JPH1178821A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JPH1178821A
JPH1178821A JP27066897A JP27066897A JPH1178821A JP H1178821 A JPH1178821 A JP H1178821A JP 27066897 A JP27066897 A JP 27066897A JP 27066897 A JP27066897 A JP 27066897A JP H1178821 A JPH1178821 A JP H1178821A
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JP
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hydraulic pressure
accumulator
brake
spool
control valve
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JP27066897A
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Hirotaka Oikawa
浩隆 及川
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキペダルが操作されていない状態にお
けるスプールの固着を防止と、ブレーキペダルを操作し
たときの良好なブレーキの応答性を確保したブレーキ液
圧制御装置の提供。 【解決手段】 停車状態が検出されたときには、液圧制
御弁5が作動してアキュムレータ4eに蓄えられている
ブレーキ液は、出力ポート14を介してホイールシリン
ダ3側に供給された後、ホイールシリンダ3側からリリ
ーフポート15を介してリザーバ4dに戻され、この繰
り返し実行によって液圧供給源4のアキュムレータ4e
に蓄えられていたブレーキ液の圧力は消費されて低下す
るので、その後は液圧制御弁5のスプール17に高圧の
ブレーキ液が作用することがなく、スプールの固着を防
止できる。これにより、良好なブレーキの応答性を確保
できる等の効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両用
ブレーキ装置の制動力を制御するブレーキ液圧制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブレーキ液圧制御装置の一として、ブレ
ーキペダルの操作量を検出するブレーキペダル操作量検
出手段と、リザーバに蓄えられたブレーキ液を倍力して
アキュムレータに蓄え、該アキュムレータに蓄圧された
ブレーキ液を供給先へ供給する液圧供給源と、供給され
たブレーキ液圧に応じた制動力を車輪に与えるホイール
シリンダと、前記液圧供給源のアキュムレータと連通す
る入力ポート、該ホイールシリンダと連通する出力ポー
ト、及び前記液圧供給源のリザーバと連通するリリーフ
ポートが開口されたスリーブ内を、出力ポートを入力ポ
ートに連通させる増圧位置と出力ポートをリリーフポー
トに連通させる減圧位置との間で、ソレノイドの推力に
応じて移動するスプールからなる液圧制御弁と、ブレー
キペダル操作量検出手段の出力に応じて液圧制御弁のソ
レノイドの推力を制御する液圧制御弁制御手段とを備え
てなるものが知られている。
【0003】この種のブレーキ液圧制御装置において
は、従来、ブレーキペダルが操作されていない状態の場
合、すなわち液圧制御弁のソレノイドに推力を発生させ
るための駆動電流が供給されていないソレノイドの非作
動時は、液圧供給源のアキュムレータの圧力は高圧に保
たれているため、このアキュムレータの高圧のブレーキ
液が入力ポートを介して液圧制御弁のスプールに作用す
ることになり、入力ポートとリリーフポートとの間に発
生する圧力差等によってスプールがスリーブ内で固着し
てしまう虞れがあった。
【0004】そこで、従来においては、上述したような
液圧制御弁のスプール固着現象を防止するために、液圧
供給源のアキュムレータと液圧制御弁の入力ポートとの
