JPH1169896A - 電動機制御装置 - Google Patents

電動機制御装置

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JPH1169896A
JPH1169896A JP9211723A JP21172397A JPH1169896A JP H1169896 A JPH1169896 A JP H1169896A JP 9211723 A JP9211723 A JP 9211723A JP 21172397 A JP21172397 A JP 21172397A JP H1169896 A JPH1169896 A JP H1169896A
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phase
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JP9211723A
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Inventor
Yumiko Watanabe
由美子 渡辺
Sei Miyazaki
聖 宮崎
Kazuto Kawakami
和人 川上
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高速運転や負荷急変により、電
動機を脱調や失速させず、制御性能が低下しない電動機
制御装置を提供すること。 【解決手段】 本発明は、電圧基準座標変換回路10
に入力する出力電圧位相を、インバータ出力周波数に応
じて補正する出力電圧位相補正手段15,16,17,
18,19,21を設け、インバータ出力周波数から、
電圧基準座標変換回路10に入力する出力電圧位相の、
演算遅れ成分を検出し、これを補正することにより、出
力電圧位相の真の位相からのずれを低減し、誘導電動機
3が必要とする出力電圧基準が生じるように作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、速度センサレスベ
クトル制御を用いて電動機を可変速駆動する電動機制御
装置に係り、特に出力電圧基準位相を補正して、高速運
転時の演算遅れや負荷急変時に発生する電動機のベクト
ル軸過渡変動を補償する電動機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トルク電圧基準と励磁電圧基準から誘導
電動機に印加する回転磁界の周波数を換算し、この値か
らすべり周波数を減算して電動機速度を推定し、誘導電
動機を駆動することが行われている。
【0003】この種の、従来の電動機制御装置を図面を
参照して説明する。図5において、1は直流電源、2は
直流電源1の電力を交流電力に変換するインバータ回
路、3はインバータ回路2の出力で駆動される誘導電動
機であり、これらの主回路は一般的に図6に示す構成と
している。
【0004】この誘導電動機3に流れるU相電流Iuと
W相電流Iwは電流検出器4により検出される。電動機
電流座標変換回路5は、U相電流IuとW相電流Iwを
出力電圧基準位相θ0 によりトルク成分電流(以下“ト
ルク電流”という)Iqと励磁成分電流(以下“励磁電
流”という)Idの各成分に分離する。
【0005】速度制御回路6は、速度基準ωr* と推定
速度ωrの偏差が零になるようにトルク基準T* を制御
する。ベクトル制御回路7は、このトルク基準T* と推
定速度ωrと磁束基準Φ* からトルク成分電流基準(以
下“トルク電流基準”という)Iq* と磁束成分電流基
準(以下“励磁電流基準”と称す)Id* の各成分を分
離制御する。
【0006】すべり周波数演算回路8は、トルク電流基
準Iq* と磁束基準Φ* からすべり周波数ωsを演算す
る。また、電流制御回路9は、トルク電流基準Iq*
トルク電流Iqの偏差と励磁電流基準Id* と励磁電流
Idの偏差とがそれぞれ零になるようにトルク電圧基準V
* と励磁電圧基準Vd* を制御する。
【0007】電圧基準座標変換回路10は、出力電圧基準
位相θ0 によりトルク電圧基準Vq* と励磁電圧基準V
* を座標変換し、誘導電動機に印加する三相出力電圧
基準Vu* ,Vv* ,Vw* を出力する。周波数換算回
