JPH06184527A - 撥水処理剤、その撥水処理基材およびその製法 - Google Patents

撥水処理剤、その撥水処理基材およびその製法

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JPH06184527A
JPH06184527A JP4338864A JP33886492A JPH06184527A JP H06184527 A JPH06184527 A JP H06184527A JP 4338864 A JP4338864 A JP 4338864A JP 33886492 A JP33886492 A JP 33886492A JP H06184527 A JPH06184527 A JP H06184527A
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敏和 長嶋
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拓 山内
Nobuhiko Seto
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Abstract

(57)【要約】 【構成】フルオロアルキルシラン化合物、長鎖脂肪族シ
ラン化合物及びケイ素イソシアネート化合物のうち、少
なくとも2種以上の化合物と、希釈溶剤並びに酸触媒で
なる混合溶液でもって成る撥水処理剤において、重量比
表示で、0〜5部のフルオロアルキルシラン化合物と0
〜15部の長鎖脂肪族シラン化合物のうち1種又は2種選
択して用い、90〜110 部の希釈溶剤で希釈した後、酸触
媒を0.1 〜5部添加し、次いで0〜10部のケイ素イソシ
アネート化合物を添加調製して成る撥水処理剤。その処
理剤で膜厚30nm以下の被膜をした撥水処理ガラス。及び
その製法。 【効果】光学特性を損なうことなく、高接触角と低転落
角でかつ両者をバランスよく備えて格段に優れる撥水性
能を示すものを、低い被膜硬化温度により簡単で容易に
安価に得ることができ、耐候性や耐久性を有し、比較的
長期に亘り性能を維持でき、建築用や自動車用として有
用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水性能を示す、水滴
接触角ならびに水滴落下傾斜角である転落角の両者とも
優れる撥水面となり、しかも基材の光学特性を損なうこ
となく、耐候性あるいは耐久性等にも優れるものとなる
撥水処理剤、その撥水処理基材およびその製法に関する
ものである。これらは建築用ガラスあるいは自動車用ガ
ラスとして各種窓材および各種店装内装材、鏡材等をは
じめ、車両、船舶、航空機、さらには眼鏡やカメラ等種
々のガラス製品に対し、有用な撥水処理剤、その撥水処
理基材およびその製法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から一般にガラス基材等透明体に撥
水性能を付与する処理剤、その処理方法ならびにその処
理した基材等が、種々提案されている。
【0003】例えば、特公昭50ー15473 号公報には、非
多孔性基質を保護し、これを撥水性にする方法が記載さ
れており、例えばジメチルポリシロキサンであるアルキ
ルポリシロキサン、ならびに硫酸、リン酸、芳香族スル
ホン酸、脂肪族スルホン酸および塩酸の群から選ばれた
1つの酸よりなり、この酸がポリシロキサンの重量に対
し約2.5 〜30%の量で存在する組成物により基質を処理
することが開示されている。
【0004】また例えば、特公昭60ー21936 号公報に
は、ガラス成形品の表面処理方法が記載されており、メ
チルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ビニルトリス(βーメトキシエトキシ)シランおよびN
ー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルメチルジ
メトキシシランの一種または二種以上のケイ素化合物を
