JPH1172508A - 車両の運動制御装置におけるセンサ検出値補正装置 - Google Patents

車両の運動制御装置におけるセンサ検出値補正装置

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JPH1172508A
JPH1172508A JP9233758A JP23375897A JPH1172508A JP H1172508 A JPH1172508 A JP H1172508A JP 9233758 A JP9233758 A JP 9233758A JP 23375897 A JP23375897 A JP 23375897A JP H1172508 A JPH1172508 A JP H1172508A
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sensor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヨーレートセンサおよび横方向加速度センサの
検出値に基づいて車両の運動を制御可能な車両の運動制
御装置において、車両の走行環境および使用年数等にか
かわらず正確なヨーレートおよび横方向加速度を検出し
て正確な運動制御を行なうことができるようにする。 【解決手段】車両が停止していると判断されたときに、
ヨーレートセンサ8の検出値に基づいて該ヨーレートセ
ンサ8の中点がヨーレート用中点決定手段13で定めら
れ、ヨーレートセンサ8の検出値がヨーレート用中点決
定手段13で定められた中点に基づいて補正され、補正
されたヨーレートに基づいて車両が直進走行していると
判断されたときに、横方向加速度センサ9の検出値に基
づいて該横方向加速度センサ9の中点が横方向加速度用
中点決定手段16で定められ、横方向加速度用中点決定
手段16で定められた中点に基づき横方向加速度センサ
9の検出値が補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の運動状態の
変化に応じて検出出力を連続的に変化させるようにして
車両の運動状態を検出する運動状態検出センサを備え、
該運動状態検出センサの検出値に基づいて車両の運動を
制御可能な車両の運動制御装置において、運動状態検出
センサの検出値を補正するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような車両の運動制御装置におい
て、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ、車
両の横方向加速度を検出する横方向加速度センサ、なら
びにステアリングハンドルの操舵角を検出する操舵角セ
ンサ等の運動状態検出センサの中点、すなわち車両が停
止かつ安定している状態での運動状態検出センサの検出
出力は、各車両毎にばらつくのが一般的であり、各車両
毎に運動状態検出センサの中点を確認しておかなけれ
ば、車両走行時の運動状態検出センサの出力に車両毎の
ばらつきが生じることになる。このため、従来では、車
両が製造工場から出荷される時点で、運動状態検出セン
サの中点を確認して記憶しておき、工場から出荷後に
は、記憶されている中点により運動状態検出センサの検
出値を補正するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、運動状態検
出センサの中点は、周囲温度や経時劣化等によっても変
化するものであり、工場出荷時に確認した中点による検
出値の補正では、車両の走行環境および使用年数等によ
っては正確な運動状態を検出することが困難となり、車
両の運動制御も不正確となる可能性がある。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、車両の走行環境および使用年数等にかかわら
ず常に正確な運動状態を検出して正確な運動制御を行な
うことができるようにした車両の振動制御装置における
センサ検出値補正装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、車両のヨー運動に応じて検
出出力を連続的に変化させるようにしてヨーレートを検
出するヨーレートセンサと、車両の横方向加速度に応じ
て検出出力を連続的に変化させるようにして前記横方向
加速度を検出する横方向加速度センサとを備え、前記両
センサの検出値に基づいて車両の運動を制御可能な車両
の運動制御装置において、車両の停止状態を判断する停
止状態判断手段と、該停止状態判断手段により車両が停
止していると判断されたときのヨーレートセンサの検出
値に基づいて該ヨーレートセンサの中点を定めるヨーレ
ート用中点決定手段と、該ヨーレート用中点決定手段で
