JPH1177673A - エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットの製造法 - Google Patents

エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットの製造法

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JPH1177673A
JPH1177673A JP9260844A JP26084497A JPH1177673A JP H1177673 A JPH1177673 A JP H1177673A JP 9260844 A JP9260844 A JP 9260844A JP 26084497 A JP26084497 A JP 26084497A JP H1177673 A JPH1177673 A JP H1177673A
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    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29K2023/00Use of polyalkenes or derivatives thereof as moulding material
    • B29K2023/04Polymers of ethylene
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的に、サイズの精度が優れたエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットを製造する方法を
提供する。 【解決手段】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
の溶液を凝固液中にストランド状に連続的に押し出し、
次いで該ストランドを切断してペレットを連続的に製造
する方法において、凝固液中のカルボン酸の含有量を1
〜10000ppmにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的にエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットが製造でき、し
かも該ケン化物ペレットのサイズの精度が優れたエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットの製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
は酸素遮断性、機械的強度等の諸性質に優れていること
から、フィルム、シート、容器、繊維等の各種用途に多
用されている。その中でも溶融成形によってシートやフ
ィルム等を製造するに際しては、その取扱い面や成形加
工面から該共重合体ケン化物はペレット状であることが
好ましく、該ペレットの製造法として、例えばエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物溶液を水又は水メタノー
ル溶液中にストランド状に押出し、次いで該ストランド
を切断してペレットを製造する方法は公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該公知
技術では、凝固液中にカルボン酸が含まれておらず、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物をノズルを通して
凝固浴中に連続的に押し出すと、ストランドの切れが起
こるという欠点があることが明らかになった。更に該開
示技術で得られたペレットを押出し成形に用いた場合、
押出機への仕込みの変動、押出機の負荷変動等を生じ、
安定した成形操作が実施できにくく、それ故形状が、均
一なエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットが
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題を
解決するため鋭意研究を重ねた結果、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物の溶液を凝固液中にストランド状
に連続的に押し出し、次いで該ストランドを切断してペ
レットを連続的に製造する方法において、凝固液中にカ
ルボン酸を1〜10000ppm含有させると、目的と
するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットが
得られることを見出し本発明を完成するに到った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を各工程ごとに詳細
に説明する。本発明で用いられエチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物の原料となるエチレン−酢酸ビニル共重
合体はエチレン含量としては、特に制限はないが、15
〜60モル%であることが好ましく、更には20〜55
モル%である。
【0006】エチレン含量が15モル%未満では、凝固
液中でストランド状に析出させる場合析出が不完全で、
ストランドの一部が溶出してしまい操作上好ましくな
く、またエチレン−酢酸ビニル共重合体の溶液を均一溶
液状態に保つために加圧したり、高温に加熱することが
必要であるので好ましくない。
【0007】一方60モル%を越えるとエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物の均一溶液の調製が困難で目的
とするストランドができず好ましくない。
【0008】又かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体は
エチレン、酢酸ビニル以外に、これらと共重合可能なエ
チレン性不飽和単量体を共重合成分として含有しても差
支えない。該単量体としては、例えばプロピレン、イソ
ブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデ
セン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等
の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキ
ルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリ
ル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド
等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あ
るいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリ
ルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、ア
リルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリ
ルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエ
ーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル
などのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、
ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシ
プロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキ
レン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メ
タ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)ア
クリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリ
ルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリル
アミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオ
キシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリ
オキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビ
ニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙
げられる。
【0009】本発明に用いるエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物は上記の如きエチレン−酢酸ビニル共重合
体をケン化して得られるものであるが、かかるケン化反
応は、アルカリ触媒の共存下に実施され、該アルカリ触
媒としては、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体のアルカリ触媒によるケン化反応に使用される従
来公知の触媒をそのまま使用できる。具体的には、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの
アルカリ金属水酸化物、ナトリウムメチラート、t−ブ
トキシカリウムなどのアルカリ金属アルコラート、1,
8−ジアザビシクロ[5,4,10]ウンデセン−7
(DBU)で代表される共塩基性アミン、更には炭酸ア
ルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩などが挙げられ
るが、取り扱いの容易さ、触媒コスト等から水酸化ナト
リウムの使用が好ましい。
【0010】触媒の使用量は必要ケン化度、反応温度等
により異なるが、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の残
存酢酸基に対して0.05当量以下が用いられ、好まし
くは0.03当量以下である。又アルカリ触媒の替わり
に、塩酸、硫酸等の酸触媒を用いることも可能である。
【0011】ケン化に当たっては、上記エチレン−酢酸
ビニル共重合体を、アルコール又はアルコール含有媒体
中に通常20〜60重量%程度の濃度になる如く溶解
し、アルカリ触媒、あるいは酸触媒を添加して40〜1
40℃の温度で反応せしめる。該溶液温度においてエチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物が析出しない様に配
慮すれば該ケン化物の濃度に特に制限はないが、通常は
該ケン化物の濃度が10〜55重量%、好ましくは15
〜50重量%となるようにすれば良い。
【0012】かかるケン化により得られるエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物の酢酸ビニル成分のケン化度
は70〜100モル%とすることが好ましく、更にはケ
ン化度80〜100モル%にする。ケン化度が70モル
%未満の場合、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物ペレットを用いて溶融成形する場合の熱安定性が悪く
なる。
【0013】次に上記で得られたエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物アルコール溶液はそのままでもよい
が、好ましくは、直接水を加えるか、該ケン化物溶液を
適宜濃縮あるいは希釈してから水を加えてストランド製
造用の溶液に調整される。この時点で飽和脂肪族アミド
(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド
(例えばオレフィン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド
(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、脂肪酸
金属塩(例えばステアリン酸カルシウム等)などの滑剤
や、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜1
0,000程度の低分子量ポリエチレン、又は低分子量
ポリプロピレン等)、無機塩(例えばハイドロタルサイ
ト等)、可塑剤(例えばエチレングリコール、グリセリ
ン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコールなど)
等を配合しても良い。
【0014】次にかかるエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物溶液を凝固液中にストランド状に押し出して析
出させるのであるが、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物溶液中の該ケン化物の濃度として好ましくは15
〜55重量%であり、更に好ましくは20〜50重量%
である。15重量%に満たない場合、凝固液中での凝固
が困難となり、逆に55重量%を越えるとペレットの空
隙率が低下し、成形時の熱安定性に悪影響を及ぼすので
好ましくない。
【0015】又該ケン化物溶液中のアルコールと水の重
量混合比を9/1〜3/7、好ましくは8/2〜4/6
となるように調整するのが望ましい。アルコールと水の
比が9/1を越えると溶液がやや不安定となり、ストラ
ンド析出時の空隙率が少し低下し、一方3/7未満では
溶液が不安定となり、ケン化物の析出を招くことがあ
る。
【0016】凝固液としては水又は水/アルコール混合
溶媒、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類、ジプロピルエーテル等の
エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メ
チル等の有機酸エステル等が用いられるが水又は水/ア
ルコール混合溶媒が好ましい。
【0017】本発明では該凝固液中に、カルボン酸を1
〜10000ppm含有させることを最大の特徴とする
もので、好ましくは50〜5000ppm含有させるの
である。カルボン酸の含有量が1ppm未満ではストラ
ンドの硬化時間が長くなり、またストランドの切れが起
こるので不適当であり、また10000ppmを越える
とストランドの切れが起こるので不適当である。
【0018】かかるカルボン酸としては特に制限されな