間に電磁弁からなる開閉弁を設け、ソレノイドの非作動
時にはこの開閉弁を閉じて、液圧制御弁のスプールにア
キュムレータの高圧のブレーキ液が作用しないように構
成したものがある。また、上記開閉弁に代えて、液圧供
給源におけるアキュムレータとリザーバとの間を別途電
磁弁からなる開閉弁を設けて液圧制御弁を介さずに連通
し、ソレノイドの非作動時にはこの開閉弁を開いて、ア
キュムレータに蓄えられている高圧のブレーキ液をこの
バイパス通路を介してリザーバに開放し、液圧制御弁の
スプールには高圧のブレーキ液が作用しないように構成
したものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように電磁弁からなる開閉弁を追加したものにあって
は、電磁弁の追加分だけ装置が大型化し、車両のエンジ
ンルーム内の限られたスペースをさらにこの電磁弁のた
めにさかねばならず、またこの電磁弁の作動による消費
電力の増大、作動時の高圧ブレーキ液の衝撃による大き
な作動音の発生、等という問題点があった。
【0006】また、この液圧制御弁のスプール固着現象
を防ぐために、運転状態(キースイッチが操作状態)に
あるときには、液圧制御弁制御手段から予めディザ電流
を重畳させてソレノイドに駆動電流を出力し、液圧制御
弁のスプールを常時ディザ振動させて固着防止を図るこ
とも考えられる。しかし、これとても、車両がバッテリ
が充電されない停車状態(キースイッチが切られている
状態)にあるときには、このディザ電流を流し続けてお
くことはできないため、やはり車両の停車状態にあって
は液圧制御弁のスプールに高圧のブレーキ液が作用する
こととなってしまい、スプールの固着現象が起きてしま
う。
【0007】本発明は上記事情を鑑みてなされたもので
あって、車両がキースイッチを切られた停車状態にある
ときでも液圧制御弁のスプール固着を防止したブレーキ
液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダル
操作量検出手段と、リザーバに蓄えられたブレーキ液を
倍力してアキュムレータに蓄え、該アキュムレータに蓄
圧されたブレーキ液を供給先へ供給する液圧供給源と、
供給されたブレーキ液圧に応じた制動力を車輪に与える
ホイールシリンダと、前記液圧供給源のアキュムレータ
と連通する入力ポート、該ホイールシリンダと連通する
出力ポート、及び前記液圧供給源のリザーバと連通する
リリーフポートが開口されたスリーブ内を、入力ポート
を出力ポートに連通させる増圧位置と出力ポートをリリ
ーフポートに連通させる減圧位置との間で、ソレノイド
の推力に応じて移動するスプールからなる液圧制御弁
と、前記ブレーキペダル操作量検出手段の出力に応じて
該液圧制御弁のソレノイドの推力を制御する液圧制御弁
制御手段とを備えてなるブレーキ液圧制御装置におい
て、運転者による停車操作を検出する停車操作検出手段
と、該停車操作検出手段による停車状態の検出により、
前記液圧供給源におけるブレーキ液のアキュムレータへ
の蓄圧を停止させるとともに、前記アキュムレータのス
プールを増圧位置と減圧位置との間で移動変位させて、
前記アキュムレータに蓄えられているブレーキ液の液圧
を下げるべく前記液圧制御弁のソレノイドの推力を制御
するアキュムレータ圧強制低下手段とを設けてなること
を特徴としている。
【0009】そして、本発明によれば、停車状態が検出
されると、液圧供給源におけるブレーキ液のアキュムレ
ータへの蓄圧が停止され、さらに液圧制御弁が作動して
アキュムレータに蓄えられているブレーキ液は出力ポー
トを介してホイールシリンダ側に供給された後、ホイー
ルシリンダ側からリリーフポートを介してリザーバに戻
され、停車状態が検出されたときには液圧供給源のアキ
ュムレータに蓄えられていたブレーキ液の圧力は消費さ
れて低下するので、その後は液圧制御弁のスプールに高
圧のブレーキ液が作用することがなく、スプールの固着
を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のブレーキ液圧制御
装置の実施の形態を図面とともに説明する。図1におい
て、1はブレーキペダルであり、このブレーキペダル1
