JPH1176801A - 磁性体内包マイクロカプセル及びその利用 - Google Patents

磁性体内包マイクロカプセル及びその利用

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JPH1176801A
JPH1176801A JP27529697A JP27529697A JPH1176801A JP H1176801 A JPH1176801 A JP H1176801A JP 27529697 A JP27529697 A JP 27529697A JP 27529697 A JP27529697 A JP 27529697A JP H1176801 A JPH1176801 A JP H1176801A
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microcapsules
micro capsule
particle diameter
magnetic
particle size
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JP27529697A
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Ichiro Takahara
一郎 高原
Yoshiaki Iwashita
良明 岩下
Mitsutoshi Nishida
充利 西田
Kenichi Kitano
健一 北野
Koshi Tanaka
耕嗣 田中
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Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のマイクロカプセル印刷インキは、可
動型磁性粉体、染料、及びそれらを分散している有機オ
イルを含むマイクロカプセル、透明性のマイクロカプセ
ル型クッション剤、蒸発速度調整の高沸点溶剤、マイク
ロカプセル、クッション剤を支持体上に固着するバイン
ダー、及び塗工機に適した粘性とチキソ性を与える無機
微粒子粉体よりなるスクリーン印刷に適したインキ。 【課題】 磁界への応答性と解像性に優れ、リライタブ
ルカードに好適な磁性体内包マイクロカプセル及びこれ
を利用した印刷インキを提供する。更に、吸遮音性と電
波吸収性に優れ、塗料に好適な磁性体内包マイクロカプ
セルを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリペイドカード
や買い物のポイントカードなどリライタブルカードに好
適な磁性体内包マイクロカプセルを利用した印刷イン
キ、及び吸遮音性と電波吸収性に優れた磁性体内包マイ
クロカプセルを利用した塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−233581号公報には、非
磁性体基盤に油状液体中に分散または溶解した光吸収性
磁性粉と光反射性非磁性粉を封入したマイクロカプセル
塗布層を施す構造の磁気ディスプレーシステムが開示さ
れているが、この技術はあくまで電気信号に対する可変
性のディスプレーを目的としたものであり、一時的に記
録した表示を長時間保持し続けるのは不可能であるとい
う欠点がある。特開平7−64114号公報には磁性材
料を界面活性剤で被覆して分散させた膠質を封入したマ
イクロカプセルを含有したインキで印刷した磁性印刷物
が開示されているが、可動性応答性が悪いなどの点に問
題がある。
【0003】一方、特開平5−279569号公報に
は、特定の圧力伝達性を有するシリコンゲル中にアルミ
ノシリケートなどの無機材料で作られた中空微小球体を
混入した妨振材、特開平4−145174号公報には中
空状充填剤を配合した塩化ビニルプラスチゾル組成物が
開示され、特開平7−145331号公報には、加熱に
より膨張する有機中空充填剤或いは特定量の発泡剤を水
系塗料組成物に配合した車両部材用の水系塗料が開示さ
れているが、いずれも100Hz以下の妨振・制振を目
