JPH116959A - ズーム光学系の設計方法 - Google Patents
ズーム光学系の設計方法Info
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- JPH116959A JPH116959A JP9161548A JP16154897A JPH116959A JP H116959 A JPH116959 A JP H116959A JP 9161548 A JP9161548 A JP 9161548A JP 16154897 A JP16154897 A JP 16154897A JP H116959 A JPH116959 A JP H116959A
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- G02B15/14—Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のズーム光学系よりも構成枚数が少なく
コンパクトなズーム光学系の設計方法を提供する。 【解決手段】 各ズーム群の設計の自由度を構成する系
として、球面系,屈折率分布系,非球面系を用いること
により、各ズーム群をレンズ1枚で構成し、各ズーム群
を3次収差と色収差について最適化し、その最適化によ
って得られた光学解を設計スタートデータとする。
コンパクトなズーム光学系の設計方法を提供する。 【解決手段】 各ズーム群の設計の自由度を構成する系
として、球面系,屈折率分布系,非球面系を用いること
により、各ズーム群をレンズ1枚で構成し、各ズーム群
を3次収差と色収差について最適化し、その最適化によ
って得られた光学解を設計スタートデータとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズーム光学系の設
計方法に関するものであり、更に詳しくは、屈折率分布
型光学素子や回折光学素子を含んだズーム光学系の設計
方法に関するものである。
計方法に関するものであり、更に詳しくは、屈折率分布
型光学素子や回折光学素子を含んだズーム光学系の設計
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、屈折率分布型光学素子{いわ
ゆるGRINレンズ(gradient index lens,GRIN lens)}
を含んだ光学系の光学設計方法が提案されている。例え
ば、永岡利之,山本公明,槌田博文:“準等価ガラスを用
いたラジアル型GRINレンズの光学設計法”,光学,第
21巻(1992),795-798で開示されている設計方法は、GR
INレンズをそれと等価な有効屈折率及び等価アッベ数
の均質ガラスとみなすことによって、均質レンズの設計
上の知識をそのままGRINレンズの設計に適用できる
ようにしたものである。
ゆるGRINレンズ(gradient index lens,GRIN lens)}
を含んだ光学系の光学設計方法が提案されている。例え
ば、永岡利之,山本公明,槌田博文:“準等価ガラスを用
いたラジアル型GRINレンズの光学設計法”,光学,第
21巻(1992),795-798で開示されている設計方法は、GR
INレンズをそれと等価な有効屈折率及び等価アッベ数
の均質ガラスとみなすことによって、均質レンズの設計
上の知識をそのままGRINレンズの設計に適用できる
ようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、GRINレ
ンズのような特長のあるエレメントを利用することによ
って、ズーム光学系の構成枚数削減やコンパクト化を達
成するためになされたものである。そして、本発明の目
的は、従来のズーム光学系よりも構成枚数が少なくコン
パクトなズーム光学系の設計方法を提供することにあ
る。
ンズのような特長のあるエレメントを利用することによ
って、ズーム光学系の構成枚数削減やコンパクト化を達
成するためになされたものである。そして、本発明の目
的は、従来のズーム光学系よりも構成枚数が少なくコン
パクトなズーム光学系の設計方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明のズーム光学系の設計方法は、ズーム光
学系の設計方法であって、各ズーム群の設計の自由度を
構成する系として、球面系と屈折率分布系又は回折光学
系と更に少なくとも1つの系とを用いることにより、各
ズーム群を光学素子1枚で構成し、前記各ズーム群を3
次収差と色収差について最適化し、その最適化によって
得られた光学解を設計スタートデータとすることを特徴
とする。
に、第1の発明のズーム光学系の設計方法は、ズーム光
学系の設計方法であって、各ズーム群の設計の自由度を
構成する系として、球面系と屈折率分布系又は回折光学
系と更に少なくとも1つの系とを用いることにより、各
ズーム群を光学素子1枚で構成し、前記各ズーム群を3
次収差と色収差について最適化し、その最適化によって
得られた光学解を設計スタートデータとすることを特徴
とする。
【0005】第2の発明のズーム光学系の設計方法は、
上記第1の発明の構成において、前記屈折率分布系の屈
折率分布がレンズ光軸に対して垂直な方向の屈折率分布
であることを特徴とする。
上記第1の発明の構成において、前記屈折率分布系の屈
折率分布がレンズ光軸に対して垂直な方向の屈折率分布
であることを特徴とする。
【0006】第3の発明のズーム光学系の設計方法は、
上記第1の発明の構成において、前記少なくとも1つの
系が非球面系であることを特徴とする。
上記第1の発明の構成において、前記少なくとも1つの
系が非球面系であることを特徴とする。
【0007】第4の発明のズーム光学系の設計方法は、
上記第1の発明の構成において、前記3次収差の最適化
を前記各ズーム群の固有係数の最適化によって行うこと
を特徴とする。
上記第1の発明の構成において、前記3次収差の最適化
を前記各ズーム群の固有係数の最適化によって行うこと
を特徴とする。
【0008】第5の発明のズーム光学系の設計方法は、
ズーム光学系の色収差設計方法であって、以下の条件を
満足するように各ズーム群を最適化し、その最適化によ
って得られた光学解を設計スタートデータとすることを
特徴とする。 PAC≡BF(λ)-BF(d)=0 ただし、 PAC :軸上色収差、 BF(λ):各波長λでのズーム群のバックフォーカス、 BF(d):d線でのズーム群のバックフォーカス である。
ズーム光学系の色収差設計方法であって、以下の条件を
満足するように各ズーム群を最適化し、その最適化によ
って得られた光学解を設計スタートデータとすることを
特徴とする。 PAC≡BF(λ)-BF(d)=0 ただし、 PAC :軸上色収差、 BF(λ):各波長λでのズーム群のバックフォーカス、 BF(d):d線でのズーム群のバックフォーカス である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るズーム光学系
の設計方法を、図面を参照しつつ説明する。なおここで
は、ズーム光学系の例としてズームレンズを挙げ、ズー
ムレンズを構成するズーム群を群と表現することにす
る。
の設計方法を、図面を参照しつつ説明する。なおここで
は、ズーム光学系の例としてズームレンズを挙げ、ズー
ムレンズを構成するズーム群を群と表現することにす
る。
【0010】《GRINレンズ又は回折光学素子を含ん
だズームレンズの初期設計》光学設計(特にズームレン
ズの設計)を行う上で、設計のスタートポイントとなる
設計スタートデータは重要である。設計スタートデータ
をどのように選ぶかによって、設計収束の早さ等が大き
く違ってくるからである。この設計スタートデータを適
切に選ぶ設計手法として、3次収差を最適化する方法が
従来から知られている。また、ズームレンズにおいて
は、各群内で3次収差と色収差が所望の範囲内にあるこ
とが望ましいため、これらの値を最適化したものを設計
スタートデータとして各光線収差の設計を行うといった
設計手順がしばしば用いられている。
だズームレンズの初期設計》光学設計(特にズームレン
ズの設計)を行う上で、設計のスタートポイントとなる
設計スタートデータは重要である。設計スタートデータ
をどのように選ぶかによって、設計収束の早さ等が大き
く違ってくるからである。この設計スタートデータを適
切に選ぶ設計手法として、3次収差を最適化する方法が
従来から知られている。また、ズームレンズにおいて
は、各群内で3次収差と色収差が所望の範囲内にあるこ
とが望ましいため、これらの値を最適化したものを設計
スタートデータとして各光線収差の設計を行うといった