の踏み込み操作により、マスタシリンダ2はブレーキペ
ダル1の操作量に応じた液圧を発生するようになってい
る。3は液圧によって車輪に対して制動力を発生するホ
イールシリンダで、4はホイールシリンダ3に供給する
ための倍力されたブレーキ液を発生させる液圧供給源、
5はブレーキペダル1の操作量に基づいて液圧供給源4
からホイールシリンダ3に作用するブレーキ液圧を調整
する液圧制御弁である。
【0011】30は、液圧制御弁5の駆動を制御するこ
とにより、液圧供給源4からホイールシリンダ3に供給
される液圧を調整して、ホイールシリンダ3にブレーキ
ペダル1の操作量に応じた制動力を発生させるためのコ
ントローラECUで、CPU(中央処理装置),ROM
(Read Only Memory),RAM(Random Access Memor
y),I/O(入出力インタフェース)等が備えられて
いる。コントローラECU30は、入力される各種信号
に基づいて、後述するモータ4c、フェイルセーフ弁
8、及び液圧制御弁5のソレノイド22等を制御するた
めの信号を演算算出し、出力する機能を有する。
【0012】マスタシリンダ2の出力側の管路61に
は、開閉弁6を介して、ドライバーがブレーキペダル1
を操作したときのストロークと反力とを与えるストロー
クシュミレータ7が接続され、また、フェイルセーフ弁
8を介して、ホイールシリンダ3が接続されている。
9,10は、それぞれマスタシリンダ2及びホイールシ
リンダ3の液圧を測定する圧力センサであって、これら
の出力はそれぞれコントローラECU30へ供給されて
いる。また、44は車輪の回転速度を検出する車輪速セ
ンサ、45はブレーキペダル1を操作しているときに閉
成して図示せぬブレーキランプを点灯させるためのブレ
ーキスイッチ、46は図示せぬパーキングブレーキを操
作しているときに閉成して運転席のパーキングランプを
点灯させるためのパーキングスイッチ、47は運転席に
設けられたキースイッチ(イグニッションスイッチ)で
ある。そして、これら車輪速センサ44,ブレーキスイ
ッチ45,パーキングスイッチ46,キースイッチ47
の出力もコントローラECU30へ供給されている。
【0013】次に、前記液圧供給源4の構成について説
明する。4aは液圧ポンプであって、この液圧ポンプ4
aはモータ4cによって駆動され、リザーバ4dからブ
レーキ液を吸引し、倍力された液圧を発生するようにな
っている。液圧ポンプ4aの出力側にはアキュムレータ
4bが接続され、ホイールシリンダ3に供給するための
倍力された高い液圧のブレーキ液を蓄えるようになって
いる。4eはアキュムレータ4b内に蓄えられたブレー
キ液の圧力を検出するセンサで、この圧力センサ4eか
らの検出結果及びキースイッチ47の状態に基づいて、
コントローラECU30は、キースイッチ47がON状
態にあるときには、アキュムレータ4b内の圧力が第1
の所定値以下となった場合にモータ4cを駆動して、液
圧ポンプ4aによってアキュムレータ4b内の圧力を第
2の所定値(>第1の所定値)まで加圧させることによ
り、アキュムレータ4b内に蓄えられたブレーキ液の液
圧を所定範囲内に保つようになっている。
【0014】次に、液圧制御弁5の構成について説明す
る。11は本体ケーシングとしての段付きスリーブであ
って、スリーブ11は段付きの孔12を有し、入力ポー
ト13及び出力ポート14が孔12の小径部12bに、
リリーフポート15及びドレーンポート16が孔12の
大径部12aに、それぞれ図示したように開口されてい
る。そして、入力ポート13は、管路51を介して、液
圧供給源4のアキュムレータ4b及びポンプ4aの出力
側に接続され、リリーフポート15は、管路52を介し
て、液圧供給源4のリザーバ4dに接続されて大気開放
されており、ドレーンポート16は、管路53を介し
て、液圧供給源4のリザーバ4dに接続されている。ま
た、出力ポート14は、管路54を介して、フェールセ
ーフ弁8に接続されている。
【0015】孔12には、スプール17が摺動自在に収
容されている。このスプール17は、径が異なる2つの
円柱部材を同軸に連設した構成となっており、前記入力