定められた中点によりヨーレートセンサの検出値を補正
するヨーレート補正手段と、該ヨーレート補正手段で補
正されたヨーレートに基づいて車両の直進走行状態を判
断する直進走行状態判断手段と、該直進走行状態判断手
段により車両が直進走行していると判断されたときの横
方向加速度センサの検出値に基づいて該横方向加速度セ
ンサの中点を定める横方向加速度用中点決定手段と、該
横方向加速度用中点決定手段で定められた中点により横
方向加速度センサの検出値を補正する横方向加速度補正
手段とを含むことを特徴とする。
【0006】このような構成によれば、車両が停止して
いるときにヨーレートセンサの中点が定められ、定めら
れた中点でヨーレートセンサの検出値が補正されるの
で、車両の走行環境の変化および使用年数の経過によっ
てヨーレートセンサの中点が変化したとしても、ヨーレ
ートセンサの検出値が最新の中点で補正されることにな
り、車両の運動制御に用いるヨーレートを正確な値とし
て運動制御の精度向上を図ることができる。しかも最新
の中点で補正されたヨーレートに基づいて車両が直進走
行していると判断されたときに横方向加速度センサの中
点が定められ、定められた中点で横方向加速度センサの
検出値が補正されるので、車両の走行環境の変化および
使用年数の経過によって横方向加速度センサの中点が変
化したとしても、車両が直進走行している状態を正確に
判断した上で横方向加速度センサの検出値が最新の中点
で補正されることになり、車両の運動制御に用いる横方
向加速度を正確な値として運動制御の精度向上を図るこ
とができる。
【0007】また上記目的を達成するために、請求項2
記載の発明は、車両のヨー運動に応じて検出出力を連続
的に変化させるようにしてヨーレートを検出するヨーレ
ートセンサと、ステアリングハンドルの操舵角に応じて
検出出力を連続的に変化させるようにして前記操舵角を
検出する操舵角センサとを備え、前記両センサの検出値
に基づいて車両の運動を制御可能な車両の運動制御装置
において、車両の停止状態を判断する停止状態判断手段
と、該停止状態判断手段により車両が停止していると判
断されたときのヨーレートセンサの検出値に基づいて該
ヨーレートセンサの中点を定めるヨーレート用中点決定
手段と、該ヨーレート用中点決定手段で定められた中点
によりヨーレートセンサの検出値を補正するヨーレート
補正手段と、該ヨーレート補正手段で補正されたヨーレ
ートに基づいて車両の直進走行状態を判断する直進走行
状態判断手段と、該直進走行状態判断手段により車両が
直進走行していると判断されたときの操舵角センサの検
出値に基づいて該操舵角センサの中点を定める操舵角用
中点決定手段と、該操舵角用中点決定手段で定められた
中点により操舵角センサの検出値を補正する操舵角補正
手段とを含むことを特徴とする。
【0008】かかる構成によれば、車両が停止している
ときにヨーレートセンサの中点が定められ、定められた
中点でヨーレートセンサの検出値が補正されるので、車
両の走行環境の変化および使用年数の経過によってヨー
レートセンサの中点が変化したとしても、ヨーレートセ
ンサの検出値が最新の中点で補正されることになり、車
両の運動制御に用いるヨーレートを正確な値として運動
制御の精度向上を図ることができる。しかも最新の中点
で補正されたヨーレートに基づいて車両が直進走行して
いると判断されたときに操舵角センサの中点が定めら
れ、定められた中点で操舵角センサの検出値が補正され
るので、車両の走行環境の変化および使用年数の経過に
よって操舵角センサの中点が変化したとしても、車両が
直進走行している状態を正確に判断した上で操舵角セン
サの検出値が最新の中点で補正されることになり、車両
の運動制御に用いる操舵角を正確な値として運動制御の
精度向上を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】図1ないし図4は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は車両の駆動系およびブレーキ系を示
す図、図2は制御ユニットの構成を示すブロック図、図
3はヨーレートセンサの中点決定手順を示すフローチャ
ート、図4は横方向加速度センサおよび操舵角センサの
中点決定手順ならびに左、右従動輪径の比率推定手順を
示すフローチャートである。
【0011】先ず図1において、この車両はフロントエ
ンジン・フロントドライブ車両であり、車体1の前部に
は、エンジンEおよび変速機Tから成るパワーユニット
Pが、駆動輪である左前輪WFLおよび右前輪WFRを駆動
すべく搭載される。また左、右前車輪WFL,WFRには
左、右前輪ブレーキBFL,BFRが装着され、従動輪であ
る左後輪WRLおよび右後輪WRRには左、右後輪ブレーキ