路11は、トルク電圧基準Vq* と励磁電圧基準Vd*
から誘導電動機に印加する回転磁界の周波数(以下“イ
ンバータ出力周波数”という)ω0 を出力する。速度推
定減算器12は、このインバータ出力周波数ω0 からす
べり周波数ωsを減算した値を上記推定速度ωrとして
いる。
【0008】積分器13は、インバータ出力周波数ω0
を積分して、出力電圧基準位相θ0を出力する。PWM
制御回路14は、上記三相出力電圧基準Vu* ,Vv
* ,Vw* とインバータ出力周波数ω0 からインバータ
回路2の三相出力電圧が三相出力電圧基準Vu* ,Vv
* ,Vw* となるように、駆動信号Gを出力する。イン
バータ回路2は、この駆動信号Gにより、直流電源1の
直流電力を所望の交流電力に変換し、誘導電動機3に供
給する。
【0009】このような制御は一般にベクトル制御とよ
ばれ、他励直流電動機と同様の制御性能を誘導電動機に
与えることが知られている。特に、図5に示した速度セ
ンサを用いない制御は、速度センサレスベクトル制御と
呼ばれる。
【0010】べクトル制御では、励磁電流を制御するこ
とにより、安定した界磁制御を行うことができ、トルク
電流を制御することで、優れた速度応答、速度制御精度
を得ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置では、高速運転時や負荷急変時に誘導電動機でベクト
ル軸過渡変動が発生すると、誘導電動機に供給する電力
が不安定になり、誘導電動機が脱調や失速して停止に至
るという問題がある。
【0012】出力電圧基準位相θ0 は誘導電動機電流か
ら演算するため、実際の回転位相に対し演算遅れ成分Δ
θ0actがある。また、この出力電圧基準位相θ0 検出時
から、電圧基準座標変換回路10が動作する時の出力電
圧基準位相θ0 (以下“出力電圧位相θv”という)
は、演算遅れ成分ΔθOvがあり、電動機電流座標変換回
路5が動作する時の出力電圧基準位相θ0 (以下“電動
機電流位相θi”という)は、演算進み成分Δθ0iがあ
る。よって、出力電圧位相θvは真の値から(ΔθOv+
ΔθOact)の演算遅れ成分があり、電動機電流位相01は
真の値から(ΔθOi+ΔθOact)の演算進み成分があ
る。
【0013】負荷が急変すると、誘導電動機の実速度が
変動し、出力電圧基準位相θ0 の演算遅れによる実際の
回転位相とのずれが過渡的に増加する。これらの位相の
ずれは、インバータ出力周波数ω0 に比例し、低周波領
域ではこれらの位相検出での誤差は小さいが、高周波領
域では大きくなる。また、負荷急変時は、ずれが過渡的
に増加する。従つて、高速運転時や、負荷急変時は、電
動機電流から推定した出力電圧基準位相θ0 が、実際の
回転位相からずれてしまい、推定速度の誤差が増大する
ので、誘導電動機に供給する電力が不安定になり、誘導
電動機が脱調や失速して停止に至るという問題がある。
本発明は、高速運転や負荷急変により、電動機を脱調や
失速させず、制御性能が低下しない電動機制御装置を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の電動機制御装置は、電動機
を流れる電流を出力電圧基準位相により座標変換してト
ルク成分電流と励磁成分電流の各成分に分離する電動機
電流座標変換回路と、速度基準と推定速度の偏差が零に
なるようにトルク基準を制御する速度制御回路と、上記
トルク基準と上記推定速度と磁束基準からトルク成分電
流基準と励磁成分電流基準の各成分を分離制御するベク
トル制御回路と、上記トルク成分電流基準と上記磁束基
準からすべり周波数を演算するすべり周波数演算回路
と、上記トルク成分電流基準と上記トルク成分電流の偏
差と上記励磁成分電流基準と上記励磁成分電流の偏差か
らトルク電圧基準と励磁電圧基準を制御する電流制御回
路と、上記トルク電圧基準と上記励磁電圧基準を上記出
力電圧基準位相により座標変換して上記電動機に印加す
る三相出力電圧基準を出力する電圧基準座標変換回路
と、上記トルク電圧基準と上記励磁電圧基準から上記電
動機に印加する回転磁界の周波数を換算する周波数換算
回路と、上記周波数から上記すべり周波数を減算して上
記推定速度を出力する減算器と、上記周波数を積分して
上記出力電圧基準位相を出力する積分器と、上記電圧基
準座標変換回路に入力する上記出力電圧基準位相を前記
