JPH1179994A - 点鼻適用製剤 - Google Patents

点鼻適用製剤

Info

Publication number
JPH1179994A
JPH1179994A JP24268897A JP24268897A JPH1179994A JP H1179994 A JPH1179994 A JP H1179994A JP 24268897 A JP24268897 A JP 24268897A JP 24268897 A JP24268897 A JP 24268897A JP H1179994 A JPH1179994 A JP H1179994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
preparation
domperidone
solution
acid
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24268897A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihide Okuno
吉秀 奥野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IKEDA MOHANDO CO
IKEDA MOHANDOU KK
Original Assignee
IKEDA MOHANDO CO
IKEDA MOHANDOU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IKEDA MOHANDO CO, IKEDA MOHANDOU KK filed Critical IKEDA MOHANDO CO
Priority to JP24268897A priority Critical patent/JPH1179994A/ja
Publication of JPH1179994A publication Critical patent/JPH1179994A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 副作用が発現せず、吸収性が良好であり、悪
心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快感、腹痛及
び胸やけ等の消化器症状及び薬剤投与に伴う上記症状の
治療に有用なドンペリドンの投与方法(投与剤形)を提
供すること。 【解決手段】 有効成分としてドンペリドンの少なくと
も一部が媒体に溶解しており、且つpHが4.8〜7.0で
ある点鼻適用製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点鼻適用製剤に関
し、更に詳細には悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上
腹部不快感、腹痛及び胸やけ等の消化器症状及び薬剤投
与に伴う上記症状の治療の有用な点鼻適用製剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快感、腹痛
及び胸やけ等の消化器症状の消化管運動改善剤として
は、シサプリド、マレイン酸トリメブチン及びメトクロ
プラミド等が知られており、これらの消化管運動改善剤
は、錠剤、細粒剤又は注射剤等の剤形で用いられてい
る。また、近年において抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心、
嘔吐等の消化器症状の副作用を改善することを目的とし
てグラニセトロン、塩酸アザセトロン及びオンダンセト
ロン等のセロトニン受容体拮抗剤が癌治療の補助剤とし
て用いられており、その需要が拡大してきている。ま
た、ドンペリドン(化学名:5−クロロ−1−[1−
[3−(2−オキソ−1−ベンズイミダゾリニル)プロ
ピル]−4−ピペリジル]−2−ベンズイミダゾリノ
ン)は、悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快
感、腹痛、胸やけ等の消化器症状及び薬剤投与時の上記
症状に対して臨床的に有用性が確認されている消化管運
動改善剤である。ドンペリドンは、従来は細粒剤、錠剤
又はドライシロップ剤等の剤形で汎用されており、また
坐剤としても臨床的に応用されている。しかしながら、
悪心及び嘔吐等の消化管障害の時に経口投与で薬剤を服
用するのは生理的に不都合であり、また、ドンペリドン