水で希釈し得られる液をガラス面に塗布後、重合被膜化
させて撥粉性および撥水性を付与することが開示されて
いる。
【0005】さらに例えば、特開平1ー68477 号公報に
は、耐久性に優れた表面処理鋼板の製造方法が記載され
ており、鋼板の表面に特定金属のアルコキシド、モノメ
チルアルコキシド、アセチルアセテート塩の1種以上を
0.05wt%以上と、該合計に対してフルオロアルキルシラ
ンを0.005 〜0.30モル%含有するアルコール溶液を塗布
した後、100 ℃以上に加熱することにより、撥水性を有
する無機酸化物被膜を形成しようとするものが開示され
ている。
【0006】さらに例えば、特開昭60ー231442号公報に
は、撥水処理硝子が記載されており、硝子の表面に、接
着成分としてシロキサン結合を有する有機ケイ素化合
物、および撥水成分として該有機ケイ素化合物より炭素
の組成割合が大きいか若しくは酸素の組成割合が小さい
有機ケイ素化合物、またはフッ素化合物の重合物の双方
よりなる撥水性被膜を形成してなり、該撥水性処理膜の
硝子側部分では接着成分の重合物が全てまたは相対的に
多く含有され、かつその外部側部分では撥水成分の重合
物が全てまたは相対的に多く含有されているものが開示
されている。
【0007】さらに例えば、特開平2ー311332号公報に
は、撥水性ガラスの製造方法が記載されており、表面に
金属酸化物層が形成されたガラス基材の表面をクロルシ
ラン化合物、アルコキシシラン化合物及びフルオロアル
キルシラン化合物からなる群から選ばれた少なくとも一
種のシリル化合物でシリル化するようにすることが開示
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】前述したように、例
えば前記特公昭50ー15473 号公報に記載の方法は、撥水
性能の耐候性が悪く劣化し易いものと言えるもので、建
築用窓ガラス、ことに自動車窓ガラスとしては必ずしも
充分長期に亘りその性能を保持するものとは言い難いも
のである。
【0009】また、前記特公昭60ー21936 号公報に記載
の表面処理液では、ことに光学特性上厳しく、かつ耐候
性ならびに耐久性、さらには耐摩耗性や耐擦傷性等を備
えるなかで、優れた撥水性能を要請される建築窓用ガラ
スならびにことに自動車窓ガラスでは、加熱すると特に
水滴滑落性が悪化する等水滴接触角あるいは水滴落下傾
斜角(転落角)が不充分であって必ずしもよいものとは
言い難く、しかも必ずしも低い硬化温度でなし得るもの
とは言い難いものである。
【0010】さらに、前記特開平1ー68477 号公報に記
載の表面処理剤では、撥水性能はあるものの、手塗り等
の簡単な塗布方法では製品化することが必ずしも容易に
できるとは言い難く、塗布方法も限定され、例えば複雑
な形状等では均一塗布がしにくい場合があり、光学特性
を変化させてしまう可能性があり、柔らかく耐擦傷性に
おいても必ずしも強いものとは言い難く、ことにできる
だけガラス表面の耐擦傷性により近いものにしようと加
熱すると、水滴落下傾斜角が大きくなり悪化する等があ
るもので優れるものとは言い難いものである。
【0011】さらにまた、前記特開昭60ー231442号公報
に記載の撥水処理硝子では、撥水性膜と硝子との接着性
は良いものであるとしても、必ずしも水滴接触角あるい
は水滴落下傾斜角(転落角)等が良いものであるとは言
えず、最近特に優れた撥水性能を要請される建築窓用ガ
ラスならびにことに自動車窓ガラスでは、水滴接触角あ
るいは水滴落下傾斜角が不充分であって必ずしも充分な
撥水性能を有するものとは言い難いものである。
【0012】さらにまた、前記特開平2ー311332号公報
に記載の撥水性ガラスの製造方法では、撥水性処理膜と
ガラスとの接着力ならびに表面硬度を向上し得たとして
も、必ずしも水滴接触角が大きいものとなり、撥水性に
優れるものとは言い難く、ことに水滴落下傾斜角が小さ
くて優れるものとは言い難いものであり、ちなみに、最
近特に優れた撥水性能を要請される建築窓用ガラスなら
びにことに自動車窓ガラスでは、水滴接触角あるいは水