ポート13及びリリーフポート15を出力ポート14に
対して連通、遮断制御する働きを有する。入力ポート1
3とその小径スプール17bとの間には可変絞りsが形
成され、またリリーフポート15とその大径スプール1
7aとの間には可変絞りuが形成されている。したがっ
て、スプール17が図中左方向へ移動することによって
可変絞りuが閉じるとともに、可変絞りsが開き、出力
ポート14の圧力が増加する。
【0016】出力ポート14の出力は、ホイールシリン
ダ3へ向かう管路54から分岐した管路55を介して、
液圧制御弁5の一端側の反力室18に接続されており、
この反力室18は受圧面積差に基づく反力発生手段を構
成する。この反力室18は、孔12の一端側と大径スプ
ール17aの小径スプール17bとは反対側の端面によ
って形成される空間からなり、この反力室18内には、
スプール17に図1中右方への付勢力を与え、ブレーキ
ペダル1が操作されていない場合、可変絞りsを閉じ、
可変絞りuを連通させておくための圧縮ばね21が介在
させられている。これにより、ブレーキペダル1が操作
されていない場合、出力ポート14は、管路55,反力
室18を介して、リリーフポート15に連通されてい
る。
【0017】また、スリーブ11の他端には、比例ソレ
ノイド22が設けられている。この比例ソレノイド22
は、孔12の小径部12b内を軸方向に移動可能に設け
られた可動子23、この可動子23に軸方向への推進力
を与えるべく設けられたコイル24およびヨーク25
と、可動子23とヨーク25との間に介在して可動子2
3を小径スプール17bの端面に当接させておく圧縮ば
ね26とから構成されている。
【0018】以上説明したように、本発明の一実施形態
によるブレーキ液圧制御装置は構成されるが、次にその
コントローラ30の制御構成とこれに基づくブレーキ液
圧制御装置の作用について説明する。
【0019】上記構成からなる液圧制御装置において、
ブレーキペダル1が踏み込まれると、コントローラEC
U30は、圧力センサ9から供給される信号またはブレ
ーキスイッチ45から供給される信号によってドライバ
ーによるブレーキペダル1の操作を検知し、開閉弁6を
開弁し、フェールセーフ弁8の連通を液圧制御弁5側に
切り換える一方、圧力センサ9から供給される信号に基
づいて、ドライバーによるブレーキペダル1の操作量を
検出し、ブレーキペダル1の操作量に対応したホイール
シリンダ3へ供給すべき液圧を調整する電流値を演算
し、スプール17の固着防止のためのディザ電流を重畳
して出力する。ソレノイド22はコントローラECU3
0から供給される電流値に応じた推力を図1中の左方向
に発生させ、スプール17を図中左方向に推進させる。
このようにして、スプール17が図1中の左方向へディ
ザ振動しながら移動して可変絞りsが開くと、出力ポー
ト15及び管路54を介して、ポンプ4cから吐出され
アキュムレータ4bに貯留されている倍力されたブレー
キ液がホイールシリンダ3へ供給されるので、ホイール
シリンダ3では供給された液圧に応じた制動力が得られ
ることになる。
【0020】そして、ブレーキペダル1の操作量に応じ
た液圧がホイールシリンダ3で発生したときには、液圧
制御弁5は、スプール17に作用する比例ソレノイド2
2の可動子23の推力と、圧縮ばね21の付勢力及びス
プール17の大径スプール17aと小径スプール17b
との受圧面積差に基づく差圧力とが釣り合うことによっ
て、スプール17はブレーキ液の入力ポート13からの
流入量とリリーフポート15からの流出量とが略等しく
なるように、孔12内でディザ振動しながら位置するよ
うになる。
【0021】一方、ブレーキペダル1が放されると、こ
れをコントローラECU30は圧力センサ9から出力さ
れる信号で読み込み、ホイールシリンダ3の液圧を0M
Paにするような比例ソレノイド22に供給する電流値
を算出する。この電流値は、予め液圧制御弁5やホイー
ルシリンダ3の特性に合わせて設定されている。そし
て、コントローラECU30が比例ソレノイド22へこ
の算出した電流値にスプール17の固着防止のためのデ
ィザ電流を重畳して出力する結果、比例ソレノイド22
が発生する可動子23による推力は減少し、スプール1
