JPH1178202A - 凹版印刷方法 - Google Patents

凹版印刷方法

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JPH1178202A
JPH1178202A JP25410097A JP25410097A JPH1178202A JP H1178202 A JPH1178202 A JP H1178202A JP 25410097 A JP25410097 A JP 25410097A JP 25410097 A JP25410097 A JP 25410097A JP H1178202 A JPH1178202 A JP H1178202A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹版印刷法を用い、唯1回の印刷によって任
意のインキ膜厚を形成する。特に厚いインキ膜厚を形成
する。 【解決手段】 表面平滑な基板面に所望の印刷パターン
が形成された凹版を用いて印刷する方法であって、順
次、(a)凹版の凹部の壁面及び底面に転写補助層とし
て低融点材料を薄く形成する転写補助層形成工程と、
(b)前記低融点材料を溶解しない材料組成からなり、
且つ前記低融点材料より高融点の厚膜印刷用のインキ
を、凹版の凹部全体に充填し、必要に応じて該インキを
硬化する硬化処埋を施すインキ充填工程と、(c)イン
キが充填された凹版のインキ面側を被印刷体と密着して
加熱し、前記低融点材料を融解させ、凹版の凹部の壁面
ないし底面と、インキとの摩擦力を低減させ、凹部に充
填されたインキ全部を被印刷体に転写する転写工程とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹版印刷法に関
し、特に凹版印刷法を用いた厚いインキ膜厚の印刷がで
きる厚膜印刷法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、厚膜印刷法とは、平版印刷法や凸
版印刷法では不可能な、被印刷体面にインキを厚く印刷
する方法を言い、通常スクリーン印刷による厚膜印刷法
が常用されている。スクリーン印刷による厚膜印刷法で
は、インキ膜厚を数ミクロンから30ミクロン程度まで
印刷することが出来、一般的には5〜20ミクロン膜厚
が安定的に印刷可能である。他の厚膜印刷方法として凹
版印刷法がある。凹版印刷法は印刷版に任意の深さの凹
部を形成し、その凹部にインキを充墳した後、被印刷体
面に圧着転写して印刷する方法である。凹版印刷法によ
り印刷時に形成されるインキ膜厚は前記スクリーン印刷
法と同程度である。より厚いインキ膜を被印刷体面に形
成させようとする場合には、通常の凹版印刷法では不可
能であり、スクリーン印刷法では何回も刷り重ねて厚膜
化する方法が採られる。凹版印刷法でのより厚い印刷が
不可能な埋由は、如何に凹部を深く形成させた印刷版を
用いても、インキを転移させる場合に凹部充填インキの
一部しか被印刷体面に転移させることができないからで
ある。何故なら充填インキと凹部の壁面、底面の接着力
と、被印刷体面との接着力との引き合いになり、充填イ
ンキの一部が構造破壊を起こして被印刷体面に転移する
に過ぎず、従って凹部を一定の深さ以上に深くしても1
回の印刷膜厚は余り変化しない。
【0003】ここで、従来の通常の凹版印刷によりイン
キ膜形成する方法を図4に基づいて、説明しておく。第
4図(a)は凹部415を形成した基板(凹版印刷版と
も言う)410で、簡単には、図4(b)に示すよう
に、基板410の凹部415に粘性なインキ430を充
填させた後、図4(c)に示すように被印刷体450の
面450Sに密着させて、インキ430を被印刷体45
0へ転移させるものである。図4(b)のように凹部4
15のみにインキ430の充填を行うが、比較的低い粘
性のインキの場合には版面にインキを供給しながらドク
ターブレードで掻く(ドクタリングと言う)と、凹部4
15のみにインキが充填され表面部410Sのインキは
掻き取り除去されてインキ充填版が容易に完成する。一
方、高粘度のインキを用いる場合には、ドクタリング法
では細かい凹部415にインキを充填し難いので、通常
インキローラーやバフ様のものでインキを凹部415に
押し込む方法を用いて充墳した後、基板410表面部4
10Sのインキを掻き取り除去してインキ充填版410
Aを形成する。図4(d)はインキ充填版(図4(b)
の410A)から被印刷体面450Sにインキを転移さ
せたときの転移状態を示すモデル図である。基板410
の凹部415に充填されたインキ430は、図4(c)
に示すように被印刷体450に圧着された後引き剥がす
と、充填インキ430の一部が被印刷体面450Sに転
移する。この時、図4(d)に示すように基板410の
凹部415内と被印刷体面450S上とにインキが分離
し凹部残留インキ430aと被印刷体面450Sへの転
移インキ430bとなる。このように転移が行われるの
が一般的な凹版印刷である。転移インキ430bの量は
使用インキの粘度や凹部415の壁面415Aと被印刷
体面450Sとの接着力、及びインキの構造破壊のし易
さなどによって決まるが、例え凹部415の深さが小さ
くても全てのインキ430が被印刷体面450S上に転
