(A)は、シロ
キサン結合に有機基が結合したオルガノシロキサン単位
が2個以上重合した化合物である。そして、該オルガノ
シロキサン単位として、1価含フッ素有機基(式1)が
ケイ素原子に結合したオルガノシロキサン単位(A
1 )、および、1価含ケイ素有機基(式2)がケイ素原
子に直接結合したオルガノシロキサン単位(A2 )を必
須とする化合物である。
【0016】1価含フッ素有機基(式1)におけるRf
は、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい1価ポリ
フルオロ炭化水素基を示す。1価ポリフルオロ炭化水素
基としては、エーテル性の酸素原子を含んでいても含ま
なくてもよい。エーテル性の酸素原子を含まない1価ポ
リフルオロ炭化水素基とは、1価炭化水素基の水素原子
の2個以上がフッ素原子に置換された基をいい、ポリフ
ルオロアルキル基が好ましい。
【0017】1価ポリフルオロ炭化水素基中のフッ素原
子の割合は、(1価ポリフルオロ炭化水素基中のフッ素
原子数)/(1価ポリフルオロ炭化水素基に対応する同
一炭素原子数の炭化水素基中の水素原子数)×100
(%)で表現した場合に60%以上であるのが好まし
く、特には80%以上が好ましく、さらには実質的に1
00%である場合、すなわち1価炭化水素基の水素原子
の実質的に全てがフッ素原子に置換された「1価パーフ
ルオロ炭化水素基」であるのが好ましい。
【0018】また、1価ポリフルオロ炭化水素基は、直
鎖、分岐のいずれの構造であってもよく、直鎖の構造が
特に好ましい。分岐の構造である場合には、分岐部分の
炭素原子数1〜3程度の短鎖であるのが好ましく、分岐
部分が1価ポリフルオロ炭化水素基の末端部分に存在し
ている構造が好ましい。1価ポリフルオロ炭化水素基の
炭素数は1〜18が好ましく、特に4〜12が好まし
い。
【0019】さらに、1価ポリフルオロ炭化水素基は、
ポリフルオロアルキル基が好ましく、ペルフルオロアル
キル基が好ましい。ポリフルオロアルキル基の炭素数は
1〜18が好ましく、特に4〜12が好ましい。
【0020】1価ポリフルオロ炭化水素基の具体例とし
ては以下に示す例が挙げられる。なお、以下の具体例中
には、それぞれの構造異性の基に相当する基も含まれ
る。C49 −{ただし、CF3 (CF23 −、(C
32 CFCF2 −、(CF33 C−、CF3 CF
2 CF(CF3 )−等の構造異性の基を含む}、C5
11−{ただし、CF3 (CF24 −、(CF32
F(CF22 −、(CF33 CCF2 −、CF3
(CF22 CF(CF3 )−等の構造異性の基を含
む}、C613−{ただし、CF3 (CF22 C(C
32 −等の構造異性の基を含む}、C817−、C
1021−、C1225−、C1429−、C1633−、C18
37−、C2041−、(CF32 CF(CF2s
(sは0または1以上の整数)、HCt2t−(tは1
以上の整数)。
【0021】また、エーテル性の酸素原子を含む1価ポ
リフルオロ炭化水素基とは、上記の1価ポリフルオロ炭
化水素基中の炭素−炭素結合間、または、上記の1価ポ
リフルオロ炭化水素基とXとの間にエーテル性の酸素原
子が挿入された基をいい、1価ポリフルオロ炭化水素基
中の炭素−炭素結合間にエーテル性の酸素原子が挿入さ
れた基が好ましい。
【0022】エーテル性の酸素原子を含む1価ポリフル
オロ炭化水素基としては、ポリフルオロオキシアルキレ
ン部分を含む基が好ましく、特にペルフルオロオキシア
ルキレン部分を含む基が好ましく、とりわけ、ペルフル
オロオキシアルキレン部分を含み、かつ、末端がペルフ
ルオロアルキル基である基が好ましい。該ペルフルオロ
オキシアルキレンとしては、ペルフルオロオキシメチレ
ン、ペルフルオロオキシエチレン、ペルフルオロオキシ
プロピレン、ペルフルオロオキシブチレン等が挙げられ
る。
【0023】エーテル性の酸素原子を含む1価ポリフル
オロ炭化水素基の具体例としては、以下に示す例が挙げ
られる。CF3 (CF24 OCF(CF3 )−、F
[CF(CF3 )CF2 O]u CF(CF3 )CF2
2 −(uは1以上の整数)、F[CF(CF3 )CF
2 O]y CF(CF3 )−(yは1以上の整数)、F
(CF2 CF2 CF2 O)v CF2 CF2 −(vは1以
上の整数)、(CF2 CF2 O)w CF2 CF2 −(w
は1以上の整数)。
【0024】また、式1で表される1価含フッ素有機基
中のXは、炭素−炭素結合間にエーテル性の酸素原子を
含んでいてもよい2価炭化水素基を示す。炭素−炭素結
合間にエーテル性の酸素原子を含まない2価炭化水素基
としては、アルキレン基が好ましく、直鎖または分岐の
いずれの構造であってもよいが、本発明においては−
(CH2i −(ここで、iは1〜20の整数、好まし
くは2〜8の整数である。)で表される直鎖のアルキレ
ン基が好ましい。分岐の構造である場合には、分岐部分
の炭素原子数が1〜3程度の短鎖のものが好ましい。炭
素−炭素結合間にエーテル性の酸素原子を含む2価炭化
水素基としては、上記アルキレン基の炭素−炭素結合間
の1か所にエーテル性の酸素原子が挿入された基が好ま
しい。
【0025】1価含フッ素有機基(式1)は、下式1
a、下式1b、または下式1cで表される1価含フッ素
有機基であるのが好ましい。ただし、式1a、式1b、
および式1c中の記号は、下記の意味を示す。 Rf1、Rf3:それぞれ独立に、1価ポリフルオロ炭化水
素基。 Rf2:エーテル性の酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭
化水素基。 X1 、X2 、X3 、X4 、およびX5 :それぞれ独立
に、2価炭化水素基。
【0026】
【化7】Rf1−X1 − ・・・式1a Rf2−X2 −O−X3 −・・・式1b Rf3−X4 −O−X5 −・・・式1c
【0027】Rf1、Rf2、Rf3は、それぞれ、上記のエ
