JPH1178191A - 未製版スタンプ保持構造 - Google Patents

未製版スタンプ保持構造

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JPH1178191A
JPH1178191A JP9249983A JP24998397A JPH1178191A JP H1178191 A JPH1178191 A JP H1178191A JP 9249983 A JP9249983 A JP 9249983A JP 24998397 A JP24998397 A JP 24998397A JP H1178191 A JPH1178191 A JP H1178191A
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stamp
window
opening
driven
door
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JP9249983A
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Teruo Imamaki
照雄 今牧
Naohito Asai
直仁 浅井
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製版部へのスタンプ本体(未製版スタンプ)
のセット及び保持・固定が容易であり、しかも、サイズ
を任意に変えたスタンプを、固定可能な未製版スタンプ
保持構造を提供する。 【解決手段】 主動開閉扉103を窓Wが開く側に可動
させ窓Wにスタンプ本体STPを挿入可能とし、次い
で、窓Wにスタンプ本体STPを挿入する。主動開閉扉
103を窓Wが開く側に可動させると、従動開閉扉10
7、108の係合ピンKP1、KP2が、主動開閉扉1
03の穴Hの傾斜辺H3、H4を摺動し、バネ108、
109の付勢力に抗して、従動開閉扉107、108も
窓Wを開く側に可動する。窓Wにスタンプ本体STPが
挿入された後は、主動開閉扉103及び従動開閉扉10
7、108は、バネ105等の付勢力によって窓Wを閉
じる側に可動しようとして、スタンプ本体STPを窓W
内に保持・固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未製版スタンプ保
持構造に関し、より詳しくは、感光性樹脂又は感熱樹脂
の表面を、印面形成用面として備えた未製版印材を筒状
のスタンプホルダに備えた未製版スタンプに対して、熱
又は光を像様に付与して、印面または印面潜像を形成す
るために、該未製版スタンプを保持・固定する未製版ス
タンプ保持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感光性樹脂や感熱樹脂の表面を備
えた未製版印材を筒状のスタンプホルダに備えた未製版
スタンプを、所定部に配置・固定して、サーマルヘッド
で製版(印面形成)したり、上記表面に原稿フィルム
(例えば、画像部のみ光を通すフィルム)を重ね、露光
して潜像形成後、現像処理して、製版するスタンプ形成
装置が知られている。
【0003】このような装置では、上記所定部、即ち、
製版部には、未製版スタンプのセット用の未製版スタン
プ保持構造が設けられている。例えば、印面形状及びそ
の近傍周囲部形状の大小に係わらず、スタンプの上方取
っ手部を実質同一形状とし、その取っ手部に水平方向に
伸びるガイド穴を設けた未製版スタンプを使用し、その
ガイド穴を、製版部に設けた取っ手部挿入用穴中、水平
方向に延出するガイドバーに通して、その取っ手部をス
トッパで位置決めし、未製版スタンプを固定する未製版
スタンプ保持構造が知られている(特開平7−1490
34号公報)。
【0004】また、数種のサイズのスタンプに適合する
ような凹部を設け、その凹部にスタンプを嵌入して、ス
タンプを固定する保持構造も存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、取っ手
部を横方向に可動させて、ガイドバーとガイド穴とを嵌
合させることは、通常、スタンプ形成装置を上方から見
て、その正面で操作する使用者にとっては、操作しづら
い。
【0006】更に、上記公報開示の発明では、未製版ス
タンプを固定するために、印面形状の大小(更に、それ
に伴ってその近傍周囲部形状の大小)に係わらず、スタ
ンプの上方取っ手部、つまり、被保持部を実質同一サイ
ズし、それを対応サイズの取っ手部挿入用の穴に挿入し
ている。このため、スタンプ構成上無駄が生じており、
また、スタンプ形成後、押印時には、印面に対して取っ
手部が大きすぎたりして、印面に力が均等に加わらず、
綺麗な印影が形成されない場合がある。
【0007】また、上記いずれの未製版スタンプ保持構
造でも、取っ手部をも様々なサイズとしたスタンプを、
保持・固定することができない。
【0008】更に、上記の場合、印面形状及びその近傍
周囲部形状の大小は、当該近傍周囲部が配される部位に
複数の近接スイッチを設置し、近接スイッチのいずれが
押圧されるかによって、CPUが判別していた。CPU
は、その判断により、適切なサイズのスタンプが製版部
に保持固定されていると確認して、その後の処理を実施
していた。この場合、検出可能な印面近傍周囲部サイズ
を多くすると、それだけ近接スイッチが多く必要であ
り、部品点数が多くなってしまうと言う不具合があっ
た。
【0009】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたものであり、本発明の第1の目的は、製版部へ
のスタンプのセット及び保持・固定が容易であり、しか
も、印面形状のサイズに応じて全体のサイズも任意に変
えたスタンプを、固定可能な未製版スタンプ保持構造を
提供することにある。本発明の第2の目的は、検出可能
なスタンプサイズが多くても、部品点数が増加しない機
構を有する未製版スタンプ保持構造を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
する本発明の請求項1記載の未製版スタンプ保持構造
は、感光性樹脂又は感熱樹脂の表面を、印面形成用面と
して備えた未製版印材を筒状のスタンプホルダに備えた
