JPH1172793A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
液晶表示装置およびその製造方法Info
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- JPH1172793A JPH1172793A JP23513797A JP23513797A JPH1172793A JP H1172793 A JPH1172793 A JP H1172793A JP 23513797 A JP23513797 A JP 23513797A JP 23513797 A JP23513797 A JP 23513797A JP H1172793 A JPH1172793 A JP H1172793A
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Abstract
子が軸対称配向した液晶領域を有する、全方位で視角特
性の優れた高コントラストの液晶表示装置を得る。 【解決手段】 各々透明電極31、33を有する一対の
基板32、34の間に、負の誘電異方性を有する液晶層
40が設けられ、液晶層40の液晶分子42が、駆動電
圧無印加時には基板に対して略垂直に配向し、駆動電圧
印加時には液晶分子42が複数の画素領域毎に軸対称配
向中心軸を中心に軸対称状に配向するようになってお
り、少なくとも一方の基板の液晶層40側の表面に、画
素領域を包囲する凸部36が形成され、かつ、軸対称配
向中心軸の位置を制御する処理として、電極の無い領域
35が設けられている。
Description
用する携帯情報端末、パーソナルコンピューター、ワー
ドプロセッサー、アミューズメント機器、教育機器、テ
レビジョン装置等に用いられる平面デイスプレイや、シ
ャッター効果を利用した表示板、窓、扉、壁等に用いら
れる、広視野角特性を有する液晶表示装置およびその製
造方法に関する。
方法として、液晶分子を各画素ごとに軸対称状に配向し
た表示モード(Axially Symmetric
Aligned Microcell Mode:AS
Mモード)が知られている(特開平7−120728号
公報)。この表示モードは、液晶と光硬化性樹脂との混
合物から相分離を利用して液晶分子を軸対称状に配向さ
せる技術を用いて得られ、液晶材料として誘電率異方性
△εが正のものを使用し、駆動電圧印加により、軸対称
状に配向した液晶分子が基板に対して垂直に配向するP
型の表示モードである。
が得られる、図15(外観斜視図)および図16(断面
図)に示す液晶表示装置も提案されている(特開平6−
301036号公報)。この液晶表示装置は、一対の電
極基板間に、垂直配向された液晶分子112Aを有する
液晶層112が設けられ、一方の基板110には画素電
極111が設けられ、もう一方の基板(図示せず)には
対向電極113が設けられ、かつ対向電極113に開口
部114が設けられている。
は、駆動電圧印加時にも垂直配向した状態を保持し安定
しており、開口部114形成領域周辺の液晶分子112
Aも開口部114形成領域の液晶分子112Aとの相互
作用によりその配向が安定し、各画素の液晶分子112
Aが開口部114がある画素中心部に向かうように配向
する。よって、各画素の開口部114を同じ位置に設け
ておけば、液晶分子が各画素で同じように配向するの
で、例えディスクリネーションラインが発生しても、各
画素に均一に現れるので、表示のザラツキを防止するこ
とができる。なお、図16中の115と116はゲート
バスラインであり、117と118は垂直配向膜であ
る。
案の液晶表示装置を含む、従来のASMモードの液晶表
示装置は、一般に、以下のような問題がある。
に、電圧ON時の透過率を低下させ高コントラストを得
るためには、比較的高い駆動電圧が必要である。
BM(ブラックマトリックス)の遮光部の面積を大きく
設定しなければならなかった。
を必要とする相分離工程を使用するので、製造が難しい
という問題があった。
配向とさせる中心軸の位置制御が難しく、中心軸の位置
が各画素によって一定していなかったり、画素領域のほ
ぼ中央部に位置しなかったりし、かかる液晶表示装置を
視野角を斜めにして観察すると、ざらついた表示となっ
て表示品位が低下する。
発明者らは以下の液晶表示装置を提案している(特願平
08−41590)。この提案の液晶表示装置は、各々
電極を有する一対の基板の間に、負の誘電異方性を有す
る液晶層が設けられ、その液晶層の液晶分子が、駆動電
圧無印加時には一対の基板に対して垂直に配向してお
り、駆動電圧印加時には複数の画素領域毎に軸対称状に
配向する構成とされている。
おいては、ノーマリーブラックモードで動作するため、
従来のASMモードの液晶表示装置に比べて高コントラ
ストを得ることができ、また、簡単に製造することがで
きる。しかしながら、液晶分子の軸対称状配向中心軸の
位置制御が不十分であり、また、駆動電圧印加時におけ
る液晶分子の軸対称状配向状態が必ずしも安定しておら
ず、軸対称状の配向状態がくずれてざらつきの原因とな
り、表示品位としても十分ではなかった。
平6−301036号公報の液晶表示装置においては、
液晶分子が軸対称配向するように制御をしている対象箇
所が対向電極の開口部のみであり、開口部からより遠く
の画素周辺部にある液晶分子に対してはその影響力が及
ばないため、安定した配向が得られずランダム配向にな
り、表示がざらつく原因となる。また、液晶ドメイン
(液晶分子の配向方向が連続的であって、ディスクリネ
ーションラインの発生がない領域)が形成される位置ま
たは大きさを規定していないため、画素内にディスクリ