設計手順がしばしば用いられている。
【0011】この設計手順を図1に示す。初期設計($
1)は設計スタートデータを用いて各群ごとに行われ、
詳細設計($2)はズームレンズ全系で各焦点距離状態
[W],[M],[T]について行われる。この設計手順(図1)
による設計手法を用いてズームレンズの設計を行う場
合、球面系のみから成る均質レンズでは、光学系の構成
枚数削減やコンパクト化を図ろうとしても限界がある。
結果として、構成枚数が多くなったり光学系の大きさが
増大したりしてしまうのである。その限界を越えて大幅
な構成枚数の削減やコンパクト化を達成するには、球面
系のみから成る光学系に更に何らかの設計の自由度を付
加する必要がある。
1)は設計スタートデータを用いて各群ごとに行われ、
詳細設計($2)はズームレンズ全系で各焦点距離状態
[W],[M],[T]について行われる。この設計手順(図1)
による設計手法を用いてズームレンズの設計を行う場
合、球面系のみから成る均質レンズでは、光学系の構成
枚数削減やコンパクト化を図ろうとしても限界がある。
結果として、構成枚数が多くなったり光学系の大きさが
増大したりしてしまうのである。その限界を越えて大幅
な構成枚数の削減やコンパクト化を達成するには、球面
系のみから成る光学系に更に何らかの設計の自由度を付
加する必要がある。
【0012】球面系における設計の自由度は、屈折率,
心厚,並びにレンズの前面及び後面の曲率である。球面
系以外に設計の自由度を構成する系として、非球面系,
回折光学系,屈折率分布系が挙げられる。設計の自由度
を上げる1つのエレメント(例えば、非球面,回折面)
を、設計の自由度を構成する1つの系(例えば、非球面
系,回折光学系)とすれば、1つの非球面系は1面の非
球面で構成され、1つの回折光学系は1面の回折面で構
成され、1つの屈折率分布系は1つのアキシャルGRI
Nレンズ又は1つのラジアルGRINレンズで構成され
る。なお、ラジアルGRINレンズにおける屈折率分布
は、レンズ光軸に対して垂直な方向の屈折率分布であ
り、アキシャルGRINレンズにおける屈折率分布は、
レンズ光軸に対して平行な方向の屈折率分布である。以
下の表1に、3次の範囲での収差に対する各エレメント
の寄与を、その収差の補正に寄与する場合には○を付
し、寄与しない場合には×を付すことによって示す。
心厚,並びにレンズの前面及び後面の曲率である。球面
系以外に設計の自由度を構成する系として、非球面系,
回折光学系,屈折率分布系が挙げられる。設計の自由度
を上げる1つのエレメント(例えば、非球面,回折面)
を、設計の自由度を構成する1つの系(例えば、非球面
系,回折光学系)とすれば、1つの非球面系は1面の非
球面で構成され、1つの回折光学系は1面の回折面で構
成され、1つの屈折率分布系は1つのアキシャルGRI
Nレンズ又は1つのラジアルGRINレンズで構成され
る。なお、ラジアルGRINレンズにおける屈折率分布
は、レンズ光軸に対して垂直な方向の屈折率分布であ
り、アキシャルGRINレンズにおける屈折率分布は、
レンズ光軸に対して平行な方向の屈折率分布である。以
下の表1に、3次の範囲での収差に対する各エレメント
の寄与を、その収差の補正に寄与する場合には○を付
し、寄与しない場合には×を付すことによって示す。
【0013】
【表1】
【0014】非球面を用いることによって、ズームレン
ズの構成枚数を削減してコンパクト化を図った例は、従
来より知られている。しかし、非球面はペッツバール和
と色収差の補正に寄与しない(表1参照。)。したがっ
て、各群には少なくとも2枚のレンズが必要とされる。
これに対し、ラジアルGRINレンズはペッツバール和
と色収差の両方の補正に効果がある(表1参照。)。した
がって、枚数削減を行って各群を1枚の光学素子で構成
するには、光学素子としてラジアルGRINレンズを用
いることが望ましい。
ズの構成枚数を削減してコンパクト化を図った例は、従
来より知られている。しかし、非球面はペッツバール和
と色収差の補正に寄与しない(表1参照。)。したがっ
て、各群には少なくとも2枚のレンズが必要とされる。
これに対し、ラジアルGRINレンズはペッツバール和
と色収差の両方の補正に効果がある(表1参照。)。した
がって、枚数削減を行って各群を1枚の光学素子で構成
するには、光学素子としてラジアルGRINレンズを用
いることが望ましい。
【0015】また、ズームタイプによっては、各群内で
のペッツバール和を補正しないで、全系のペッツバール
和を各群のバランスで補正することが可能である。その
場合、ペッツバール和の補正には寄与しないが色収差補
正には効果のある回折光学素子を用いてもよいことにな
る。各群内では、色収差は補正されていなければならな
いが、ペッツバール和は必ずしも補正されている必要が
ないからである。
のペッツバール和を補正しないで、全系のペッツバール
和を各群のバランスで補正することが可能である。その
場合、ペッツバール和の補正には寄与しないが色収差補
正には効果のある回折光学素子を用いてもよいことにな
る。各群内では、色収差は補正されていなければならな
いが、ペッツバール和は必ずしも補正されている必要が
ないからである。
【0016】各群の設計スタートデータを求めるのに必
要となる制限条件(焦点距離と補正すべき収差)の数と、
それを補正するための設計の自由度(設計変数)の数と、
を考えると、ただ単に、球面系のみから成る均質レンズ
の代わりにGRINレンズ又は回折光学素子を用いただ
けでは、設計の自由度が不足してしまう。具体的に言え
ば、制限条件となるのが各群の焦点距離(1次量)及び3
次収差(ザイデルの5収差)の6つであり、これに対し、
例えば群を球面系から成るGRINレンズ1枚とした場
合、1次と3次に寄与がある設計変数は、レンズの前面
及び後面の曲率,レンズ心厚,レンズ光軸上での屈折
率,GRINレンズの2次と4次の屈折率分布係数の6
つである。ガラスの存在範囲が限られることから、レン
ズ光軸上での屈折率を設計変数として用いるのは望まし
くない。したがって、残り5つの変数で最適化を行うこ
とになり、その結果、設計の自由度が不足してしまうの
である。
要となる制限条件(焦点距離と補正すべき収差)の数と、
それを補正するための設計の自由度(設計変数)の数と、
を考えると、ただ単に、球面系のみから成る均質レンズ
の代わりにGRINレンズ又は回折光学素子を用いただ
けでは、設計の自由度が不足してしまう。具体的に言え
ば、制限条件となるのが各群の焦点距離(1次量)及び3
次収差(ザイデルの5収差)の6つであり、これに対し、
例えば群を球面系から成るGRINレンズ1枚とした場
合、1次と3次に寄与がある設計変数は、レンズの前面
及び後面の曲率,レンズ心厚,レンズ光軸上での屈折
率,GRINレンズの2次と4次の屈折率分布係数の6
つである。ガラスの存在範囲が限られることから、レン
ズ光軸上での屈折率を設計変数として用いるのは望まし
くない。したがって、残り5つの変数で最適化を行うこ
とになり、その結果、設計の自由度が不足してしまうの
である。
【0017】回折面については、先に述べたように群内
でのペッツバール和の補正を考慮しなくてよいようなズ
ームレンズで考えるので、制限条件は1つ減る。3次収
差に寄与があるのは2次と4次の位相係数であるが、2
次の位相係数は色収差補正に使われるので、上記GRI
Nレンズの場合と同様に設計の自由度は不足することに
なる。
でのペッツバール和の補正を考慮しなくてよいようなズ
ームレンズで考えるので、制限条件は1つ減る。3次収
差に寄与があるのは2次と4次の位相係数であるが、2
次の位相係数は色収差補正に使われるので、上記GRI
Nレンズの場合と同様に設計の自由度は不足することに
なる。
【0018】上記のように、球面系に屈折率分布系又は
回折光学系を加えても、3次収差補正の設計の自由度が
不足するため、光学素子1枚で各群を構成することは非
常に困難である。なお、過去の論文{L.G.Atkinson,S.N.
Houde-Walter,D.T.Moore,P.D.Ryan and J.M.Stagamann
“Design of a gradient-index photographic objectiv
e”,Appl. Opt.Vol.21(1982)993-998}によると、球面系
から成るGRINレンズ1枚で単焦点レンズを構成する
ことは収差補正上不可能である。
回折光学系を加えても、3次収差補正の設計の自由度が
不足するため、光学素子1枚で各群を構成することは非
常に困難である。なお、過去の論文{L.G.Atkinson,S.N.