未製版スタンプに対して、熱又は光を像様に付与して、
印面または印面潜像を形成するために、該未製版スタン
プを保持・固定する未製版スタンプ保持構造であって、
係合部を有するスタンプが挿入され、且つ水平方向に開
く窓を有し、窓の一部の辺は、前記スタンプの一部が当
接可能である非可動部であって、該辺には、前記スタン
プの係合部が係合する被係合部を有し、前記窓の他の辺
は、前記窓を閉じる側に付勢され、前記窓を開く側に可
動する主動開閉扉と、前記窓を閉じる側に付勢され、前
記主動開閉扉が開く側に可動したとき従動して、共に前
記窓を開く側に従動する従動開閉扉とが構成することを
特徴とするものである。
【0011】上記の未製版スタンプ保持構造体では、手
動、電動等で、窓を開けるようにその主動開閉扉を可動
させ、その後、窓の被係合部に、未製版スタンプの係合
部を係合させることによって、当該スタンプを、位置決
めした状態で、窓に挿入する。上記主動開閉扉が可動し
たとき、従動開閉扉も、窓を開けるように従動する。そ
のため、窓が最大開いたサイズ以下のサイズの未製版ス
タンプを容易に、水平方向に開いている窓に上から挿入
可能である。主動開閉扉の可動力を解除すると、主動開
閉扉及び従動開閉扉は、窓を閉じる側に付勢されている
ので、それらの扉によって、未製版スタンプは、窓に固
定保持される。
【0012】請求項2の未製版スタンプの保持構造は、
前記従動開閉扉は、前記主動開閉扉が可動する方向に垂
直な方向の両側に、前記主動開閉扉と上下方向に重なり
合う部分を持って、2つ存在し、該2つの従動開閉扉
は、前記垂直方向に所定距離間をスライド可能であっ
て、前記主動開閉扉の前記垂直方向両端のそれぞれの内
側には、前記垂直方向から該主動開閉扉が閉じる方向側
に傾斜した傾斜辺を有する穴が設けられ、前記従動開閉
扉には、前記穴の傾斜辺に当接可能なピンが設けられて
おり、前記主動開閉扉が前記窓を開く方向に可動したと
きに、前記従動開閉扉の前記ピンが前記傾斜辺に沿って
外側にスライドして、前記従動開閉扉も窓を開く側に可
動するものである。
【0013】上記未製版スタンプ保持構造では、主動開
閉扉を窓が開く側に可動させた場合、従動開閉扉のピン
が主動開閉扉の穴の傾斜辺を摺動すると、それらのピン
の動きに伴って、従動開閉扉も、バネの付勢力に抗し
て、窓を開く側に従動する。窓に未製版スタンプが挿入
され、主動開閉扉に可動力を加えない状態とすると、主
動及び従動開閉扉は、バネの付勢力によって窓を閉じる
側に可動しようとして、窓内に挿入された未製版スタン
プを押圧して保持・固定する。かくして、窓が最大開い
たサイズ以下のサイズの未製版スタンプを、窓に保持固
定することができる。
【0014】前記本発明の第2の目的も達成可能な請求
項3の未製版スタンプ保持構造は、前記主動開閉扉また
は前記従動開閉扉には、センサ機構が付設され、前記主
動開閉扉または前記従動開閉扉の開閉の程度に応じた該
センサ機構からの信号によって、前記窓に挿入された前
記スタンプのサイズを検知可能であるものである。上記
未製版スタンプ保持構造では、その窓によって、窓の最
大サイズ以下のサイズの未製版スタンプを保持固定した
場合、そのサイズに応じた信号がセンサ機構(例えば、
スライドボリューム)から出力される。従って、CPU
等の判断によって、その後のスタンプ形成処理が可能で
ある。
【0015】請求項4の未製版スタンプ保持構造は、前
記主動開閉扉には、前記窓を開く側に可動させるため手
で把持する把持部が備えられているものである。この未
製版スタンプ保持構造では、手動開閉扉を手で可動させ
る構成を有する。従って、複雑な構成、部材が不要であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明に係る
未製版スタンプ保持構造において、未製版スタンプが挿
入される窓が最大限閉まった状態を示す上面図、図2
は、同構造において、窓が開けられた状態を示す上面図
である。
【0017】製版部P2における実質矩形の窓Wの一辺
W1は、非可動台板101の一辺であり、その窓Wの一
辺W1の中央には、切り欠き102が設けられている。
この切り欠き102には、図3に示すような、係合部と
しての突起部STP1を対向位置に2つ有するスタンプ
本体(未製版スタンプ)STPが窓Wに挿入されたと
き、その突起部STP1のいずれかが係合する。
【0018】窓Wの上記辺W1に対向する辺W2は、そ
の辺W2を一部として有し、可動する主動開閉扉103
が構成している。主動開閉扉103の辺W2が存在する
側を前側とすると、主動開閉扉103の後ろ側には、
「逆コ」の字型の逆コの字型部材104が固定されてい
る(以下、その前後方向を主方向と称し、それに垂直な
方向を副方向と称する)。主動開閉扉103は、2つの
コイルバネ105及び106、詳しくは、逆コの字型部
材104の「逆コ」の字状先端104Tの各近傍に一端
が連結され、他端が非可動台板101の前側に連結され
ている2つのコイルバネ105及び106によって、窓
Wが閉じる側(前側)に付勢されている。
【0019】主動開閉扉103の窓Wを構成する辺W2
の上方には、手で把持可能な把持部103Gが突出して
いる。主動開閉扉103の副方向両端の各内側には、平
行四辺形の穴Hが設けられている。その平行四辺形は、
主方向に沿う二辺H1及びH2と、副方向から主動開閉
扉103が閉じる側に傾斜した平行傾斜辺H3及びH4
とからなっている。なお、その傾斜辺H3及びH4のそ
れぞれに平行した辺103X及び103Yを、主動開閉
扉103は後ろ側に有する。
【0020】実質矩形の窓Wの他の二辺W3及びW4は
それぞれ、上記主方向に沿って伸び、副方向に間隔を空
けて対向する2枚の長尺矩形の従動開閉扉107、10
8の、対向辺が構成している。従動開閉扉107及び1
08は、主動開閉扉103の副方向両側に、主動開閉扉
103と重なり合い部分をもって設けられている。
【0021】従動開閉扉107及び108はそれぞれ、
その前側端部の近傍及び後ろ側端部の近傍にスライドピ
ンP1及びP2、P3及びP4が固定されている。その
スライドピンP1〜P4は、スリットS1、S2、S3
及びS4(詳しくは、従動開閉扉107、108に隣接
する非可動台板101に設けられ且つ副方向外側に伸び