移することはない。この状態のまま出来るだけ転移イン
キ430bの量を多くする為に取られる対策としては、
インキの粘度を上げて構造破壊をし難くするか、又は凹
部415の壁面415Aにインキの接着性(又は摩擦
力)を低下させるような薄い剥離層を予め設けておくこ
とがよく取られる。例えばシリコーン樹脂などの剥離層
形成法などが利用される。尚、低粘度インキの使用では
本質的に厚いインキ膜が得られない。しかし、剥離性の
壁面415Aをもつと、特に構造破壊のし難い高粘性イ
ンキなどでは凹部に押し込むことが困難になると言う逆
効果を生むこととなる。これらの全てを考慮して実際の
凹版適用印刷による転移インキ量は限定され、利用範囲
が制限されてしまうのが現状の技術水準である。結局、
上記のインキ膜厚(5〜20μm)程度が適当となる。
【0004】又、スクリーン印刷法のように何回も反復
刷り重ねて厚膜化する事は、実用的には精度的な位置合
わせ等の困難な問題を含むので通常は利用されない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
〔発明が解決しようとする課題〕上記のように、従来の
図4に示す凹版印刷法や、スクリーン印刷法を用いて2
0μm以上の厚膜印刷をする場合には、それぞれ問題が
あり、この対応が求められていた。本発明は、これに対
応するもので、凹版印刷法を用い、唯1回の印刷によっ
て任意のインキ膜厚を形成しようとするものである。特
に、20μm以上の厚いインキ膜厚を形成しようとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の凹版印刷方法
は、表面平滑な基板面に所望の印刷パターンが形成され
た凹版を用いて印刷する方法であって、順次、(a)凹
版の凹部の壁面及び底面に転写補助層として低融点材料
を薄く形成する転写補助層形成工程と、(b)前記低融
点材料を溶解しない材料組成からなり、且つ前記低融点
材料より高融点の厚膜印刷用のインキを、凹版の凹部全
体に充填し、必要に応じて該インキを硬化する硬化処埋
を施すインキ充填工程と、(c)インキが充填された凹
版のインキ面側を被印刷体と密着して加熱し、前記低融
点材料を融解させ、凹部に充填されたインキ全部を被印
刷体に転写する転写工程とを有することを特徴とするも
のである。そして、上記において、凹版の凹部の深さが
20μm以上であることを特徴とするものである。そし
てまた、上記における転写補助層形成工程は、転写補助
層材としての低融点材料を、揮発性溶剤に適量溶解又は
分散させて液状としたものを塗膜し、乾燥して形成する
ものであることを特徴とするものである。また、上記に
おいて、表面平滑な基板面は導電性を有し、転写補助層
形成工程は、転写補助層材としての低融点材料を電着に
より塗膜形成するものであることを特徴とするものであ
り、該転写補助層材としての低融点材料は、水溶液中に
溶解してイオン性を有するか、又は水溶液中に分散した
低融点材料の粒子表面にイオン性物質を吸着や化学結合
により、或いはイオン性材料を用いたエマルジョン化や
カプセル化によって低融点材料の分散粒子をイオン化
し、電着可能としたものであることを特徴とするもので
ある。また、上記における転写補助層形成工程は、静電
的に低融点トナー被膜を付着堆積させて形成するもので
あることを特徴とするものであり、表面平滑な基板面は
導電性を有し、低融点トナー被膜の付着は、基板面に数
十〜数千ボルトの正負何れかの電圧を印加し、且つ基板
面への印加極性と反対の極性を有する低融点材料からな
るトナーを静電的に基板面に付着堆積させるものである
ことを特徴とするものである。そしてまた、該表面平滑
な基板面は絶縁性であり、低融点トナー被膜の付着は、
該基板面をコロナ放電を与えることにより正負何れかの
極性に帯電させ、且つ、前記基板表面とは反対の極性を
有する低融点トナーを静電的に基板面に付着堆積させる
ものであることを特徴とするものである。更に、上記に
おいて、転写補助層材としての低融点材料が、熱転写温
度において分解ガス化、或いは発泡する材料を包含する
ものであることを特徴とするものである。また、上記に
おいて、厚膜印刷用のインキは、数万〜数十万センチポ
イズの高粘度である事を特徴とするものである。また、
上記において、凹版の凹部に充填する厚膜印刷用のイン
キは適当な硬化性を有することを特徴するものである。
また、上記において、被印刷体表面に予め接着性を有す
る粘着接着剤を塗布しておき、厚膜印刷用のインキを被
印刷体に転写することを特徴とするものである。また、
上記インキ充填工程の後に、更に粘着性材料をインキ表
面に薄く塗布して凹版の凹部に充填されている厚膜印刷
用のインキ表面に粘着性を付与し、転写工程を行うこと
を特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明の凹版印刷方法は、このような構成にす
ることにより、凹版印刷法を用い、唯1回の印刷によっ
て任意のインキ膜厚の形成を可能としている。特に20
μm以上の所望の厚いインキ膜厚を形成することを可能
としている。20μm以上の厚にインキ膜厚を形成する
厚膜印刷をする場合の、従来の図5に示す凹版印刷法