いが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クロトン酸、
マレイン酸、イタコン酸等が挙げられるが、好ましくは
酢酸が用いられる。
【0019】水/アルコール混合溶媒使用時のアルコー
ル濃度は前記共重合体ケン化物溶液におけるアルコール
/水混合液のアルコール含量と同等かそれより低いこと
が好ましく、該含量を越えると、凝固液中でのストラン
ド析出時のポリマー損失が増加し好ましくない。
【0020】該アルコールとしては、メタノール、エタ
ノール、プロパノール等のアルコールが用いられるが、
好ましくはメタノールが用いられる。
【0021】凝固液とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物との接触時間としては、10秒〜1時間が好まし
い。
【0022】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物溶
液を凝固液と接触させる温度は−10〜40℃、好まし
くは0〜20℃である。上記の有機溶媒は該ケン化物の
非溶剤であるので、該ケン化物が凝固液に溶解して樹脂
損失を招く心配は殆どないが、なるべく低温での操作が
安全である。
【0023】次いで、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物溶液は任意の形状を有するノズルにより凝固液中
にストランド状に押し出される。
【0024】上記のノズルの形状としては、特に限定さ
れないが、円筒形状が好ましく、その時の長さとしては
1〜100cm、好ましくは3〜30cmであり、内径
としては0.1〜10cm、好ましくは0.2〜5.0
cmである。特に長さと内径の比(長さ/内径)が8〜
40の円筒形であることが好ましく、ノズルの厚みとし
ては0.01〜0.5cm、好ましくは0.1〜0.3
cmである。
【0025】ノズルの断面形状は上記の如く円形が好ま
しいが、場合によっては楕円形、角形、菱形、星形等で
も可能である。
【0026】又、ストランドは必ずしも一本である必要
はなく、数本〜数百本の間の任意の系列で押出し可能で
ある。
【0027】ストランド状に押出されたエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物は、凝固が充分進んでからスト
ランドは切断され、ペレット化され必要に応じて水洗さ
れる。
【0028】該水洗条件としては、ペレットを温度10
〜60℃の水槽中で水洗する。水洗により、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物中のオリゴマーや不純物が
除去され、特に酢酸ナトリウムは0.5重量%以下まで
除去される。
【0029】水洗したペレットは酸処理を行なうことが
好ましく、例えばアセト酢酸、ギ酸、酢酸、アジピン
酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられ、より好ましくは酢酸
が用いられる。酸処理の条件としては、例えば3重量%
以下の酢酸水溶液中で洗浄し、洗浄液のpHが3〜8と
なるように処理を行う。
【0030】該ペレットの形状としては特に制限されな
いが、成形時の作業性や取扱い面から円柱状の場合は径
が2〜5mm、長さ2〜5mmのものが、又球状の場合
は径が2〜5mm程度のものが実用的である。
【0031】かくして本発明のペレットが製造できるの
であるが、該ペレットは溶融成形されて所望する成形物
に成形される。溶融成形に際しての温度条件としては約
160〜260℃とするのが望ましい。成形に際しては
必要に応じガラス繊維、炭素繊維などの補強材、フィラ
ー、着色剤、ハイドロタルサイトなどの安定剤、発泡
剤、乾燥剤などの公知の添加剤を適当量配合するともあ
る。又、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物には改
質用の熱可塑性樹脂を適当量配合することもできる。
【0032】溶融成形法としては射出成形法、圧縮成形
法、押出成形法など任意の成形法が採用できる。このう
ち押出成形法としてはT−ダイ法、中空成形法、パイプ
押出法、線条押出法、異形ダイ押出法、インフレーショ
ン法などが挙げられるが、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物単独の成形物(フィルム、シート、テープ、
ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物など)
のみならず、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層
と他の熱可塑性樹脂層との共押出成形も可能である。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
断りのない限り重量基準である。
【0034】実施例1 エチレン含有量35モル%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体を50%含むメタノール溶液100部に、該共重合
体中の酢酸基に対して0.017当量の水酸化ナトリウ
ムを含むメタノール溶液およびメタノール150部を供
給した。次にメタノール100部に対して水50部の割
合で混合したメタノール水溶液60部を共沸点下で供給
した。反応温度は、128〜140℃、圧力は5kg/
cm2Gであった。得られたエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物の溶液(樹脂濃度40%)は完全透明な均
一溶液で、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の酢
酸ビニル成分のケン化度は99.8モル%であった。
【0035】続いて該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化の物溶液を、10kg/時の速度で酢酸50ppm
を含有するメタノール5%、水95%よりなる5℃に維
持された凝固液槽に内径0.3cm、長さ6.0cm、
厚み0.2cmの円筒形のノズルよりストランド状に押
出し、凝固液槽の端部に付設された引き取りローラーに
より、凝固液中に3分接触させた後、ストランドを凝固
液から引き出した。該ストランドをカッターで切断し、
多孔性のペレットを得た。得られたペレットは形状が均
一であり、変形物は全くなかった。該多孔性ペレットを
温度30℃の水槽中で1時間水洗し、これを4回繰り返
して、酢酸ナトリウムを除去後、更に温度30℃の酢酸
水中で1時間洗浄を行ったものを乾燥して本発明のペレ
ット(直径3.8mm、長さ4mmの白色ペレット)を
得た。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレ
ットの製造過程で以下の項目を評価した。
【0036】(1)ストランドの評価 硬化時間 凝固液中に浸漬されているストランドを経時を追って取
り出し、硬度が30度以上になるまでの時間を測定し、
以下のように評価した。なお硬度の測定はJIS K 6
301に従って、スプリング式硬さ試験器(島津製作
所)で行った。 ○・・・40秒未満 △・・・40秒以上60秒未満 ×・・・60秒以上
【0037】ストランドの切れ 72時間運転中にストランドが切れる回数を測定し、該
ストランドが10系列あり、該10系列当たりの切れの