るスリットS1〜S4)内で、摺動する。従って、従動
開閉扉107及び108はそれぞれ、副方向の内側及び
外側に、そのスリットS1〜S4の幅の分だけ可動す
る。
【0022】また、2枚の従動開閉扉107及び108
の前側端部の近傍同士を連結し且つ当該従動開閉扉10
7及び106間に位置するように、一つのバネ109が
配置され、また、2枚の従動開閉扉107及び108の
後ろ側端部の近傍同士を連結し且つ従動開閉扉107及
び108間に位置するように、もう一つのバネ110が
配置されている。かくして、二枚の従動開閉扉107及
び108は、通常の状態では、バネ109及び110の
付勢力によって、副方向内側に付勢されて、当該扉10
7及び108に固定されたピンP1〜P4がスリットS
1〜S4の最も内側に位置するように、静止している。
その従動開閉扉107及び108の間の距離が、窓Wが
最も閉められた状態での、窓Wの副方向の長さである。
【0023】従動開閉扉107及び108それぞれの主
方向ほぼ中央部には係合ピンKP1、KP2が配されて
いる。従動開閉扉107及び108が最も閉じた状態
で、その係合ピンKP1及びKP2が主動開閉扉103
に設けられた平行四辺形の穴Hの後ろ側の頂点に当たっ
ている。このため、主動開閉扉103は、バネ105,
106の付勢力に抗して、その位置で、静止している。
また、従動開閉扉107及び108それぞれの主方向後
ろ側端近傍にも、係合ピンKP3、KP4が配されてい
る。
【0024】主動開閉扉103に固定された逆コの字部
材104の一方の先端104T近傍が移動する箇所上に
は、その部材104に沿って、スタンプ本体STPのサ
イズを検出するセンサ機構としてのスライドボリューム
SVが配されている。スライドボリュームSVの電気抵
抗は、主動開閉扉103の位置に従って変化する。その
ため、スライドボリュームSVからの電流出力を検出す
れば、主動開閉扉103の位置が検出可能である。
【0025】上記構成の未製版スタンプ保持構造の作用
を次に説明する。主動開閉扉103の把持部103Gを
把持して、主動開閉扉103を窓Wが開く側に可動させ
窓Wにスタンプ本体STPを挿入可能とし、次いで、窓
Wの一辺W1の中央に設けられた切り欠き102に、ス
タンプ本体STPの突起部STP1のいずれを係合させ
た状態で、窓Wにスタンプ本体STPを挿入する。これ
によって、未製版スタンプ保持構造へのスタンプ本体S
TPの位置決めが精度良くなされる。なお、スタンプ本
体STPは、2つの突起STP1を有するので、主方向
逆向きにセットされ得る。
【0026】上記で、主動開閉扉103を窓Wが開く側
に可動させた場合、各従動開閉扉107、108の係合
ピンKP1、KP2が主動開閉扉103の穴Hの主方向
に沿う辺H1、H2に当接して摺動する。その間は、従
動開閉扉107、108は、静止している。その後、係
合ピンKP1、KP2が、穴Hの傾斜辺H3、H4を摺
動し、同時に係合ピンKP3、KP4も主動開閉扉10
3の後ろ側傾斜辺103X、103Yを摺動すると、そ
れらの係合ピンKP1〜KP4の動きに伴って、従動開
閉扉107、108が、バネ108、109の付勢力に
抗して、窓Wを開く側に可動する。
【0027】窓Wにスタンプ本体STPが挿入され、把
持部103Gに使用者が力を加えない状態とすると、主
動開閉扉103及び従動開閉扉107、108は、バネ
105、106、108及び109の付勢力によって窓
Wを閉じる側に可動しようとして、窓W内に挿入された
スタンプ本体STPを押圧して保持・固定する。かくし
て、窓Wが最大開いたサイズ以下のサイズのスタンプ本
体STPを、窓に保持固定することができる。
【0028】その際、主動開閉扉103の静止位置に応
じて、スライドボリュームSVから、電気信号が流れ、
その大きさを判定する、付設のCPU等によって、スタ
ンプ本体STPのサイズが判別される。
【0029】上記のスタンプ保持構造を備えたスタンプ
製造装置の一形態を次に説明する。まず、スタンプ製造
装置の概略構成について説明する。
【0030】このスタンプ製造装置1は、図4に示す様
に、本体2の中央下部に装着される発光ユニット10の
上面を通って透明フィルムFLMを搬送可能な様に、フ
ィルム元巻ロールカセット20とフィルム巻取ロールカ
セット30とが装着される。また、フィルム元巻ロール
カセット20の上方にサーマルヘッド41が備えられて
いる。このサーマルヘッド41の下方には、カム42に
よって上下方向に回動されるアーム43が配置され、こ
のアーム43にプラテン44及びピンチローラ45が取
り付けられている。また、ピンチローラ45の上動位置
に対応して、熱転写リボンRBNを透明フィルムFLM
と共に搬送するための搬送ローラ46が取り付けられて
いる。
【0031】また、フィルム元巻ロールカセット20の
上方には、サーマルヘッド41と透明フィルムFLMの
間に熱転写リボンRBNを挟み込み得る様に、熱転写リ
ボンカセット50が装着される。印刷実行時には、図5
に示す様に、カム42によってアーム43が押し上げら
れた状態となり、サーマルヘッド41とプラテン44と
の間、及び搬送ローラ46とピンチローラ45との間
に、熱転写リボンRBN及び透明フィルムFLMが挟み
付けられた状態となる。そして、この状態にて、サーマ
ルヘッド41を駆動しつつ、搬送ローラ46を駆動し
て、熱転写リボンRBN及び透明フィルムFLMを巻き
取り方向へ間欠的に送ることによって、透明フィルムF
LMの上面に印面形状に対応する文字や画像が印刷され
る。
【0032】なお、熱転写リボンカセット50及び元巻
ロールカセット20は、図5に示す様な方向変換フレー
ム51,21をそれぞれのケース内に備えており、両方
向変換フレーム51、21により、印刷が終わった熱転
写リボンRBNと透明フィルムFLMとが搬送ローラ4
6を通過したら直ちに分離される様に構成されている。
これにより、透明フィルムFLMに対して熱転写リボン
RBNが擦り付けられてしまって印刷面を汚してしまう
といった自体の発生を防止している。
【0033】また、このスタンプ製造装置1には、図
4,図5に示す様に、本体左側面にカットシート挿入口
61が設けられている。これは、スタンプの取っ手の上
