JPH0736043A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法

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JPH0736043A
JPH0736043A JP5183091A JP18309193A JPH0736043A JP H0736043 A JPH0736043 A JP H0736043A JP 5183091 A JP5183091 A JP 5183091A JP 18309193 A JP18309193 A JP 18309193A JP H0736043 A JPH0736043 A JP H0736043A
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久貴 鈴木
Tsuguyoshi Hirata
貢祥 平田
Shigemitsu Mizushima
繁光 水嶋
Noriko Watanabe
典子 渡辺
Yoko Iwakoshi
洋子 岩越
Seiji Makino
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Abstract

(57)【要約】 【目的】正逆視角方向だけでなくこれらに垂直な方向の
視角特性が改善され、等しい視角特性の領域が広範囲に
わたる高い表示品位の液晶表示装置およびその製造方法
を提供する。 【構成】両基板1、11の間で、異なる配向特性が向か
い合う領域と等しい配向特性が向かい合う領域とを混在
させる。両基板1、11間のプレチルト角δが等しい組
合せにより正逆二方向に垂直な方向の視角特性が形成さ
れ、プレチルト角δが等しい組合せにより正逆二方向に
垂直な方向の視角特性が形成されるので、二ないし三方
向からの視角特性が均一化される。また、一方の基板の
異なる配向状態の境界6が、もう一方の基板の一つの配
向状態を分割するように配置されるので、境界6に、ズ
レを見込んでブラックマトリクスを形成する必要がな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置に関し、詳
しくは、液晶表示装置特有の視野角特性が改善された高
品質表示の液晶表示装置およびその製造方法に関してい
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、一対の基板
に挟持された液晶層の液晶分子の配向を変え、そのこと
により生じる液晶層の光学的屈折率変化を利用して表示
を行う表示装置である。したがって、液晶セルの液晶分
子ができる限り規則正しく初期配列していることが重要
である。液晶分子の配列は、液晶セルを構成する基板の
表面状態とその基板表面付近の液晶分子との相互作用に
より規制されている。
【0003】液晶分子を一定方向に初期配列させる方法
として現在最も広く使用されている方法は、一対の基板
の相対する表面に液晶配向膜材料を塗布し、塗布した材
料を乾燥硬化することにより配向膜を形成し、その配向
膜の表面をラビング処理して配向特性を持たせる方法で
ある。ラビング処理された配向膜により、この配向膜に
接する液晶分子を配向させることができる。ラビング処
理は基板上において均一な方向に行われるので、液晶セ
ル内においてプレチルト角はすべて均一になる。
【0004】したがって、各絵素内においてもプレチル
ト角は均一になる。
【0005】薄膜トランジスタ(TFT)を使用する液
晶表示装置(TFT−LCD)においては、ツイスティ
ッドネマッティック型(以下、TN型と略称する)の液
晶を採用する。このTN型の液晶表示装置では両基板間
で液晶分子は90゜ねじれるように配向させられる。液
晶表示装置の視角方向は液晶層の液晶分子の向きに従
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】TN型の液晶表示装置
では液晶分子が屈折率の異方性(複屈折性)をもつた
め、人間(観察者)の液晶表示装置を見る角度によって
コントラストが変化するという現象が生じる。
【0007】一般に、電圧の非印加時に光が透過して白
色表示となるノーマリーホワイトモードの液晶表示装置
においては、液晶セルに電圧を印加した状態で液晶表示
装置の真上(基板面に対して垂直方向)から液晶表示画
面を視ると、図7の実線L1に示すように、印加電圧値
が高くなるに連れて光の透過率が低下する。この液晶セ
ルの光の透過率は印加電圧がある値に達するとほぼ零と
なり、それ以上印加電圧をあげてもほぼ零のままであ
る。しかしながら、液晶表示画面を視る視角方向を変え
ると、この印加電圧−透過率特性が変化する。図8およ
び図9を参照してこのことを説明する。
【0008】図8および図9はそれぞれ対向配置された
一対の基板31及び32に挟まれた液晶セルの斜視図及
び断面図である。これらの図において、一方の基板31
はガラス基板31aの一方の表面に形成された透明電極
31bと、この透明電極31bを覆ってガラス基板31
aの表面全面に形成された配向膜31cとを有してい
る。
【0009】基板31に対向配置されるもう一方の基板
32はガラス基板32aとこのガラス基板32aの基板
31に対する対向面に形成された透明電極32bと、こ
の透明電極32bを覆ってガラス基板32aの表面全面