ネーションラインが必ず発生し、特に中間調表示におい
てざらつきの原因となる。
決するためになされたものであり、比較的簡単に製造で
き、画素領域ごとに液晶分子が軸対称配向した液晶領域
を有する、全方位で視角特性の優れたざらつきのない高
コントラストの液晶表示装置及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
は、各々電極を有する一対の基板の間に、負の誘電異方
性を有する液晶層が設けられ、該液晶層の液晶分子が、
駆動電圧無印加時には該一対の基板に対して略垂直に配
向し、駆動電圧印加時には該液晶分子が複数の画素領域
毎に軸対称配向中心軸を中心に軸対称状に配向する液晶
表示装置において、少なくとも一方の基板の液晶層側の
表面に、前記画素領域を包囲する凸部が形成されてお
り、かつ、該軸対称配向中心軸の位置を制御する処理が
施されており、そのことにより上記目的が達成される。
の画素領域内のそれぞれのほぼ中央部または一定の位置
に、軸対称配向中心軸出し電圧の印加時においても液晶
分子が垂直配向状態を保持している領域を有する構成と
するのが好ましい。
称配向中心軸出し電圧の印加時において液晶分子が垂直
配向状態を保持している領域の面積をSa、前記画素領
域の面積をAとすると、Saが0<Sa/A<4%を満
足する構成とするのが好ましい。
の画素領域内のそれぞれのほぼ中央部または一定の位置
に電極の無い領域を有し、該電極の無い領域に前記液晶
分子の軸対称配向中心軸が形成されている構成とするの
が好ましい。
の無い領域の面積をSb、前記画素領域の面積をAとす
ると、Sbが0<Sb/A<4%を満足する構成とする
のが好ましい。
層の該画素領域内の厚さが、該画素領域外の液晶層の厚
さより大きい構成とするのが好ましい。
領域内の前記液晶層の厚さは、該画素領域の中央部で最
も厚く、該中央部から該画素領域の周辺部に向かって連
続的に減少する構成とするのが好ましい。
領域内の前記液晶層の厚さは、該画素領域の中央部を中
心に軸対称状に変化している構成とするのが好ましい。
の基板の少なくともどちらか一方の基板の液晶層に接す
る表面に、軸対称配向固定層が形成されている構成とす
ることができる。
称配向固定層が光硬化性樹脂からなる構成とすることが
できる。
電極を有する一対の基板の間に、負の誘電異方性を有す
る液晶層が設けられ、該液晶層の液晶分子が、駆動電圧
無印加時には該一対の基板に対して略垂直に配向し、駆
動電圧印加時には該液晶分子が複数の画素領域毎に軸対
称配向中心軸を中心に軸対称状に配向する液晶表示装置
の製造方法において、軸対称配向中心軸出し操作を行う
ので、そのことにより上記目的が達成される。
て、前記軸対称配向中心軸出し操作が、前記一対の基板
の間に、液晶材料と光硬化性材料とを含む前駆体混合物
を配置する工程と、該前駆体混合物に軸対称配向中心軸
出し電圧を印加すると共に該光硬化性材料を硬化させる
工程とを有するようにしてもよい。
て、前記軸対称配向中心軸出し操作における、前記前駆
体混合物に印加する軸対称配向中心軸出し電圧が、液晶
材料の閾値電圧の1/2以上であるようにするのが好ま
しい。
て、前記軸対称配向中心軸出し操作における、前記前駆
体混合物に印加する軸対称配向中心軸出し電圧が交流電
圧であるようにするのが好ましい。前記交流電圧の周波
数は1Hz以上であるのが好ましい。
とも一方の基板の液晶層側の表面に、画素領域を包囲す
る凸部が形成されているので、その凸部により軸対称配
向となる各画素領域が規定される。また、軸対称配向中
心軸の位置を制御する処理が施されているので、軸対称
配向となる各画素領域の軸対称配向中心軸の位置が規定
される。
理としては、所望の電圧を所望の時間以上与える軸対称
配向中心軸出し操作を行っておくことや、軸対称配向中
心軸出し電圧の印加時において液晶分子が垂直配向状態
を保持している領域の面積をSa、前記画素領域の面積
をAとすると、Saが0<Sa/A<4%を満足するよ
うにすること、または、複数の画素領域内のそれぞれの
ほぼ中央部または一定の位置に電極の無い領域を形成す
ること、または、画素領域内の液晶層の厚さを、画素領
域の中央部で最も厚く、中央部から該画素領域の周辺部
に向かって連続的に減少するようにすること、または、
一対の基板の少なくともどちらか一方の基板の液晶層に
接する表面に、軸対称配向固定層を形成すること等が該
当する。このことについては、以下に詳述する。
基づいて具体的に説明する。
ながら、本発明の液晶表示装置100の基本構成および
動作原理を説明する。図1(a)及び図1(c)は液晶
表示装置100の断面図を示し、図1(b)及び図1
(d)は液晶表示装置100の上面をクロスニコル状態
の偏光顕微鏡で観察した結果を示す。また、図1(a)
及び図1(b)は駆動電圧無印加時の状態であり、図1
(c)及び図1(d)は駆動電圧印加時の状態である。
34の間に、誘電異方性が負の液晶分子42からなる液
晶層40が挟持されている。一対の基板32と34の液
晶層40に接する側の面にはそれぞれ、透明電極31及
び33が形成され、さらにその上に垂直配向層38a及
び38bが形成されている。また、少なくとも一方の電
極、この図示例では基板32側における電極31の画素
領域のほぼ中央部に、電極の無い領域35が形成されて
いる。また、一対の基板32と34の少なくとも一方の
基板側、この図示例では基板32側の液晶層40に接す
る側の面には、凸部36が形成されている。
軸出し電圧印加時に軸対称配向を呈する領域を規定する
ものである。また、軸対称配向中心軸の位置が電極の無
い領域35によって制御される。したがって、図1
