JPH1174158A - 固体電解質形成用ペースト組成物、これを用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

固体電解質形成用ペースト組成物、これを用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法

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JPH1174158A
JPH1174158A JP23063697A JP23063697A JPH1174158A JP H1174158 A JPH1174158 A JP H1174158A JP 23063697 A JP23063697 A JP 23063697A JP 23063697 A JP23063697 A JP 23063697A JP H1174158 A JPH1174158 A JP H1174158A
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forming
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manganese dioxide
powder
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JP23063697A
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Yasuhiro Yano
康洋 矢野
Takashi Dodo
隆史 堂々
Takehiro Shimizu
健博 清水
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性に優れ、一度の塗布で所定の膜厚を均一
に得ることができる固体電解質層形成用ペースト組成物
及びこれを用いることにより、コンデンサの製造時間が
短く、等価直列抵抗特性、漏れ電流特性、耐熱性、耐湿
性および外形寸法の精度が向上できる固体電解コンデン
サとその製造方法の提供。 【解決手段】(A)二酸化マンガン粉末、(B)カーボ
ン粉末、(C)分散剤および(D)分散媒を必須成分と
して含む固体電解質形成用ペースト組成物、これを用い
た固体電解コンデンサ及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサをはじ
めとする電子部品に電極層を形成するために用いられる
固体電解質形成用ペースト組成物と、これを用いた固体
電解コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来タンタルコンデンサを初めとする電
子部品の固体電解質の形成には、硝酸マンガン溶液を熱
分解する方法が用いられている。すなわちタンタル等の
弁作用金属の粉末からなる焼結体を陽極体として用い
て、この焼結体に化成処理をしてTa25の酸化被膜を
形成する。次に、任意の濃度の硝酸マンガン等の溶液中
に化成後の焼結体を浸漬し、任意の温度で焼成すること
で、硝酸マンガンを熱分解して二酸化マンガン等を形成
する。さらに焼成後、加熱により損傷した酸化被膜を修
復するために再化成処理をする。そしてこの浸漬、焼成
及び再化成の工程を数回から数10回繰り返して任意の
厚さの二酸化マンガン層等を形成する。二酸化マンガン
層等を形成後、カーボン、銀ペースト等を順次塗布して
陰極層を形成する。そして塗布後に外部リードを半田付
けして、樹脂ディップ法、樹脂モールド法等により樹脂
外装する製造方法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この方法において、焼
結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬し、熱分解する工程の
際に、一度に形成可能な塗膜の厚さが非常に薄いため、
所定の厚さの電解質層を形成するために熱分解工程を数
回から10数回繰り返す必要があり、それに要する時間
とエネルギーコストが非常に大きいという問題があっ
た。また、硝酸マンガンの熱分解工程でNOxが発生
し、これらの分解ガスの処理といった環境上の問題もあ
った。また固体電解コンデンサの性能上の問題として
は、本方式では二酸化マンガン層等の厚さが均一になり
にくく、この厚さが薄い場合には、陽極酸化被膜がカー
ボン層に直接接触して漏れ電流が増大しやすい問題があ
った。また、焼結体が角状のときには、角部分で二酸化
マンガン層等が他の部分よりも厚くなるため、樹脂モー
ルド法により樹脂外装する際に、角部分の外装が薄くな
り耐熱性や耐湿性が低下するという問題があった。また
樹脂ディップ法により樹脂外装する際には寸法がバラつ
き易く、樹脂外装の収縮時に角部にストレスがかかり特
性が劣化し易いという問題があった。
【0004】上記の諸問題について、特開昭51−76