的にするもので、吸遮音性に関する教示はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 リライタブルカード用マイクロカプセル リライタブルカードに必要な性質は、応答性、保持性、
解像性、色調である。応答性は磁界への反応であり、用
いた磁性体の性質、マイクロカプセル内部での可動性が
主要因である。磁界の強さは可変であるので、マイクロ
カプセル内部での可動性を上げることに注力した。磁性
体をカプセル内部に安定に浮遊させておくことが重要で
あり、親油性を磁性体表面に持たせる。従来よりシリコ
ンにより親油処理を行ってきたが、親油処理条件により
可動性が変化することが判った。シリコン量は多すぎて
も、また少なすぎても良い結果が得られず、磁性体量に
対して8〜12%の処理量が望ましい。また親油処理の
みでは不十分であり、シリコン処理磁性粉を140〜1
70℃で15〜30分加熱処理することで十分な表面撥
水処理が終了する。保持性は磁場を取り除いたときに方
向性を保持している能力のことである。ハードフェライ
トが永久磁石となりうるのでハードフェライトのみのカ
プセルを検討したが、マイクロカプセル中に安定に浮遊
するものが得られなかった。そこでソフトフェライトの
ハード化を試みソフトフェライトにハードフェライトを
一部混合することで保持性の良いカプセルが得られた。
混合比は3〜15%の範囲が最適である。解像性は異方
性、等方性時の光の透過性の差であり、粒子径の大きく
異方性時の面積比の大きな磁性体が良い。粒子径の大き
な板状の磁性体が好ましい。粒子径2〜10μm、縦横
の比率が10のソフトフェライトを用いた。ハードフェ
ライトは0.1〜2μm縦横比5のものを用いた。色調
はコントラストをどれだけ引き立てるかということであ
り、フェライトが黒であるので、黄色又は淡色が好まし
い。透過性の高い染料を可溶化して使用する。
【0005】リライタブルカード プリペイドカードに印字記録可能としたもの。繰り返し
印字消去ができ買い物のポイントカードなどに使用され
る。リライタブルカードは他の磁気カードと一緒に保存
されることが多く、重ねておいて他の磁気カードへの影
響を及ぼし合わないものが望まれる。そのために磁化は
強すぎず、弱すぎず、10〜300(emu/g)程度
が望ましい。
【0006】更に、本発明は、吸遮音性と電波吸収性に
優れ、塗料に好適な磁性体内包マイクロカプセルを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機溶剤中に
浮遊し可動する磁性体および該有機溶剤に溶解する着色
剤を封入したマイクロカプセル、クッション剤およびマ
イクロカプセルを支持体上に定着させる接着剤から成る
インキであって、該クッション剤がマイクロカプセルよ
り大きい粒子径を有することを特徴とするインキであ
る。また本発明の第2は、有機溶剤中に浮遊し可動する
磁性体および該磁性体に溶解する着色剤を封入したイン
キであって、該磁性体がソフトフェライトとハードフェ
ライトの混合であり、かつ該マイクロカプセルが20〜
80μmの粒子径を有することを特徴とする磁性流体内
包マイクロカプセルである。更に、本発明の第3は、有
機溶剤中に浮遊し可動する磁性体が封入され、該磁性体
の含有量が3〜30重量%であるマイクロカプセルを混
合したことを特徴とする塗料である。
【0008】本発明に使用する有機溶剤は、油性オイル
であれば特に限定されないが、炭化水素類、エステル
類、エーテル類、シリコン類など低粘度で非水性のもの
が好ましい。
【0009】本発明に使用する磁性体としては、(1)
1〜20μm直径の板状ソフトフェライト親油処理体と
(2)0.1〜3μm直径ハードフェライト親油処理体
で(3)混合比20/1〜3/1(ソフト/ハード)の
ものが望ましい。ソフトフェライトは粒子径が大きく磁
場の方向で異方性があり、光の透過をコントロールでき
る。磁気に感応するが、磁場を取り除くと等方性となり
保持性がない。ハードフェライトは粒子径が小さいもの
が良い。磁場におかれると着磁し取り除いても永久磁石