滴落下傾斜角が不充分であって必ずしも充分満足な撥水
性能を有するものとは言い難いものである。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本発明は、従来のかか
る問題点に鑑みてなしたものであって、フルオロアルキ
ルシラン化合物、長鎖脂肪族シラン化合物およびケイ素
イソシアネート化合物を適宜巧みに組み合わせ、有機溶
剤で希釈し、酸触媒を添加し調製した撥水処理剤を得、
該撥水処理剤を用いて撥水処理ガラスおよびその製法を
なし得ることにより、撥水性能を示す、水滴接触角が大
きくかつ水滴落下傾斜角(転落角)が小さく付与でき、
しかも両者をバランスして達成せしめ、格段に優れる撥
水性能を有するものとし、さらにその被膜の硬化温度を
低減して、例えば常温から160 ℃程度、ことに常温硬化
でも充分耐候性、耐久性ならびに各種耐薬品性、耐湿温
性等を有するものを得ることがてきる、建築用としては
もちろん、ことに自動車用等の各種有機あるいは無機質
ガラス製品等の基材に採用しうる、有用な撥水処理剤、
その撥水処理ガラスおよびその製法を提供するものであ
る。
【0014】すなわち、本発明は、フルオロアルキルシ
ラン化合物、長鎖脂肪族シラン化合物およびケイ素イソ
シアネート化合物のうち、少なくとも2種以上の化合物
と、希釈溶剤ならびに酸触媒でなる混合溶液でもって成
る撥水処理剤において、重量比表示でもって、0〜5部
の前記フルオロアルキルシラン化合物と0〜15部の前記
長鎖脂肪族シラン化合物のうち1種または2種選択して
用い、90〜110 部の前記希釈溶剤で希釈した後、前記酸
触媒を0.1 〜5部添加し、次いで0〜10部の前記ケイ素
イソシアネート化合物を添加し調製して成ることを特徴
とする撥水処理剤。
【0015】ならびに、前記長鎖脂肪族シラン化合物
が、nーヘキシルトリメトキシシランであることを特徴
とする上述した撥水処理剤。および、前記ケイ素イソシ
アネート化合物が、メチルシリルトリイソシアネートで
あることを特徴とする上述した撥水処理剤。および、前
記酸触媒が、硝酸または/およびシュウ酸であることを
特徴とする上述した撥水処理剤。
【0016】また、フルオロアルキルシラン化合物、長
鎖脂肪族シラン化合物およびケイ素イソシアネート化合
物のうち、少なくとも2種以上の化合物と、希釈溶剤な
らびに酸触媒でなる混合溶液でもって成る撥水処理剤を
用いて、基材表面に被覆成膜して成る撥水処理基材にお
いて、重量比表示でもって、0〜5部の前記フルオロア
ルキルシラン化合物と0〜15部の前記長鎖脂肪族シラン
化合物のうち1種または2種選択して用い、90〜110 部
の前記希釈溶剤で希釈した後、前記酸触媒を0.1 〜5部
添加し、次いで0〜10部の前記ケイ素イソシアネート化
合物を添加調製して成る撥水処理剤を、基材表面に塗布
し、乾燥硬化せしめることで被膜し、該薄膜の膜厚が30
nm以下で成ることを特徴とする撥水処理基材。
【0017】さらに、フルオロアルキルシラン化合物、
長鎖脂肪族シラン化合物およびケイ素イソシアネート化
合物のうち、少なくとも2種以上の化合物と、希釈溶剤
ならびに酸触媒でなる混合溶液でもって成る撥水処理剤
を用いて、基材表面に被覆成膜する撥水処理基材の製法
において、重量比表示でもって、0〜5部の前記フルオ
ロアルキルシラン化合物と0〜15部の前記長鎖脂肪族シ
ラン化合物のうち1種または2種選択して用い、90〜11
0 部の前記希釈溶剤で希釈した後、前記酸触媒を0.1 〜
5部添加し、次いで0〜10部の前記ケイ素イソシアネー
ト化合物を添加し、該混合溶液の粘度を0.5 〜6cPに調
製して成る撥水処理剤を、基材表面に塗布し、常温乃至
160 ℃の温度で乾燥硬化せしめることで被膜し、該薄膜
の膜厚が30nm以下で成るようにすることを特徴とする撥
水処理基材の製法をそれぞれ提供するものである。
【0018】ここで、前述したように、重量比表示でも
って、0〜5部の前記フルオロアルキルシラン化合物と
0〜15部の前記長鎖脂肪族シラン化合物のうち1種また
は2種選択して用いることとしたのは、該範囲を超えて