に形成された配向膜32cとを有している。
【0010】液晶セル中の液晶分子35は基板31と基
板32との間でほぼ90゜ねじれている。図8および図
9において記号δは、配向膜31c、32cと接する液
晶分子の傾斜角、すなわちプレチルト角を示し、番号3
6は正視角方向を示している。
【0011】このような液晶セルに電圧を印加した状態
で、基板面に垂直な方向から正視角方向36に視角を傾
けていくと、印加電圧−透過率特性が図7における実線
L1から実線L2に示されるような特性に変化する。す
なわち、印加電圧を大きくしていくと透過率が低下して
いくが、特定の電圧値を越えると透過率が再び高くな
り、その後再び徐々に低下するという特性になる。この
ため、視角を正視角方向36に向けて傾けた場合、特定
の角度で画像の白黒(ネガ・ポジ)が反転するという現
象(これを反転現象という)が生じる。これは液晶層中
の液晶分子がチルト角をもって傾いており、視角によっ
て屈折率が変化するために生じる現象である。この現象
は画像を見る人にとって大きな障害となる。このことを
図10に基づいて説明すると、図10(a)に示すよう
に、印加電圧が零または比較的低電圧のとき、正視角方
向に位置する観測者37には、液晶層中の中央分子35
は楕円に見えるが、徐々に印加電圧を高くすると、中央
分子35の長軸方向が電界の方向(基板に垂直方向)に
移動して行くので、図10(b)に示すように、観測者
37には中央分子35が真円に見える瞬間がある。さら
に電圧を高くすると、中央分子35は電界方向にほぼ平
行となり、図10(c)に示すように観測者37には中
央分子35が再び楕円に見える。
【0012】同様の現象で、正視角方向36以外の視角
方向においても、透過率−電圧特性の相違から、反転現
象が生じない場合であっても、視角を深くしていくと白
黒のコントラスト比が小さくなるという視角特性が現れ
る。TN型の液晶表示装置における、このような正視角
方向の反転現象や正視角方向以外の視角方向でのコント
ラスト比の低下は見る人にとって大きな障害となり、液
晶表示装置の表示特性そのものを低下させる結果とな
る。
【0013】このようなTNモード特有の視角特性を改
善した液晶表示装置を得る技術については、JAPAN
DISPLAY’92のp591〜p594およびp
886に、配向膜表面を一方向にラビングした後、その
一部をレジストで被覆して、先に行ったラビング方向と
は逆の方向にラビングし、その後レジストを除去して、
レジストで被覆されていた領域とレジストで被覆されて
いなかった領域とでラビング方向を異ならせ、このこと
により、同一セル内で視角方向を異ならせる方法、およ
び、材質の異なるポリイミド配向膜を並設してラビング
することにより、各材質に応じた複数のプレチルト角を
配向膜表面に形成する方法が示されている。
【0014】これらの方法によれば、同一セル内に正視
角方向および逆視角方向の二方向の領域が形成されるの
で、観察者にはこの二方向の視角特性が混ざり合って見
え、正視角方向の反転現象や、逆視角方向のコントラス
トの急激な低下が緩和され、改善される。
【0015】しかしながら、以上の方法では正視角方向
と逆視角方向の視角特性は均一化されるが、正視角方向
と逆視角方向に垂直な方向の視角特性は正逆視角方向の
視角特性とはまた異なり、この視角方向をも含めた視角
特性の均一化にはなっていない。
【0016】表示装置には数々の用途があり、画面表示
は全方向から等しく広い視野角特性が得られることが最
も望ましい。三方向(例えば、表示基板を時計の表示板
に見立てた場合の3時、6時、9時方向:以下、視角方
向を時計の時間表示に対応させて説明する)に等しく広
い視角特性を必要とする場合や、二方向(例えば、3
時、6時方向)に等しく広い視角特性が必要な場合など
もあり、用途に応じて必要な視角特性が得られることが
望ましい。
【0017】本発明の目的はこのような液晶表示装置の
視角特性を改善することにより、低コストにて表示品位
の向上した液晶表示装置およびその製造方法を提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、対向配置された透明な一対の基板と、該一対の基板
の対向面のそれぞれに形成された配向膜とを有し、該一
対の基板の少なくとも一方の配向膜が複数の配向特性を
有し、該一対の基板間で、異なる配向特性が向かい合う
領域と等しい配向特性が向かい合う領域とが混在する液
晶表示装置であって、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
【0019】ある実施例では、前記配向特性がプレチル
ト角で規定され、該一対の基板の一方の基板のプレチル
ト角が他方の基板のプレチルト角より大きい領域と小さ
い領域と等しい領域の三種類の領域が混在する。
【0020】ある実施例では、前記配向特性がプレチル
ト角で規定され、該一対の基板の一方の基板のプレチル
ト角が他方の基板のプレチルト角より大きい領域か小さ
い領域のいずれか一方の領域と、該一対の基板の一方の
基板のプレチルト角と他方の基板のプレチルト角とが等
しい領域の二種類の領域が混在する。
【0021】ある実施例では、前記異なる配向特性が向
かい合う領域がそれぞれ等しい面積で形成されてなる。