は肝臓での初回通過効果を受けやすく、生物学的利用率
が低く、十分な効果が得られない場合がある。また、ド
ンペリドンを経口投与で用いた場合、消化器障害等の副
作用が起こる場合がある。また、ドンペリドンを坐剤投
与する場合には、下痢、便意、肛門不快感及び挿入時違
和感等の副作用又は不快感が生ずる。従って、ドンペリ
ドンを投与する場合に、従来より用いられている剤形
は、必ずしも最適な投与形態とは言い難いものであっ
た。
【0003】上述したように、従来の投与形態では副作
用又は不快感が発生してしまうので、上述した副作用又
は不快感が発生せず、且つ有効な効果を発揮するドンペ
リドンの投与方法が望まれていた。従って、本発明の目
的は、上述したような副作用が発現せず、吸収性が良好
であり、悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快
感、腹痛及び胸やけ等の消化器症状及び薬剤投与に伴う
上記症状の治療に有用なドンペリドンの投与方法(投与
剤形)を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定の点鼻適用製剤による投与によればドン
ペリドンが初回通過効果を受けず有効な治療効果が得ら
れ、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明は、有効成分としてドンペ
リドンの少なくとも一部が媒体に溶解しており、且つp
Hが4.8〜7.0である点鼻適用製剤を提供するものであ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の点鼻適用製剤につ
いて詳述する。本発明の点鼻適用製剤は、有効成分とし
てドンペリドンの少なくとも一部が媒体に溶解してお
り、且つpHが4.0〜7.0である。本発明の有効成分と
して用いられるドンペリドンは、化学名が5−クロロ−
1−[1−[3−(2−オキソ−1−ベンズイミダゾリ
ニル)プロピル]−4−ピペリジル]−2−ベンズイミ
ダゾリノンで表される化合物である。本発明の点鼻適用
製剤においては、ドンペリドンの少なくとも一部が媒体
に溶解している。少なくとも一部が媒体に溶解している
とは、ドンペリドンは、後述する媒体に対してほとんど
溶解せず、媒体中に懸濁分散状態で存在するが、その一
部が溶解していればよいという意味である。ドンペリド
ンの配合割合は、点鼻適用製剤の全重量に対して好まし
くは0.01〜10重量%、更に好ましくは0.1〜5重量
%である。上記媒体としては、点鼻適用製剤を製造する
際に通常に用いられるものを何ら制限なく用いることが
でき、例えば、水、オクチルドデカノール、セタノー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高
級アルコール、グリセリン、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール等を用
いることができる。上記媒体の中でも、特に水を用いる
のが好ましい。また、上記水としては、特に制限はな
く、精製水、蒸留水及び水道水等を用いることができ
る。上記媒体の配合割合は、ドンペリドン及び後述する
溶解補助剤等の残部である。
【0006】本発明の点鼻適用製剤は、有効成分として
ドンペリドンの少なくとも一部が上記媒体に溶解してい
るものである。ドンペリドンの、上記媒体に対する溶解
性は低く、一般に点鼻適用製剤に配合される添加基剤に
配合しても基剤中に分散状態で存在するため吸収性が悪
くなり、経鼻吸収が悪くなる場合がある。その場合に
は、ドンペリドンの吸収性を改善することを目的とし
て、本発明の点鼻適用製剤に、溶解補助剤を含有させる
ことができる。該溶解補助剤としては特に制限はない
が、無機酸及び有機酸等を用いることができる。該無機
酸としては、例えば塩酸、リン酸、硫酸及び酢酸等が挙
げられ、その中でも塩酸及びリン酸が好ましい。また、
上記有機酸としては、例えば乳酸、クエン酸、酒石酸、
マレイン酸及びシュウ酸等が挙げられ、その中でも乳
酸、クエン酸及び酒石酸が好ましい。本発明の点鼻適用
製剤に上記溶解補助剤を含有させる場合、その配合量に
特に制限はないが、ドンペリドンの溶解性、点鼻適用製
剤の使用感及び粘膜の刺激等を考慮した場合、点鼻適用
製剤の全重量に対して、好ましくは0.001〜10重量
%であり、更に好ましくは0.01〜5重量%である。ま
た、本発明の点鼻適用製剤は、そのpHが4.8〜7.0で
あり、好ましくは4.8〜6.5であり、更に好ましくは4.
