JP5378330B2 - 裏座ぐり切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械のホルダに装着される切削工具に関し、特に、工作物の下孔に挿入後、刃具を出没させて下孔の裏面側に座ぐり加工を施す裏座ぐり切削工具に関する。
裏座ぐり加工は、NC加工機などで工作物の表裏面を貫通する下孔を予め形成しておき、工作機械のホルダに取り付けた裏座ぐりアーバを表面側から工作物の下孔に挿入して裏座ぐりアーバの先端を工作物の裏面から突き出し、裏座ぐりアーバの先端から刃具を径方向に拡張突出して工作物の裏面に座ぐりを施すものである。裏座ぐり加工終了後、刃具を裏座ぐりアーバの先端に没入して、下孔から裏座ぐりアーバを引き抜く。
かかる裏座ぐり加工において刃具の出没を自動で実施する技術としては従来種々のものがある。例えば、特開平11−156612号公報(特許文献1)には、クーラント液の圧力を駆動源として、アーバ先端部から刃具を径方向外側へ突出させたり、刃具をアーバ先端部の径方向内方へ没入させたりする。
特開平11−156612号公報
しかし、上記従来のようにクーラント液の圧力を用いて刃具を出入する裏座ぐりアーバは、工具内部に液圧を導くシリンダ室と、液圧を直線運動に変換するピストンと、ピストンと刃具とを連結して刃具を動作せしめるロッド等が必要であるため、構造が複雑になり、コストアップである。
また、従来の裏座ぐりアーバにあっては、裏座ぐりアーバの外径寸法を下孔の内径寸法よりも僅かに小さく選定して、下孔の内周面と裏座ぐりアーバの外径面との間で回転抵抗が生じることなく裏座ぐり加工して、裏座ぐりアーバを下孔に容易に抜き差し可能にすることが常套であるが、実際には、下孔の内周面と裏座ぐりアーバの外周面との間で座ぐり加工時の回転抵抗が生じたり、溶着が生じたりする場合があった。
本発明は、上述の実情に鑑み、シンプルな構造で刃具を径方向に出没させることができ、下孔の内周面に対する回転抵抗を減ずることができる裏座ぐり切削工具を提供することを目的とする。
この目的のため第1発明による裏座ぐり切削工具は、軸線に沿って延び、軸線方向後端部が工作機械のホルダに装着可能な差し込み形状であるメインシャフトと、メインシャフトの軸線方向先端部に回動可能に支持され、メインシャフトに沿って倒れる収納位置と、メインシャフトに対して起立する突出位置とにされる刃具と、刃具を回動起立させて突出位置に付勢する付勢部材と、メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、側面に窓を有し、軸線方向後端側位置で刃具を覆うことにより刃具を収納位置に保持し、軸線方向先端側位置で窓から刃具を露出させることにより刃具を窓から径方向外側に突出させて突出位置にするガイドスリーブと、ガイドスリーブの外周面上であって、少なくとも加工すべき工作物の下孔に接する領域に設けられて工作物との摩擦を減ずる低摩擦部とを備える。そして低摩擦部は、ガイドスリーブの外周面上に形成された表面処理層であり、メインシャフトは、主要部と、刃具を支持する刃具支持部と、主要部と刃具支持部とを接続する連結部とを有し、連結部は、主要部と刃具支持部との間に過度の引離力が加わったときに両者の接続を解くように構成されている
かかる本発明によれば、メインシャフトの外周に沿って軸線方向に摺動するガイドスリーブが刃具を出没させることから、複雑な構造を解消することができ、コスト上有利である。そして、筒状体であるガイドスリーブの外周面に低摩擦部の表面処理層が設けられることから、工作物の下孔に裏座ぐり切削工具を挿入して裏座ぐり加工するときに、下孔の内周面とガイドスリーブの外周面との間の回転抵抗を好適に減ずることができる。
なお、低摩擦部の表面処理層はガイドスリーブの外周面のうち少なくとも加工すべき工作物の下孔に接する領域に設けられる。一例として低摩擦部の表面処理層は、ガイドスリーブ外周面の全周に亘って設けられ、好ましくは、窓よりも後端側の軸線方向領域に設けられる。
低摩擦部の表面処理層は、例えば、イオン窒化処理、DLC(DiamondLike Carbon)コーティング処理、TiN(窒化チタン)コーティング処理及び鏡面状ラッピング処理等である。
あるいは第2発明による裏座ぐり切削工具は、軸線に沿って延び、軸線方向後端部が工作機械のホルダに装着可能な差し込み形状であるメインシャフトと、メインシャフトの軸線方向先端部に回動可能に支持され、メインシャフトに沿って倒れる収納位置と、メインシャフトに対して起立する突出位置とにされる刃具と、刃具を回動起立させて前記突出位置に付勢する付勢部材と、メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、側面に窓を有し、軸線方向後端側位置で前記刃具を覆うことにより刃具を前記収納位置に保持し、軸線方向先端側位置で前記窓から前記刃具を露出させることにより刃具を窓から径方向外側に突出させて前記突出位置にするガイドスリーブと、ガイドスリーブの外周面上であって、少なくとも加工すべき工作物の下孔に接する領域に設けられて工作物との摩擦を減ずる低摩擦部とを備える。そして低摩擦部は、ガイドスリーブの外周に相対回転自在に取り付けられたパイプ部材であり、メインシャフトは、主要部と、刃具を支持する刃具支持部と、主要部と刃具支持部とを接続する連結部とを有し、連結部は、主要部と刃具支持部との間に過度の引離力が加わったときに両者の接続を解くように構成されている