Houde-Walter,D.T.Moore,P.D.Ryan and J.M.Stagamann
“Design of a gradient-index photographic objectiv
e”,Appl. Opt.Vol.21(1982)993-998}によると、球面系
から成るGRINレンズ1枚で単焦点レンズを構成する
ことは収差補正上不可能である。
【0019】本発明に係る設計方法の特徴の1つは、各
ズーム群の設計の自由度を構成する系として、球面系と
屈折率分布系又は回折光学系と更に少なくとも1つの系
(例えば、非球面系,回折光学系)とを用いることによ
り、少なくとも3つの系で各群を構成する点にある。こ
のように構成すれば、各群を光学素子1枚で構成すると
同時に全系のコンパクト化を達成することが可能とな
る。表2に、光学素子1枚から成る各群を構成する3つ
の系の組合せを示す。なお、各群の構成を[球面系]+
[屈折率分布系又は回折光学系]+[何らかの設計の自由
度を構成する系(例えば非球面系,回折光学系)]とした
場合の設計手順も、前述した場合(図1)と同様、図2に
示すように[初期設計(#1)]→[詳細設計(#2)]の手順
で行われる。
ズーム群の設計の自由度を構成する系として、球面系と
屈折率分布系又は回折光学系と更に少なくとも1つの系
(例えば、非球面系,回折光学系)とを用いることによ
り、少なくとも3つの系で各群を構成する点にある。こ
のように構成すれば、各群を光学素子1枚で構成すると
同時に全系のコンパクト化を達成することが可能とな
る。表2に、光学素子1枚から成る各群を構成する3つ
の系の組合せを示す。なお、各群の構成を[球面系]+
[屈折率分布系又は回折光学系]+[何らかの設計の自由
度を構成する系(例えば非球面系,回折光学系)]とした
場合の設計手順も、前述した場合(図1)と同様、図2に
示すように[初期設計(#1)]→[詳細設計(#2)]の手順
で行われる。
【0020】
【表2】
【0021】[ラジアルGRINレンズの定義]ラジア
ルGRINレンズは、以下の式(1)で定義される。 N(r)=N0+N1・r2+N2・r4+N3・r6+N4・r8+… …(1) ただし、式(1)中、 r :光軸に対して垂直な方向の光軸からの距離(高さ)、 N0:光軸上での屈折率、 Ni:2i次(rの2i乗,i=1,2,3,…)の屈折率分布係数 である。
ルGRINレンズは、以下の式(1)で定義される。 N(r)=N0+N1・r2+N2・r4+N3・r6+N4・r8+… …(1) ただし、式(1)中、 r :光軸に対して垂直な方向の光軸からの距離(高さ)、 N0:光軸上での屈折率、 Ni:2i次(rの2i乗,i=1,2,3,…)の屈折率分布係数 である。
【0022】[回折面の位相関数の定義]回折面の位相
関数は、以下の式(2)で定義される。
関数は、以下の式(2)で定義される。
【0023】
【数1】
【0024】ただし、式(2)中、 φ :位相関数、 r :光軸に対して垂直な方向の高さ、 Ri :i次の位相係数、 λ0:設計波長 である。
【0025】[非球面の面形状の定義]非球面の面形状
は、以下の式(3)で定義される。
は、以下の式(3)で定義される。
【0026】
【数2】
【0027】ただし、式(3)中、 H :光軸に対して垂直な方向の高さ、 X(H):高さHの位置での光軸方向の変位量(面頂点基
準)、 C :近軸曲率、 ε :2次曲面パラメータ、 Ai :i次の非球面係数 である。
準)、 C :近軸曲率、 ε :2次曲面パラメータ、 Ai :i次の非球面係数 である。
【0028】[3次収差の最適化]各群が光学素子1枚
で構成されるように各群を3次収差について最適化し、
その最適化によって得られた光学解を3次収差設計の設
計スタートデータとする。3次収差の最適化には、ズー
ムレンズの収差係数に関する、山路氏の理論{山路敬三:
“ズームレンズの光学設計に関する研究”キャノン研究
報告第3号(1965)参照。}を用いる。山路氏の論文によ
ると、ズームレンズの収差係数は、特性行列と固有係数
を用いた次の式(4)で与えられる。
で構成されるように各群を3次収差について最適化し、
その最適化によって得られた光学解を3次収差設計の設
計スタートデータとする。3次収差の最適化には、ズー
ムレンズの収差係数に関する、山路氏の理論{山路敬三:
“ズームレンズの光学設計に関する研究”キャノン研究
報告第3号(1965)参照。}を用いる。山路氏の論文によ
ると、ズームレンズの収差係数は、特性行列と固有係数
を用いた次の式(4)で与えられる。
【0029】
【数3】
【0030】ただし、 S :各焦点距離状態[W],[M],[T]での全系の収差係
数、 Ai :各群(第i群)の特性行列(i=1,2,3,…)、 S0i:各群(第i群)の固有係数(i=1,2,3,…) である。
数、 Ai :各群(第i群)の特性行列(i=1,2,3,…)、 S0i:各群(第i群)の固有係数(i=1,2,3,…) である。
【0031】上式(4)から分かるように、あるズーム解
に対して各群の固有係数を最適化すれば、それによって
ズームレンズの収差係数が最適化される。つまり、各群
の固有係数をoptimizeすることによって、全系の収差係
数をminimizeすることができるのである。そのために、
3つの焦点距離状態(広角端[W],ミドル[M],望遠端
[T])において3次の収差係数のターゲットを設定し、
そのターゲットに対して各群がもつべき固有係数を最適
化することにより、固有係数のターゲットを求める。そ
して、各群の固有係数のターゲットに基づいて各設計変
数を最適化することにより、固有係数の最適解を求め
る。固有係数の最適解をスケーリングすれば、各群の3
次収差の最適解が得られるので、これを3次収差設計の
設計スタートデータとする。
に対して各群の固有係数を最適化すれば、それによって
ズームレンズの収差係数が最適化される。つまり、各群
の固有係数をoptimizeすることによって、全系の収差係
数をminimizeすることができるのである。そのために、
3つの焦点距離状態(広角端[W],ミドル[M],望遠端
[T])において3次の収差係数のターゲットを設定し、
そのターゲットに対して各群がもつべき固有係数を最適
化することにより、固有係数のターゲットを求める。そ
して、各群の固有係数のターゲットに基づいて各設計変
数を最適化することにより、固有係数の最適解を求め
る。固有係数の最適解をスケーリングすれば、各群の3
次収差の最適解が得られるので、これを3次収差設計の
設計スタートデータとする。
【0032】[3次収差の最適化を行う実施の形態]こ
こでは、4つの系から成る2つの実施の形態を挙げて説
明する。第1の実施の形態は、表2中のタイプNo.1に更
に1つの非球面系が付加されたものであって、各群が
[球面系],[屈折率分布系(ラジアルGRINレンズ)]及
び[非球面系(両面非球面)]から成っている。第2の実施
の形態は、表2中のタイプNo.3に更に1つの非球面系が
付加されたものであって、各群が[球面系],[回折光学
系(片面回折面)]及び[非球面系(両面非球面)]から成っ
ている。図3のステップS10〜S80に、第1の実施
の形態における3次収差の最適化手順を示し、図4のス
テップS10〜S80に、第2の実施の形態における3
次収差の最適化手順を示す。
こでは、4つの系から成る2つの実施の形態を挙げて説
明する。第1の実施の形態は、表2中のタイプNo.1に更
に1つの非球面系が付加されたものであって、各群が
[球面系],[屈折率分布系(ラジアルGRINレンズ)]及
び[非球面系(両面非球面)]から成っている。第2の実施
の形態は、表2中のタイプNo.3に更に1つの非球面系が
付加されたものであって、各群が[球面系],[回折光学
系(片面回折面)]及び[非球面系(両面非球面)]から成っ
ている。図3のステップS10〜S80に、第1の実施
の形態における3次収差の最適化手順を示し、図4のス
テップS10〜S80に、第2の実施の形態における3
次収差の最適化手順を示す。
【0033】第1,第2の実施の形態では、各群が光学
素子1枚(一方の面を第1面とし他方の面を第2面とす
る。)で構成され、各群毎(群単独)に3次収差の最適化
を行うものとする。まず、ズームレンズの3次収差係数
を最小にするために、3つの焦点距離状態[W],[M],
[T]における収差係数のターゲットを設定し(S10)、
そのターゲットに対して各群がもつべき固有係数を最適
化することによって固有係数のターゲットを求める(S
20,S30)。そして、各群の固有係数のターゲット
に基づいて各設計変数を最適化する(S40)ことによ
り、固有係数の最適解を求める(S60)。
素子1枚(一方の面を第1面とし他方の面を第2面とす
る。)で構成され、各群毎(群単独)に3次収差の最適化
