JPH1180274A - 光学材料 - Google Patents

光学材料

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JPH1180274A
JPH1180274A JP9248426A JP24842697A JPH1180274A JP H1180274 A JPH1180274 A JP H1180274A JP 9248426 A JP9248426 A JP 9248426A JP 24842697 A JP24842697 A JP 24842697A JP H1180274 A JPH1180274 A JP H1180274A
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JP
Japan
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group
meth
acrylate
monomer
optical material
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JP9248426A
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Inventor
Haruyuki Hiratani
治之 平谷
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Menicon Co Ltd
Original Assignee
Menicon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面親水性および耐脂質汚染性にすぐれ、透
明で比較的高屈折率を有する光学材料を提供すること。 【解決手段】 一般式(I): 【化52】 [式中、Aは一般式: CH2=CR2− (式中、R2は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
される基、一般式: 【化53】 (式中、R3は直接結合または炭素数1〜3のアルキレ
ン基を示す)で表わされる基、一般式: 【化54】 (式中、R4 は水素原子またはメチル基、R5は炭素数
1〜5のアルキレン基、R6は水素原子または炭素数1
〜3のアルキル基を示す)で表わされる基、一般式: 【化55】 (式中、R7は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を示す)で表わされる基、一般式: 【化56】 (式中、R8は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を示す)で表わされる基または一般式: 【化57】 (式中、R9は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を示す)で表わされる基、R1は水素原子、炭素数1
〜3のアルキル基またはトリメチルシリル基を示す]で
表わされるモノマーを含有した重合成分を重合させてえ
られた重合体からなる光学材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明な光学材料に
関する。さらに詳しくは、表面親水性(水濡れ性)にす
ぐれ、透明で比較的高屈折率を有するほか、表面親水性
にすぐれることから、耐脂質汚染性にもすぐれ、たとえ
ばコンタクトレンズ、眼内レンズなどの眼用レンズ、人
工角膜、ゴーグル、眼鏡などに好適に使用しうる光学材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンタクトレンズ、眼内レンズな
どの眼用レンズに用いられる眼用レンズ材料は、一般に
すぐれた酸素透過性やすぐれた透明性、良好な硬度など
が必要とされる。
【0003】とくに、たとえば硬質の酸素透過性眼用レ
ンズ材料をうる際には、その酸素透過性を向上させるた
めに、通常、シリコーン含有成分が用いられている。
【0004】しかしながら、前記シリコーン含有成分を
用いたばあいには、確かに酸素透過性にすぐれた眼用レ
ンズ材料をうることができるものの、かかる眼用レンズ
材料は、硬度が低下し、表面親水性(涙に対する濡れ
性)に劣るという欠点を有する。したがって、このよう
な表面親水性に劣る眼用レンズ材料からなるコンタクト
レンズを眼に装用したばあいには、乾燥感やドライアイ
などの障害が発生する割合が高くなるという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、表面親水性にすぐれ、
透明で比較的高屈折率を有するほか、表面親水性にすぐ
れることから、耐脂質汚染性にもすぐれた光学材料を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I):
【0007】
【化7】
【0008】[式中、Aは一般式: CH2=CR2− (式中、R2は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
される基、一般式:
【0009】
【化8】
【0010】(式中、R3は直接結合または炭素数1〜
3のアルキレン基を示す)で表わされる基、一般式:
【0011】
【化9】
【0012】(式中、R4 は水素原子またはメチル基、
5は炭素数1〜5のアルキレン基、R6は水素原子また
は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表わされる基、
一般式:
【0013】
【化10】
【0014】(式中、R7は水素原子または炭素数1〜
3のアルキル基を示す)で表わされる基、一般式:
【0015】
【化11】
【0016】(式中、R8は水素原子または炭素数1〜
3のアルキル基を示す)で表わされる基または一般式:
【0017】
【化12】
【0018】(式中、R9は水素原子または炭素数1〜
3のアルキル基を示す)で表わされる基、R1は水素原
子、炭素数1〜3のアルキル基またはトリメチルシリル
基を示す]で表わされるモノマーを含有した重合成分を
重合させてえられた重合体からなる光学材料に関する
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の光学材料は、前記したよ
うに、一般式(I):
【0020】
【化13】
【0021】[式中、Aは一般式: CH2=CR2− (式中、R2は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
される基、一般式:
【0022】
【化14】
【0023】(式中、R3は直接結合または炭素数1〜
3のアルキレン基を示す)で表わされる基、一般式:
【0024】
【化15】
【0025】(式中、R4 は水素原子またはメチル基、
5は炭素数1〜5のアルキレン基、R6は水素原子また
は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表わされる基、
一般式:
【0026】
【化16】
【0027】(式中、R7は水素原子または炭素数1〜
3のアルキル基を示す)で表わされる基、一般式:
【0028】
【化17】
【0029】(式中、R8は水素原子または炭素数1〜
3のアルキル基を示す)で表わされる基または一般式:
【0030】
【化18】
【0031】(式中、R9は水素原子または炭素数1〜
3のアルキル基を示す)で表わされる基、R1は水素原
子、炭素数1〜3のアルキル基またはトリメチルシリル
基を示す]で表わされるモノマー(以下、モノマー
(A)という)を含有した重合成分を重合させてえられ
た重合体からなるものである。
【0032】前記モノマー(A)は、えられる光学材料
にすぐれた表面親水性および耐脂質汚染性を付与するほ
か、透明で比較的高屈折率が維持された光学材料を与え
ることができる成分である。しかも、該モノマー(A)
と、たとえば後述する該モノマー(A)と共重合可能な
不飽和二重結合を有するモノマー(以下、モノマー
(B)という)とを併用したばあいであっても、該モノ
マー(A)は、種々のモノマー(B)と良好な相溶性を
呈するものであるので、えられる光学材料は、透明性に
すぐれたものとなる。
【0033】モノマー(A)の具体例としては、たとえ
ばメチオニンメチルエステルメタクリレート、メチオニ
ンエチルエステルメタクリレート、メチオニンプロピル
エステルメタクリレート、メチオニントリメチルシリル
エステルメタクリレート、メチオニンメチルエステルア
クリレート、メチオニンエチルエステルアクリレート、
メチオニンプロピルエステルアクリレート、メチオニン
トリメチルシリルエステルアクリレート、メチオニンメ
チルエステルフマレート、メチオニンエチルエステルフ
マレート、メチオニンプロピルエステルフマレート、メ
チオニントリメチルシリルエステルフマレート、メチオ
ニンメチルエステルマレエート、メチオニンエチルエス
テルマレエート、メチオニンプロピルエステルマレエー
ト、メチオニントリメチルシリルエステルマレエート、
メチオニンメチルエステルイタコネート、メチオニンエ
チルエステルイタコネート、メチオニンプロピルエステ
ルイタコネート、メチオニントリメチルシリルエステル
イタコネート、(4−メタクリロイルオキシ)メチル−
2−メチオニンメチルエステルトリメリット酸、(4−
メタクリロイルオキシ)エチル−2−メチオニンメチル
エステルトリメリット酸、(4−メタクリロイルオキ
シ)プロピル−2−メチオニンメチルエステルトリメリ
ット酸、(4−メタクリロイルオキシ)メチル−2−メ
チオニンエチルエステルトリメリット酸、(4−メタク
リロイルオキシ)エチル−2−メチオニンエチルエステ
ルトリメリット酸、(4−メタクリロイルオキシ)プロ
ピル−2−メチオニンエチルエステルトリメリット酸、
(4−メタクリロイルオキシ)メチル−2−メチオニン
プロピルエステルトリメリット酸、(4−メタクリロイ
ルオキシ)エチル−2−メチオニンプロピルエステルト
リメリット酸、(4−メタクリロイルオキシ)プロピル
−2−メチオニンプロピルエステルトリメリット酸、
(4−メタクリロイルオキシ)メチル−2−メチオニン
トリメチルシリルエステルトリメリット酸、(4−メタ
クリロイルオキシ)エチル−2−メチオニントリメチル
シリルエステルトリメリット酸、(4−メタクリロイル
オキシ)プロピル−2−メチオニントリメチルシリルエ
ステルトリメリット酸、(4−アクリロイルオキシ)メ
チル−2−メチオニンメチルエステルトリメリット酸、
(4−アクリロイルオキシ)エチル−2−メチオニンメ
チルエステルトリメリット酸、(4−アクリロイルオキ
シ)プロピル−2−メチオニンメチルエステルトリメリ
ット酸、(4−アクリロイルオキシ)メチル−2−メチ
オニンエチルエステルトリメリット酸、(4−アクリロ
イルオキシ)エチル−2−メチオニンエチルエステルト
リメリット酸、(4−アクリロイルオキシ)プロピル−
2−メチオニンエチルエステルトリメリット酸、(4−
アクリロイルオキシ)メチル−2−メチオニンプロピル
エステルトリメリット酸、(4−アクリロイルオキシ)
エチル−2−メチオニンプロピルエステルトリメリット
酸、(4−アクリロイルオキシ)プロピル−2−メチオ
ニンプロピルエステルトリメリット酸、(4−アクリロ
イルオキシ)メチル−2−メチオニントリメチルシリル
エステルトリメリット酸、(4−アクリロイルオキシ)
エチル−2−メチオニントリメチルシリルエステルトリ
メリット酸、(4−アクリロイルオキシ)プロピル−2
−メチオニントリメチルシリルエステルトリメリット
酸、p−ビニル安息香酸メチオニンメチルエステル、p
−ビニル安息香酸メチオニンエチルエステル、p−ビニ
ル安息香酸メチオニンプロピルエステル、p−ビニル安
息香酸メチオニントリメチルシリルエステル、m−ビニ
ル安息香酸メチオニンメチルエステル、m−ビニル安息
