JPH1170051A - 水回り装置の防汚構造 - Google Patents

水回り装置の防汚構造

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JPH1170051A
JPH1170051A JP15769098A JP15769098A JPH1170051A JP H1170051 A JPH1170051 A JP H1170051A JP 15769098 A JP15769098 A JP 15769098A JP 15769098 A JP15769098 A JP 15769098A JP H1170051 A JPH1170051 A JP H1170051A
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JP
Japan
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toilet
water
hot air
toilet bowl
hot
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Application number
JP15769098A
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English (en)
Inventor
Haruyuki Mizuno
治幸 水野
Yoshihiro Ookubo
吉浩 大久保
Jiyunko Takada
潤子 高田
Masatsugu Miura
正嗣 三浦
Shigeo Imai
茂雄 今井
Hideo Ogoshi
英雄 大越
Tokuo Hasegawa
徳男 長谷川
Yasuto Koshiyama
靖人 腰山
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排水勾配の非常に小さな流水面上に水滴を留ま
らせない水回り装置。 【解決手段】撥水処理を施した流水面を有する水回り装
置1において、流水面2a上の水滴に対して流動エネル
ギーを付与する流動エネルギー付与装置4,14を備え
たこと。流動エネルギー付与装置4としては、流水面2
a上に、水滴を流動させるための気体を噴出するもの
や、流水面2aに、水滴を流動させるための振動を伝達
させるものがある。 【効果】排水勾配の小さな流水面2a−1の部分で動き
の鈍くなった水滴Wを積極的に動かして流れ落とすこと
ができ、流水面2a上に水滴中の不純物を付着させるこ
とがなく、流水面2aに施した撥水処理の防汚効果を完
全なものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水処理を施した
流水面を有する水回り装置における防汚構造に関するも
のである
【0002】
【背景技術】従来、洗面器等の水回り装置には、水の流
れる流水面に撥水処理を施すことにより、流水面上を水
滴が容易に流れるようにし、流水面上の汚れを防止しよ
うとするものがある(特公平8−9510号,特開平8
−73837号,特開平9−56625号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、撥水処理を
施した流水面上の水滴は、流水面のうち排水勾配の大き
な部分では、その自重で容易に流れ落ちるが、排水勾配
の小さな部分では、排水口に向かって流れ落ちずに留ま
ることがある。また、小さな水滴の場合には、排水勾配
の大きな部分でも留まることがある。しかし、流れ落ち
ずに留まった水滴は、時間の経過に伴い蒸発すると、水
滴中の不純物が流水面に付着して汚れの原因となる。そ
こで、本発明は、上記問題を解決するために、流水面上
に水滴を留まらせない水回り装置の防汚構造の提供を目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明が採用した手段
は、撥水処理を施した流水面を有する水回り装置におい
て、前記流水面上の水滴に対して流動エネルギーを付与
する流動エネルギー付与装置を備えたことを特徴とする
水回り装置の防汚構造である。流動エネルギー付与装置