多く使用すると、例えば手塗りやハケ塗り等で均一な薄
膜を得ることが困難となるためであり、また該両者のう
ち少なくともいずれかを用いるのは効果的に接触角を発
現せしめるためである。いずれにしてもこの範囲内であ
れば接触角と転落角に優れ、バランスが取れたものとな
る。好ましくは、フルオロアルキルシラン化合物が0.5
〜3部程度、長鎖脂肪族シラン化合物が0.5 〜10程度、
より好ましくは0.5 〜5程度である。
【0019】また、前記フルオロアルキルシラン化合物
としては、例えばCF3(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CH2)2SiC
l3、CF3(CF2)5(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)5(CH2)2SiC
l3、CF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2SiC
l3、CF3(CF2)7(CH2)2SiCl3、CF3(CF 2)7(CH2)2SiCH3C
l2 、CF3(CF2)7(CH2)2SiCH3(OCH3)3 等である。好まし
くはCF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)3等である。
【0020】また、前記長鎖脂肪族シラン化合物として
は、例えばCH3(CH2)5Si(OCH3)3、CH 3(CH2)5SiCl3等であ
る。好ましくは CH3(CH2)5Si(OCH3)3 〔n-ヘキシルトリ
メトキシシラン〕である。
【0021】さらに、0〜10部の前記ケイ素イソシアネ
ート化合物を添加することとしたのは、該範囲を超えて
多いと、水滴落下傾斜角が悪くなるためであり、該範囲
内であれば被膜の硬化温度を比較的低温、例えば常温乃
至160 ℃程度、好ましくは常温乃至約150 ℃程度にでき
て各種性能を得ることができるためである。好ましくは
0.5 〜5部程度である。
【0022】また、前記ケイ素イソシアネート化合物と
しては、例えば(CH3)3SiNCO 、(CH3)3Si(NCO)3、CH3Si
(NCO)3 、CH2=CHSi(NCO)3、フェニル-Si(NCO)3 、Si(NC
O)4、C2H5OSi(NCO)3 等である。好ましくはCH3Si(NCO)3
〔メチルシリルトリイソシアネート〕、あるいは該CH3
Si(NCO)3 を主体とするものである。
【0023】さらに前記希釈用有機溶剤としては、エタ
ノール、ブタノール、イソプロピルアルコールなどの低
級アルコール類。アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類。メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類。キシレン、
トルエンなどの芳香族炭化水素類。n−ヘキサン、n−
ヘブタンなどの脂肪族炭化水素類。酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどのエステル類等であって、均一に分散溶解でき
るものであればよい。
【0024】さらに前記酸触媒を0.1 〜5部添加するこ
ととしたのは、該範囲を超えると所期の水滴接触角が発
現し難くなるためである。好ましくは0.5 〜3部程度で
ある。該酸触媒としては、硝酸、塩酸、硫酸などの無機
酸類。シュウ酸、ヘキサフルオログルタル酸などのジカ
ルボン酸類。P-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸
などの有機酸類等である。好ましくはシュウ酸、硝酸等
である。
【0025】さらに前記硬化温度については常温〜160
℃としたのは、160 ℃を超えると水滴落下傾斜角が悪く
なり、常温未満であれば耐候性が悪くなるためである。
好ましくは常温〜150 ℃程度である。なお所要時間は例
えば160 ℃程度あれば約0.5時間程度以上、常温であれ
ば約24時間程度以上必要である。