刃具を出没させるに際し、ガイドスリーブは、メインシャフトに対して、操作者により手動で回転及び軸線方向に相対摺動されてもよく、あるいは工作機械の動作により自動で回転及び軸線方向に相対摺動されてもよい。好ましい実施形態として、ガイドスリーブは、前進時に工作物の表面に当接するフランジ部を含み、フランジ部には工作物との衝突を緩和する緩衝材が設けられる。かかる実施形態によれば、裏座ぐり切削工具を工作物の下孔に表面から挿通し、フランジ部を工作物の表面に押し当てた際に、工作物の表面を傷つけない。そして、工作機械が裏座ぐり切削工具を回転及び前進ないし後退させることにより、自動で刃具を出没させることができる。
ところで裏座ぐり加工の終了後、刃具は収納位置に収納されるものであるが、切粉が噛み込んだ場合など、必ずしも収納位置まで没入するとも限らない。そうすると、裏座ぐり切削工具を引き抜く際に刃具が座ぐり孔に衝突して裏座ぐり切削工具が破損する懸念がある。第1及び第2発明によれば、メインシャフトは、主要部と、刃具を支持する刃具支持部と、主要部と刃具支持部とを接続する連結部とを有し、連結部は、主要部と刃具支持部との間に過度の引離力が加わったときに両者の接続を解くように構成されている。かかる実施形態によれば、自動で刃具を出没させるに際し、万が一、刃具が収納位置まで完全に没入せず、多少なりとも窓から外径側へ突出する場合であっても、下孔から裏座ぐり切削工具を引き抜く際に、刃具が裏面に衝突してメインシャフトの主要部と刃具支持部とを引き離そうとする過度の引離力が連結部に加わる。これによりメインシャフトの主要部と刃具支持部とが分離し、刃具はメインシャフトから外れる。したがって、裏座ぐり切削工具や工作物の深刻な破損を防止することができる。
ガイドスリーブは一体形成されてもよいが、より好ましくは、先端部が後端側とは別体に形成される。すなわち、ガイドスリーブは、その先端部に、過度の引離力が加わったときに外れるキャップ部を有する。かかる実施形態によれば、上述のようにメインシャフトの刃具支持部が分離する際、キャップ部も分離することが可能となり、刃具はメインシャフトから外れることを妨げられない。
好ましい実施形態として、メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、前記ガイドスリーブと相対回転可能に連結されたクランプリングをさらに備え、クランプリングの内周面またはメインシャフトの外周面の一方には、軸線方向に延びる溝部および周方向に延びる溝部とが接続した略L字形状の条溝が形成され、クランプリングの内周面またはメインシャフトの外周面の他方には、条溝と係合する突起が形成される。かかる実施形態によれば、突起を周方向に延びる溝部に係合させることから、ガイドスリーブの軸線方向摺動を規制することが可能になる。したがって、刃具を収納位置あるいは突出位置に保持することができる。
好ましい実施形態として、メインシャフトは、突出位置における刃具の回動角度を調整するアジャスタ機構を有する。かかる実施形態によれば、刃具の形状に応じて刃具を好適な角度に保持することができる。
このように本発明は、メインシャフトの外周に沿って軸線方向に摺動するガイドスリーブが刃具を出没させることから、複雑な構造を解消することができ、コスト上有利である。また本発明は、筒状体であるガイドスリーブの外周面上であって、少なくとも加工すべき工作物の下孔に接する領域に設けられて工作物との摩擦を減ずる低摩擦部を備えることから、工作物の下孔に裏座ぐり切削工具を挿通して裏座ぐり加工する際に、下孔とガイドスリーブとの間の回転抵抗を好適に減ずることができる。
本発明の一実施例になる裏座ぐりアーバを示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバを下孔に挿通させた状態を示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバの刃具が収納位置から回動起立して突出位置へ向かう様子を示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバの刃具が突出位置にある状態を示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバを回転させて裏座ぐり加工を施す様子を示す要部側面図である。 図1に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 図2に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 図2に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 図3に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 図4および図5に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバの切削液通路を示す側面図である。 本発明の他の実施例になる裏座ぐりアーバを示す要部側面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる裏座ぐりアーバを一部断面にして示す要部側面図であり、刃具を工具本体に没入させた状態を示す。