としては、流水面上に、水滴を流動させるための気体を
噴出するものや、流水面に、水滴を流動させるための振
動を伝達させるものがある。本構造にあっては、排水勾
配の小さな流水面の部分で動きの鈍くなった水滴や排水
勾配の大きな部分で留まった小さな水滴に対して、流動
エネルギー付与装置から風力や振動等の流動エネルギー
を付与し、水滴を積極的に動かして流れ落とすことがで
きる。
【0005】前記水回り装置としては、洗面器、流し用
のシンク、洋風便器、和風便器、小便器等が利用でき
る。特に、水回り装置が、便器本体と、この便器本体の
上面開口に対して開閉可能に設けられた便座と、便座に
組み込まれた温水洗浄装置とを備えた洋風便器である場
合には、前記流動エネルギー付与装置は、前記温水洗浄
装置の温風発生装置を備えて構成されていることが好ま
しい。温水洗浄装置には、通常、洗浄後の臀部等を乾燥
するために、温風を臀部に向かって送風する温風発生装
置が組み込まれている。この温風発生装置を、乾燥用だ
けではなく、便器本体の便鉢面(流水面)に付着した水
滴を移動させるための流動エネルギー付与装置としても
兼用すれば、別途送風機等を用意する場合に比べて流動
エネルギー付与装置の構成を簡略化でき、コストも低減
できる。
【0006】この際、前記便器本体には便蓋が開閉可能
に設けられ、前記流動エネルギー付与装置は、前記温水
洗浄装置の温風発生装置と、前記便蓋が閉められている
際に、前記温風発生装置を駆動させて便器本体内に温風
を送風させる温風制御装置とを備えるものでもよい。こ
のような構成によれば、便蓋が閉められていることを開
閉センサ等で検出するとともに、その開閉動作に対応し
てあるいは使用者が適宜なスイッチを押した際に、温風
制御装置によって便器本体内に温風を送風すると、便蓋
が閉められているために、温風を便器本体内で対流させ
ることができ、便鉢面の水滴を動かしてトラップ部のト
ラップ水部分等に移動させることができる。
【0007】また、前記流動エネルギー付与装置は、前
記温水洗浄装置の温風発生装置と、前記温風発生装置か
らの温風を便器本体の便鉢面に向かって送風する便鉢面
側送風口と、前記温風発生装置からの温風を便器着座者
の臀部位置に向けて送風可能な便器中央側送風口および
前記便鉢面側送風口を切り替えて開閉する送風口切替手
段とを備えるものでもよい。このような構成によれば、
送風口切替手段によって温風発生装置からの温風を、便
鉢面側送風口から送風されるように切り替えれば、前記
温風は便鉢面の水滴に当たってこれを移動させることが
できる。このため、温風を便器本体内で対流させる場合
に比べて、温風を直接便鉢面の水滴に当てることがで
き、水滴をより迅速にトラップ部等に移動させることが
できる。また、送風口切替手段によって便器中央側送風
口に切り替えれば、通常の臀部乾燥用に用いることがで
きる。
【0008】前記水回り装置は、便器本体と、この便器
本体の上面開口に対して開閉可能に設けられた便座と、
便座内部に形成された送風通路に温風を送風する温風発
生装置とを備えた洋風便器であり、前記流動エネルギー
付与装置は、前記温風発生装置と、前記便座に形成され
て便座内部の送風通路に送風された温風を便器本体の便
鉢面に向かって送風する便鉢面側吹出口とを備えて構成
されているものでもよい。
【0009】洋風便器には、便座内に中空状の送風通路
を形成し、この送風通路に温風発生装置によって温風を
送風することで便座を暖房する温風暖房便座を有するも
のがある。この便座暖房用の温風発生装置を、暖房用だ
けではなく、便器本体の便鉢面(流水面)に付着した水
滴を移動させるための流動エネルギー付与装置としても
兼用すれば、別途送風機等を用意する場合に比べて流動
エネルギー付与装置の構成を簡略化でき、コストも低減
できる。さらに、便座から便鉢面に向かって温風を吹き
出すことができるため、便鉢面の水滴を下方のトラップ
部に移動させやすく、迅速に移動させることができる。
すなわち、便鉢面に付着した水滴に対して側方や下方等
から風を当てた場合でも、水滴に流動エネルギーを与え
て移動させることで、特に流水面に撥水処理が施されて
いることも加わって、水滴の自重で流水面の勾配に沿っ
て容易に流れ落とすことができるが、流水面の勾配方向