や、スクリーン印刷法に於ける問題を解決している。詳
しくは、凹版の凹部の壁面ないし底面と充填インキの接
着力ないし摩擦力を被印刷体面とインキとの接着力より
も低い状態に保つ事を可能とし、結果的に、転写工程に
おいて、所望の深さの凹部を形成した凹版から充填イン
キの構造破壊を防止して、凹版の凹部に充填された全イ
ンキを被印刷体面に転移させることを可能としている。
即ち、凹版の凹部の深さを所望の深さとすることによ
り、その深さに対応した厚さのインキ膜厚で、印刷する
ことを可能としている。
【0008】具体的には、順次、(a)凹版の凹部の壁
面及び底面に転写補助層として低融点材料を薄く形成す
る転写補助層形成工程と、(b)前記低融点材料を溶解
しない材料組成からなり、且つ前記低融点材料より高融
点の厚膜印刷用のインキを、凹版の凹部全体に充填し、
必要に応じて該インキを硬化する硬化処埋を施すインキ
充填工程と、(c)インキが充填された凹版のインキ面
側を被印刷体と密着して加熱し、前記低融点材料を融解
させ、凹部に充填されたインキ全部を被印刷体に転写す
る転写工程とを有することにより、更には凹版の凹部の
深さが20μm以上であることにより、これを達成して
いる。転写補助層形成工程が、転写補助層材としての低
融点材料を、揮発性溶剤に適量溶解又は分散させて液状
としたものを塗膜し、乾燥して形成するものであること
により、また、転写補助層材としての低融点材料を電着
により塗膜形成するものであることにより、また、静電
的に低融点トナー被膜を付着堆積させて形成するもので
あることにより、凹版の凹部の壁面や底面への塗膜を可
能としている。また、転写補助層材としての低融点材料
が、熱転写温度において分解ガス化、或いは発泡する材
料を包含するものであることにより、転写時の加熱の際
にガス発生によって凹版の凹部から充填インキを押出
し、被印刷体へのインキの転移を容易にしている。低融
点材料の膜厚が薄く、ガス圧が不足して充分なインキ押
出し効果が認められない場合でも、ガス泡によって凹部
壁面との接着力(摩擦力)の一層の低下に寄与し、より
転移を容易にする等の利点を与える。そして、厚膜印刷
用のインキは、固形分を充分に含み、且つインキの構造
破壊性を防止して(結着性を上げた)数万〜数十万セン
チポイズの高粘度であることにより、20μm以上のイ
ンキ膜厚を可能としていると同時に、解像性の良いもの
としている。そして、凹版の凹部に充填する厚膜印刷用
インキは適当な硬化性を有することにより、充填時には
より少ない硬化度で凹版の凹部に充填し、硬化させて転
写することができ、その作業性を良いものとできる。更
に、被印刷体表面に予め接着性を有する粘着接着剤を塗
布しておき、厚膜印刷用のインキを被印刷体に転写する
ことにより、また、インキ充填工程の後に、更に粘着性
材料をインキ表面に薄く塗布して凹版の凹部に充填され
ている厚膜印刷用のインキ表面に粘着性を付与して、転
写を行うことにより、転写性の良いものとしている。
【0009】
【実施の形態】本発明の凹版印刷方法の実施の形態を挙
げて図に基づいて説明する。図1は、本発明の凹版によ
る厚膜印刷方法の実施の形態の1例を示した処理工程の
要部断面図で、図2は別の1例を示した処理工程の要部
断面図である。図1、図2中、110は基板(凹版)、
115は凹部、115Aは壁面、115Bは底面、12
0は低融点材料層(転写補助層)、130はインキ、1
50は被印刷体、150Sは被印刷体面、170は粘着
接着剤層(接着剤層)、175は粘着剤層である。はじ
めに、図1に示す例を説明する。先ず、図1(a)に示
すように、凹部115を形成した基板(凹版)110を
用意する。基板l10に形成される凹部115の深さ
は、本発明の場合、特に制限はされない。例えば数ミク
ロンから数百ミクロンの深さに容易に適用可能である。
比較的浅い凹部115を形成する為には、従来から使用
されているフォトリソグラフィーのエッチング法が有利
である。しかし、このエッチング法の場合、数10から
100ミクロン以上の深さになると、エッチング法では
サイドエッチなどが起こって凹部の形状が不正確になる
こと、及びエッチングの断面形状は凹レンズ型になるの
で凹部内容量が不安定となるなど正確なインキ転移量を
定めることが難しくなる。金属基板の精密な機械切削や
レーザー切削などによって物埋的に正確な凹部を形成さ
せる方法が存在するので、これらの方法を利用するとか
なり深い凹部を持つ凹版を作成することが出来る。凹部
115の深さは数百ミクロンクラスが可能である。別に
金属めっき法を利用して凹部115を作成する方法もあ
る。ドライフィルムの発達により数10ミクロンの厚さ
の転写型感光性樹脂フィルム複数枚を同一基板に重ねて
転写し、例えば200ミクロン程度の膜厚の感光性樹脂
層を作り、適当なマスクパターンを密着した後、強力な
平行光源(又は点光源)を用いて露光、現像、乾燥する
と厚い凹凸の正確な感光性樹脂パターンが得られる。こ
の凹凸樹脂パターン面に公知の無電解めっき法により金
属無電解めっき層(一般にAg,Cu,Niなどの汎用
金属が適する)を形成させ、更にこの金属層を利用して
通常の電気めっきにより金属層(汎用金属で可)を数1
0ミクロン〜数1000ミクロン厚付けした後、基板か
