JPH1178010A - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
インクジェット式記録ヘッドInfo
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- JPH1178010A JPH1178010A JP24710997A JP24710997A JPH1178010A JP H1178010 A JPH1178010 A JP H1178010A JP 24710997 A JP24710997 A JP 24710997A JP 24710997 A JP24710997 A JP 24710997A JP H1178010 A JPH1178010 A JP H1178010A
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Abstract
インク滴吐出不良を防止することができるインクジェッ
ト式記録ヘッドを提供する。 【解決手段】 一方面にノズル開口に連通すると共に複
数の隔壁11で区画された圧力発生室12の列13を少
なくとも2列備え、他方面に前記圧力発生室12の一部
を構成する振動板および前記圧力発生室12に対向する
領域に形成された圧電体能動部からなる圧電振動子を備
えた流路形成基板10を具備するインクジェット式記録
ヘッドにおいて、前記流路形成基板10の前記他方面上
には、当該流路形成基板とは別部材である補強部材が固
着されており、当該補強部材の固着位置の前記圧電体能
動部を構成する層と前記振動板の少なくとも一部を構成
する層とを除去する。これにより流路形成基板のたわみ
が抑制され、クロストークが防止され、また、補強部材
の固着位置の層が除去されているので、接着部の応力集
中による層剥離が防止される。
Description
るノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構
成し、この振動板の表面の圧電体層を形成して、圧電体
層の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式
記録ヘッドに関する。
る圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧
電振動子により変形させて圧力発生室のインクを加圧し
てノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット
式記録ヘッドには、圧電振動子が軸方向に伸長、収縮す
る縦振動モードの圧電振動子を使用したものと、たわみ
振動モードの圧電振動子を使用したものの2種類が実用
化されている。
せることにより圧力発生室の容積を変化させることがで
きて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反
面、圧電振動子をノズル開口の配列ピッチに一致させて
櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられ
た圧電振動子を圧力発生室に位置決めして固定する作業
が必要となり、製造工程が複雑であるという問題があ
る。
シートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼
成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電振動子を
作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する
関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困
難であるという問題がある。
べく、特開平5−286131号公報に見られるよう
に、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧
電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法に
より圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生
室毎に独立するように圧電振動子を形成したものが提案
させている。
る作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、
かつ簡便な手法で圧電振動子を作り付けることができる
ばかりでなく、圧電振動子の厚みを薄くできて高速駆動
が可能になるという利点がある。
コン単結晶基板を用い、圧力発生室やリザーバ等の流路
を異方性エッチングにより形成し、圧力発生室の開口面
積を可及的に小さくして記録密度の向上を図ることが可
能である。
度を上げようとすると、圧力発生室を区画する隔壁の肉
厚を薄くせざるを得ず、これにより圧力発生室を区画す
る隔壁の剛性が低下し、クロストークやインク滴の吐出
不良が生じる等の問題がある。
を向上させた状態でクロストークやインク滴吐出不良、
および共通電極部への電流集中による破損を防止するこ
とができるインクジェット式記録ヘッドを提供すること
を課題とする。
明の第1の態様は、一方面にノズル開口に連通すると共
に複数の隔壁で区画された圧力発生室の列を備え、他方
面に前記圧力発生室の一部を構成する振動板および前記
圧力発生室に対向する領域に形成された圧電体能動部か
らなる圧電振動子を備えた流路形成基板を具備するイン
クジェット式記録ヘッドにおいて、前記流路形成基板の
前記他方面上には、当該流路形成基板とは別部材である
補強部材が固着されており、当該補強部材の固着位置の
前記圧電体能動部を構成する層と前記振動板の少なくと
も一部を構成する層とが除去されていることを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッドにある。
による変位を補強部材が受けとめるので、流路形成基板
のたわみが抑制され、クロストークが防止され、また、
