JPH1176283A - 外反母趾矯正用サポーター - Google Patents

外反母趾矯正用サポーター

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JPH1176283A
JPH1176283A JP25434897A JP25434897A JPH1176283A JP H1176283 A JPH1176283 A JP H1176283A JP 25434897 A JP25434897 A JP 25434897A JP 25434897 A JP25434897 A JP 25434897A JP H1176283 A JPH1176283 A JP H1176283A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 母趾に対し内反方向へ向く外力を加え、第1
中足骨に対し外反方向に向く外力を加え、同時に母趾と
第1中足骨にひねりを矯正する外力を加えることのでき
る外反母趾矯正用サポーター。 【解決手段】 足指の第1中足指関節部全体を覆い足底
及び足甲の周囲を巻いて装着される関節部装着ベルト4
と、該関節部装着ベルト4の前方につながって筒状をな
し、母趾の周囲に装着される母趾装着部5と、該母趾装
着部5の第2趾側aと前記関節部装着部4の第1趾側b
を斜めにつないで装着され、両者の間に引張力を作用さ
せる連結ベルト6からなる。第1中足指関節部に外反方
向に押さえる力(矢印A)が作用して第1中足骨に外反
方向に矯正する外力が加わり、母趾装着部5と関節部装
着ベルト4の間に斜めの引っ張り力(矢印B)が作用
し、母趾に内反方向に矯正する外力と、母趾と第1中足
骨にひねりを矯正する外力が加えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外反母趾を矯正す
るための矯正用サポーターに関する。
【0002】
【従来の技術】外反母趾とは、図4に示すように、母趾
が第2趾の方に屈曲した状態を指し、かかとが高く先が
とがった靴を無理にはいて歩行することに起因するとい
われている。外反母趾の内部骨格をみると、図5に示す
ように、母趾1が外反し、第1中足骨2の骨頭の肥
厚、種子骨3の外側転移、第1中足骨2の内反とい
う現象が生じている。この状態になると、重心が正しい
位置(第1中足骨と第2中足骨の間)に落ちず、放置す
ればいずれ膝に負担が掛かり、膝関節の疼痛の引金とも
なり得ると考えられている。
【0003】いわゆる装具療法における外反母趾の矯正
方法としては、母趾に対し内反方向へ向く外力を加え、
第1中足骨に対し外反方向に向く外力を加えるというも
のであり、そのための装具が種々開発されている。例え
ば実開平60−71213号公報には、伸縮性のある布
地製で、略截頭円錐形状のバンド本体と、該バンド本体
の大径側基端縁から斜めに延出せしめた先端に係止部を
有する帯状の固定ベルトからなる足関節保持バンドが記
載されている。
【0004】また、実開平60−144414号公報に
は、母趾にかぶせた袋部に2本の伸縮性のあるベルトの
一端をそれぞれ固着し、一方のベルトは足甲を斜めに横
切って足首を巻き回し、該ベルトの足甲部に面ファスナ
ーで固着し、他方のベルトは足底から足甲部へ巻き回し
て足首において前記一方のベルトに面ファスナーで固着
した外反母趾装具が記載されている。さらに、特公平2
−12094号公報には、足指の第1中足指関節部分全
体を覆い巻きできる幅と長さを有する関節固定用バンド
と、該関節固定用バンドに連結された袋状の親指包容部
と、該親指包容部の外方側面に一端が固定された引張用
バンドからなり、親指を親指包容部に入れて関節固定用
バンドを足に巻き回し、引張用バンドをかかとの方に回
してから前に出し関節固定用バンドに固着するようにし
た外反母趾矯正用サポーターが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第1中足骨
骨頭は丸く関節において骨が動きやすいため、母趾が圧
迫を受けて外反すると、第1中足骨は逆に内反して圧迫
を取り除こうとする。従って、外反母趾においては、図
4及び図5の矢印に示すように、母趾の外反と同時に第
1中足骨の内反が起こる。そして、このとき同時に、母
趾には右回りのひねり、第1中足骨には左回りのひねり