ーテル性の酸素原子を含んでいてもよい1価ポリフルオ
ロ炭化水素基の好ましい態様として説明した基が好まし
い。X1 、X2 、X3 、X4 、およびX5 は、それぞれ
独立に、−(CH2h −(ここで、hは1〜10の整
数、好ましくは2〜4の整数である。)で表される直鎖
のアルキレン基が好ましい。
【0028】さらに、1価含フッ素有機基(式1)は、
下式1a’、下式1b’、または下式1c’で表される
1価含フッ素有機基であるのが好ましい。ただし、式1
a’、式1b’、および式1c’中の記号は、下記の意
味を示す。
【0029】d:1〜18の整数、好ましくは6〜12
の整数。 e:1〜10の整数、好ましくは1〜5の整数。 g:1〜18の整数、好ましくは4〜12の整数。 X1 、X2 、X3 、X4 、X5 :それぞれ独立に、2価
炭化水素基、好ましくは直鎖アルキレン基。
【0030】
【化8】 Cd2d+1−X1 − ・・・式1a’ F[CF(CF3 )CF2 O]e CF(CF3 )−X2 −O−X3 − ・・・式1b’ Cg2g+1−X4 −O−X5 − ・・・式1c’
【0031】式1a’の具体例を挙げる。下式中のペル
フルオロアルキル基は、直鎖構造であるのが好ましい。
49 −(CH22 −、C49 −(CH23
−、C49 −(CH24 −、C511−(CH2
2 −、C511−(CH23 −、C613−(CH
22 −、C817−(CH22 −、C817−(C
23 −、C817−(CH24 −、C919
(CH22 −、C919−(CH23 −、C1021
−(CH22 −。
【0032】式1bまたは式1b’の具体例を挙げる。
F[CF(CF3 )CF2 O]2 CF(CF3 )CH2
O(CH23 −、F[CF(CF3 )CF2 O]4
F(CF3 )CH2 O(CH23 −、F(CF2 CF
2 CF2 O)2 CF2 CF2 CH2 O(CH23 −。
【0033】式1c’の具体例を挙げる。ただし、下式
中のペルフルオロアルキル基は直鎖構造であるのが好ま
しい。C49 −(CH22 −O−(CH23 −、
613−(CH22 −O−(CH23 −、C8
17−(CH22 −O−(CH23 −、C817
(CH23 −O−(CH23 −。
【0034】1価含ケイ素有機基(式2)におけるR1
は1価炭化水素基が好ましく、特にアルキル基が好まし
い。これらアルキル基の炭素原子数は1〜10が好まし
く、特に1〜4が好ましく、とりわけ1(すなわちR1
はメチル基)であるのが好ましい。アルキル基は、直鎖
の構造が好ましい。
【0035】また、1価含ケイ素有機基(式2)におけ
るYは加水分解性基、または、イソシアネート基(−N
CO)を示す。加水分解性基としては、塩素原子、臭素
原子、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が例示
され、なかでもメトキシ基、エトキシ基が好ましい。a
は1〜3の整数が好ましく、特に3が好ましい。bは2
または3が好ましく、特に2が好ましい。
【0036】1価含ケイ素有機基(式2)は、加水分解
性基またはイソシアネート基を含む基である。1価含ケ
イ素有機基(式2)の具体例を挙げる。−(CH22
Si(OCH33 、−(CH22 Si(CH3
(OCH32 、−(CH22 SiCl3 、−(CH
23 SiCl3 、−(CH23 Si(CH3 )Cl
2 、−(CH23 Si(OC253 、−(CH
23 Si(CH3 )(OC252 、−(CH2
3 Si(OCH33 、−(CH23 Si(CH3
(OCH32 、−(CH22 Si(NCO)3 、−
(CH23 Si(NCO)3 、−(CH22 Si
(CH3 )(NCO)2 、−(CH23 Si(CH
3 )(NCO)2
【0037】含フッ素シリコーン化合物(A)における
オルガノシロキサン単位は、上記1価含フッ素有機基
(式1)がケイ素原子に結合したオルガノシロキサン単
位(A1 )、および、上記1価含ケイ素有機基(式2)
がケイ素原子に結合したオルガノシロキサン単位(A
2 )を含む。
【0038】含フッ素シリコーン化合物(A)中には、
オルガノシロキサン単位として、オルガノシロキサン単
位(A1 )およびオルガノシロキサン単位(A2 )以外
のオルガノシロキサン単位(A3 )を含んでいてもよ
い。
【0039】オルガノシロキサン単位(A3 )は、1価
含フッ素有機基(式1)および1価含ケイ素有機基(式
2)以外の有機基(以下、「他の有機基」と記す。)の
みがケイ素原子に結合したオルガノシロキサン単位であ
る。
【0040】該他の有機基としては、1価炭化水素基が
好ましく、特にアルキル基が好ましい。これらアルキル
基の炭素原子数は1〜10が好ましく、特に1〜4が好
ましく、とりわけ1(すなわち、メチル基)が好まし
い。また、アルキル基は、直鎖の構造が好ましい。
【0041】オルガノシロキサン単位(A1 )として
は、(R20)(A10)SiO2/2 、(A102 SiO
2/2 、(A10)SiO3/2 、(A103 SiO1/2
(R20)(R14)(A10)SiO1/2 、(R202 (A
10)SiO1/2 [ただし、A10は1価含フッ素有機基
(式1)を示し、R20およびR14は、それぞれ独立に、
1価有機基を示し、他の有機基が好ましい。]が挙げら
れる。
【0042】オルガノシロキサン単位(A2 )として
は、(R15)(B10)SiO2/2 、(B102 SiO
2/2 、(B10)SiO3/2 、(B103 SiO1/2
(R15)(R16)(B10)SiO1/2 、(R152 (B
10)SiO1/2 [ただし、B10は1価含ケイ素有機基
(式2)を示し、R15およびR16は、それぞれ独立に、
1価有機基を示し、他の有機基が好ましい。]が挙げら
れる。
【0043】オルガノシロキサン単位(A3 )として
は、(R17)(R18)SiO2/2 、(R17)SiO