補強部材の固着位置の層が除去されているので、接着部
の応力集中による層剥離が防止される。
て、前記補強部材が、少なくとも前記圧力発生室の列と
列との間に対応する位置に設けられていることを特徴と
するインクジェット式記録ヘッドにある。
列との間に設けられた補強部材により流路形成基板のた
わみが抑制される。
において、前記流路形成基板の外縁部の前記圧電体能動
部を構成する層と前記振動板の少なくとも一部を構成す
る層とが除去されていることを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッドにある。
路形成基板を他の部材に固定する際に、層剥離による接
着不良が防止される。
の態様において、前記補強部材が、前記流路形成基板の
全体の固定も兼ねる部材であることを特徴とするインク
ジェット式記録ヘッドにある。
際に、流路形成基板の固定も兼ねることができる。
の態様において、前記振動板が弾性板と下電極とからな
り、前記補強部材の固着位置では前記下電極の少なくと
も一部が除去されていることを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッドにある。
下電極を除去して弾性板に直接補強部材を固着すること
により、層剥離による接着不良が防止される。
て、前記補強部材の少なくとも表面が導電性を有し、当
該補強部材が前記下電極と導通した状態で設けられてい
ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにあ
る。
との導通により、電流密度の集中を防止することができ
る。
て、前記補強部材が導電性を有する材質からなることを
特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
電性を有するので、電流密度の集中を効果的に防止する
ことができる。
て、前記補強部材が表面に導電性を有するめっきを施し
たものであることを特徴とするインクジェット式記録ヘ
ッドにある。
導電性を有しているので、下電極との導通を図ることが
でき、電流密度の集中を防止することができる。
の態様において、前記補強部材は、前記下電極の除去部
上で、当該除去部に隣接する前記下電極間を跨ぐように
設けられていることを特徴とするインクジェット式記録
ヘッドにある。
強部材を接着すると共に、下電極を跨ぐように補強部材
を設け、接着不良を防止しつつ下電極との導通を図るこ
とができる。
かの態様において、前記補強部材は、前記下電極の除去
部に固着され、且つ当該除去部に隣接する前記下電極と
導電性部材を介して導通されていることを特徴とするイ
ンクジェット式記録ヘッドにある。
補強部材を接着すると共に、下電極と導電部材を介して
導通することにより、接着不良を防止しつつ下電極との
導通を図ることができる。
れかの態様において、前記流路形成基板の前記少なくと
も2列の圧力発生室の前記ノズル開口に対応する位置と
は反対側となる外側端部に隣接する位置には、外部から
のインク供給を受けるリザーバが設けられ、当該リザー
バと前記圧力発生室の前記外側端部のそれぞれとはイン
ク供給口を介して連通されていることを特徴とするイン
クジェット式記録ヘッドにある。
に圧力発生室と共にリザーバが形成されているので、流
路形成基板の強度が低下するが、補強部材によりたわみ
が抑制されてクロストークが防止される。
れかの態様において、前記圧力発生室がシリコン単結晶
基板に異方性エッチングにより形成され、前記圧電振動
子の各層が成膜及びリソグラフィ法により形成されたも
のであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド
にある。
開口を有するインクジェット式記録ヘッドを大量に且つ
比較的容易に製造することができる。
いて詳細に説明する。
態に係るインクジェット式記録ヘッドを示す組立斜視図
であり、図2は、その1つの圧力発生室の長手方向にお
ける断面構造を示す図である。
実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板か
らなる。流路形成基板10としては、通常、150〜3
00μm程度の厚さのものが用いられ、望ましくは18
0〜280μm程度、より望ましくは220μm程度の
厚さのものが好適である。これは、隣接する圧力発生室
間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるから
である。
り、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリ
コンからなる、厚さ1〜2μmの弾性膜50が形成され
ている。
リコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより、
複数の隔壁11により区画された圧力発生室12の列1
3が2列と、2列の圧力発生室12の三方を囲むように
略コ字状に配置されたリザーバ14と、各圧力発生室1
2とリザーバ14とを一定の流体抵抗で連通するインク
供給口15がそれぞれ形成されている。なお、リザーバ
14の略中央部には、外部から当該リザーバ14にイン
クを供給するためのインク導入孔16が形成されてい
る。
結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々
に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面
と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且
つ上記(110)と約35度の角度をなす第2の(11
1)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと
比較して(111)面のエッチングレートが約1/18
0であるという性質を利用して行われるものである。か
かる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)