を行うものとする。まず、ズームレンズの3次収差係数
を最小にするために、3つの焦点距離状態[W],[M],
[T]における収差係数のターゲットを設定し(S10)、
そのターゲットに対して各群がもつべき固有係数を最適
化することによって固有係数のターゲットを求める(S
20,S30)。そして、各群の固有係数のターゲット
に基づいて各設計変数を最適化する(S40)ことによ
り、固有係数の最適解を求める(S60)。
【0034】第1の実施の形態では、設計の自由度(設
計変数)として以下の6つをとる(図3のS40)。 第1面の曲率 :C(1) 第2面の曲率 :C(2) 2次の屈折率分布係数 :N1 4次の屈折率分布係数 :N2 第1面の4次の非球面係数:A4(1) 第2面の4次の非球面係数:A4(2)
計変数)として以下の6つをとる(図3のS40)。 第1面の曲率 :C(1) 第2面の曲率 :C(2) 2次の屈折率分布係数 :N1 4次の屈折率分布係数 :N2 第1面の4次の非球面係数:A4(1) 第2面の4次の非球面係数:A4(2)
【0035】第1の実施の形態での制限条件は以下の6
つである(図3のS40)。固有係数計算のため、各群の
焦点距離はFL=±1mmとする(焦点距離合わせはC(2)で行
う。)。 焦点距離:FL 3次収差係数(固有係数):SA(球面収差),CM(コマ),AS
(非点収差),PT(ペッツバール和),DS(歪曲)
つである(図3のS40)。固有係数計算のため、各群の
焦点距離はFL=±1mmとする(焦点距離合わせはC(2)で行
う。)。 焦点距離:FL 3次収差係数(固有係数):SA(球面収差),CM(コマ),AS
(非点収差),PT(ペッツバール和),DS(歪曲)
【0036】第2の実施の形態では、設計の自由度(設
計変数)として以下の5つをとる(図4のS40)。 第1面の曲率 :C(1) 第2面の曲率 :C(2) 回折面の4次の位相係数 :R2 第1面の4次の非球面係数:A4(1) 第2面の4次の非球面係数:A4(2)
計変数)として以下の5つをとる(図4のS40)。 第1面の曲率 :C(1) 第2面の曲率 :C(2) 回折面の4次の位相係数 :R2 第1面の4次の非球面係数:A4(1) 第2面の4次の非球面係数:A4(2)
【0037】第2の実施の形態ではPTを考慮しなくてよ
いので、その制限条件は以下の5つである(図4のS4
0)。固有係数計算のため、各群の焦点距離はFL=±1mm
とする(焦点距離合わせはC(2)で行う。)。 焦点距離:FL 3次収差係数(固有係数):SA,CM,AS,DS
いので、その制限条件は以下の5つである(図4のS4
0)。固有係数計算のため、各群の焦点距離はFL=±1mm
とする(焦点距離合わせはC(2)で行う。)。 焦点距離:FL 3次収差係数(固有係数):SA,CM,AS,DS
【0038】第1,第2の実施の形態では、レンズ心厚
T1と光軸中心の屈折率N0を設計パラメータとする(図
3,図4のS40)。これらの設計パラメータには、あ
る固定値を与えるものとする。これはガラスの存在範囲
やレンズの大きさ等を考慮したためであり、屈折率がガ
ラス存在範囲以外の領域に存在することになったり、心
厚が極端に大きくなったり、するのを防ぐためである。
また、径をコンパクト化するためにレンズ心厚T1を設計
の自由度から外すと、その不足分をカバーする必要が生
じる。その不足分をカバーするために、第1,第2の実
施の形態では、両面非球面を採用することによって自由
度を増やしている。
T1と光軸中心の屈折率N0を設計パラメータとする(図
3,図4のS40)。これらの設計パラメータには、あ
る固定値を与えるものとする。これはガラスの存在範囲
やレンズの大きさ等を考慮したためであり、屈折率がガ
ラス存在範囲以外の領域に存在することになったり、心
厚が極端に大きくなったり、するのを防ぐためである。
また、径をコンパクト化するためにレンズ心厚T1を設計
の自由度から外すと、その不足分をカバーする必要が生
じる。その不足分をカバーするために、第1,第2の実
施の形態では、両面非球面を採用することによって自由
度を増やしている。
【0039】上記のように制限条件に対する各設計変数
の最適化を行うと、各群の構成が固有係数のターゲット
から一意的に決まる。制限条件の数と自由度の数とが同
じであるため、これで一旦解を求めることができる。し
かし、第1,第2の実施の形態では、高次収差補正の可
能性をも考慮しながら(S50)、得られた解(レンズ形
状や係数)に制限条件を加えて更に最適化をやり直し(S
70,S40)、各群のコンストラクションを繰り返し
求めて所望の構成にする方法を採用している。このと
き、高次収差補正を考えた上で設計パラメータを変える
ことも可能である。
の最適化を行うと、各群の構成が固有係数のターゲット
から一意的に決まる。制限条件の数と自由度の数とが同
じであるため、これで一旦解を求めることができる。し
かし、第1,第2の実施の形態では、高次収差補正の可
能性をも考慮しながら(S50)、得られた解(レンズ形
状や係数)に制限条件を加えて更に最適化をやり直し(S
70,S40)、各群のコンストラクションを繰り返し
求めて所望の構成にする方法を採用している。このと
き、高次収差補正を考えた上で設計パラメータを変える
ことも可能である。
【0040】『高次収差補正の可能性あり』(S50)と
判断した時点で、それを固有係数の最適解とする(S6
0)。得られた固有係数の最適解は、その最適化のため
にFL=±1mmとなっているので、これを実際のズームレン
ズに適用するために、各群のスケーリングを行う。固有
係数の最適解をスケーリングすると、各群の3次収差の
最適解を得ることができ(S80)、この光学解を3次収
差設計の設計スタートデータとする(#10)。
判断した時点で、それを固有係数の最適解とする(S6
0)。得られた固有係数の最適解は、その最適化のため
にFL=±1mmとなっているので、これを実際のズームレン
ズに適用するために、各群のスケーリングを行う。固有
係数の最適解をスケーリングすると、各群の3次収差の
最適解を得ることができ(S80)、この光学解を3次収
差設計の設計スタートデータとする(#10)。
【0041】[色収差の最適化]色収差の最適化は、上
述した3次収差の最適化とは別途並行して行うことがで
きる。具体的には、各群の軸上色収差が0となるよう
に、系が屈折率分布系の場合には各波長の屈折率分布係
数を最適化し、系が回折光学系の場合には位相係数を最
適化する。なお、設計波長λ0としては、d線,F線,
C線の3波長を選択する。
述した3次収差の最適化とは別途並行して行うことがで
きる。具体的には、各群の軸上色収差が0となるよう
に、系が屈折率分布系の場合には各波長の屈折率分布係
数を最適化し、系が回折光学系の場合には位相係数を最
適化する。なお、設計波長λ0としては、d線,F線,
C線の3波長を選択する。
【0042】[色収差の最適化を行う実施の形態]ここ
では、屈折率分布系としてラジアルGRINレンズを含
む第1の実施の形態(図3)と、回折光学系として回折面
を含む第2の実施の形態(図4)と、について説明する。
図3のステップC10〜C30に、第1の実施の形態に
おける色収差の最適化手順を示し、図4のステップC1
0〜C30に、第2の実施の形態における色収差の最適
化手順を示す。
では、屈折率分布系としてラジアルGRINレンズを含
む第1の実施の形態(図3)と、回折光学系として回折面
を含む第2の実施の形態(図4)と、について説明する。
図3のステップC10〜C30に、第1の実施の形態に
おける色収差の最適化手順を示し、図4のステップC1
0〜C30に、第2の実施の形態における色収差の最適
化手順を示す。
【0043】色収差の最適化では、まず、各群の軸上色
収差PACのターゲット値を0にする(C10)。つまり、
以下の条件式(5)を満足するように各群を最適化する。 PAC≡BF(λ)-BF(d)=0 …(5) ただし、 PAC :軸上色収差、 BF(λ):各波長λでの群のバックフォーカス、 BF(d):d線での群のバックフォーカス である。
収差PACのターゲット値を0にする(C10)。つまり、
以下の条件式(5)を満足するように各群を最適化する。 PAC≡BF(λ)-BF(d)=0 …(5) ただし、 PAC :軸上色収差、 BF(λ):各波長λでの群のバックフォーカス、 BF(d):d線での群のバックフォーカス である。
【0044】第1の実施の形態では、設計変数を各波長
の2次の屈折率分布係数のみとし、また、そのときの各
波長の4次の屈折率分布係数はd線の係数と同じとする
(図3のC20)。第2の実施の形態では、設計変数を2
次の位相係数とする(図4のC20)。各設計変数を用い
て色収差の最適化を行うと、各群の色収差の最適解を得
ることができ(C30)、この光学解を色収差設計の設計