面に貼り付ける見出しラベル印刷用のカットシートCS
を挿入するためのものである。このカットシート挿入口
61から挿入したカットシートCSは、挿入口61の直
後に設けられた送込ローラ62,63によって内部へ送
り込まれ、熱転写リボンRBNと透明フィルムFLMと
の間に挟まれてサーマルヘッド41による印刷が可能な
位置へと搬送される。そして、印刷完了後は、熱転写リ
ボンRBN及び透明フィルムFLMと共に印刷位置から
送り出されると共に、本体内に設けたガイドプレート6
4に当たって上方へ向きを変えて排出され、本体上部の
排出口65から取り出される様になっている。
【0034】また、発光ユニット10は、図4,図6,
図7に示す様に、キセノン管11と、このキセノン管1
1の上方に配置される透明アクリル板13と、キセノン
管11の周囲を覆うリフレクタボックス15とを備えて
いる。そして、その上方には、スタンプ本体STPを前
後左右から挟み付けてセッティングする前記スタンプ保
持構造を有するスタンプセッティングユニットSUを備
えている。上述の様にポジ原稿を印刷された透明フィル
ムFLMを透明アクリル板13の上面に搬送して停止さ
せることでポジ原稿を製版位置にセットし、さらに、そ
の上にスタンプ本体STPを載せ、スタンプセッティン
グユニットSUでスタンプ本体STPを前後左右から押
さえて位置合わせする。そして、上蓋3を図7に示す様
に閉じてやることで、上蓋3の裏面に固定された押圧板
PLでスタンプ本体STPを透明アクリル板13に押し
付ける。
【0035】上蓋3は、図6,図7に示す様に、本体内
の背面側フレームFR1から正面側に伸びるブラケット
4によってその回動軸3aを支持されている。そして、
この回動軸3aに捲回されたトーションバネ3bによっ
て、解放時にはほぼ垂直位置へと回動された状態となる
様に構成されている。また、上蓋3の前端には、上前蓋
5が回動可能に取り付けられている。この上前蓋5もト
ーションバネ5aによって開き方向に付勢されている。
このトーションバネ5aにより、上前蓋5も、解放時に
は、図3に示す様に上方へ立ち上がった状態とされる。
この結果、セッティングユニットSUに対してスタンプ
本体STPをセットする際に上蓋3及び上前蓋5が邪魔
にならない。
【0036】また、上前蓋5の裏側に伸びるリブ5bの
円弧状の切り込み部5cを、正面側フレームFR2の正
面に設けた引掛け棒6に係合させることで上蓋3及び上
前蓋5を図4の如く閉じた状態としておくことができ
る。なお、このとき、リブ5bがフレームFR2に取り
付けられているフォトセンサPS1の発光素子と受光素
子の間を遮ることにより、蓋が閉じた状態になっている
ことを検出できる様に構成されている。
【0037】ここで、本実施の形態で使用するスタンプ
本体STPについて説明しておく。スタンプ本体STP
は、図8に示す様に、ホルダ部71と、スカート部73
と、取っ手部75とから構成されている。
【0038】ホルダ部71は、印面形成部材81をスペ
ーサ部材83と共に装着するホルダ本体71aと、この
ホルダ本体71aから上方に伸びる支持筒71bとを備
えている。そして、支持筒71bの外面には2つの係合
溝71c,71dが設けられている。
【0039】スカート部73は、ホルダ部71のホルダ
本体71aを受け入れるスカート本体73aと、このス
カート本体73aから上方へ伸び、ホルダ部71の支持
筒71bを摺動可能にガイドするガイド筒73bと、こ
のガイド筒73bの外側に設けられる外筒73cとを備
えている。この外筒73cとガイド筒73bの間には圧
縮コイルバネ77が装着される。この圧縮コイルバネ7
7は、ホルダ部71に固定したバネ押さえ78によって
頭を押さえられた状態となり、スカート部73を常時下
方へ付勢する役割を果たしている。
【0040】取っ手部75は、その上端面が曲面形状と
されている。そして、ホルダ部71の支持筒71bを受
け入れるための内筒75aと、この内筒75aの下端に
設けられる係合爪75bとを備えている。この係合爪7
5bは、ホルダ部71の支持筒71bの上側の係合溝7
1cに係合することにより、取っ手部75に対してホル
ダ部71を一体化させるためのものである。なお、ホル
ダ部71と取っ手部75は、この係合爪75bと係合溝
71cの係合によって固定されているだけであるから、
必要に応じて分離することができる。図中符号79はキ
ャップである。このキャップ79は、ホルダ部71に注
入したインクの乾燥と漏れを防止するためのものであ
る。インクの詰め替えが必要になったときは、ホルダ部
71を取っ手部75から分離し、このキャップ79を外
してインクを注入することができる。
【0041】なお、印面形成部材81は2層構造となっ
ており、上側の層81aには硬質多孔性樹脂(ポリビニ
ルホルマール)を、下側の層81bには軟質多孔性樹脂
(ウレタン系樹脂)を使用している。また、この軟質多
孔性樹脂には、カーボンブラックまたは光エネルギー吸
収性物質を分散させて含有させてある。
【0042】再び、製版動作について説明を戻す。製版
を実行する際には、図6の様に上蓋3及び上前蓋6を開
いた状態にしておき、スタンプセッティングユニットS
Uにてスタンプ本体STPをポジ原稿が印刷された透明
フィルムFLMの上にセットする。そして、図7に示す
様に、上蓋3及び上前蓋5を閉じることによって、押圧
板PLでスタンプ本体STPを透明アクリル板13に対
して所定量押し付けた状態とする。このとき、スタンプ
本体STPのホルダ部71に装着されている印面形成部
材81の内、カーボンブラック等の光吸収材を含んだ下
側層81bは1〜2mm程度押し潰された状態となる様
に押圧板PLの取り付け高さなどを設定しておく。
【0043】この状態において、キセノン管11を発光
させてやると、ポジ原稿を通して印面形成部材81の下
側層81bに光が照射され、原稿の透明部分に対応して
光の当たった部分だけが光吸収材の発熱作用によって溶
融される。キセノン管11の発光を停止すると、この溶
融部分は固化する。そして、この後、上蓋3及び上前蓋
5を開いてスタンプ本体STPを取り出せば、押し潰さ
れていた下側層81bの内、溶融固化されなかった部分
が弾性的に復元し、凸の印面が形成される。
【0044】次に、本実施の形態のスタンプ製造装置1