RL,BRRが装着され、各車輪ブレーキBFL,BFR,B
RL,BRRは、たとえばディスクブレーキである。
【0012】タンデム型のマスタシリンダMが備える第
1および第2出力ポート2A,2Bからはブレーキペダ
ル3の踏込み操作に応じたブレーキ液圧が出力されるも
のであり、両出力ポート2A,2Bはブレーキ液圧制御
装置4に接続され、該ブレーキ液圧制御装置4からのブ
レーキ液圧が各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRR
作用せしめられる。このブレーキ液圧制御装置4では、
制御ユニット5で制御されることにより各車輪ブレーキ
FL,BFR,BRL,BRRに作用せしめるブレーキ液圧が
調節されるものであり、該制御ユニット5には、各車輪
FL,WFR,W RL,WRRの車輪速度をそれぞれ検出する
車輪速度センサ6FL,6FR,6RL,6RR、ステアリング
ハンドルHで操作された操舵角δを検出する操舵角セン
サ7、車両のヨーレートγを検出するヨーレートセンサ
8、ならびに車両の横方向加速度αを検出する横方向加
速度センサ9の検出値がそれぞれ入力される。
【0013】図2において、制御ユニット5は、各車輪
ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRのブレーキ液圧を制御
してブレーキ操作時の車輪ロックを解消するアンチロッ
クブレーキ制御と、駆動輪である左、右前輪WFL,WFR
に装着されている左、右前輪ブレーキBFL,BFRのブレ
ーキ液圧を制御して非ブレーキ操作時に左、右前輪
FL,WFRでの過剰スリップ発生を解消するトラクショ
ン制御と、ブレーキ操作時および非ブレーキ操作時にか
かわらず左、右前輪ブレーキBFL,BFRのブレーキ液圧
を制御して車両のヨー運動による方向安定性制御とを実
行すべく、ブレーキ液圧制御装置4を制御するための制
御量を演算する制御量演算手段11を備える。
【0014】この制御量演算手段11は、各車輪速度セ
ンサ6FL,6FR,6RL,6RRで検出される車輪速度、操
舵角センサ7で検出される操舵角δ、ヨーレートセンサ
8で検出されるヨーレートγ、ならびに横方向加速度セ
ンサ9で検出される横方向加速度αに基づいて制御量を
演算するものであるが、操舵角センサ7、ヨーレートセ
ンサ8および横方向加速度センサ9の検出値について
は、それらのセンサ7,8,9の中点の変化に基づく補
正がなされ、補正後の操舵角δ′、ヨーレートγ′およ
び横方向加速度α′が制御量演算手段11に入力され
る。
【0015】操舵角センサ7、ヨーレートセンサ8およ
び横方向加速度センサ9の検出値を補正するために、制
御ユニット5は、停止状態判断手段12と、ヨーレート
用中点決定手段13と、ヨーレート補正手段14と、直
進走行状態判断手段15と、横方向加速度用中点決定手
段16と、横方向加速度補正手段17と、操舵角用中点
決定手段18と、操舵角補正手段19とを備える。
【0016】停止状態判断手段12は、車両が停止して
いるかどうかを、各車輪速度センサ6FL,6FR,6RL
RRで検出される車輪速度に基づいて判断するものであ
る。ヨーレート用中点決定手段13は、停止状態判断手
段12により車両が停止していると判断されたときに、
ヨーレートセンサ8の出力に基づいて該ヨーレートセン
サ8の中点を学習して定めるものであり、ヨーレート補
正手段14では、ヨーレート用中点決定手段13で定め
られたヨーレートセンサ8の中点に基づいて該ヨーレー
トセンサ8の検出値が補正され、ヨーレート補正手段1
4での補正により得られたヨーレートγ′が制御量演算
手段11に入力される。
【0017】直進走行状態判断手段15は、前記ヨーレ
ート補正手段14で補正されたヨーレートγ′に基づい
て車両の直進走行状態を判断するものである。横方向加
速度用中点決定手段16は、直進走行状態判断手段15
により車両が直進走行していると判断されたときに横方
向加速度センサ9の出力に基づいて該横方向加速度セン
サ9の中点を学習して定めるものであり、横方向加速度
補正手段17では、横方向加速度用中点決定手段16で
定められた横方向加速度センサ9の中点に基づいて該横
方向加速度センサ9の検出値が補正され、横方向加速度
補正手段17での補正により得られた横方向加速度α′
が制御量演算手段11に入力される。
【0018】操舵角用中点決定手段18は、直進走行状
態判断手段15により車両が直進走行していると判断さ
れたときに操舵角センサ7の出力に基づいて該操舵角セ
ンサ7の中点を学習して定めるものであり、操舵角補正
手段19では、操舵角用中点決定手段18で定められた
操舵角センサ7の中点に基づいて該操舵角センサ7の検