559号公報には、二酸化マンガン粉末を水、アルコー
ル、シンナー、四塩化炭素、炭酸アンモニウム等の揮発
性溶剤中に混入する方法が開示されている。しかし、こ
の方法では溶液中の二酸化マンガン粉末が分散しにく
く、保管中に粒子同士の凝集・沈降が起こり、均一な塗
膜を得るのが困難であった。また特開平7ー23329
8号公報には導電ペーストに使用されている金属粉の一
部を二酸化マンガン粉末に置き換える方法が開示されて
いるが、この方法では、固体電解質としての性質を充分
に発揮することができなかった。さらに特開平8−69
559号公報には二酸化マンガン粉が沈降しにくくかつ
均一な塗膜が形成可能な固体電解質形成用ペースト組成
物を得る方法が開示されているが、塗膜乾燥後において
塗膜のムラやクラックが生じ、さらにコンデンサ特性に
おいて等価直列抵抗ESRが上昇するといった問題があ
った。これは従来の硝酸マンガンの熱分解から得られる
二酸化マンガン層等に比べて、ペースト硬化物の二酸化
マンガン層等の方が固有抵抗値が高いことに起因してい
ると考えられる。
【0005】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、用いるフィラーが沈降しにくく、均一
な塗膜の形成が可能で、塗膜乾燥後に塗膜ムラやクラッ
クの発生が低減でき、かつペースト硬化物の固有抵抗値
が低く、低抵抗な塗膜を得ることができる固体電解質形
成用ペースト組成物並びに固体電解コンデンサの製造時
間の短縮、等価直列抵抗特性、漏れ電流特性、耐熱性、
耐湿性等の向上および外形寸法の精度の向上が可能な前
記ペースト組成物を用いた固体電解コンデンサ、及びそ
の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)二酸化
マンガン粉末、(B)カーボン粉末、(C)分散剤およ
び(D)分散媒を必須成分として含む固体電解質形成用
ペースト組成物、これを用いた固体電解コンデンサ及び
その製造方法に関する。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の組
成物の効果を奏し、二酸化マンガン粉末およびカーボン
粉末の凝集を防ぎ、使用時の安定性に優れる固体電解質
層形成用ペースト組成物を提供するものである。請求項
3記載の発明は、請求項2の発明に加えて、二酸化マン
ガン粉末の粒径を限定することで塗膜の均一性を向上さ
せ、均一な膜質の塗膜を作製することが可能な固体電解
質形成用ペースト組成物を提供するものである。請求項
4記載の発明は、請求項1〜3の発明に加えて、β型の
結晶構造を含む二酸化マンガン粉末を用いることで、二
酸化マンガン粉末自体の導電性を向上させ、塗膜の抵抗
を下げることが可能な固体電解質形成用ペースト組成物
を提供するものである。請求項5記載の発明は、請求項
1〜4の発明に加えて、カーボン粉末の粒径を限定する
ことで、カーボン粉末の沈降を抑え塗膜の均一性を向上
させ、膜質が均一であり、低抵抗な塗膜が形成可能な固
体電解質形成用ペースト組成物を提供するものである。
請求項6記載の発明は、分散剤として(a)縮合リン酸
またはその塩の単独または2種以上の組合せ(b)ケイ
酸またその塩の単独または2種以上の組合せ(c)セル
ロースまたはアクリル酸系等の高分子樹脂の単独または
2種以上の組合せの中から得られる(a),(b)およ
び(c)の単独または2種以上の組合せを使用すること
により、分散媒に容易に分散でき、凝集を防ぎ、均一な
塗膜が形成可能で、塗膜乾燥時における塗膜ムラやクラ
ックを低減し安定な固体電解質形成用ペースト組成物を
提供するものである。請求項7記載の発明は、分散媒と
してアルコール系、エチレングリコール系、およびプロ
ピレングリコール系からなる群が選ばれる少なくとも1
種の有機溶剤または純水を用いることにより、二酸化マ
ンガン粉末が容易に分散でき、かつ安定な固体電解質層
を形成可能な固体電解質形成用ペースト組成物を提供す
るものである。請求項8記載の発明は、請求項1〜7の
いずれかに記載の固体電解質形成用ペースト組成物を用
いることによりコンデンサの等価直列抵抗特性、漏れ電
流特性、耐熱性、耐湿性および外形寸法の精度を向上で
きる固体電解コンデンサを提供するものである。請求項
9記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の固体
電解質形成用ペースト組成物を用いることにより、製造
時間を短縮し、コンデンサの等価直列抵抗特性、漏れ電
流特性、耐熱性、耐湿性および外形寸法の精度を向上で
きる固体電解コンデンサの製造方法を提供するものであ
る。請求項10記載の発明は、弁作用金属の粉末から得
られる焼結体を、半導体母液に浸漬し、熱分解する工程
により半導体層を形成する固体電解コンデンサの製造方
法において、半導体層の一部または全部を請求項1〜7
のいずれかに記載の固体電解質形成用ペースト組成物に