7は移動位置からディザ振動しながら右方向に戻されて
可変絞りuを開き、ホイールシリンダ3に供給されてい
たブレーキ液が、管路55,反力室12,リリーフポー
ト15,管路52を介して、液圧供給源4のリザーバ4
dに戻される。
【0022】この結果、ブレーキペダル1が放されてホ
イールシリンダ3の液圧がなくなると、コントローラE
CU30は、圧力センサ10の出力によってホイールシ
リンダ3の液圧が0Mpaになったのを確認して、フェ
ールセーフ弁8をマスタシリンダ2側へ切り換え、開閉
弁6を閉弁する。
【0023】したがって、ブレーキペダル1が操作され
ていない状態では、液圧制御弁5ののスプール17に
は、入力ポート13を介して、入力ポート13からの洩
れるアキュムレータ4b側の高いブレーキ液圧が作用し
ているが、前述したように、キースイッチ47がON状
態にある間は、液圧制御弁5の比例ソレノイド22には
常にディザ電流が供給され、スプール17がディザ振動
していることによって、孔12内でスプール17が固着
してしまうのを防止できる。これにより、良好なブレー
キの応答性を確保できる。
【0024】これに対し、車両のキースイッチ47がO
FFとされ、ブレーキペダル1が操作されていない状態
では、本ブレーキ液圧制御装置をはじめ、図示せぬ車両
に搭載された電装機器に駆動電力を供給するバッテリの
電力を、液圧制御弁5の比例ソレノイド22にディザ電
流を供給し続けることによって無為に消費してしまうこ
とになるため、液圧制御弁5の比例ソレノイド22にデ
ィザ電流を供給し続けていることはできない。そこで、
コントローラ30は、図2及び図3に示す如くの制御構
成をさらに備えており、以下、その制御構成につき説明
する。
【0025】コントローラ30は、その液圧制御弁5の
制御サイクル毎に、図2に示すように、キースイッチ4
7がOFFになっているか?(ステップS1)、車輪速
センサ44の出力に基づき演算される車速がゼロで車両
が停止状態となっているか?(ステップS2)、ブレー
キスイッチ45の出力に基づきブレーキペダル1が操作
状態に無いか?(ステップS3)、パーキングスイッチ
46の出力に基づきパーキングブレーキが操作されてい
る状態にあるか?(ステップS4)、液圧供給源4の圧
力センサ4eの出力に基づきアキュムレータ4b内の液
圧が0Mpaにまだ低下していないか?(ステップS
5)を監視し、いずれかの条件が満たされない場合に
は、コントローラ30のRAM内に形成された停車確認
用のタイマのカウント値tをゼロ・リセットする一方
(ステップS6)、これらステップS1〜5の全ての条
件が満たされている場合は、前記停車確認用のタイマの
カウント値tをインクリメントする(ステップS7)。
そして、さらにコントローラ30は、前記ステップS7
の処理を行った場合は、インクリメントされ更新された
前記停車確認用のタイマのカウント値tが予め設定され
た停車確認時間T1を経過しているか否かを監視する
(ステップS8)。この上述したステップS1からステ
ップS8のコントローラ30による監視制御によって、
車両の停止が確認され、停車操作検出手段が構成される
ようになっている。
【0026】なお、上記本実施形態の停車確認におい
て、ステップS1のキースイッチ47の出力状態の監視
に加え、さらにステップS2に示す車速の監視、ステッ
プS3に示すブレーキスイッチ45の監視、ステップS
4に示すパーキングスイッチ46の出力監視、及びステ
ップS6からステップS8に示す停車確認時間T1の経
過監視を加えたのは、停車確認についてより安全のため
の確実を期すためで、その一部は省略することも可能で
ある。
【0027】この結果、既に停車確認時間T1が経過し
ていることがステップS8に示す停車確認時間T1の経
過監視で確認された場合には、コントローラ30は液圧
供給源4のアキュムレータ4bに蓄圧されているブレー
キ液圧の減圧処理を行うようになっている(ステップS
9)。
【0028】本実施形態の場合、コントローラ30が行
う、上記ステップS9の液圧供給源4のアキュムレータ
4bに蓄圧されているブレーキ液圧の減圧処理の繰り返
し実行によって、図3に示すように、アキュムレータ4