香酸メチオニンエチルエステル、m−ビニル安息香酸メ
チオニンプロピルエステル、m−ビニル安息香酸メチオ
ニントリメチルシリルエステルなどがあげられ、これら
は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。これらのなかでは、すぐれた表面親水性および耐脂
質汚染性をより効果的に光学材料に付与することができ
るという点から、式:
【0034】
【化19】
【0035】で表わされるメチオニンメチルエステルメ
タクリレートがとくに好ましい。
【0036】前記モノマー(A)の量は、かかるモノマ
ー(A)を用いたことによるすぐれた表面親水性および
耐脂質汚染性を付与する効果を充分に発現させるために
は、重合成分の0.1重量%以上、好ましくは1重量%
以上であることが望ましく、またたとえば後述するモノ
マー(B)に対してかかるモノマー(A)が充分に均一
に溶解しにくくなるおそれをなくすためには、重合成分
の90重量%以下、好ましくは70重量%以下であるこ
とが望ましい。
【0037】本発明の光学材料は、その全量が前記モノ
マー(A)で構成された(モノマー(A)の量が100
重量%である)重合成分を重合させてえられた重合体か
らなるものであってもよいが、本発明においては、本発
明の目的を阻害しないかぎり、該モノマー(A)ととも
に前記モノマー(B)を含有した重合成分を用いること
ができる。
【0038】前記モノマー(B)は、目的とする光学材
料の性質に応じて適宜選択し、重合成分全量が100重
量%となるようにその量を適宜調整して用いることがで
きるが、前記モノマー(A)の量を考慮して、重合成分
の99.9重量%以下、好ましくは99重量%以下の量
で用いることが望ましく、また10重量%以上、好まし
くは30重量%以上の量で用いることが望ましい。かか
るモノマー(B)としては、たとえば非含水性の光学材
料をえようとするばあいには、疎水性のモノマーやマク
ロモノマーを主として選択し、含水性の光学材料をえよ
うとするばあいには、親水性のモノマーやマクロモノマ
ーを主として選択すればよい。また、機械的強度にすぐ
れた光学材料をえようとするばあいには、補強性のモノ
マーやマクロモノマーなどを選択し、耐水性や耐溶媒性
にすぐれた光学材料をえようとするばあいには、架橋構
造を形成させるための架橋性モノマーを選択すればよ
い。
【0039】具体的には、たとえば、えられる光学材料
に酸素透過性を付与すると同時に、光学材料の機械的強
度を補強しようとするばあいには、たとえば重合性基が
1個または2個のウレタン結合を介してシロキサン主鎖
に結合しているポリシロキサンマクロモノマー、重合性
基が直接シロキサン主鎖に結合しているポリシロキサン
マクロモノマー、重合性基がアルキレン基を介してシロ
キサン主鎖に結合しているポリシロキサンマクロモノマ
ーなどのポリシロキサンマクロモノマーがモノマー
(B)として用いられる。
【0040】前記ポリシロキサンマクロモノマーとして
は、たとえば式:
【0041】
【化20】
【0042】で表わされるウレタン結合含有ポリシロキ
サンマクロモノマー(以下、マクロモノマーaという)
などの一般式(II): A1−(U2m2−S3−(T4m4−(U5m5−A6 (II) (式中、A1は一般式: Y11−R12− (式中、Y11はアクリロイルオキシ基、メタクリロイル
オキシ基、ビニル基またはアリル基、R12は炭素数1〜
6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を示す)で表
わされる基、A6は一般式: −R62−Y61 (式中、R62は炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状の
アルキレン基、Y61はアクリロイルオキシ基、メタクリ
ロイルオキシ基、ビニル基またはアリル基を示す)で表
わされる基、U2は一般式: −X21−E22−X23−R24− (式中、X21は共有結合、酸素原子または炭素数1〜6
のアルキレングリコール基、E22は−NHCO−基また
は飽和脂肪族系、脂環式系および芳香族系から選ばれた
ジイソシアネート由来の末端が−CONH−基と−NH
CO−基とである2価の基、X23は酸素原子、炭素数1
〜6のアルキレングリコール基または一般式:
【0043】
【化21】
【0044】(式中、R235は炭素数1〜6の3価の炭
化水素基、R232は炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖
状のアルキレン基、E234は−CONH−基または飽和
脂肪族系、脂環式系および芳香族系から選ばれたジイソ
シアネート由来の末端が−CONH−基と−NHCO−
基とである2価の基、X233は共有結合、酸素原子また
は炭素数1〜6のアルキレングリコール基、Y231はア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル
基またはアリル基を示す(ただし、X233は、隣接する
234が−CONH−基であるばあい、共有結合であ
り、隣接するE234がジイソシアネート由来の2価の基
であるばあい、酸素原子または炭素数1〜6のアルキレ
ングリコール基であり、E234は、隣接する酸素原子お
よびX233のあいだでウレタン結合を形成している))
で表わされる基、R24は炭素数1〜6の直鎖状または分
岐鎖状のアルキレン基を示す(ただし、X21は、隣接す
るE22が−NHCO−基であるばあい、共有結合であ
り、隣接するE22がジイソシアネート由来の2価の基で
あるばあい、酸素原子または炭素数1〜6のアルキレン
グリコール基であり、E22は、隣接するX21およびX23
のあいだでウレタン結合を形成している))で表わされ
る基、U5は一般式: −R54−X53−E52−X51− (式中、R54は炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状の
アルキレン基、X53は酸素原子、炭素数1〜6のアルキ
レングリコール基または一般式:
【0045】
【化22】
【0046】(式中、R535は炭素数1〜6の3価の炭
化水素基、R532は炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖
状のアルキレン基、E534は−CONH−基または飽和
脂肪族系、脂環式系および芳香族系から選ばれたジイソ
シアネート由来の末端が−CONH−基と−NHCO−
基とである2価の基、X533は共有結合、酸素原子また
は炭素数1〜6のアルキレングリコール基、Y531はア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル
基またはアリル基を示す(ただし、X533は、隣接する
534が−CONH−基であるばあい、共有結合であ
り、隣接するE534がジイソシアネート由来の2価の基
であるばあい、酸素原子または炭素数1〜6のアルキレ
ングリコール基であり、E534は、隣接する酸素原子お
よびX533のあいだでウレタン結合を形成している))
で表わされる基、E52は−CONH−基または飽和脂肪
族系、脂環式系および芳香族系から選ばれたジイソシア
ネート由来の末端が−CONH−基と−NHCO−基と
である2価の基、X51は共有結合、酸素原子または炭素
数1〜6のアルキレングリコール基を示す(ただし、X
51は、隣接するE52が−CONH−基であるばあい、共
有結合であり、隣接するE52がジイソシアネート由来の
2価の基であるばあい、酸素原子または炭素数1〜6の
アルキレングリコール基であり、E52は、隣接するX51
およびX53のあいだでウレタン結合を形成している))
で表わされる基、S3は一般式:
【0047】
【化23】
【0048】(式中、R31、R32、R33、R35およびR
36はそれぞれ独立して水素原子の一部もしくは全部がフ
ッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状
または分岐鎖状のアルキル基またはフェニル基、R34
水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置換されて
いてもよい炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアル
キル基、フェニル基または一般式:
【0049】
【化24】
【0050】(式中、R346およびR342はそれぞれ独立
して炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン
基、X345およびX343は共有結合、酸素原子または炭素
数1〜6のアルキレングリコール基、E344は−CON
H−基または飽和脂肪族系、脂環式系および芳香族系か
ら選ばれたジイソシアネート由来の末端が−CONH−
基と−NHCO−基とである2価の基、Y341はアクリ
ロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基ま
たはアリル基を示す(ただし、X345およびX
343は、隣接するE344が−CONH−基であるば
あい、それぞれ共有結合であり、隣接するE344がジイ
ソシアネート由来の2価の基であるばあい、それぞれ酸
素原子または炭素数1〜6のアルキレングリコール基で
あり、E344は、隣接するX345およびX343のあいだで
ウレタン結合を形成している))で表わされる基を示し
(ただし、R31、R32、R33、R34、R35およびR36
べてが同時に、水素原子の一部もしくは全部がフッ素原
子で置換された炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基であるばあい、またはフェニル基であるばあ
いを除く)、m31は1〜100の整数、m32は0〜
(100−(m31))の整数を示す(ただし、(m3
1)+(m32)は1〜100の整数を示す))で表わ
される基、T4は一般式: −U41−S42− (式中、U41は一般式: −R411−X412−E413−X414−R415− (式中、R411およびR415はそれぞれ独立して炭素数1
〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基、X412
よびX414はそれぞれ独立して酸素原子、または炭素数
1〜6のアルキレングリコール基、E413は飽和脂肪族
系、脂環式系および芳香族系から選ばれたジイソシアネ
ート由来の末端が−CONH−基と−NHCO−基とで
ある2価の基を示す(ただし、E413は、隣接するX412
およびX414のあいだでウレタン結合を形成してい
る))で表わされる基、S42は一般式:
【0051】
【化25】
【0052】(式中、R421、R422、R423、R425およ
びR426はそれぞれ独立して水素原子の一部もしくは全
部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜6の
直鎖状または分岐鎖状のアルキル基またはフェニル基、
424は水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置
換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖
状のアルキル基、フェニル基または一般式:
【0053】
【化26】
【0054】(式中、R4246およびR4242はそれぞれ独
立して炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレ
ン基、X4245およびX4243は共有結合、酸素原子または
炭素数1〜6のアルキレングリコール基、E4244は−C
ONH−基または飽和脂肪族系、脂環式系および芳香族
系から選ばれたジイソシアネート由来の末端が−CON