つまり水滴に対して上方から風を当てて流動エネルギー
を与えることができれば、より一層容易にかつ迅速に水
滴を流れ落とすことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る水回り装置の
防汚構造の第1実施形態を図1に基づいて説明する。本
実施の形態は、キャビネット3のカウンター3aに取り
付けた洗面器2を備えた水回り装置1である。洗面器2
は、内側の流水面2aに、公知の撥水処理を施してあ
る。水回り装置1は、流動エネルギー付与装置4を備え
ることにより、洗面器2の流水面2aにおける排水勾配
の非常に小さな底面域2a−1に水滴を留まらせないよ
うにすると共に、排水勾配の大きな底面域2a−2に小
さな水滴を留まらせないようにしてある。
【0011】流動エネルギー付与装置4は、風力を利用
したものであって、洗面器2の流水面2aの上端周縁部
に設けた気体噴出口2bと、気体噴出口2bへ気体を送
風する送風機5と、気体噴出口2bと送風機5とを連通
する送風ダクト6とを備えている。該気体噴出口2b
は、下方に向かって空気等の気体を噴出するようにして
あり、噴出した気体が、洗面器2の流水面2aの起立面
域2a−2に沿って流れて底面域2a−1を通過し、排
水口2cの上方へ方向変換して流れ出るようにしてあ
る。気体噴出口2bは、上端周縁部の全周又は適所に設
けられ、連続したスリット状、断続的な長孔又は丸孔等
で形成されている。気体噴出口2bが断続的な長孔又は
丸孔等で形成された場合には、噴出した気体は、流水面
2aの起立面域2a−2に沿って流れるときに周方向へ
拡散し、底面域2a−1の全域を通過することになる。
上記送風機5は、水栓7からの吐水が終了した後、タイ
マー等で設定した適宜時間(例えば、5秒)だけ運転さ
せる制御回路(図示略)で、自動的に起動停止させるよ
うになっている。
【0012】この流動エネルギー付与装置4を備えた水
回り装置1は、水栓7からの吐水が終了すると、送風機
5が適宜時間だけ運転して気体噴出口2bから気体を噴
出させ、洗面器2の排水勾配の大きな底面域2a−2に
留まっている小さな水滴や、排水勾配の非常に小さな底
面域2a−1で動きが鈍くなり停止しようとする水滴
を、後押しするようにして排水口2cへ強制的に移動さ
せる。移動中の小さな水滴は、集合して大きな水滴とな
り、排水口2cへ容易に移動する。従って、水回り装置
1は、洗面器2の底面域2a−1で水滴を停滞させるこ
とがなく、残留水滴による汚れが皆無となる。
【0013】別形態の流動エネルギー付与装置14とし
ては、洗面器2の底面2dに振動具15を取り付けたも
のがある。振動具15は、洗面器2の排水勾配の非常に
小さな底面域2a−1で動きが鈍くなり停止しようとす
る水滴Wに対して、排水口2cへの流動を促進させるた
めの振動(例えば、超音波等)を伝達するようにしてあ
る。振動具15は、水栓7からの吐水が終了した後、タ
イマー等で設定した適宜時間だけ運転させる制御回路
で、自動的に起動停止させるようになっている。
【0014】洗面器には、図示は省略したが、排水口を
中心として回転自在に設けられると共に開口周縁部に環
状の排水路を設けたものがある。このときには、流動エ
ネルギー付与装置は、洗面器を強制的に回転させる駆動
装置で構成することも可能である。流動エネルギー付与
装置は、水栓7からの吐水が終了した後、タイマー等で
設定した適宜時間だけ駆動装置を運転させ、洗面器の底
面域で停止しようとする水滴を、水滴に作用する遠心力
で排水路へ導いて強制的に排出する。
【0015】前記流動エネルギー付与装置4又は14を
起動させるための電気エネルギーとして、水栓7に通じ
る水道管を流れる水道水又は配水管8を流れる排水を利
用して発電し、そして蓄電したものを用いることが可能
である。このときには、水回り装置1は、交流電源の無
い場合でも設置することが可能となる。
【0016】[第2実施形態]第2実施形態は本発明を
洋風便器に適用した例である。本実施形態における水回
り装置である洋風便器20は、図2に示すように、サイ
ホンゼット式の便器本体21と、この便器本体21の後
部上面に設置された便座ボックス22と、便器本体21
の上面開口に対して開閉可能に便座ボックス22に設け