スタートデータとする(#10)。
の2次の屈折率分布係数のみとし、また、そのときの各
波長の4次の屈折率分布係数はd線の係数と同じとする
(図3のC20)。第2の実施の形態では、設計変数を2
次の位相係数とする(図4のC20)。各設計変数を用い
て色収差の最適化を行うと、各群の色収差の最適解を得
ることができ(C30)、この光学解を色収差設計の設計
スタートデータとする(#10)。
【0045】[回折面の色収差補正について]薄肉系の
軸上色収差PACは、次の式(6)で与えられる。 PAC∝(φr/νr)+(φD/νD) …(6) ただし、 φr:屈折レンズのパワー、 φD:回折面のパワー、 νr:屈折レンズのアッベ数、 νD:回折面のアッベ数 であり、φ=φr+φDである(φ:レンズのパワー)。
軸上色収差PACは、次の式(6)で与えられる。 PAC∝(φr/νr)+(φD/νD) …(6) ただし、 φr:屈折レンズのパワー、 φD:回折面のパワー、 νr:屈折レンズのアッベ数、 νD:回折面のアッベ数 であり、φ=φr+φDである(φ:レンズのパワー)。
【0046】また、φD,νr,νDは、以下の式(7)〜
(9)でそれぞれ表される。 νr=(Nd-1)/(NF-NC) …(7) νD=λd/(λF-λC)=-3.45 …(8) φD=-2・m・R1 …(9) ただし、 Nd:d線に対する屈折率、 NF:F線に対する屈折率、 NC:C線に対する屈折率、 λd:d線の波長、 λF:F線の波長、 λC:C線の波長、 m :回折次数 である。
(9)でそれぞれ表される。 νr=(Nd-1)/(NF-NC) …(7) νD=λd/(λF-λC)=-3.45 …(8) φD=-2・m・R1 …(9) ただし、 Nd:d線に対する屈折率、 NF:F線に対する屈折率、 NC:C線に対する屈折率、 λd:d線の波長、 λF:F線の波長、 λC:C線の波長、 m :回折次数 である。
【0047】式(8)から分かるように、回折面の分散は
形状によらないのが特徴である。また、回折面1面のみ
で色収差を補正しようとすると、回折面のパワーが強く
なりすぎて高次収差が発生しやすくなったり、回折格子
のピッチが小さくなりすぎて製造上望ましくなかったり
する。このため、レンズ両面を回折面とすることによ
り、回折のパワーを2つに分けるのが望ましい。その場
合、一方の回折面の位相係数を設計の自由度として用い
ることができるので、高次収差補正を考慮した設計をす
る場合には非常に望ましい。
形状によらないのが特徴である。また、回折面1面のみ
で色収差を補正しようとすると、回折面のパワーが強く
なりすぎて高次収差が発生しやすくなったり、回折格子
のピッチが小さくなりすぎて製造上望ましくなかったり
する。このため、レンズ両面を回折面とすることによ
り、回折のパワーを2つに分けるのが望ましい。その場
合、一方の回折面の位相係数を設計の自由度として用い
ることができるので、高次収差補正を考慮した設計をす
る場合には非常に望ましい。
【0048】《製造を考慮したGRINレンズの設計手
法》ここでは、上述したズームレンズの初期設計の手法
において更にラジアルGRINレンズの製造を考慮し
て、その設計手法を説明する。 〈ズーム解と設計上必要になるGRINレンズとの関
係〉ズーム解が決定すると各群が持つべき固有係数も決
まり、そこから、各群をGRINレンズ1枚で構成した
場合にそのGRINレンズが持つべき屈折率分布の度合
い及びそのときの屈折率と分散との関係の方向がほぼ一
意的に決まる。このことから、各ズーム解に対して必要
となるGRINレンズも、以下に説明するように、設計
する前に大体のところが分かるのである。
法》ここでは、上述したズームレンズの初期設計の手法
において更にラジアルGRINレンズの製造を考慮し
て、その設計手法を説明する。 〈ズーム解と設計上必要になるGRINレンズとの関
係〉ズーム解が決定すると各群が持つべき固有係数も決
まり、そこから、各群をGRINレンズ1枚で構成した
場合にそのGRINレンズが持つべき屈折率分布の度合
い及びそのときの屈折率と分散との関係の方向がほぼ一
意的に決まる。このことから、各ズーム解に対して必要
となるGRINレンズも、以下に説明するように、設計
する前に大体のところが分かるのである。
【0049】[GRINレンズにおいてペッツバール和
から2次の屈折率分布係数N1を決定する方法]群のペッ
ツバール和のターゲットが決まると、その群が持つべき
GRINレンズの2次の屈折率分布係数N1が一意的に決
まる。群を薄肉で近似すると、ラジアルGRINレンズ
のペッツバール和PTは、次の式(10)で与えられる。 PT=(φs/N0)+(φm/N02) …(10) ただし、 N0 :レンズ光軸上での屈折率{式(1):N(r)=N0+N1・r2+N2
・r4+N3・r6+N4・r8+…}、 φs:面のパワー(レンズが均質であるとした場合のパワ
ー)、 φm:媒質のパワー である。
から2次の屈折率分布係数N1を決定する方法]群のペッ
ツバール和のターゲットが決まると、その群が持つべき
GRINレンズの2次の屈折率分布係数N1が一意的に決
まる。群を薄肉で近似すると、ラジアルGRINレンズ
のペッツバール和PTは、次の式(10)で与えられる。 PT=(φs/N0)+(φm/N02) …(10) ただし、 N0 :レンズ光軸上での屈折率{式(1):N(r)=N0+N1・r2+N2
・r4+N3・r6+N4・r8+…}、 φs:面のパワー(レンズが均質であるとした場合のパワ
ー)、 φm:媒質のパワー である。
【0050】φ=φs+φmであるので、φs,φmはそれぞ
れ以下の式(11),(12)で与えられる。つまり、群のパワ
ーφとペッツバール和PTから、N0をパラメータとしてφ
sとφmが求められるのである。また、φmは式(13)で表
される。そのT1と式(12)のφmからのN0とをパラメータ
としてPTを与えると、N1が一意的に決まること(つま
り、屈折率分布が発散タイプか収斂タイプかというこ
と)が分かる。 φs=(N02・PT-φ)/(N0-1) …(11) φm={N0(N0・PT-φ)}/(1-N0) …(12) φm≒-2・N1・T1 …(13)
れ以下の式(11),(12)で与えられる。つまり、群のパワ
ーφとペッツバール和PTから、N0をパラメータとしてφ
sとφmが求められるのである。また、φmは式(13)で表
される。そのT1と式(12)のφmからのN0とをパラメータ
としてPTを与えると、N1が一意的に決まること(つま
り、屈折率分布が発散タイプか収斂タイプかというこ
と)が分かる。 φs=(N02・PT-φ)/(N0-1) …(11) φm={N0(N0・PT-φ)}/(1-N0) …(12) φm≒-2・N1・T1 …(13)
【0051】[GRINレンズの色収差の取り扱い]薄
肉系の軸上色収差PACは、次の式(14)で表される。 PAC∝(φs/ν0d)+(φm/ν1d) …(14) ただし、ν0dは“The homogeneous Abbe number”、ν1
dは“1st radial GRINAbbe number”と呼ばれ、次の式
(15),(16)でそれぞれ表される。 ν0d=(N0d-1)/(N0F-N0C) …(15) ν1d=N1d/(N1F-N1C) …(16) であり、 N0d:d線に対するレンズ光軸上での屈折率、 N0F:F線に対するレンズ光軸上での屈折率、 N0C:C線に対するレンズ光軸上での屈折率、 N1d:d線に対する2次の屈折率分布係数、 N1F:F線に対する2次の屈折率分布係数、 N1C:C線に対する2次の屈折率分布係数 である。
肉系の軸上色収差PACは、次の式(14)で表される。 PAC∝(φs/ν0d)+(φm/ν1d) …(14) ただし、ν0dは“The homogeneous Abbe number”、ν1
dは“1st radial GRINAbbe number”と呼ばれ、次の式
(15),(16)でそれぞれ表される。 ν0d=(N0d-1)/(N0F-N0C) …(15) ν1d=N1d/(N1F-N1C) …(16) であり、 N0d:d線に対するレンズ光軸上での屈折率、 N0F:F線に対するレンズ光軸上での屈折率、 N0C:C線に対するレンズ光軸上での屈折率、 N1d:d線に対する2次の屈折率分布係数、 N1F:F線に対する2次の屈折率分布係数、 N1C:C線に対する2次の屈折率分布係数 である。
【0052】ペッツバール和と同様の考え方をすると、
ν0dは、レンズを均質レンズとしたときのアッベ数(均
質レンズの分散と同じ定義)に相当し、ν1dは、GRI
Nレンズの媒質のアッベ数(媒質がGRINレンズであ
ることにより発生する分散)に相当する。各群のν1dの
符号から、GRINレンズの分散が、正の分散と呼ばれ