周波数に応じて補正する位相補正手段とを有する。
【0015】従って、請求項1に記載された発明は、イ
ンバータ出力周波数から、電圧基準座標変換回路に入力
する出力電圧位相の演算遅れ成分を検出し、この検出さ
れた出力電圧位相の演算遅れ成分を補正することによ
り、出力電圧位相の真の位相からのずれを低減し、電動
機が必要とする出力電圧基準が生じるように作用する。
【0016】本発明の請求項2記載の電動機制御装置
は、電動機電流座標変換回路に入力する電動機電流位相
を、インバータ出力周波数に応じて補正する電動機電流
位相補正手段を設ける。
【0017】従って、請求項2に記載された発明は、イ
ンバータ出力周波数から、電動機電流座標変換回路に入
力する電動機電流位相の演算進み成分を検出し、この検
出された電動機電流位相の演算進み成分を補正すること
により、電動機電流位相の真の位相からのずれを低減
し、電動機を流れる電流を正しく検出するように作用す
る。
【0018】本発明の請求項3記載の電動機制御装置
は、電圧基準座標変換回路に入力する出力電圧位相を、
トルク電流に応じて補正する出力電圧位相補正手段を設
ける。従って、請求項3に記載された発明は、トルク電
流から、電圧基準座標変換回路に入力する出力電圧位相
の演算遅れ成分を検出し、この検出された出力電圧位相
の演算遅れ成分を補正することにより、出力電圧位相の
真の位相からのずれを低減し、電動機が必要とする三相
出力電圧基準が生じるように作用する。
【0019】本発明の請求項4記載の電動機制御装置
は、電動機電流座標変換回路に入力する電動機電流位相
を、トルク電流に応じて補正する電動機電流位相補正手
段を設ける。
【0020】従って、請求項4に記載された発明は、ト
ルク電流から、電動機電流座標変換回路に入力する電動
機電流位相の演算遅れ成分を検出し、この検出された電
動機電流位相の演算遅れ成分を補正することにより、電
動機電流位相の真の位相からのずれを低減し、電動機を
流れる電流を正しく検出するように作用する。
【0021】本発明の請求項5記載の電動機制御装置
は、出力電圧基準位相をすべり周波数の変化量からイン
バータ出力周波数の変化量を減算した値の積分値に応じ
て補正する出力電圧基準位相手段を設ける。
【0022】従って、請求項5に記載された発明は、す
べり周波数の変化量とインバータ出力周波数の変化量の
偏差から、出力電圧基準位相の演算遅れ成分を検出し、
この検出された出力電圧基準位相の演算遅れ成分を補正
することにより、出力電圧基準位相の真の位相からのず
れを低減し、電動機が必要とする三相出力電庄基準が生
じ、電動機を流れる電流を正しく検出するように作用す
る。
【0023】本発明の請求項6記載の電動機制御装置
は、インバータ出力周波数をすべり周波数の変化量に応
じて補正するインバータ出力周波数補正手段を設ける。
従って、請求項6に記載された発明は、すべり周波数の
変化量から、インバータ出力周波数の演算遅れ成分を検
出し、この検出されたインバータ出力周波数の演算遅れ
成分を補正して、インバータ出力周波数の真の位相から
のずれを低減し、電動機が必要とする三相出力電圧基準
が生じ、電動機を流れる電流を正しく検出するように作
用する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。
【0025】(第1の実施の形態)図1は本発明の請求
項1,2,3,4に対応する第1の実施の形態を示す電
動機制御装置で、図5と同一部分には同一符号を付して
その説明を省略し、ここでは異なる部分についてだけ述
べる。係数器15,16は、それぞれインバータ出力周
波数ω0 に係数Kθ1v,Kθ1iを乗じた信号θ1v,θ1i
を出力する。このθ1v,θ1iをそれぞれ出力電圧基準位
相θ0 に加算、減算して補正した値をθ01v,θ01
i とする。
【0026】係数器17,18は、それぞれトルク電流
Iqに係数Kiqv ,Kiqi を乗じた値を出力する。係数
器17の出力は、θ01v に加算してこれを補正し、出力
電圧位相θvとする。係数器18の出力はθ01i に加算
してこれを補正し、電動機電流位相θiとする。
【0027】図1に示した回路では、出力電圧基準位相
θ0 には演算遅れ成分ΔθOactがあり、出力電圧位相θ
