JPH1170521A - 湿式回転ドリル - Google Patents

湿式回転ドリル

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JPH1170521A
JPH1170521A JP24776597A JP24776597A JPH1170521A JP H1170521 A JPH1170521 A JP H1170521A JP 24776597 A JP24776597 A JP 24776597A JP 24776597 A JP24776597 A JP 24776597A JP H1170521 A JPH1170521 A JP H1170521A
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rotary drill
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nose
rod
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿式回転ドリルにおけるノーズブロックのガ
イド部分の構造について、部品点数を増加することな
く、ノーズブロックのぐらつきの防止とガイド部分の強
度の向上とを達成する。 【解決手段】 冷却液を穿孔部位に供給しながら穿孔を
行う湿式回転ドリルにおいて、穿孔部位を覆う様に取り
付けられるノーズブロック110を、ガイドロッド13
1でガイドすると共に、ストッパロッド143の先端を
ノーズブロック110の張り出し部122に設けたスリ
ーブ142に挿入した状態とすることによってストッパ
ロッド143に軸方向のガイドを兼用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式回転ドリルに
係り、特に、穿孔刃物の軸内を通して刃物の先端部から
冷却液を噴出させるようにした湿式回転ドリルにおける
ノーズブロックのガイド部分の構造に特徴を有する湿式
回転ドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビルの壁面等の補修工事用の穿孔
作業に震動ドリルが用いられていたが、壁面に伝わる振
動等の問題から、近年では回転ドリル、特に、湿式回転
ドリルが用いられる様になってきている。
【0003】こうした湿式回転ドリルとしては、例え
ば、実公平7−42659号公報に記載されている様
に、穿孔刃物による穿孔部位を覆うノーズブロックを備
えさせ、このノーズブロックを軸方向に真っ直ぐに前進
後退可能となる様に1本のガイドロッドで支持する構成
が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、ガイドロッドが1本であるため、作
業時にノーズブロックがぐらつくという問題がある。ま
た、作業時にノーズブロックを壁面に対して横から打ち
当ててしまったようなときに、ガイドロッドが曲がって
動かなくなてしまうおそれもあった。
【0005】これに対して、ガイドロッドを複数本にす
る対策も考えられるが、その分だけ部品点数が増加する
と共に、ドリルの重量増加にもつながる。
【0006】そこで、本発明は、湿式回転ドリルにおけ
るノーズブロックのガイド部分の構造について、部品点
数を増加することなく、ノーズブロックのぐらつきの防
止とガイド部分の強度の向上とを達成することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1記載の湿式回転ドリルは、冷却液
を穿孔部位に供給する給液通路を有する穿孔刃物と、該
穿孔刃物を被加工面に押し付けたときに、前記穿孔部位
を覆う様に前記穿孔刃物先端位置に取り付けられるノー
ズブロックと、該ノーズブロック側に一端を固定される
と共に他端をドリル本体側の支持部によって軸方向摺動
可能に支持され、前記ノーズブロックと前記支持部との
間に装着される圧縮コイルバネによって前記ノーズブロ
ックを前進させる方向に付勢され、かつ、前記支持部に
対して抜け止めされたガイドロッドとを備える湿式回転
ドリルにおいて前記穿孔刃物による穿孔の深さを規定す
るために前記ドリル本体から前方に向けて伸びるストッ
パロッドの先端を、前記ノーズブロックに取り付けたス