面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平
行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うこと
ができ、圧力発生室12を高密度に配列することができ
る。
を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で
形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板1
0をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングす
ることにより形成されている。ここで、弾性膜50は、
シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵
される量がきわめて小さい。また各圧力発生室12の一
端に連通する各インク供給口15は、圧力発生室12よ
り浅く形成されている。すなわち、インク供給口15
は、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチン
グ(ハーフエッチング)することにより形成されてい
る。なお、ハーフエッチングは、エッチング時間の調整
により行われる。
各圧力発生室12のインク供給口15とは反対側で連通
するノズル開口17が穿設されたノズルプレート18が
接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。な
お、ノズルプレート18は、厚さが例えば、0.1〜1
mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜
4.5[×10−6/℃]であるガラスセラミックス、
又は不錆鋼などからなる。ノズルプレート18は、一方
の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコ
ン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も
果たす。
る圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズ
ル開口17の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出
スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、
1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノ
ズル開口17は数十μmの径で精度よく形成する必要が
ある。
側の弾性膜50の上には、厚さが例えば、約0.5μm
の下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体膜
70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80と
が、後述するプロセスで積層形成されて、圧電振動子
(圧電素子)を構成している。このように、弾性膜50
の各圧力発生室12に対向する領域には、各圧力発生室
12毎に独立して圧電振動子が設けられているが、本実
施形態では、下電極膜60は圧電振動子の共通電極と
し、上電極膜80を圧電振動子の個別電極としている
が、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はな
い。何れの場合においても、各圧力発生室12毎に圧電
体能動部が形成されていることになる。本実施形態で
は、詳細を後述するように、圧力発生室12毎に圧電体
膜70及び上電極膜80を形成している。
面とは反対側の面には、圧力発生室12の列13の間に
対向する位置に、列13の並び方向に沿って延びる補強
部材20が固着されている。ここで、補強部材20は、
流路形成基板10の圧力発生室12の列13の並び方向
に沿った強度を補強するためのもので、接着剤や熱溶着
フィルム等を介して固着すればよい。なお、補強部材2
0の材質は特に限定されず、金属などの剛性の高いもの
を用いてもよく、温度変化による応力の発生を防止する
ために、線膨張係数が流路形成基板10と同程度のもの
を用いてもよい。
除去した除去部61に補強部材20を固着してある。こ
のように比較的膜剥離し易い下電極膜60上ではなく、
弾性膜50に直接固着することにより、接着部の応力集
中による膜剥離を防止することができ、クロストークを
効果的に防止することができる。
形成基板10上に、圧電体膜70等を形成するプロセス
を図3及び図4を参照しながら説明する。
基板10となるシリコン単結晶基板のウェハを約110
0℃の拡散炉で熱酸化して二酸化シリコンからなる弾性
膜50を形成する。
リングで下電極膜60を形成する。下電極膜60の材料
としては、Pt等が好適である。これは、スパッタリン
グやゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体膜70は、成
膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜100
0℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるから
である。すなわち、下電極膜70の材料は、このような
高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければなら
ず、殊に、圧電体膜70としてPZTを用いた場合に
は、PbOの拡散による導電性の変化が少ないことが望
ましく、これらの理由からPtが好適である。
70を成膜する。この圧電体膜70の成膜にはスパッタ
リングを用いることもできるが、本実施形態では、金属
有機物を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥
してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物
からなる圧電体膜70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を
用いている。圧電体膜70の材料としては、チタン酸ジ
ルコン酸鉛(PZT)系の材料がインクジェット式記録
ヘッドに使用する場合には好適である。
80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料で
あればよく、Al、Au、Ni、Pt等の多くの金属
や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、P
tをスパッタリングにより成膜している。
生室12それぞれに対して圧電振動子を配設するよう
に、上電極膜80および圧電体膜70のパターニングを
行う。図3(e)では圧電体膜70を上電極膜80と同
一のパターンでパターニングを行った場合を示している
が、上述したように、圧電体膜70は必ずしもパターニ
ングを行う必要はない。これは、上電極膜80のパター
ンを個別電極として電圧を印加した場合、電界はそれぞ
れの上電極膜80と、共通電極である下電極膜60との
間にかかるのみで、その他の部位には何ら影響を与えな
いためである。しかしながら、この場合には、同一の排
除体積を得るためには大きな電圧印加が必要となるた
め、圧電体膜70もパターニングするのが好ましい。ま
た、この後、下電極膜60をパターニングして不要な部
分を除去する。
ーンを形成した後、エッチング等を行うことにより実施
する。
トをスピンコートなどにより塗布し、所定形状のマスク
を用いて露光・現像・ベークを行うことにより形成す
る。なお、勿論、ネガレジストの代わりにポジレジスト
を用いてもよい。
置、例えば、イオンミリング装置を用いて二酸化シリコ
ン膜が露出するまで行う。なお、エッチング後には、レ
ジストパターンをアッシング装置等を用いて除去する。
ンミリング法以外に、反応性エッチング法等を用いても
よい。また、ドライエッチングの代わりにウェットエッ
チングを用いることも可能であるが、ドライエッチング
法と比較してパターニング精度が多少劣り、上電極膜8
0の材料も制限されるので、ドライエッチングを用いる
のが好ましい。
膜80の周縁部および圧電体膜70の側面を覆うように
絶縁体層90を形成する。この絶縁体層90の好適な材
料は上述した通りであるが、本実施形態ではネガ型の感
光性ポリイミドを用いている。
90をパターニングすることにより、各連通部14に対
向する部分に窓90aを形成する。この窓90aは、後
述する導電体パターン100と上電極膜80との接続を
するためのものである。
全面に成膜した後、パターニングすることにより、導電
体パターン100を形成する。
して膜形成を行った後、図4(c)に示すように、前述
したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エ
ッチングを行い、圧力発生室12等を形成する。なお、
以上説明した一連の膜形成および異方性エッチングは、
一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセ
ス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路
形成基板10毎に分割する。また、分割した流路形成基
板10を、ノズルプレート18および補強部材20と順
次接着して一体化し、インクジェット式記録ヘッドとす
る。
は、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導
入口16からインクを取り込み、リザーバ14からノズ
ル開口17に至るまで内部をインクで満たし後、図示し
ない外部の駆動回路からの記録信号に従い、導電パター
ン100を介して下電極膜60と上電極膜80との間に
電圧を印加し、弾性膜50と圧電体膜60とをたわみ変
形させることにより、圧力発生室12内の圧力が高まり
ノズル開口17からインク滴が吐出する。
が、弾性膜50および下電極膜60からなる振動板と、
圧電体膜70とのたわみ変位を受け止め、流路形成基板
10のたわみを抑制し、クロストークを防止する。
列13と列13との間だけではなく、列13の外側にも
設けてもよい。
ェット式記録ヘッドの要部断面を図5に示す。
を有する金属材料で形成し、補強部材20Aと除去部6
1に隣接する下電極膜60との導通を図るために、導電
性材料からなる導電部材21を設けた以外は、実施形態
1と同一である。
を使用したことにより、補強された流路形成基板10の
剛性が向上する。また、補強部材20Aと下電極膜60
との導通により、電流集中の緩和を図ることができる。
が導電性を有していればよく、従って、導電性を有さな
い材料の表面に導電性を有する金属めっき等を施したも
のでもよい。
ェット式記録ヘッドの要部断面を図6に示す。
からなる補強部材20Aを、除去部61に隣接する下電
極膜60を跨ぐように固着して下電極膜60との導通を
図った以外は、実施形態2と同一である。
を使用したことにより、補強された流路形成基板10の
剛性が向上し、また、補強部材20Aと下電極膜60と
の導通により、電流集中の緩和を図ることができる。
接着剤などの接着手段22を介して弾性膜50と直接固
着されているので、接着部応力集中による膜剥離が防止
される。
導通を図るために、接着手段22としては導電性を有す
るものを用いることは言うまでもない。
が導電性を有していればよく、従って、導電性を有さな
い材料の表面に導電性を有する金属めっき等を施したも
のでもよいことは実施形態2と同様である。
ェット式記録ヘッドの組立斜視を図7に示す。
わりに、圧力発生室12の列13と列13との間と列1
3の両側に対応する位置に延設される略H字形状の補強
部材20Bを設けた以外は実施形態1と同様である。な
お、補強部材20Bの固着位置に対応する位置の下電極
膜60は除去してあることは言うまでもない。