【0022】ある実施例では、前記プレチルト角のすべ
てが20゜以下であり、各基板内で隣接する領域のプレ
チルト角および向かい合う基板間のプレチルト角の差が
1.5゜以上である。
【0023】ある実施例では、前記配向特性がプレチル
ト角で規定され、隣接する該配向特性の異なる領域の間
に、該プレチルト角が該一対の基板間で等しい領域が存
在し、該等しい領域が該異なる領域より面積が小さい。
【0024】ある実施例では、前記複数の配向特性の各
々が最大一絵素単位で実現されてなる。
【0025】本発明の液晶表示装置の製造方法は、透明
な一対の基板と、該一対の基板に挟持された液晶層と、
該一対の基板の対向面のそれぞれに形成された配向膜と
を有し、該一対の基板の少なくとも一方の配向膜が複数
の配向特性を有し、該一対の基板間で、異なる配向特性
が向かい合う領域と等しい配向特性が向かい合う領域と
が混在する液晶表示装置の製造方法において、該一対の
基板の対向面に、該液晶層の配向を制御する配向膜とな
る膜を形成する工程と、該膜に配向特性を付与する工程
とを包含する液晶表示装置の製造方法であって、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0026】ある実施例では、前記膜の表面に凹凸を形
成することにより前記配向特性を付与する。
【0027】ある実施例では、前記凹凸を、前記膜に光
を照射して形成する。
【0028】ある実施例では、前記凹凸を、前記膜の表
面にO2、Ar、Krでなる群から選択されるプラズマを
照射して形成する。
【0029】ある実施例では、前記凹凸を、前記膜の表
面に酸、アルカリまたはこれらを主成分とする溶液のい
ずれかを接触させて形成する。
【0030】ある実施例では、前記膜の膜厚を制御する
ことにより前記配向特性を付与する。
【0031】ある実施例では、前記膜の膜厚を、該膜に
光を照射して制御する。
【0032】本発明の液晶表示装置の製造方法は、透明
な一対の基板と、該一対の基板に挟持された液晶層と、
該一対の基板の対向面のそれぞれに形成された配向膜と
を有し、該一対の基板の少なくとも一方の配向膜が複数
の配向特性を有し、該一対の基板間で、異なる配向特性
が向かい合う領域と等しい配向特性が向かい合う領域と
が混在する液晶表示装置の製造方法において、該一対の
基板の対向面に下地膜を形成する工程と、該下地膜に凹
凸を形成する工程と、該下地膜を覆って該液晶層の配向
を制御する配向膜となる膜を形成し、該凹凸の形状を該
膜に伝達して該膜に配向特性を付与する工程とを包含す
る液晶表示装置の製造方法であって、そのことにより上
記目的が達成される。
【0033】ある実施例では、前記凹凸を、前記下地膜
の表面にO2、Ar、Krでなる群から選択されるプラズ
マを照射して形成する。
【0034】ある実施例では、前記凹凸を、前記下地膜
の表面に酸、アルカリまたはこれらを主成分とする溶液
のいずれかを接触させて形成する。
【0035】ある実施例では、前記凹凸を、前記下地膜
の表面の所定の領域に絶縁膜を設けて形成する。
【0036】ある実施例では、前記凹凸を、フォトリソ
グラフィーを用いて形成する。
【0037】ある実施例では、前記膜の膜厚を制御する
ことにより前記膜の表面に伝達される凹凸の程度を制御
する。
【0038】ある実施例では、前記膜の膜厚を、該膜に
光を照射して制御する。
【0039】ある実施例では、前記膜の膜厚を、該膜の
表面にO2、Ar、Krでなる群から選択されるプラズマ
を照射して制御する。
【0040】ある実施例では、前記膜の膜厚を、該膜の
表面に酸、アルカリまたはこれらを主成分とする溶液の
いずれかを接触させて制御する。
【0041】
【作用】本発明の液晶表示装置は、液晶を配向させる配
向膜が場所によって異なる複数の配向特性を有する。詳
しくは、両基板の間で、異なる配向特性が向かい合う領
域と等しい配向特性が向かい合う領域とが混在する。こ
の配向特性はプレチルト角で規定され、正逆二方向の視
角特性は両基板間のプレチルト角の大小の組合せにより
実現され、プレチルト角が等しい組合せにより正逆二方
向に垂直な方向の視角特性が形成される。本発明の液晶
表示装置はこのような構成をとるので、二ないし三方向
からの視角特性が均一化される。
【0042】また、隣接する配向特性の異なる領域の間
に、プレチルト角が一対の基板間で等しくなる領域が、
配向特性の異なる領域より面積が小さく形成されてい
る。この構造により、異なる配向特性の境界において
は、液晶分子が立ち上がらない領域がないので、ディス
クリネーションがほとんど現れない。
【0043】さらに本発明の液晶表示装置では、一方の
基板の異なる配向状態の境界がもう一方の基板の一つの
配向状態を分割するように配置されるので、両基板を合
わせてパネルを組み立てる際、境界同士を合わせる必要
もなく、従って、境界をあわせていた位置決めの場合の
ように、境界に、ずれを見込んでブラックマトリクスを
形成する必要がない。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0045】(実施例1)実施例1の液晶表示装置では
一方の基板の内面にプレチルト角の異なる領域が二種類
形成されたものを取り挙げる。図1に本実施例1に係る
液晶表示装置の液晶分子の配向状態を示すための断面の