リーブで軸方向摺動可能に支持したことを特徴とする。
【0008】この湿式回転ドリルによれば、ストッパロ
ッドの先端をノーズブロック側に取り付けたスリーブで
軸方向摺動可能に支持する構成としたので、ストッパロ
ッドによってもノーズブロックのガイドがなされること
となる。この結果、ノーズブロックは、実質的に2本の
ガイドロッドで支持されているのと同じになり、前進後
退時のぐらつきが防止される。また、ガイドロッドに加
えてストッパロッドも曲げ強度メンバーとなるので、ノ
ーズブロックを誤って横方向から壁面に打ち当ててしま
った様なときに、ガイドロッドの変形を防止することが
できる。
【0009】なお、この場合、穿孔刃物としては、先端
のビット部分だけを交換できる様なものを用いるとよ
い。この様な先端のビット部分を交換するには、ノーズ
ブロックを手で持って押し戻して穿孔刃物の先端を大き
く露出させてやる必要がある。ところが、一旦押し戻し
た後にノーズブロックから手を離すと、ガイドロッドに
設けられる付勢部材によってノーズブロックが再び前進
位置へと戻されてしまう。このため、ガイドロッドを前
方へ付勢しておく様に構成したものにおいては、穿孔刃
物のビット部分を交換し難いという問題がある。そこ
で、かかる問題を解決するには、さらに、次の様にする
とよい。
【0010】即ち、請求項2に記載した様に、請求項1
記載の湿式回転ドリルにおいて、前記ドリル本体に対し
て回動可能に取り付けられるグリップを備え、前記ノー
ズブロック側に、該ノーズブロックを押し込み位置に移
動させたときに、前記グリップの回動範囲内に位置する
係合部材を取り付けると共に、該係合部材に対して係合
することによって前記ノーズブロックの前進を阻止する
ストッパ部材を前記グリップ側に取り付けたことを特徴
とする湿式回転ドリルがそれである。
【0011】この請求項2記載の湿式回転ドリルによれ
ば、ノーズブロックを押し込み位置に移動させた後にグ
リップを回動させて係合部材にストッパ部材を係合させ
てやれば、付勢部材によってノーズブロックが前進位置
へ戻されない様にすることができる。この結果、穿孔刃
物の先端を大きく露出させた状態でビット部分を交換す
ることができ、ビット部分の交換作業が容易になる。
【0012】なお、ノーズブロック側に設ける係合部材
としては、例えば、ストッパロッドの先端が挿入される
スリーブの表面に突起を設けたりあるいはリング溝を形
成するなどしてやればよい。また、ガイドロッド側に、
圧縮コイルバネの外側を覆おうスリーブを取り付けてや
り、このスリーブに対して上記同様の突起あるいはリン
グ溝を設ける様にしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態につ
いて説明する。実施の形態の湿式回転ドリル1は、図1
に示す様に、ギヤハウジング10内に、2個のボールベ
アリング11,12によって心出しされつつ回転自在に
支持された後スピンドル20と、この後スピンドル20
の内側に嵌合されると共にキー13で後スピンドル20
と結合されることによって回転を伝達される前スピンド
ル30とを備えている。そして、この前スピンドル30
の前端にカッタボディ40を螺合し、このカッタボディ
40の先端にカッタビット50を螺合して用いるもので
ある。なお、前スピンドル30は後スピンドル20に対
して軸方向摺動が可能であり、その前進位置は、後スピ
ンドル20に螺合されるスピンドルカバー21によって
規定される様になっている。
【0014】また、ギヤハウジング10には、図2に拡
大して示す様に、冷却液導入口10aが開口されてお
り、この冷却液導入口10aに、図示省略したエアゾル
缶から冷却液を導入するためのノズル付きブッシュ60
が挿入され、導入口10aの縁でギヤハウジング10に
対して係止される様になっている。このノズル付きブッ
シュ60は、ギヤハウジング10内に装着されるシール
ボディ70に螺合されている。そして、ノズル付きブッ
シュ60、シールボディ70及び放射状孔22を介して
後スピンドル20の内部の液室23へと冷却液を導入す
る様に構成されている。なお、シールボディ70はギヤ
ハウジング10には直接接触しておらず、ノズル付きブ
ッシュ60によってギヤハウジング10に対する回り止