における見出しラベル印刷用のカットシートCSについ
て説明する。
【0045】カットシートCSは、図9に示す様に、本
体の中心に対して点対称となる様に、図示の上下の側縁
に2ヶ所の切り欠き91,91を備えている。各切り欠
き91は、カットシートCSの前縁及び後縁からそれぞ
れ長さLの位置に設けられる。この長さLは、カットシ
ートCS用の送込ローラ62,63の直後に設けられる
フォトセンサPS2からサーマルヘッド41の直後に設
けられる搬送ローラ46及びニップローラ45までの距
離よりも若干長く設定されている。これは、カットシー
トCSの前端部分が搬送ローラ46及びニップローラ4
5の間に挟み込まれ、印刷位置にカットシートCSが到
達したことを検出するためである。より具体的に述べる
と、最初にフォトセンサPS2の受光素子側の受光面が
遮られることでカットシートCSが挿入されたことを検
出し、その後、切り欠き91がフォトセンサPS2の位
置に到達することによって受光素子に光が到達したとき
にカットシートCSが印刷位置に到達したことを検出す
るものである。
【0046】なお、本実施の形態で用いるカットシート
CSは裏面に剥離シートを備える粘着シールによって構
成されている。従って、印刷後に中央部分の印刷面93
を剥がしてスタンプ本体STPの取っ手75の上面に貼
り付けることができる様になっている。
【0047】ここで、カットシートCSの検出用フォト
センサPS2について説明したついでに、印刷部付近に
備えられているその他のセンサ類についても説明してお
く。
【0048】本実施の形態では、図5に示す様に、リボ
ンカセット50の装着位置の奥にマイクロスイッチMS
1が設けられている。このマイクロスイッチMS1は、
リボンカセット50が装着されているか否かを検出する
ためのものである。同様に、透明フィルムFLMの元巻
ロールカセット20の奥にも、元巻ロールカセット20
が装着されているか否かを検出するためのマイクロスイ
ッチMS2が設けられている。
【0049】また、リボンカセット50の裏面に設けら
れた窓53からカセットケース内に侵入する様にフォト
センサPS3が、同じく元巻ロールカセット20の窓2
3からカセットケース内に侵入する様にフォトセンサP
S4が設けられている。各カセット50,20において
は、フォトセンサPS3,PS4の発光素子と受光素子
の間を熱転写リボンRBN及び透明フィルムFLMが通
過する様に構成されている。リボンカセット50内に侵
入しているフォトセンサPS3は、通常は熱転写リボン
RBNによって受光素子側への光の到達が遮られている
が、リボンRBNの末端の透明部分が現れると受光素子
側に光が到達することを利用して、リボンエンドを検出
するためのものである。また、フォトセンサPS4は、
逆に、通常は透明フィルムFLMを通して受光素子側に
光が到達しているが、透明フィルムFLMの末端部分に
設けた黒塗りの部分が到達することによって光が遮断さ
れることを利用して、透明フィルムFLMのエンドを検
出するためのものである。
【0050】次に、発光ユニット10、元巻ロールカセ
ット20、巻取ロールカセット30及び熱転写リボン5
0の脱着に関する工夫点について説明する。
【0051】図10(A),(B)に示す様に、背面側
フレームFR1の熱転写リボン50を装着する部分に
は、リボンRBNの元巻側と巻取側のロール50a,5
0bを挿入する水平バー111,112が設けられてい
る。熱転写リボン50はこの水平バー111,112に
沿って正面から簡単に位置合わせして脱着することがで
きる。また、印刷部P1の下方には、元巻ロールカセッ
ト20の元巻ロール20a及び方向変換ロール25を挿
入する水平バー113,114が設けられている。さら
に、セッティングユニットSUの下方には巻取ロールカ
セット30の巻取ロール31と方向変換ロール33を挿
入する水平バー115,116が設けられている。な
お、熱転写リボン50の元巻側と巻取側のロール50
a,50b、元巻ロールカセット20の元巻ロール20
a及び方向変換ロール25、及び巻取ロールカセット3
0の巻取ロール31と方向変換ロール33は、図4に符
号を付してあるのでそちらを参照されたい。
【0052】そして、これらの各水平バー111〜11
6は、図10(B)に示す様に、正面側フレームFR2
を閉じることによって両端支持状態となる様に構成され
ている。また、発光ユニット10、元巻ロールカセット
20及び巻取ロールカセット30は、この正面側フレー
ムFR2を開いた状態にしたとき、正面側へ引き出すこ
とができる様に構成された引出ユニット120上に載置
され、引出ユニット120毎奥に押し込んでやることで
セッティングできる様に構成されている。なお、背面フ
レームFR1の発光ユニット10の押し込み位置にはコ
ネクタが設けられており、引出ユニット120を押し込
み終わるとちょうど発光ユニット10側のコネクタと背
面フレームFR1側のコネクタとが結合する様にも構成
されている。
【0053】さらに、正面側フレームFR2には、プラ
テン44を上下動させるカム42と一体に回動するレバ
ー49を通すことのできるロック用開口121が設けら
れている。このロック用開口121は、レバー49が横
向きに倒れた状態のときにだけ通過可能な形状をしてい
る。
【0054】ここで、レバー49は、図10(B)に示
す様にこれを立ち上げた状態にあるとき、カム42を図
5に示す位置へ回動させ、プラテン44をサーマルヘッ
ド41に押し当てた状態にするものである。そして、水
平方向に寝かした状態において、カム42を図4の状態
に回動させ、プラテン44をサーマルヘッド41から離
れた位置へと移動させる関係にある。
【0055】従って、正面側フレームFR2に上述の様
な形状のロック用開口121を備えさせたことで、プラ
テン44がサーマルヘッド41に押し当てられた状態に
おいてはレバー49がロック用開口121に引っかか
り、正面側フレームFR2を開くことができない様に工
夫されている。この結果、プラテン44とサーマルヘッ
ド41の間にリボンRBNが挟まれた状態のときに誤っ
て熱転写リボン50を取り外してしまうということがな
く、リボンRBNの損傷を防止することができる。同じ
く、プラテン44とサーマルヘッド41の間に透明フィ