3/2 、(R17)(R18)(R19)SiO1/2 [ただし、
17、R18、およびR19は、それぞれ独立に、他の有機
基が好ましい。]が挙げられる。
【0044】含フッ素シリコーン化合物(A)は、オル
ガノシロキサン単位が2個以上重合した構造を含む化合
物である。重合したオルガノシロキサン単位の連なり方
は、直鎖状または分岐状であるのが好ましく、特に直鎖
状が好ましい。フッ素シリコーン化合物(A)が直鎖の
構造である場合、1価含フッ素有機基(式1)、およ
び、1価含ケイ素有機基(式2)の結合位置としては特
に限定されず、SiO1/2 単位またはSiO2/2 単位の
いずれに結合していてもよく、SiO2/2 単位に結合す
るのが好ましい。
【0045】また、フッ素シリコーン化合物(A)が分
岐の構造である場合には、ケイ原子に1価有機基が結合
していないシロキサン単位(SiO4/2 単位)を含んで
いてもよい。
【0046】本発明における、含フッ素シリコーン化合
物(A)としては、下記化合物が好ましい。ただし、下
式中における記号は、以下の意味を示す。 R5 :式1で表される1価含フッ素有機基。 R7 :式2で表される1価含ケイ素有機基。 R2 、R3 、R4 、R6 、R8 、R9 、R10、R11、R
12、およびR20:それぞれ独立に1価有機基を示し、式
1で表される1価含フッ素有機基または式2で表される
1価含ケイ素有機基であってもよい。 n:1以上の整数。 m:1以上の整数。 k:0以上の整数。 Rf 、X、R1 、Y、a、およびb:上記と同じ意味。
【0047】
【化9】 (R2)(R3)(R4)SiO・[Si(R5)(R6)O]n ・[Si(R7)(R8)O]m・[Si(R9)(R10)O]k・Si(R11)(R12)(R13) ・・・式3 (R2)(R3)(R5)SiO・[Si(R7)(R8)O]m・[Si(R9)(R10)O]k・Si(R11)(R12)(R13) (R2)(R3)(R7)SiO・[Si(R5)(R6)O]n・[Si(R9)(R10)O]k・Si(R11)(R12)(R13) (R2)(R3)(R5)SiO・[Si(R9)(R10)O]k・Si(R7)(R12)(R13)
【0048】ただし、上記の含フッ素シリコーン化合物
(A)におけるオルガノシロキサン単位の連なり方は、
ブロックであってもランダムであってもよい。
【0049】上記の含フッ素シリコーン化合物(A)の
うち、本発明においては、特に式3で表される化合物が
好ましい。さらに、式3におけるR2 、R3 、R4 、R
6 、R8 、R9 、R10、R11、R12、およびR20は、1
価含フッ素有機基(式1)または1価含ケイ素有機基
(式2)以外の他の有機基である場合が好ましく、特に
メチル基であるのが好ましい。また、nは1〜30が好
ましく、特に2〜20が好ましい。mは1〜10が好ま
しく、特に1〜5が好ましい。kは0〜100が好まし
く、特に0〜80が好ましい。なお、kが0である場合
は、(R9 )(R10)Si02/2 単位は、存在しないこ
とを意味する。nとmとkとの比(n/m/k)はフッ
素含有量によって適宜変更されうるが、好ましくは(5
0〜0.1)/1/(100〜1)であり、特には(3
0〜0.1)/1/(50〜1)が好ましい。
【0050】さらに、含フッ素シリコーン化合物(A)
は、常温で流動状態にある化合物が好ましいため、分子
量は4×102 〜1×106 程度が好ましく、より好ま
しくは1×103 〜1×104 である。
【0051】含フッ素シリコーン化合物(A)中のフッ
素含有量は5〜80重量%が好ましく、より好ましくは
10〜50重量%である。含フッ素シリコーン化合物
(A)中の1価含ケイ素有機基(式2)の数としては、
1〜20が好ましく、特に1〜10が好ましい。
【0052】式3で表される含フッ素シリコーン化合物
(A)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。た
だし、下式中、A11は、−(CH23 OCH2 CF
(CF3 )[OCF2 CF(CF3 )]3 Fを示す。
【0053】
【化10】(CH3)3SiO・{Si[(CH2)2(CF2)7CF3](CH3)O}5
[Si(CH3)2O]45・・{Si[(CH2)2Si(OCH3)3](CH3)O}・Si(CH3)
3 、[(CH3O)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・{Si[(CH2)3(CF2)7C
F3](CH3)O]5・・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)2[(CH2)2Si(OCH3)
3]、(CH3)3SiO・[SiA11(CH3)O]5・[Si(CH3)2O]45・・{Si[(C
H2)2Si(OCH3)3](CH3)O}・Si(CH3)3 、[(CH3O)3Si(CH2)2]
(CH3)2SiO・{SiA11(CH3)O}5・・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)
2[(CH2)2Si(OCH3)3]、(CH3)3SiO・{Si[(CH2)3O(CF2)7C
F3](CH3)O}5・[Si(CH3)2O]45・{Si[(CH2)2Si(OCH3)3](C
H3)O}・Si(CH3)3 、[(CH3O)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・{Si[(C
H2)3O(CF2)7CF3](CH3)O]5・・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)2[(C
H2)2Si(OCH3)3]、(CH3)3SiO・{Si[(CH2)2(CF2)7CF3](C
H3)O}5・[Si(CH3)2O]45・・{Si[(CH2)2Si(OC2H5)3](CH3)O}