られた便座23および便蓋24と、前記便器本体21の
後部に設置された洗浄水タンク25とから構成されてい
る。
【0017】便器本体21は、図3にも示すように、便
鉢31と、この便鉢31の後方に設けられ洗浄水タンク
25から洗浄水が供給される給水路34と、この給水路
34にゼット水路35を通じて連通した排水路37とを
備える。便鉢31の外周縁に沿って洗浄水を導くリム通
水路32が環状に形成され、このリム通水路32の下壁
に洗浄水を前記便鉢31の便鉢面31aに向けて射出す
る射水孔としてのリム孔33が一定ピッチ間隔で複数形
成されている。給水路34に供給された洗浄水は、そこ
からリム通水路32およびゼット水路35に供給され
る。リム通水路32に供給された洗浄水は、リム孔33
から便鉢31の便鉢面31aに向けて射出される。ゼッ
ト水路35に供給された洗浄水は、ゼット水路35のゼ
ット孔36から強い水勢で排水路37へ向けて排出さ
れ、排水路37を早期に満水状態として、サイホン作用
を発生させる。
【0018】一方、便座ボックス22は、洋風便器20
の側方に張り出し、複数のスイッチなどが設けられた張
出部22aを備えている。そして、張出部22aのシャ
ワースイッチを押すと、便座ボックス22内のシャワー
ノズル41が前進され、その先端から温水が噴出される
ようになっている。また、張出部22aのドライスイッ
チを押すと、便座ボックス22内の送風機42および図
示しない温風ヒーターからなる温風発生装置が作動さ
れ、温風ダクト43の便器中央側送風口43aから便座
23に着座している人体臀部に向かって温風が吹き付け
られて乾燥が行われるようになっている。
【0019】便座ボックス22には、便座23および便
蓋24の開閉状態を検出するセンサ44が設けられてい
る。このセンサ44としては、例えば、便座23および
便蓋24の回転軸に対する回転角度を検出するものや、
便器本体21や便座23への接触状態を検知する接触セ
ンサや、開閉状態の便座23、便蓋24の位置(高さ)
を検出する光センサなどが利用できる。さらには、便座
23、便蓋24をリモコンスイッチを操作したり、便器
本体21に対する人の位置を検出するセンサによって自
動的に開閉させる電動開閉式にした場合には、その動作
状態に基づいて開閉状態を検出してもよい。
【0020】そして、送風機42等からなる温風発生装
置の動作を制御する温風制御装置45は、便座23、便
蓋24が閉められている状態で、所定時間(例えば、5
〜10秒程度)、前記送風機42を作動させるように構
成されている。この便蓋24が閉められた状態での送風
機42の作動は、例えば、使用者がスイッチを操作して
行ってもよいが、便蓋24が閉められた際に自動的に作
動するようにすることが、操作性を向上でき、かつ便蓋
24を閉めた状態で水滴に流動エネルギーを確実に与え
ることができる点で好ましい。
【0021】このような本実施形態においては、便蓋2
4が閉められた状態で、送風機42を作動させる。この
際、便蓋24が閉められているので、温風ダクト43の
便器中央側送風口43aから吹き出した温風は、便蓋2
4に当たるなどして向きを変え、これにより便器本体2
1内で対流が生じ、流水面である便鉢面31aの水滴を
移動させる。移動中の小さな水滴は、集合して大きな水
滴となったりして、便鉢31のトラップ部分に容易に移
動する。
【0022】従って、本実施形態によれば、水回り装置
1である洋風便器20は、便器本体21の便鉢面31a
で水滴を停滞させることがなく、残留水滴による汚れを
無くすことができる。また、流動エネルギー付与装置と
して、温水洗浄装置に組み込まれている送風機42等の
温風発生装置を利用しているので、流動エネルギー付与
装置用の新たな送風機を用意する必要が無く、流動エネ
ルギー付与装置の構造を簡素化することができ、コスト
も低減することができる。その上、一般的な温水洗浄装
置の温風制御装置45に流動エネルギーを付与するため
の動作モードを設定するだけでよいので、コスト増加が
ほとんど無く、洋風便器20を安価に提供できる。
【0023】[第3実施形態]第3実施形態は本発明を
水回り装置である洋風便器に適用した例である。なお、
以下の各実施形態において、前記各実施形態と同一もし