よる半導体層に置き換えることにより、コンデンサの等
価直列抵抗特性、漏れ電流特性、耐熱性、耐湿性および
外形寸法の精度が向上できる固体電解コンデンサの製造
方法を提供するものである。請求項11記載の発明は、
弁作用金属の粉末から得られる焼結体を形成した後、請
求項1〜7のいずれかに記載の固体電解質形成用ペース
ト組成物に浸漬し乾燥して半導体層を形成する固体電解
コンデンサの製造方法を提供するものである。請求項1
2記載の発明は、弁作用金属の粉末から得られる焼結体
を半導体母液に浸漬し熱分解した後、請求項1〜7のい
ずれかに記載の固体電解質形成用ペースト組成物に浸漬
し乾燥して半導体層を形成する固体電解コンデンサの製
造方法を提供するものである。請求項13記載の発明
は、弁作用金属の粉末から得られる焼結体を形成した
後、請求項1〜7のいずれかに記載の固体電解質形成用
ペースト組成物に浸漬し乾燥し、次いで焼結体を半導体
母液に浸漬し熱分解して半導体層を形成する固体電解コ
ンデンサの製造方法を提供するものである。請求項14
記載の発明は、弁作用金属の粉末から得られる焼結体を
半導体母液に浸漬し熱分解した後、請求項1〜7のいず
れかに記載の固体電解質形成用ペースト組成物に浸漬し
乾燥し、次いで焼結体を半導体母液に浸漬し熱分解して
半導体層を形成する固体電解コンデンサの製造方法を提
供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の固体電解質形成用
ペースト組成物及びこれを用いた固体電解コンデンサの
製造方法について詳細に説明する。本発明における
(A)二酸化マンガン粉末としては、例えば、α型、β
型、γ型またはε型の結晶構造を有する粉末が挙げられ
るが、導電性を考慮するとβ型を含む二酸化マンガン粉
末が好ましい。β型を含む二酸化マンガンは通常の電解
二酸化マンガン(γ型)を350〜500℃で1時間か
ら5時間加熱することで容易に得ることができる。二酸
化マンガン粉末の粒径は導電性およびペーストの塗布性
等を考慮すると、平均粒径が0.01〜50μmのもの
が好ましいが、0.01〜10μmのものがより好まし
い。平均粒径が50μmを超えると分散状態において沈
降しやすく、0.01μm未満では凝集が激しいため均
一に塗膜を形成することが困難である。また、二酸化マ
ンガン粉末の形状は、球状、不定形、破砕状などが例示
されるが、これらに制限されるものではない。本発明に
おける二酸化マンガン粉末の配合量は、(A)二酸化マ
ンガン粉末(B)カーボン粉末(C)分散剤 および
(D)分散媒の総量に対して1〜90重量%とすること
が好ましく、5〜80重量%とすることがより好まし
く、20〜70重量%とすることが特に好ましい。この
配合量が1重量%未満では、塗膜の形成が難しく、固体
電解質としての機能が低下する傾向があり、90重量%
を越えるとペーストとしての塗布性および基材との接着
性が低下する傾向がある。
【0009】本発明における(B)カーボン粉末として
は、例えば黒鉛、カーボンブラックなどの粉末が挙げら
れるが、導電性を有するカーボン粉末であれば特に制限
されるものではない。カーボン粉末の粒径はペーストの
塗布性等を考慮すると、平均粒径が50μm以下のもの
が好ましいが、10μm以下のものがより好ましい。平
均粒径が50μmを超えると分散状態が不安定であり、
塗膜形成時においてクラックが生じ、均一塗膜の形成が
困難となる傾向がある。また、カーボン粉末の形状とし
ては球形、鱗片形、不定形等が挙げられるが、特に制限
されるものではない。本発明におけるカーボン粉末の配
合量は、(A)二酸化マンガン粉末(B)カーボン粉末
(C)分散剤および(D)分散媒の総量に対して90重
量%以下とすることが好ましく、80重量%以下とする
ことがより好ましく、70重量%以下とすることが特に
好ましい。この配合量が90重量%を越えるとペースト
としての塗布性および基材との接着性が低下する傾向が
ある。
【0010】本発明に用いる(C)分散剤は、二酸化マ
ンガン粉末およびカーボン粉末の分散性を向上させるも
のであり、二酸化マンガン粉末およびカーボン粉末と容
易に結合するものであれば特に制限されないが、(a)
ポリリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、メタ
リン酸、ヘキサメタリン酸、ピロリン酸等の縮合リン酸
またはその塩、(b)オルトケイ酸、メタケイ酸等のケ
イ酸またはその塩、(c)セルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルスルロース、
ヒドロキシエチルスルロース等のセルロースおよびその
誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のポリグリコール類、アルギン酸、アルギン酸