となる。そのため異方性を持つ。
【0010】従って、磁場をかけて異方性を出し、取り
除いた後も異方性が残るようにする場合には、少量のハ
ードフェライトをソフトフェライトに混合し使用する。
ソフトフェライトは着磁したハードフェライトの影響を
受けて永久磁石のように振る舞い、磁石を取り除いた後
も光学的異方性が残る。ソフト/ハードフェライトの混
合比は20/1〜3/1が好ましく、より好ましくは1
5/1〜5/1である。20/1より大きいと、異方性
が保持しにくくなり、一方、3/1より小さいと、解像
性が低下してくる。
【0011】着色剤は油溶性の染料で、透明なものであ
れば良く、特に限定されないが、磁性体が黒−褐色であ
るので、コントラストの良い配色が好ましい。
【0012】マイクロカプセルは10〜100μmの粒
子径を有し、好ましくは20〜80μmの粒子径を有
し、内包量が50〜90重量%である。10μmより小
さいとソフトフェライトが可動性が低下する。100μ
mより大きいとコーティング時の外力で破壊され易くな
るので、分級して除去することが好ましい。マイクロカ
プセルの平均粒子径は、40〜60μmのものが解像性
に優れ好ましく、小さいものが多くなると解像性が低下
する。また、内包量が50重量%未満ではマイクロカプ
セルの磁気特性が低下し、一方90重量%を超えると外
力で破壊され易くなる。
【0013】〔マイクロカプセルの製造方法〕マイクロ
カプセルの作成方法は種々の方法があるが、この用途に
使用できる方法は、ゼラチンを用いたコアセルベーショ
ン法、アクリルモノマーを使用するin−situ重合
法、メラミンを主原料とするin−situ重合法など
がある。透明感が高く、機械的強度に優れたマイクロカ
プセルが望ましく作成方法が簡単で、カプセルとして取
り扱いやすいものとしてはin−situ重合が適して
いる。そのうち、メラミン主成分のin−situ重合
がもっとも適した作成方法であり、この方法を用いて作
成した。この方法は、ゼラチンマイクロカプセルのよう
に厳密な温度とpHの制御が必要でなく、膜厚も自由に
コントロール可能である。更に、このマイクロカプセル
はろ過することで簡単に固体担体として取り出せるため
に、その後のインキ化工程に自由度がある。マイクロカ
プセルが耐溶剤性を有するため、多くの溶剤型バインダ
ーが使用できる。従って、乾燥後インキ中にたやすく分
散する。インキの種類も自由に選択できる。
【0014】マイクロカプセルは力学強度を上げること
もできるが、透明性が高く光の透過をできるだけ効果的
にする必要があるために、厚みは薄い方が好ましい。マ
イクロカプセルの内包量はそのために50〜90%、よ
り好ましくは75〜85%が良い。その力学的強度を補
強するために、マイクロカプセルより大きい粒子径を有
するクッション剤を用いる(図1参照)。クッション剤
はマイクロカプセルの応用で、粒子径が100μm前後
のものを用いることが好ましく、内部に溶剤を封入した
カプセルで、透明度を高くしたものが好適である。
【0015】マイクロカプセルは、粒子径が大きいもの
は機械的強度が低いために印刷方式は限られる。一般的
にはスクリーン印刷、ロールコーティング、エアーナイ
フコーティングが用いられるが、この印刷はスクリーン
印刷が望ましい。スクリーン印刷用インキとしては、チ
キソ性に優れなおかつマイクロカプセルのシェルを侵さ
ない溶剤を用いればよい。本発明のインキはスクリーン
印刷用に好適である。この場合、溶剤は高沸点炭化水
素、エステル、アルコール、バインダーは上記溶剤に可
溶で透明性に優れたものが好ましい。また、チキソ性
を出すために無機超微粒子が添加される。カラー化の
ため溶剤可溶型の染料、また透明性を阻害しない程度の
分散型染料も添加される。更に、乾燥調整剤として低沸
点溶剤を調整に使用することもできる。
【0016】本発明の塗料組成物に使用する、吸遮音性
と電波吸収性に優れた磁性体内包マイクロカプセルは、
マイクロカプセル中の磁性体の含有量が3〜30重量%
であり、好ましくは10〜30重量%である。3重量%
未満では効果が充分でなく、一方30重量%を超えると