くは同様な構成要件については、同一符号を付し、その
説明を省略もしくは簡略化する。本実施形態の洋風便器
20は、第2実施形態の洋風便器20において、温風ダ
クト43部分を改良したものである。
【0024】すなわち、図4〜6に示すように、本実施
形態の温風ダクト43には、洗浄後の乾燥用の便器中央
側送風口43aの他に、便鉢面31aに向かって温風を
吹き出すための便鉢面側送風口43bが、温風ダクト4
3の両側面にそれぞれ形成されている。そして、各送風
口43a,43bには、送風口43a,43bを開閉す
る蓋体46,47が取り付けられている。この蓋体4
6,47は、温風制御装置45内に設けられた図示しな
い送風口切替手段で駆動制御され、各送風口43a,4
3bを状態に応じて切り替えられるようになっている。
【0025】すなわち、使用者が乾燥ボタンを押して乾
燥する場合には、蓋体46が開いて便器中央側送風口4
3aから温風が臀部に送風される。一方、フラッシュス
イッチを押して水を流してから所定時間経過後などで水
の供給が停止した際には、蓋体46が閉じられて蓋体4
7が開き、便鉢面側送風口43bから温風が吹き出す。
この温風は、便鉢面31aに沿って吹き出すため、便鉢
面31aの水滴を動かしてトラップ部に移動させる。
【0026】従って、本実施形態においても、前記第2
実施形態と同様に、洋風便器20は、便器本体21の便
鉢面31aで水滴を停滞させることがなく、残留水滴に
よる汚れを無くすことができる。また、流動エネルギー
付与装置として、温水洗浄装置に組み込まれている送風
機42等の温風発生装置を利用しているので、流動エネ
ルギー付与装置用の新たな送風機を用意する必要が無
く、流動エネルギー付与装置の構造を簡素化することが
でき、コストも低減することができる。
【0027】さらに、本実施形態は、通常の温水洗浄装
置の温風ダクト43に便鉢面側送風口43bを設けると
ともに、蓋体46,47およびこれらを駆動制御する送
風口切替手段を設ければよいため、一般的な温水洗浄装
置に比べてコスト増加分を抑えることができ、洋風便器
20を比較的安価に提供することができる。
【0028】その上、温風を直接便鉢面31aの水滴に
当てることができるため、水滴をより迅速にトラップ部
等に移動させることができる。
【0029】なお、便鉢面側送風口43bからの温風吹
き出しは、フラッシュスイッチに連動させる場合に限ら
ず、例えば汚物を排出した後に所定のボタンを押すこと
で蓋体46,47の開閉動作や送風機42の作動を制御
することで行ってもよいし、タンクから便鉢31への水
供給経路にセンサを設けるなどして、水の供給が停止し
た際に作動するようにしてもよい。
【0030】さらには、洋風便器20に人体を検知する
センサを設けて、自動的に便座23や便蓋24を開閉で
きるようにしている場合には、その検知センサで人が便
座23から立ち上がったり、トイレから外に出たことを
検知したことをきっかけに作動するようにしてもよい。
【0031】なお、特に前記第2実施形態と同様に、便
蓋24が閉まった状態で作動するように設定した場合に
は、蓋体46,47の両方を開いて各送風口43a,4
3bの両方から温風を吹き出すように設定してもよい。
この場合には、便鉢面31aに沿った方向だけではな
く、送風口43aに対向する便鉢面31a部分にも温風
の一部が吹き付けられるため、便鉢31全体に素早く温
風を供給できて水滴を迅速に移動させることができる。
【0032】[第4実施形態]第4実施形態は本発明を
温風暖房式の洋風便器に適用した例である。すなわち、
図7,8に示すように、洋風便器20の便座23には、
中空リング状の送風通路51が形成されており、この送
風通路51の下面でかつ便座23の中心開口の周囲つま
り便座23を便器本体21上に置いた際に便器本体21
の上面開口に面する位置に便鉢側吹出口52が複数形成
されている。
【0033】また、送風機42には、乾燥用の便器中央
側送風口43aを有する温風ダクト43のほかに、送風
機42からの温風を便座23の送風通路51内に導入す
るダクト53が接続されている。そして、これらの各ダ
クト43,53の合流部分には、切替ダンパー54が設
けられて、送風機42からの温風の通路を各ダクト4