8〜5.8である。本発明の点鼻適用製剤のpHを上記範
囲内とする方法に特に制限はないが、例えば、塩酸、リ
ン酸等で酸性としたドンペリドン溶解液に水酸化ナトリ
ウム及びリン酸水素ナトリウム等の水溶液を適宜加える
ことにより実施することができる。本発明の点鼻適用製
剤のpHは、点鼻適用製剤をそのまま測定した値である
が、軟膏については、精製水で10倍に希釈して測定し
た値である。また、本発明の点鼻適用製剤には、点鼻適
用製剤に通常に含有される添加剤を添加してもよい。こ
のような添加剤としては、例えば、pH調節剤、安定化
剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤及び懸濁化剤等が挙げ
られ、その含有量は点鼻適用製剤の全重量に対して0〜
30重量%であることが好ましい。
【0007】本発明の点鼻適用製剤は、液剤、ゲル剤、
懸濁剤、エアゾール剤、軟膏剤、乳剤又はクリーム剤等
の剤形として用いることが好ましい。上記剤形を製造す
るための基剤成分について以下に説明する。液剤、ゲル
剤、懸濁剤及びエアゾール剤を製造する場合の基剤成分
としては、オクチルドデカノール等の高級アルコール;
ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル
及びパルミチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステル;ポ
リソルベート80及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
等の懸濁化剤;カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ポリビニルピロリドン及びヒアル
ロン酸ナトリウム等の高分子化合物;グリセリン、プロ
ピレングリコール及び1,3−ブチレングリコール等の
多価アルコール;ジイソプロパノールアミン、水酸化ナ
トリウム、リン酸二水素カリウム及びリン酸水素ナトリ
ウム等のpH調節剤;リン酸水素ナトリウム、塩化ナト
リウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム及びエ
デト酸ナトリウム等の安定化剤;メチルパラベン、プロ
ピルパラベン、塩化ベンザルコニウム及び塩化ベンゼト
ニウム等の防腐剤等が挙げられる。軟膏剤、乳剤及びク
リーム剤を製造する場合の基剤成分としては、白色ワセ
リン、流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリスタ
リンワックス、スクワラン及びプラスチベース等の炭化
水素;セタノール、ステアリルアルコール及びベヘニル
アルコール等の高級アルコール;イソステアリン酸及び
オレイン酸等の高級脂肪酸;中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロ
ピル及びパルミチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステ
ル;ポリソルベート80及びポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等の界面活性剤;カルボキシビニルポリマー、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン及
びヒアルロン酸ナトリウム等の高分子化合物;グリセリ
ン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル等の多価アルコール;ジイソプロパノールアミン、水
酸化ナトリウム、リン酸二水素カリウム及びリン酸水素
ナトリウム等のpH調節剤;リン酸水素ナトリウム、塩
化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム
及びエデト酸ナトリウム等の安定化剤;メチルパラベ
ン、プロピルパラベン、塩化ベンザルコニウム及び塩化
ベンゼトニウム等の防腐剤等が挙げられる。
【0008】液剤、ゲル剤、懸濁剤及びエアゾール剤を
製造する場合、上記成分及び水等の媒体を混合して製造
するが、その配合割合に特に制限はなく、好ましくは水
(媒体)50〜99重量%、高級アルコール0〜25重
量%、脂肪酸エステル0〜20重量%、懸濁化剤0〜5
重量%、高分子化合物0〜10重量%、多価アルコール
0〜30重量%、pH調節剤0〜10重量%、安定化剤
0〜10重量%及び防腐剤0〜5重量%である。また、
その他に上述した添加剤を添加することもできる。軟膏
剤、乳剤及びクリーム剤を製造する場合、上記成分及び
水等の媒体を混合して製造するが、その配合割合に特に
制限はなく、好ましくは水(媒体)0〜80重量%、炭
化水素0〜90重量%、高級アルコール0〜25重量