裏座ぐり切削工具になる裏座ぐりアーバ11は、図1に一点鎖線で示す回転軸線(以下、軸線という)に沿って延びる長尺な円柱形状のメインシャフト12を工具本体とする。そして、メインシャフト12は、軸線方向先端部に径方向出没可能な刃具13を有するとともに軸線方向後端部にシャンク部14が形成される。シャンク部14は円筒形状であり、図1に仮想線で示す工作機械のホルダ101の先端に差し込まれて装着される。なおシャンク部14は、多種多様なホルダ101にチャッキング可能である。
メインシャフト12の外周面におけるシャンク部14よりも先端側には、フランジ部17が形成される。フランジ部17の外径寸法は、シャンク部14の外径寸法よりも大きい。また、フランジ部17よりも先端側に位置するメインシャフト12の軸線方向中央領域の外径寸法よりも大きい。フランジ部17は、裏座ぐりアーバ11のホルダへの装着時にホルダ101と当接する。
メインシャフト12の軸線方向中央よりも後端寄りの軸線方向位置には刃具操作部材としてのクランプリング15が設けられている。クランプリング15は中空円筒形状であって、メインシャフト12の外周に回転可能に取り付けられる。またクランプリング15は、メインシャフト12の外周に沿って軸線方向に摺動可能である。クランプリング15の先端側は、ボルト24を介して、刃具案内部材としてのガイドスリーブ16と相対回転可能に連結する。また、クランプリング15の後端は、フランジ部17と向き合う。フランジ部17とクランプリング15との間にはスプリング27が縮設され、スプリング27はクランプリング15を軸線方向先端側へ付勢する。
ボルト24は、その頭部を外径側にしてクランプリング15の外周面から径方向内側へ捩じ込まれ、ボルト24の頭部側がクランプリング15に固定される。クランプリング15の内周面から内径側へ突出するボルト24の先端24tは、中空な筒状体のガイドスリーブ16に形成された周方向に延びる長孔31に挿通されて、メインシャフト12の外周面に刻設された条溝25と係合する。
かかる長孔31により、クランプリング15はガイドスリーブ16に対し相対回転可能とされ、ガイドスリーブ16とともにメインシャフト12の外周に沿って軸線方向に相対摺動可能である。なお、クランプリング15に固設されたボルト24の先端がメインシャフト12の外周に形成された条溝25に係合することから、クランプリング15は条溝25の延在方向に沿うよう周方向ないし軸線方向に移動することができる。詳しくは、裏座ぐり加工の手順の説明とともに後述する。
ガイドスリーブ16は、両端開口の筒状体であって、メインシャフト12の軸線方向中央領域から先端部にまたがって設けられる。ガイドスリーブ16の先端部側面には窓18が形成される。ガイドスリーブ16には軸線方向に延びる長孔28が形成される。またメインシャフト12の外周面には、キー29が取り付け固定される。キー29は長孔28に係合してガイドスリーブ16を軸線方向に案内する。これによりガイドスリーブ16はメインシャフト12の外周を軸線方向先端側位置と軸線方向後端側位置との間で摺動可能とされ、メインシャフト12の外周に相対回転不能に支持される。
メインシャフト12の先端部側面には、軸線直角方向に窪んだ凹部19を形成する。凹部19を挟んで対向する1対の先端内壁12bには枢軸21が架設されており、刃具13は枢軸21に回動可能に支持されている。これにより刃具13は、図1に示すようにメインシャフト12に沿って倒れる収納位置と、後述のようにメインシャフト12に対して起立する突出位置とに回動する。
凹部19の後端側には、軸線と斜めに交差する直線状の傾斜面19sが形成されている。傾斜面19sと刃具13との間にはばね22が縮設されている。ばね22は、凹部19から径方向外側へ突出するよう刃具13を付勢する。枢軸21に回動支持された刃具13は、ばね22に付勢されて回動起立することができるが、図1に示すように軸線方向後端側位置にされたガイドスリーブ16に覆われて凹部19に収納されている。具体的には、刃具13は窓18よりも先端側に位置するガイドスリーブ16の内周面16mに起立を阻止されて、凹部19内の収納位置に保持されている。
ガイドスリーブ16の軸線方向後端部には、ガイドスリーブの軸線方向先端側外周面から突出するようフランジ部16fが形成される。フランジ部16fの軸線方向先端側および軸線方向後端側の環状段差のうち、軸線方向先端側の環状段差の表面には緩衝材33が設けられる。フランジ部16fを含むガイドスリーブ16が金属製であるのに対し、緩衝材33はウレタンなど柔らかい樹脂、あるいはゴムなどの弾性素材など、金属よりも柔らかい素材で形成される。詳しくは後述するが、緩衝材33の表面は、軸線に直角な環状の平面であり、裏座ぐりアーバ11の前進時に工作物201の表側(裏座ぐりアーバ11側)の表面203と当接する。