(c)に示すように、電極の無い領域35に形成された
軸対称配向中心軸44を中心に、凸部36によって規定
された画素領域内で、液晶分子42が軸対称配向する。
ように、液晶分子42は、垂直配向層38a及び38b
の配向規制力によって、基板32と34に垂直な方向に
配向している。駆動電圧無印加状態の画素領域をクロス
ニコル状態の偏光顕微鏡で観察すると、図1(b)に示
したように、暗視野を呈する(ノーマリーブラックモー
ド)。一方、駆動電圧を印加すると、負の誘電異方性を
有する液晶分子42に、液晶分子の長軸を電界の方向に
対して垂直に配向させる力が働くので、図1(c)に示
すように、基板に垂直な方向から傾く(中間調表示状
態)。この状態の画素領域をクロスニコル状態の偏光顕
微鏡で観察すると、図1(d)に示すように、偏光軸に
沿った方向に消光模様(消光パターン)が観察される。
率曲線を示す。横軸は電圧であり、縦軸は相対透過率で
ある。
くと透過率が徐々に増加していき、さらに電圧が上昇し
ていくと透過は飽和に至る。ここで、透過率が飽和する
電圧を飽和電圧(Vst)と呼ぶ。また、Vst(飽和
電圧)における透過率に対して相対的に透過率が10%
になる電圧をVth(閾値電圧)と呼ぶ。
と、液晶分子42が基板32や34に垂直な方向から傾
いていくが、倒れる方向が一義的に決まらないため、凸
部36を設けておくことにより、この凸部36によって
規定される軸対称配向を呈する液晶領域内に、複数の軸
対称配向の中心軸(以下、単純に中心軸と呼ぶ)が形成
されることとなる。但し、このような複数の軸対称配向
中心軸が存在する状態は、不安定な配向状態であり透過
率も安定しない。
印加しつづけると、複数存在している中心軸が凸部36
によって規定される液晶領域毎に一つになる。液晶層4
0に印加する電圧が、1/2VthからVstの間にあ
る場合には、透過率は図2に示した動作範囲内を可逆的
に変化する。また、1/2Vth付近の電圧を印加した
状態においては、液晶分子は、基板に対してほぼ垂直配
向しているとともに、1/2Vth以上の電圧を印加し
たときの軸対称配向状態、すなわち中心軸に対する対称
性を記憶している。
加電圧が1/2Vthよりも低くなると、液晶分子は基
板に対してほぼ垂直配向しており、かつ軸対称配向状態
を記憶していない状態に戻る。この状態から再度1/2
Vth以上の電圧を印加しても、一旦複数の中心軸が形
成される。例えば、液晶セル中に、n型の液晶材料を注
入した段階では、同様の挙動を示す。
電圧無印加時には、液晶分子は基板に垂直な方向に配向
して黒表示となり、電圧印加時には、液晶分子が画素領
域毎に形成された中心軸を中心に軸対称配向状態となり
白表示となるノーマリーブラックモードで動作する。し
かしながら、電圧印加後には複数の軸対称配向中心軸が
形成されるため、電圧無印加状態を黒表示とする不安定
な動作になる。本発明の表示モードで安定な動作をする
には、表示動作をさせる前にあらかじめ、画素領域毎に
一つの中心軸を形成しておくことが望ましい。
じめ、画素領域毎に一つの中心軸を形成しておくには、
一定の電圧、すなわち、1/2Vth以上の電圧を印加
すればよい。このようにして画素領域毎に唯一の中心軸
が形成され、白表示時に安定した軸対称配向状態が実現
される。しかしながら、一旦電圧無印加状態にすると、
初期の複数の中心軸が形成される不安定な状態に戻って
しまうので、表示を始めてからは黒表示においても電圧
無印加状態とするのではなく、一定の電圧、すなわち1
/2Vth付近の電圧が印加されている状態で使用す
る。本発明の表示モードでは、動作電圧として安定な軸
対称配向状態が得られる電圧の範囲、つまり1/2Vt
h以上Vst以下の電圧範囲で使用する。
ために、表示動作をさせる前にあらかじめ画素領域毎に
一つの中心軸の形成することを、「軸対称配向中心軸出
し操作」と呼ぶ。また、中心軸出しするために印加する
電圧を、「軸対称配向中心軸出し電圧」と呼ぶ。
明は、上述したように電圧無印加時には液晶分子が基板
に垂直な方向に配向しており、電圧を印加していくと、
凸部によって包囲されて規定される液晶領域毎に、一つ
の中心軸を中心に液晶分子が軸対称配向状態になり、高
コントラストでかつ広視野角の液晶表示装置が実現され
る。
晶分子の倒れる方向は一義的に決まらないため、上記中
心軸は、画素領域内において任意の位置に形成され得
る。例えば、中心軸の形成位置は、同一画素であっても
電圧を印加する都度異なってくる。また、同時に同一の
電圧を印加しても、画素領域間によって軸対称配向中心
軸出し電圧の液晶分子への印加状態にばらつきがあり、
中心軸の形成位置は画素領域間によって異なる。
領域間でばらつきがあると、表示品質に大きな影響を与
える。図3を参照しながら、中心軸の位置と表示品質と
の関係を説明する。
画素において画素領域の中央に位置していると、液晶セ
ルを傾けて表示面を観察しても、図3(c)に示すよう
に、全ての画素領域は同様に見える。一方、図3(b)
に示すように、中心軸が画素領域の中央からずれている
画素領域があると、図3(d)に示すように、中心軸ず
れた画素領域は他の画素領域と異なって見えるために、
不均一なざらついた表示となる。このようなざらついた
表示状態は、中間調表示において特に顕著になる。
には、表示させる前にあらかじめ軸対称配向中心軸出し
操作を行い、軸対称配向中心軸出し操作時に中心軸の位
置を制御しておく必要がある。前記軸対称配向中心軸出
し操作により、電圧が印加されても液晶分子が垂直配向
状態を保持している領域を画素領域内に設けることによ
り、中心軸の位置を制御することができる。このとき、
軸対称配向中心軸出し電圧の印加時において液晶分子が