一部を模式的に示す。各種スイッチング素子や電気配線
等の要素は本願の主旨には関係しないので示していな
い。図1の(A)、(B)で示した範囲のそれぞれが一
絵素領域となっている。
【0046】この液晶表示装置は、図1に示すように透
明なベース基板1表面上全面に透明電極2が形成されて
いる。この透明電極2表面全面に配向膜3が形成されて
いる。
【0047】ベース基板1に対向して配置される透明な
対向基板11の対向面全面にも透明電極12が形成され
ており、この透明電極12を覆って、対向基板11表面
全面にわたって配向膜13が形成されている。両基板
1、11の間に液晶層4が挟持されている。配向膜3、
13にはそれぞれ配向処理(例えばラビング処理)が施
され、液晶が右回りに90゜旋回するような構造に組み
立てられている。これに左旋回の性質を持った液晶が注
入されている。液晶層4と配向膜3、13とが接する部
分の液晶分子5の配向膜3、13表面に対する傾きが液
晶分子5のプレチルト角δである。
【0048】ベース基板1の配向膜3表面に接する部分
の液晶層4の液晶分子5は(A)領域の方が(B)領域
に比べてプレチルト角δが小さくなっている。また、対
向基板11に形成された配向膜13表面の液晶分子5の
プレチルト角δは(A)、(B)の両方の領域にわたっ
て等しく、かつ、ベース基板1側の(A)領域のプレチ
ルト角δより大きい状態になっている。このような液晶
表示装置は以下のようにして作製される。
【0049】配向膜3、13の材料としては、未処理時
のプレチルト角δが5゜のポリイミド膜を用いた。配向
膜の材料としては他にポリアミド、ポリスチレン、ポリ
アミドイミド、エポキシアクリレート、スピランアクリ
レートまたはポリウレタン等の有機膜を用いることがで
きる。このポリイミド膜をそれぞれの基板1、11にお
いて、透明電極2、12の形成後、これら透明電極2、
12を覆って、スピンコートまたは印刷方等により基板
表面全面に塗布した。ポリイミド膜を塗布して乾燥させ
た後、ベース基板1側のポリイミド膜の(A)の領域に
は紫外光を照射してプレチルト角δの小さい領域を形成
した。本実施例1では小さいプレチルト角δを3.5゜
とし、図1のベース基板1の(B)領域のポリイミド膜
には紫外光は照射せず、この領域を大きいプレチルト角
5゜を有する領域とした。対向基板11側のポリイミド
膜には紫外光照射は行わず、全領域のプレチルト角δを
大きいほうの5゜のままにしておく。
【0050】このような状態の両基板1、11の配向膜
3、13側を対向配置させることにより、両基板1、1
1のプレチルト角δがともに5゜で等しい領域(B)
と、対向基板11側のプレチルト角δが大きい領域
(A)の二つの領域を形成した。ここでプレチルト角の
差を1.5゜としたのは、プレチルト角δの差が1.5゜
以下では良好な配向制御が行えないからである。また、
プレチルト角δ自身の最大値が20゜以上になるとセル
構造の配向規制力が強くなって片側のプレチルト角δに
よる配向制御が行えなくなるので、それぞれのプレチル
ト角δは20゜以下に設定する必要がある。また、プレ
チルト角δの大きい部分と小さい部分の面積を等しくす
る。プレチルト角の大きい部分と小さい部分の面積を等
しくすることにより、異なる視角特性が等しい割合で混
じり合うので、それらの視角方向において等しい視角特
性を得ることができるからである。
【0051】さて、液晶分子5の配向方向はこの両基板
1、11のプレチルト角δの組合せによって決定され
る。対向基板11側のプレチルト角δが大きい領域では
液晶分子5の配向方向は対向基板11側の配向状態で制
御され、両基板1、11のプレチルト角δが等しい領域
では、配向方向は右旋回のセル構造で制御される。液晶
分子5はその方向に配列し、二方向の正視角方向が形成
される。二方向の正視角方向は、例えば、時計表示の3
時、6時のように90゜隣合う二方向から選ばれる。こ
の二つの視角方向は3時、6時、9時、12時方向から
選ばれる必要はなく、例えば、4時30分方向と7時3
0分方向であってもよい。これらの方向において視角が
均一化されるので、良好な視角特性が得られる。液晶分
子5の配向方向が異なる領域は本実施例1の(A)、
(B)領域のように絵素毎に設けてもよいが、この領域
を絵素内を分割して設けると、よりきめの細かい表示が
得られる。
【0052】なお、本実施例1の液晶表示装置において
は、ベース基板1側の異なる配向状態の境界6が対向基
板11側の一つの配向状態を分割するように配置されて
いるので、両基板1、11を合わせてパネルを組み立て
る際、境界同士を合わせる必要もなく、従って、境界を
あわせていた位置決め方法の場合のように、境界にずれ
を見込んでブラックマトリクスを形成する必要がない。
従って、開口率の低下もない。
【0053】(実施例2)実施例2に係る液晶表示装置
は配向特性の異なる領域の分布の状態以外は実施例1と
同様な構造を採用する。図2は本実施例2に係る液晶表
示装置の断面である。本実施例2においては両基板1、
11のそれぞれに液晶分子5のプレチルト角δの異なる
領域を二種類形成する。本実施例2では図2に示す
(A)、(B)、(C)のそれぞれの領域が一つの絵素
領域を表している。
【0054】本実施例2においては配向膜材として未処
理時のプレチルト角δが5゜のポリイミド膜を用い、小