ガイドスリーブ16の外周面のうち、少なくとも加工すべき工作物201の下孔202に接する表面領域16sは、表面処理が施される。表面処理層16sに施される表面処理は、例えば、イオン窒化処理、DLC(Diamond Like Carbon)コーティング処理、TiN(窒化チタン)コーティング処理及び鏡面状ラッピング処理等の低摩擦処理である。この表面処理は外周面の360°全周にわたって施される。なお好ましくは、表面処理層16sの軸線方向寸法R1は、工作物201に予め形成された下孔202の長さ寸法Wよりも長い。また表面処理層16sは、緩衝材33と窓18との間の軸線方向領域に設けられる。
ガイドスリーブ16の先端部は、別体のキャップ16cであり、窓18と同じ軸線方向位置を継ぎ目として、ガイドスリーブ16の後端側と嵌合する。ガイドスリーブ16のキャップ16cは、窓18よりも先端側の内周面16mおよび窓18の縁部のうち軸線方向先端側の縁部18fを含み、ガイドスリーブ16に固定される。しかしながらキャップ16cは、過度の引離力が加わったときにガイドスリーブ16の後端側から分離する。
メインシャフト12は一体形成されてよいが、本実施例では、メインシャフト12の軸線方向先端領域および軸線方向中央領域を別体で形成し、両者を分離可能に接続する。枢軸21および凹部19を有し、刃具13を回動可能に支持するメインシャフト12の先端領域は、メインシャフト12の中央領域および後端領域を含む主要部12dとは別体に形成された刃具支持部12cである。刃具支持部12cは、前述の凹部19が形成されて刃具13を回動可能に支持する。刃具支持部12cの後端には、軸線方向に突出する突条34が形成される。突条34は、主要部12dの先端に形成されて軸線方向に窪む条溝35に受け入れられる。
刃具支持部12cの突条34には、この突条34の一方側面から他方側面まで貫通する貫通孔36が形成される。また、主要部12dの先端には、条溝35の一方側面からメインシャフト12の外周面まで貫通する貫通孔37と、条溝35の他方側面からメインシャフト12の外周面まで貫通する貫通孔39がそれぞれ形成される。一方側面の貫通孔37と他方側面の貫通孔39は共通する通し孔である。
突条34が条溝35に受け入れられた状態で、これら貫通孔37,36,39は整列し、共通する一本の通し孔を構成する。軸線直角方向に延びる通し孔37,36,39に棒状の固定部材38が挿通固定される。固定部材38は、一方の貫通孔37から貫通孔36を経て他方の貫通孔39まで延在し、長手方向の途中2箇所にくびれ部38nを有する。これにより刃具支持部12cの後端が主要部12dの先端に固定される。すなわち突条34、条溝35、および固定部材38は、主要部12dと刃具支持部12cとを接続する連結部を構成する。なお、過度の引離力が加わると、固定部材38はくびれ部38nで切断される。したがって刃具支持部12cは、過度の引離力が加わったときに主要部12dから分離する。
なお図示はしなかったが、刃具13の枢軸21を、一体形成されたメインシャフトに分離可能に取り付け、刃具13に過度の引離力が加わったときにメインシャフトから刃具が分離するように構成してもよい。
本実施例の裏座ぐり切削工具を用いた裏座ぐり加工の手順につき、初めに主な動作概略を図1から図5に沿って順次説明し、次に動作詳細を図6から図10に沿って説明する。
まず、図1に示すように、裏座ぐりアーバ11を、工作物201の下孔202と同軸になるよう移動させる。この状態では、刃具13がメインシャフト12の内部の収納位置に収納されている。ガイドスリーブ16はメインシャフト12の軸線方向後端側位置にあり、ガイドスリーブ16はメインシャフト12に係合したまま収納位置に保持される。
なおガイドスリーブ16はボルト24を介してクランプリング15と連結し、クランプリング15に固設されたボルト24の先端はメインシャフト12の外周面に形成された条溝25と係合する。詳しくは後述するが、図1において、この条溝25の形状によりメインシャフト12はガイドスリーブ16に対し軸線方向に前進する摺動のみが可能であって、軸線方向に後退する摺動が規制される。
次に図2に示すように、メインシャフト12の先端部を、工作物201の表面203から下孔202に差し込み、裏座ぐりアーバ11を前進させて裏面204からメインシャフト12の先端部を突き出させ、裏座ぐりアーバ11をさらに前進させてフランジ部16sを工作物201の表面203に当接させる。このとき、緩衝材33はフランジ部16fと工作物201との衝突を緩和する。このようにフランジ16fを表面203、具体的には下孔202の表面側開口縁、に押し当てるとガイドスリーブ16は表面203からの押圧力を受けて、スプリング27を押し縮め、クランプリング15およびガイドスリーブ16がメインシャフト12に対して軸線方向後端側へわずかに相対後退する。図1と比較して図2では、クランプリング15およびガイドスリーブ16がわずかに後退することが理解される。この結果、メインシャフト12はガイドスリーブ16に対し軸線方向に相対前進する。
なおガイドスリーブ16はボルト24を介してクランプリング15と相対回転可能に連結し、クランプリング15に固設されたボルト24の先端はメインシャフト12の外周面に形成された条溝25と係合する。詳しくは後述するが、図2において、この条溝25の形状によりクランプリング15はメインシャフト12に対する相対回転が可能であって、周方向一方位置および周方向他方位置を除いて軸線方向の摺動が規制される。また周方向に延びる長孔31により、クランプリング15はガイドスリーブ16に対して相対回転する。