出値が補正され、操舵角補正手段19での補正により得
られた操舵角δ′が制御量演算手段11に入力される。
【0019】このような停止状態判断手段12、ヨーレ
ート用中点決定手段13、直進走行状態判断手段15、
横方向加速度用中点決定手段16および操舵角用中点決
定手段18の処理手順、ならびに左、右従動輪径の比率
を推定する手順は、図3および図4で示すように設定さ
れる。
【0020】図3のステップS1では、車両が停止して
いるか否かを判断する。すなわち停止状態判断手段12
において、各車輪速度センサ6FL,6FR,6RL,6RR
検出値に基づいて車両が停止しているかどうかを判断
し、車両が停止していると判断したときにはステップS
2に進む。
【0021】ステップS2〜S10は、ヨーレート用中
点決定手段13で実行される処理であり、ステップS2
では、ヨーレートセンサ8からの入力値が中点保証範囲
で安定しているか否かを判定する。この中点保証範囲
は、個体ばらつき、温度特性ばらつき、経時劣化による
ばらつき等を含んで設定されるものであり、ヨーレート
センサ8からの入力値が中点保証範囲内の微小な変動幅
に一定時間収まっていると判断したときに、ステップS
3で停止中の中点学習タイマをカウントした後、ステッ
プS4でヨーレートセンサ8からの入力値を積分し、ス
テップS5で規定時間が経過したか否かを判断する。而
してステップS5で規定時間が経過したと判断したとき
に、ステップS6で前記規定時間が経過する間のヨーレ
ートセンサ8の検出値の積分値を平均化することによ
り、ヨーレートセンサ8の中点が定まることになる。而
して中点が定まった後のステップS7では、停止中の中
点学習タイマをクリアした後、ステップS8でヨーレー
トセンサ8からの入力値の積分値をクリアする。
【0022】一方、ステップS2でヨーレートセンサ8
から入力される検出値が中点保証範囲から外れていた
り、中点保証範囲内であっても変動幅が大きいと判断し
たときには、ステップS9でタイマをクリアしたのち、
ステップS10でそれまでの積分値をクリアしステップ
S1に戻り、またステップS5で規定時間が経過してい
ないときにもステップS5からステップS1に戻ること
になる。
【0023】このようにしてヨーレートセンサ8の中点
が定まったときには、その定まった中点がヨーレート用
決定手段13からヨーレート補正手段14に入力され、
該ヨーレート補正手段14において、ヨーレートセンサ
8で検出されるヨーレートγの補正がなされる。すなわ
ち、ヨーレートセンサ8の検出値をγとし、ヨーレート
用決定手段13で定まった中点をγC としたときに、次
の補正演算γ′=γ−γC がヨーレート補正手段14で
実行され、補正後のヨーレートγ′がヨーレート補正手
段14から直進走行状態判断手段15に入力されるとと
もに制御量演算手段11に入力されることになる。
【0024】ステップS1で車両が停止していないと判
断したときには、ステップS1から図4のステップS1
1に進み、ステップS11では、車両が規定速度以上で
走行中であるか否かを判断して、規定速度以上で走行中
であると判断したときには、ステップS12で、車両の
停止中に定めた中点に基づいてヨーレート補正手段14
で補正されたヨーレートγ′が、直進状態を示す状態で
安定しているか否かを判断するものであり、この判断は
直進走行状態判断手段15で実行される。
【0025】ステップS12において車両が直進走行状
態にあると判断したときには、ステップS13〜S25
を経過することにより、横方向加速度用中点決定手段1
6および操舵角用中点決定手段18での中点決定処理、
ならびに左、右従動輪の外径比率推定が実行される。
【0026】ステップS13では走行中の中点学習タイ
マをカウントし、ステップS14では横方向加速度セン
サ9および操舵角センサ7からの入力値を積分し、ステ
ップS15では左、右従動輪すなわち左、右後輪WRL
RRの速度比率を計算し、さらにステップS16で左、
右後輪WRL,WRRの速度比率を積分した後、ステップS
17で規定時間が経過したか否かを判断する。ステップ
S17で規定時間が経過したと判断したときには、ステ
ップS18で前記規定時間が経過する間の横方向加速度
センサ9および操舵角センサ7の検出値の積分値を平均
化することにより、横方向加速度センサ9および操舵角
センサ7の中点がそれぞれ定まることになる。またステ
ップS19で前記規定時間が経過する間の左、右後輪W
RL,WRRの速度比率の積分値を平均化することにより、
左、右後輪WRL,WRRの外径比率が推定されることにな
る。
【0027】横方向加速度センサ9および操舵角センサ
7の中点が定まるとともに、左、右後輪WRL,WRRの外
径比率が推定された後のステップS20では、走行中の