bに蓄圧されているブレーキ液圧の減圧が行われる。
【0029】図3において、前記ステップS1からステ
ップS4の停止条件が整い(図中、時刻t1)、前記ス
テップS1からステップS4の停止条件が停車確認時間
T1だけ継続していることが確認されると(図中、時刻
t2)、コントローラ30は、液圧制御弁5の比例ソレ
ノイド22へ、予め定められた所定の制動力をホイール
シリンダ3で発生させるために必要な電流値を演算し、
スプール17の固着防止のためのディザ電流を重畳して
予め設定された所定時間T2だけの間、このディザ電流
を重畳した駆動電流を出力する。この間、上記比例ソレ
ノイド22への駆動電流の供給によって、スプール17
が図1中の左方向へディザ振動しながら移動して可変絞
りsが開くことになり、、出力ポート15及び管路54
を介して、アキュムレータ4bに貯留されている倍力さ
れたブレーキ液がホイールシリンダ3へ供給される結
果、この分だけアキュムレータ圧は下がることになる。
【0030】そして、この所定時間T2の予め定められ
た所定の制動力をホイールシリンダ3で発生させるため
の駆動電流の供給が終了すると、コントローラ30は、
ホイールシリンダ3の液圧を0MPaにするような比例
ソレノイド22に供給する電流値を算出し、スプール1
7の固着防止のためのディザ電流を重畳して予め定めら
れた所定時間T3だけ出力する。これにより、比例ソレ
ノイド22が発生する可動子23による推力は減少し、
スプール17は移動位置からディザ振動しながら右方向
に戻されて可変絞りuを開き、ホイールシリンダ3に供
給されていたブレーキ液が、管路55,反力室12,リ
リーフポート15,管路52を介して、液圧供給源4の
リザーバ4dに戻され、ホイールシリンダ3の液圧がな
くなる。
【0031】このように、前述した図2のステップS9
の繰り返し実行によって、上述したアキュムレータ4e
に残留しているブレーキ液の液圧によるホイールシリン
ダ3への制動力の発生と解除とを繰り返し行わせること
によって、アキュムレータ4e内のブレーキ液の圧力は
消費され、最終的には、アキュムレータ4e内のブレー
キ液の液力は0Mpaとなり、その際は、図2における
ステップS5のアキュムレータ4e内のブレーキ液の圧
力確認によって、上述したアキュムレータ4eに残留し
ているブレーキ液の液圧によるホイールシリンダ3への
制動力の発生と解除との繰り返しは終了される。
【0032】この結果、以降、停車中は、液圧制御弁5
のスプール17には、入力ポート13を介して、入力ポ
ート13からの洩れるアキュムレータ4b側の高いブレ
ーキ液圧が作用しないので、新たに電磁弁からなる開閉
弁を設けずとも、また液圧制御弁5の比例ソレノイド2
2に車両が停車中の間もディザ電流が供給し続けなくと
も、停車状態の確認によって、アキュムレータ4b側の
高いブレーキ液圧は、ホイールシリンダ3を介して、リ
ザーバ4dに解放され、車両が停車中の間も液圧制御弁
5のスプール17の固着防止がはかれる。
【0033】以上、本発明の一実施形態によるブレーキ
液圧制御装置について説明したが、本発明の実施形態は
上記図1に示したものに限るものではなく、例えば、液
圧制御弁5は、スプール17は異径の円柱部材の連設構
成によるものではなく、同径の円柱部材を小径の円柱部
材を介して連設し、この小径の円柱部材部分がスプール
の一端側に設けられた比例ソレノイドによって移動され
る範囲内で、出力ポートが入力ポートまたはリリーフポ
ートに対して選択的に連通され、スプールの他端側に設
けられた反力ピンによってバランスされる構成のもので
あってもよい。また、上記液圧制御弁5は、比例ソレノ
イドによってスプールに推力を与えて開弁する構成とし
たが、逆に比例ソレノイドによってスプールに予め付与
されている推力を減少させることによって開弁する構成
としてもよい。さらに、ブレーキペダル1の操作量の検
出も、マスタシリンダ2からの圧力による検出ではな
く、ブレーキペダルの変位を直接検出するものであって
もよい。
【0034】また、アキュムレータ4b側の高いブレー
キ液圧のホイールシリンダ3を介してリザーバ4dに解