【0026】さらにまた、前記混合溶液の粘度を0.5 〜
6cPに調製することとしたのは、手塗り等でも、光学的
に均一な膜厚でしかも例えば30nm以下の薄膜を得るため
であり、手塗りやハケ塗りをはじめ例えばディッピング
法、スプレー法、フローコート法あるいは印刷法等で塗
布し被膜としてもよい。好ましくは0.5 〜5cP程度、よ
り好ましくは0.5 〜4cP程度である。
【0027】さらにまた、前記基材としては、例えば透
明な無機ガラス、あるいはPC、PMMA、PET などの樹脂ガ
ラスなどであり、無機質または有機質を問わず、ことに
形状等に特に限定されるものではなく各種形状に、また
大きさあるいは複数構成のもの、例えば曲げ板ガラスと
してはもちろん、各種強化ガラスや強度アップガラス、
平板や単板で使用できるとともに、複層ガラスあるいは
合せガラスとしても適宜適用できることは言うまでもな
い。
【0028】
【作用】前述したとおり、本発明によれば、フルオロア
ルキルシラン化合物、長鎖脂肪族シラン化合物およびケ
イ素イソシアネート化合物を適宜巧みに組み合わせ、有
機溶剤で希釈し、酸触媒を添加し調製した撥水処理剤を
得、該撥水処理剤を用いて撥水処理ガラスおよびその製
法をなし得ることにより、撥水性能を示す指標である、
水滴接触角が大きくかつ水滴落下傾斜角(転落角)が小
さく付与でき、しかも両者をバランスして達成せしめ、
格段に優れる撥水性能を有するものとなり、さらにその
被膜の硬化温度を低減して、例えば常温から160 ℃程
度、ことに常温硬化でも充分耐候性、耐久性ならびに各
種耐薬品性、耐湿温性等を有し、ことに例えば140 ℃程
度で成膜したものは耐擦傷性や耐摩耗性を有し、かつ比
較的長期に亘り劣化を発現し難いものを、簡単なコーテ
ィング処理によって容易にかつ安価に得ることがてき
る、建築用としてはもちろん、ことに自動車用の各種有
機質あるいは無機質ガラス製品等の基材に採用しうる、
有用な撥水処理剤、その撥水処理ガラスおよびその製法
である。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし本発明は係る実施例に限定されるものではな
い。
【0030】実施例1 大きさ約100mm x50mmで、厚さ約2mmのクリアフロート
ガラスの表面を、中性洗剤と水を用いて洗浄し、水です
すぎ、乾燥させた後、塗布面をアセトンで脱脂した。
【0031】次いで、フルオロアルキルシラン化合物と
して、CF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)3(東芝シリコーン製)
を用い、重量比表示で該フルオロアルキルシラン1に対
し、エタノール 100の割合で希釈し、さらに酸触媒とし
てシュウ酸2を加え、室温で約30分間攪拌し加水分解さ
せた後、ケイ素イソシアネート化合物として、CH3Si(NC
O)3 (松本製薬製)1を加え、さらに約5分間攪拌し、
調製した溶液である撥水処理剤を得た。
【0032】該撥水処理剤をスポイドで前記ガラス表面
に5,6滴滴下し、ネル布で擦り付けるようにして手塗
りを行い塗布被膜した。該手塗りを数回実施した後、該
ガラス塗布面を乾拭きネル布で拭き取り、膜厚約10nm程
度の撥水性膜を常温で形成し、撥水処理基材である撥水
処理ガラスを得た。
【0033】得られた撥水処理ガラスは、被膜面が塗布
むらもなく光学的に均一なものであった。また撥水性に
ついては、該撥水処理ガラス面上に径約3mmの水滴を置
き、その接触角ならびに転落角(水滴落下傾斜角)を、
接触角計(協和界面科学(株)製CAーDT・A型)によっ
て測定した。その結果、接触角が約112 °で転落角が約
40°であり、格段に優れた撥水性を示すものであった。
【0034】実施例2 実施例1と同様なガラス基材に、実施例1と同様な構成
であるがシュウ酸のみ半減した、重量比表示でフルオロ
アルキルシラン1に対し、エタノール 100、シュウ酸
1、ケイ素イソシアネート1である撥水処理剤を用い、
かつ同様な成膜で、同様の約10nm程度の撥水性膜を常温
で形成し、撥水処理ガラスを得た。