ら引き剥がすと金属凹版基板を得ることが出来る。
【0010】次いで、上記により得られた凹版基板11
0の凹部115に低融点物質(好ましくは40℃〜15
0℃の軟化点を有する)を含む低粘度インキを充填させ
た後、そのまま乾燥させたり、或いは凹部115を下向
きにしてドクタリングしたり、更には紙などに印刷操作
で一部吸収させたりしてから乾燥し、薄い低融点材料層
(転写補助層)120を凹部115の壁面115Aや底
面115Bに残留形成させる。(図1(b)) 凹部115の壁面115Aは機械的切削又は金属めっき
法の如何に関わらず微細な凹凸があり、この凹凸が従来
法におけるインキと壁面との接着力(摩擦力)を増加さ
せているのであるが、その微細な凹凸は1〜2ミクロン
程度或いはそれ以下であるので、低融点材料層120の
厚さはそれを平滑化する程度、即ち2〜4ミクロン程度
で良い。しかし実際には完全に平滑化できなくても接着
力(摩擦力)を低減する効果があるから必ずしもこれに
限定されるものではない。
【0011】次いで低融点材料層120をその壁面11
5Aや底面115Bに設けた凹部115に、高粘度なイ
ンキ130を凹部115に充填する。(図1(c)) 既に述べたように、高粘度なインキの凹部への充填は、
インキローラーやバフ様のものでインキを凹部315に
押し込む方法を用いて行う。
【0012】続いてインキ130側(版面側)を被印刷
体面150Sに密着し(図1(d1))、低融点材料層
120が軟化もしくは融解する温度に加熱しつつ引き剥
がすと、充填インキ130は熱軟化もしくは融解した低
融点材料層120と共に被印刷体面150Sに全量容易
に転移させることが出来る(図1(e1)) この場合に充填インキ130は全て容易に転移するが、
低融点材料層120は一部凹部壁面に残留する。しか
し、この残留物は新たに低融点材料層5を形成させると
きにそのまま利用できるので何らの支障も起こさない。
図1(e1)は概要形態図なので低融点材料層120と
転移した充填インキ130との間で明確に層分離して示
してあるが、実際には低融点材料層120が薄膜である
から不明確な状態となる。いわば転移したインキ層を薄
く覆っていると見ればよい。
【0013】上記説明のように高粘度なインキを使用し
て被印刷体150へのインキの転移ができるが、図1
(c)において、必要に応じ、凹部115の形状を正確
に再現する為に熱や放射線による硬化性のインキを用い
て転移前に硬化させる硬化処理を行い、次いで熱転移さ
せることもできる。このような硬化後にインキを転移す
る方法では凹部115の形状を正確に再現することが出
来るので転移形状とともにインキの転移量も安定させる
ことかできる。
【0014】一方、図1(c)において硬化処理を施し
た後の充墳インキ130は一般に粘着性が低下するか或
いは皆無となり、被印刷体150に転移しにくくなる
か、あるいは転移しなくなるから、予め被印刷体面15
0Sに接着剤(粘着剤)層170を通常法で形成させて
おき、図1(d2)に示すように、インキ130側(版
面側)を被印刷体面150Sに密着させ、低融点材料層
120が軟化もしくは融解する温度に加熱しつつ引き剥
がし、図1(e2)に示すように被印刷体150へのイ
ンキ130の転移ができる。尚、更に、この後焼成する
ことにより、インキを転移した所定の領域以外の有機接
着剤層170は容易に除去できる。
【0015】上記熱転写法を用いる場合に、低融点材料
層120の組成物として熱時発泡性の発泡剤を包含させ
ておくことも有効な手段である。発泡剤の効用は熱時ガ
ス発生によって充填インキ130を押出す効果を現すこ
とでインキ転移を容易にすること、及び低融点材料層1
20が薄膜層なのでガス圧が不足して充分なインキ押出
し効果が認められない場合でも、低融点材料層120内
のガス泡によって凹部壁面との接着力(摩擦力)の一層
の低下に寄与しより転移を容易にする等の利点を与え
る。又、熱時低融点材料層120内で発泡させた場合
は、一旦冷却して低融点材料層120を固化させても微
少なスポンジ状となるので破壊容易となり、冷時でも使
用しないときに比べ凹版壁面との接着力が低下して容易
に転移するようになる。特に充墳インキを熱硬化させた
場合などに応用すると効果的である。
【0016】本発明に用いる低融点材料層120は一般
に低分子有機化合物及び高分子有機化合物が用いられ、
特に高分子化合物の利用が推奨される。低分子有機化合
物の利用も可能であるが、一般に多くの溶剤に溶け易い
ので印刷インキに含まれる溶媒にも可溶な物が多く、又
被膜性が乏しいため低融点材料層120が容易に形成で
きる材料選択の幅が狭い。一方、高分子有機化合物(樹
脂類或いはプラスチック類)の軟化温度は150℃以下
のものが多く、インキ化に際し溶媒可溶性や塗布時の被
膜性に富んでいる。しかも安価な汎用材料が多く利用に
際し材料選択幅が非常に広いので適性材料の選別が技術
的、経済的に容易である。例えばPVC、PAC、その
他のビニール系樹脂類、PMA.PMMAその他のアク
リル系樹脂類、ポリエステル樹脂類、ポリアミド樹脂
類、ポリイミド樹脂類、エポキシ樹脂類、ポリオレフィ
ン樹脂類、ポリスチレン樹脂類、シリコーン樹脂類、合
成ゴム類、その他多くの樹脂類か使用できる。又、天然