放は、所定時間間隔で、液圧制御弁5の比例ソレノイド
22に駆動電流の供給・停止を繰り返し行うことにより
達成するようにしたが、このような時間管理による駆動
電流の供給・停止の繰り返しではなく、ホイールシリン
ダ3に設けられた圧力センサ10の出力に基づき、液圧
制御弁5の比例ソレノイド22に駆動電流の供給・停止
を繰り返し行うようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電磁弁からなる開閉弁を新たに設けることなく、スプー
ルの固着防止がはかれるとともに、制御開始時の応答遅
れをなくすことができ、良好なブレーキの応答性を確保
できる。また、これによりブレーキ液圧制御装置の大型
化を防げるだけではなく、液圧制御弁制御手段のソフト
ウェア変更のみで対処できるので、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のブレーキ液圧制御装置を
示す図である。
【図2】本発明の一実施形態のブレーキ液圧制御装置の
スプールの固着防止のための制御構成を示すフローチャ
ートである。
【図3】本発明の一実施形態のブレーキ液圧制御装置の
スプールの固着防止のための液圧制御弁の駆動制御を示
すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3 ホイールシリンダ 4 液圧供給源 4a ポンプ 4b アキュムレータ 4d リザーバ 5 液圧制御弁 9 圧力センサ 10 圧力センサ 11 スリーブ 13 入力ポート 14 出力ポート 15 リリーフポート 17 スプール 22 比例ソレノイド 30 コントローラECU 47 キースイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作量を検出するブレ
    ーキペダル操作量検出手段と、リザーバに蓄えられたブ
    レーキ液を倍力してアキュムレータに蓄え、該アキュム
    レータに蓄圧されたブレーキ液を供給先へ供給する液圧
    供給源と、供給されたブレーキ液圧に応じた制動力を車
    輪に与えるホイールシリンダと、前記液圧供給源のアキ
    ュムレータと連通する入力ポート、該ホイールシリンダ
    と連通する出力ポート、及び前記液圧供給源のリザーバ
    と連通するリリーフポートが開口されたスリーブ内を、
    入力ポートを出力ポートに連通させる増圧位置と出力ポ
    ートをリリーフポートに連通させる減圧位置との間で、
    ソレノイドの推力に応じて移動するスプールからなる液
    圧制御弁と、前記ブレーキペダル操作量検出手段の出力
    に応じて該液圧制御弁のソレノイドの推力を制御する液
    圧制御弁制御手段とを備えてなるブレーキ液圧制御装置
    において、 運転者による停車操作を検出する停車操作検出手段と、
    該停車操作検出手段による停車状態の検出により、前記
    液圧供給源におけるブレーキ液のアキュムレータへの蓄
    圧を停止させるとともに、前記アキュムレータのスプー
    ルを増圧位置と減圧位置との間で移動変位させて、前記
    アキュムレータに蓄えられているブレーキ液の液圧を下
    げるべく前記液圧制御弁のソレノイドの推力を制御する
    アキュムレータ圧強制低下手段とを設けてなることを特
    徴するブレーキ液圧制御装置。
JP27066897A 1997-09-16 1997-09-16 ブレーキ液圧制御装置 Pending JPH1178821A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006027613A (ja) * 2005-08-29 2006-02-02 Hitachi Ltd 車両の走行制御装置

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JP2006027613A (ja) * 2005-08-29 2006-02-02 Hitachi Ltd 車両の走行制御装置

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