る方向であるか、負の分散と呼ばれる方向であるか、が
分かる。正の分散と呼ばれる方向は、屈折率とアッベ数
のマップにおいて右肩上がりの方向であり、この方向の
分散を持つGRINレンズの方が一般には作りやすい。
負の分散と呼ばれる方向は、屈折率とアッベ数のマップ
において左肩上がりの方向であり、この方向の分散を持
つGRINレンズの製造は非常に困難である。
ν0dは、レンズを均質レンズとしたときのアッベ数(均
質レンズの分散と同じ定義)に相当し、ν1dは、GRI
Nレンズの媒質のアッベ数(媒質がGRINレンズであ
ることにより発生する分散)に相当する。各群のν1dの
符号から、GRINレンズの分散が、正の分散と呼ばれ
る方向であるか、負の分散と呼ばれる方向であるか、が
分かる。正の分散と呼ばれる方向は、屈折率とアッベ数
のマップにおいて右肩上がりの方向であり、この方向の
分散を持つGRINレンズの方が一般には作りやすい。
負の分散と呼ばれる方向は、屈折率とアッベ数のマップ
において左肩上がりの方向であり、この方向の分散を持
つGRINレンズの製造は非常に困難である。
【0053】[色収差のターゲットからGRINレンズ
の分散を見積もる方法]ズームレンズの色収差補正を考
えた場合、色収差のターゲットが決まると、それによっ
て各群のGRINレンズが持つべき分散の方向を見積も
ることができる。その方法を説明する。
の分散を見積もる方法]ズームレンズの色収差補正を考
えた場合、色収差のターゲットが決まると、それによっ
て各群のGRINレンズが持つべき分散の方向を見積も
ることができる。その方法を説明する。
【0054】軸上色収差PACを、以下の式(17)で近似的
に定義する。式(17)を変形すると、次の式(18)が得られ
る。 PAC≡[1/φ(λ)]−[1/φ(d)] …(17) PAC=[1/{φs(λ)-2・T1・N1λ}]−[1/{φs(d)-2・T1・N1d}] …(18) ただし、 φ(λ) :各波長λでのレンズのパワー、 φ(d) :d線でのレンズのパワー、 φs(λ):各波長λでの面のパワー、 φs(d):d線での面のパワー、 N1λ :各波長λに対する2次の屈折率分布係数 である。
に定義する。式(17)を変形すると、次の式(18)が得られ
る。 PAC≡[1/φ(λ)]−[1/φ(d)] …(17) PAC=[1/{φs(λ)-2・T1・N1λ}]−[1/{φs(d)-2・T1・N1d}] …(18) ただし、 φ(λ) :各波長λでのレンズのパワー、 φ(d) :d線でのレンズのパワー、 φs(λ):各波長λでの面のパワー、 φs(d):d線での面のパワー、 N1λ :各波長λに対する2次の屈折率分布係数 である。
【0055】式(18)中のφsの項{φs(λ),φs(d)}は、
各群のペッツバール和のターゲットから求められる。し
たがって、初期設計の早い段階でペッツバール和のター
ゲットからN1dを決めれば、それに対するN1λの値を軸
上色収差のターゲットから求めることができ、その群の
とるべき分散の方向の予測を簡単に行うことができる。
各群のペッツバール和のターゲットから求められる。し
たがって、初期設計の早い段階でペッツバール和のター
ゲットからN1dを決めれば、それに対するN1λの値を軸
上色収差のターゲットから求めることができ、その群の
とるべき分散の方向の予測を簡単に行うことができる。
【0056】各群の軸上色収差のターゲットを0とする
方法では、PAC=0とした場合、各波長N1λは次の式(19)
で与えられる。この式(19)によって求めたN1λを用いて
ν1dを計算すればよいことになり、非常に簡単に予測す
ることが可能となる。 N1λ=N1d+{φs(λ)-φs(d)}/{2・T1} …(19)
方法では、PAC=0とした場合、各波長N1λは次の式(19)
で与えられる。この式(19)によって求めたN1λを用いて
ν1dを計算すればよいことになり、非常に簡単に予測す
ることが可能となる。 N1λ=N1d+{φs(λ)-φs(d)}/{2・T1} …(19)
【0057】[ズーム解とGRINレンズとの関係]ズ
ームレンズの各群において、ペッツバール和と色収差の
ターゲットが決まると、そこで要求されるN1d,ν1dの
値が近似により一意的に求められる。したがって、具体
的な詳細設計を行う前に、そのズームレンズに要求され
るGRINレンズの屈折率分布{どれくらいのΔN(すな
わちラジアルGRINレンズのレンズ最周辺と光軸上と
の屈折率の差)が必要であるか}と、分散の方向と、が分
かる。それにより、収差補正等に対するGRINレンズ
の効果度合いや製造可能性が予測され、GRINレンズ
を用いて効果のあるズームレンズはどれか、ということ
が机上で分かることになる。
ームレンズの各群において、ペッツバール和と色収差の
ターゲットが決まると、そこで要求されるN1d,ν1dの
値が近似により一意的に求められる。したがって、具体
的な詳細設計を行う前に、そのズームレンズに要求され
るGRINレンズの屈折率分布{どれくらいのΔN(すな
わちラジアルGRINレンズのレンズ最周辺と光軸上と
の屈折率の差)が必要であるか}と、分散の方向と、が分
かる。それにより、収差補正等に対するGRINレンズ
の効果度合いや製造可能性が予測され、GRINレンズ
を用いて効果のあるズームレンズはどれか、ということ
が机上で分かることになる。
【0058】ある製品を考えた場合、図5(M10〜M
40)に示す流れにおいて、そこに用いられるズーム解
がある程度限定される。そのズーム解でのGRINレン
ズの効果や可能性が、上述した手法によって予測され
る。これにより、GRINレンズをどの分野に用いると
効果があり、製造の可能性があるか、といったことが分
かる。
40)に示す流れにおいて、そこに用いられるズーム解
がある程度限定される。そのズーム解でのGRINレン
ズの効果や可能性が、上述した手法によって予測され
る。これにより、GRINレンズをどの分野に用いると
効果があり、製造の可能性があるか、といったことが分
かる。
【0059】〈製造を考慮したGRINレンズ設計の考
え方〉図6に、GRINレンズの屈折率分布の方向を示
す。ただし、Nd,νdはd線に対する屈折率,アッベ数
をそれぞれ示しており、GAはガラスの存在範囲、PD
は正方向、NDは負方向である(以下同様。)。上述した
ズーム解とGRINレンズの解析から、各群に用いるG
RINレンズについて以下の2点,が分かる。
え方〉図6に、GRINレンズの屈折率分布の方向を示
す。ただし、Nd,νdはd線に対する屈折率,アッベ数
をそれぞれ示しており、GAはガラスの存在範囲、PD
は正方向、NDは負方向である(以下同様。)。上述した
ズーム解とGRINレンズの解析から、各群に用いるG
RINレンズについて以下の2点,が分かる。
【0060】各群をGRINレンズ1枚で構成してペ
ッツバール和を補正する場合、正の群にGRINレンズ
を用いると、その屈折率分布は収斂タイプ(光軸中心か
らレンズ周辺にかけて屈折率が徐々に低くなる分布)と
なる。逆に、負の群に用いた場合には、その屈折率分布
は発散タイプ(光軸中心からレンズ周辺にかけて屈折率
が徐々に高くなる分布)となる。
ッツバール和を補正する場合、正の群にGRINレンズ
を用いると、その屈折率分布は収斂タイプ(光軸中心か
らレンズ周辺にかけて屈折率が徐々に低くなる分布)と
なる。逆に、負の群に用いた場合には、その屈折率分布
は発散タイプ(光軸中心からレンズ周辺にかけて屈折率
が徐々に高くなる分布)となる。
【0061】各群をGRINレンズ1枚で構成して色
収差を補正する場合、正の群にGRINレンズを用いる
と、その分散は光軸中心からレンズ周辺にかけて分散が
大きくなる方向(アッベ数が小さくなる方向)となる。逆
に、負の群にGRINレンズを用いると、その分散は光
軸中心からレンズ周辺にかけて分散が小さくなる方向
(アッベ数が大きくなる方向)となる。
収差を補正する場合、正の群にGRINレンズを用いる
と、その分散は光軸中心からレンズ周辺にかけて分散が
大きくなる方向(アッベ数が小さくなる方向)となる。逆
に、負の群にGRINレンズを用いると、その分散は光
軸中心からレンズ周辺にかけて分散が小さくなる方向
(アッベ数が大きくなる方向)となる。
【0062】上記,から分かるように、大抵のズー
ム解では、GRINレンズを用いると、その屈折率分布
の方向が負の分散方向となる。つまり、製造困難な方向
のGRINレンズとなることがほとんどなのである。こ
れを製造可能とされる屈折率分布方向に変える方法とし
て、以下の方法(i),(ii)が挙げられる。 (i) :屈折率分布の方向を変える方法(図7)。 (ii):分散の方向を変える方法(図8)。
ム解では、GRINレンズを用いると、その屈折率分布
の方向が負の分散方向となる。つまり、製造困難な方向
のGRINレンズとなることがほとんどなのである。こ