を用いることにより、さらに良好に補強効果を得ること
ができる。また、下電極膜60を除去した除去部に補強
部材20Bを固着することにより、接着部の応力集中に
よる膜剥離を防止することができ、クロストークを効果
的に防止することができる。
くとも表面を導電性を有するものとし、実施形態2又は
3の構成を適用することにより、電流集中の緩和を図る
ようにしてもよい。
ェット式記録ヘッドの組立斜視を図8に示す。
わりに、流路形成基板10の全体を固定する部材を兼ね
る補強部材25を用いた以外は実施形態1と同一であ
る。
と列13との間と列13の両側に対応する位置に延設さ
れる略H字形状の密着部25aを有すると共に、流路形
成基板10が嵌合する凹部25bを有する。なお、補強
部材25の密着部25aの固着位置に対応する位置の下
電極膜60は除去してあることは言うまでもない。
される密着部25aと、流路形成基板10が嵌合する凹
部25bとを有することにより、さらに良好に補強効果
を得ることができる。また、下電極膜60を除去した除
去部に補強部材25を固着することにより、接着部の応
力集中による膜剥離を防止することができ、クロストー
クを効果的に防止することができる。
とも表面を導電性を有するものとし、実施形態2又は3
の構成を適用することにより、電流集中の緩和を図るよ
うにしてもよい。
ェット式記録ヘッドの組立斜視を図9に示す。
図示は3個連結した形状の補強部材25Aを用いたもの
であり、補強部材25Aには複数の流路形成基板10が
固着される。なお、本実施形態の作用効果は基本的には
実施形態5と同一である。
を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構
成は上述したものに限定されるものではない。
板10に圧力発生室12と共にリザーバ14を形成して
いるが、共通インク室を形成する部材を流路形成基板に
重ねて設けてもよい。
を図10に示す。この実施形態では、ノズル開口17A
が穿設されたノズル基板18Aと流路形成基板10Aと
の間に、封止板110、共通インク室形成板120、薄
肉板130及びインク室側板140が挟持され、これら
を貫通するように、圧力発生室12Aとノズル開口17
Aとを連通するノズル連通口31が配されている。すな
わち、封止板110、共通インク室形成板120および
薄肉板130とで共通インク室32が画成され、各圧力
発生室12Aと共通インク室32とは、封止板110に
穿設されたインク連通孔33を介して連通されている。
また、封止板110には供給インク室32に外部からイ
ンクを導入するためのインク導入孔34も穿設されてい
る。また、薄肉板130とノズル基板18Aとの間に位
置するインク室側板140には各供給インク室32に対
向する位置に貫通部35が形成されており、インク滴吐
出の際に発生するノズル開口11Aと反対側へ向かう圧
力を、薄肉壁130が吸収するのを許容するようになっ
ており、これにより、他の圧力発生室12Aに、共通イ
ンク室32を経由して不要な正又は負の圧力が加わるの
を防止することができる。なお、薄肉板130とインク
室側板140とは一体に形成されてもよい。
基板10Aの開口面とは反対側の、圧力発生室12Aの
列13と列13との間に対向する位置に、下電極膜60
の除去部61を形成し、この除去部61上に補強部材2
0を固着することにより、膜剥離を防止し、クロストー
クを良好に防止することができる。
びリソグラフィプロセスを応用することにより製造でき
る薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、
勿論これに限定されるものではなく、例えば、基板を積
層して圧力発生室を形成するもの、あるいはグリーンシ
ートを貼付もしくはスクリーン印刷等により圧電体膜を
形成するもの、又は結晶成長により圧電体膜を形成する
もの等、各種の構造のインクジェット式記録ヘッドに本
発明を採用することができる。
膜とリード電極との接続部は、何れの場所に設けてもよ
く、圧力発生室の何れの端部でも又は中央部であっても
よい。
縁体層を設けた例を説明したが、これに限定されず、例
えば、絶縁体層を設けないで、各上電極に異方性導電膜
を熱溶着し、この異方性導電膜をリード電極と接続した
り、その他、ワイヤボンディング等の各種ボンディング
技術を用いて接続したりする構成としてもよい。
い限り、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドに応
用することができる。
流路形成基板の圧力発生室形成面とは反対側の少なくと
も圧力発生室の列と列との間に対向する位置に補強部材
を固着する際に、少なくとも一部の膜部材を除去するこ
とにより、接着部の応力集中による膜剥離を防止し、流
路形成基板のたわみを効率よく抑制し、クロストークを
防止することができるという効果を奏する。
録ヘッドの分解斜視図である。
録ヘッドの断面図である。
ある。
ある。
録ヘッドの要部断面図である。
録ヘッドの要部断面図である。
録ヘッドの組立斜視図である。
録ヘッドの組立斜視図である。
録ヘッドの組立斜視図である。
式記録ヘッドの分解斜視図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 一方面にノズル開口に連通すると共に複
数の隔壁で区画された圧力発生室の列を備え、他方面に
前記圧力発生室の一部を構成する振動板および前記圧力
発生室に対向する領域に形成された圧電体能動部からな
る圧電振動子を備えた流路形成基板を具備するインクジ
ェット式記録ヘッドにおいて、 前記流路形成基板の前記他方面上には、当該流路形成基
板とは別部材である補強部材が固着されており、当該補
強部材の固着位置の前記圧電体能動部を構成する層と前
記振動板の少なくとも一部を構成する層とが除去されて
いることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1において、前記補強部材が、少
なくとも前記圧力発生室の列と列との間に対応する位置