ルムFLMが挟まれている状態において引出ユニット1
20を引き出してしまうということもなく、誤操作によ
る透明フィルムFLMの損傷も防止することができる。
【0056】ところで、このレバー49は、図11に示
す様に、フロントパネル130の開閉用の摘み131の
裏側に係合し、摘み131の回動と連動して回動する様
に構成されている。そして、レバー49が立ち上がった
状態、即ち、サーマルヘッド41にプラテン44が押し
当てられた状態に回動されたとき、これを検出するマイ
クロスイッチMS3がフロントパネル130の裏側に設
けられている。なお、先程説明した正面側フレームFR
2は、このフロントパネル130の裏面に固定されてい
る。
【0057】次に、熱転写リボンRBN、透明フィルム
FLM及びカットシートCSの搬送部の駆動機構につい
て説明する。
【0058】搬送機構の駆動源として、図12に示す様
に、1個のステップモータSMが設けられている。な
お、図12は、上述の背面側フレームFR1のさらに裏
側に設けられる駆動系取り付けフレームFR3を正面側
から見た状態を示している。
【0059】ここで、動力を伝達されるのは、熱転写リ
ボンカセット50のリボン巻取ロール駆動軸151、透
明フィルムFLMの巻取ロールカセット30のフィルム
巻取ロール駆動軸152、印刷部に備えられる搬送ロー
ラ46及びカットシートCS用の一方の送込ローラ62
である。
【0060】リボン巻取軸151には、ギヤG1〜G5
を介してステップモータSMの回転が伝達される様にな
っている。ギヤG1〜G3は、同軸にギヤ比の異なる2
個のギヤを備えたものである。また、印刷部の搬送ロー
ラ46にはギヤG1〜G3を介して回転が伝達される。
ここで、リボン巻取軸151は、ワンウェイクラッチに
よって逆転方向には滑ることができる様に構成されてい
る。そして、搬送ローラ46の回転速度に対して、リボ
ン巻取軸151の回転速度が約2倍となる様にギヤ比が
設定してある。これは、リボン巻取軸151に対する熱
転写リボンRBNの巻き付き量が変化しても、常に張り
を持たせた状態でリボンRBNを巻き取ることができる
様にするためである。
【0061】フィルム巻取軸152は、プーリ153,
154及びタイミングベルト155によって駆動力を伝
達される様になっている。また、途中にテンションプー
リ156が設けられて張力を調整可能にしてある。ステ
ップモータSMの動力は、ギヤG1〜G3及びギヤG6
を介して図示左側のプーリ153へと伝達される。ま
た、このプーリ153と同軸に設けた小径のプーリ15
6と送込ローラ62に固定されたプーリ157との間に
タイミングベルト158が張り渡されている。なお、フ
ィルム巻取軸152についても、リボン巻取軸151と
同様のワンウェイクラッチが取り付けられ、搬送ローラ
46の回転速度に対して、フィルム巻取軸152の回転
速度が約2倍となる様にギヤ比及びプーリ径が設定して
ある。これは、フィルム巻取軸152に対する透明フィ
ルムFLMの巻き付き量が変化しても張りを持たせた状
態で透明フィルムFLMを搬送することができる様にす
るためである。なお、カットシートCS用の送込ローラ
62の回転速度は、搬送ローラ46の回転速度の約0.
9倍と逆に遅く設定されている。これは、カットシート
CSを送り込んだ時にカットシートCSが少し引っ張ら
れる様にして張りを持って印刷部へ到達できる様にして
おくためである。なお、送込ローラ62にもワンウェイ
クラッチによる滑り機構が備わっている。
【0062】次に、本実施の形態のスタンプ製造装置1
の駆動制御について説明する。このスタンプ製造装置1
は、図13に示す様に、パーソナルコンピュータPCと
接続することにより、パーソナルコンピュータPCから
の制御に従って原稿の印刷、見出しラベルの印刷、スタ
ンプの製版といった各種動作を実行する様に構成されて
いる。
【0063】このため、スタンプ製造装置1側の制御中
枢となるマイクロコンピュータ200には、パーソナル
コンピュータ201からのデータを取り込むPCインタ
フェース制御回路203と、サーマルヘッド41を駆動
するサーマルヘッド制御回路205と、ステップモータ
SMを駆動するステップモータ制御回路207と、キセ
ノン管11を発光させるキセノン管発光制御回路210
と、前述した各種のフォトセンサPS1〜PS4及びマ
イクロスイッチMS1〜MS3と、液晶ディスプレイL
CDとが接続されている。また、スタンプセッティング
ユニットSUに内蔵されたスライドボリュームSVもマ
イクロコンピュータ200に接続されている。このスラ
イドボリュームSVは、スタンプセッティングユニット
SUにてスタンプ本体STPを前後左右から挟んだと
き、前後の挟み付け部材の移動量からスタンプ本体ST
Pの長さを検出し、スタンプサイズを判別できる様に構
成されたものである。
【0064】このスタンプ製造装置1は、図14に示す
様に、パーソナルコンピュータ201から原稿印刷及び
製版実行の指令を受けたとき(S10)、入力された印
面形状のデータに従ってステップモータSMの駆動及び
サーマルヘッド41の駆動を実行して透明フィルムFL
Mの上面にポジ原稿を印刷する(S20)。そして、次
に、このポジ原稿が製版位置に到達する様に所定量だけ
ステップモータSMを駆動して原稿のセッティング動作
を実行する(S30)。そして、製版のためのスタンプ
本体STPの準備等が完了してユーザーによる発光指令
がなされるのを待つ(S40)。ユーザーによって発光
指令がなされたとき(S40:YES)、後で詳しく述
べる製版動作に移行する(S50)。なお、本実施の形
態では、上蓋3及び上前蓋5を閉じることによってフォ
トセンサPS1で蓋閉じ状態が検出されることをもっ
て、ユーザーによる発光指令がなされたものとしてい
る。一方、見出しラベルの印刷指令を受け取ったときは
(S15)、上述のS20〜S50の処理を行うことな
く、見出しラベル印刷処理を実行する(S60)。
【0065】ここで、製版動作についてさらに詳しく説
明する。その前に、まず、キセノン管発光制御回路21
0について詳しく説明しておく。キセノン管発光制御回
路210は、図15に示す様に、キセノン管11を発光
させるための電力を蓄電する発光用コンデンサ211