ソーダ、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエ
ーテル、水溶性アルキッド、ポリマレイン酸共重合体、
ポリエチレンイミンおよびポリビニルアルコール等から
選ばれる高分子樹脂の単独あるいは2種以上の組合せの
中から(a),(b)および(c)の単独あるいは2種
以上の組合せが好ましいものとして例示される。本発明
における(C)分散剤の配合量は、(A)二酸化マンガ
ン粉末(B)カーボン粉末(C)分散剤および(D)分
散媒の総量に対して0.5〜40重量%とすることが好
ましく、1〜20重量%とすることがより好ましく、2
〜10重量%とすることが特に好ましい。この配合量が
0.5重量%未満では二酸化マンガンの分散が不十分の
傾向があり、40重量%を越えると導電性が低下して固
体電解質としての性能が劣化する傾向がある。
【0011】本発明における(D)分散媒としては、分
散剤を溶解し二酸化マンガン粉末の分散安定性を保持で
きるものであれば特に制限されないが、アルコール系、
エチレングリコール系あるいはプロピレングリコール系
の有機溶剤、純水、硝酸マンガン等のマンガン塩を溶解
した純水またはこれらの混合溶媒が好ましいものとして
例示される。本発明における(D)分散媒の配合量は、
(A)二酸化マンガン粉末(B)カーボン粉末(C)分
散剤および(D)分散媒の総量に対して10〜95重量
%とすることが好ましく、20〜90重量%とすること
がより好ましく、25〜80重量%とすることが特に好
ましい。この配合量が、10重量%未満では、二酸化マ
ンガン粉末の分散が不十分な傾向があり、95重量%を
越えると塗膜の膜厚が薄くなりすぎて一度に十分な膜厚
を得ることができない傾向がある。
【0012】本発明においては、必要に応じて(E)カ
ップリング剤を用いることが二酸化マンガン粉末および
(B)カーボン粉末の凝集を防ぎ、安定的な分散を図る
上好ましい。(E)カップリング剤の使用方法として
は、固体電解質形成用ペーストに直接添加する方法、ま
たは(A)二酸化マンガン粉末および(B)カーボン粉
末をカップリング剤で処理して用いる方法が挙げられ
る。(A)二酸化マンガン粉末を処理する方法として
は、例えば、(A)二酸化マンガン粉末に直接(E)カ
ップリング剤を添加し攪拌混合する方法(乾式処理法)
とヘキサン、トルエン等の溶剤にカップリング剤を予め
溶解し、その中に(A)二酸化マンガン粉末を入れ混合
攪拌した後、溶剤を除去・乾燥させる方法(湿式処理
法)等が挙げられる。(B)カーボン粉末においても同
様の方法が行われる。(E)カップリング剤としては、
(A)二酸化マンガン粉末および(B)カーボン粉末を
分散樹脂で分散媒中に分散する際に、(A)二酸化マン
ガン粉末および(B)カーボン粉末の凝集を防ぎ、樹脂
になじみやすく、分散安定性を向上させることができる
ものであれば特に制限されないが、シラン系、アルミニ
ウム系、チタネート系およびジルコニウム系のカップリ
ング剤が好ましいものとして例示される。本発明におけ
る(E)カップリング剤の添加量は、二酸化マンガン粉
末およびカーボン粉末100重量部に対して0.1〜1
0重量部が好ましく、0.3〜5重量部がより好まし
く、0.5〜2重量部が特に好ましい。(E)カップリ
ング剤の添加量が0.1重量部未満では(A)二酸化マ
ンガン粉末および(B)カーボン粉末の分散性が低下す
る傾向があり、10重量部を越えると(A)二酸化マン
ガン粉末表面および(B)カーボン粉末表面の導電性が
低下する傾向がある。
【0013】本発明の固体電解質形成用ペースト組成物
は、ペーストおよび塗膜にした際の硬化物特性に悪影響
を及ぼさない限り、例えば抗酸化剤やキレート剤、その
他種々の機能を有する添加剤、改質剤等を添加すること
ができる。
【0014】本発明の固体電解質形成用ペースト組成物
は、所定量の(A)二酸化マンガン粉末(B)カーボン
粉末(C)分散剤および(D)分散媒等を通常の攪拌
機、らいかい機、3本ロール、ロールミル等を用いて均
一に混練または分散することで容易に得ることができ、
固体電解質としての特性を変えることなく、一度の塗布
で均一かつ膜厚の厚い塗膜を得ることができるものであ
り、タンタルコンデンサ等の固体電解質層として好適に
使用される。
【0015】本発明は前記固体電解質形成用ペースト組
成物を用いた固体電解コンデンサの製造方法、または、
弁作用金属の粉末から得られる焼結体を、半導体母液に
浸漬し、熱分解する工程により半導体層を形成する固体
電解コンデンサの製造方法において、半導体層の一部ま
たは全部を本発明になる固体電解質形成用ペースト組成
物に置き換える固体電解コンデンサの製造方法に関す
る。なお、半導体層の一部または全部に、本発明の固体
電解質形成用ペースト組成物が含まれれば、その製造方
法には特に制限はない。例えば、弁作用金属の粉末から
得られる焼結体に陽極酸化被膜を形成した後、あるいは
陽極酸化被膜を形成した焼結体を半導体母液に浸漬し熱