H−基と−NHCO−基とである2価の基、Y4241はア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル
基またはアリル基を示す(ただし、X4245およびX4243
は、隣接するE4244が−CONH−基であるばあい、そ
れぞれ共有結合であり、隣接するE4244がジイソシアネ
ート由来の2価の基であるばあい、それぞれ酸素原子ま
たは炭素数1〜6のアルキレングリコール基であり、E
4244は、隣接するX4245およびX4243のあいだでウレタ
ン結合を形成している))で表わされる基を示し(ただ
し、R421、R422、R423、R424、R425およびR426
べてが同時に、水素原子の一部もしくは全部がフッ素原
子で置換された炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基であるばあい、またはフェニル基であるばあ
いを除く)、m421は1〜100の整数、m422は
0〜(100−(m421))の整数を示す(ただし、
(m421)+(m422)は1〜100の整数を示
す))で表わされる基または一般式:
【0055】
【化27】
【0056】(式中、T43は一般式:
【0057】
【化28】
【0058】(式中、R431、R435およびR437はそれ
ぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のア
ルキレン基、X432、X434およびX436はそれぞれ独立
して酸素原子、または炭素数1〜6のアルキレングリコ
ール基、T433は式:
【0059】
【化29】
【0060】で表わされる基(ただし、隣接する
423、X434およびX436のあいだでウレタン結合を形
成している)、S44は一般式:
【0061】
【化30】
【0062】(式中、R441、R442、R443、R445およ
びR446はそれぞれ独立して水素原子の一部もしくは全
部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜6の
直鎖状または分岐鎖状のアルキル基またはフェニル基、
444は水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置
換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖
状のアルキル基、フェニル基または一般式:
【0063】
【化31】
【0064】(式中、R4446およびR4442はそれぞれ独
立して炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレ
ン基、X4445およびX4443は共有結合、酸素原子または
炭素数1〜6のアルキレングリコール基、E4444は−C
ONH−基または飽和脂肪族系、脂環式系および芳香族
系から選ばれたジイソシアネート由来の末端が−CON
H−基と−NHCO−基とである2価の基、Y4441はア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル
基またはアリル基を示す(ただし、X4445およびX4443
は、隣接するE4444が−CONH−基であるばあい、そ
れぞれ共有結合であり、隣接するE4444がジイソシアネ
ート由来の2価の基であるばあい、それぞれ酸素原子ま
たは炭素数1〜6のアルキレングリコール基であり、E
4444は、隣接するX4445およびX4443のあいだでウレタ
ン結合を形成している))で表わされる基を示し(ただ
し、R441、R442、R443、R444、R445およびR446
べてが同時に、水素原子の一部もしくは全部がフッ素原
子で置換された炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基であるばあい、またはフェニル基であるばあ
いを除く)、m441は1〜100の整数、m442は
0〜(100−(m441))の整数を示す(ただし、
(m441)+(m442)は1〜100の整数を示
す))で表わされる基、S45は一般式:
【0065】
【化32】
【0066】(式中、R451、R452、R453、R455およ
びR456はそれぞれ独立して水素原子の一部もしくは全
部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜6の
直鎖状または分岐鎖状のアルキル基またはフェニル基、
454は水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置
換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖
状のアルキル基、フェニル基または一般式:
【0067】
【化33】
【0068】(式中、R4546およびR4542はそれぞれ独
立して炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレ
ン基、X4545およびX4543は共有結合、酸素原子または
炭素数1〜6のアルキレングリコール基、E4544は−C
ONH−基または飽和脂肪族系、脂環式系および芳香族
系から選ばれたジイソシアネート由来の末端が−CON
H−基と−NHCO−基とである2価の基、Y4541はア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル
基またはアリル基を示す(ただし、X4545およびX4543
は、隣接するE4544が−CONH−基であるばあい、そ
れぞれ共有結合であり、隣接するE4544がジイソシアネ
ート由来の2価の基であるばあい、それぞれ酸素原子ま
たは炭素数1〜6のアルキレングリコール基であり、E
4544は、隣接するX4545およびX4543のあいだでウレタ
ン結合を形成している))で表わされる基を示し(ただ
し、R451、R452、R453、R454、R455およびR456
べてが同時に、水素原子の一部もしくは全部がフッ素原
子で置換された炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基であるばあい、またはフェニル基であるばあ
いを除く)、m451は1〜100の整数、m452は
0〜(100−(m451))の整数を示す(ただし、
(m451)+(m452)は1〜100の整数を示
す))で表わされる基、U46は一般式: −R461−X462−E463−X464− (式中、R461は炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状
のアルキレン基、X462は酸素原子、炭素数1〜6のア
ルキレングリコール基または一般式:
【0069】
【化34】
【0070】(式中、R4625は炭素数1〜6の3価の炭
化水素基、R4622は炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖
状のアルキレン基、E4624は−CONH−基または飽和
脂肪族系、脂環式系および芳香族系から選ばれたジイソ
シアネート由来の末端が−CONH−基と−NHCO−
基とである2価の基、X4623は共有結合、酸素原子また
は炭素数1〜6のアルキレングリコール基、Y4621はア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル
基またはアリル基を示す(ただし、X4623は、隣接する
4624が−CONH−基であるばあい、共有結合であ
り、隣接するE4624がジイソシアネート由来の2価の基
であるばあい、酸素原子または炭素数1〜6のアルキレ
ングリコール基であり、E4624は、隣接する酸素原子お
よびX4623のあいだでウレタン結合を形成している))
で表わされる基、E463は−CONH−基または飽和脂
肪族系、脂環式系および芳香族系から選ばれたジイソシ
アネート由来の末端が−CONH−基と−NHCO−基
とである2価の基、X464は共有結合、酸素原子または
炭素数1〜6のアルキレングリコール基を示す(ただ
し、X464は、隣接するE463が−CONH−基であるば
あい、共有結合であり、隣接するE463がジイソシアネ
ート由来の2価の基であるばあい、酸素原子または炭素
数1〜6のアルキレングリコール基であり、E463は、
隣接するX462およびX464のあいだでウレタン結合を形
成している))で表わされる基、A47は一般式: −R472−Y471 (式中、R472は炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状
のアルキレン基、Y471はアクリロイルオキシ基、メタ
クリロイルオキシ基、ビニル基またはアリル基を示す)
で表わされる基、m46は0または1を示す)で表わさ
れる基、m2は0または1、m4は0、1、2または
3、m5は0または1を示す(ただし、m2、m5およ
びm46はすべて同一である))で表わされるマクロモ
ノマーなどがあげられる。
【0071】前記ポリシロキサンマクロモノマーは、単
独でまたは2種以上を混合して用いることができ、その
量は、目的とする光学材料の性質に応じて適宜調整すれ
ばよい。
【0072】たとえば、えられる光学材料の酸素透過性
を向上させようとするばあいには、たとえばシリコン含
有アルキル(メタ)アクリレート、シリコン含有スチレ
ン誘導体、アルキルビニルシランなどのシリコン含有モ
ノマーがモノマー(B)として用いられる。
【0073】前記シリコン含有アルキル(メタ)アクリ
レートとしては、たとえばペンタメチルジシロキサニル
メチル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシジメ
チルシリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリ
レート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル
(メタ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリメチル
シロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリ
ルプロピル(メタ)アクリレート、トリス[メチルビス
(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルプロピル(メ
タ)アクリレート、メチル[ビス(トリメチルシロキ
シ)]シリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリ
セリル(メタ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、
トリメチルシリルエチルテトラメチルジシロキサニルプ
ロピルグリセリル(メタ)アクリレート、トリメチルシ
リルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピ
ルグリセリル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシ
ロキサニルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、
メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルエチルテトラ
メチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、テ
トラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキサニル
プロピル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソ
プロピルシクロテトラシロキシビス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチル
シロキシジメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート
などのオルガノポリシロキサン含有アルキル(メタ)ア
クリレートなどがあげられる。
【0074】前記シリコン含有スチレン誘導体として
は、たとえば一般式(III):
【0075】
【化35】
【0076】(式中、pは1〜15の整数、qは0また
は1、rは1〜15の整数を示す)で表わされるシリコ
ン含有スチレン誘導体などがあげられる。なお、かかる
一般式(III)で表わされるシリコン含有スチレン誘導
体においては、pまたはrが16以上の整数であるばあ
いには、その合成や精製が困難となり、さらにはえられ
る光学材料の硬度が低下する傾向がある。また、qが2
以上の整数であるばあいには、該シリコン含有スチレン
誘導体の合成が困難となる傾向がある。
【0077】前記一般式(III)で表わされるシリコン
含有スチレン誘導体の代表例としては、たとえばトリス
(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、ビス(トリメ
チルシロキシ)メチルシリルスチレン、ジメチルシリル
スチレン、トリメチルシリルスチレン、トリス(トリメ
チルシロキシ)シロキサニルジメチルシリルスチレン、
[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシロキサニル]ジ
メチルシリルスチレン、ペンタメチルジシロキサニルス
チレン、ヘプタメチルトリシロキサニルスチレン、ノナ
メチルテトラシロキサニルスチレン、ペンタデカメチル
ヘプタシロキサニルスチレン、ヘンエイコサメチルデカ
シロキサニルスチレン、ヘプタコサメチルトリデカシロ
キサニルスチレン、ヘントリアコンタメチルペンタデカ
シロキサニルスチレン、トリメチルシロキシペンタメチ
ルジシロキシメチルシリルスチレン、トリス(ペンタメ
チルジシロキシ)シリルスチレン、(トリストリメチル
シロキシ)シロキサニルビス(トリメチルシロキシ)シ
リルスチレン、ビス(ヘプタメチルトリシロキシ)メチ
ルシリルスチレン、トリス(メチルビストリメチルシロ
キシシロキシ)シリルスチレン、トリメチルシロキシビ
ス(トリストリメチルシロキシシロキシ)シリルスチレ
ン、ヘプタキス(トリメチルシロキシ)トリシロキサニ
ルスチレン、トリス(トリストリメチルシロキシシロキ
シ)シリルスチレン、(トリストリメチルシロキシヘキ
サメチル)テトラシロキシ(トリストリメチルシロキ
シ)シロキシトリメチルシロキシシリルスチレン、ノナ
キス(トリメチルシロキシ)テトラシロキサニルスチレ
ン、ビス(トリデカメチルヘキサシロキシ)メチルシリ
ルスチレン、ヘプタメチルシクロテトラシロキサニルス
チレン、ヘプタメチルシクロテトラシロキシビス(トリ
メチルシロキシ)シリルスチレン、トリプロピルテトラ
メチルシクロテトラシロキサニルスチレンなどがあげら
れる。
【0078】前記アルキルビニルシランとしては、たと
えばトリメチルビニルシランなどがあげられる。
【0079】前記シリコン含有モノマーのなかでは、他
の重合成分との相溶性にすぐれ、えられる光学材料の酸
素透過性を向上させる効果が大きいという点から、トリ
ス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アク
リレートおよびトリス(トリメチルシロキシ)シリルス
チレンがとくに好ましい。
【0080】前記シリコン含有モノマーは、単独でまた
は2種以上を混合して用いることができ、その量は、目
的とする光学材料の性質に応じて適宜調整すればよい。
【0081】また、えられる光学材料の親水性を向上さ
せ、光学材料に含水性を付与しようとするばあいには、
たとえば水酸基、アミド基、カルボキシル基、アミノ
基、グリコール残基、ピロリドン骨格などを有する親水
性モノマーなどがモノマー(B)として用いられる。
【0082】前記親水性モノマーとしては、たとえば2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート;2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、2−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート
などの(アルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレー
ト;N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアルキル
(メタ)アクリルアミド;プロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレートなどのポリグリコールモノ(メ
タ)アクリレート;ビニルピロリドン;(メタ)アクリ
ル酸;無水マレイン酸;フマル酸;フマル酸誘導体;ア
ミノスチレン;ヒドロキシスチレンなどがあげられる。
【0083】前記親水性モノマーのなかでは、他の重合
成分との相溶性にすぐれ、えられる光学材料の親水性を
向上させる効果が大きいという点から、ビニルピロリド
ン、アルキル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ル酸およびヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが
とくに好ましい。
【0084】前記親水性モノマーは、単独でまたは2種
以上を混合して用いることができ、その量は、目的とす
る光学材料の性質に応じて適宜調整すればよい。
【0085】また、えられる光学材料の機械的強度や耐
久性(形状安定性)を向上させ、光学材料に耐水性、耐
溶媒性を付与させようとするばあいには、共重合可能な
不飽和二重結合を2以上有する多官能性重合性化合物で
ある架橋性モノマーをモノマー(B)として用いること
が好ましい。
【0086】前記架橋性モノマーとしては、たとえばエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
ビニル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエチ
ルアクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレー
ト、アジピン酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレー
ト、α−メチレン−N−ビニルピロリドン、4−ビニル
ベンジル(メタ)アクリレート、3−ビニルベンジル
(メタ)アクリレート、2,2−ビス(p−(メタ)ア
クリロイルオキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(m−(メタ)アクリロイルオキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(o−(メ
タ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス(p−(メタ)アクリロイルオキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(m−(メタ)アク
リロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(o
−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、
1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシヘキサ
フルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2-
(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプロピ
ル)ベンゼン、1,2−ビス(2−(メタ)アクリロイ
ルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,
4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(メタ)アクリロイ
ルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,2−ビス(2−
(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼンな
どがあげられる。
【0087】前記架橋性モノマーのなかでは、他の重合
成分との相溶性にすぐれ、えられる光学材料の機械的強
度や耐久性(形状安定性)を向上させる効果が大きいと
いう点から、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
トおよび4−ビニルベンジル(メタ)アクリレートがと
くに好ましい。
【0088】前記架橋性モノマーは、単独でまたは2種
以上を混合して用いることができ、その量は、目的とす
る光学材料の性質に応じて適宜調整すればよいが、かか
る架橋性モノマーを用いるばあいには、とくに耐久性
(形状安定性)を向上させる効果を充分に発現させるた
めに、重合成分の0.01重量%以上とすることが好ま
しく、また光学材料が脆くなるおそれをなくすために、
重合成分の10重量%以下とすることが好ましい。
【0089】また、えられる光学材料に耐汚染性を付与
させようとするばあいには、炭化水素基の水素原子の一
部がフッ素原子で置換された重合性化合物であるフッ素
含有モノマーなどがモノマー(B)として用いられる。
【0090】前記フッ素含有モノマーとしては、たとえ
ば一般式(IV): CH2=CR10COOCs(2s-t-u+1)t(OH)u (IV) (式中、R10は水素原子またはCH3、sは1〜15の
整数、tは1〜(2s+1)の整数、uは0〜2の整数
を示す)で表わされるモノマーなどがあげられる。
【0091】前記一般式(IV)で表わされるモノマーの
代表例としては、たとえば2,2,2−トリフルオロエ
チル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3
−テトラフルオロ−t−ペンチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル
(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキ
サフルオロ−t−ヘキシル(メタ)アクリレート、2,
3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ビス
(トリフルオロメチル)ペンチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル
(メタ)アクリレート、2,2,2,2′,2′,2′
−ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、
2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,
5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、
2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペ
ンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル
(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8−ドデカフルオロオクチル(メタ)
アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)ア
クリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,7−トリデカフルオロヘプチル(メタ)ア
クリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,10,10−ヘキサデカフルオロ
デシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
0−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
9,9,10,10,11,11−オクタデカフルオロ
ウンデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,
5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,1
0,11,11,11−ノナデカフルオロウンデシル
(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,1
1,12,12−エイコサフルオロドデシル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,
7,7,7−オクタフルオロ−6−トリフルオロメチル
ヘプチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−4,
4,5,5,6,6,7,7,8,9,9,9−ドデカ
フルオロ−8−トリフルオロメチルノニル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,9,9,10,11,11,11−ヘ
キサデカフルオロ−10−トリフルオロメチルウンデシ
ル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0092】前記フッ素含有モノマーのなかでは、えら
れる光学材料の耐汚染性を向上させる効果が大きいとい
う点から、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)ア
クリレートおよび2,2,2,2′,2′,2′−ヘキ
サフルオロイソプロピル(メタ)アクリレートがとくに
好ましい。
【0093】前記フッ素含有モノマーは、単独でまたは
2種以上を混合して用いることができ、その量は、目的
とする光学材料の性質に応じて適宜調整すればよい。
【0094】たとえば、えられる光学材料の硬度を調節
し、硬質性または軟質性を付与しようとするばあいに
は、たとえばアルキル基を有する重合性化合物であるア
ルキル(メタ)アクリレート類、アルキルスチレン類
や、スチレンなどの硬度調節モノマーがモノマー(B)
として用いられる。
【0095】前記アルキル(メタ)アクリレート類とし
ては、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレ
ート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オ
クチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アク
リレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、t−ブ
チル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレ
ート、t−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル
(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)
アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの直鎖状、分
岐鎖状または環状のアルキル(メタ)アクリレート;た
とえば2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−
エトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシ
エチル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル
(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート;たとえばエチルチオエチル(メタ)
アクリレート、メチルチオエチル(メタ)アリクレート
などのアルキルチオアルキル(メタ)アクリレートなど
があげられる。
【0096】前記アルキルスチレン類としては、たとえ
ばα−メチルスチレン;メチルスチレン、エチルスチレ
ン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、t-ブチルスチ
レン、イソブチルスチレン、ペンチルスチレンなどのア
ルキルスチレン;メチル−α−メチルスチレン、エチル
−α−メチルスチレン、プロピル−α−メチルスチレ
ン、ブチル−α−メチルスチレン、t−ブチル−α−メ
チルスチレン、イソブチル−α−メチルスチレン、ペン
チル−α−メチルスチレンなどのアルキル−α−メチル
スチレンなどがあげられる。
【0097】なお、前記硬度調節モノマーのなかでも、
たとえば軟質コンタクトレンズなどの軟質光学材料をえ
ようとするばあいには、単独重合体としたばあいにその
ガラス転移温度(以下、Tgという)が40℃以下とな
るようなものが好ましく用いられる。また、たとえば硬
質コンタクトレンズなどの硬質光学材料をえようとする
ばあいには、単独重合体としたばあいにそのTgが40
℃よりも高いものが好ましく用いられる。さらに、他の
重合成分との相溶性や共重合性にすぐれるという点か
ら、スチレン、アルキル(メタ)アクリレートおよびア
ルキルスチレンがとくに好ましい。
【0098】前記硬度調節モノマーは、単独でまたは2
種以上を混合して用いることができ、その量は、目的と
する光学材料の材質に応じて適宜調整すればよい。
【0099】さらに、たとえば、えられる光学材料の表
面親水性および透明性をさらに向上させようとするばあ
いには、たとえば一般式(V):
【0100】
【化36】
【0101】(式中、R1は一般式:
【0102】
【化37】
【0103】(式中、R3は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされる基または式:
【0104】
【化38】
【0105】で表わされる基、R2は炭素数1〜5のア
ルキレン基、Xは
【0106】
【化39】
【0107】を示す)で表わされるモノマー、一般式
(VI):
【0108】
【化40】
【0109】(式中、R4は一般式:
【0110】
【化41】
【0111】(式中、R5は炭素数1〜5のアルキレン
基、R6は水素原子またはメチル基を示す)で表わされ
る基または一般式:
【0112】
【化42】
【0113】(式中、R7は直接結合または炭素数1〜
5のアルキレン基を示す)で表わされる基を示す)で表
わされるモノマー、一般式(VII):
【0114】
【化43】
【0115】(式中、Z1およびZ2はそれぞれ独立して
一般式:
【0116】
【化44】
【0117】(式中、R8は水素原子またはメチル基、
9は炭素数1〜10のアルキレン基を示す)で表わさ
れる基、一般式:
【0118】
【化45】
【0119】(式中、R10は炭素数1〜10のアルキレ
ン基を示す)で表わされる基または一般式: H2C=CH−O−R11− (式中、R11は炭素数1〜10のアルキレン基を示す)
で表わされる基を示す)で表わされるモノマーなどがモ
ノマー(B)として用いられる。
【0120】前記一般式(V)で表わされるモノマーと
しては、たとえば2−フタロイルオキシメチルメタクリ
レート、2−フタロイルオキシエチルメタクリレート、
2−フタロイルオキシプロプルメタクリレート、3−フ
タロイルオキシメチルメタクリレート、3−フタロイル
オキシエチルメタクリレート、3−フタロイルオキシプ
ロプルメタクリレート、4−フタロイルオキシメチルメ
タクリレート、4−フタロイルオキシエチルメタクリレ
ート、4−フタロイルオキシプロプルメタクリレート、
2−ヘキサヒドロフタロイルオキシメチルメタクリレー
ト、2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチルメタクリ
レート、2−ヘキサヒドロフタロイルオキシプロピルメ
タクリレート、3−ヘキサヒドロフタロイルオキシメチ
ルメタクリレート、3−ヘキサヒドロフタロイルオキシ
エチルメタクリレート、3−ヘキサヒドロフタロイルオ
キシプロピルメタクリレート、4−ヘキサヒドロフタロ
イルオキシメチルメタクリレート、4−ヘキサヒドロフ
タロイルオキシエチルメタクリレート、4−ヘキサヒド
ロフタロイルオキシプロピルメタクリレート、2−フタ
ロイルオキシメチルアクリレート、2−フタロイルオキ
シエチルアクリレート、2−フタロイルオキシプロピル
アクリレート、3−フタロイルオキシメチルアクリレー
ト、3−フタロイルオキシエチルアクリレート、3−フ
タロイルオキシプロピルアクリレート、4−フタロイル
オキシメチルアクリレート、4−フタロイルオキシエチ
ルアクリレート、4−フタロイルオキシプロピルアクリ
レート、2−ヘキサヒドロフタロイルオキシメチルアク
リレート、2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチルア
クリレート、2−ヘキサヒドロフタロイルオキシプロピ
ルアクリレート、3−ヘキサヒドロフタロイルオキシメ
チルアクリレート、3−ヘキサヒドロフタロイルオキシ
エチルアクリレート、3−ヘキサヒドロフタロイルオキ
シプロピルアクリレート、4−ヘキサヒドロフタロイル
オキシメチルアクリレート、4−ヘキサヒドロフタロイ
ルオキシエチルアクリレート、4−ヘキサヒドロフタロ
イルオキシプロピルアクリレート、4−メタクリロイル
オキシメチルトリメリット酸、4−メタクリロイルオキ
シエチルトリメリット酸、4−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメリット酸、4−アクリロイルオキシメチル
トリメリット酸、4−アクリロイルオキシエチルトリメ
リット酸、4−アクリロイルオキシプロピルトリメリッ
ト酸、2−フタロイルオキシメチルスチレン、2−ヘキ
サヒドロフタロイルオキシメチルスチレン、7−メタク
リロイルオキシメチルナフトエ酸、7−メタクリロイル
オキシエチルナフトエ酸、7−メタクリロイルオキシプ
ロピルナフトエ酸などがあげられ、これらは単独でまた
は2種以上を混合して用いることができる。これらのな
かでは、すぐれた透明性および表面親水性をより効果的
に光学材料に付与することができるという点から、式:
【0121】
【化46】
【0122】で表わされる2−フタロイルオキシエチル
メタクリレートおよび式:
【0123】
【化47】
【0124】で表わされる2−ヘキサヒドロフタロイル
オキシエチルメタクリレートがとくに好ましい。
【0125】前記一般式(VI)で表わされるモノマーと
しては、たとえば(4−(メタ)アクリロイルオキシメ
チル)トリメリット酸無水物、(4−(メタ)アクリロ
イルオキシエチル)トリメリット酸無水物、(4−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピル)トリメリット酸無水
物、(4−ビニルベンジル)トリメリット酸無水物など
があげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して