3,53に切り換えることができるようになっている。
【0034】このような本実施形態では、冬場等の寒い
環境でヒータスイッチが入れられている場合には、送風
機42で起こされた風をヒータで温めてダクト53から
便座23の送風通路51内に供給し、便座23を温め
る。また、この送風通路51内に供給された温風は、便
座23を温めた後、便鉢側吹出口52から便鉢31の便
鉢面31aに向かって吹き出され、便鉢面31aに付着
した水滴を移動させてトラップ側に落としている。
【0035】一方、人体臀部を洗浄後に乾燥スイッチを
押すと、切替ダンパー54が図8の鎖線の位置に切り換
えられる。これにより、温風はダクト43を介して便器
中央側送風口43aから吹き出され、使用者の臀部が乾
燥される。
【0036】一方、フラッシュスイッチを押すことなど
で、タンクから便鉢31内に水を供給して汚物を排出し
た際には、水の供給が停止した後、切替ダンパー54が
移動して送風経路がダクト53側に切り換えられる。ダ
クト53からの温風は、送風通路51を介して便鉢側吹
出口52から便鉢31の便鉢面31aに向かって吹き出
されるため、便鉢面31aの水滴をトラップ部に移動さ
せる。
【0037】従って、本実施形態においても、前記第
2,3実施形態と同様に、洋風便器20は、便器本体2
1の便鉢面31aで水滴を停滞させることがなく、残留
水滴による汚れを無くすことができる。
【0038】また、便座暖房用の温風発生装置を、暖房
用だけではなく、便鉢面31a(流水面)に付着した水
滴を移動させるための流動エネルギー付与装置としても
兼用すれば、別途送風機等を用意する場合に比べて流動
エネルギー付与装置の構成を簡略化でき、コストも低減
できる。その上、送風機42等の温風発生装置は、便座
暖房用、流動エネルギー付与装置の他に、人体臀部の乾
燥用にも利用しているため、より一層コストを低減でき
る。
【0039】さらに、便座23から便鉢面31aに向か
って温風を吹き出すことができるため、便鉢面31aの
水滴を下方のトラップ部に移動させやすく、迅速に移動
させることができる。すなわち、便鉢面に付着した水滴
に対して、流水面の勾配方向つまり水滴に対して上方か
ら風を当てて流動エネルギーを与えることができるた
め、より一層容易にかつ迅速に水滴を流れ落とすことが
できる。その上、便鉢側吹出口52は、便器本体21の
上面開口に沿ってリング状に配列されているので、各便
鉢側吹出口52から便鉢面31aの全周に渡って直接風
を吹き付けることができるため、便鉢面31a全体の水
滴をより一層迅速にトラップ部に移動させることができ
る。
【0040】なお、この水滴を移動させるために送風機
42を動かす場合には、通常の暖房時よりも強い風が吹
き出すように制御してもよい。そして、一定時間経過後
に、暖房用の通常運転に戻したり、あるいはヒータース
イッチが切られている場合などで暖房が必要なければフ
ァンの運転を停止してもよい。
【0041】また、吹出し口42bからの温風吹き出し
は、フラッシュスイッチに連動させる場合に限らず、例
えば汚物を排出した後に所定のボタンを押すことで切替
ダンパー54の動作と、送風機42の作動とを制御する
ことで行ってもよいし、タンクから便鉢31への水供給
経路にセンサを設けるなどして、水の供給が停止した際
に作動するようにしてもよい。
【0042】さらには、洋風便器20に人体を検知する
センサを設けて、自動的に便座23や便蓋24を開閉で
きるようにしている場合には、その検知センサで人が便
座23から立ち上がったり、トイレから外に出たことを
検知したことをきっかけに作動するようにしてもよい。
【0043】なお、本実施形態では、便座23から温風
を吹き出すため、便座23が閉まった状態を検知してそ
の場合のみに上記水滴移動用の動作が行われるようにす
ることが好ましい。さらに、便鉢側吹出口52として
は、丸穴状のものに限らず、長孔や連続したスリット状
に形成されたものでもよい。
【0044】なお、以上の各実施形態において、流水面
(第1実施形態では、洗面器2の流水面2a、第2、第
3、第4実施形態では便鉢31の便鉢面31a)には撥
水処理が施され、水滴が容易に移動するようにしてい
る。この撥水処理としては、公知の撥水処理を施せばよ