%、高級脂肪酸0〜25重量%、脂肪酸エステル0〜2
0重量%、界面活性剤0.01〜10重量%、高分子化合
物0〜10重量%、多価アルコール0〜30重量%、p
H調節剤0〜10重量%、安定化剤0〜10重量%及び
防腐剤0〜5重量%である。また、その他に上述した添
加剤を添加することもできる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定され
ないことはいうまでもない。実施例1 ドンペリドン0.1gに乳酸0.5g及び精製水10gを加
えて混合溶解し、ドンペリドン溶液を作製した。次い
で、クエン酸0.29g、リン酸水素二ナトリウム1.03
g、グリセリン0.54g及び塩化ベンザルコニウム0.0
1gを精製水87.53gを加えて溶解した溶液を、上記
ドンペリドン溶液に加えて混合し、本発明の点鼻適用製
剤(液剤)を得た。得られた液剤のpHは5.5であっ
た。実施例2 ドンペリドン0.5gに乳酸1.0g及び精製水10gを加
えて混合溶解し、ドンペリドン溶液を作製した。次い
で、クエン酸0.09g、リン酸水素二ナトリウム1.34
g、グリセリン0.1g及び塩化ベンザルコニウム0.01
gを精製水86.96gを加えて溶解した溶液を、上記ド
ンペリドン溶液に加えて混合し、本発明の点鼻適用製剤
(液剤)を得た。得られた液剤のpHは5.5であった。実施例3 ドンペリドン0.1gにクエン酸0.5g及び精製水10g
を加えて混合溶解し、ドンペリドン溶液を作製した。次
いで、リン酸水素二ナトリウム0.67g及び塩化ベンザ
ルコニウム0.01gを精製水88.72gに加えて溶解し
た溶液を、上記ドンペリドン溶液に加えて混合し、本発
明の点鼻適用製剤(液剤)を得た。得られた液剤のpH
は5.0であった。
【0010】実施例4 ドンペリドン0.5gに乳酸2.0g及び精製水10gを加
えて混合溶解し、ドンペリドン溶液を作製した。次い
で、水酸化ナトリウム0.58g及び塩化ベンザルコニウ
ム0.01gを精製水86.91gに加えて溶解した溶液
を、上記ドンペリドン溶液に加えて混合し、本発明の点
鼻適用製剤(液剤)を得た。得られた液剤のpHは4.9
であった。実施例5 ドンペリドン1gに酒石酸0.1g及び塩化ナトリウム0.
8gを精製水10gに溶解した溶液を加えて混合し、ド
ンペリドン溶液を作製した。次いで、リン酸水素二ナト
リウム1.34g、ポリソルベート80 1g及び塩化ベ
ンザルコニウム0.01gを精製水85.75gに加えて溶
解した溶液を、上記ドンペリドン溶液に加えて混合し、
本発明の点鼻適用製剤(懸濁剤)を得た。得られた懸濁
剤のpHは6.3であった。実施例6 ドンペリドン0.25gに乳酸1.0g及び精製水10gを
加えて混合溶解し、ドンペリドン溶液を作製した。次い
で、オクチルドデカノール5.0g、モノステアリン酸グ
リセリン3.0g、ポリオキシエチレンステアリールエー
テル4.5g、ポリオキシエチレンセチルエーテル0.5g
及び流動パラフィン5gを上記ドンペリドン溶液に加え
て加熱混合した。次いで、グリセリン0.5g、塩化ベン
ザルコニウム0.01g及び水酸化ナトリウム0.35gを
精製水69.89gに加えて混合した溶液を添加した後冷
却混合し、本発明の点鼻適用製剤(乳剤)を得た。得ら
れた乳剤のpHは6.1であった。
【0011】実施例7 ドンペリドン0.25gに乳酸0.5g及び精製水10gを
加えて混合溶解し、ドンペリドン溶液を作製した。次い
で、ヒドロキシプロピルセルロース2gを精製水50g
に加えて溶解した溶液を、上記ドンペリドン溶液に加え
て混合した。次いで、水酸化ナトリウム0.13g、グリ
セリン3g及び塩化ベンザルコニウム0.01gを精製水
34.11gに加えて混合溶解した溶液を加え、本発明の
点鼻適用製剤(ゲル剤)を得た。得られたゲル剤のpH
は5.5であった。実施例8 ドンペリドン0.1gにクエン酸0.5g及び1,3−ブチ
レングリコール15.0gを加えて混合し、次いで、モノ
ステアリン酸ソルビタン2g、流動パラフィン5g及び
白色ワセリン77.4gを加えて加熱溶解した後、冷却攪
拌して本発明の点鼻適用製剤(軟膏剤)を得た。得られ
た軟膏剤を精製水で10倍に希釈してpHを測定したと
ころ、pHは6.4であった。
【0012】比較例1 アラビアゴム末0.6gを精製水14.399gに溶解し、
アラビアゴム末溶液を作製した。次いで、該アラビアゴ
ム末溶液にドンペリドン0.001gを加えて混合し、経
口投与用懸濁剤を得た。得られた経口投与用懸濁剤のp
Hは4.6であった。比較例2 アラビアゴム末4gを精製水95.99gに溶解し、アラ
ビアゴム末溶液を作製した。次いで、該アラビアゴム末
溶液にドンペリドン0.01gを加えて混合し、経口投与
用懸濁剤を得た。得られた経口投与用懸濁剤のpHは4.