【0035】得られた撥水処理ガラスは、実施例1と同
様約3mm径の水滴でもって、接触角が約110 °であっ
て、転落角が約40°であり、格段に優れた撥水性を示す
ものであった。
【0036】実施例3 実施例1と同様なガラス基材に、実施例1と同様な構成
であるがシュウ酸を60%硝酸に変更した、重量比表示で
フルオロアルキルシラン1に対し、エタノール100、60
%硝酸1、ケイ素イソシアネート1である撥水処理剤を
用い、かつ同様な成膜で、同様の約20nm程度の撥水性膜
を形成し、撥水処理ガラスを得た。
【0037】得られた撥水処理ガラスは、実施例1と同
様約3mm径の水滴でもって、接触角が約111 °であっ
て、転落角が約40°であり、格段に優れた撥水性を示す
ものであった。
【0038】実施例4 実施例1と同様なガラス基材に、実施例1と同様な構成
であるがフルオロアルキルシランにnーヘキシルトリメ
トキシシランC6H13Si(OCH3)3(チッソ製)を加えた場合
であり、重量比表示でフルオロアルキルシラン0.5 、n
ーヘキシルトリメトキシシラン5に対し、エタノール 1
00、シュウ酸3、ケイ素イソシアネート5である撥水処
理剤を用い、かつ同様な成膜で、同様の約20nm程度の撥
水性膜を形成し、撥水処理ガラスを得た。
【0039】得られた撥水処理ガラスは、実施例1と同
様約3mm径の水滴でもって、接触角が約102 °であっ
て、転落角が約20°であり、とくに優れた撥水性を示す
ものであった。
【0040】実施例5 実施例1と同様なガラス基材に、実施例1と同様な構成
であるがフルオロアルキルシランのみ半減し、重量比表
示でフルオロアルキルシラン0.5 に対し、nーヘキシル
トリメトキシシラン0.5 、エタノール 100、シュウ酸
1、ケイ素イソシアネート1である撥水処理剤を用い、
かつ同様な成膜で、同様の約15nm程度の撥水性膜を形成
し、撥水処理ガラスを得た。
【0041】得られた撥水処理ガラスは、実施例1と同
様約3mm径の水滴でもって、接触角が約105 °であっ
て、転落角が約30°であり、格段に優れた撥水性を示す
ものであった。
【0042】実施例6 実施例1と同様なガラス基材に、実施例1と基本的には
同様な構成であるが、重量比表示でフルオロアルキルシ
ラン0.5 に対し、nーヘキシルトリメトキシシラン0.5
、これに対しイソプロパノール 100の割合で希釈し、
さらに60%硝酸1を加え、室温で約30分攪拌し加水分解
させた撥水処理剤を用い、かつ同様な成膜で撥水性膜を
形成し撥水性膜付きガラスを得た。次に該撥水性膜付き
ガラスをマッフル炉内において約150 ℃で約30分間加熱
処理し放冷した後、該撥水性膜面を乾拭きネル布で拭き
取り膜厚約10nm程度である撥水処理ガラスを得た。
【0043】得られた撥水処理ガラスは、実施例1と同
様約3mm径の水滴でもって、接触角が約108 °であっ
て、転落角が約40°であり、格段に優れた撥水性を示す
ものであった。また耐薬品性、耐湿性、耐温水性および
耐擦傷性、耐摩耗性等も有するものであった。
【0044】さらにまた、塗布むらがない、しかも格段
に優れた撥水性能を有する前記実施例1〜6の撥水処理
ガラスについて、サンシャイン(スーバーロングライ
フ)ウェザォメーター(スガ試験機製 WEL-SUN-HMC型)
ならびにD.P.W (DEW PANEL LIGHT CONTROL WEATHERMET
ER、スガ試験機製)〔試験条件:約50℃、湿度100 %で
4時間と、約70℃、紫外線照射エネルギー3.0mw/cm2
で8時間のサイクル〕で促進耐候性試験を行ったとこ
ろ、表1および2に示すように、充分耐候性と耐久性が
あり、所期の撥水処理ガラスと言えるものであった。な
お他の各種評価試験においてもほぼ満足できるものであ
った。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】実施例7 実施例1と同様なガラス基材に、実施例1と基本的には
同様な構成であるが、重量比表示でフルオロアルキルシ