高分子物質としてレジン類、ワックス類、ゴム類、その
他が存在する。選択する低融点材料は被膜形成後印刷イ
ンキに含まれる溶媒に不溶であるか又は少なくとも一定
時間難溶性であることが望まれる。これは低融点材料層
120をインキ充墳後も維持させる為に必要である。従
って膨潤状態になっても印刷時までに層が存続できるな
ら使用可能である。
【0017】また、低融点材料層120内に発泡剤を包
含させ熱発泡させるとインキ転移に有効であると述べた
が、使用可能な発泡剤として以下の化合物が例示でき
る。ジニトロソペンタメチレンテトラミン(190〜2
05℃発泡)、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニト
ロソテレフタルアミド(105℃)、ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド(90〜95℃)、p−トルエンスルホニ
ルヒドラジド(110℃)、トルエン−2,4−ジスル
ホニルヒドラジド(150℃)、p−トルエンスルホニ
ルヒドラゾーン(135℃)、トルエン−2,4−ジス
ルホニルヒドラゾーン(145℃)、4、4’−オキシ
ビスベンゼンスルホニルヒドラジド(140〜160
℃)、アゾビスイソブチロニトリル(100〜lI5
℃)、アゾジカルボンアミド(175〜200℃)、ジ
アゾアミノベンゼン(97〜103℃)その他がある。
これらに加えて発泡温度を低下させる発抱助剤、例えぱ
尿素系材料、サリチル酸、無水フタール酸、ステアリン
酸、ラウリン酸等の有機酸系助剤がある。これらの材料
配合は使用条件に応じて適宣選択し良好な低融点材料層
120を形成することが出来る。
【0018】厚膜印刷用のインキ130については通常
スクリーン印刷や凹版印刷に使用する市販インキを使用
することか出来る。担し、これらのインキは比較的低粘
度(他の平版用等のインキに比べて高粘度ではある。)
なので、厚いインキパターンを印刷すると僅かに流動し
て「だれ」と称するパターンの流れを生じ、解像性が低
下すると同時に厚膜パターンのインキ膜厚が低下する現
象を起こす。より高粘度インキを用いるとある程度の解
像性劣化を防止できるので一般には高粘度インキを用い
るのが好ましい。通常のスクリーン厚膜印刷における印
刷膜厚をより厚く印刷する目的は、上記高粘度インキを
使用することでほぼ達成できるか、一定の線幅で100
〜200ミクロンの膜厚に印刷する為には、凹版(基板
110)の凹部115を充填するインキ130を予め硬
化させることが推奨される。硬化性インキは熱重合性材
料を用いて短時間で半硬化又は硬化を達成するのが好ま
しいが、酸化重合型材料を用いて一定時間放置して半硬
化又は硬化を完成させることも出来る。この方法は一種
のモールドであるから凹版(基板110)の凹部115
の形状に応じた厚膜の成形ができ、これを転移させると
凹部115の形状を再現した厚膜印刷が完成する。粘性
インキはそれ自体粘着性を持つが硬化インキは粘着性が
消滅し転移が難しくなる。しかし半硬化状態では比較的
型崩れなく、且つ粘着性もある程度保持できるのでこの
半硬化状態を利用するのが有利である。完全硬化後は粘
着性を持たないのでインキ充填部に接着剤(市販品で
可)を塗布するか、又は被印刷体面に接着剤を塗布して
おき硬化インキの転移接着を補助することが望ましい。
【0019】次に図2に基づいて本発明の実施の形態の
別の例を説明する。図1に示す場合と同様にして、イン
キ充填工程(図2(c))までを終えた後、インキ充填
側の面に粘着剤層175を薄く塗布形成してインキ表面
に粘着性(接着性)を付与する。(図2(d)) この後、インキ130側(版面側)を被印刷体面150
Sに密着させ(図2(e))、低融点材料層120が軟
化もしくは融解する温度に加熱しつつ引き剥がし、図2
(f)に示すように被印刷体150へのインキ130の
転移ができる。更に、この後焼成することにより、イン
キを転移した所定の領域以外の有機粘着剤(接着剤)は
除去する。(図2(g)) 以上のように、本発明においては、従来不可能であった
か又は非常に複雑な工程を用いて作成する方法を、極め
て簡便な凹版の1回刷り印刷に転換できものとしてい
る。そして、品質面においても高精度であり、生産性や
経済性にも優れている。
【0020】図1や図2に示す実施の形態例における、
薄い低融点材料層(転写補助層)120を凹部115の
壁面115Aや底面115Bに形成させる方法として
は、上記に限定されない。例えば、電着により低融点材
料層(転写補助層)120を形成しても良い。この場
合、低融点材料層120の材料としては、水溶液中に溶
解してイオン性を有するか、又は水溶液中に分散した低
融点材料の粒子表面にイオン性物質を吸着や化学結合に
より、或いはイオン性材料を用いたエマルジョン化やカ
プセル化によって低融点材料の分散粒子をイオン化し、
電着可能となるものが用いられる。実用的には既に多く
の電着材料が市販されているので利用できる。例えば、
エレコートCM(アクリル系、カチオン電着材;株式会
社シミズ製)を指定に従って電着する。
【0021】また、静電的に低融点トナー被膜を付着堆
積させて、低融点材料層(転写補助層)120として形
成させても良い。具体的には、基板110の凹部115