めがなされた状態となっているだけである。
【0015】後スピンドル20の内部に導入された冷却
液は、図1中に円で囲んだ部分に形成されるバルブ構造
80を開弁状態とすることによって後スピンドル20内
を前方へと吐出され、さらに前スピンドル30及びカッ
タボディ40の内部を通過してカッタビット50の軸孔
51及びスリット52から噴出される様になっている。
【0016】次に、シールボディ70及びバルブ構造8
0の詳細について図2の拡大図で説明する。
【0017】シールボディ70は、後スピンドル20の
放射状孔22の前後をシールするためのフッ素樹脂製の
シールリング71,71と、このシールリング71,7
1を後スピンドル20の表面に押し付けておくためのゴ
ム製の弾性リング72,72とを備えている。これらシ
ールリング71,71及び弾性リング72,72は、平
ワッシャ73,73及びサークリップ74,74によっ
てシールボディ70に固定されている。ここで、このシ
ールボディ70の外径は、ギヤハウジング10内のシー
ルボディ収納部14の内径に対して所定の隙間15が形
成される様に設計されている。この結果、シールボディ
70は、後スピンドル20の表面によってのみ心出しさ
れた状態となっている。なお、上記隙間15の大きさ
は、通常の機械設計における嵌合部分の公差の5倍前後
あるいはそれ以上とすることが望ましく、本実施の形態
では約0.2mmの隙間を確保することとしている。
【0018】バルブ構造80としては、後スピンドル2
0の前方側から挿入されて後スピンドル20内の段部2
0aに当接する位置に嵌合されるバルブシートブロック
81と、このバルブシートブロック81の軸方向孔81
aを塞ぐ弁体としてのスチールボール82とを備えてい
る。なお、バルブシートブロック81には、スチールボ
ール82との間でシート面を形成するためのOリング8
3が取り付けられている。また、スチールボール82
は、図1,図2に示す様に、後スピンドル20の液室2
3内において、圧縮コイルバネ84によって常時前方へ
向かって付勢されている。一方のバルブシートブロック
81は、図1に示す様に、前スピンドル30内に装着さ
れた鍔付きロッド85の鍔部85aとの間に装着された
圧縮コイルバネ86によって常時後方へと付勢されてい
る。なお、鍔付きロッド85は、側面に開口するスリッ
ト85bから冷却液を受け入れ、前スピンドル30の前
方へ向かって伸びる軸孔85cからこれを噴出すること
ができる様に構成されている。また、鍔付きロッド85
は、前スピンドル30が後退するときに前スピンドル3
0と共に後退し、所定量後退した後に初めてスチールボ
ール82を後方へ押し戻して開弁状態とする役割を果た
している。
【0019】ここで、前スピンドル30が後退開始と同
時ではなく所定量後退した後にバルブ構造80を開弁状
態とする様に設計されている点は、本実施の形態におけ
る一つの特徴である。より具体的には、かかる作用を発
揮させることができる様に、前スピンドル30が前進位
置にあるときに、図2に示す様に鍔付きロッド85がス
チールボール82から確実に離れた位置となるよう、鍔
付きロッド85の全長を決定している。
【0020】また、本実施の形態では、バルブシートブ
ロック81を付勢している圧縮コイルバネ86の強さ
と、スチールボール82を付勢している圧縮コイルバネ
84の強さとの間に、(圧縮コイルバネ86の強さ)>
(圧縮コイルバネ84の強さ)+(エアゾル缶の満タン
時の液圧)の関係が成立する様に設計されている。これ
は、穿孔作業を実施するためにカッタビット50を壁面
に強く押し当てない限りは冷却液が噴出されない様にす
るためである。
【0021】なお、ノズル付きブッシュ60は、図2に
示す様に、焼結体製のフィルタ62を備え、ゴミなどが
液室22内に侵入しない様に構成されている。また、図
1に示す様に、ユニバーサルエルボ63及びカプラ64
を介してエアゾル缶のホースと連結される様になってい
る。
【0022】次に、本実施の形態の他の特徴であるカッ
タボディ40のガイド部分の構造について説明する。
【0023】カッタボディ40は、図1に示す様に、そ
の先端をノーズブロック110内に装着したリング11
1内に摺動可能に挿通されている。このノーズブロック
110は、先端にノーズラバーコンプリート112を備