・Si(CH3)3、[(C2H5O)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・{Si[(CH2)
3(CF2)7CF3](CH3)O]5・・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)2[(CH2)2
Si(OC2H5)3] 、(CH3)3SiO・[SiA11(CH3)O]5・[Si(CH3)2O]
45・・{Si[(CH2)2Si(OC2H5)3](CH3)O}・Si(CH3)3、[(C2H
5O)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・{SiA11(CH3)O}5・・[Si(CH3)2O]
45・Si(CH3)2[(CH2)2Si(OC2H5)3] 、(CH3)3SiO・{Si[(C
H2)3O(CF2)7CF3](CH3)O}5・[Si(CH3)2O]45・{Si[(CH2)2Si
(OC2H5)3](CH3)O}・Si(CH3)3、[(C2H5O)3Si(CH2)2](CH3)
2SiO・{Si[(CH2)3O(CF2)7CF3](CH3)O]5・・[Si(CH3)2O]45
Si(CH3)2[(CH2)2Si(OC2H5)3] 。
【0054】
【化11】(CH3)3SiO・{Si[(CH2)2(CF2)7CF3](CH3)O}5
[Si(CH3)2O]45・・{Si[(CH2)2Si(NCO)3](CH3)O}・Si(C
H3)3、(CH3)3SiO・[SiA11(CH3)O]5・[Si(CH3)2O]45・・{Si
[(CH2)2Si(NCO)3](CH3)O}・Si(CH3)3、(CH3)3SiO・{Si[(C
H2)3O(CF2)7CF3](CH3)O}5・[Si(CH3)2O]45・{Si[(CH2)2Si
(NCO)3](CH3)O}・Si(CH3)3、[(OCN)3Si(CH2)2](CH3)2SiO
・{Si[(CH2)3O(CF2)7CF3](CH3)O]5・・[Si(CH3)2O]45・Si(C
H3)2[(CH2)2Si(NCO)3] 、[(OCN)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・
{Si[(CH2)3(CF2)7CF3](CH3)O]5・・[Si(CH3)2O]45・Si(C
H3)2[(CH2)2Si(NCO)3] 、[(OCN)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・
{SiA11(CH3)O}5・・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)2[(CH2)2Si(NC
O)3] 、(CH3)3SiO・{Si[(CH2)2(CF2)7CF3](CH3)O}5・[Si
(CH3)2O]45・・{Si[(CH2)2Si(NCO)3](CH3)O}・Si(CH3)3
(CH3)3SiO・[SiA11(CH3)O]5・[Si(CH3)2O]45・・{Si[(CH2)2
SiCl3](CH3)O}・Si(CH3)3 、(CH3)3SiO・{Si[(CH2)3O(C
F2)7CF3](CH3)O}5・[Si(CH3)2O]45・{Si[(CH2)2SiCl3](CH
3)O}・Si(CH3)3 、[(OCN)3Si(CH2)2](CH3)2SiO・{Si[(C
H2)3O(CF2)7CF3](CH3)O]5・・[Si(CH3)2O]45・Si(CH3)2[(C
H2)2SiCl3]。
【0055】含フッ素シリコーン化合物(A)の製造方
法としては、公知の方法が採用できる。たとえば1価含
フッ素有機基(式1)が結合した環状ポリシロキサン、
1価含ケイ素有機基(式2)が結合した環状ポリシロキ
サン、および必要に応じて他の有機基が結合した環状ポ
リシロキサンとを、ジシロキサンとともに共加水分解す
る方法(特開平8−302020)が挙げられる。
【0056】また、1価含ケイ素有機基(式2)が結合
した環状ポリシロキサン、水素原子が結合した環状ポリ
シロキサン、およびジシロキサンとを共加水分解する等
の方法で、ケイ素原子に直接結合した水素原子および1
価含ケイ素有機基(式2)を有するヒドロシリコーン化
合物とし、このヒドロシリコーン化合物に下式4または
5で表される化合物等をヒドロシリル化する方法も採用
できる。
【0057】ただし、式4および式5中のX6 およびX
7 は、それぞれ独立して、単結合または2価炭化水素基
を示し、単結合またはアルキレン基が好ましい。 Rf −X6 −CH2 CH=CH2 ・・・式4 Rf −X7 −O−CH2 CH=CH2 ・・・式5
【0058】本発明は、上記の含フッ素シリコーン化合
物(A)および/または含フッ素シリコーン化合物
(A)の加水分解生成物からなる表面処理剤である。本
発明の含フッ素シリコーン化合物(A)の加水分解生成
物とは、含フッ素シリコーン化合物(A)と水が反応し
て生成する化合物をいう。具体的には、含フッ素シリコ
ーン化合物(A)が有する加水分解性基の一部または全
部が水と反応してOH基に変化した化合物、または該O
H基に変化した化合物間で脱水縮合してSi−O−Si
結合を形成することにより生成した化合物等が例示され
る。
【0059】含フッ素シリコーン化合物(A)を加水分
解する方法としては公知の方法が使用できる。たとえ
ば、含フッ素シリコーン化合物(A)と水とを単に混合
する方法、含フッ素シリコーン化合物(A)と水を酸の
存在下で混合する方法、含フッ素シリコーン化合物
(A)と水をアルカリの存在下で混合する方法等があ
る。
【0060】本発明の場合、撥水撥油剤または該組成物
としての寿命、膜物性等の観点から、酸の存在下での加
水分解が好ましい。加水分解に必要な水の量に限定はな
いが、含フッ素シリコーン化合物に存在する加水分解性
基の等モル以上、500倍モル以下が好ましい。また、