vにはこの出力電圧基準位相θ0 からさらに演算遅れ成
分Δθ0vが、電動機電流位相θiにはΔθOiの演算進み
成分がある。これらの出力電圧位相θvの演算遅れ成分
(Δθ0v+ΔθOact),電動機電流位相θiの演算進み
成分(ΔθOi−ΔθOact)は、係数器15,16の係数
Kθ1v,Kθ1iに、それぞれ出力電圧位相θvの演算遅
れ、電動機電流位相θiの演算進み時間に相当する値を
設定し、インバータ出力周波数ω0 に乗じることによ
り、θ1v,θ1iとして検出される。
【0028】また、誘導電動機の負荷が急変したとき
は、誘導電動機の実速度が過渡的に変化するため、出力
電圧基準位相θ0 の、演算遅れによる実際の回転位相か
らのずれが過渡的に増加するが、係数器17,18は、
電動機電流を座標変換して得たトルク電流Iqによって
出力電圧位相θv,電動機電流位相θiを直接補正し、
演算遅れによる実際の回転位相とのずれを低減する。
【0029】これら係数器15〜18の係数Kθ1v,K
θ1i,Kiqv ,Kiqi の設定を調整し、出力電圧位相θ
vと電動機電流位相θiの制御全体の遅れ時間成分を補
正する。
【0030】上記構成において、速度及び誘導電動機の
負荷が一定の場合は、電動機電流の位相変化が一定にな
るので、インバータ出力周波数ω0 及びトルク電流Iq
も一定になり、係数器15〜18による補正量は一定す
る。
【0031】この状態から負荷が急変して電動機を流れ
るU相電流IuとW相電流Iwが過渡的に変化すると、
これらを座標変換して求めるトルク電流Iqに応じて、
係数器17,18による補正量力埴接変化し、過渡変動
での演算遅れによるずれを補正する。また、速度基準ω
* を変更した場合、これに応じてインバータ出力周波
数ω0 が変化し、係数器15,16による補正が作用す
る。
【0032】従って、電圧基準座標変換回路10及び電
動機電流座標変換回路5の出力は、速度、負荷とも一定
の場合だけでなく、負荷急変時や高速運転時でも、必要
量を安定して満たすことができ、誘導電動機の脱調や失
速を防止することができる。
【0033】なお、電流制御回路9はトルク電流基準I
* とトルク電流19の偏差によって制御するため、ト
ルク電流基準Iq* は、常にトルク電流Iqの近似値に
なるので、係数器17,18の入力はトルク電流基準I
* としても同様に動作し、誘導電動機の脱調や失速を
防止することができる。
【0034】図2に本発明の電動機制御装置による負荷
応答の例を示す。負荷を与えると、推定速度ωrが実速
度より落ち込み、失速の原因となっていたが、トルク電
流Iqにより、出力電圧基準位相θ0 を直接補正するこ
とで、推定速度ωrが実速度と一致するようになり、誘
導電動機を安定に制御している。
【0035】(第2の実施の形態)図3は本発明の請求
項1,2,5に対応する第2の実施の形態を示す電動機
制御装置で、図1、図5と同一部分には同一符号を付し
てその説明を省略し、ここでは異なる部分についてだけ
述べる。
【0036】減算器19は、すべり周波数の変化量δω
sからインバータ出力周波数の変化量δω0を減算し、
これを積分器20で積分する。係数器21は、この積分
器20の出力に係数Kθ2を乗じた値θ2を出力する。
このθ2を出力電圧基準位相θ0に加算した値θ02に、
係数器15の出力を加算して補正した値を出力電圧位相
θv,係数器16の出力を減算して補正した値を電動機
電流位相θiとする。
【0037】ここで、すべり周波数の変化量δωsとイ
ンバータ出力周波数の変化量δω0の偏差は、すべり周
波数ωs検出に対するインバータ出力周波数ω0 の演算
遅れ分を示すので、θ2は出力電圧基準位相θ0 の演算
遅れ成分に相当する。この係数器21と、第1の実施の
形態で説明した係数器15,16の係数Kθ2,Kθ1
v,Kθ1iの設定を調整し、出力電圧位相θvと電動機
電流位相θiの制御全体の遅れ時間成分を補正する。
【0038】上記構成において、速度及び誘導電動機の
負荷が一定の場合は、電動機電流の位相変化が一定にな
るので、すべり周波数ωsとインバータ出力周波数ω0
も一定し、係数器21による補正量は零になる。係数器
15,16による補正量は、第1の実施の形態と同様に
一定になる。この状態から負荷が急変して電動機を流れ
るU相電流IuとW相電流Iwが過渡的に変化すると、