ラン3、nーヘキシルトリメトキシシラン5、エタノー
ル 100、シュウ酸3、ケイ素イソシアネート5である撥
水処理剤を用い、かつ同様な成膜で撥水性膜を形成し撥
水処理ガラスを得た。塗布後、該塗布面が白濁し、該白
濁物を乾拭きネル布で拭き取り、塗布むらのない光学的
に均一な塗布面を得るために時間が必要であったが、膜
厚約25nm程度である撥水処理ガラスを得た。
【0048】得られた撥水処理ガラスは、実施例1と同
様約3mm径の水滴でもって、接触角が約108 °であっ
て、転落角が約50°であり、優れた撥水性を示すもので
あった。耐候性および耐久性等は上記実施例1〜6と同
等であった。
【0049】比較例1 実施例1と同様なガラス基板に、実施例1と同様な方法
で行い、重量比表示でフルオロアルキルシラン7、nー
ヘキシルトリメトキシシラン20、エタノール100 、シュ
ウ酸7、ケイ素イソシアネート15である調製溶液を用
い、かつ同様な成膜法でガラスに被膜した。塗布後、ガ
ラス面が白濁し、該白濁物は乾拭きネル布では充分拭き
取りきれなかった。
【0050】該被膜されたガラスを、実施例1と同様
に、接触角ならびに転落角を測定した。その結果、接触
角が約74°で小さく、約3mm径の水滴は転落しなかっ
た。撥水性が充分あるものとは到底言えるものではなか
った。
【0051】比較例2 実施例1と同様なガラス基板に、実施例1と同様な方法
でケイ素イソシアネートのみの場合であって、重量比表
示でケイ素イソシアネート1に対し、エタノール100 の
割合で希釈した溶液を用い、かつ同様な成膜法でガラス
に被膜した。
【0052】該被膜されたガラスを、実施例1と同様
に、接触角ならびに転落角を測定した。その結果、接触
角70°で小さく、約3mm径の水滴は転落しなかった。撥
水性を充分示すものとは言い難いものであった。
【0053】比較例3 実施例1と同様なガラス基板に、実施例1と同様な方法
でケイ素イソシアネートとシュウ酸を用いない場合であ
って、重量比表示でフルオロアルキルシラン1に対し、
エタノール100 の割合で希釈した溶液を用い、かつ同様
な成膜法でガラスに被膜した。
【0054】該被膜されたガラスを、実施例1と同様
に、接触角ならびに転落角を測定した。その結果、接触
角は75°で小さく、約3mm径の水滴は転落しなかった。
撥水性を充分示すものとは言い難いものであった。
【0055】比較例4 実施例6と同様なガラス基板に、実施例6と同様な方法
で撥水剤を塗布した後、高温で加熱処理した場合であっ
て、重量比表示でフルオロアルキルシラン1に対し、イ
ソプロパノール100 の割合で希釈し、さらに60%硝酸1
を加え加水分解させた溶液を用い、かつ同様な成膜法で
ガラスに被膜した。次に該被膜されたガラスをマッフル
炉内において約250 ℃で約30分間加熱処理し放冷した
後、該被膜面を乾拭きネル布で拭き取り被膜処理ガラス
を得た。
【0056】該被膜処理ガラスを、実施例1と同様に、
接触角ならびに転落角を測定した。その結果、接触角は
約113 °で大きいものの、約3mm径の水滴は転落しなか
った。所期の優れた撥水性を示すものとは言えなかっ
た。
【0057】比較例5 市販されている撥水処理剤であるスーパーレインX(錦
え堂製)を、スポットで5、6滴滴下し、ネル布で擦り
付けるようにして手塗りによる塗布をした。数回該塗布
をした後、ガラスの塗布面を乾拭きネル布で拭き取り、
撥水性処理ガラスを得た。
【0058】該撥水性処理ガラスを、実施例1と同様
に、接触角ならびに転落角を測定した。その結果、接触
角が約101 °で、転落角が約40°であり、撥水性を示す
ものであった。そこで前記実施例1〜6と同様に、サン
シャイン(スーバーロングライフ)ウェザォメーター
(スガ試験機製 WEL-SUN-HMC型)ならびにD.P.W (スガ
試験機製)で促進耐候性試験を行ったところ、表1およ
び2に示すように、実施例1〜6に対し、耐候性と耐久
性等が劣り、所期の撥水処理ガラスと言えるものではな
かった。
【0059】
【発明の効果】以上前述したように、本発明によれば、