酸は硝酸、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸等が好
適に用いられる。酸量は、水に対して0.05〜10重
量%が好ましい。あまり酸量が多いと、作業時の安全性
に問題が生じるからである。加水分解後の酸は、そのま
ま組成物中に残留していてもよく、また、中和および脱
塩等の方法で除去してもよい。いずれにしても、組成物
中に残留する酸量は、組成物の安定性等の点から0.0
5〜0.3重量%とするのが好ましい。
【0061】上記加水分解は、含フッ素シリコーン化合
物(A)、水および酸等だけで実施してもよいが、各種
有機溶剤の存在下で実施するのがよい。有機溶剤量は含
フッ素シリコーン化合物(A)が全体の0.05〜10
重量%となるような量を用いるのが好ましい。
【0062】加水分解時に用いる有機溶剤としては、酢
酸エステル系、含フッ素系、炭化水素系、アルコール
系、ケトン系の有機溶剤が好ましく、特に酢酸エステル
系、アルコール系が好適である。加水分解時に用いる有
機溶剤の好ましい態様は、後述する組成物中に含ませる
有機溶剤の好ましい態様と同一である。該有機溶剤とし
ては、効率の点から後述する組成物中に含ませる有機溶
剤と同一のものを用いるのが好ましい。
【0063】本発明における含フッ素シリコーン化合物
(A)は1種または2種以上を用いうる。また、含フッ
素シリコーン化合物(A)の加水分解生成物は、1種ま
たは2種以上の含フッ素シリコーン化合物(A)の加水
分解生成物であってもよく、さらに、含フッ素シリコー
ン化合物(A)の加水分解生成物は1種であっても、2
種以上であってもよい。
【0064】本発明の表面処理剤は、上記の含フッ素シ
リコーン化合物(A)および/または下記含フッ素シリ
コーン化合物(A)の加水分解生成物からなるものであ
る。該表面処理剤は、そのままを表面処理してもよく、
必要に応じて他の化合物を含ませて組成物としてから表
面処理してもよく、組成物としてから表面処理するのが
好ましい。すなわち、本発明においては、上記表面処理
剤は、表面処理剤を必須成分とする表面処理剤組成物と
して用いるのが好ましい。
【0065】表面処理剤組成物は、上記表面処理剤およ
び有機溶剤を含有する表面処理剤組成物が好ましい。有
機溶剤としては、酢酸ブチル、酢酸エチル等の酢酸エス
テル系の有機溶剤、ペルフルオロ(2−n−ブチルテト
ラヒドロフラン)、ペルフルオロ(トリ−n−ブチルア
ミン)等の含フッ素系溶剤、イソプロピルアルコール、
エチルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系
溶剤等が好ましい。含フッ素シリコーン化合物(A)に
おけるYが加水分解性基である場合の有機溶剤は、アル
コール系溶剤とするのが好ましく、Yがイソシアネート
基である場合の有機溶剤は、酢酸エステル系の有機溶剤
とするのが好ましい。
【0066】組成物中に含ませる有機溶剤量は、含フッ
素シリコーン化合物(A)と含フッ素シリコーン化合物
(A)の加水分解生成物の濃度が0.05〜10重量%
であるのが好ましい。
【0067】また、表面処理剤組成物中には添加剤を含
ませてもよい。添加剤としては含フッ素シリコーン化合
物(A)または/および含フッ素シリコーン化合物
(A)の加水分解生成物との反応性、相溶性を考慮して
選択すればよく、たとえば、シリカ、アルミナ、ジルコ
ニア、チタニア、酸化スズ等の金属酸化物の超微粒子、
各種樹脂等が挙げられる。着色が必要であれば、染料、
顔料等を加えてもよい。この他に、酸化防止剤、紫外線
吸収剤等の添加も支障ない。
【0068】また、導電性、帯電防止性等を付与したい
場合には、目的に応じた抵抗値の得られる材料[酸化ス
ズ、ITO(In23 −SnO2 )、酸化亜鉛等]も
添加できる。添加剤の添加量は目的によるが、0.01
〜20重量%がよく、過剰な添加は、本発明の被膜の水
滴転落性、耐摩耗性を低下させる。
【0069】本発明の処理剤組成物は、基板表面に付着
させ、つぎに乾燥することにより、表面処理するのが好
ましい。該処理にあたっては、特別な前処理は必要ない
が、目的に応じて行うことは別段問題なく、たとえば、
水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等によ
るアルカリ処理、フッ酸水溶液、塩酸水溶液による酸処
理、またはプラズマ照射、コロナ放電等による放電処
理、酸化セリウム、アルミナ等の各種研磨剤による研磨
処理/ブラスト処理を行うことができる。
【0070】本発明の表面処理剤組成物は、通常の方
法、たとえば、はけ塗り、流し塗り、回転塗布、浸漬塗
布、スプレー塗布、スキージ塗布、各種印刷塗布等の方
法によって基材表面に処理できる。本発明の表面処理剤
は、0℃〜50℃程度の常温の大気中での乾燥のみで優
れた性能を発現するため、経済的に優れた特徴を有す
る。また、乾燥速度を速める目的や効果の持続性を高め
る目的で加熱処理してもよい。加熱条件は、基材の耐熱
性を考慮して選択すればよく、加熱する場合の温度は6
0〜400℃程度が好ましく、加熱する時間は1〜60
分程度が好ましい。
【0071】本発明の表面処理剤組成物によって得られ
る被膜の厚さは特に限定されないが、極力薄いものであ
ることが好ましい。膜厚は単分子膜厚以上かつ2μm以
下が好ましく、特に単分子膜厚以上0.1μm以下が好
ましい。被膜の厚さは、表面処理剤組成物の成分濃度、
塗布条件、加熱条件等により適宜制御できる。
【0072】また、本発明の表面処理剤組成物より得ら
れる被膜は、低屈折率であるため、低反射性も付与可能
であり、かかる効果を期待するのであれば、被膜の膜厚
を光学干渉が生じる膜厚に制御すればよい。さらに、本
発明の表面処理剤組成物より得られる被膜は、表面滑り
性にも優れており、本効果により摩耗に対する耐久性が
高いものと推定される。
【0073】基材としては、たとえば、ガラス、プラス
チックス、金属、セラミックス、その他の無機材料や有