いが、特に、アルキルシラン系化合物、フロロアルキル
シラン系化合物、アルキルシラン系化合物およびフロロ
アルキルシラン系化合物の共加水分解物、前記共加水分
解物およびシロキサン誘導体の配合物のいずれかからな
る撥水剤を用いて撥水処理することが好ましい。
【0045】また、第2、第3、第4実施形態では、送
風機42等からなる気体(温風)を噴出する流動エネル
ギー付与装置を用いていたが、第1実施形態と同様に、
振動具を便器本体21に取り付けて振動によって水滴を
流動させる流動エネルギー付与装置を用いてもよいし、
送風機42および振動具を併用して用いてもよい。
【0046】さらに、流動エネルギー付与装置を備える
水回り装置としては、第1実施形態の洗面器2を備えた
ものや、第2、第3、第4実施形態の洋風便器20に限
定するものではなく、手洗器、流し用のシンク、和風便
器又は小便器等に備えるものであってもよい。
【0047】特に、乾燥用の送風機が組み込まれた洗面
器では、その乾燥用の送風機を利用して流動エネルギー
付与装置を構成することが好ましい。また、流水面に洗
浄水をスプレー状に噴射するスプレーダを備えた便器で
は、前記スプレーダから気体を噴出して流水面の水滴を
流動させてもよい。さらに、寒冷地向けのトイレなどに
設置される凍結防止用の温風発生装置を備える場合に
は、その温風発生装置の送風機を利用して流動エネルギ
ー付与装置を構成してもよい。
【0048】さらに、便器に流動エネルギー付与装置を
設ける場合には、洗浄乾燥用や便座暖房用の送風機とは
別に、流動エネルギー付与装置用の送風機を設けてもよ
い。また、温水洗浄装置や温風暖房装置が組み込まれて
いない便器に、流動エネルギー付与装置を設ける場合に
は、流動エネルギー付与装置用の送風機や振動具を設け
ればよい。
【0049】また、流動エネルギー付与装置用の送風機
としては、温風を発生するものに限らず、冷風や温度制
御をしていない風を送風するものでもよい。さらには、
温風発生装置の送風機を利用する場合に、温風ヒータを
作動させないことで、温度制御をしていない風を送風し
てもよい。要するに、流動エネルギー付与装置用の送風
機としては、水滴を流動させることができればよく、そ
の具体的な構造は実施にあたって適宜設定すればよい。
【0050】
【発明の効果】以上詳述の如く、本発明に係る水回り装
置の防汚構造は、排水勾配の大きな流水面の部分で留ま
っている小さな水滴や排水勾配の小さな流水面の部分で
動きの鈍くなった水滴を積極的に動かして流れ落すこと
ができるため、流水面上に水滴中の不純物を付着させる
ことがなく、流水面に施した撥水処理の防汚効果を完全
なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水回り装置の防汚構造の第1実施
形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る水回り装置の防汚構造を洋風便器
に適用した第2実施形態を示す概略斜視図である。
【図3】第2実施形態の要部を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る水回り装置の防汚構造を洋風便器
に適用した第3実施形態を示す概略上面図である。
【図5】第3実施形態の要部を示す斜視図である。
【図6】第3実施形態の要部を示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る水回り装置の防汚構造を洋風便器
に適用した第4実施形態を示す縦断面図である。
【図8】第4実施形態の要部を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 水回り装置 2 洗面器 2a 流水面 2a−1 排水勾配の小さな流水面 2a−2 底面域 4,14 流動エネルギー付与装置 20 水回り装置である洋風便器 21 便器本体 22 便座ボックス 23 便座 24 便蓋 31 便鉢 31a 流水面である便鉢面 42 送風機 42b 吹出し口 43 温風ダクト 43a 便器中央側送風口 43b 便鉢面側送風口 44 センサ 45 温風制御装置 46 蓋体 47 蓋体 51 送風通路 