マイクロカプセルの製造が困難となる。磁性体の粒子径
は0.1〜10μm、またこの用途には、マイクロカプ
セルのシェルポリマーを尿素ホルマリン系、メラミンホ
ルマリン系などの熱硬化性樹脂で形成することが、耐熱
性や耐溶剤性の向上、更に磁性体や磁性流体の内包量ア
ップの点で好ましい。またマイクロカプセルの粒子径は
10〜80μmがこの用途には好ましい。高比重の磁性
体が可動する状態で封入されたマイクロカプセルが音波
に共鳴し振動することで吸収効果が顕著であると思われ
る。
【0017】以下、本発明の好適な実施態様を整理して
記す。 (イ)有機溶剤が炭化水素、エステル、エーテル、シリ
コンである請求項2記載のインキ。 (ロ)磁性体がハードフェライトとソフトフェライトの
混合である請求項2記載のインキ。 (ハ)マイクロカプセルが20〜80μm粒子径を有す
る請求項2記載のインキ。 (ニ)マイクロカプセルがin−situ重合法で作成
されるメラミン−ホルマリン、又はメチロールメラミン
を膜物質とするものであることを特徴とする請求項2記
載のインキ。 (ホ)マイクロカプセルが50〜90重量%の内包量を
有する請求項2に記載のインキ。 (ヘ)クッション剤がマイクロカプセルより大きい粒子
径を有しかつ光透過性を有することを特徴とする請求項
2記載のインキ。 (ト)インキがスクリーン印刷により印刷可能である請
求項1記載のインキ。 (チ)マイクロカプセル中の磁性体の含有量が10〜3
0重量%である請求項3記載の塗料。 (リ)マイクロカプセルが熱硬化性樹脂からなるシェル
ポリマーで形成されていることを特徴とする請求項3記
載の塗料。
【0018】
【実施例】
実施例1 表面撥水処理板状ソフトフェライト10.0g、表面撥
水処理化ハードフェライト2.0gをよく混合し100
gのジイソプロピルナフタレンに分散させる。この混合
溶液を、スチレンマレイン酸を分散剤とする水溶液に添
加し、ホモジナイザーを用いて粒子径が20〜80μm
となるよう調整する。次にメチロールメラミンを20%
溶液とし100gを添加した。反応温度を70℃に保
ち、3時間反応させると粒子径20〜80μm(平均粒
子径50μm)、内包量70重量%(うち磁性体が10
重量%)のマイクロカプセルを得た。
【0019】実施例2 表面撥水処理を施した板状ソフトフェライト10g、表
面撥水処理化ハードフェライト1g、油溶性黄色染料
0.5g、ジオクチルフタレート100gを均一に混合
し、エチレンマレイン酸を分散剤とする水溶液中に粒子
径が20〜80μmとなるように分散させた。この径に
補助安定剤としてポリビニルピロリドンを添加した。こ
の溶液に、メラミン ホルマリンでプレオリゴマーを作
成した溶液を加え、60℃で10時間反応させる。黄色
−黒色の粒子径10〜80μm(平均粒子径40μ
m)、内包量70重量%のカプセルを得た。
【0020】実施例3:クッション剤用マイクロカプセ
ルの製造 ジオクチルフタレート70g、メチルメタクリレート2
5g、エチレンジメタクリレート5g、ベンゾイルパー
オキシド30mgを均一に溶解し、ポリビニルアルコー
ル10%水溶液200gマイクロカプセルの粒子径が
100μmになるように調整して分散させる。4つ口反
応機に移し500回転で攪拌しながら窒素で反応機を置
換しそのまま80℃で20時間反応を続ける。反応終了
後濾過し乾燥する。
【0021】実施例4:ハードフェライトがない場合 表面撥水処理を施した板状ソフトフェライト10g、油
溶性黄色染料0.5g、ジオクチルフタレート100g
を均一に混合し、エチレンマレイン酸を分散剤とする水
溶液中に粒子径が20〜80μmとなるように分散させ
た。この径に補助安定剤としてポリビニルピロリドンを
添加した。この溶液に、メラミン−ホルマリンでプレオ
リゴマーを作成した溶液を加え、60℃で10時間反応
させる。黄色−黒色の粒子径10〜80μm(平均粒子
径40μm)、内包量70重量%のマイクロカプセルを
得た。
【0022】比較例1:撥水処理しない場合 撥水処理してない板状ソフトフェライト10g、撥水処