機材料またはその組み合わせ(複合材料、積層材料等)
等が挙げられる。また、基材の表面は基材そのものの表
面であってもよく、塗装金属等の塗膜表面や表面処理ガ
ラスの表面処理層表面(たとえば、ゾルゲル膜、スパッ
タ膜、CVD膜、蒸着膜等が設けられた表面)など、基
材表面に存在する基材とは異なる材質の表面であっても
よい。基材の形状としては平面に限らず、全面または部
分的に曲率を有するものなど目的に応じた任意な形状で
もよい。
【0074】本発明の表面処理剤組成物は常温処理でも
性能を発現するため、すでに何らかの用途に使用されて
いる基材に対しても処理ができ、撥水性、水滴除去性等
の機能を付与できる。したがって、これまでにない幅広
い範囲での応用ができる。
【0075】本発明において特に有効な基材は、ガラス
等の透明な材料からなる基材であり、適当な物品とはそ
れらを装着した物品である。したがって、本発明の表面
処理剤組成物で処理された基材は、輸送機器用物品、建
築・建装用の物品に用いられるのが特に好ましい。
【0076】輸送機器用物品としては、電車、バス、ト
ラック、自動車、船舶、航空機等の輸送機器における外
板、窓ガラス、鏡、視界確保用(CCD)レンズ、表示
機器表面材等の外装部材、計器盤表面材等の内装部材、
その他の輸送機器に使用される物品、または使用された
部品、構成部材等が挙げられる。
【0077】該物品は表面処理された基材のみからなる
ものでもよく、表面処理された基材が組み込まれたもの
でもよい。たとえば、前者として自動車用の窓ガラス等
が、後者としてガラス鏡が組み込まれた自動車用バック
ミラー部材等が挙げられる。
【0078】輸送機器用物品としては、電車のボディ、
窓ガラス、パンタグラフ等、自動車、バス、トラック等
のボディ、フロントガラス、サイドガラス、リアガラ
ス、ミラー、バンパー等、船舶、航空機等のボディ、窓
ガラス等が例示できる。
【0079】表面処理剤組成物で処理された基材や物品
においては、撥水性により表面に付着する水滴がはじか
れ、特に走行に伴って、受ける風圧との相互作用によっ
て、表面上を急速に移動し、水滴としてとどまることな
く、水分が誘発する悪影響を排除できる。特に、窓ガラ
ス等の透視野部での用途では、水滴の飛散により視野の
確保が非常に容易となり車両の安全性向上につながる。
したがって、本発明の表面処理剤組成物を処理する被処
理物としては、輸送機器用の窓ガラスが特に好ましい。
【0080】本発明の表面処理剤組成物を処理して得ら
れる被膜は、特に水滴転落性に優れるため、風圧との相
互作用がほとんど期待できない低速走行時、または停止
時でも視界確保が容易となるため非常に安全性向上への
寄与は大きい。さらに、この性能は、1価ポリフルオロ
有機基とケイ素原子と、該ケイ素原子に直接結合した加
水分解性基またはイソシアネート基とを有する公知化合
物からなる表面処理剤、または、該化合物の加水分解生
成物からなる表面処理剤よりも優れる。
【0081】また、仮に水滴が氷結するような環境下で
も氷結せず、仮に氷結したとしても解凍は著しく速い。
さらに、水滴の付着がほとんどないため、定期的清浄作
業回数を低減でき、しかも、清浄は容易で美観保護の点
からも非常に有利である。
【0082】また、建築・建装用物品としては、建築物
に取り付けられる物品、すでに建築物に取り付けられた
物品、または建築物に取り付けられていなくてもそれと
ともに使用される建築用物品、たとえば、家具、什器な
どの建築用物品およびそれらの物品構成要素である基材
(ガラス窓)等が挙げられる。
【0083】具体的には、窓ガラス板、窓ガラス、屋根
用ガラス板やガラス屋根等の各種屋根、ドア用ガラス板
やそれがはめ込まれたドア、間仕切り用ガラス板、温室
用ガラス板や温室、ガラスの代わりに使用される透明プ
ラスチック板やそれを有する上記のような建築用物品
(窓材、屋根材など)、セラミックス、セメント、金属
その他の材料からなる壁材、鏡やそれを有する家具、陳
列棚やショーケース用のガラス等が挙げられる。また、
建築、建装用物品は表面処理された基材のみからなるも
のでもよく、表面処理された基材が組み込まれたもので
もよい。たとえば、前者として窓用ガラス板があり、後
者としてガラス鏡が組み込まれた家具がある。
【0084】表面処理された基材においては、撥水性に
より表面に接触した水がはじかれ、付着し難く、たとえ
付着してもその量は少なく、また、付着した水滴の除去
も容易である。また、水滴が氷結するような環境下でも
氷結せず、仮に氷結したとしても解凍は著しく容易であ
る。さらには、水滴の付着がほとんどないため、定期的
清浄作業回数を低減でき、しかも清浄は容易であり、美
観保護の観点からも有利である。
【0085】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが本発明はこれらに限定されない。実施例における各
種評価方法は以下のとおりである。
【0086】[撥水性]水の接触角を測定した。 [水滴転落性]水平(角度0°)に保持したサンプル基
板に50μlの水滴を滴下後、サンプル基板を傾けてい
き、水滴が転がり始めたときの基板と水平面との角度を
読み取った。
【0087】[水滴残存性]垂直に立てたサンプルに対
して20cmの距離に保持したノズルから水を全面に1
時間スプレーした後、サンプル表面に残存する水滴を肉
眼で観察し、A:サンプル表面に水滴がまったく残らな
い、B:サンプル表面に水滴が少し残る、C:サンプル
表面に水滴がかなり残る、D:サンプル表面で水滴が濡
れ広がる、という基準で評価した。 [撥水耐久性の評価]沸騰水中に6時間浸漬した後の、
撥水性、水滴転落性、水滴残存性を評価した。
【0088】[使用した含フッ素シリコーン化合物]
【0089】
【化12】
【0090】
【化13】
【0091】
【化14】
【0092】[実施例1]撹拌器、温度計を備えたフラ
スコに2−プロパノール50.0g、酢酸ブチル44.