に設けられていることを特徴とするインクジェット式記
録ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記流路形成
基板の外縁部の前記圧電体能動部を構成する層と前記振
動板の少なくとも一部を構成する層とが除去されている
ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記補
強部材が、前記流路形成基板の全体の固定も兼ねる部材
であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記振
動板が弾性板と下電極とからなり、前記補強部材の固着
位置では前記下電極の少なくとも一部が除去されている
ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項6】 請求項5において、前記補強部材の少な
くとも表面が導電性を有し、当該補強部材が前記下電極
と導通した状態で設けられていることを特徴とするイン
クジェット式記録ヘッド。 - 【請求項7】 請求項6において、前記補強部材が導電
性を有する材質からなることを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッド。 - 【請求項8】 請求項6において、前記補強部材が表面
に導電性を有するめっきを施したものであることを特徴
とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項9】 請求項6〜8の何れかにおいて、前記補
強部材は、前記下電極の除去部上で、当該除去部に隣接
する前記下電極間を跨ぐように設けられていることを特
徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項10】 請求項6〜8の何れかにおいて、前記
補強部材は、前記下電極の除去部に固着され、且つ当該
除去部に隣接する前記下電極と導電性部材を介して導通
されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッ
ド。 - 【請求項11】 請求項1〜10の何れかにおいて、前
記流路形成基板の前記少なくとも2列の圧力発生室の前
記ノズル開口に対応する位置とは反対側となる外側端部
に隣接する位置には、外部からのインク供給を受けるリ
ザーバが設けられ、当該リザーバと前記圧力発生室の前
記外側端部のそれぞれとはインク供給口を介して連通さ
れていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッ
ド。 - 【請求項12】 請求項1〜11の何れかにおいて、前
記圧力発生室がシリコン単結晶基板に異方性エッチング
により形成され、前記圧電振動子の各層が成膜及びリソ
グラフィ法により形成されたものであることを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24710997A JP3541638B2 (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | インクジェット式記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24710997A JP3541638B2 (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | インクジェット式記録ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1178010A true JPH1178010A (ja) | 1999-03-23 |
JP3541638B2 JP3541638B2 (ja) | 2004-07-14 |
Family
ID=17158576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24710997A Expired - Fee Related JP3541638B2 (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | インクジェット式記録ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3541638B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7043837B2 (en) * | 2000-06-07 | 2006-05-16 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method of manufacture of inkjet printer head |
JP2010149371A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Brother Ind Ltd | 液体移送装置の製造方法 |
-
1997
- 1997-09-11 JP JP24710997A patent/JP3541638B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7043837B2 (en) * | 2000-06-07 | 2006-05-16 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method of manufacture of inkjet printer head |
JP2010149371A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Brother Ind Ltd | 液体移送装置の製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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