理化ハードフェライト1g、油溶性黄色染料0.5g、
ジオクチルフタレート100gを均一に混合し、エチレ
ンマレイン酸を分散剤とする水溶液中に粒子径が20〜
80μmとなるように分散させた。この径に補助安定剤
としてポリビニルピロリドンを添加した。この溶液に、
メラミン−ホルマリンでプレオリゴマーを作成した溶液
を加え、60℃で10時間反応させる。黄色−黒色の粒
子径10〜80μmのマイクロカプセルを得た。
【0023】実施例5:板状フェライトを使用しない場
合 表面撥水処理を施した針状ソフトフェライト10g、撥
水処理化ハードフェライト1g、油溶性黄色染料0.5
g、ジオクチルフタレート100gを均一に混合し、エ
チレンマレイン酸を分散剤とする水溶液中に粒子径が2
0〜80μmとなるように分散させた。この径に補助安
定剤としてポリビニルピロリドンを添加した。この溶液
に、メラミン−ホルマリンでプレオリゴマーを作成した
溶液を加え、60℃で10時間反応させる。黄色−黒色
の粒子径10〜80μm(平均粒子径40μm)、内包
量70重量%のマイクロカプセルを得た。
【0024】〔評価方法〕 応答性:Sm−Co磁石への追従性を目視で評価する。
1sec以内を◎とした。 保持性:磁石を除去したときの色調変化を目視で評価す
る。1week以上を◎とした。 解像性:細かい字の判読を目視で評価する。 コントラスト:非磁界部分との色調差を目視で評価す
る。
【0025】
【表1】
【0026】実施例6:インキの製造 実施例2で得られたマイクロカプセル50g、ポリウレ
タン樹脂/IPA溶液(30%)100g、実施例3の
クッション剤用マイクロカプセル10g、粘度調節用無
機粉体(シリカゾルA−200)10g、isoプロピ
ルグリコール30gを均一に混合分散しインキとした。
このインキは粘度10000cps、チキソ性のあるイ
ンキであった。このインキをコート紙上に乾燥厚100
μmでスクリーン印刷機を用いて塗工した。試料にSm
−Co磁石を一方向から近づけると鮮やかに黄色が表示
された。磁石を90°反転させると黄色着色部分は黒色
に変化した。また、黄色に着色した試料を放置しておい
たが、30日間全く変化無く黄色が保持された。
【0027】比較例2 クッション剤用マイクロカプセルを混合しない以外、実
施例6と同様にインキを製造し、次いでコート紙上に塗
工した。塗工面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、
20%程度のマイクロカプセルが破壊していた。尚、実
施例6では、マイクロカプセルの破壊は無かった。
【0028】実施例7〜10、比較例3〜7:塗料用マ
イクロカプセルの製造 表面撥水処理を施した粒子径0.05μmのソフトフェ
ライト粒子25gと表面撥水処理ハードフェライト2g
を100gのジオクチルフタレートに分散させる。この
混合溶液を、エチレンマレイン酸重合体を分散剤とする
水溶液150gに粒子径10μmとなるように分散す
る。次にメチロールメラミンプレポリマー溶液100g
(30%水溶液)を加えpHを6.0とし、60℃で3
hr反応された。平均粒子径10μmの黒色マイクロカ
プセルを得た。磁性流体内包量80重量%、磁性体の含
有量20重量%であった。 塗料および塗膜の作成 この磁性体内包マイクロカプセルを含有する、表2の処
方による塗料を作成し、それぞれ粘度約40000cp
sに調整しました。次いで塗料を、テフロンコーティン
グガラスクロスの上に厚さ約2.0mmにハンディスキ
ージにて塗工し40℃×4時間乾燥した後、120℃×
30分で塗膜を形成した。次いで、この塗膜の吸遮音性
を評価するために、中心周波数:125Hz、500H
z、1000Hz、2000Hzに対する音響透過損失
をJISA1416に基づき測定した。結果を表2、表
3に示す。更に、実施例7,8と比較例3,4の塗膜を
カーボンファイバークロスでサンドイッチ構造としたも
のについて電波透過損失を測定した。 結果を図2に示
す。
【0029】
【表2】
【表3】
【0030】表中、アクリルエマルジョン樹脂:日本触
媒株式会社製、アクリルセット110E(固形分:54