さいプレチルト角δは3.5゜とし、小さいプレチルト
角δの領域はポリイミド膜に紫外光を照射して形成し
た。大きいプレチルト角δは5゜とし、大きいプレチル
ト角δの領域はポリイミド膜に紫外光照射を行わず未処
理のままにした。また、本実施例2では、両基板1、1
1ともプレチルト角の大きい部分が小さい部分の2倍の
面積をもつようにする。
【0055】このような状態の両基板1、11の配向膜
3、13側を図2のように対向配置させることにより、
両基板1、11のプレチルト角δがともに5゜で等しい
領域(C)と、ベース基板1側のプレチルト角δが大き
い領域(A)と、対向基板11側のプレチルト角δが大
きい領域(B)の三つの領域を形成した。
【0056】液晶分子5の配向方向は、ベース基板1側
のプレチルト角が大きい領域(A)ではベース基板1側
の配向状態で制御され、対向基板11側のプレチルト角
δのほうが大きい領域(B)では対向基板11側で制御
される。両基板1、11のプレチルト角δが等しい領域
(C)では、液晶分子5の配向方向は右旋回のセル構造
で制御される。液晶分子5はその方向に配列し、三方向
の正視角方向が形成される。三方向の正視角方向は、例
えば、時計表示の9時、12時、3時のようになる。前
記したように、配向方向が異なる領域はそれぞれ等しい
面積で形成する。本実施例2においても、配向方向が異
なる領域を(A)、(B)領域のように一絵素毎に設け
たが、絵素を分割して設けるとよりきめの細かい表示が
得られる。
【0057】また、本実施例2においても、一方の基板
の異なる配向状態の境界がもう一方の基板の一つの配向
状態を分割するように配置されるので、両基板1、11
を合わせてパネルを組み立てる際、境界6同士を合わせ
る必要もなく、従って、境界6をあわせていた位置決め
の場合のように、境界6に、ずれを見込んでブラックマ
トリクスを形成する必要がない。従って、開口率の低下
もない。
【0058】(実施例3)実施例3に係る液晶表示装置
は配向制御法以外は実施例1、2と同様な構造を採用す
る。図3に本実施例3に係る液晶表示装置の断面を示
す。図の(A)、(B)、(C)のそれぞれの領域が一
つの絵素領域を表している。ベース基板1上の配向膜材
には未処理時のプレチルト角が8゜のポリイミド膜を用
いた。このポリイミド膜に紫外光を照射することによっ
てプレチルト角δの異なる領域を設ける。
【0059】先ず、ベース基板1表面に透明電極2を形
成した後、この透明電極2を覆って基板全面にポリイミ
ド膜を塗布する。このポリイミド膜に(A)の領域を遮
光状態にするパターンのフォトマスクを配置し、図のベ
ース基板1側の(B)、(C)領域を併せた全領域の2
/3の領域に紫外光を照射した。紫外光の強度は5〜1
0J/cm2で照射し、この(B)、(C)領域のプレ
チルト角δを8゜から4゜にした。
【0060】次に、光を照射してプレチルト角δが4゜
になった(B)、(C)領域の(C)の領域をマスクし
てさらに紫外光を5〜10J/cm2照射した。光を照
射した(C)の領域のプレチルト角δは1゜以下にな
る。この場合も実施例1と同様にプレチルト角が20゜
以下で、両基板1、11のプレチルト角の差が1.5゜
以上になるように設定する。
【0061】他方、対向基板11側に塗布するポリイミ
ド膜としては、そのプレチルト角δがベース基板1上に
塗布したポリイミド膜の未処理状態のプレチルト角δの
中間の値を有するものを用いた。この対向基板11側の
ポリイミド膜には紫外光照射は行わない。従って、対向
基板11側の配向膜13のプレチルト角δは未処理時の
ポリイミド膜が有する4゜前後の値である。
【0062】以上のようなベース基板1と対向基板11
とを図3のように組合わせて得られた液晶表示装置は、
図3に示すように、ベース基板1側のほうのプレチルト
角δが大きい領域(A)、対向基板11側のほうのプレ
チルト角δが大きい領域(B)、両基板1、11のプレ
チルト角δが等しい領域(C)を有する。この結果、本
実施例3の液晶表示装置は正視角方向、逆視角方向およ
びこれらに垂直な方向の三方向の視角特性を有するの
で、これらの方向の視角特性が混ざり合って均一化さ
れ、良好な視角特性を得ることができる。
【0063】本実施例3においても、一方の基板の隣接
する異なる配向状態の境界6がもう一方の基板の一つの
配向状態を分割するように配置されるので、両基板1、
11を合わせてパネルを組み立てる際、境界6同士を合
わせる必要もなく、従って、境界を合わせていた位置決
めの場合のように、境界6に、ずれを見込んでブラック
マトリクスを形成する必要がない。従って、開口率の低
下もない。
【0064】(実施例4)実施例4においては実施例
2、3で示した基板構造を基にし、ベース基板1におけ
るプレチルト角が対向基板のプレチルト角より大きい領
域と小さい領域との境界の領域に両基板のプレチルト角
が等しい領域を設ける。この両基板間でプレチルト角が
等しい領域は、各領域の並ぶ方向に沿って前記の異なる
領域を併せた面積の10%程度となることが好ましい。
10%程度であれば、他の領域の視角特性に殆ど影響を
与えないからである。
【0065】この構造により、両基板間のプレチルト角
が等しい領域は視角特性には寄与しないが、正逆二方向
の視角を形成した場合に問題となる、異なる配向状態の
境界のディスクリネーションがほぼ解消される。従来の