分解した後、上記の固体電解質形成用ペースト組成物に
浸漬し、乾燥して半導体層を形成する。また、この次に
必要に応じて焼結体を半導体母液に浸漬し熱分解して半
導体層を形成して固体電解コンデンサが製造される。
【0016】より具体的に好ましい製造法としては、タ
ンタル等の弁作用金属を、タンタルリード線等の一端に
埋め、他端を引き出してプレスで圧縮成型し、真空中で
2000℃程度の温度で数10分間加熱して焼結体を形
成する。次にこの焼結体をタンタル線等の箇所でステン
レス等の金属製バーに溶接した後、焼結体を硝酸やリン
酸等の化成液中で電圧を印加して化成し、Ta25の陽
極酸化被膜を形成する。陽極酸化被膜を形成後に、本発
明の固体電解質形成用ペースト組成物中に焼結体を数秒
間浸漬し二酸化マンガン層を主とした半導体層を形成す
る。あるいは陽極酸化被膜を形成した焼結体を硝酸マン
ガン溶液等の半導体母液中に浸漬して液を含浸させ、2
00℃〜350℃の温度で焼成し熱分解して焼結体内部
に二酸化マンガン層等を主とした半導体層を形成する。
乾燥あるいは熱分解後、再化成して焼結により損傷した
陽極酸化被膜を修復する。そして以上の浸漬、乾燥ある
いは焼成及び再化成の工程を必要に応じて数回繰返す。
この次に本発明の固体電解質形成用ペースト組成物中に
焼結体を数秒間浸漬し二酸化マンガン層を主とした半導
体層を形成する。具体的には、浸漬後常温で乾燥し、次
いで160℃〜250℃、好ましくは180℃〜220
℃の温度で乾燥して二酸化マンガン層等の半導体層を形
成する。尚、この浸漬、乾燥工程は充分な厚さの半導体
層を得るために、必要に応じて2回以上繰返してもよ
い。また、この次に必要に応じて、この焼結体を硝酸マ
ンガン溶液等の半導体母液中に浸漬して液を含浸させ、
200℃〜350℃の温度で焼成し熱分解して二酸化マ
ンガン層等を主とした半導体層を形成する。以上の方法
により半導体層を形成後、カーボン、銀ペースト等を順
次塗布して陰極層を形成し、焼結体をリードフレームに
接続するか、端子を焼結体から引き出したタンタルリー
ド線等及び陰極層に接続する。最後に樹脂ディップ法や
樹脂モールド法等により樹脂外装を形成する。
【0017】
【実施例】以下実施例および比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるもので
はない。
【0018】
【実施例1】二酸化マンガン粉末(三井金属製RB−
A)を450℃1.5時間の加熱処理して得られたβ型
結晶構造を含む二酸化マンガン粉末(平均粒径:2μ
m)80重量部カーボン粉末(日立粉末冶金製HITA
SOL GP−60S)20重量部にポリアクリル酸ソ
ーダ(日本純薬製AC−103)5重量部および純水4
0重量部を乳鉢中で予備混合後、3本ロールにて混練
し、固体電解質形成用ペースト組成物を得た。この固体
電解質形成用ペースト組成物の導電性、分散性、塗膜
厚、分散状態および塗布性を測定した結果を表1に示
す。導電性は、スクリーン印刷により約50μmの塗膜
をセラミック板上に形成し、硬化後4端子法によりデジ
タルマルチメータを用いて測定した。分散性は、粒ゲー
ジを用いて、JIS−K5400の方法に準じて測定し
た。塗膜厚の測定は1×2cmのセラミック板をペース
ト中に約3秒間ディップ後引き上げ、200℃で20分
間乾燥後に塗膜厚をマイクロメータを用いて測定した。
また、塗布性は、乾燥後の塗膜表面を目視により観察し
て、表面状態を良好、良、不良の3段階で評価した。
【0019】
【実施例2】実施例1実施例1のβ型結晶構造を含む二
酸化マンガン粉末を90重量部、カーボン粉末を10重
量部とした以外は実施例1と同様に行い、得られた固体
電解質形成用ペースト組成物の導電性、分散性、塗膜厚
および塗布性を表1に示した。
【実施例3】実施例1のβ型結晶構造を含む二酸化マン
ガン粉末を70重量部、カーボン粉末を30重量部とし
た以外は実施例1と同様に行い、得られた固体電解質形
成用ペースト組成物の導電性、分散性、塗膜厚および塗
布性を表1に示した。
【実施例4】分散剤をカルボキシメチルセルロースナト
リウム(和光純薬社製)0.5重量部とした以外は実施
例1と同様に行い、得られた固体電解質形成用ペースト
組成物の導電性、分散性、塗膜厚および塗布性を表1に
示した。
【実施例5】分散剤をポリアクリル酸ソーダ(AC−1
03)5重量部とカルボキシメチルセルロースナトリウ
ム1重量部とした以外は実施例1と同様に行い、得られ
た固体電解質形成用ペースト組成物の導電性、分散性、
塗膜厚および塗布性を表1に示した。
【0020】
【比較例1】二酸化マンガン粉末の平均粒径が0.01
μmより小さいこと以外は実施例1と同様に行い、得ら
れた固体電解質形成用ペースト組成物の導電性、分散
性、塗膜厚および塗布性を表1に示した。
【比較例2】二酸化マンガン粉末の平均粒径が50μm
より大きいこと以外は実施例1と同様に行い、得られた