図2において、ガイドスリーブ16は未だメインシャフト12の軸線方向後端側にあり、刃具13は収納位置に保持されている。フランジ部16fの緩衝材33を工作物201に押し当てたまま、クランプリング15に対しメインシャフト12を周方向一方位置から周方向他方位置に相対回転させると、メインシャフト12は周方向他方位置でガイドスリーブ16に対し軸線方向摺動可能にされる。
なお、かかる相対回転前の図1および図2と、相対回転後の図3〜図5は、メインシャフト12、ガイドスリーブ16、クランプリング15、およびボルト24の軸線方向の位置関係を表す。説明の便宜上、これらすべての部材は図1〜図5において回転していないよう表されるが、図1〜図5はこれらすべての部材の回転動作や、周方向の位置関係を正確に表すものではないことに留意されたい。
次に図3に示すように、裏座ぐりアーバ11の刃具13をメインシャフト12の側面から突出させる。すなわち、ガイドスリーブ16とメインシャフト12との間の相対的な摺動が可能とされた状態で、メインシャフト12を工作物201から後退させると、ガイドスリーブ16はスプリング27によって工作物201に押し当てられたままにされ、メインシャフト12がガイドスリーブ16に対し相対的に後退する。換言すれば、ガイドスリーブ16がメインシャフト12に対して軸線方向に摺動し、メインシャフト12を基準にして軸線方向後端側位置から軸線方向先端側へ前進する。これにより、ガイドスリーブ16の窓18から刃具13が露出し、刃具13は回動起立して窓18から径方向外側へ突出する。
ひき続きガイドスリーブ16がメインシャフト12に対して軸線方向先端側へ前進すると、図4に示すように、ガイドスリーブ16は軸線方向先端側位置にされて、刃具13は窓18から径方向外側に完全に突出して突出位置にセットされる。ガイドスリーブ16はボルト24を介してクランプリング15と連結し、クランプリング15に固設されたボルト24の先端はメインシャフト12の外周面に形成された条溝25と係合する。詳しくは後述するが、図4において、この条溝25の形状によりメインシャフト12はガイドスリーブ16に対し軸線方向に前進する摺動のみが可能であって、軸線方向に後退する摺動が規制される。
突出位置にされた刃具13は、径方向外側に向かって起立し、かかる突出位置で刃具13の軸線方向後端側に位置して工作物201を切削する刃部13hと、刃具13の軸線方向先端側に位置して工作物201から遠い側にある背部13bとを有する。図4に示すように、刃部13hは軸線直角方向に延びるのに対し、背部13bの径方向外側は、刃具13が径方向外側へ向かって先細形状となるよう、斜めに延びる。ただし背部13bの径方向内側は、軸線直角方向に延びる。
ここで付言すると、メインシャフト12の先端には、刃具13の回動角度を調整するアジャスタねじ23が設けられている。刃具13よりも軸線方向先端側に位置するアジャスタねじ23は、刃具13に向かってねじ先端を繰り出され、突出位置の刃具13と当接する。この繰り出し量を調整することにより、突出位置の刃具13の角度を所望の角度に調整することができる。繰り出し量が最小値のとき、刃具13は軸線直角方向に保持される。これに対し、軸線方向後端側へ繰り出し量を増大させると、刃具13の背部13bと当接するアジャスタねじ23の先端が刃具13をメインシャフト12に若干沿わせるよう傾けて、突出位置における刃具13の回動角度を収納位置に近づける。したがって裏座ぐりアーバ11の操作者は、アジャスタ機構になるアジャスタねじ23の繰り出し量を適宜調整することにより、突出位置にある刃具13を所望の回動角度に保持することができる。
次に裏座ぐりアーバ11を回転させながら切削送りで後退させると、図5に示すように刃具13が工作物201の裏面204に押し当てられ、工作物201に裏座ぐり加工を施す。裏面204には、裏座ぐり加工によって拡径された座ぐり孔205が切削形成される。
以上の説明が、裏座ぐりアーバ11による裏座ぐり加工の手順の動作概略である。
次に裏座ぐりアーバ11の動作詳細につき説明する。本実施例では、以下に説明するように、ホルダ101が前進して緩衝材33を工作物201に押し付けることによって、刃具13を出没させる。
図6から図10は裏座ぐりアーバ11外周を模式的に示す拡大図であり、図6は図1に対応し、図7および図8は図2に対応し、図9は図3に対応し、図10は図4および図5に対応する。メインシャフト12の外周面には、図6から図10に示すように条溝25が形成される。かかる条溝25は略L字形状であって、周方向に延びる周方向溝部25rと、周方向溝25rの一端25bから軸線方向前方へ僅かに延びる条溝端部25sと、周方向溝25rの他端25cから軸線方向前方へ延びる軸線方向溝部25xと、軸線方向溝部25xの前方端であって条溝端部25sよりも軸線方向先端側に位置する条溝先端部25tとから構成される。