0g、含フッ素シリコーン化合物(a)3.0gを添加
し、25℃で30分撹拌した。ついで、0.6重量%の
硝酸水溶液を3.0g添加し、1昼夜、25℃で撹拌し
て処理剤を得た。あらかじめ研磨洗浄したガラス基板
(10cm×10cm、厚さ3.5mm)に処理剤を
0.5cc滴下し、ティッシュペーパーを用いて自動車
のワックス掛けの要領で塗り広げ、サンプル基板を作成
した。評価結果を表1に示す。
【0093】[実施例2〜5]実施例1における含フッ
素シリコーン化合物(a)を(b)[実施例2]、
(c)[実施例3]、(d)[実施例4]、(f)[実
施例5]に変更してサンプル基板を作成した。評価結果
を表1に示す。
【0094】[実施例6]撹拌器、温度計を備えたフラ
スコに酢酸ブチル97.0g、含フッ素シリコーン化合
物(h)3.0gを添加し、25℃で30分撹拌後、1
昼夜、25℃で撹拌して処理剤を得た。あらかじめ研磨
洗浄したガラス基板(10cm×10cm、厚さ3.5
mm)に処理剤を0.5cc滴下し、ティッシュペーパ
ーを用いて自動車のワックス掛けの要領で塗り広げ、サ
ンプル基板を作成した。評価結果を表1に示す。
【0095】[実施例7]実施例6における含フッ素シ
リコーン化合物(h)を(j)に変更してサンプル基板
を作成した。評価結果を表1に示す。
【0096】[実施例8]撹拌器、温度計を備えたフラ
スコに酢酸ブチル97.0g、含フッ素シリコーン化合
物(i)3.0gを添加し、25℃で30分撹拌後、1
昼夜、25℃で撹拌して処理剤を得た。あらかじめ研磨
洗浄したガラス基板(10cm×10cm、厚さ3.5
mm)に処理剤を0.5cc滴下し、ティッシュペーパ
ーを用いて自動車のワックス掛けの要領で塗り広げ、サ
ンプル基板を作成した。評価結果を表1に示す。
【0097】[比較例1]実施例1における含フッ素シ
リコーン化合物(a)を(g)に変更してサンプル基板
を作成した。評価結果を表1に示す。
【0098】[実施例9]撹拌器、温度計を備えたフラ
スコに2−プロパノール97.0g、含フッ素シリコー
ン化合物(e)3.0gを添加し、25℃で30分撹拌
し、処理剤を得た。あらかじめ研磨洗浄したガラス基板
(10cm×10cm、厚さ3.5mm)に処理剤を
0.5cc滴下し、ティッシュペーパーを用いて自動車
のワックス掛けの要領で塗り広げた後、200℃で30
分間加熱乾燥してサンプル基板を作成した。評価結果を
表1に示す。
【0099】[実施例10〜12]実施例9における含
フッ素シリコーン化合物(e)を(a)[実施例1
0]、(b)[実施例11]、(c)[実施例12]に
変更してサンプル基板を作成した。評価結果を表1に示
す。
【0100】[実施例13]実施例2で得られたサンプ
ルを200℃で30分加熱してサンプル基板を作成し
た。評価結果を表1に示す。
【0101】[実施例14〜21]実施例1[実施例1
4]、実施例2[実施例15]、実施例3[実施例1
6]、実施例4[実施例17]、実施例6[実施例1
8]、実施例7[実施例19]、実施例8[実施例2
0]、実施例10[実施例21]で得られたサンプル基
板を下表2または表3に示す薬品に24時間浸漬し、浸
漬後の撥水性、水滴転落性、水滴残存性を評価した。結
果を表2または表3に示す。
【0102】[実施例22〜29]実施例1[実施例2
2]、実施例2[実施例23]、実施例3[実施例2
4]、実施例4[実施例25]、実施例6[実施例2
6]、実施例7[実施例27]、実施例8[実施例2
8]、実施例10[実施例29]で得られたサンプルを
荷重1kgでネル布にて1500回往復摩耗した。摩耗
試験後の撥水性、水滴転落性、水滴残存性を評価した結
果を表4に示す。
【0103】[実施例30]実施例8の方法で自動車用
フロント合わせガラス表面に処理を行った後、該合わせ
ガラスを自動車に装着した。この自動車を1ヶ月間実際
に使用して、フロント表面での汚れ、ほこりの付着状
態、また、雨天時においては水滴の付着状態を肉眼で観
察した。
【0104】その結果、汚れ、ほこりの付着、水滴の付
着による水垢の発生は見られず、まれにそれらの発生が
あってもティッシュペーパーを用いて軽く拭けば容易に
除去できた。また、雨天時には、表面で水滴がはじか
れ、走行による風圧との相互作用により水滴はすみやか
に移動し、ワイパーを使用することなく、視野が確保さ
れた。また、停車時においても水滴の転がり性がよいた
め、水滴が自重により転落して、ワイパーを用いなくて
も視野の確保が容易であった。さらに、未処理のフロン
ト合わせガラスに付着する水滴が氷結するような環境下
での走行テストにおいてフロントガラスでの氷結はまっ
たく見られなかった。
【0105】[実施例31]実施例30においてフロン
ト合わせガラスをサイドガラス、リアガラス、サイドミ
ラーに変更して行ったところ、実施例30と同様の効果
が確認できた。
【0106】[実施例32]すでに常用して3年が経過
した自動車用フロントガラスの表面を酸化セリウム水溶
液で研磨し、水洗し乾燥した。洗浄したフロント合わせ
ガラスを基板として実施例7の方法で処理した。この自
動車を用いて実施例30と同様の走行試験を実施したと
ころ、同様の効果が確認された。
【0107】[実施例33]実施例8の方法で建築用窓
ガラスの表面に塗布し、被膜を形成した。こうして得ら
れた窓ガラスを家に取り付けた。この窓ガラス表面への
汚れ、ほこりの付着状態を観察した。
【0108】その結果、汚れ、水垢の発生は見られず、
まれにそれらの発生が認められてもティッシュペーパー
で軽く拭けば簡単に除去できた。また、雨天時には、表
面の水滴がはじかれ転落するので特に風の強い日には風
圧との相互作用ですみやかに水滴が移動し、視界の確保
が容易であった。さらに、未処理の窓ガラスに付着する
水滴が氷結するような環境下でのテストにおいても該窓
ガラスでの氷結はまったく見られなかった。
【0109】
【表1】
【0110】
【表2】
【0111】
【表3】
【0112】
【表4】
【0113】
【発明の効果】本発明の表面処理剤を含む表面処理剤組
成物は、基材表面に優れた撥水性、水滴転落性、水滴残
存防止効果、および防汚性を付与する。本発明の表面処