正視角方向および逆視角方向の境界上にはディスクリネ
ーションが現れる。このディスクリネーションラインは
正逆二方向の領域において液晶分子の立ち上がり方向が
180°変化するので、その境界部分の液晶に電圧をか
けても図4に示すような液晶分子が立ち上がらない領域
が生成するために起こる。ディスクリネーションが現れ
ると、ノーマリーブラックモードの場合は光が透過して
コントラスト低下の原因となる。
【0066】ところが、本実施例4の構造によれば、隣
り合う視角方向の領域の境界においては液晶分子が立ち
上がらない領域がないのでディスクリネーションライン
はほとんど確認されない。従って、ノーマリーブラック
モードの場合でも、ディスクリネーションによる光の透
過を押さえるための遮光膜の必要がないので、開口率の
低下がなく明るい画面表示が得られる。
【0067】(実施例5)実施例5では、配向特性を付
与するのに光照射以外の方法を採用する。これまでの実
施例では、ポリイミド膜に配向特性を付与するのに、ポ
リイミド膜の所定の領域に光照射を行っていた。光照射
を行うと光照射部のプレチルト角が変化することは実験
的に確かめられているが、光を照射するとプレチルト角
が変化するのは、以下に示すような理由によると考えら
れている。
【0068】光照射によってポリイミド膜に高いエネル
ギーが与えられると、ポリイミド膜の化学構造が変化す
る。より具体的には、ポリイミド膜に紫外光が照射され
ると、O3(オゾン)が発生し、このO3によりポリイミ
ドのアルキル基が酸化されてカルボニル基となる。この
ことにより、ポリイミド膜表面の極性が変化し、従っ
て、極性分子である液晶分子のプレチルト角が変化する
と考えられている。
【0069】また、光照射によってポリイミド膜の表面
張力が変化することにより、プレチルト角が変化すると
も考えられている。
【0070】さらに別のメカニズムとして、ポリイミド
膜に光を照射すると、配向膜表面の凹凸の度合が変化す
ることが実験的に確かめられている。そして、このポリ
イミド膜表面の凹凸の度合が変化することにより、プレ
チルト角が変化することも実験的に確かめられている。
【0071】そこで本実施例5においては、ポリイミド
膜の表面に0.5%NaOH水溶液を接触させ、溶液の
溶解作用の不均一性を利用して配向膜表面に任意の大き
さの凹凸を形成した。アルカリ溶液以外に、フッ酸、硝
酸または両方を主成分とした酸溶液を用いてもよい。反
応性ガスであるオゾンまたは、アンモニアガス等をポリ
イミド膜に接触させてもよい。
【0072】また、他の方法として、ポリイミド膜の表
面にO2、Ar(アルゴン)、Kr(クリプトン)等のプ
ラズマをポリイミド膜の表面に照射して凹凸を形成して
もよい。
【0073】(実施例6)実施例6では、配向膜の表面
に凹凸を形成する他の実施例を示す。図5に本実施例6
に係る配向膜表面に凹凸を形成る方法の概略図を示す。
基板2a表面上に透明導電膜2bが形成されており、こ
の透明導電膜2bを覆って、基板2a表面全面に配向膜
2cが形成されている。
【0074】本実施例6では、図5に示すように、液晶
に電圧を印加するための透明導電膜2b表面に任意の凹
凸を形成し、この透明導電膜2b上に形成する配向膜2
cに透明導電膜2bの凹凸形状を伝えて、配向膜2c表
面に凹凸を形成する方法を採用する。この場合の透明導
電膜2bに凹凸形成する方法としては透明導電膜2bを
堆積後、先の実施例5で示したような、酸もしくはアル
カリ溶液を透明導電膜2bに接触させる方法または反応
性ガスもしくはプラズマ状態のガスを接触させる方法が
ある。
【0075】また、配向膜2c表面に直接凹凸を形成す
るのにレジストを用いた場合には、このレジストが配向
膜2c表面を汚染するとともに、配向膜2cの配向規制
力を劣化させるが、本実施例6では、配向膜2cの下層
の透明導電膜2bに凹凸を形成するので、その一法とし
てレジストを使用することもできる。
【0076】なお、本実施例6における配向膜2cの下
層の膜に凹凸を形成して、配向膜2cに凹凸形状を伝え
て配向特性を制御する方法においては、下層の膜の表面
の凹凸の程度を局所的に変化させることさえできれば、
下層の膜は任意の膜で行える。また、透明導電膜2bの
下層を表面処理して結果的に配向膜2cの凹凸を制御し
てもよい。
【0077】また、配向膜2cの下層の膜の凹凸が配向
膜2c表面に伝達される程度は、配向膜2cの膜厚によ
って制御できる。すなわち、配向膜2cの膜厚が薄い部
分は、配向膜2cの下層の膜の凹凸形状が伝わり易く、
配向膜2cの膜厚が厚い部分の配向膜2c表面には凹凸
形状が伝わりにくく平滑になる。従って、下地膜の凹凸
を配向膜2c表面に伝達して配向膜2c表面に凹凸を形
成するこの方法では、配向膜2c表面の膜厚を制御する
ことにより凹凸の制御をより多様にすることができる。
配向膜2cの膜厚の制御法としては、先の実施例で示し
たような、酸もしくはアルカリ溶液を配向膜2c表面に
接触させる方法または反応性ガスもしくはプラズマ状態
のガスを接触させる方法を用いることができる。配向膜
2c表面に光を照射して照射部の膜厚を薄くすることも
できる。
【0078】凹凸の大きさの程度を、先の実施例のよう
に絵素毎、一絵素内での複数の領域毎に変化させ、様々
なパターンでの凹凸の形成が可能である。