と、この発光用コンデンサ211に対して充電を行うキ
セノン管発光用コンデンサ充電回路213と、キセノン
管発光用コンデンサ充電電圧検出回路215と、キセノ
ン管11を実際に発光させるキセノン管発光回路217
とによって構成されている。
【0066】製版動作に当たっては、図16に示す様
に、まず、原稿が所定位置にセットされているか否かを
判定する(S110)。これは、パーソナルコンピュー
タ201による指令に従って原稿印刷及び原稿送りの各
動作が正常に完了しているか否かによって判定する。次
に、スタンプ本体STPがセットされているか否かを判
定する(S120)。ここでは、スライドボリュームS
Vの検出電圧が最低レベルより所定値以上大きいときに
スタンプ本体STPがセットされているものと判定す
る。続いて、スタンプサイズが正しいか否かの判定を行
う(S130)。この判定は、スライドボリュームSV
の検出信号からスタンプ本体STPの長さを識別し、こ
の長さとパーソナルコンピュータ201から入力された
ポジ原稿の長さとを比較することによって行う。
【0067】そして、さらに、上蓋3及び上前蓋5が閉
じているか否かを判定する(S140)。この判定は、
既に述べた様にフォトセンサPS1の検出信号に基づい
て行う。S40においてユーザーからの製版動作の実行
を指令があったと判定された段階で既にこのフォトセン
サPS1の検出信号が確認されている訳であるが、最初
の発光指令自体が何らかの誤判定であった可能性もある
ので、再度ここで確認をしているのである。
【0068】次に、スタンプ本体STPが適量加圧され
た状態になっているか否かを判定する(S150)。こ
の判定は、具体的には、上蓋3及び上前蓋5が閉じてか
ら所定時間が経過したか否かによって行う。所定時間経
過することにより、スタンプ本体STPが適量加圧され
た状態で安定したと判定できるからである。そして、最
後に、キセノン管11が発光可能な状態にあるか否かを
判定する(S160)。ここでの判定は、キセノン管発
光用コンデンサ充電電圧検出回路215の検出電圧に基
づいて行う。
【0069】以上のS110〜S160の各ステップに
おいて全て「YES」と判定されたときにのみキセノン
管11に対して発光指令を出力してこれを発光させ(S
170)、一方、S110〜S160のいずれかのステ
ップにおいて「NO」と判定されたときにはキセノン管
11に対する発光中止とし(S180)、本処理を終了
する。この様に、キセノン管11を発光させてスタンプ
の製版を行うに当たり、いくつものチェックを行うこと
で、誤操作によって無駄な製版動作を実行してしまうと
いった事態が生じない様にしている。
【0070】次に、見出しラベル印刷処理について説明
する。見出しラベル印刷モードにおいて見出しラベル印
刷処理(S60)が開始されると、図17に示す様に、
まず、フォトセンサPS2によって見出し用のカットシ
ートCSの前端が検出されたか否かを判定する(S21
0)。そして、前端が検出された後、ステップモータS
Mを駆動してフォトセンサPS2によって切り欠き91
が検出されるまでカットシートCSの送り込み動作を実
行する(S220)。そして、カットシートCSの切り
欠き91が検出されることにより、所定位置にカットシ
ートCSがセットされたと判定されたら(S230:Y
ES)、サーマルヘッド41及びステップモータ11を
駆動して見出しラベル用の印刷を実行する(S24
0)。なお、フォトセンサPS2によってカットシート
CSの先端が検出されないとき(S210:NO)、及
びカットシート送り込み動作実行後所定量送り込みを実
行してもなお切り欠きが検出できないときは(S25
0:YES)、エラー処理を実行する(S260)。こ
のエラー処理では、例えば、カットシートCSの挿入を
促すメッセージを、本体上面の液晶ディスプレイLCD
に表示するなどの適当な処置をとる様にすればよい。
【0071】以上本発明に係る未製版スタンプ保持構造
を備えたスタンプ製造装置の一実施形態を説明したが、
未製版スタンプ保持構造及びそれを備えたスタンプ製造
装置は、上記の実施形態に限らず、感熱樹脂に熱を像様
に付与して、印面を形成するスタンプ製造装置や、紫外
線硬化樹脂に紫外線を像様に付与して、印面潜像を形成
するスタンプ製造装置など、種々の形態を採ることがで
きる。
【0072】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の請
求項1のスタンプ保持構造によれば、未製版スタンプ
を、位置決めした状態で窓に挿入でき、また、主動開閉
扉が可動したとき、従動開閉扉も窓を開けるように従動
するため、窓が最大開いたサイズ以下のサイズの未製版
スタンプを容易に、水平方向に開いている窓に上から挿
入可能である。更に、主動開閉扉の可動力を解除する
と、主動開閉扉及び従動開閉扉は、窓を閉じる側に付勢
されているので、それらの扉によって、未製版スタンプ
を窓に自動的に固定保持できる。要するに、当該スタン
プ保持構造では、窓が最大開いたサイズ以下の未製版ス
タンプならば、サイズに関係なく、そのスタンプを容易
にセットし、保持固定することが可能である。
【0073】請求項2の未製版スタンプの保持構造によ
れば、主動開閉扉を窓が開く側に可動させた場合、従動
開閉扉のピンが主動開閉扉の穴の傾斜辺を摺動すると、
それらのピンの動きに伴って、従動開閉扉も、バネの付
勢力に抗して、窓を開く側に従動して、窓を開けること
ができる、窓に未製版スタンプが挿入され、主動開閉扉
に可動力を加えない状態とすると、主動及び従動開閉扉
は、バネの付勢力によって窓を閉じる側に可動しようと
して、窓内に挿入された未製版スタンプを押圧して保持
・固定可能である。
【0074】請求項3の未製版スタンプ保持構造によれ
ば、その窓によって未製版スタンプを保持固定した場
合、そのサイズに応じた信号がセンサ機構から出力され
る。従って、CPU等の判断によって、その後のスタン
プ形成処理が可能である。請求項4の未製版スタンプ保
持構造では、複雑な構成、部材を使用しなくても、手動
開閉扉ひいては従動開閉扉を可動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る未製版スタンプ保持構造におい