回数で表した。
【0038】ペレットサイズの精度 100個のペレットの径及び長さをノギスで測定し、ペ
レットの径及び長さが±0.2mmの範囲に入るペレッ
トの割合を測定し、以下のように評価した。 ◎・・・95%以上 ○・・・90%以上95%未満 △・・・80%以上90%未満 ×・・・80%未満
【0039】実施例2 実施例1において、凝固液中の酢酸の含有量を1000
ppmとした以外は実施例1と同様に本発明のペレット
を製造し、同様に評価した。
【0040】実施例3 実施例1において、凝固液として酢酸メチルを用いた以
外は実施例1と同様に本発明のペレットを製造し、同様
に評価した。
【0041】実施例4 実施例1において、酢酸に替えてプロピオン酸を用いた
以外は実施例1と同様に本発明のペレットを製造し、同
様に評価した。
【0042】比較例1 実施例1において、凝固液中の酢酸の含有量を0ppm
とした以外は、実施例1と同様に本発明のペレットを製
造し、同様に評価した。
【0043】比較例2 実施例1において、凝固液中の酢酸の含有量を2000
0ppmとした以外、実施例1と同様に本発明のペレッ
トを製造し、同様に評価した。実施例1〜4、比較例
1、2の評価結果を表1に示した。
【0044】
【表1】 硬化時間 ストランド ペレット の切れ(回) サイズの精度 実施例1 ○ 0 ◎ 実施例2 ○ 0 ◎ 実施例3 ○ 0 ◎ 実施例4 ○ 0 ○ 比較例1 × 1 ○比較例2 × 2 ×
【0045】
【発明の効果】本発明では、エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物の溶液を凝固液中にストランド状に連続的
に押し出し、次いで該ストランドを切断してペレットを
連続的に製造する方法において、凝固液中のカルボン酸
の含有量を1〜10000ppmにしているため、連続
的にしかもサイズの精度が優れたエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物ペレットが製造できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明に用いるエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物は上記の如きエチレン−酢酸ビニル共重合
体をケン化して得られるものであるが、かかるケン化反
応は、アルカリ触媒の共存下に実施され、該アルカリ触
媒としては、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体のアルカリ触媒によるケン化反応に使用される従
来公知の触媒をそのまま使用できる。具体的には、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの
アルカリ金属水酸化物、ナトリウムメチラート、t−ブ
トキシカリウムなどのアルカリ金属アルコラート、1,
8−ジアザビシクロ[5,4,10]ウンデセン−7
(DBU)で代表される塩基性アミン、更には炭酸ア
ルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩などが挙げられ
るが、取り扱いの容易さ、触媒コスト等から水酸化ナト
リウムの使用が好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】実施例1 エチレン含有量35モル%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体を50%含むメタノール溶液100部に、該共重合
体中の酢酸基に対して0.017当量の水酸化ナトリウ
ムを含むメタノール溶液およびメタノール150部を供
給しケン化した。次にメタノール100部に対して水5
0部の割合で混合したメタノール水溶液60部を共沸点
下で供給した。反応温度は、128〜140℃、圧力は
5kg/cm2Gであった。得られたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物の溶液(樹脂濃度40%)は完全
透明な均一溶液で、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物の酢酸ビニル成分のケン化度は99.8モル%であ
った。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】比較例2 実施例1において、凝固液中の酢酸の含有量を2000
0ppmとした以外、実施例1と同様に本発明のペレッ
トを製造し、同様に評価した。実施例1、2、4、比較
例1、2の評価結果を表1に示した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】
【表1】 硬化時間 ストランド ペレット の切れ(回) サイズの精度 実施例1 ○ 0 ◎ 実施例2 ○ 0 ◎ 実施例4 ○ 0 ○ 比較例1 × 1 ○比較例2 × 2 ×

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    の溶液を凝固液中にストランド状に連続的に押し出し、
    次いで該ストランドを切断してペレットを連続的に製造
    する方法において、凝固液中にカルボン酸を1〜100
    00ppm含有させることを特徴とするエチレン−酢酸
    ビニル共重合体ケン化物ペレットの製造法。
  2. 【請求項2】 凝固液中にカルボン酸を5〜5000p
    pm含有させることを特徴とする請求項1記載のエチレ
    ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットの製造法。
  3. 【請求項3】 溶液がメタノール又はメタノール/水溶
    液であることを特徴とする請求項1あるいは2記載のエ
    チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットの製造
    法。
  4. 【請求項4】 凝固液が水又は水/メタノール溶液であ
    ることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のエチレ
    ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットの製造法。
  5. 【請求項5】 カルボン酸として酢酸を用いることを特
    徴とする請求項1〜4いずれか記載のエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体ケン化物ペレットの製造法。
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JP2006524144A (ja) * 2004-03-31 2006-10-26 長春石油化學股▲分▼有限公司 エチレン−ビニルアルコール共重合体ペレットの製造方法
JP2008255342A (ja) * 2007-03-15 2008-10-23 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The オキシアルキレン基含有ビニルエステル系樹脂の液性組成物及びその製造方法

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