垂直配向状態を保持している領域の面積をSa、前記画
素領域の面積をAとすると、Saが0<Sa/A<4%
を満足するようにするのが好ましい。その理由は、Sa
が0では中心軸位置を制御する効果を奏しないからであ
る。また、Saが4%以上であると、電極の無い領域
は、電圧印加時にも液晶分子が垂直配向を保持してお
り、表示に寄与せず、黒点欠陥となり、コントラストが
低くなって不都合が生じるからである。
おいても液晶分子が垂直配向状態を保持している領域の
液晶分子は、その配向状態が電界の影響を受けずに安定
している。また、軸対称配向中心軸出し操作において、
画素領域内の液晶分子が垂直配向状態を保持している領
域以外の位置に中心軸が形成されたとしても、さらに軸
対称配向中心軸出し電圧を印加しつづけることにより、
中心軸が、最初に形成された位置から液晶分子が垂直配
向状態を保持している領域に移動し、最終的に上記領域
に軸対称配向中心軸が形成される。この中心軸を、最初
に形成された位置から液晶分子が垂直配向状態を保持し
ている領域に移動させるに要する時間としては、例えば
数十秒以上とすればよい。さらに、液晶セルを加熱しな
がら、軸対称配向中心軸出し電圧を印加することによ
り、中心軸が、最初に形成された位置から液晶分子が垂
直配向状態を保持している領域に移動しやすくなり、軸
位置制御性がさらに良くなる。
ることによっても、中心軸の位置を制御することができ
る。図4に、画素領域内に電極の無い領域を設けた液晶
セルに電圧を印加したときの、電気力線の様子と液晶分
子の配向の様子を示す。なお、図4中の1は基板であ
り、2は電極、2aは電極の無い領域、13は電気力
線、14は液晶分子である。
電極の無い領域2aと電極2のある領域の境界付近の電
場が歪み、図4(a)に示すように、基板に水平な成分
をもつ電気力線13が発生する。その結果、図4(b)
に示すように、画素領域内の液晶分子は歪んだ電場の影
響を受け、例え、電極の無い領域2a以外の画素領域に
中心軸が形成されたとしても、軸対称配向中心軸出し電
圧を印加し続けることにより、中心軸が、最初に形成さ
れた位置から液晶分子が電極の無い領域2aに移動し、
最終的に上記電極の無い領域2aに軸対称配向中心軸が
形成される。
することによっても、中心軸の位置を制御することがで
きる。ここで、図5(a)に示すように、画素領域の中
央での位置をx=0とし、画素領域の端での位置をx=
r、液晶層の厚さをdinとする。この場合において、
図5(b)に示すように画素領域の中央(x=0)での
液晶層の厚さdinを最大、画素領域の端(x=r)で
の液晶層の厚さdinを最小とするように、連続的に液
晶層の厚さdin(x)変化させればよい。この場合に
おける画素領域の液晶層の厚さdin(x)の微分係数
は、x=0からx=rまで常に負であることが好まし
く、また、連続していることが望ましい。液晶層の厚さ
は、視角特性の観点から、画素領域の中央に対して、そ
の周囲を可及的に対称とすることが好ましい。
表示装置100は、画素領域を取り囲むように、凸部3
6を有している。この凸部36が無く、液晶層40の厚
さ(セルギャッブ)が均一な場合には、前述した液晶ド
メインが形成される位置又は大きさを規定できないの
で、ランダム配向状態になってしまい、中間調表示にお
いてざらついた表示となる。
成することにより、軸対称配向を呈する液晶領域の位置
および大きさを規定するようにしている。凸部36は、
液晶層40の厚さを制御するため、また、画素領域間の
液晶分子の相互作用を弱めるために形成されている。
層厚さ(dout)が画素領域内(開口部)の液晶層厚
さ(din)より小さく(din>dout)なってお
り、さらに0.2×din≦dout≦0.8×din
の関係を満足することが好ましい。すなわち、0.2×
din>doutの場合、この凸部36が画素領域間の
液晶分子の相互作用を弱める効果が十分でなく、画素領
域毎に単一の軸対称配向領域を形成することが困難な場
合がある。さらに、dout>0.8×dinでは、液
晶セルへの液晶材料の注入が困難になる場合がある。
小単位として定義される。本願明細書において用いられ
る「画素領域」という用語は、「画素」に対応する表示
素子の一部の領域を指す。但し、縦横比が大きい画素
(長画素)の場合、1つの長画素に対して、複数の画素
領域を形成してもよい。画素に対応して形成される画素
領域の数は、軸対称配向が安定に形成されうる限り、で
きるだけ少ない方が好ましい。また、「軸対称配向」と
は、放射状、同心円状(タンジェンシャル状)などの配
向をいう。
晶分子の軸対称配向状態の安定化)本発明の表示モード
で安定な表示動作を行うには、表示動作をさせる前にあ
らかじめ、画素領域毎に一つの中心軸を形成し、軸対称
配向状態を安定化しておくことが望ましい。そのために
は、上述したように、表示動作をさせる前にあらかじめ
一定の電圧を印加する、軸対称配向中心軸出し操作を行
えばよい。さらに、表示を始めてからは、黒表示時にお
いても、一定の電圧を印加しておき、動作電圧として
は、安定な軸対称配向状態が得られる電圧の範囲(1/
2Vth以上でVst以下の電圧)で使用する。このよ
うに、黒表示時においても一定の電圧を印加しておくの
は、液晶分子に1/2Vth以上の電圧を印加した時に
形成される軸対称配向状態、すなわち中心軸に対する対
称性を記憶させ、初期状態に戻らないようにするためで
ある。上記軸対称配向中心軸出し操作は、液晶表示装置
完成後、表示動作を始める前にその都度行ってもよい
が、軸対称配向中心軸出し操作を液晶表示装置の作製工
程中に包含することもできる。
きでも、液晶分子が1/2Vth付近の電圧を印加した