これらを座標変換して求めるトルク電流Iqに応じて、
まずインバータ出力周波数の変化量δω0の偏差が過渡
的に変化し、これを受けて、すべり周波数の変化量δω
sが過渡的に変化するので、係数器21による補正量が
過渡的に変化し、過渡変動時の演算遅れによるずれを補
正する。
【0039】また、速度基準ωr* を変更した場合、す
べり周波数ωsの変動に対し、インバータ出力周波数ω
0 は演算遅れ成分があるので、これらの変化量に偏差が
発生し、この偏差の積分値に応じて係数器21による補
正が作用する。係数器15,16による補正量は、第1
の実施の形態と同様に、インバータ出力周波数ω0 に応
じて作用する。
【0040】従って、電圧基準座標変換回路10及び電
動機電流座標変換回路5の出力は、速度、負荷とも一定
の場合だけでなく、負荷急変時や高速運転時でも、必要
量を安定して満たすことができ、誘導電動機の脱調や失
速を防止することができる。
【0041】(第3の実施の形態)図4は本発明の請求
項1,2,6に対応する第3の実施の実施の形態を示す
電動機制御装置で、図1,図5と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てだけ述べる。
【0042】加算器22は、すべり周波数の変化量δω
sを周波数換算回路11の出力に加算し、インバータ出
力周波数ω0 とする。ここで、周波数換算回路11は、
電流制御回路9の出力であるトルク電圧基準Vq* と励
磁電圧基準Vd* からインバータ出力周波数ω0 を換算
するため、インバータ出力周波数ω0 は、すべり周波数
ωs検出より、演算遅れ成分がある。この演算遅れ成分
がなければすべり周波数の変化量δωsはインバータ出
力周波数ω0 の変化量と同量であるから、加算器22に
より、このすべり周波数の変化量δωsを周波数換算回
路11の出力に加算して補正し、インバータ出力周波数
ω0 の演算遅れ成分を除去する。
【0043】上記構成において、速度及び誘導電動機の
負荷が一定の場合は、電動機電流の位相変化は一定にな
るので、すべり周波数ωsも一定し、加算器22での補正
量は零になる。係数器15,16による補正量は、第1
の実施の形態と同様に、一定になる。この状態から負荷
が急変して電動機を流れるU相電流IuとW相電流Iw
が過渡的に変化すると、これらを座標変換して求めるト
ルク電流Iqに応じて、まずインバータ出力周波数の変
化量δω0の偏差が過渡的に変化し、これを受けて、す
べり周波数の変化量δωsが過渡的に変化するので、加
算器22での補正量が過渡的に変化し、過渡変動時の演
算遅れによるずれを補正する。
【0044】また、速度基準ωr* を変更した場合、こ
れに応じてすべり周波数ωsが変化し、加算器22での
補正が作用する。係数器15,16による補正量は、第
1の実施の形態と同様に、インバータ出力周波数ω0
応じて作用する。従って、電圧基準座標変換回路10及
び電動機電流座標変換回路5の出力は、速度、負荷とも
一定の場合だけでなく、負荷急変時や高速運転時でも、
必要量を安定して満たすことができ、誘導電動機の脱調
や失速を防止することができる。
【0045】
【発明の効果】上述したように、本発明の電動機制御装
置によれば、演算時間の遅れ時間成分を除去した出力電
圧位相を得ることができ、インバータ回路の全周波数領
域で制御に有効な出力電圧を得ることができ、負荷急変
時にも脱調や失速を発生することなく制御することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す概要構成
図。
【図2】 図1に示した第1の実施の形態による負荷応
答の例を示すタイムチャート。
【図3】 本発明の第2の実施の形態を示す概要構成
図。
【図4】 本発明の第3の実施の形態を示す概要構成
図。
【図5】 従来の電動機制御装置を示す概要構成図。
【図6】 図5に示した電動機制御装置の主回路を示す
回路構成図。
【符号の説明】
1・・・直流電源 2・・・インバータ回路 3・・・誘導電動機 4・・・電流検出器 5・・・電動機電流座標変換回路 6・・・速度制御回路 7・・・ベクトル制御回路 8・・・すべり周波数演算回路 9・・・電流制御回路 10・・・電圧基準座標変換回路 11・・・周波数換算回路 12・・・速度推定減算器 13・・・(出力電圧基準位相)積分器 14・・・PWM制御回路 15,16,17,18・・・(出力電圧基準位相補