%) 炭酸カルシウム:白石カルシウム株式会社製、白艶華C
CR シリカゲル:日本アエロジル株式会社製、A−200 アルカリ溶解性アクリルエマルジョン:日本アクリル株
式会社製、プライマルASE−60 ポリアミド樹脂:ヘンケル白水株式会社製、バーサミド
335を粉砕し100メッシュパスさせたもの 磁性流体:粒径のナフテン酸吸着マグネタイトをパラフ
ィン油に分散したもの、マグネタイトの含有量は灰分換
算で42wt%,比重1.3 マグネタイト:粒径25nm 熱膨張性マイクロカプセル発泡体:松本油脂製薬株式会
社製、マツモトマイクロスフェアーF−80EDで粒子
径80〜90nm,真比重0.023,のプラスチック
マイクロバルーン
【0031】
【発明の作用・効果】解像性、応答性、保持性の優れ
た、本発明の磁性体内包マイクロカプセルは簡易型表示
材料として幅広い用途に応用できる。本発明の表示材料
はその目的を満足させるために粒子径を緻密にコントロ
ールして作成し、しかもコーティング時にカプセルが1
〜2層の厚さで塗工されるようにして最大の効率を得る
ものである。そのコントロールされたマイクロカプセル
を用いて作成した印刷インキはスクリーン印刷に適した
ものである。通常の印刷インキと同様に取り扱いが可能
であり、任意の場所、任意の形、任意の色に発色でき
る。また、本発明の磁性体内包マイクロカプセルおよび
これを含有する塗膜は吸遮音製にすぐれており、吸遮音
材料として有用である。また電波吸収材としても、通常
磁性体粒子をそのまま塗膜に用いるより、より少量で効
果がみられ電波吸収材としても有用であることが判っ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】コーティングされたマイクロカプセルを利用し
たインキの構成を説明する図である。
【図2】塗膜をカーボンファイバークロスでサンドイッ
チ構造とした複合材の電波透過損失を示す図である。
【符号の説明】
1 マイクロカプセル 2 クッション剤 3 接着剤(バインダー) 4 支持体
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01F 1/00 H01F 1/00 Z (72)発明者 北野 健一 大阪府八尾市渋川町2丁目1番3号 松本 油脂製薬株式会社内 (72)発明者 田中 耕嗣 大阪府八尾市渋川町2丁目1番3号 松本 油脂製薬株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶剤中に浮遊し可動する磁性体およ
    び該有機溶剤に溶解する着色剤を封入したマイクロカプ
    セルであって、該磁性体がソフトフェライトとハードフ
    ェライトの混合であり、かつ該マイクロカプセルが20
    〜80μmの平均粒子径を有することを特徴とする磁性
    流体内包マイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 有機溶剤中に浮遊し可動する磁性体およ
    び該有機溶剤に溶解する着色剤を封入したマイクロカプ
    セル、クッション剤およびマイクロカプセルを支持体上
    に定着させる接着剤から成るインキであって、該クッシ
    ョン剤がマイクロカプセルより大きい粒子径を有するこ
    とを特徴とするインキ。
  3. 【請求項3】 有機溶剤中に浮遊し可動する磁性体が封
    入され、該磁性体の含有量が3〜30重量%であるマイ
    クロカプセルを混合したことを特徴とした塗料。
JP27529697A 1997-07-16 1997-09-22 磁性体内包マイクロカプセル及びその利用 Pending JPH1176801A (ja)

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Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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