時の軸対称配向状態を取り得るようにしてもよい。これ
を実現するためには、少なくともどちらか一方の基板の
液晶層に接する表面に、後述の軸対称配向固定層を形成
しておけばよい。この軸対称配向固定層が形成されてい
ることにより、1/2Vth以上の電圧を印加していな
い状態でも、軸対称配向を呈する液晶領域毎に、液晶分
子に軸対称状のプレチルト角を与えておくことができ
る。軸対称配向固定層によって、電圧無印加時において
も、液晶分子にはプレチルト角が与えられるが、そのと
きの液晶分子の基板の法線方向からの傾きは僅かであ
り、黒レベルは軸対称配向固定層が形成されていない場
合と同等である。
なくとも液晶材料と光硬化性材料とからなる前駆体混合
物を配置しておき、該混合物を硬化させるという方法に
よって形成することができる。すなわち、一対の基板の
間に、少なくとも液晶材料と光硬化性材料とを含む前駆
体混合物を配設する工程と、前駆体混合物に軸対称配向
中心軸出し電圧を印加しながら露光し、該光硬化性材料
を硬化させる工程とにより、軸対称配向固定層を形成す
ることができる。
ていない状態で、軸対称配向固定層が、軸対称配向を呈
する液晶領域毎に液晶分子に軸対称状のプレチルト角を
与えるようにするためには、上述の軸対称配向固定層の
形成方式において、液晶分子が基板の法線方向に対して
ある角度でチルトしていること、つまりチルト角を有し
ていることが重要である。液晶分子を基板の法線方向に
対してある角度でチルトさせるには、電圧を印加すれば
良い。その印加電圧は、前述したように、軸対称配向が
安定化する1/2Vth以上で、Vst以下であればよ
い。軸対称配向中心軸出し電圧の印加は表示を行うため
に液晶層40に印加する電極(図1の31及び33)を
兼用することができる。軸対称配向中心軸出し電圧は、
周波数1Hz以上の交流電圧であることが好ましい。交
流電圧を用いるのは、直流電圧を印加すると、前駆体混
合物が劣化することがあるからである。また、周波数を
1Hz未満とすると、液晶分子が電圧変化に追随しなく
なり、軸対称配向させることができなくなるからであ
る。なお、液晶分子を基板の法線方向に対してある角度
でチルトさせるには、軸対称配向中心軸出し電圧の代わ
りに、磁場を印加しても良い。
ート系、メタアクリレート系、スチレン系、およびこれ
らの誘導体を使用することができる。これらの材料に光
重合開始剤を添加することにより、より効果的に光硬化
性材料を硬化させることができる。また、光硬化性材料
の代わりに、熱硬化性材料を用いることができる。
は、使用する材料により最適値が異なり、本発明は特に
限定しないが、材料含有量(前駆体混合物全体の重量に
対する%)が0.1%以上5%以下である事が好まし
い。その理由は、以下の通りである。0.1%より少な
いと、軸対称配向状態を硬化した材料によって安定化す
ることができない。逆に約5%を超えると、垂直配向層
の配向効果が阻害され、電圧無印加時に液晶分子が垂直
配向から大きくずれて配向することになるので、黒表示
に光り抜け現象が起き、透過率が増加してコントラスト
が低下し、表示品位が劣化するからである。
フォトマスク等を用いて、所望の領域の光硬化性材料を
選択的に硬化させることができるので、空間的に規則的
に液晶領域(高分子領域)を形成しやすいという利点が
ある。液晶表示装置の透明電極やカラーフィルターの材
料として、所望の波長の光を透過する材料を用いること
によって、これらの構成部材をフォトマスクに代えて用
いることができる。液晶表示装置の構成部材をフォトマ
スクとして用いることによって、自己整合的に液晶領域
を形成できる利点がある。
の偏光板と液晶セルとの間に、以下のような位相差板や
位相差フィルムを設けることにより、さらに広視野角化
された視角特性を得ることができる。その位相差板とし
ては、負の一軸性のフリスビー型の屈折率楕円体を有す
る位相差板などが該当する。また、位相差フィルムとし
ては、面内屈折率(nx>ny)>面に垂直方向の屈折
率(nz)の関係を有する2軸性の位相差フィルムなど
が該当する。
れに限定されるものではない。
晶表示装置の1画素分を示す平面図であり、図6(a)
は図6(b)のA−A線による断面図である。この液晶
表示装置の構成を、作製手順に説明する。
からなる厚み100nmの透明電極61を形成し、さら
に、JALS−204(日本合成ゴム社製)をスピンコ
ートし、垂直配向層67を形成した。
からなる厚み100nmの透明電極63を形成し、画素
領域中央部の透明電極63部分をフォトリソグラフィー
とエッチングにより除去し、電極の無い領域64を形成
した。さらに、透明電極63上の画素領域外に、アクリ
ル系ネガ型レジストで、高さ約3μmの凸部66を形成
した。その後、感光性ポリイミドを用いて、高さ約2μ
mのスペーサー65を形成した。これらスペーサー65
および凸部66で包囲される領域、すなわち画素領域の
大きさは、190μm×325μmとした。その上に、
JALS−204(日本合成ゴム社製)をスピンコート
し、垂直配向層68を形成した。
液晶層70としてn型液晶材料(△ε=−4.0、△n
=0.08、セルギャップ5μmで90°ツイストとな
るように液晶材料固有のツイスト角を設定)を注入し、
液晶セルを完成させた。
サー65は感光性のアクリル、メタクリレート、ポリイ
ミド、ゴム系の材料を使用してもよい。また、400g
/Ф程度の押圧に対して、凸部66及びスペーサー65
が破壊されない強度をもつものであれば、どのような感
光性材料を使用してもよい。
出し操作を行うため、軸対称配向中心軸出し電圧を7V
印加した。その電圧印加直後は、初期状態で複数の中心