れを製造可能とされる屈折率分布方向に変える方法とし
て、以下の方法(i),(ii)が挙げられる。 (i) :屈折率分布の方向を変える方法(図7)。 (ii):分散の方向を変える方法(図8)。
【0063】方法(i)は、図7に示すように、GRIN
レンズを製造可能な方向とするために、各群内でペッツ
バール和を発生させることによって、ズームレンズ全系
でペッツバール和を補正する設計方法である。方法(ii)
は、図8に示すように、GRINレンズを製造可能な方
向とするために、各群内で色収差を発生させることによ
って、ズームレンズ全系で色収差を補正する設計方法で
ある。しかし、各群で色収差を発生させる方法(ii)によ
ると、ズームレンズ全系で色収差補正がされているよう
なズーム解を探索する必要があるため、ほとんど実現不
可能といえる。したがって、方法(i)によってGRIN
レンズを製造可能な方向にすることが望ましい。
レンズを製造可能な方向とするために、各群内でペッツ
バール和を発生させることによって、ズームレンズ全系
でペッツバール和を補正する設計方法である。方法(ii)
は、図8に示すように、GRINレンズを製造可能な方
向とするために、各群内で色収差を発生させることによ
って、ズームレンズ全系で色収差を補正する設計方法で
ある。しかし、各群で色収差を発生させる方法(ii)によ
ると、ズームレンズ全系で色収差補正がされているよう
なズーム解を探索する必要があるため、ほとんど実現不
可能といえる。したがって、方法(i)によってGRIN
レンズを製造可能な方向にすることが望ましい。
【0064】[GRINレンズを製造可能な方向とする
方法]上述した屈折率分布の方向を変える方法(i)の一
例として、GRINレンズの屈折率分布の方向をコント
ロールして製造可能な方向にする方法を、図9に基づい
て説明する。図9は、GRINレンズ光軸上での屈折率
と屈折率分布方向との関係を示している。
方法]上述した屈折率分布の方向を変える方法(i)の一
例として、GRINレンズの屈折率分布の方向をコント
ロールして製造可能な方向にする方法を、図9に基づい
て説明する。図9は、GRINレンズ光軸上での屈折率
と屈折率分布方向との関係を示している。
【0065】前述した薄肉近似によるペッツバール和と
屈折率分布係数N1との関係においては、前記式(13)から
分かるように、N1の符号はφmが正の値となるか負の値
となるかによって決まる。また、前記式(12)において少
なくともN0>0,1-N0<0であることから、φmの符号はN
0・PT-φの符号がどうなるかによって決まる。群の固有
係数の最適化では群のパワーφを|φ|=1に規格化してい
たので、ここではこれを適用し、群のパワーφが正の場
合と負の場合とに分けて考えることにする。 φm={N0(N0・PT-φ)}/(1-N0) …(12) φm≒-2・N1・T1 …(13)
屈折率分布係数N1との関係においては、前記式(13)から
分かるように、N1の符号はφmが正の値となるか負の値
となるかによって決まる。また、前記式(12)において少
なくともN0>0,1-N0<0であることから、φmの符号はN
0・PT-φの符号がどうなるかによって決まる。群の固有
係数の最適化では群のパワーφを|φ|=1に規格化してい
たので、ここではこれを適用し、群のパワーφが正の場
合と負の場合とに分けて考えることにする。 φm={N0(N0・PT-φ)}/(1-N0) …(12) φm≒-2・N1・T1 …(13)
【0066】(φ>0の場合)光軸中心からレンズ周辺へ
の分散の方向は、屈折率とアッベ数のマップで右方向と
なるので、正のGRINレンズとなるには、φm<0とな
る必要がある。したがって、次の式(20)を満たすこと
が、正のGRINレンズとなるための条件である。正レ
ンズの場合、PTは一般的に正の値となる。したがって、
次の条件式(21)を満たすことが必要条件となる。 N0・PT-1>0 …(20) N0>1/PT …(21)
の分散の方向は、屈折率とアッベ数のマップで右方向と
なるので、正のGRINレンズとなるには、φm<0とな
る必要がある。したがって、次の式(20)を満たすこと
が、正のGRINレンズとなるための条件である。正レ
ンズの場合、PTは一般的に正の値となる。したがって、
次の条件式(21)を満たすことが必要条件となる。 N0・PT-1>0 …(20) N0>1/PT …(21)
【0067】(φ<0の場合)光軸中心からレンズ周辺へ
の分散の方向は、屈折率とアッベ数のマップで左方向と
なるので、正のGRINレンズとなるには、φm>0とな
る必要がある。したがって、次の式(22)を満たすこと
が、正のGRINレンズとなるための条件である。負レ
ンズの場合、PTは一般的に負の値となる。したがって、
次の条件式(23)を満たすことが必要条件となる。 N0・PT+1<0 …(22) N0>-1/PT …(23)
の分散の方向は、屈折率とアッベ数のマップで左方向と
なるので、正のGRINレンズとなるには、φm>0とな
る必要がある。したがって、次の式(22)を満たすこと
が、正のGRINレンズとなるための条件である。負レ
ンズの場合、PTは一般的に負の値となる。したがって、
次の条件式(23)を満たすことが必要条件となる。 N0・PT+1<0 …(22) N0>-1/PT …(23)
【0068】以上のことから分かるように、1/|PT|より
も高い中心屈折率N0を選べば、GRINレンズの屈折率
分布方向を正の方向とすることができる。これを「1/PT
ルール」と呼ぶことにし、N1の符号が変わる境界の屈折
率(N0=1/|PT|)を「臨界屈折率」と呼ぶことにする。こ
の1/PTルールによれば、GRINレンズの製造可能性が
高い屈折率分布方向を実現することができる。ただし、
ここで求めた臨界屈折率を一つの目安として取り扱い設
計を行うのが望ましい。
も高い中心屈折率N0を選べば、GRINレンズの屈折率
分布方向を正の方向とすることができる。これを「1/PT
ルール」と呼ぶことにし、N1の符号が変わる境界の屈折
率(N0=1/|PT|)を「臨界屈折率」と呼ぶことにする。こ
の1/PTルールによれば、GRINレンズの製造可能性が
高い屈折率分布方向を実現することができる。ただし、
ここで求めた臨界屈折率を一つの目安として取り扱い設
計を行うのが望ましい。
【0069】
【実施例】以下、本発明に係る設計方法により得られる
ズームレンズの構成を、コンストラクションデータ,収
差図等を挙げて、更に具体的に説明する。実施例1,2
は、前述した[球面系],[ラジアルGRINレンズ]及び
[非球面]から成る実施の形態(図3)に対応するズームレ
ンズの実施例であり、各群がラジアルGRINレンズ1
枚で構成されている。図10,図11は、実施例1,2
に係るズームレンズにそれぞれ対応するレンズ構成図で
あり、広角端[W]でのレンズ配置を示している。各レン
ズ構成図中の矢印m1〜m3は、広角端[W]から望遠端
[T]へのズーミングにおける第1群Gr1〜第3群Gr
3の移動をそれぞれ模式的に示している。
ズームレンズの構成を、コンストラクションデータ,収
差図等を挙げて、更に具体的に説明する。実施例1,2
は、前述した[球面系],[ラジアルGRINレンズ]及び
[非球面]から成る実施の形態(図3)に対応するズームレ
ンズの実施例であり、各群がラジアルGRINレンズ1
枚で構成されている。図10,図11は、実施例1,2
に係るズームレンズにそれぞれ対応するレンズ構成図で
あり、広角端[W]でのレンズ配置を示している。各レン
ズ構成図中の矢印m1〜m3は、広角端[W]から望遠端
[T]へのズーミングにおける第1群Gr1〜第3群Gr
3の移動をそれぞれ模式的に示している。
【0070】各実施例のコンストラクションデータにお
いて、ri(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面の
曲率半径、di(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の
軸上面間隔を示している。また、コンストラクションデ
ータ中、ズーミングにおいて変化する軸上面間隔(可変
間隔)は、広角端(短焦点距離端)[W]〜ミドル(中間焦点
距離状態)[M]〜望遠端(長焦点距離端)[T]での各群間
の軸上間隔である。各焦点距離状態[W],[M],[T]に
対応する全系の焦点距離f及びFナンバーFNOを併せて
示す。曲率半径riに*印が付された面は、非球面で構成
された面であることを示し、非球面の面形状を表わす前
記式(3)で定義されるものとする。また、第1〜第3G
RINレンズ(GRIN1〜GRIN3)の屈折率分布係数Niは、前
記式(1)における2i次の屈折率分布係数である。