フルオロアルキルシラン化合物、長鎖脂肪族シラン化合
物およびケイ素イソシアネート化合物を適宜巧みに組み
合わせ、希釈溶剤および酸触媒で調製した撥水処理剤、
その撥水処理ガラスおよびその製法をなし得ることによ
り、水滴接触角が大きくかつ水滴落下傾斜角(転落角)
が小さく付与でき、しかも両者をバランスよく達成せし
め、格段に優れる撥水性能を示すものとなり、さらにそ
の被膜の硬化温度を低減でき、ことに常温硬化でも充分
耐候性、耐久性等を有し、かつ比較的長期に亘り劣化を
発現し難いものを、簡単で容易にかつ安価に得ることが
てき、建築用、ことに自動車用の各種有機質あるいは無
機質ガラス製品等、各種基材に広く採用しうる、有用な
撥水処理剤、その撥水処理ガラスおよびその製法を提供
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルオロアルキルシラン化合物、長鎖脂
    肪族シラン化合物およびケイ素イソシアネート化合物の
    うち、少なくとも2種以上の化合物と、希釈溶剤ならび
    に酸触媒でなる混合溶液でもって成る撥水処理剤におい
    て、重量比表示でもって、0〜5部の前記フルオロアル
    キルシラン化合物と0〜15部の前記長鎖脂肪族シラン化
    合物のうち1種または2種選択して用い、90〜110 部の
    前記希釈溶剤で希釈した後、前記酸触媒を0.1 〜5部添
    加し、次いで0〜10部の前記ケイ素イソシアネート化合
    物を添加調製して成ることを特徴とする撥水処理剤。
  2. 【請求項2】 前記長鎖脂肪族シラン化合物が、nーヘ
    キシルトリメトキシシランであることを特徴とする請求
    項1記載の撥水処理剤。
  3. 【請求項3】 前記ケイ素イソシアネート化合物が、メ
    チルシリルトリイソシアネートであることを特徴とする
    請求項1記載の撥水処理剤。
  4. 【請求項4】 前記酸触媒が、硝酸または/およびシュ
    ウ酸であることを特徴とする請求項1記載の撥水処理
    剤。
  5. 【請求項5】 フルオロアルキルシラン化合物、長鎖脂
    肪族シラン化合物およびケイ素イソシアネート化合物の
    うち、少なくとも2種以上の化合物と、希釈溶剤ならび
    に酸触媒でなる混合溶液でもって成る撥水処理剤を用い
    て、基材表面に被覆成膜して成る撥水処理基材におい
    て、重量比表示でもって、0〜5部の前記フルオロアル
    キルシラン化合物と0〜15部の前記長鎖脂肪族シラン化
    合物のうち1種または2種選択して用い、90〜110 部の
    前記希釈溶剤で希釈した後、前記酸触媒を0.1 〜5部添
    加し、次いで0〜10部の前記ケイ素イソシアネート化合
    物を添加調製して成る撥水処理剤を、基材表面に塗布
    し、乾燥硬化せしめることで被膜し、該薄膜の膜厚が30
    nm以下で成ることを特徴とする撥水処理基材。
  6. 【請求項6】 フルオロアルキルシラン化合物、長鎖脂
    肪族シラン化合物およびケイ素イソシアネート化合物の
    うち、少なくとも2種以上の化合物と、希釈溶剤ならび
    に酸触媒でなる混合溶液でもって成る撥水処理剤を用い
    て、基材表面に被覆成膜する撥水処理基材の製法におい
    て、重量比表示でもって、0〜5部の前記フルオロアル
    キルシラン化合物と0〜15部の前記長鎖脂肪族シラン化
    合物のうち1種または2種選択して用い、90〜110 部の
    前記希釈溶剤で希釈した後、前記酸触媒を0.1 〜5部添
    加し、次いで0〜10部の前記ケイ素イソシアネート化合
    物を添加し、該混合溶液の粘度を0.5 〜6cPに調製して
    成る撥水処理剤を、基材表面に塗布し、常温乃至160 ℃
    の温度で乾燥硬化せしめることで被膜し、該薄膜の膜厚
    が30nm以下で成るようにすることを特徴とする撥水処理
    基材の製法。
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