固体電解質形成用ペースト組成物の導電性、分散性、塗
膜厚および塗布性を表1に示した。
【比較例3】カーボン粉末の平均粒径が50μm以上で
あること以外は実施例1と同様に行い、得られた固体電
解質形成用ペースト組成物の導電性、分散性、塗膜厚お
よび塗布性を表1に示した。
【比較例4】β型結晶構造を含む二酸化マンガン粉末を
100重量部、カーボン粉末を0重量部とした以外は実
施例1と同様に行い、得られた固体電解質形成用ペース
ト組成物の導電性、分散性、塗膜厚および塗布性を表1
に示す。表1の結果より、本発明の固体電解質形成用ペ
ースト組成物は、分散性が良好でかつ導電性に優れ、一
度の塗布で塗膜のムラやクラックを防ぎ、所定の膜厚を
得ることができることが判明した。特にカーボン粉末を
加えることにより体積抵抗率が比較例4と比べて1/1
0程度以下の値となり、コンデンサにおける等価直列抵
抗ESR特性の低下が期待できる。
【0021】
【表1】 *CMCNa(カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム) **沈降、凝集が激しく塗膜形成が困難なため測定不能 ***塗膜乾燥時にクラックが生じ剥離し塗膜形成が困
難なため測定不能
【0022】以下に本発明の固体電解質形成用ペースト
組成物を用いた固体電解コンデンサの製造方法を実施例
および比較例を挙げて具体的に説明するが、半導体層の
一部または全部に本発明の固体電解質形成用ペースト組
成物を用いて得られた半導体層が含まれれば、特にこれ
らに制限されるものではない。
【実施例6】まず0.24φのタンタルリード線の一端
を埋め、他端を引き出したタンタルの微粉末をプレスし
て1.97mm×2.1mm×2.8mm角の成形体を造り、
この成形体を焼結後、硝酸により化成してTa25の陽
極酸化被膜を形成し、化成処理をした。この焼結体を実
施例1で作製した固体電解質形成用ペースト組成物を原
液として、純水により原液:純水=1:7(容積比)に
希釈した液中に焼結体を数秒間浸漬して乾燥した。そし
てこの浸漬、乾燥の処理を6回繰返して半導体層を形成
した後、カーボン及び銀ペースト等を順次塗布して陰極
層を形成した。陰極層形成後は、焼結体をリードフレー
ムに接続し、樹脂モールド法で樹脂外装を形成して固体
電解コンデンサを作製した。
【実施例7】半導体層を形成する際に、実施例1で作製
した固体電解質形成用ペースト組成物を原液として、純
水により原液:純水=1:7(容積比)に希釈した液中
に焼結体を数秒間浸漬して乾燥する工程を4回繰返し
た。次に硝酸マンガン溶液中に浸漬、焼成、再化成する
工程を2回繰り返したこと以外は実施例6と同じ条件で
固体電解コンデンサを作製した。
【実施例8】半導体層を形成する際に、陽極酸化皮膜を
形成した焼結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬、焼成、再
化成する工程を4回繰返した。次に実施例1で作製した
固体電解質形成用ペースト組成物を原液として、純水に
より原液:純水=1:7(容積比)に希釈した液中に焼
結体を数秒間浸漬して乾燥する工程を2回繰り返したこ
と以外は実施例6と同じ条件で固体電解コンデンサを作
製した。
【実施例9】半導体層を形成する際に、陽極酸化皮膜を
形成した焼結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬、焼成、再
化成する工程を2回繰返した。次に実施例1で作製した
固体電解質形成用ペースト組成物を原液として、純水に
より原液:純水=1:7(容積比)に希釈した液中に焼
結体を数秒間浸漬して乾燥する工程を2回繰り返した。
次に硝酸マンガン溶液中に浸漬、焼成、再化成する工程
を2回繰返したこと以外は実施例6と同じ条件で固体電
解コンデンサを作製した。
【0023】
【比較例5】半導体層を形成する際に、原液として実施
例1の代わりに比較例4で作製した固体電解質形成用ペ
ースト組成物を用いた以外は実施例6と同じ条件で従来
法による固体電解コンデンサを作製した。
【比較例6】半導体層を形成する際に、陽極酸化皮膜を
形成した焼結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬し、化成に
よる熱分解、再化成の工程を8回繰返すだけで実施例1
で作製した固体電解質形成用ペースト組成物を使用した
以外は、実施例6と同じ条件で従来法による固体電解コ
ンデンサを作製した。実施例6、7、8、9及び比較例
5、6で作製した定格16V35μFのタンタルチップ
型固体電解コンデンサの特性を評価した結果を表2に示
した。ここで試料数は各々500個とした。表2から明
らかなように、比較例5では従来法の比較例6に比べて
漏れ電流を低減することができたが、インピーダンスが
上昇した。しかしながら、本発明方法を用いた実施例6
では比較例6と同等あるいはそれ以下の特性を示してい