軸が形成され、軸対称配向中心軸出し電圧の印加状態を
続けると画素領域ごとに中心軸が1つになり、1つの軸
対称領域(モノドメイン)が形成された。
ら、各画素を偏光顕微鏡(クロスニコル)も用いて透過
モードで観察した。電圧を印加し始めてしばらくする
と、電圧印加直後に初期状態で形成された複数の中心軸
が1つになることが観察された。この時点で、液晶セル
の画素領域のうち約10%においては、中心軸が画素領
域の中心部でない領域に形成されていた。さらに、電圧
(軸対称配向中心軸出し電圧)を印加し続けることによ
って、図7に示すように、白表示時において、各画素領
域において液晶分子が中心軸を中心に軸対称状に配向
し、かつ、中心軸が、画素領域のほぼ中心部にある電極
の無い領域64に対応する位置に形成されているのが観
察された。
態になるように配置し、液晶表示装置を作製した。
図8に、コントラストの視角特性を図9に示す。
おいて、ψは方位角(表示面内の角度)、θは視角(表
示面法線からの傾き角)で、ハッチングは、コントラス
ト比が10:1以上の領域を示す。
液晶表示装置の平面図を示し、図10(a)に図10
(b)のA−A線による断面図を示す。
配向層68の画素領域内の断面形状をその厚さの位置
(画素中央から周辺部に至る)による変化を示す曲線の
微分係数は正であり、画素領域内の液晶層の厚さの変化
を示す曲線の微分係数は負であるような図5に示すよう
な関係を満たすように形成した。具体的には、垂直配向
層68の画素領域内の断面形状がすり鉢状になってお
り、さらに画素電極63に電極の無い領域64を断面形
状の最深部に設けている。そして、実施例1と同様な方
法で液晶セルを作製した。
出し操作を行うため、軸対称配向中心軸出し電圧を7V
印加した。電圧印加直後は、初期状態で複数の中心軸が
形成され、中心軸出し電圧印加状態を続けると画素領域
ごとに中心軸が1つになり、1つの軸対称領域(モノド
メイン)が形成された。
ら、各画素を偏光顕微鏡(クロスニコル)も用いて透過
モードで観察した。駆動電圧を印加し始めてしばらくす
ると、電圧印加直後に初期状態で形成された複数の中心
軸が1つになることが視察された。形成された中心軸
は、すり鉢状の断面形状の最深部である画素領域の中心
部にほぼ形成されていた。さらに、電圧(軸対称配向中
心軸出し電圧)を印加し続けることによって、図7に示
すように、白表示時において、各画素領域において液晶
分子が中心軸を中心に軸対称状に配向し、かつ、中心軸
が、画素領域のほぼ中心部にある電極の無い領域64に
対応する位置に形成されているのが観察された。
ロスニコル状態になるように配置し、液晶表示装置を作
製した。
1とほぼ同等の電気光学特性、およびコントラストの視
角特性が得られた。
0μmとし、画素領域の中心部にある電極の無い領域6
4の面積を0、25μm2、100μm2、400μ
m2、900μm2とし、それ以外は、実施例1と同様の
液晶セルを、実施例1と同様の方法で作製した。
ニコル状態になるように配置し液晶表示装置を完成し
た。
圧を印加しながら、各画素を偏光顕微鏡(クロスニコ
ル)を用いて透過モードで観察した。視野角を倒した時
の中間調表示する印加電圧での表示のざらつきを評価し
たところ、次のようになった。評価基準として、ざらつ
きがほとんどなく表示品位として問題の無い物を○、ざ
らつきはあるが表示として気にならない程度のものを
△、ざらつきが気になり表示としては問題となるものを
×とした。
い領域の面積をSb、画素領域の面積をAとすると、S
bが0<Sb/A<4%を満足するように、電極の無い
領域を設けるのが好ましい。
心軸出し操作を液晶表示装置の作製工程中に包含し、か
つ少なくともどちらか一方の基板の液晶層に接する表面
に、軸対称配向固定層を形成することにより、液晶分子
の軸対称配向状態を安定化させる方法について説明す
る。
図を示す。
対称配向固定層90aおよび90bがそれぞれ形成され
ていること以外は、実施例1の液晶表示装置と同様の構
造である。
構造を有する基板を以下のように作製した。一方(下
側)のガラス基板60上にITOからなる厚み100n
mの透明電極61を形成し、さらにJALS−204
(日本合成ゴム製)をスピンコートし、垂直配向層67
を形成した。
からなる厚み100nmの透明電極63を形成し、画素
領域の中央部をフォトリソグラフィーとエッチングによ
り除去し、電極の無い領域64を形成した。さらに透明
電極63上の画素領域外にアクリル系ネガ型レジスト
で、高さ約3μmの凸部66を形成した。その後、感光
性ポリイミドを用いて、高さ約2μmのスペーサー65
を形成した。これらスペーサー65および凸部66で包
囲される領域、すなわち画素領域の大きさは、100μ
m×100μmとした。その上にJALS−204(日
本合成ゴム)をスピンコートし、垂直配向層68を形成
した。
させた。ここまでの構成は、実施例1の液晶表示装置1
00と同じである。
の前駆体混合物を注入した。その前駆体混合物は、n型
液晶材料(△ε=−4.0、△n=0.08、カイラル
角5μmで90℃に設定)を含むと共に、光硬化性材料
として、下記化合物Aを0.3wt%、Irgacur
651を0.1wt%で混合したものを含む。
を印加し、軸対称配向中心軸出し操作を行った。さら
に、軸対称配向中心軸出し電圧を印加し続けながら室温
(25℃)で10分間、紫外線照射(365nmにおけ
る強度:6mW/cm2)を行い、前駆体混合物の光硬
化性材料を硬化させた。その結果、図11に示すよう
に、両基板上に形成された垂直配向層68、67を覆う
ように、軸対称配向中心軸出し操作中に同時に、軸対称
配向固定層90a、90bが形成された。この軸対称配