6であった。
【0013】試験例1 ドンペリドンの吸収試験1 実施例3で得られた液剤を、マイクロシリンジを用いて
ラットの両鼻孔に10μlずつ、1〜2分かけて徐々に
滴下投与した(ドンペリドンの投与量は0.02mg)。
また、比較例1で得られた経口投与用懸濁剤を、経口投
与ゾンデを用いてラット1匹当たり1.5mlずつを強制
投与した(ドンペリドンの投与量は0.1mg)。点鼻投
与及び経口投与を行ったラットの鎖骨下静脈より経時的
に血液を採取し、血液中のドンペリドン濃度を高速液体
クロマトグラフ法により定量した。なお、点鼻投与及び
経口投与は何れも5匹のラットを用いて無麻酔下で行
い、採血も無麻酔下で行った。定量の結果を図1に示
す。図1から明らかなように、本発明の点鼻適用製剤を
ラットに点鼻投与した場合、ドンペリドンの血中濃度は
経口投与による場合と比較して明らかに高く、点鼻投与
は、経口投与の約10〜30倍の吸収性を示した。
【0014】試験例2 ドンペリドンの吸収試験2 実施例4で得られた液剤を、マイクロシリンジを用いて
ウサギの両鼻孔に50μlずつ注入投与した(ドンペリ
ドンの投与量は0.5mg)。また、比較例2で得られた
経口投与用懸濁剤を、経口投与ゾンデを用いてウサギ1
匹当たり5mlずつを強制投与した(ドンペリドンの投
与量は0.5mg)。点鼻投与及び経口投与を行ったウサ
ギの耳翼辺縁静脈より、経時的に血液を採取し、血液中
のドンペリドン濃度を高速液体クロマトグラフ法により
定量した。なお、点鼻投与及び経口投与は何れも6匹の
ウサギを用いて無麻酔下で行い、採血も無麻酔下で行っ
た。定量の結果を図2に示す。図2から明らかなよう
に、本発明の点鼻適用製剤をウサギに点鼻投与を行った
場合と経口投与を行った場合では、投与後1時間後及び
2時間後においては血中濃度に差は認められなかった
が、投与後30分後においては点鼻投与の方が高い血中
濃度を示し、吸収性が速やかであることが確認された。
【0015】
【発明の効果】本発明の点鼻適適用製剤は、吸収性が良
好であると共に即効性であり、悪心、嘔吐、食欲不振、
腹部膨満、上腹部不快感、腹痛及び胸やけ等の消化器症
状及び薬剤投与に伴う上記症状の治療に有用なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラットにおけるドンペリドン点鼻適用製剤と経
口投与剤の吸収性試験を行った結果である。
【図2】ウサギにおけるドンペリドン点鼻適用製剤と経
口投与剤の吸収性試験を行った結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 47/12 A61K 47/12 G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分としてドンペリドンの少なくと
    も一部が媒体に溶解しており、且つpHが4.8〜7.0で
    ある点鼻適用製剤。
  2. 【請求項2】 液剤、ゲル剤、懸濁剤、エアゾール剤、
    軟膏剤、乳剤又はクリーム剤である請求項1記載の点鼻
    適用製剤。
  3. 【請求項3】 塩酸、リン酸、乳酸、クエン酸及び酒石
    酸からなる群から選択される1種以上の化合物を含有す
    る請求項1又は2記載の点鼻適用製剤。
JP24268897A 1997-09-08 1997-09-08 点鼻適用製剤 Pending JPH1179994A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24268897A JPH1179994A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 点鼻適用製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24268897A JPH1179994A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 点鼻適用製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1179994A true JPH1179994A (ja) 1999-03-23

Family

ID=17092766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24268897A Pending JPH1179994A (ja) 1997-09-08 1997-09-08 点鼻適用製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1179994A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003095974A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Asahi Kasei Corp 骨形成を安全に促進させる医薬複合剤
WO2004030667A1 (ja) * 2002-10-01 2004-04-15 Taisho Pharmaceutical Co.,Ltd. 点鼻剤組成物