ボルト24の先端24tは、条溝25と係合し、条溝25に沿って案内される。クランプリング15はスプリング27によって軸線方向先端側に付勢されることから、クランプリング15に固定されるボルト24の先端24tは、条溝端部25sに位置するときに図6に示すように軸線方向先端側に付勢されて条溝端部25sに嵌り込み、クランプリング15はメインシャフト12の外周で相対回転不能に保持される。ボルト先端24tが条溝端部25sに位置するときガイドスリーブ16は軸線方向先端側に移動することなくメインシャフト12に対して軸線方向後端側位置に位置し、刃具13は収納位置に保持される。
ホルダ101が裏座ぐりアーバ11を前進させてガイドスリーブ16の緩衝材33を工作物201へ押し付けるとスプリング27が押し縮められ、ガイドスリーブ16側のボルト先端24tに対してメインシャフト12の条溝25が僅かに前進する。そうすると、ガイドスリーブ16の内周面から内径方向に突出するボルト先端24tが、図7に示すように条溝端部25sから周方向溝部25rの一端25bに移動する。
次に、ガイドスリーブ16を工作物201に押し付けたままクランプリング15をメインシャフト12に対し相対回転させる。具体的には、クランプリング15を固定した状態でメインシャフト12を回転させる。あるいは、メインシャフト12を固定した状態でクランプリング15を回転させてもよい。そうすると、クランプリング15に固設されてガイドスリーブ16の長孔31を貫通して内径方向に突出するボルト先端24tが、図8に示すように周方向溝部25rの一端25bから他端25cに移動する。このときボルト先端24tは長孔31の一端から他端に移動することから、クランプリング15はガイドスリーブ16に対し相対回転する。
次にホルダ101が裏座ぐりアーバ11を後退させると、スプリング27によって前方へ付勢されるガイドスリーブ16は工作物201に押し付けられたまま、メインシャフト12がガイドスリーブ16に対して後退する。これにより、条溝25は図9に示すようにガイドスリーブ16側のボルト先端24tに対して後退する。換言すると、ボルト先端24tが軸線方向溝部25xに沿って先端側へ移動する。
そして図10に示すように、ボルト先端24tが条溝先端部25tに移動すると、ガイドスリーブ16はメインシャフト12に対して軸線方向先端側位置に移動して、刃具13は突出位置にされる。
以上の説明が、刃具13が収納位置から突出位置まで回動突出する際の動作詳細である。
さて、図5に示す裏座ぐり加工が終了すると、刃具13をメインシャフト12内部に収納して裏座ぐりアーバ11を下孔202から引き抜く。この手順は上述とは反対の手順で図5から図1に示すように順次行われる。
この引き抜き手順につき以下に説明すると、ホルダ101を前進させて、ガイドスリーブ16を図4に示すように前面203に押し付ける。図5および図4において、クランプリング15はスプリング27に付勢されていることから、ガイドスリーブ16は軸線方向先端側位置にある。このときボルト先端24tは図10に示すように条溝25の一方端25tに保持される。
引き続きホルダ101を前進させると、スプリング27が圧縮されて、ガイドスリーブ16に対してメインシャフト12が先端側へ移動する(図3)。このときボルト先端24tは、軸線方向溝部25xに沿って移動し、条溝先端部25tから他端25cまで移動する。これによりガイドスリーブ16はメインシャフト12に対し軸線方向後端側へ摺動する。
ガイドスリーブ16が軸線方向先端側位置から軸線方向後方へ摺動する際、窓18の縁部のうち軸線方向先端側の縁部18fが、刃具13の背部13bに当接し、刃具13を突出位置から回転させて収納位置まで倒す(図4→図3→図2)。
続いてホルダ101が、図2に示すようにガイドスリーブ16を前面203に押し付けたままメインシャフト12をクランプリング15に対し相対回転させる。このときボルト先端24tは、周方向溝部25rに沿って移動し、他端25cから一端25bまで移動する。
そしてホルダ101を僅かに後退させると、ガイドスリーブ16はメインシャフト12に対して軸線方向先端側へ摺動不能にされて、刃具13を収納位置に保持する。このときボルト先端24tは、スプリング27に付勢されて図6に示すように、条溝端部25sに嵌り込み、回転不能に保持される。
次に、ホルダ101を軸線方向後端側に向かって後退させることにより、図1に示すように、裏座ぐりアーバ11は下孔202から引き抜かれる。これで引き抜き操作が完了する。
図11は、裏座ぐりアーバ11の切削液通路を示す側面図である。メインシャフト12は、シャンク部14の後端から軸線方向先端側に向かって延びる切削液通路32を有する。切削液通路32は、メインシャフト12の内部に設けられ、その先端部32fが先端内壁12b(図1)の内部で90度向きを変えて軸線と直角方向に延びる。かかる切削液通路先端部32fは、窓18から露出して突出位置における刃具13へ指向する。切削液通路32は、裏座ぐり加工中にホルダ101から切削液を供給されて、矢の向きに刃具13へ切削液を噴出する。これにより刃具13は裏座ぐり加工中に冷却される。