向固定層90a、90bの材質としては、前駆体混合物
に含まれるアクリレート系、メタアクリレート系、スチ
レン系およびこれらの誘導体等の光硬化性材料または熱
硬化性材料を硬化した高分子からなるものである。
態になるように配置し液晶表示装置を完成させた。
ながら、各画素を偏光顕微鏡(クロスニコル)を用いて
透過モードで観察した。電圧無印加状態から電圧印加し
た直後においても、各画素領域において、複数の中心軸
が形成されることなく、単一の中心軸が形成された。そ
の後一旦電圧を無印加状態とした後に再度、1/2Vt
h以上の電圧を印加しても、中心軸が画素領域内に複数
存在する現象は現れず、単一の中心軸が形成された。こ
れは、液晶層への印加電圧が1/2Vth未満となって
も、液晶分子は完全な垂直配向状態に戻らず、軸対称配
向におけるプレチルト状態が軸対称配向固定層90aに
よって保持されているためであると考えられる。その結
果、本実施例では、黒表示時を電圧無印加状態とするこ
とが可能となった。また、表示動作をさせる前にあらか
じめ軸対称配向中心軸出し操作を行う必要がなくなっ
た。電圧印加状態において、液晶分子は軸対称配向固定
層92aによって、プレチルト角が与えられているが、
垂直配向からのずれはわずかであり、OFF時の黒レベ
ルは、実質的に実施例1の液晶表示装置と同時であり、
電気光学特性及び視角特性は、それぞれ、図8及び図9
と同じであった。なお、本実施例では、光硬化性樹脂を
用いたが、熱硬化性樹脂を用いることもできる。
物Aの含有量のみを変化させた前駆体混合物を注入し、
実施例3と同様にして本実施例5の液晶表示装置を作製
した。
6wt%まで変化させた。作製した液晶表示装置のOF
F時の光透過率を測定すると共に、安定した軸対称配向
状態が形成されているか観察した。
1wt%より低いと、軸対称配向固定を効果的に行うこ
とができず、約6wt%以上では、液晶分子の垂直配向
が阻害され、OFF時の光漏れが大きくなる、従って、
光硬化性材料の含有量は、約0.1wt%〜6wt%の
間にあることが好ましい。
1の液晶表示装置の一対の偏光板と液晶セルとの間に、
以下の位相差板を、各偏光板の吸収軸に各位相差板の遅
延軸が直交するように配置した。
有し、かつ屈折率楕円体の面内方向の主屈折率をnx、
ny、厚さ方向の主屈折率をnzとすると、式 nx=ny,nx>nz,ny>nz を満足するものである。
のリタデーションが(nx−nz)df=160nmで
あった。
特性を測定した結果を示す。図12において、ψは方位
角(表示面内の角度)、θは視角(表示面法線からの傾
き角)で、ハッチングは、コントラスト比が10:1以
上の領域を示す。
晶表示装置の視角特性は、図9に示す実施例1の液晶表
示装置の視角特性よりも、さらに広視野角化され、表示
品位はきわめて均一であった。
1の液晶表示装置の一対の偏光板と液晶セルとの間に、
以下の位相差フィルムを、各偏光板の吸収軸に各位相差
フィルムの遅延軸が直交するように配置した。
折性を有し、かつ屈折率楕円体の面内方向の主屈折率を
nx、ny、厚さ方向の主屈折率をnzとすると、式 nx>ny>nz を満足するものである。
さ方向のリタデーションが(nz−ny)df=170
nmであり、面内方向のリタデーションが(nx−n
y)df=42nmであった。
特性を測定した結果を示す。図13において、ψは方位
角(表示面内の角度)、θは視角(表示面法線からの傾
き角)で、ハッチングは、コントラスト比が10:1以
上の領域を示す。
晶表示装置の視角特性は、図9に示す実施例1の液晶表
示装置の視角特性よりも、さらに広視野角化され、表示
品位はきわめて均一であった。
ように、画素電極63に電極の無い領域64を設けてい
ないこと以外は、実施例1と同様にして他方(下側)の
基板を作製した。
施例1と同様にして形成された上側の対向基板とを貼り
合わせて液晶セルを作製した。この液晶セルに、実施例
1と同じ材料を注入し、液晶セルの両側には、偏光板を
クロスニコルになるように配置した。
顕微鏡(クロスニコル)を用いて透過モードで観察した
ところ、図3(b)に示すように、画素領域において軸
対称配向中心軸44を中心に、液晶分子が軸対称状に配
向しているものの、軸対称配向中心軸44の位置が画素
領域の中心部からずれている画素領域があり、画素領域
ごとの軸対称配向中心軸の位置が一致していないことが
観察された。そのため、液晶パネル全体として不均一な
ざらつきのある表示が見られた。
る基板62の表面に形成された透明電極63上に、垂直
配向層68直接形成し、その後、実施例1の位置と同様
に感光性ポリイミドを用いてスペーサー65を形成し
た。すなわち、図8(a)における凸部66を形成して
いない。また、電極の無い領域64は設けていない。
施例1と同様にして形成された上側の対向基板とを貼り
合わせて液晶セルを作製した。この液晶セルに、実施例
1と同じ材料を注入し、液晶セルの両側には、偏光板を
クロスニコルになるように配置した。
液晶分子がランダム配向状態になり、ディスクリネーシ
ョンラインが無秩序に形成された。この液晶表示装置に
電圧を印加して観察したところ、中間調において、ざら
つきのある表示が見られた。
基板62の表面に形成された透明電極63上に、垂直配
向層68直接形成し、その後、実施例1と同様に感光性
ポリイミドを用いてスペーサー65を形成した。すなわ
ち、図6における凸部66を形成していないが、画素電
極63に電極の無い領域64を設けてある。
して形成された上側の対向基板とを貼り合わせて液晶セ
ルを作製した。この液晶セルに、実施例1と同じ材料を
注入し、液晶セルの両側には、偏光板をクロスニコルに