中点学習タイマをクリアした後、ステップS21で横方
向加速度センサ9および操舵角センサ7からの入力値の
積分値をクリアし、さらにステップS22で左、右後輪
RL,WRRの速度比率積分値をクリアする。
【0028】一方、ステップS11で車両が規定速度以
上で走行していないと判断したとき、ならびにステップ
S12で補正後のヨーレートγ′が直進状態で安定して
いないと判断したときには、ステップS23でタイマを
クリアした後、ステップS24で横方向加速度センサ9
および操舵角センサ7からの入力値の積分値をクリア
し、ステップS25で左、右後輪WRL,WRRの速度比率
積分値をクリアした後、図3のステップS1に戻り、ま
たステップS17で規定時間が経過していないときにも
ステップS17からステップS1に戻ることになる。
【0029】このようにして横値方向加速度センサ9お
よび操舵角センサ7の中点が定まったときには、それら
の定まった中点が横方向加速度用決定手段16および操
舵角用中点決定手段18から横方向加速度補正手段17
および操舵角補正手段19に入力され、横方向加速度補
正手段17および操舵角補正手段19において、横方向
加速度センサ9および操舵角センサ7でそれぞれ検出さ
れる横方向加速度αおよび操舵角δの補正がなされる。
すなわち、横方向加速度センサ9の検出値をαとし、横
方向加速度用中点決定手段16で定まった中点をαC
し、操舵角センサ7の検出値をδとし、操舵角用中点決
定手段18で定まった中点をδC としたときに、次の補
正演算 α′=α−αC δ′=δ−δC が横方向加速度補正手段17および操舵角補正手段19
でそれぞれ実行され、補正後の横方向加速度α′が横方
向加速度補正手段17から制御量演算手段11に入力さ
れるとともに、補正後の操舵角δ′が操舵角補正手段1
9から制御量演算手段11に入力されることになる。
【0030】また左、右後輪WRL,WRRの推定外径比率
は、各車輪速度センサ6FL,6FR,6RL,6RRの検出値
に基づく車体速度の演算をより正確に行なうために、制
御量演算手段11での車体速度推定に用いられる。
【0031】次にこの実施例の作用について説明する
と、停止状態判断手段12で車両が停止していると判断
されたときに、ヨーレート用中点決定手段13において
ヨーレートセンサ8の中点が定められ、ヨーレート補正
手段14においては定められた中点でヨーレートセンサ
8の検出値が補正されるので、車両の走行環境の変化お
よび使用年数の経過によってヨーレートセンサ8の中点
が変化したとしても、ヨーレートセンサ8の検出値が最
新の中点で補正されることになり、制御量演算手段11
での制御演算に用いるヨーレートγ′を正確な値として
車両運動制御の精度向上を図ることができる。
【0032】また直進走行状態判断手段15は、ヨーレ
ート補正手段14で得られた高精度のヨーレートγ′に
基づいて車両が直進走行しているか否かを判断するもの
であり、車両の直進走行状態をより正確に判断すること
が可能である。しかも直進走行状態判断手段15により
車両が直進走行していると判断されたときに、横方向加
速度センサ9および操舵角センサ7の中点が横方向加速
度用中点決定手段16および操舵角用中点決定手段18
でそれぞれ定められ、横方向加速度補正手段17および
操舵角補正手段19では、前記各中点決定手段16,1
8で定められた中点で横方向加速度センサ9および操舵
角センサ7の検出値が補正されるので、車両の走行環境
の変化および使用年数の経過によって横方向加速度セン
サ9および操舵角センサ7の中点が変化したとしても、
車両が直進走行している状態を正確に判断した上で横方
向加速度センサ9および操舵角センサ7の検出値が最新
の中点で補正されることになり、車両の運動制御に用い
る横方向加速度α′および操舵角δ′を正確な値として
運動制御の精度向上を図ることができる。
【0033】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、車両の停止状態で定めた中点でヨーレートセンサの
検出値を補正するようにするとともに、車両が直進走行
していることを精度よく判断した上で横方向加速度セン
サの中点を定めて横方向加速度センサの検出値を補正す
るようにし、車両の走行環境の変化および使用年数の経
過によってヨーレートセンサおよび横方向加速度センサ
の中点が変化したとしても、車両の運動制御に用いるヨ
ーレートおよび横方向加速度を正確な値として運動制御
の精度向上を図ることができる。
【0035】また請求項2記載の発明によれば、車両の
停止状態で定めた中点でヨーレートセンサの検出値を補
正するようにするとともに、車両が直進走行しているこ
とを精度よく判断した上で操舵角センサの中点を定めて