52 便鉢側吹出口 53 ダクト 54 切替ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 正嗣 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 今井 茂雄 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 大越 英雄 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 長谷川 徳男 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 腰山 靖人 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撥水処理を施した流水面を有する水回り
    装置において、前記流水面上の水滴に対して流動エネル
    ギーを付与する流動エネルギー付与装置を備えたことを
    特徴とする水回り装置の防汚構造。
  2. 【請求項2】 前記流動エネルギー付与装置は、前記流
    水面上に、水滴を流動させるための気体を噴出するもの
    である請求項1記載の水回り装置の防汚構造。
  3. 【請求項3】 前記流動エネルギー付与装置は、前記流
    水面に、水滴を流動させるための振動を伝達させるもの
    である請求項1記載の水回り装置の防汚構造。
  4. 【請求項4】 前記水回り装置は、便器本体と、この便
    器本体の上面開口に対して開閉可能に設けられた便座
    と、便座に組み込まれた温水洗浄装置とを備えた洋風便
    器であり、前記流動エネルギー付与装置は、前記温水洗
    浄装置の温風発生装置を備えて構成されていることを特
    徴とする請求項2記載の水回り装置の防汚構造。
  5. 【請求項5】 前記便器本体には便蓋が開閉可能に設け
    られ、前記流動エネルギー付与装置は、前記温水洗浄装
    置の温風発生装置と、前記便蓋が閉められている際に、
    前記温風発生装置を駆動させて便器本体内に温風を送風
    させる温風制御装置とを備えることを特徴とする請求項
    4記載の水回り装置の防汚構造。
  6. 【請求項6】 前記流動エネルギー付与装置は、前記温
    水洗浄装置の温風発生装置と、前記温風発生装置からの
    温風を便器本体の便鉢面に向かって送風する便鉢面側送
    風口と、前記温風発生装置からの温風を便器着座者の臀
    部位置に向けて送風可能な便器中央側送風口および前記
    便鉢面側送風口を切り替えて開閉する送風口切替手段と
    を備えることを特徴とする請求項4または5記載の水回
    り装置の防汚構造。
  7. 【請求項7】 前記水回り装置は、便器本体と、この便
    器本体の上面開口に対して開閉可能に設けられた便座
    と、便座内部に形成された送風通路に温風を送風する温
    風発生装置とを備えた洋風便器であり、前記流動エネル
    ギー付与装置は、前記温風発生装置と、前記便座に形成
    されて便座内部の送風通路に送風された温風を便器本体
    の便鉢面に向かって送風する便鉢面側吹出口とを備えて
    構成されていることを特徴とする請求項2記載の水回り
    装置の防汚構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009079385A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Panasonic Electric Works Co Ltd 浴室
JP2009127390A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Panasonic Electric Works Co Ltd トイレ装置
JP2014062388A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Toto Ltd トイレ装置

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