え、穿孔作業時に壁面に押し付けることで穿孔作業中の
部位を覆い、切削屑及び冷却液が周囲に飛び散らない様
にする役割を果たしている。なお、穿孔によって発生す
る切削屑は、冷却液と共にこのノーズブロック110に
取り付けたボトル113内に収納される様になってい
る。
【0024】このノーズブロック110は、図3,図4
に示す様に、2個の張り出し部121,122を備えて
いる。一方の張り出し部121には、ギヤハウジング1
0側に形成した張り出し部16との間に挿入されるガイ
ドロッド131の前端がネジ132によって固定されて
いる。このガイドロッド131の後端は、ギヤハウジン
グ10側の張り出し部16に固定されたスリーブ133
に挿入されると共に、ネジ134による抜け止めがなさ
れている。そして、ノーズブロック110側の張り出し
部121とギヤハウジング10側の張り出し部16との
間には圧縮コイルバネ135が装着されている。この圧
縮コイルバネ135は、ノーズブロック110が壁面に
押しつけられていない状態において、ガイドロッド13
1を最も前方へ押し出した状態に自動的に復帰させるた
めのものである。なお、ガイドロッド131の心出し
は、ギヤハウジング10側に取り付けられるスリーブ1
33内に装着されたオイルレスベアリング133a,1
33bによってなされている。
【0025】また、ノーズブロック110側の張り出し
部121にもスリーブ136が取り付けられている。こ
のスリーブ136の後方側の外面には、幅広のリング溝
137が形成されている。このリング溝137を形成す
る位置は、ガイドロッド131が最も押し込まれたとき
にハンドグリップ18の真上に位置し、ハンドグリップ
18に固定されているストッパプレート19を係合させ
ることができる様に位置合わせされている。なお、ハン
ドグリップ18は、この種のドリルにおいて一般的に採
用されている様に、ギヤハウジング10の周りを任意の
回動位置へと回動させることができ、しかもその回動位
置で停止させておくことができる構造のものである。
【0026】次に、ノーズブロック110のもう一方の
張り出し部122側について説明する。この張り出し部
122側には、貫通孔141が形成されると共に、スリ
ーブ142が固定されている。また、ギヤハウジング1
0の張り出し部17にはストッパロッド143がねじ込
まれている。このストッパロッド143は、ギヤハウジ
ング10側の張り出し部17に対するねじ込み量を調整
して前端位置を変化させることにより、穿孔作業におけ
る孔の深さを規定するために設けられるものである。な
お、本実施の形態においては、ストッパロッド143の
前端位置を最も後退させた状態において、ストッパロッ
ド143の先端がスリーブ142内に挿入される様にス
リーブ142の長さを設定している。また、スリーブ1
42とストッパロッド143との間に所定のクリアラン
スが維持できる様に、それぞれの内径と外径とを設定し
ている。このクリアランスは、切削屑の侵入やこじれに
よる摺動不良を吸収するためのものである。
【0027】次に、本実施の形態の湿式回転ドリル1の
作用効果について説明する。
【0028】まず最初に、カッタボディ40のガイド構
造に関する特徴的な作用効果を説明する。本実施の形態
では、ガイド専用のものとしては基本的には1本のガイ
ドロッド131を備えているだけである。しかし、スト
ッパロッド143の先端をスリーブ142で軸方向にガ
イドすることにより、ストッパロッド143が軸方向摺
動時のノーズブロック110のガイドを兼ねる様にして
いる。この結果、本実施の形態の湿式回転ドリル1のノ
ーズブロック110は、実質的に2本以上のロッドでガ
イドされたのと同じになり、ぐらつくことがなく、ねじ
れや振動や曲げといった外力に対して強いという作用効
果を発揮する。また、実質的に2本以上のロッドを有す
ることとなるので、ノーズブロック110を誤って構造
物等にぶつけてしまった様な場合の変形を防止するとい
う作用効果もある。しかも、元々備えられるべきストッ
パロッド143をガイドに兼用するという構成であるか
ら、複数本のガイドロッドを備える場合に比べて非常に
シンプルな構造となり、部品点数の削減、組立工数の節
減及び重量軽減に対して多大な作用効果を発揮する。