る。また、硝酸マンガン溶液の浸漬、熱分解工程を固体
電解質形成用ペースト組成物の浸漬、乾燥工程に置き換
えても良好な特性を示すことが明らかになった。
【0024】
【実施例10】実施例6に示した陽極酸化皮膜を形成し
た焼結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬、焼成、再化成す
る一連の処理を3回繰返した後、実施例1で作製した固
体電解質形成用ペースト組成物を原液として、純水によ
り原液:純水=1:7(容積比)に希釈した液中に焼結
体を数秒間浸漬して200℃で乾燥した。そしてこの浸
漬、乾燥の処理を2回繰返して半導体層を形成したこと
以外は実施例6と同じ条件で固体電解コンデンサを作製
した。
【0025】
【比較例7】半導体層の形成に際し、陽極酸化皮膜を形
成した焼結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬、焼成、再化
成する一連の処理を3回繰返した後、実施例1の代わり
に比較例4で作製した固体電解質形成用ペースト組成物
を原液として、純水により原液:純水=1:7(容積
比)に希釈した液中に焼結体を数秒間浸漬して200℃
で乾燥した。そしてこの浸漬、乾燥の処理を2回繰返し
て半導体層を形成したこと以外は実施例6と同じ条件で
固体電解コンデンサを作製した。
【比較例8】半導体層の形成に際し、陽極酸化皮膜を形
成した焼結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬し、化成によ
る熱分解、再化成の工程を6回繰返して半導体層を形成
したこと以外は実施例6と同じ条件で従来法による固体
電解コンデンサを作製した。実施例10及び比較例7、
8で作製した定格7V22μFのタンタルチップ型固体
電解コンデンサの等価直列抵抗ESRと漏れ電流LCを
測定した結果を図1及び図2に示した。ここで試料数は
実施例10及び比較例7、8ともに各乾燥温度ごとに2
0個づつとした。
【0026】図1から明らかなように、比較例8に比べ
て比較例7では等価直列抵抗ESRは高い傾向にあった
が、実施例10では乾燥温度が160℃以上の場合にほ
ぼ同一になっている。また図2から明らかなように、実
施例10及び比較例7の漏れ電流LCは乾燥温度が25
0℃よりも低ければ、比較例8とほぼ同一かそれ以下と
なっている。従って、乾燥温度が160℃以上で250
℃以下であれば、ESR及びLCともに比較例8と同等
以上の特性が得られている。そして両特性に対して、1
80℃〜220℃の範囲が特に好ましい乾燥温度である
ことも明らかである。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の固体電解質形成用ペース
ト組成物は、導電性に優れ、かつ一度の塗布で所定の膜
厚を得ることができるため、タンタルコンデンサ素子の
固体電解質層の形成に好適である。請求項2記載の発明
によれば、請求項1記載の組成物効果を奏し、二酸化マ
ンガン粉末およびカーボン粉末の凝集を防ぎ、使用時の
安定性に優れる効果が得られる。請求項3記載の発明に
よれば、請求項2の発明の効果に加えて、二酸化マンガ
ン粉末の粒径を限定することで塗膜の均一性を向上さ
せ、膜質の均一な塗膜を作製することができる。請求項
4記載の発明によれば、β型の結晶構造を含む二酸化マ
ンガン粉末を用いることで、二酸化マンガン粉末自体の
導電性を向上させ、塗膜の抵抗を下げることが可能とな
る。請求項5記載の発明によれば、カーボン粉末の粒径
を限定することで塗膜の均一性を向上させ、均一な膜質
の塗膜を得ることができる。更に、低抵抗な塗膜を作製
することができる。請求項6記載の発明によれば、分散
剤として無機リン酸塩、ケイ酸塩、および水溶性高分子
樹脂の単独または2種以上の組合わせを使用すること
で、分散媒に容易に分散でき、均一な塗膜形成可能で、
塗膜乾燥時におけるムラやクラックを低減し安定な固体
電解質形成用ペースト組成物を得ることができる。請求
項7記載の発明によれば、分散媒としてアルコール系、
エチレングリコール系、プロピレングリコール系の有機
溶剤または純粋を用いることにより、二酸化マンガン粉
末が容易に分散でき、かつ安定な固体電解質層を形成可
能なペースト組成物を得ることができる。請求項8記載
の発明は、請求項1〜7記載の固体電解質形成用ペース
ト組成物を用いることによりコンデンサの等価直列抵抗
特性、漏れ電流特性、耐熱性、耐湿性および外形寸法の
精度を向上できる固体電解コンデンサを提供される。請
求項9〜14記載の発明によれば、請求項1〜7記載の
固体電解質形成用ペースト組成物を、半導体層の一部ま
たは全部に用いることにより、製造時間を短縮し、コン
デンサの等価直列抵抗特性、漏れ電流特性、耐熱性、耐
湿性および外形寸法の精度を向上できる固体電解コンデ
ンサの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例10及び比較例7,8の等価直