正)係数器 19・・・(出力電圧基準位相補正)減算器 20・・・(出力電圧基準位相)補正積分器 21・・・(出力電圧基準位相補正)係数器 22・・・(インバータ出力周波数補正)係数器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電力を交流電力に変換するインバ
    ータ回路を有し、このインバータ回路からの交流電力に
    より電動機を可変速制御する電動機制御装置において、 前記電動機を流れる電流を出力電圧基準位相により座標
    変換してトルク成分電流と励磁成分電流の各成分に分離
    する電動機電流座標変換回路と、 速度基準と推定速度の偏差が零になるようにトルク基準
    を制御する速度制御回路と、 前記トルク基準と前記推定速度と磁束基準からトルク成
    分電流基準と励磁成分電流基準の各成分を分離制御する
    ベクトル制御回路と、 前記トルク成分電流基準と前記磁束基準からすべり周波
    数を演算するすべり周波数演算回路と、 前記トルク成分電流基準と前記トルク成分電流の偏差と
    前記励磁成分電流基準と前記励磁成分電流の偏差からト
    ルク電圧基準と励磁電圧基準を制御する電流制御回路
    と、 前記トルク電圧基準と前記励磁電圧基準を前記出力電圧
    基準位相により座標変換して前記電動機に印加する三相
    出力電圧基準を出力する電圧基準座標変換回路と、 前記トルク電圧基準と前記励磁電圧基準から前記電動機
    に印加する回転磁界の周波数を換算する周波数換算回路
    と、 前記周波数から前記すべり周波数を減算して前記推定速
    度を出力する減算器と、 前記周波数を積分して前記出力電圧基準位相を出力する
    積分器と、 前記電圧基準座標変換回路に入力する前記出力電圧基準
    位相を前記周波数に応じて補正する位相補正手段とを具
    備したことを特徴とする電動機制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動機制御装置におい
    て、前記電動機電流座標変換回路に入力する前記出力電
    圧基準位相を、前記周波数に応じて補正する位相補正手
    段を有したことを特徴とする電動機制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電動機制御装置におい
    て、前記電圧基準座標変換回路に入力する前記出力電圧
    基準位相を、前記トルク成分電流に応じて補正する位相
    補正手段を有したことを特徴とする電動機制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電動機制御装置におい
    て、前記電動機電流座標変換回路に入力する前記出力電
    圧基準位相を、前記トルク成分電流に応じて補正する位
    相補正手段を有したことを特徴とする電動機制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電動機制御装置におい
    て、前記出力電圧基準位相を前記すべり周波数の変化量
    から前記周波数の変化量を減算した値の積分値に応じて
    補正する位相補正手段を有したことを特徴とする電動機
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電動機制御装置におい
    て、前記周波数を前記すべり周波数の変化量に応じて補
    正する周波数補正手段を有したことを特徴とする電動機
    制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003037988A (ja) * 2001-07-26 2003-02-07 Sanyo Electric Co Ltd ブラシレスdcモータの駆動方法及び装置
JP2005304175A (ja) * 2004-04-12 2005-10-27 Yaskawa Electric Corp 電動機の速度制御装置

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