形成側の面が導電性を有する場合、低融点トナー被膜の
付着は、基板面に数十〜数千ボルトの正負何れかの電圧
を印加し、且つ基板面への印加極性と反対の極性を有す
る低融点材料からなるトナーを静電的に基板面に付着堆
積させる。あるいは、基板110の凹部115形成側の
面が絶縁性である場合、低融点トナー被膜の付着は、該
基板面をコロナ放電を与えることにより正負何れかの極
性に帯電させ、且つ、前記基板表面とは反対の極性を有
する低融点トナーを静電的に基板面に付着堆積させる。
実際には一般電子写真コピー用のトナーは着色している
が、定着温度が100°C前後なので市販品が利用でき
る。一般に数μm〜10μmの粒径なので適性がある。
印刷物が有色の場合にはトナーに包含される着色剤を除
いた無色トナーを用いれば良い。
【0022】
【実施例】更に、実施例を挙げて本発明を具体的に図3
に基づき説明する。 〔実施例l〕表面平滑な150ミクロン厚のステンレス
基板310上に電鋳加工用の市販感光性ドライフィルム
レジスト(商品名FRA−517,感光層膜厚50ミク
ロン:デュポンMRCドライフィルム株式会仕製)32
0を、指定手法により4層重複転写して総膜厚を200
ミクロンとした。(図3(a)) 次いでその上に予め用意した20ミクロンラインから5
00ミクロンラインを段階的に含む多数の平行線パター
ン(一種の解像力チャート)と、各種大きさの文字を配
したフィルム写真原版を密着させ、コンデンサレンズを
用いて平行光化じた近紫外光に富む水銀灯光で露光し、
指定現像法によってアルカリ水溶液で現像後乾燥した。
(図3(b)) 乾燥後のドライフィルムレジスト層は180ミクロンで
あり、30ミクロン線幅まで良好なアスペクト比を有す
る切り立ったパクーンが得られた。図3(b)中、32
5は凹部(レジスト貫通部)である。次いでよく知られ
た硝酸銀溶液での銀鏡反応法を用いて全面にAg膜(l
〜2ミクロン厚)331を化学めっきで形成させた後、
その表面に積層して電気化学的にNi膜332を約10
ミクロンの厚さにめっきし、更にCu層333を100
ミクロン以上の厚さにめっきした。(図3(c)) 水洗乾燥後、ステンレス基板とめっき層を剥離し、ハイ
ポ溶液でめっき層面のAg層を溶解除去してNi層を表
面に持つ深さ180ミクロンの凹版を得た。(図3
(d)) この凹版のCu層333の剥離した側の面に適当な補強
用のステンレス基板315を接着剤で貼り付けて取り扱
い易くし凹版印刷版とした。(図3(e)) 次いで、この凹版印刷版面の凹部335に数1000セ
ンチポイズの粘度に調整した塩化ビニールー酢酸ビニー
ル共重合体樹脂(塩酢ビ樹脂)溶液を充填した後、凹部
335を下にして保持して余分な溶液をドクターナイフ
でスキージして除去し、そのまま温風乾燥して凹部壁面
に低融点材料層340を約2〜3ミクロン厚で形成させ
た。(図3(f)) 次に、カーボンブラック混入の黒色亜麻仁油系高粘度イ
ンキ(一般の凹版インキよりも固めに調整:粘度測定不
可)350を布や柔らかい紙などに付けて凹部335に
擦り込み、十分充填した後ドクターナイフで余分なイン
キを表面からスキージして除去しインキ310の凹部3
15への充填工程を完了した。(図3(g)) 次いで、インキ面を印刷用紙360に接した状態で、印
刷用紙360側からゴムローラーにて、150℃のオー
ブン内で加圧した。(図3(h)) 尚、図3(h)の矢印は加圧の方向を示したものであ
る。この後、基板315と印刷用紙360とを離すと、
印刷用紙面360Sに凹版の凹部に充填されていたイン
キ330の全てが転移した。(図3(i)) 転移したインキ350に多少の流動があり、画線が若干
崩れた40〜50ミクロン線幅の画線が厚さ約130ミ
クロンで得られ、凹凸の激しいいわゆる立体的な(文字
パターンによる評価)印刷物が得られた。この結果は、
凹部335の壁面335Aや底面335Bに低融点材料
層340が介在する為、転写の際の低融点材料層340
の溶融で充填インキ全量転移が行われたものと推測され
る。
【0023】ここで、実施例1の比較例を挙げる。比較
例は、図3に示す工程において、転写の際にオーブン加
熱をしないで常温で転写した場合のものである。即ち、
図3(g)の工程の後、インキ350充填済みの凹部3
35側の面に印刷用紙360を重ね、印刷用紙360側
からゴムローラーを用いて室温で加圧(通常の凹版印刷
法)したものである。基板315と印刷用紙360とを
離すと、印刷用紙面360Sへのインキ転移量はばらつ
き30〜50ミクロン厚で、大部分のインキ130は凹
版側に残留した。この結果は反復テストしても同様であ
った。
【0024】実施例1と比較例1の結果を確認する為、
インキ充填後24〜48時間室温に放置し乾燥(空気に
よる酸化重合硬化)した後同様の処理をしたが、比較例
の方法では、既にインキ表面に接着性が失われ全く転移
せず、実施例の方法の場合には、加熱によってインキか
若干軟化し接着性が復活じて前記同様に全量のインキが
転移した。
【0025】〔実施例2〕実施例1の塩酢ビ樹脂溶液内
にp‐トルエンスルホニルヒドラジド(発泡温度l10
℃)を塩酢ビの10%(重量比)を加えた発泡剤混入低
融点材料層を形成させた。この条件下でのインキ転移テ