理剤により付与された効果は、長期にわたって持続しう
る。
【0114】また、本発明の表面処理剤組成物は、常温
での処理、および加熱処理の両方が可能であり、汎用性
の点においても優れる。さらに、一度使用された基材
に、常温かつ簡単に処理することができ、その場合にも
優れた上記効果を発揮しうるため、修復剤(リペア剤)
としても使用しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小寺 真美 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記含フッ素シリコーン化合物(A)およ
    び/または下記含フッ素シリコーン化合物(A)の加水
    分解生成物からなる表面処理剤。 含フッ素シリコーン化合物(A):下式1で表される1
    価含フッ素有機基がケイ素原子に結合したオルガノシロ
    キサン単位(A1 )、および、下式2で表される1価含
    ケイ素有機基がケイ素原子に結合したオルガノシロキサ
    ン単位(A2 )を含む含フッ素シリコーン化合物。ただ
    し、式1および式2中の記号は、以下の意味を示す。 Rf :エーテル性の酸素原子を含んでいてもよい1価ポ
    リフルオロ炭化水素基。 X:炭素−炭素結合間にエーテル性の酸素原子が挿入さ
    れていてもよい2価炭化水素基。 R1 :1価有機基。 Y:加水分解性基、または、イソシアネート基。 a:1以上の整数。 b:1、2、または3。 【化1】 −X−Rf ・・・式1 −(CH2a Si(R13-b (Y)b ・・・式2
  2. 【請求項2】含フッ素シリコーン化合物(A)が下式3
    で表される化合物である請求項1記載の表面処理剤。た
    だし、式3中の記号は以下の意味を示す。また、式3に
    おけるオルガノシロキサン単位の連なり方は、ブロック
    であってもランダムであってもよい。 R5 :下式1で表される1価含フッ素有機基。 R7 :下式2で表される1価含ケイ素有機基。 R2 、R3 、R4 、R6 、R8 、R9 、R10、R11、R
    12、およびR13:それぞれ独立に1価有機基を示し、下
    式1で表される1価含フッ素有機基または下式2で表さ
    れる1価含ケイ素有機基であってもよい。 n:1以上の整数。 m:1以上の整数。 k:0以上の整数。 Rf 、X、R1 、Y、a、およびb:それぞれ、請求項
    1における意味と同じ意味。 【化2】 【化3】 −X−Rf ・・・式1 −(CH2a Si(R13-b (Y)b ・・・式2
  3. 【請求項3】式1で表される1価含フッ素有機基が、下
    式1a、下式1b、または下式1cで表される1価含フ
    ッ素有機基である請求項1または2記載の表面処理剤。
    ただし、式1a、式1b、および式1c中の記号は、下
    記の意味を示す。 Rf1、Rf3:それぞれ独立に、1価ポリフルオロ炭化水
    素基。 Rf2:エーテル性の酸素原子を含む1価ポリフルオロ炭
    化水素基。 X1 、X2 、X3 、X4 、およびX5 :それぞれ独立
    に、2価炭化水素基。 【化4】Rf1−X1 − ・・・式1a Rf2−X2 −O−X3 −・・・式1b Rf3−X4 −O−X5 −・・・式1c
  4. 【請求項4】式1で表される1価含フッ素有機基が、下
    式1a’、下式1b’、または下式1c’で表される1
    価含フッ素有機基である請求項1または2記載の表面処
    理剤。ただし、式1a’、式1b’、および式1c’中
    の記号は、下記の意味を示す。 d:は1〜18の整数。 e:1〜10の整数。 g:1〜18の整数。 X1 、X2 、X3 、X4 、X5 :それぞれ独立に、2価
    炭化水素基。 【化5】 Cd2d+1−X1 − ・・・式1a’ F[CF(CF3 )CF2 O]e CF(CF3 )−X2 −O−X3 − ・・・式1b’ Cg2g+1−X4 −O−X5 − ・・・式1c’
  5. 【請求項5】X1 、X2 、X3 、X4 、およびX5 が、
    それぞれ独立に、−(CH2h −(ここで、hは1〜
    10の整数を示す。)で表される2価炭化水素基である
    請求項3または4記載の表面処理剤。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の表面処理剤
    を必須成分とする表面処理剤組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれか記載の表面処理剤
    および有機溶剤を含有する表面処理剤組成物。
  8. 【請求項8】請求項6または7記載の表面処理剤組成物
    を基板表面に付着させ、つぎに乾燥することにより形成
    された被膜で表面が被覆された、表面処理された基板。
  9. 【請求項9】基板がガラス基板であることを特徴とする
    請求項8記載の基板。
  10. 【請求項10】請求項6または7記載の表面処理剤組成
    物を基板表面に付着させ、つぎに、室温で乾燥させるこ
    とを特徴とする表面処理された基板の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項6または7記載の表面処理剤組成
    物を表面に付着させ、つぎに、60〜400℃で加熱乾
    燥させることを特徴とする表面処理された基板の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013146111A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 ダイキン工業株式会社 フルオロポリエーテル基含有シリコーン化合物
JP2013227506A (ja) * 2012-03-30 2013-11-07 Daikin Industries Ltd フルオロポリエーテル基含有シリコーン化合物

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