以上の説明から明らかなように本実施例の裏座ぐりアーバ11によれば、略L字形状の条溝25と、突起状のボルト先端24tと、スプリング27と、緩衝材33を有することから、ホルダ101がガイドスリーブ16を工作物201に押し付けたまま、条溝25の形状に沿ってメインシャフト12を回転ないし摺動させることができる。そして、窓18を的確な位置に軸線方向移動させて刃具13を露出させることができる。さらに、ボルト先端24tが刃具突出位置に対応する条溝先端部25tに保持され、刃具13を図4および図5に示す突出位置に安定保持することができる。また、ボルト先端24tが刃具収納位置に対応する条溝端部25sに保持され、刃具13を図1に示す収納位置に安定保持することができる。したがって本実施例によれば、簡易な構成を用いて自動で刃具13を出没させることが可能となり、裏座ぐり加工の作業効率が向上する。
なお本実施例では、自動で刃具13を出没させることが可能であるが、メインシャフト12に対してクランプリング15を操作者が回転させることにより手動で刃具13を出没させることを排除するものではない。
また、本実施例の裏座ぐりアーバ11によれば、緩衝材33がウレタンなど柔らかい樹脂、あるいはゴムなどの弾性素材など、金属よりも柔らかい素材で形成されることから、工作物201を傷つけることがない。
さらに本実施例の裏座ぐりアーバ11によれば、ガイドスリーブ外周面16sに低摩擦処理が施されることから、裏座ぐり加工の際、裏座ぐりアーバ11の外周と下孔202の内周面との間で回転抵抗が生じる懸念を抑制することができる。
ところでホルダ101は、裏座ぐり加工中に裏座ぐりアーバ11を所定速度未満の切削送り速度で後退させ、裏座ぐり加工終了後に刃具13を自動で没入して裏座ぐりアーバ11を所定速度以上の早送り速度で後退させ、下孔202から引き抜く。かかる本実施例において、切粉の詰まり等によって刃具13が収納位置まで完全に没入せず、多少なりとも窓から外径側へ突出する場合がある。かかる非常の場合には、固定部材38が折れて、裏座ぐりアーバ11および工作物201の損傷を最小限にすることができる。
具体的には、刃具13が窓18から外径側へ突出した状態で裏座ぐりアーバ11を早送り速度で後退させると、刃具13が座ぐり孔205の底面に衝突し、通常よりも大きな軸線方向の引離力が刃具支持部12cと主要部12dとの接続部に加わる。そうするとせん断力により固定部材38がくびれ部38nで折れて、刃具支持部12cが主要部12dから分離する。また、刃具支持部12cが分離して、刃具13の背部13bが縁部18fに衝突すると、通常よりも大きな軸線方向の引離力によりキャップ16cがガイドスリーブ16の後端側から分離する。
かかる本実施例によれば、刃具13は、工作物201の表面203側から下孔202に挿通されて工作物201の裏面204側で窓18から突出したまま所定速度以上の早送り速度で引き抜かれる場合に、メインシャフト16の軸線方向主要部16dから分離するよう設けられる。そしてガイドスリーブ16は、刃具13が工作物201の表面203側から下孔202に挿通されて工作物201の裏面204側で窓18から突出したまま所定速度以上の速度で引き抜かれる場合に、過度の引離力が加わって先端部のキャップ16cも分離するよう構成される。したがって、切粉が凹部19に侵入する等により刃具13が収納位置に完全に収納されない非常の場合には、刃具13が裏座ぐりアーバ11から分離して、裏座ぐりアーバ11および工作物201の損傷を最小限にすることができる。
なお、裏座ぐりアーバ11を所定速度未満の切削送り速度で後退させる通常の場合、接続部に作用する軸線方向の引離力が小さいことから固定部材38は折れず、裏座ぐり加工を好適に行う。またガイドスリーブ16に対してメインシャフト12を後退させ、ばね22の付勢力に抗して刃具13を収納する通常の場合、軸線方向の引離力が小さいことからキャップ16cはガイドスリーブ16から分離しない。
次に本発明の他の実施例を説明する。図12は本発明の他の実施例を一部断面にして示す要部側面図である。この実施例につき、上述した実施例と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。図12に示す実施例の裏座ぐりアーバ41では、表面処理層16sに代えて、自身の外周面が低摩擦処理されたパイプ部材42を設ける。
パイプ部材42は、フランジ部16fよりも軸線方向先端側に配置され、フランジ部16fによって、軸線方向後方への移動を規制される。窓18の近傍には、ガイドスリーブ16の外周面に沿って周方向に延びるスナップリング43を設ける。スナップリング43は窓18よりも軸線方向後方に配置され、パイプ部材42が軸線方向前方へ抜け出ることを防止する。なお好ましくは、パイプ部材42の軸線方向寸法R2は、下孔202の長さ寸法Wよりも長い。パイプ部材42の外周面上には、低摩擦処理された表面処理層42sが形成される。この表面処理層42sは、例えば、イオン窒化処理、DLC(Diamond Like Carbon)コーティング処理、TiN(窒化チタン)コーティング処理及び鏡面状ラッピング処理等である。表面処理層42sは、上述した処理と併用して、油膜潤滑されていてもよい。
図12に示す実施例の裏座ぐりアーバ41によれば、パイプ部材42がガイドスリーブ16の外周面上であって、少なくとも加工すべき工作物201の下孔202に接する領域に取り付けられることから、裏座ぐり加工の際、裏座ぐりアーバ41の外周と下孔202の内周面との間で回転抵抗が生じる懸念を抑制することができる。なおパイプ部材42は、ガイドスリーブ16とともに共回りしてもよい。