ストを行った結果、実施例1より容易に転移することが
認められた。この結果は、印刷時のゴムローラーの加圧
が低下しても転移が良好であること、紙以外にプラスチ
ックフィルムや金属面、ガラス、セラミック板面への転
移も可能であることから、発泡ガス圧によって凹版平面
より充墳インキが若干突出するために被印刷体面に接着
し易いこと、及び凹版壁面との摩擦力がより低下したこ
とによると推察される。
【0026】〔実施例3〕プラズマディスプレイに用い
る背面板(リヤプレート)のリブ形成について例示す
る。十分に研磨されたCu板の面に高さ200ミクロ
ン、幅100ミクロンのリブに相当する平行な多数の凸
ラインを、ピッチ300ミクロンになるように設定して
精密研削を行ない、更に研削面に2ミクロンの厚さにC
rめっきを行って表面の硬度を上げ凹版母版とした。こ
の母版面に実施例lと同様にNi,Cuの2層めっきを
行い、剥離後補強して凹版印刷版とした。次いで発泡剤
を包含する低融点材料層(前例同)を凹部に形成し、イ
ンキとして低融点ガラス粉末を主成分とする市販の電気
絶縁性厚膜インキ(バインダー:アクリル系樹脂)を摺
り込み充填し、余分なインキはドクターナイフでスキー
ジして除去した。一方、既にガラス基板面(被印刷面)
に電極が形成されている背面板側に市販のアクリル系熟
接着剤を約10ミクロンの厚さにロ一ラー塗布した。前
記インキ充填済み凹版印刷版を正確に位置合わせしなが
ら重ねて加圧密着し、両者の浮きををなくすように注意
しながら150℃に加熱した後剥離した。その結果背面
板側の接着剤面に充墳インキが全量転移じた。次にイン
キ転移背面板を約600℃の焼成炉に入れて焼成し、イ
ンキの有機バインダーと背面板面の接着剤を除去すると
共に低融点ガラスバインダーの融解接着によって背面板
上にリブを形成した。得られたリブの高さは約180ミ
クロン、リブ線幅約100ミクロンであった。この背面
板を用いてプラズマディスプレイを組み立てて表示を行
ったところ良好な画像表示が得られた。この方法によっ
て多数回スクリーン印刷やサンドブラスト法に代わる唯
1回の印刷操作で目的の高さと線幅のリブが形成できる
ことが判明した。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上記のように、凹版印刷法を
用い、唯1回の印刷によって任意のインキ膜厚を形成す
ることを可能としている。特に20μm以上の厚さのイ
ンキ膜厚の形成を可能としている。このため、一般画像
印刷におけるより厚い印刷膜厚で立体感を有する高級印
刷(シート面への印刷や建築材料等構造材の自然感の豊
富な印刷など)に利用すると効果がある。また、本発明
により、電子部品における導体、抵抗体、絶縁体印刷に
おける高解像性厚膜細線印刷が、従来の厚膜スクリーン
印刷以上の容易さと精度で可能となる。更に、プラズマ
ディスプレイパネルにおけるリブの形成はガラス基板面
に幅数10ミクロン、高さ約200ミクロンが必要だ
が、従来スクリーン印刷法で先刷り画線に目合わせしな
がら10回前後の重複印刷をして作成している現状に対
し、本発明の方法では唯l回の印刷でリブ形成を可能と
している。また、セラミック基板の電子部品印刷やプラ
ズマディスプレイのリブ形成では低融点ガラスバインダ
ーを用いて印刷後、数100℃で焼成し、有機物を除去
するのであるが、本発明の方法においては、用いたイン
キ内や後天的に塗布された有機接着剤は容易に焼成除去
されるので、本発明の方法は極めて効果的な利用方法と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凹版印刷方法の実施の形態の1例を示
した図
【図2】本発明の凹版印刷方法の実施の形態の別の例を
示した図
【図3】実施例1の工程図
【図4】通常の凹版印刷を説明するための工程図
【符号の説明】
110 基板(凹版) 115 凹部 115A 壁面 115B 底面 120 低融点材料層 130 インキ 150 被印刷体 150S 被印刷体面 170 粘着接着剤 175 粘着剤層 310、315 ステンレス基板 320 レジスト 325 (レジストの)貫通部 331 Ag(銀)膜 332 Ni膜 333 Cu層 335 凹部 335A 壁面 335B 底面 340 低融点材料層 350 インキ 360 印刷用紙(被印刷体) 360S 紙面 410 基板(凹版) 410S 面 415 凹部 415A 壁面 430 インキ 450 被印刷体 450S 被印刷体面

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面平滑な基板面に所望の印刷パターン
    が形成された凹版を用いて印刷する方法であって、順
    次、(a)凹版の凹部の壁面及び底面に転写補助層とし
    て低融点材料を薄く形成する転写補助層形成工程と、
    (b)前記低融点材料を溶解しない材料組成からなり、
    且つ前記低融点材料より高融点の厚膜印刷用のインキ
    を、凹版の凹部全体に充填し、必要に応じて該インキを
    硬化する硬化処埋を施すインキ充填工程と、(c)イン
    キが充填された凹版のインキ面側を被印刷体と密着して
    加熱し、前記低融点材料を融解させ、凹部に充填された