【0079】このように本実施例6の配向制御法によっ
ても同一液晶セル内に於て液晶のプレチルト角を場所的
に変化させることが容易に行え、TNモードやSTNモ
ードの視角特性を改善することができる。
【0080】(実施例7)実施例7としては、前記実施
例6と同様、配向膜の下地膜に凹凸を形成し、この凹凸
形状を上層の配向膜に伝えて配向膜表面に凹凸を形成す
る方法を採用する。図6に本実施例7に係る液晶表示装
置の基板および配向膜近辺の断面の一部を示す。図6に
示すように、基板2a表面上全面に透明導電膜2bが形
成されている。凹凸は、この透明導電膜2b上の所定の
位置に絶縁膜43を形成し、この絶縁膜の有無を凹凸の
形状として、この凹凸形状を配向膜2cに伝える。絶縁
膜43としては窒化ケイ素または酸化ケイ素等を用いる
ことができる。絶縁膜43が形成された領域では、絶縁
膜43と透明導電膜2bの表面状態の違いだけでなく、
絶縁膜43表面と透明導電膜2b表面の高低差も配向膜
2cに伝達される凹凸形状の要素に加味される。絶縁膜
43の形成された部分では、凹凸形状がゆるやかにな
る。
【0081】本実施例7においては、絶縁膜43の形成
前に凹凸の形成のための光照射やレジスト形成等の他の
操作を行わず、絶縁処理と配向制御を兼ねて行うので作
製工程が非常に簡略化され、低コストで信頼性の高い視
野角特性を有する液晶表示装置を提供することができ
る。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による液晶
表示装置の製造方法によれば、簡単に液晶分子のプレチ
ルト角を制御することができる。微小範囲毎にプレチル
ト角を変化させて異なる配向状態を形成することができ
る。両基板の間で、異なる配向特性が向かい合う領域と
等しい配向特性が向かい合う領域とを混在させる。両基
板間のプレチルト角が等しい組合せにより正逆二方向に
垂直な方向の視角特性が形成され、プレチルト角が等し
い組合せにより正逆二方向に垂直な方向の視角特性が形
成されるので、二ないし三方向からの視角特性が均一化
される。また、隣接する配向特性の異なる領域の間に、
プレチルト角が基板間で等しくなる領域が、配向特性の
異なる領域より面積が小さく形成されている。従って、
異なる配向特性の境界においては、液晶分子が立ち上が
らない領域がないので、ディスクリネーションがほとん
ど現れない。
【0083】さらに本発明の液晶表示装置では、一方の
基板の異なる配向状態の境界がもう一方の基板の一つの
配向状態を分割するように配置されるので、境界に、ず
れを見込んでブラックマトリクスを形成する必要がな
い。
【0084】このような配向制御を受けて作製された本
発明に係る液晶表示装置は高コントラストで高品質の表
示を提供することのできる表示装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1を示す図。
【図2】本発明に係る実施例2を示す図。
【図3】本発明に係る実施例3を示す図。
【図4】ディスクリネーションを説明するための図であ
る。
【図5】本発明に係る実施例6を示す図である。
【図6】本発明に係る実施例7を示す図である。
【図7】液晶表示装置における印加電圧−透過率特性を
示すグラフである。
【図8】液晶表示装置に於ける視角特性を説明するため
斜視図である。
【図9】液晶表示装置に於ける視角特性を説明するため
断面図である。
【図10】(a)、(b)及び(c)は、液晶表示装置
に於ける反転現象を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ベース基板 2、12 透明電極 3、13、31c、32c 配向膜 4 液晶層 5 液晶分子 6 境界 11 対向基板 (A)、(B)、(C) 一絵素領域 31、32 基板 31a、32a ガラス基板 31b、32b 透明電極 33、34 液晶表示素子のラビング方向 35 中央分子 36 正視角方向 37 観測者 δ プレチルト角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 典子 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岩越 洋子 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 牧野 誠司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向配置された透明な一対の基板と、 該一対の基板の対向面のそれぞれに形成された配向膜と
    を有し、 該一対の基板の少なくとも一方の配向膜が複数の配向特
    性を有し、 該一対の基板間で、異なる配向特性が向かい合う領域と
    等しい配向特性が向かい合う領域とが混在する液晶表示
    装置。
  2. 【請求項2】前記配向特性がプレチルト角で規定され、
    該一対の基板の一方の基板のプレチルト角が他方の基板
    のプレチルト角より大きい領域と小さい領域と等しい領
    域の三種類の領域が混在する請求項1に記載の液晶表示
    装置。
  3. 【請求項3】前記配向特性がプレチルト角で規定され、
    該一対の基板の一方の基板のプレチルト角が他方の基板
    のプレチルト角より大きい領域か小さい領域のいずれか