用いることができる。これらのなかでは、すぐれた透明
性および表面親水性をより効果的に光学材料に付与する
ことができるという点から、式:
【0126】
【化48】
【0127】で表わされる(4−メタクリロイルオキシ
エチル)トリメリット酸無水物がとくに好ましい。
【0128】前記一般式(VII)で表わされるモノマー
としては、たとえば
【0129】
【化49】
【0130】などがあげられ、これらは単独でまたは2
種以上を混合して用いることができる。これらのなかで
は、すぐれた表面親水性および透明性をより効果的に光
学材料に付与することができるという点から、式:
【0131】
【化50】
【0132】で表わされる化合物がとくに好ましい。
【0133】また、えられる光学材料に紫外線吸収性を
付与したり、光学材料を着色しようとするばあいには、
たとえば重合性紫外線吸収剤、重合性色素、重合性紫外
線吸収性色素などがモノマー(B)として用いられる。
【0134】前記重合性紫外線吸収剤の具体例として
は、たとえば2−ヒドロキシ−4−(メタ)アクリロイ
ルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メ
タ)アクリロイルオキシ−5−t−ブチルベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−(メタ)アクリロイルオキシ
−2′,4′−ジクロロベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−(2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリロ
イルオキシプロポキシ)ベンゾフェノンなどのベンゾフ
ェノン系重合性紫外線吸収剤;2−(2′−ヒドロキシ
−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)
−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキ
シプロピル−3′−t−ブチルフェニル)−5−クロロ
−2H−ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール
系重合性紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メタクリ
ロイルオキシメチル安息香酸フェニルなどのサリチル酸
誘導体系重合性紫外線吸収剤;その他2−シアノ−3−
フェニル−3−(3′−(メタ)アクリロイルオキシフ
ェニル)プロペニル酸メチルエステルのような重合性紫
外線吸収剤などがあげられ、これらは単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。
【0135】前記重合性色素の具体例としては、たとえ
ば1−フェニルアゾ−4−(メタ)アクリロイルオキシ
ナフタレン、1−フェニルアゾ−2−ヒドロキシ−3−
(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1−ナフチル
アゾ−2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキ
シナフタレン、1−(α−アントリルアゾ)−2−ヒド
ロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、
1−((4′−(フェニルアゾ)−フェニル)アゾ)−
2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシナフ
タレン、1−(2′,4′−キシリルアゾ)−2−(メ
タ)アクリロイルオキシナフタレン、1−(o−トリル
アゾ)−2−(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、
2−(m−(メタ)アクリロイルアミド−アニリノ)−
4,6−ビス(1′−(o−トリルアゾ)−2′−ナフ
チルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2−(m−ビ
ニルアニリノ)−4−(4′−ニトロフェニルアゾ)−
アニリノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、2
−(1′−(o−トリルアゾ)−2′−ナフチルオキ
シ)−4−(m−ビニルアニリノ)−6−クロロ−1,
3,5−トリアジン、2−(p−ビニルアニリノ)−4
−(1′−(o−トリルアゾ)−2′ナフチルアミノ)
−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、N−(1′−
(o−トリルアゾ)−2′−ナフチル)−3−ビニルフ
タル酸モノアミド、N−(1′-(o−トリルアゾ)−
2′−ナフチル)−6−ビニルフタル酸モノアミド、3
−ビニルフタル酸−(4′−(p−スルホフェニルア
ゾ)−1′−ナフチル)モノエステル、6−ビニルフタ
ル酸−(4′−(p−スルホフェニルアゾ)−1′−ナ
フチル)モノエステル、3−(メタ)アクリロイルアミ
ド−4−フェニルアゾフェノール、3−(メタ)アクリ
ロイルアミド−4−(8′−ヒドロキシ−3′,6′−
ジスルホ−1′−ナフチルアゾ)−フェノール、3−
(メタ)アクリロイルアミド−4−(1′−フェニルア
ゾ−2′−ナフチルアゾ)−フェノール、3−(メタ)
アクリロイルアミド−4−(p−トリルアゾ)−フェノ
ール、2−アミノ−4−(m−(2′−ヒドロキシ−
1′−ナフチルアゾ)アニリノ)−6−イソプロペニル
−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−(N−メ
チル−p−(2′−ヒドロキシ−1′−ナフチルアゾ)
アニリノ)−6−イソプロペニル−1,3,5−トリア
ジン、2−アミノ−4−(m−(4′−ヒドロキシ−
1′−フェニルアゾ)アニリノ)−6−イソプロペニル
−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−(N−メ
チル−p−(4′−ヒドロキシフェニルアゾ)アニリ
ノ)−6−イソプロペニル−1,3,5−トリアジン、
2−アミノ−4−(m−(3′−メチル−1′−フェニ
ル−5′−ヒドロキシ−4′−ピラゾリルアゾ)アニリ
ノ)−6−イソプロペニル−1,3,5−トリアジン、
2−アミノ−4−(N−メチル−p−(3′−メチル−
1′−フェニル−5′−ヒドロキシ−4′−ピラゾリル
アゾ)アニリノ)−6−イソプロペニル−1,3,5−
トリアジン、2−アミノ−4−(p−フェニルアゾアニ
リノ)−6−イソプロペニル−1,3,5−トリアジ
ン、4−フェニルアゾ−7−(メタ)アクリロイルアミ
ド−1−ナフトールなどのアゾ系重合性色素;1,5−
ビス((メタ)アクリロイルアミノ)−9,10−アン
トラキノン、1−(4′−ビニルベンゾイルアミド)−
9,10−アントラキノン、4−アミノ−1−(4′−
ビニルベンゾイルアミド)−9,10−アントラキノ
ン、5−アミノ−1−(4′−ビニルベンゾイルアミ
ド)−9,10−アントラキノン、8−アミノ−1−
(4′−ビニルベンゾイルアミド)−9,10−アント
ラキノン、4−ニトロ−1−(4′−ビニルベンゾイル
アミド)−9,10−アントラキノン、4−ヒドロキシ
−1−(4′−ビニルベンゾイルアミド)−9,10−
アントラキノン、1−(3′−ビニルベンゾイルアミ
ド)−9,10−アントラキノン、1−(4′−イソプ
ロペニルベンゾイルアミド)−9,10−アントラキノ
ン、1−(3′−イソプロペニルベンゾイルアミド)−
9,10−アントラキノン、1−(2′−イソプロペニ
ルベンゾイルアミド)−9,10−アントラキノン、
1,4−ビス(4′−ビニルベンゾイルアミド)−9,
10−アントラキノン、1,4−ビス−(4′−イソプ
ロペニルベンゾイルアミド)−9,10−アントラキノ
ン、1,5′−ビス−(4′−ビニルベンゾイルアミ
ド)−9,10−アントラキノン、1,5−ビス−
(4′−イソプロペニルベンゾイルアミド)−9,10
−アントラキノン、1−メチルアミノ−4−(3′−ビ
ニルベンゾイルアミド)−9,10−アントラキノン、
1−メチルアミノ−4−(4′−ビニルベンゾイルオキ
シエチルアミノ)−9,10−アントラキノン、1−ア
ミノ−4−(3′−ビニルフェニルアミノ)−9,10
−アントラキノン−2−スルホン酸、1−アミノ−4−
(4′−ビニルフェニルアミノ)−9,10−アントラ
キノン−2−スルホン酸、1−アミノ−4−(2′−ビ
ニルベンジルアミノ)−9,10−アントラキノン−2
−スルホン酸、1−アミノ−4−(3′−(メタ)アク
リロイルアミノフェニルアミノ)−9,10−アントラ
キノン−2−スルホン酸、1−アミノ−4−(3′−
(メタ)アクリロイルアミノベンジルアミノ)−9,1
0−アントラキノン−2−スルホン酸、1−(β−エト
キシカルボニルアリルアミノ)−9,10−アントラキ
ノン、1−(β−カルボキシアリルアミノ)−9,10
−アントラキノン、1,5−ジ−(β−カルボキシアリ
ルアミノ)−9,10−アントラキノン、1,5−ジ−
(β−イソプロポキシカルボニルアリルアミノ)−5−
ベンゾイルアミド−9,10−アントラキノン、2−
(3′−(メタ)アクリロイルアミド−アニリノ)−4
−(3′−(3″−スルホ−4″−アミノアントラキノ
ン−1″−イル)−アミノ−アニリノ)−6−クロロ−
1,3,5−トリアジン、2−(3′−(メタ)アクリ
ロイルアミド−アニリノ)−4−(3′−(3″−スル
ホ−4″−アミノアントラキノン−1″−イル)−アミ
ノ−アニリノ)−6−ヒドラジノ−1,3,5−トリア
ジン、2,4−ビス−((4″−メトキシアントラキノ
ン−1″−イル)−アミノ)−6−(3′−ビニルアニ
リノ)−1,3,5−トリアジン、2−(2′−ビニル
フェノキシ)−4−(4′−(3″−スルホ−4″−ア
ミノアントラキノン−1″−イル−アミノ)−アニリ
ノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジンなどのアン
トラキノン系重合性色素;o−ニトロアニリノメチル
(メタ)アクリレートなどのニトロ系重合性色素;(メ
タ)アクリロイル化テトラアミノ銅フタロシアニン、
(メタ)アクリロイル化(ドデカノイル化テトラアミノ
銅フタロシアニン)などのフタロシアニン系重合性色素
などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合
して用いることができる。
【0136】前記重合性紫外線吸収色素の具体例として
は、たとえば2,4−ジヒドロキシ−3(p−スチレノ
アゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−5−
(p−スチレノアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒド
ロキシ−3−(p−(メタ)アクリロイルオキシメチル
フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ
−5−(p−(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニ
ルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3−
(p−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルア
ゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−5−(p
−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアゾ)ベ
ンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3−(p−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾ
フェノン、2,4−ジヒドロキシ−5−(p−(メタ)
アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェ
ノン、2,4−ジヒドロキシ−3−(o−(メタ)アク
リロイルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、
2,4−ジヒドロキシ−5−(o−(メタ)アクリロイ
ルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4
−ジヒドロキシ−3−(o−(メタ)アクリロイルオキ
シエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒ
ドロキシ−5−(o−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキ
シ−3−(o−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフ
ェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−
5−(o−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニ
ルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3−
(p−(N,N−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチル
アミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒ
ドロキシ−5−(p−(N,N−ジ(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノ
ン、2,4−ジヒドロキシ−3−(o−(N,N−ジ
(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルア
ゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−5−(o
−(N,N−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルアミ
ノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロ
キシ−3−(p−(N−エチル−N−(メタ)アクリロ
イルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノ
ン、2,4−ジヒドロキシ−5−(p−(N−エチル−
N−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェ
ニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3
−(o−(N−エチル−N−(メタ)アクリロイルオキ
シエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,
4−ジヒドロキシ−5−(o−(N−エチル−N−ジ
(メタ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルア
ゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3−(p
−(N−エチル−N−(メタ)アクリロイルアミノ)フ
ェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−
5−(p−(N−エチル−N−ジ(メタ)アクリロイル
アミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒ
ドロキシ−3−(o−(N−エチル−N−(メタ)アク
リロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,
4−ジヒドロキシ−5−(o−(N−エチル−N−ジ
(メタ)アクリロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフ
ェノンなどのベンゾフェノン系重合性紫外線吸収性色素
や、2−ヒドロキシ−4−(p−スチレノアゾ)安息香
酸フェニルなどの安息香酸系重合性紫外線吸収性色素な
どがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合し
て用いることができる。
【0137】前記重合性紫外線吸収剤、重合性色素およ
び重合性紫外線吸収性色素の量は、目的とする光学材料
の性質に応じて適宜調整すればよいが、材料の厚さに大
きく影響されることを考慮することが好ましい。なお、
光学材料の物性、たとえば機械的強度などが低下しない
ようにしたり、また紫外線吸収剤や色素の生体適合性を
考慮し、生体組織に直接接触するコンタクトレンズや生
体中に埋め込む眼内レンズなどのような眼用レンズの材
料としては適さなくなるおそれをなくすためには、これ
らの量は、重合成分の3重量%以下であることが好まし
く、さらに好ましくは0.1〜2重量%である。このほ
か、とくに色素のばあいには、その量が多すぎると材料
の色が濃くなりすぎて透明性が低下し、材料が可視光線
を透過しにくくなることを考慮し、適宜調整することが
好ましい。
【0138】なお、本発明においては、前記モノマー
(B)のうち、ポリシロキサンマクロモノマー以外のモ
ノマーも、いずれも1種または2種以上を選択してマク
ロモノマーとし、これをモノマー(B)の1つとして重
合成分に配合してもよい。
【0139】前記モノマー(A)および必要に応じてモ
ノマー(B)を含有した重合成分は、たとえばコンタク
トレンズ、眼内レンズなどの眼用レンズや、人工角膜、
ゴーグル、眼鏡などの目的とする光学材料の用途に応じ
て適宜調整し、重合に供せられる。
【0140】本発明では、モノマー(A)および必要に
応じてモノマー(B)を含有した重合成分を、たとえば
前記した量の範囲内で所望量を調整し、これにラジカル
重合開始剤を添加して通常の方法で重合させることによ
り、重合体をうることができる。
【0141】前記通常の方法とは、たとえばラジカル重
合開始剤を添加したのち、室温〜約130℃の温度範囲
で徐々に加熱するか、マイクロ波、紫外線、放射線(γ
線)などの電磁波を照射して重合を行なう方法である。
加熱重合させるばあいには、段階的に昇温させてもよ
い。重合は塊状重合法によってなされてもよいし、溶媒
などを用いた溶液重合法によってなされてもよく、また
その他の方法によってなされてもよい。
【0142】前記ラジカル重合開始剤の代表例として
は、たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジ
メチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイドなどがあげられ、これらは単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。なお、光線などを
利用して重合させるばあいには、光重合開始剤や増感剤
をさらに添加することが好ましい。前記重合開始剤や増
感剤の量は、重合成分全量100部(重量部、以下同
様)に対して約0.001〜2部、なかんづく約0.0
1〜1部であることが好ましい。
【0143】光学材料の一例として、たとえばコンタク
トレンズや眼内レンズなどの眼用レンズとして成形する
ばあい、当業者が通常行なっている成形方法を採用する
ことができる。かかる成形方法としては、たとえば切削
加工法や鋳型(モールド)法などがある。切削加工法
は、重合を適当な型または容器中で行ない、棒状、ブロ
ック状、板状の素材(重合体)をえたのち、切削加工、
研磨加工などの機械的加工によって所望の形状に加工す
る方法である。また鋳型法は、所望の眼用レンズの形状
に対応した型を用意し、この型のなかで前記重合成分の
重合を行なって成形物をえ、必要に応じて機械的に仕上
げ加工を施す方法である。
【0144】本発明の光学材料を、室温付近の温度で軟
質な材料としてうるばあいには、たとえば眼用レンズを
成形する際には、一般に、鋳型法による成形方法を採用
することが好ましい。かかる鋳型法としては、たとえば
スピンキャスト法やスタティックキャスト法などがあ
る。
【0145】また、これらの方法とは別に、たとえば軟
質な光学材料に硬質ポリマーを与えるモノマーを含浸さ
せ、しかるのちに該モノマーを重合せしめ、全体を硬質
化させ、切削加工を施し、所望の形状に加工した成形物
から硬質ポリマーを除去し、軟質材料からなる成形品
(たとえば眼用レンズ)をうる方法(特開昭62−27
80241号公報、特開平1−11854号公報)など
も、本発明に好ましく適用することができる。
【0146】さらに、たとえば眼内レンズをうるばあい
には、レンズの支持部をレンズとは別に作製し、あとで
レンズに取付けてもよいし、レンズと同時に(一体的
に)成形してもよい。
【0147】なお、本発明の光学材料は、とくに表面親
水性にすぐれ、このことから耐脂質汚染性にもすぐれた
ものであるが、かかる表面親水性および耐脂質汚染性を
より一層向上させるためには、さらに酸化処理を施すこ
とが好ましい。
【0148】本発明の光学材料を構成する重合体は、モ
ノマー(A)を含有した重合成分を重合させてえられた
ものであり、かかるモノマー(A)には、スルフィド
(R−S−R′)が存在するので、このスルフィドが酸
化処理によってスルホキシド(R−SO−R′)または
スルホン(R−SO2−R′)となることから、その表
面親水性および耐脂質汚染性がより一層向上するのであ
る。
【0149】また、前記酸化処理を施したばあいには、
えられる光学材料の酸素透過性も若干ではあるが向上さ
せることができる。
【0150】前記酸化処理を施す方法にはとくに限定が
なく、たとえば固体や液体の酸化剤を蒸留水、イオン交
換水、精製水などの水に溶解または相溶させて水溶液と
し、これに光学材料を浸漬させたり、気体の酸化剤のば
あいには、その雰囲気下に光学材料を載置するなどの通
常の方法で光学材料と酸化剤とを接触させることによっ
て行なうことができる。
【0151】なお、本発明において、酸化処理は所望の
形状に成形された光学材料に施されていてもよく、また
光学材料を構成する重合体に施されていてもよい。
【0152】前記酸化剤にはとくに限定がないが、たと
えば二酸化マンガン、クロム酸、次亜ハロゲン酸エステ
ル、酸素、オゾン、過酸化水素、有機過酸、硝酸、四塩
化二チッ素、ハロゲン、四酢酸鉛、四酸化ルテニウム、
N−ハロカルボン酸アミド、有機過酸化物、過マンガン
酸塩などを用いることができるが、これらのなかでは、
とくに処理が簡便であり、作業性にすぐれるという点か
ら、過酸化水素がとくに好ましい。
【0153】酸化処理を施す際の条件にもとくに限定が
なく、光学材料の組成(構成する重合体をうるために用
いた重合成分の種類)や用いる酸化剤の種類などに応じ
て適宜決定すればよいが、作業性などを考慮すると、た
とえば10〜40℃程度で1時間〜7日間程度であるこ
とが好ましい。
【0154】
【実施例】つぎに、本発明の光学材料を実施例に基づい
てさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
【0155】実施例1〜6および比較例1〜2(酸素透
過性硬質光学材料) 表1に示される重合成分および該重合成分100部に対
して重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)(以下、V−65という)0.