(いずれも右足の場合、左足ではいずれも対称向きとな
る)が生じている。
【0006】従って、外反母趾を矯正して母趾及び第1
中足骨を正しい位置に戻すには、単に母趾に内反方向の
外力を加え、第1中足骨に外反方向の外力を加えるとい
うだけでなく、同時にこのひねりを矯正する外力を加え
る必要がある。ところが、前記従来例はいずれも外反母
趾におけるひねりについて着目したものではなく、外反
母趾を矯正する装具として十分な機能を持っていない。
具体的には、実開平60−71213号公報の足関節保
持具は母趾を内反させる力がなく、ひねりを矯正する力
もなく、外反母趾の矯正は困難であり、実開平60−1
44414号公報の外反母趾装具及び特公平2−120
94号公報の関節固定用バンドは、単に母趾1を内反方
向へ押し、第1中足骨2を外反方向へ押す機能しか持っ
ていない。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、母趾に対し内反方向へ向く外力
を加え、第1中足骨に対し外反方向に向く外力を加え、
同時に母趾と第1中足骨に前記のひねりを矯正する外力
を加えることのできる外反母趾矯正用サポーターを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る外反母趾矯
正用サポーターは、足指の第1中足指関節部全体を覆い
足底及び足甲の周囲に装着される関節部装着部と、母趾
の周囲に装着される母趾装着部と、該母趾装着部の第2
趾側と前記関節部装着部の第1趾側を斜めにつないで装
着され、両者の間に引張力を作用させる連結ベルトから
なることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】これの具体的な形態として、上記
関節部装着部は足指の第1中足指関節部全体を覆い足底
及び足甲の周囲を巻いて装着される関節部装着ベルトで
あり、また、上記母趾装着部は筒状とされ、ここに母趾
が挿入される。さらに具体的な形態として、上記関節部
装着部が足指の第1中足指関節部全体を覆い足底及び足
甲の周囲を巻いて装着される関節部装着ベルトであり、
上記母趾装着部が該関節部装着ベルトの前方につながっ
て筒状をなし、上記連結ベルトが前記母趾装着部から伸
び、前記関節部装着ベルトと連結ベルトは着脱自在に装
着するためのファスナーを備える。
【0010】このサポーターは、関節部装着部、母趾装
着部及び連結ベルトのいずれも、多少とも伸縮性を持つ
のが好ましい。また、母趾と第1中足骨の間にひねりを
加えるためには、母趾装着部と関節部装着部の内面側は
皮膚に対して滑りにくい材質で構成されることが好まし
く、むれ防止のためには通気性があることが好ましい。
皮膚に対して滑りにくい材質としては、例えば、ネオプ
レンゴムを張った素材、ウレタンフィルム、ウレタン樹
脂発泡体等、いずれも周知の素材が挙げられる。ウレタ
ン樹脂発泡体は通気性がよいという利点もある。
【0011】以下、図1〜図3を参照して、本発明に係
る外反母趾矯正用サポーターをより具体的に説明する。
なお、ここに示す例は、本質的に1枚の素材から形成さ
れたサポーターであり、図1はサポーターの装着状態を
示す図、図2及び図3は関節部装着ベルトを略半分に曲
げた状態と伸ばした状態を示す図である。
【0012】このサポーターは、足指の第1中足指関節
部全体を覆う幅と足底及び足甲の周囲を巻いて装着する
長さを持つ関節部装着ベルト4と、該関節部装着ベルト
4の前方につながる筒状の母趾装着部5と、該母趾装着
部5から伸び該母趾装着部の第2趾側(矢印a)と関節
部装着ベルト1の第1趾側(矢印b)を斜めにつないで
装着し、両者の間に引張力を作用させる連結ベルト6か
らなる。また、関節部装着ベルト4の一方の端と連結ベ
ルト6の先端には、これらを装着時に着脱自在に固定す
るための面ファスナー7、8が取り付けられている。
【0013】このサポーターの素材は、一方の面がウレ
タン樹脂発泡体で構成され、他方の面が前記面ファスナ
ー7、8と対になってこれを固定できるファスナー材で
構成され、ウレタン樹脂発泡体の側が内面側になるよう
にして、母趾装着部5が筒状に縫いつけられている(縫
いつけ部9)。なお、母趾装着部5は母趾を軽く締め付
ける程度の筒状とするのがよい。
【0014】装着する際は、縫いつけ部9が第2趾側