    一方の領域と、該一対の基板の一方の基板のプレチルト
    角と他方の基板のプレチルト角とが等しい領域の二種類
    の領域が混在する請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】前記異なる配向特性が向かい合う領域がそ
    れぞれ等しい面積で形成された請求項1から3のいずれ
    かに記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】前記プレチルト角のすべてが20゜以下で
    あり、各基板内で隣接する領域のプレチルト角および向
    かい合う基板間のプレチルト角の差が1.5゜以上であ
    る請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】前記配向特性がプレチルト角で規定され、
    隣接する該配向特性の異なる領域の間に、該プレチルト
    角が該一対の基板間で等しい領域が存在し、該等しい領
    域が該異なる領域より面積が小さい請求項1から5に記
    載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記複数の配向特性の各々が最大一絵素単
    位で実現された請求項1から6のいずれかに記載の液晶
    表示装置。
  8. 【請求項8】透明な一対の基板と、 該一対の基板に挟持された液晶層と、 該一対の基板の対向面のそれぞれに形成された配向膜と
    を有し、 該一対の基板の少なくとも一方の配向膜が複数の配向特
    性を有し、 該一対の基板間で、異なる配向特性が向かい合う領域と
    等しい配向特性が向かい合う領域とが混在する液晶表示
    装置の製造方法において、 該一対の基板の対向面に、該液晶層の配向を制御する配
    向膜となる膜を形成する工程と、 該膜に配向特性を付与する工程とを包含する液晶表示装
    置の製造方法。
  9. 【請求項9】前記膜の表面に凹凸を形成することにより
    前記配向特性を付与する請求項8に記載の液晶表示装置
    の製造方法。
  10. 【請求項10】前記凹凸を、前記膜に光を照射して形成
    する請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
  11. 【請求項11】前記凹凸を、前記膜の表面にO2、Ar、
    Krでなる群から選択されるプラズマを照射して形成す
    る請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
  12. 【請求項12】前記凹凸を、前記膜の表面に酸、アルカ
    リまたはこれらを主成分とする溶液のいずれかを接触さ
    せて形成する請求項9に記載の液晶表示装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】透明な一対の基板と、 該一対の基板に挟持された液晶層と、 該一対の基板の対向面のそれぞれに形成された配向膜と
    を有し、 該一対の基板の少なくとも一方の配向膜が複数の配向特
    性を有し、 該一対の基板間で、異なる配向特性が向かい合う領域と
    等しい配向特性が向かい合う領域とが混在する液晶表示
    装置の製造方法において、 該一対の基板の対向面に下地膜を形成する工程と、 該下地膜に凹凸を形成する工程と、 該下地膜を覆って該液晶層の配向を制御する配向膜とな
    る膜を形成し、該凹凸の形状を該膜に伝達して該膜に配
    向特性を付与する工程とを包含する液晶表示装置の製造
    方法。
  14. 【請求項14】前記凹凸を、前記下地膜の表面にO2
    Ar、Krでなる群から選択されるプラズマを照射して形
    成する請求項13に記載の液晶表示装置の製造方法。
  15. 【請求項15】前記凹凸を、前記下地膜の表面に酸、ア
    ルカリまたはこれらを主成分とする溶液のいずれかを接
    触させて形成する請求項13に記載の液晶表示装置の製
    造方法。
  16. 【請求項16】前記凹凸を、前記下地膜の表面の所定の
    領域に絶縁膜を設けて形成する請求項13に記載の液晶
    表示装置の製造方法。
  17. 【請求項17】前記凹凸を、フォトリソグラフィーを用
    いて形成する請求項13に記載の液晶表示装置の製造方
    法。
  18. 【請求項18】前記膜の膜厚を制御することにより前記
    膜の表面に伝達される凹凸の程度を制御する請求項13
    に記載の液晶表示装置の製造方法。
  19. 【請求項19】前記膜の膜厚を、該膜に光を照射して制
    御する請求項18に記載の液晶表示装置の製造方法。
  20. 【請求項20】前記膜の膜厚を、該膜の表面にO2、A
    r、Krでなる群から選択されるプラズマを照射して制御
    する請求項18に記載の液晶表示装置の製造方法。
  21. 【請求項21】前記膜の膜厚を、該膜の表面に酸、アル
    カリまたはこれらを主成分とする溶液のいずれかを接触
    させて制御する請求項18に記載の液晶表示装置の製造
    方法。
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