変形例としてパイプ部材42は、窓18よりも軸線方向後端側でガイドスリーブ16の外周に相対回転自在に支持されてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になる裏座ぐり切削工具は、工作機械において有利に利用される。
11 裏座ぐりアーバ、12 メインシャフト、12c 刃具支持部、13 刃具、14 シャンク部、15 クランプリング、16 ガイドスリーブ、16c キャップ、16f フランジ部、16s 表面処理層、17 フランジ部、18 窓、19 凹部、21 枢軸、22 ばね、23 アジャスタねじ、24 ボルト、24t ボルト先端、25 条溝、27 スプリング、28 長孔、29 キー、31 長孔、32 切削液通路、33 緩衝材、34 突条、35 条溝、36,37 貫通孔、38 固定部材、39 貫通孔、41 裏座ぐりアーバ、42 パイプ部材、43 スナップリング、101 ホルダ、201 工作物、202 下孔、203 表面、204 裏面、205 座ぐり孔。

Claims (6)

  1. 軸線に沿って延び、軸線方向後端部が工作機械のホルダに装着可能な差し込み形状であるメインシャフトと、
    前記メインシャフトの軸線方向先端部に回動可能に支持され、メインシャフトに沿って倒れる収納位置と、メインシャフトに対して起立する突出位置とにされる刃具と、
    前記刃具を回動起立させて前記突出位置に付勢する付勢部材と、
    メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、側面に窓を有し、軸線方向後端側位置で前記刃具を覆うことにより刃具を前記収納位置に保持し、軸線方向先端側位置で前記窓から前記刃具を露出させることにより刃具を窓から径方向外側に突出させて前記突出位置にするガイドスリーブと、
    前記ガイドスリーブの外周面上であって、少なくとも加工すべき工作物の下孔に接する領域に設けられて工作物との摩擦を減ずる低摩擦部とを備え、
    前記低摩擦部は、前記ガイドスリーブの外周面上に形成された表面処理層であり、
    前記メインシャフトは、主要部と、前記刃具を支持する刃具支持部と、前記主要部と前記刃具支持部とを接続する連結部とを有し、前記連結部は、前記主要部と前記刃具支持部との間に過度の引離力が加わったときに両者の接続を解くように構成されている、裏座ぐり切削工具。
  2. 軸線に沿って延び、軸線方向後端部が工作機械のホルダに装着可能な差し込み形状であるメインシャフトと、
    前記メインシャフトの軸線方向先端部に回動可能に支持され、メインシャフトに沿って倒れる収納位置と、メインシャフトに対して起立する突出位置とにされる刃具と、
    前記刃具を回動起立させて前記突出位置に付勢する付勢部材と、
    メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、側面に窓を有し、軸線方向後端側位置で前記刃具を覆うことにより刃具を前記収納位置に保持し、軸線方向先端側位置で前記窓から前記刃具を露出させることにより刃具を窓から径方向外側に突出させて前記突出位置にするガイドスリーブと、
    前記ガイドスリーブの外周面上であって、少なくとも加工すべき工作物の下孔に接する領域に設けられて工作物との摩擦を減ずる低摩擦部とを備え、
    前記低摩擦部は、前記ガイドスリーブの外周に相対回転自在に取り付けられたパイプ部材であり、
    前記メインシャフトは、主要部と、前記刃具を支持する刃具支持部と、前記主要部と前記刃具支持部とを接続する連結部とを有し、前記連結部は、前記主要部と前記刃具支持部との間に過度の引離力が加わったときに両者の接続を解くように構成されている、裏座ぐり切削工具。
  3. 前記ガイドスリーブは、前進時に工作物の表面に当接するフランジ部を含み、前記フランジ部には工作物との衝突を緩和する緩衝材が設けられている、請求項1または2に記載の裏座ぐり切削工具。
  4. 前記ガイドスリーブは、その先端部に、過度の引離力が加わったときに外れるキャップ部を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の裏座ぐり切削工具。
  5. メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、前記ガイドスリーブと相対回転可能に連結されたクランプリングをさらに備え、
    前記クランプリングの内周面または前記メインシャフトの外周面の一方には、軸線方向に延びる溝部および周方向に延びる溝部が接続した略L字形状の条溝が形成され、
    前記クランプリングの内周面または前記メインシャフトの外周面の他方には、前記条溝と係合する突起が形成される、請求項1〜のいずれかに記載の裏座ぐり切削工具。
  6. 前記メインシャフトは、前記突出位置における前記刃具の回動角度を調整するアジャスタ機構を有する、請求項1〜のいずれかに記載の裏座ぐり切削工具。
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