WO2004113332A1 (ja) * 2003-06-19 2004-12-29 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. 経鼻製剤
JP2005533076A (ja) * 2002-06-20 2005-11-04 ノバルテイス・コンシユーマー・ヘルス・エス・アー ムコ多糖及びプロピレングリコールを含む鼻用組成物
JP2013053136A (ja) * 2011-08-09 2013-03-21 Taisho Pharmaceutical Co Ltd 内服液剤

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003095974A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Asahi Kasei Corp 骨形成を安全に促進させる医薬複合剤
JP2005533076A (ja) * 2002-06-20 2005-11-04 ノバルテイス・コンシユーマー・ヘルス・エス・アー ムコ多糖及びプロピレングリコールを含む鼻用組成物
WO2004030667A1 (ja) * 2002-10-01 2004-04-15 Taisho Pharmaceutical Co.,Ltd. 点鼻剤組成物
WO2004113332A1 (ja) * 2003-06-19 2004-12-29 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. 経鼻製剤
JP2013053136A (ja) * 2011-08-09 2013-03-21 Taisho Pharmaceutical Co Ltd 内服液剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10238640B2 (en) Pharmaceutical suspension composition
KR100621817B1 (ko) 비스테로이드성 소염(nsai) 약물을 포함하는 국소 투여용 수성 약제학적 조성물
EP0946155B1 (en) Pharmaceutical composition for treating fecal incontinence and anal itch
US11382900B2 (en) Composition for preventing or treating sleep disorders
CA2100569A1 (en) Compositions
EP1446119A2 (en) Compositions comprising ipatropium and xylometazoline for treatment of the common cold
US5795916A (en) Composition of external preparation
JPH10287588A (ja) 医薬製剤
US20090048344A1 (en) Pharmaceutical composition comprising 5-methyl-2-2' (chloro-6'-fluoroanilino phe nylacetic acid
JP2011503105A (ja) バルサルタン含有液体組成物
TWI314454B (en) An oral liquid pharmaceutical composition of leukotriene antagonists
JP3091285B2 (ja) 外用消炎鎮痛剤
JPH1179994A (ja) 点鼻適用製剤
JP5307309B2 (ja) 吉草酸酢酸プレドニゾロン及び塩基性局所麻酔薬を配合した外用剤
DE69006863T2 (de) Ein piperidinylalkanolantihistaminikum enthaltende flüssige Arzneizubereitungen.
EA023294B1 (ru) Фармацевтическая композиция, содержащая солифенацин
EP1452169A1 (en) Aqueous base liquid pharmaceutical compositions in suspension form for the oral administration of ibuprofen
JP4372398B2 (ja) フリーラジカル性疾患用外用剤
JP2016540748A (ja) オンダンセトロン舌下スプレー製剤
WO2013062497A1 (en) Liquid pharmaceutical formulations
WO2000076507A1 (en) Method for increasing the solubility of morphine and pharmaceutical compositions prepared therefrom
JPH0696527B2 (ja) 消炎鎮痛ゲル剤
JPS6272617A (ja) 鼻腔内投与用薬剤組成物
JP2000247875A (ja) 外用消炎鎮痛剤
JP2004189731A (ja) 点鼻剤