JPH1179572A - 住宅用エレベーターの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】乗客の簡単な操作でエレベーターを乗り込み階
に戻し、再度目的階に向けて出発させる。 【解決手段】入力装置２は戻り釦の動作を検出、記憶装
置３は乗り込み階とかご呼び登録階を記憶する。制御装
置５はこれらの信号に応じてかごを乗り込み階に戻し、
タイマー４から入力するドアタイム満了信号にて再度か
ご呼び登録階に向けて走行させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エレベーターの制
御装置に係わり、特に住宅用のエレベーターの制御装置
に係わる。

【０００２】

【従来の技術】かご呼びのキャンセル機能として特開平
4−42181号公報では、一旦登録されたかご呼びを再度所
定時間内に継続して押すことにより、登録されたかご呼
びを取り消す機能が提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、誤
登録によるかご呼びを釦の操作によりキャンセルするも
のであり、乗り込み階に戻ることについては考慮されて
おらず、乗り込み階に戻りたいときは、乗り込んだ階の
かご呼びを再度登録する必要があった。

【０００４】住宅用エレベーターでは、その利用者は通
常その住宅に住むものに限定されており、乗り合いにな
るケースも殆どない。すなわち、乗客がエレベーターを
ある程度自由に独占使用できる環境にある。

【０００５】例えば、１階から乗り込んで３階に走行中
に忘れ物に気付き、１階に戻りたいときには３階まで行
ってから戻るより、２階に一旦停止し即１階に戻った方
が便利である。さらに元々３階に行く用事があったのだ
から、再度１階から乗り込んだ後は再度３階を登録する
ことなく目的階に走行できた方が便利である。しかしな
がら、一般のビルではこのような使い方をすることは、
他の乗客がいることから実質不可能であり、乗客が限定
されている住宅用エレベーターならではの使い勝手であ
る。

【０００６】この使い勝手を実現するにあたって従来の
技術は、かご呼びをキャンセルするためだけの機能であ
り、再度かご呼びを登録しなければ乗り込み階に戻るこ
とも、再度目的階に行くこともできなかった。

【０００７】本発明の目的は、戻り釦を操作のみで前記
したエレベーターの運転を実現することにより住宅用エ
レベーターの使い勝手を向上させることができる住宅用
エレベーターの制御装置にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、かご内
操作盤の戻り釦及びその入力を検出する検出装置と、か
ご呼びを押した乗客の乗り込み階及び目的階を記憶する
記憶装置を設け、これらの出力に応じてエレベーターの
乗りかごが乗り込み階に自動で戻り、再度目的階に向け
て出発すことにより達成される。

【０００９】即ち、記憶装置は乗客がホール呼びにてか
ごに乗り込んだ階と、乗客が押したかご呼び階を随時記
憶する。走行中に乗客が戻り釦を押したことを検出装置
が検出する。これらの信号はエレベーターの制御装置に
伝えられ、制御装置はその信号に応じてかごを乗り込み
階及び目的階に走行させる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
より説明する。

【００１１】図１は本発明の一実施例を示すシステムブ
ロック図である。図２は１階から３回に向けてサービス
中の動作を説明するフローチャートである。図１におい
て１はかご内操作盤に設置された戻り釦、２は戻り釦が
押されたことを検出する入力装置、３は乗客の乗り込み
階及びかご呼び登録階を記憶する記憶装置、４は乗り込
み階に戻ったときに戸開時間をカウントするタイマー、
５はエレベーターの制御装置である。

【００１２】まず、図１により一実施例のシステム構成
を説明する。入力装置２は戻り釦１の動作を検出する
と、制御装置２に動作信号２ａを出力する。記憶装置３
は乗客が乗り込んだ階とかご呼び登録階を常に記憶し、
乗り込み階床信号３ａとかご呼び信号３ｂを制御装置５
に出力する。タイマー４はかごが乗り込み階に戻ったと
きのドアタイムをカウントし、ドアタイム満了信号４ａ
を制御装置５に出力する。制御装置５は戻り釦の動作信
号２ａと乗り込み階床信号３ａによりかごを最寄階に停
止させ、乗り込み階に向けて出発させる。さらにドアタ
イム満了信号４ａとかご呼び階信号３ｂにより、再度か
ごをかご呼び登録階に向けて出発させる。次に図２によ
り一実施例の動作を説明する。

【００１３】（１）１階から乗客が乗り込み、３階のか
ご呼びを登録する。このとき乗り込み階と３階のかご呼
びを記憶装置３が記憶する（ステップ１０）。

【００１４】（２）入力装置２で戻り釦が押されたか検
出する。押されていない場合はかごは通常通り３階に走
行する（ステップ２０）。

【００１５】（３）戻り釦が押されると制御装置５は記
憶装置３から乗り込み階床信号を入力し、かごを１階に
向けて走行させる（ステップ３０）。

【００１６】（４）１階に停止後は戸開状態で待機する
（ステップ４０）。

【００１７】（５）タイマー４はドアタイムをカウント
し、一定時間経過するとドアタイム満了信号を制御装置
５に出力する（ステップ５０）。

【００１８】（６）制御装置５はドアタイム満了信号を
検出すると、記憶装置３からかご呼び信号を入力し、か
ごを再度３階に向け走行させる（ステップ６０）。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、乗客はエレベーターが
走行開始した後、乗り込み階に忘れ物をしたことに気付
いたとき、戻り釦を押すだけで乗り込み階に戻ることが
できる。さらに、元々の目的階を記憶していることか
ら、乗客は再度かご呼び操作を行うことがなく再度目的
階に向けて出発することができ、エレベーターの使い勝
手を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すシステムブロック図で
ある。

【図２】本発明の一実施例の動作を説明するフローチャ
ートである。

【符号の説明】

１…戻り釦、２…入力装置、３…記憶装置、４…タイマ
ー、５…制御装置。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】住宅に設置されるエレベーターの制御装置
   において、かご内操作盤に設けた戻り釦が押されたこと
   を検出する検出装置と、かごの出発した階を常に記憶す
   る記憶装置により、かご呼びにて走行中に戻り釦が押さ
   れたことを検出し、かごを一旦乗り込み階に戻すことを
   特徴とする住宅用エレベーターの制御装置。
2. 【請求項２】前記請求項１において、かごが乗り込み階
   に到着後は一定時間戸階待機し、再度先に登録してある
   かご呼び階に向けて出発し直すことを特徴とする住宅用
   エレベーターの制御装置。