なるように配置した。
比較例2と同様、液晶分子がランダム配向状態になり、
ディスクリネーションラインが無秩序に形成された。こ
の液晶セルに軸対称配向中心軸出し電圧を印加して観察
したところ、中間調においてざらつきのある表示が見ら
れた。
造でき、画素領域毎に液晶分子が軸対称配向した液晶領
域を有する、全方位で視角特性の優れた高コントラスト
の液晶表示装置及びその製造方法が提供される。特に、
電圧印加時の液晶分子の軸対称配向中心軸の位置を制御
することにより、中間調におけるざらつきを無くし、表
示品位を格段に向上することができる。本発明の液晶表
示装置は、パーソナルコンピューター、ワードプロセッ
サ、アミューズメント機器、テレビジョン装置などの平
面ディスプレイやシャッター効果を利用した表示板、
窓、扉、壁などに好適に用いられる。
理を説明する図であり、(a)及び(c)はその液晶表
示装置の断面図、(b)および(d)はその液晶表示装
置の上面をクロスニコル状態の偏光顕微鏡で観察した結
果であり、また、(a)及び(b)は電圧無印加時の状
態であり、(c)及び(d)は電圧印加時の状態であ
る。
図である。
関係を説明するための図である。
た時の電界分布の状態を示す図であり、(b)は本発明
の液晶表示装置に電圧を印加した時の液晶分子の配向状
態を示す図である。
る模式図である。
であり、(b)はその1画素分についての平面図であ
る。
鏡(クロスニコル)で観察した結果を模式的に示す図で
ある。
図である。
ある。
図であり、(b)はその1画素分についての平面図であ
る。
る。
である。
である。
図であり、(b)はその1画素分についての平面図であ
る。
である。
る。
Claims (15)
- 【請求項1】 各々電極を有する一対の基板の間に、負
の誘電異方性を有する液晶層が設けられ、該液晶層の液
晶分子が、駆動電圧無印加時には該一対の基板に対して
略垂直に配向し、駆動電圧印加時には該液晶分子が複数
の画素領域毎に軸対称配向中心軸を中心に軸対称状に配
向する液晶表示装置において、 少なくとも一方の基板の液晶層側の表面に、前記画素領
域を包囲する凸部が形成されており、かつ、該軸対称配
向中心軸の位置を制御する処理が施されている液晶表示
装置。 - 【請求項2】 前記複数の画素領域内のそれぞれのほぼ
中央部または一定の位置に、軸対称配向中心軸出し電圧
の印加時においても液晶分子が垂直配向状態を保持して
いる領域を有する請求項1に記載の液晶表示装置。 - 【請求項3】 前記軸対称配向中心軸出し電圧の印加時
において液晶分子が垂直配向状態を保持している領域の
面積をSa、前記画素領域の面積をAとすると、Saが
0<Sa/A<4%を満足する請求項2に記載の液晶表
示装置。 - 【請求項4】 前記複数の画素領域内のそれぞれのほぼ
中央部または一定の位置に電極の無い領域を有し、該電
極の無い領域に前記液晶分子の軸対称配向中心軸が形成
されている請求項1に記載の液晶表示装置。 - 【請求項5】 前記電極の無い領域の面積をSb、前記
画素領域の面積をAとすると、Sbが0<Sb/A<4
%を満足する請求項4に記載の液晶表示装置。 - 【請求項6】 前記液晶層の該画素領域内の厚さが、該
画素領域外の液晶層の厚さより大きい請求項1、2また
は4に記載の液晶表示装置。 - 【請求項7】 前記画素領域内の前記液晶層の厚さは、
該画素領域の中央部で最も厚く、該中央部から該画素領
域の周辺部に向かって連続的に減少する請求項6に記載
の液晶表示装置。 - 【請求項8】 前記画素領域内の前記液晶層の厚さは、
該画素領域の中央部を中心に軸対称状に変化している請
求項7に記載の液晶表示装置。 - 【請求項9】 前記一対の基板の少なくともどちらか一
方の基板の液晶層に接する表面に、軸対称配向固定層が
形成されている請求項1から8いずれか一つに記載の液
晶表示装置。 - 【請求項10】 前記軸対称配向固定層が光硬化性樹脂
からなる請求項9に記載の液晶表示装置。 - 【請求項11】 各々電極を有する一対の基板の間に、
負の誘電異方性を有する液晶層が設けられ、該液晶層の
液晶分子が、駆動電圧無印加時には該一対の基板に対し
て略垂直に配向し、駆動電圧印加時には該液晶分子が複
数の画素領域毎に軸対称配向中心軸を中心に軸対称状に
配向する液晶表示装置の製造方法において、 軸対称配向中心軸出し操作を行う液晶表示装置の製造方
法。 - 【請求項12】 前記軸対称配向中心軸出し操作が、 前記一対の基板の間に、液晶材料と光硬化性材料とを含
む前駆体混合物を配置する工程と、 該前駆体混合物に軸対称配向中心軸出し電圧を印加する
と共に該光硬化性材料を硬化させる工程とを有する請求
項11に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項13】 前記軸対称配向中心軸出し操作におけ
る、前記前駆体混合物に印加する軸対称配向中心軸出し
電圧が、液晶材料の閾値電圧の1/2以上である請求項
12に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項14】 前記軸対称配向中心軸出し操作におけ
る、前記前駆体混合物に印加する軸対称配向中心軸出し
電圧が交流電圧である請求項12または13に記載の該
液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項15】 前記交流電圧の周波数が1Hz以上で
ある請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法。
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