1部を均一に混合し、透明な溶液をえた。これを内径が
15mmのガラス製の試験管内に注入し、脱酸素剤を備
え付けて密栓した。
【0156】つぎに、かかる試験管を循環式恒温水槽内
に移し、35℃で40時間、50℃で8時間重合させた
のち、熱風循環式乾燥器内に試験管を移し、60〜12
0℃の温度範囲で、約16時間にわたって徐々に昇温さ
せながら加熱して重合を完結し、直径約15mmの棒状
の重合体をえた。実施例1〜6でえられた重合体は、い
ずれも透明であり、光学材料として好適に利用しうるも
のであった。
【0157】えられた棒状の重合体を所望の厚さになる
ように切断し、切削研磨加工を施して試験片を作製し
た。この試験片の物性として、酸素透過係数、吸水率、
接触角および屈折率を以下の方法にしたがって調べた。
その結果を表1に示す。
【0158】なお、実施例4の試験片および実施例6の
試験片は、それぞれ実施例3の試験片および実施例5の
試験片を、25℃で35%過酸化水素水に24時間浸漬
させて酸化処理を施したものである。
【0159】(イ)酸素透過係数(DK0.2) 理科精機工業(株)製の製科研式フィルム酸素透過率計
を用い、35℃の生理食塩水中にて試験片の酸素透過係
数を測定した。
【0160】なお、かかる酸素透過係数の単位は、ml
(STP)・cm2/(cm3・sec・mmHg)であ
り、表1中の数値は、試験片の厚さが0.2mmのとき
の酸素透過係数に1011を乗じた値である。
【0161】(ロ)吸水率 直径12.7mm、厚さ2.0mmの試験片を各8枚用
意し、これらを合わせて重量(乾燥時の重量)を測定し
たのち、これらを蒸留水中に25℃で24時間浸漬さ
せ、その重量(湿潤平衡時の重量)を測定した。乾燥時
と湿潤平衡時との重量変化を次式にしたがって求め、吸
水率(重量%)とした。
【0162】吸水率(重量%)={(湿潤平衡時の重量
(g)−乾燥時の重量(g))/乾燥時の重量(g)}
×100 (ハ)接触角 ゴニオメータを用い、厚さ4mmの乾燥試験片の接触角
(度)を、温度25℃で気泡法にて測定した。
【0163】(ニ)屈折率(ηD) アタゴ屈折率計1T((株)アタゴ製)を用い、直径1
0.0mm、厚さ4mmの試験片の屈折率(単位なし)
を、温度25℃、相対湿度50%の条件下で測定した。
【0164】なお、表1および後述する表2中の重合成
分の略号は、以下に示すとおりである。
【0165】MEMA:式:
【0166】
【化51】
【0167】で表わされるメチオニンメチルエステルメ
タクリレート SiMA:トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピ
ルメタクリレート SiSt:トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレ
ン 6FMA:2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフル
オロイソプロピルメタクリレート NVP:N−ビニル−2−ピロリドン MAA:メタクリル酸 DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミド HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート VBMA:4−ビニルベンジルメタクリレート EDMA:エチレングリコールジメタクリレート
【0168】
【表1】
【0169】表1に示された結果から、実施例1〜6で
えられた試験片は、いずれも酸素透過性にすぐれ、接触
角が小さいことから表面親水性にすぐれ、比較的高屈折
率を有するものであることがわかる。しかもモノマー
(A)が用いられた実施例1、2の試験片と、実施例
1、2において、モノマー(A)が用いられずにモノマ
ー(B)のみが用いられた比較例1、2の試験片とをそ
れぞれ比較すると、実施例1、2の試験片は、それぞれ
比較例1、2の試験片と比べて高屈折率であり、さらに
接触角が小さいことから表面親水性にすぐれたものであ
ることがわかる。
【0170】さらに、実施例3の試験片と4の試験片、
実施例5の試験片と6の試験片をそれぞれ比較すると、
酸化処理が施された実施例4、6の試験片は、それぞれ
酸化処理が施されていない実施例3、5の試験片と比べ
て酸素透過性にすぐれ、接触角がいちじるしく小さいこ
とから表面親水性にきわめてすぐれたものであることが
わかる。
【0171】実施例7〜8および比較例3〜4(ヒドロ
ゲル光学材料) 表2に示される重合成分および該重合成分100部に対
して重合開始剤としてV−65 0.15部を用いたほ
かは実施例1〜6および比較例1〜2と同様にして直径
約15mmの棒状の重合体をえた。実施例7〜8でえら
れた重合体は、いずれも透明であり、光学材料として好
適に利用しうるものであった。
【0172】えられた棒状の重合体から実施例1〜6お
よび比較例1〜2と同様にして試験片を作製した。この
試験片の物性として、酸素透過係数および屈折率を実施
例1〜6および比較例1〜2と同様にして、水膨潤率、
含水率および油膨潤率を以下の方法にしたがって調べ
た。その結果を表2に示す。
【0173】なお、かかる実施例7〜8および比較例3
〜4の試験片は、実施例4および6と同様にして酸化処
理を施したものである。
【0174】(ホ)水膨潤率 直径12.7mm、厚さ1.7mmの試験片を3枚用意
してそれぞれ直径(乾燥時の直径)を測定したのち、蒸
留水中に25℃で17時間浸漬させ、生理食塩水中で8
時間煮沸し、生理食塩水中に25℃で48時間浸漬させ
て水和処理を施し、それぞれの直径(水和後の直径)を
測定した。乾燥時と水和後との寸法変化を次式にしたが
って求め、水膨潤率(%)とした。
【0175】水膨潤率(%)={(水和後の直径(m
m)−乾燥時の直径(mm))/乾燥時の直径(m
m)}×100 なお、表2中の数値は、3枚の試験片の水膨潤率の平均
値である。
【0176】(ヘ)含水率 前記(ホ)水膨潤率と同様の試験片を3枚用意してそれ
ぞれ重量(乾燥重量)を測定したのち、同様にして水和
処理を施し、それぞれの重量(水和後の重量)を測定し
た。乾燥時と水和後との重量変化を次式にしたがって求
め、含水率(重量%)とした。
【0177】含水率(重量%)={(水和後の重量
(g)−乾燥時の重量(g))/水和後の重量(g)}
×100 なお、表2中の数値は、3枚の試験片の含水率の平均値
である。
【0178】(ト)油膨潤率 前記(ホ)水膨潤率と同様にして3枚の試験片に水和処
理を施し、それぞれ直径(水和後の直径)を測定したの
ち、試験片をオレイン酸に35℃で24時間浸漬し、そ
れぞれの直径(オレイン酸浸漬後の直径)を測定した。
水和後とオレイン酸浸漬後との寸法変化を次式にしたが
って求め、油膨潤率(%)とした。
【0179】油膨潤率(%)={(オレイン酸浸漬後の
直径(mm)−水和後の直径(mm))/水和後の直径(mm)}
×100 なお、表2中の数値は、3枚の試験片の油膨潤率の平均
値である。
【0180】
【表2】
【0181】表2に示された結果から、モノマー(A)
が用いられた実施例7〜8でえられた試験片は、モノマ
ー(A)が用いられずにモノマー(B)のみが用いられ
た比較例3〜4の試験片と比べて、同程度にすぐれた酸
素透過性および高屈折率を有するうえ、油膨潤率が低い
ことから耐脂質汚染性にすぐれたものであることがわか
る。
【0182】
【発明の効果】本発明の光学材料は、表面親水性にすぐ
れ、透明で比較的高屈折率を有するものであり、さらに
表面親水性にすぐれることから、耐脂質汚染性にもすぐ
れたものである。
【0183】したがって、本発明の光学材料は、たとえ
ばコンタクトレンズ、眼内レンズなどの眼用レンズ、人
工角膜、ゴーグル、眼鏡などに好適に使用することがで
きる。
【0184】とくに、コンタクトレンズの分野では、酸
化剤によってレンズに固着した蛋白質汚れを除去した
り、煮沸消毒をせずに過酸化水素などを用いた化学消毒
(コールド消毒)などが行なわれているが、本発明の光
学材料からなるコンタクトレンズであれば、このような
酸化剤による蛋白質汚れの除去処理や、過酸化水素など
を用いたコールド消毒処理と同時に、コンタクトレンズ
に酸化処理を施すことができる。したがって、従来と比
べて何ら余分な処理操作を必要とせずに、コンタクトレ
ンズにより一層すぐれた表面親水性や耐脂質汚染性を付
与することができるといった、きわめて大きな利点があ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 222/38 C08F 222/38 230/08 230/08 G02B 1/04 G02B 1/04 G02C 7/02 G02C 7/02 7/04 7/04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、Aは一般式: CH2=CR2− (式中、R2は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
    される基、一般式: 【化2】 (式中、R3は直接結合または炭素数1〜3のアルキレ
    ン基を示す)で表わされる基、一般式: 【化3】 (式中、R4 は水素原子またはメチル基、R5は炭素数
    1〜5のアルキレン基、R6は水素原子または炭素数1
    〜3のアルキル基を示す)で表わされる基、一般式: 【化4】 (式中、R7は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
    基を示す)で表わされる基、一般式: 【化5】 (式中、R8は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
    基を示す)で表わされる基または一般式: 【化6】 (式中、R9は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
    基を示す)で表わされる基、R1は水素原子、炭素数1
    〜3のアルキル基またはトリメチルシリル基を示す]で
    表わされるモノマーを含有した重合成分を重合させてえ
    られた重合体からなる光学材料。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表わされるモノマーの量
    が重合成分の0.1〜90重量%である請求項1記載の
    光学材料。
  3. 【請求項3】 重合成分が一般式(I)で表わされるモ
    ノマーと共重合可能な不飽和二重結合を有するモノマー
    を含有したものである請求項1または2記載の光学材
    料。
  4. 【請求項4】 重合成分が一般式(I)で表わされるモ
    ノマーと共重合可能な不飽和二重結合を有するモノマー
    として架橋性モノマーを含有したものである請求項3記
    載の光学材料。
  5. 【請求項5】 酸化処理が施されてなる請求項1、2、
    3または4記載の光学材料。
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