(矢印a)にくるように母趾を筒状の母趾装着部6に挿
入し、関節部装着ベルト4の一方の側4aを第1中足指
関節部から足底を通り足甲にやや引っ張るようにして巻
き回し、他方の側4bをやや引っ張るようにして足甲に
巻き、面ファスナー7により前記一方の側の面に固定す
る。次に連結ベルト6を斜め後方に向けて引っ張り、面
ファスナー8により第1中足指関節部を覆う関節部装着
ベルト4の第1趾側(矢印b)の面に固定する。このと
き、面ファスナーによる固定箇所が第1中足指関節部の
中心より伸びて第1中足骨側にくるようにする。
【0015】このようにすることで、図1の矢印Aに示
すように、第1中足指関節部に外反方向に押さえる力が
作用して第1中足骨に外反方向に矯正する外力が加わ
り、また、矢印Bに示すように、母趾装着部5と関節部
装着ベルト4の間に斜めの引っ張り力が作用し、母趾に
内反方向に矯正する外力が加わると同時に、母趾と第1
中足骨にひねりを矯正する外力が加えられる(連結ベル
ト6により関節部を挟んで母趾と第1中足骨にひねりが
与えられる)。
【0016】なお、本発明に係る外反母趾矯正用サポー
ターは、上記の例に限らず、特許請求の範囲内で種々に
改変することができる。例えば、上記の例では関節部装
着ベルトと母趾装着部はつながっていたが、連結ベルト
により斜めに張力を加えることができるのであれば、こ
れを別体として構成してもよく、また、関節部装着ベル
ト、母趾装着部及び連結ベルトの3者を全て別体として
構成することも可能である。さらに、母趾装着部は筒状
に縫いつけることにより形成したが、これは例えば面フ
ァスナー等により装着時に筒状にするようにしてもよ
い。さらに、面ファスナーで固定する関節部装着ベルト
の代わりに、初めから筒状に形成された関節部装着部を
用いることもできる。
【0017】
【発明の効果】本発明のサポータによれば、母趾に対し
内反方向へ向く外力を加え、第1中足骨に対し外反方向
に向く外力を加え、同時に母趾と第1中足骨にひねりを
矯正する外力を加えることのできるので、外反母趾を矯
正する効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る外反母趾矯正用サポーターの装
着状態を示す図である。
【図2】 そのサポーターの略半分に曲げた状態の斜視
図である。
【図3】 同じく伸ばした状態の斜視図である。
【図4】 外反母趾の足を示す図である。
【図5】 その内部骨格を示す図である。
【符号の説明】
4 関節部装着ベルト 5 母趾装着部 6 連結ベルト 7、8 面ファスナー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 足指の第1中足指関節部全体を覆い足底
    及び足甲の周囲に装着される関節部装着部と、母趾の周
    囲に装着される母趾装着部と、該母趾装着部の第2趾側
    と前記関節部装着部の第1趾側を斜めにつないで装着さ
    れ、両者の間に引張力を作用させる連結ベルトからなる
    ことを特徴とする外反母趾矯正用サポーター。
  2. 【請求項2】 上記関節部装着部が足指の第1中足指関
    節部全体を覆い足底及び足甲の周囲を巻いて装着される
    関節部装着ベルトであり、上記母趾装着部が筒状をなす
    ことを特徴とする請求項1に記載された外反母趾矯正用
    サポーター。
  3. 【請求項3】 上記関節部装着部が足指の第1中足指関
    節部全体を覆い足底及び足甲の周囲を巻いて装着される
    関節部装着ベルトであり、上記母趾装着部が該関節部装
    着ベルトの前方につながって筒状をなし、上記連結ベル
    トが前記母趾装着部から伸び、前記関節部装着ベルトと
    連結ベルトは着脱自在に装着するためのファスナーを備
    えることを特徴とする請求項1に記載された外反母趾矯
    正用サポーター。
  4. 【請求項4】 母趾装着部と関節部装着部の内面側は皮
    膚に対して滑りにくい素材で構成されることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載された外反母趾矯正用
    サポーター。
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