【0029】次に、カッタボディ40の先端のカッタビ
ット50の交換作業の際の特徴的な作用効果について説
明する。カッタビット50を交換しようとするときは、
まず、ノーズブロック110を手で持って最も後退した
位置へと移動させる。すると、先ほど説明した様に、ガ
イドロッド131側の前方スリーブ136のリング溝1
37がハンドグリップ18に固定したストッパ19で係
合可能な位置へと移動された状態になる。この状態にお
いて、ハンドグリップ18をギヤハウジング10の周り
で回動させ、ちょうど図4の状態になる位置で停止させ
てやる。すると、ストッパプレート19がスリーブ13
6のリング溝137にはまりこむので、ノーズブロック
110を最も後退した位置に固定することができる。こ
の結果、ノーズブロック110から手を離してもカッタ
ボディ40の先端を完全に露出した状態にしておくこと
ができ、カッタビット50の交換が容易となる。
【0030】次に、穿孔作業について説明する。
【0031】穿孔作業を開始しない状態においては、カ
ッタビット50が壁面に押し付けられていないので、鍔
付きロッド85及び前スピンドル30は最も前進した状
態にある。バルブを構成する各要素について見ると、ち
ょうど図2に示した状態にある。この状態では、ノズル
付きブッシュ60を通してギヤハウジング10内に侵入
する冷却液は、液室23内を加圧し、スチールボール8
2をOリング83(シート面)へしっかりと密着させた
状態になっている。このとき、コイルバネ86の強さを
上述の様に設定してあるので、バルブシートブロック8
1がスチールボール82と共に前進させられるというこ
とがなく、閉弁状態をしっかりと維持することができ
る。
【0032】穿孔作業が開始されて、カッタビット50
が壁面に押し付けられると、カッタボディ40と共に前
スピンドル30が後方へ押し込まれる。このため、鍔付
きロッド85も前スピンドル30に押されて後退し、ス
チールボール82を後方へと押し戻す。この結果、Oリ
ング83とスチールボール82とが離れ、開弁状態とな
る。すると、液室23内の冷却液は、バルブシートブロ
ック81を通って前方へと噴出する。そして、鍔付きロ
ッド85から前スピンドル30へと侵入し、前スピンド
ル30の先端に取り付けた整流ノズル31から前方へと
吐出される。そして、カッタボディ40の内部に形成さ
れた軸孔41を通り、さらに、カッタビット50に形成
した軸孔51及びスリット52から外へ噴出する。
【0033】穿孔作業が終了してカッタビット50を壁
面から離すと、圧縮コイルバネ86の作用によって鍔付
きロッド85及び前スピンドル30が前方へ押し戻され
る。この結果、スチールボール82が再び閉弁位置へと
復帰し、冷却液の噴出が停止される。特に、本実施の形
態では、上述の様に前スピンドル30が所定量後退しな
いと鍔付きロッド85がスチールボール82を押し戻さ
ない様に鍔付きロッド85の長さを設計すると共に、前
スピンドル30側の圧縮コイルバネ86の強さと液室2
3側の圧縮コイルバネ84の強さとの関係を上述の様に
設計してあるので、前スピンドル30の戻りが多少悪く
てスピンドルキャップ21に完全によって規定される前
進位置まで完全に戻りきらなくても、確実に閉弁させて
やることができる。
【0034】また、本実施の形態では、シールボディ7
0とギヤハウジング10との間に隙間15をあけている
ので、シールボディ70は後スピンドル20に対しての
み心出しされておればよく、ギヤハウジング10に対す
る心出しは不要である。この結果、シールボディ70を
後スピンドル20に対して組み立てる際の精度を十分に
高めることが容易となり、シールリング71と後スピン
ドル20との接触圧に偏りが生じることがなく、シール
リング71の偏摩耗を防止することができる。従って、
シールリング71の耐久性を向上させることができる。
また、組立に当たっても、シールボディ70と後スピン
ドル20との組立精度だけの問題となり、精度確保のた
めの工数も節約することができる。
【0035】さらに、本実施の形態によれば、バルブシ
ートブロック81を、後スピンドル20に対して嵌合す
るものの前スピンドル30に対してはフリーの構造とし
ている。この結果、前スピンドル30は、後スピンドル
20との間の心出しさえできればよく、バルブシートブ