列抵抗ESRの特性グラフを示す。
【図2】本発明の実施例10及び比較例7,8の漏れ電
流LCの特性グラフを示す。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)二酸化マンガン粉末、(B)カーボ
    ン粉末、(C)分散剤および(D)分散媒を必須成分と
    して含む固体電解質形成用ペースト組成物。
  2. 【請求項2】(A)〜(D)の必須成分に加えて、さら
    にシラン系、チタネート系、アルミニウム系またはジル
    コニウム系の(E)カップリング剤を成分として含む請
    求項1記載の固体電解質形成用ペースト組成物。
  3. 【請求項3】(A)二酸化マンガン粉末の平均粒径が
    0.01〜50μmである請求項1または2記載の固体
    電解質形成用ペースト組成物。
  4. 【請求項4】β型結晶構造の二酸化マンガン粉末を含む
    請求項1〜3のいずれか1項記載の固体電解質形成用ペ
    ースト組成物。
  5. 【請求項5】(B)カーボン粉末の平均粒径が50μm
    以下である請求項1〜4のいずれか1項記載の固体電解
    質形成用ペースト組成物。
  6. 【請求項6】(C)分散剤が(a)縮合リン酸またはそ
    の塩の単独または2種以上の組合せ、(b)ケイ酸また
    はその塩の単独または2種以上の組合せ、(c)セルロ
    ースおよびその誘導体、ポリグリコール類、アルギン
    酸、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル酸、ポリアクリル
    酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリド
    ン、ポリビニルエーテル、水溶性アルキッド、ポリマレ
    イン酸共重合体、ポリエチレンイミンおよびポリビニル
    アルコールから選ばれる高分子樹脂の単独または2種以
    上の組合せの中から(a)、(b)および(c)の単独
    または2種以上の組合せである請求項1〜5のいずれか
    1項記載の固体電解質形成用ペースト組成物。
  7. 【請求項7】(D)分散媒がアルコール系、エチレング
    リコール系およびプロピレングリコール系からなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の有機溶剤、純水マンガン塩
    を溶解した純水またはこれらの混合溶媒である請求項1
    〜6のいずれか1項記載の固体電解質形成用ペースト組
    成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項記載の固体電
    解質形成用ペースト組成物を用いた固体電解コンデン
    サ。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれか1項記載の固体電
    解質形成用ペースト組成物を用いる固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】弁作用金属の粉末から得られる焼結体
    を、半導体母液に浸漬し、熱分解する工程により半導体
    層を形成する固体電解コンデンサの製造方法において、
    半導体層の一部または全部を請求項1〜7のいずれか1
    項記載の固体電解質形成用ペースト組成物による半導体
    層に置き換える固体電解コンデンサの製造方法。
  11. 【請求項11】弁作用金属の粉末から得られる焼結体を
    形成した後、請求項1〜7のいずれか1項記載の固体電
    解質形成用ペースト組成物に浸漬し乾燥して半導体層を
    形成する固体電解コンデンサの製造方法。
  12. 【請求項12】弁作用金属の粉末から得られる焼結体を
    半導体母液に浸漬し熱分解した後、請求項1〜7のいず
    れか1項記載の固体電解質形成用ペースト組成物に浸漬
    し乾燥して半導体層を形成する固体電解コンデンサの製
    造方法
  13. 【請求項13】弁作用金属の粉末から得られる焼結体を
    形成した後、請求項1〜7のいずれか1項記載の固体電
    解質形成用ペースト組成物に浸漬し乾燥し、次いで焼結
    体を半導体母液に浸漬し熱分解して半導体層を形成する
    固体電解コンデンサの製造方法。
  14. 【請求項14】弁作用金属の粉末から得られる焼結体を
    半導体母液に浸漬し熱分解した後、請求項1〜7のいず
    れか1項記載の固体電解質形成用ペースト組成物に浸漬
    し乾燥し、次いで焼結体を半導体母液に浸漬し熱分解し
    て半導体層を形成する固体電解コンデンサの製造方法。
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