て、スタンプ本体(未製版スタンプ)が挿入される窓が
最大限閉まった状態を示す上面図である。
【図2】上記構造において、窓が開けられた状態を示す
上面図である。
【図3】スタンプ本体を示す斜視図である。
【図4】上記構造を備えたスタンプ製造装置の構成を示
す断面図である。
【図5】上記スタンプ製造装置の構成を示す要部の断面
図である。
【図6】上記スタンプ製造装置の構成を示す要部の断面
図である。
【図7】上記スタンプ製造装置の構成を示す要部の断面
図である。
【図8】上記スタンプ製造装置において使用するスタン
プ本体を示し、(A)は断面図、(B)は正面図であ
る。
【図9】上記スタンプ製造装置おいて使用する見出しラ
ベル用のカットシートの長さに関する説明図である。
【図10】上記スタンプ製造装置における各種カセット
類の着脱方式について説明する斜視図である。
【図11】上記スタンプ製造装置のスタンプ製造装置の
正面図である。
【図12】上記スタンプ製造装置における各種カセット
の搬送機構の構成を示す模式図である。
【図13】上記スタンプ製造装置における制御系の構成
を示すブロック図である。
【図14】上記スタンプ製造装置における制御処理の内
容を示すフローチャートである。
【図15】上記スタンプ製造装置におけるキセノン管制
御回路部分の構成を示すブロック図である。
【図16】上記スタンプ製造装置における製版動作処理
の内容を示すフローチャートである。
【図17】上記スタンプ製造装置における見出しラベル
印刷処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
W・・・窓、102・・切り欠き、103・・・主動開
閉扉、105、106、109、110・・・コイルス
プリング、107、108・・・従動開閉扉、H・・・
穴、KP1〜KP4・・・係合ピン、SV・・・スライ
ドボリューム、1・・・スタンプ製造装置、2・・・本
体、3・・・上蓋、5・・・上前蓋、10・・・発光ユ
ニット、11・・・キセノン管、13・・・透明アクリ
ル板、20・・・フィルム元巻ロールカセット、21・
・・方向変換フレーム、25・・・方向変換ロール、3
0・・・フィルム巻取ロールカセット、41・・・サー
マルヘッド、44・・・プラテン、45・・・ピンチロ
ーラ、46・・・搬送ローラ、49・・・レバー、50
・・・熱転写リボンカセット、51・・・方向変換フレ
ーム、61・・・カットシート挿入口、62,63・・
・送込ローラ、64・・・ガイドプレート、65・・・
排出口、81・・・印面形成部材、91・・・切り欠
き、SU・・・スタンプセッティングユニット、111
〜116・・・水平バー、121・・・ロック用開口、
130・・・フロントパネル、131・・・開閉用の摘
み、200・・・マイクロコンピュータ、201・・・
パーソナルコンピュータ、203・・・PCインタフェ
ース制御回路、205・・・サーマルヘッド制御回路、
207・・・ステップモータ制御回路、210・・・キ
セノン管発光制御回路、CS・・・カットシート、FL
M・・・透明フィルム、FR1・・・背面側フレーム、
FR2・・・正面側フレーム、FR3・・・駆動系取り
付けフレーム、MS1〜MS3・・・マイクロスイッ
チ、P1・・・印刷部、P2・・・製版部、PL・・・
押圧板、PS1〜PS4・・・フォトセンサ、RBN・
・・熱転写リボン、SM・・・ステップモータ、STP
・・・スタンプ本体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性樹脂又は感熱樹脂の表面を、印面
    形成用面として備えた未製版印材を筒状のスタンプホル
    ダに備えた未製版スタンプに対して、 熱又は光を像様に付与して、印面または印面潜像を形成
    するために、該未製版スタンプを保持・固定する未製版
    スタンプ保持構造であって、 係合部を有するスタンプが挿入され、且つ水平方向に開
    く窓を有し、 窓の一部の辺は、前記スタンプの一部が当接可能である
    非可動部であって、 該辺には、前記スタンプの係合部が係合する被係合部を
    有し、 前記窓の他の辺は、 前記窓を閉じる側に付勢され、前記窓を開く側に可動す
    る主動開閉扉と、 前記窓を閉じる側に付勢され、前記主動開閉扉が開く側
    に可動したとき従動して、共に前記窓を開く側に従動す
    る従動開閉扉とが構成することを特徴とする未製版スタ
    ンプ保持構造。
  2. 【請求項2】 前記従動開閉扉は、前記主動開閉扉が可
    動する方向に垂直な方向の両側に、前記主動開閉扉と上
    下方向に重なり合う部分を持って、2つ存在し、 該2つの従動開閉扉は、前記垂直方向に所定距離間をス
    ライド可能であって、 前記主動開閉扉の前記垂直方向両端のそれぞれの内側に
    は、前記垂直方向から該主動開閉扉が閉じる方向側に傾
    斜した傾斜辺を有する穴が設けられ、 前記従動開閉扉には、前記穴の傾斜辺に当接可能なピン
    が設けられており、 前記主動開閉扉が前記窓を開く方向に可動したときに、
    前記従動開閉扉の前記ピンが前記傾斜辺に沿って外側に
    スライドして、前記従動開閉扉も窓を開く側に可動する
    ことを特徴とする請求項1記載の未製版スタンプ保持構
    造。
  3. 【請求項3】 前記主動開閉扉または前記従動開閉扉に
    は、センサ機構が付設され、前記主動開閉扉または前記
    従動開閉扉の開閉の程度に応じた該センサ機構からの信
    号によって、前記窓に挿入された前記スタンプのサイズ
    を検知可能であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の未製版スタンプ保持構造。
  4. 【請求項4】 前記主動開閉扉には、前記窓を開く側に
    可動させるため手で把持する把持部が備えられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の未製版スタンプ保持構
    造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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