ロック81に対する心出しをする必要がない。よって、
容易に組立ができ、しかも高い心出し精度を維持するこ
とができる。
【0036】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明はこの実施の形態に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲内においてさらに種々の
形態を採用することができることはもちろんである。
【0037】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、湿
式回転ドリルにおけるノーズブロックのガイド部の構造
において、専用のガイドロッドを増加することなく、ぐ
らつきの防止と強度向上とを達成することができる。従
って、部品点数の増加を抑え、重量軽減と組立工数の低
減とを図ることもできる。なお、請求項2の発明によれ
ば、特に、穿孔刃物の先端部の交換を容易にするという
効果も発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の湿式回転ドリルの一部破断して示
す要部の正面図。
【図2】図1の円で囲んだ部分の拡大断面図。
【図3】実施の形態の湿式回転ドリルを一部破断して示
す要部の平面図。
【図4】実施の形態の湿式回転ドリルを一部破断して示
す要部の左側面図。
【符号の説明】 1・・・湿式回転ドリル、10・・・ギヤハウジング、
11,12・・・ボールベアリング、13・・・キー、
14・・・シールボディ収納部、15・・・隙間、1
6,17・・・張り出し部、18・・・ハンドグリッ
プ、19・・・ストッパプレート、20・・・後スピン
ドル、22・・・放射状孔、23・・・液室、30・・
・前スピンドル、40・・・カッタボディ、41・・・
軸孔、50・・・カッタビット、51・・・軸孔、52
・・・スリット、60・・・ノズル付きブッシュ、70
・・・シールボディ、71・・・シールリング、72・
・・弾性リング、81・・・バルブシートブロック、8
1a・・・軸方向孔、82・・・スチールボール、83
・・・Oリング、84・・・圧縮コイルバネ、85・・
・鍔付きロッド、86・・・圧縮コイルバネ、110・
・・ノーズブロック、121,122・・・張り出し
部、131・・・ガイドロッド、133・・・スリー
ブ、135・・・圧縮コイルバネ、136・・・スリー
ブ、137・・・リング溝、141・・・貫通孔、14
2・・・スリーブ、143・・・ストッパロッド。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却液を穿孔部位に供給する給液通路を
    有する穿孔刃物と、 該穿孔刃物を被加工面に押し付けたときに、前記穿孔部
    位を覆う様に前記穿孔刃物先端位置に取り付けられるノ
    ーズブロックと、 該ノーズブロック側に一端を固定されると共に他端をド
    リル本体側の支持部によって軸方向摺動可能に支持さ
    れ、前記ノーズブロックと前記支持部との間に装着され
    る圧縮コイルバネによって前記ノーズブロックを前進さ
    せる方向に付勢され、かつ、前記支持部に対して抜け止
    めされたガイドロッドとを備える湿式回転ドリルにおい
    て前記穿孔刃物による穿孔の深さを規定するために前記
    ドリル本体から前方に向けて伸びるストッパロッドの先
    端を、前記ノーズブロックに取り付けたスリーブで軸方
    向摺動可能に支持したことを特徴とする湿式回転ドリ
    ル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の湿式回転ドリルにおい
    て、 前記ドリル本体に対して回動可能に取り付けられるグリ
    ップを備え、 前記ノーズブロック側に、該ノーズブロックを押し込み
    位置に移動させたときに、前記グリップの回動範囲内に
    位置する係合部材を取り付けると共に、 該係合部材に対して係合することによって前記ノーズブ
    ロックの前進を阻止するストッパ部材を前記グリップ側
    に取り付けたことを特徴とする湿式回転ドリル。
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