操舵角センサの検出値を補正するようにし、車両の走行
環境の変化および使用年数の経過によってヨーレートセ
ンサおよび操舵角センサの中点が変化したとしても、車
両の運動制御に用いるヨーレートおよび横方向加速度を
正確な値として運動制御の精度向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の駆動系およびブレーキ系を示す図であ
る。
【図2】制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】ヨーレートセンサの中点決定手順を示すフロー
チャートである。
【図4】横方向加速度センサおよび操舵角センサの中点
決定手順ならびに左、右従動輪径の比率推定手順を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
7・・・操舵角センサ 8・・・ヨーレートセンサ 9・・・横方向加速度センサ 12・・・停止状態判断手段 13・・・ヨーレート用中点決定手段 14・・・ヨーレート補正手段 15・・・直進走行状態判断手段 16・・・横方向加速度用中点決定手段 17・・・横方向加速度補正手段 18・・・操舵角用中点決定手段 19・・・操舵角補正手段 H・・・ステアリングハンドル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のヨー運動に応じて検出出力を連続
    的に変化させるようにしてヨーレートを検出するヨーレ
    ートセンサ(8)と、車両の横方向加速度に応じて検出
    出力を連続的に変化させるようにして前記横方向加速度
    を検出する横方向加速度センサ(9)とを備え、前記両
    センサ(8,9)の検出値に基づいて車両の運動を制御
    可能な車両の運動制御装置において、車両の停止状態を
    判断する停止状態判断手段(12)と、該停止状態判断
    手段(12)により車両が停止していると判断されたと
    きのヨーレートセンサ(8)の検出値に基づいて該ヨー
    レートセンサ(8)の中点を定めるヨーレート用中点決
    定手段(13)と、該ヨーレート用中点決定手段(1
    3)で定められた中点によりヨーレートセンサ(8)の
    検出値を補正するヨーレート補正手段(14)と、該ヨ
    ーレート補正手段(14)で補正されたヨーレートに基
    づいて車両の直進走行状態を判断する直進走行状態判断
    手段(15)と、該直進走行状態判断手段(15)によ
    り車両が直進走行していると判断されたときの横方向加
    速度センサ(9)の検出値に基づいて該横方向加速度セ
    ンサ(9)の中点を定める横方向加速度用中点決定手段
    (16)と、該横方向加速度用中点決定手段(16)で
    定められた中点により横方向加速度センサ(9)の検出
    値を補正する横方向加速度補正手段(17)とを含むこ
    とを特徴とする車両の運動制御装置におけるセンサ検出
    値補正装置。
  2. 【請求項2】 車両のヨー運動に応じて検出出力を連続
    的に変化させるようにしてヨーレートを検出するヨーレ
    ートセンサ(8)と、ステアリングハンドル(H)の操
    舵角に応じて検出出力を連続的に変化させるようにして
    前記操舵角を検出する操舵角センサ(7)とを備え、前
    記両センサ(8,7)の検出値に基づいて車両の運動を
    制御可能な車両の運動制御装置において、車両の停止状
    態を判断する停止状態判断手段(12)と、該停止状態
    判断手段(12)により車両が停止していると判断され
    たときのヨーレートセンサ(8)の検出値に基づいて該
    ヨーレートセンサ(8)の中点を定めるヨーレート用中
    点決定手段(13)と、該ヨーレート用中点決定手段
    (13)で定められた中点によりヨーレートセンサ
    (8)の検出値を補正するヨーレート補正手段(14)
    と、該ヨーレート補正手段(14)で補正されたヨーレ
    ートに基づいて車両の直進走行状態を判断する直進走行
    状態判断手段(15)と、該直進走行状態判断手段(1
    5)により車両が直進走行していると判断されたときの
    操舵角センサ(7)の検出値に基づいて該操舵角センサ
    (7)の中点を定める操舵角用中点決定手段(18)
    と、該操舵角用中点決定手段(18)で定められた中点
    により操舵角センサ(7)の検出値を補正する操舵角補
    正手段(19)とを含むことを特徴とする車両の運動制
    御装置におけるセンサ検出値補正装置。
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