    インキ全部を被印刷体に転写する転写工程とを有するこ
    とを特徴とする凹版印刷方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、凹版の凹部の深さが
    20μm以上であることを特徴とする凹版印刷方法。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2における転写補助層形
    成工程は、転写補助層としての低融点材料を、揮発性溶
    剤に適量溶解又は分散させて液状としたものを塗膜し、
    乾燥して形成するものであることを特徴とする凹版印刷
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし2において、表面平滑な
    基板面は導電性を有し、転写補助層形成工程は、転写補
    助層材としての低融点材料を電着により塗膜形成するも
    のであることを特徴とする凹版印刷方法。
  5. 【請求項5】 請求項4における転写補助層材としての
    低融点材料は、水溶液中に溶解してイオン性を有する
    か、又は水溶液中に分散した低融点材料の粒子表面にイ
    オン性物質を吸着や化学結合により、或いはイオン性材
    料を用いたエマルジョン化やカプセル化によって低融点
    材料の分散粒子をイオン化し、電着可能としたものであ
    ることを特徴とする凹版印刷方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし2における転写補助層形
    成工程は、静電的に低融点トナー被膜を付着堆積させて
    形成するものであることを特徴とする凹版印刷方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、表面平滑な基板面は
    導電性を有し、低融点トナー被膜の付着堆積は、基板面
    に数十〜数千ボルトの正負何れかの電圧を印加し、且つ
    基板面への印加極性と反対の極性を有する低融点材料か
    らなるトナーを静電的に基板面に付着堆積させるもので
    あることを特徴とする凹版印刷方法。
  8. 【請求項8】 請求項6において、表面平滑な基板面は
    絶縁性であり、低融点トナー被膜の付着堆積は、該基板
    面をコロナ放電を与えることにより正負何れかの極性に
    帯電させ、且つ、前記基板表面とは反対の極性を有する
    低融点トナーを静電的に基板面に付着堆積させるもので
    あることを特徴とする凹版印刷方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8において、転写補助層
    材としての低融点材料が、熱転写温度において分解ガス
    化、或いは発泡する材料を包含するものであることを特
    徴とする凹版印刷方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9において、厚膜印刷
    用のインキは、数万〜数十万センチポイズの高粘度であ
    る事を特徴とする凹版印刷方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10において、凹版の
    凹部に充填する厚膜印刷用のインキは適当な硬化性を有
    することを特徴する凹版印刷方法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11において、被印刷
    体表面に予め接着性を有する粘着接着剤を塗布してお
    き、厚膜印刷用のインキを被印刷体に転写することを特
    徴とする凹版印刷方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12において、インキ
    充填工程の後に、更に粘着性材料をインキ表面に薄く塗
    布して凹版の凹部に充填されている厚膜印刷用のインキ
    表面に粘着性を付与し、転写工程を行うことを特徴とす
    る凹版印刷方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7186307B2 (en) * 2001-07-12 2007-03-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for manufacturing a ceramic multilayer circuit board
JP2016210134A (ja) * 2015-05-12 2016-12-15 株式会社ボンマーク 印刷用凹版及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7186307B2 (en) * 2001-07-12 2007-03-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for manufacturing a ceramic multilayer circuit board
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