いて、ri(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面の
曲率半径、di(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の
軸上面間隔を示している。また、コンストラクションデ
ータ中、ズーミングにおいて変化する軸上面間隔(可変
間隔)は、広角端(短焦点距離端)[W]〜ミドル(中間焦点
距離状態)[M]〜望遠端(長焦点距離端)[T]での各群間
の軸上間隔である。各焦点距離状態[W],[M],[T]に
対応する全系の焦点距離f及びFナンバーFNOを併せて
示す。曲率半径riに*印が付された面は、非球面で構成
された面であることを示し、非球面の面形状を表わす前
記式(3)で定義されるものとする。また、第1〜第3G
RINレンズ(GRIN1〜GRIN3)の屈折率分布係数Niは、前
記式(1)における2i次の屈折率分布係数である。
【0071】《実施例1(正・負)》
【0072】[第1面(r1)の非球面データ] ε= 1.00000 A4=-2.419086×10-4 A6= 6.003148×10-7 A8=-4.975216×10-8 A10= 8.049209×10-10 A12=-5.229846×10−12
【0073】[第2面(r2)の非球面データ] ε= 1.00000 A4= 7.732985×10-5 A6= 5.875306×10-7 A8=-3.061730×10-8 A10=-1.238868×10-10 A12= 1.741423×10-11
【0074】[第4面(r4)の非球面データ] ε= 1.00000 A4=-2.743715×10-4 A6= 1.855858×10-6 A8=-1.953651×10-8 A10= 1.052459×10-10 A12=-1.633052×10-13
【0075】 [GRIN1の屈折率分布係数] N0… N0d= 1.77250 ,N0C= 1.76781 ,N0F= 1.78333 N1… N1d= 5.1100499×10-4 ,N1C= 5.0226358×10-4 ,N1F= 5.3287162×10-4 N2… N2d=-1.4119850×10-5 ,N2C=-1.4119850×10-5 ,N2F=-1.4119850×10-5 N3… N3d=-1.2578010×10-8 ,N3C=-1.2578000×10-8 ,N3F=-1.2578000×10-8 N4… N4d= 2.7685556×10-10,N4C= 2.7685556×10-10,N4F= 2.7685556×10-10
【0076】 [GRIN2の屈折率分布係数] N0… N0d= 1.51680 ,N0C= 1.51432 ,N0F= 1.52237 N1… N1d= 5.3808011×10-4 ,N1C= 5.3575456×10-4 ,N1F= 5.4522546×10-4 N2… N2d= 2.5868273×10-5 ,N2C= 2.5868263×10-5 ,N2F= 2.5868263×10-5 N3… N3d=-9.4117797×10-9 ,N3C=-9.4117797×10-9 ,N3F=-9.4117797×10-9 N4… N4d=-4.8052805×10-10,N4C=-4.8052810×10-10,N4F=-4.8052810×10-10
【0077】《実施例2(正・正・負)》
【0078】[第1面(r1)の非球面データ] ε= 1.0000 A4=-0.11101×10-4 A6=-0.31213×10-7 A8=-0.25714×10-9 A10=-0.21090×10-11 A12=-0.10704×10-13
【0079】[第2面(r2)の非球面データ] ε= 1.0000 A4=-0.92959×10-5 A6=-0.70696×10-7 A8=-0.71400×10-9 A10=-0.25534×10-11 A12= 0.22470×10-13
【0080】[第3面(r3)の非球面データ] ε= 1.0000 A4=-0.72892×10-4 A6= 0.18671×10-6 A8=-0.10447×10-7 A10= 0.21617×10-9 A12=-0.19349×10-11
【0081】[第4面(r4)の非球面データ] ε= 1.0000 A4=-0.79424×10-5 A6=-0.25155×10-6 A8=-0.19348×10-8 A10=-0.59649×10-10 A12= 0.11942×10-11
【0082】[第5面(r5)の非球面データ] ε= 1.0000 A4= 0.14140×10-3 A6=-0.34045×10-6 A8= 0.16645×10-8 A10=-0.11636×10-10 A12= 0.53017×10−13
【0083】[第6面(r6)の非球面データ] ε= 1.0000 A4= 0.33472×10-5 A6=-0.12069×10-6 A8= 0.44230×10-9 A10=-0.16035×10-11 A12= 0.31384×10-14
【0084】 [GRIN1の屈折率分布係数] N1… N1d= 8.2780000×10-4 ,N1C= 8.1310000×10-4 ,N1F= 8.5830000×10-4 N2… N2d= 2.7860000×10-6 ,N2C= 2.7690000×10-6 ,N2F= 2.9270000×10-6 N3… N3d= 2.0290000×10-8 ,N3C= 1.9270000×10-8 ,N3F= 2.0320000×10-8 N4… N4d= 1.6150000×10-10,N4C= 1.6400000×10-10,N4F= 1.6960000×10-10
【0085】 [GRIN2の屈折率分布係数] N1… N1d= 8.9900000×10-4 ,N1C= 8.8630000×10-4 ,N1F= 9.3140000×10-4 N2… N2d= 5.5890000×10-6 ,N2C= 5.5230000×10-6 ,N2F= 5.6930000×10-6 N3… N3d= 6.4640000×10-8 ,N3C= 6.3480000×10-8 ,N3F= 6.9370000×10-8 N4… N4d= 1.0290000×10-9 ,N4C= 1.0300000×10-9 ,N4F= 1.0040000×10-9
【0086】 [GRIN3の屈折率分布係数] N1… N1d= 1.4040000×10-3 ,N1C= 1.4240000×10-3 ,N1F= 1.3470000×10-3 N2… N2d=-1.3770000×10-7 ,N2C=-4.0950000×10-7 ,N2F= 6.3620000×10-7 N3… N3d= 1.9750000×10-9 ,N3C= 3.3610000×10-9 ,N3F=-1.6410000×10-9 N4… N4d=-1.5970000×10-11,N4C=-1.8450000×10-11,N4F=-1.0150000×10-11
【0087】実施例1は、物体側より順に、正のパワー
を有する第1群Gr1と、負のパワーを有する第2群G
r2と、から成り、群間隔を変化させることによってズ
ーミングを行う2群構成のズームレンズである。第1群
Gr1,第2群Gr2はいずれもGRINレンズ1枚か
ら成っており、第1群Gr1を構成している第1GRI
Nレンズ(GRIN1)は両凸レンズ、第2群Gr2を構成し
ている第2GRINレンズ(GRIN2)は両凹レンズであ
る。また、両凸レンズ(GRIN1)の両面と両凹レンズ(GRIN
2)の像側面は非球面である。
を有する第1群Gr1と、負のパワーを有する第2群G
r2と、から成り、群間隔を変化させることによってズ
ーミングを行う2群構成のズームレンズである。第1群
Gr1,第2群Gr2はいずれもGRINレンズ1枚か
ら成っており、第1群Gr1を構成している第1GRI
Nレンズ(GRIN1)は両凸レンズ、第2群Gr2を構成し
ている第2GRINレンズ(GRIN2)は両凹レンズであ
る。また、両凸レンズ(GRIN1)の両面と両凹レンズ(GRIN
2)の像側面は非球面である。
【0088】実施例2は、物体側より順に、正のパワー
を有する第1群Gr1と、正のパワーを有する第2群G
r2と、負のパワーを有する第3群Gr3と、から成
り、各群間隔を変化させることによってズーミングを行
う3群構成のズームレンズである。第1群Gr1〜第3
群Gr3はいずれも両面に非球面を有するGRINレン
ズ1枚から成っており、第1群Gr1を構成している第
1GRINレンズ(GRIN1)は物体側に凸の正メニスカス
レンズ、第2群Gr2を構成している第2GRINレン
ズ(GRIN2)は像側に凸の正メニスカスレンズ、第3群G
r3を構成している第3GRINレンズ(GRIN3)は物体
側に凹の負メニスカスレンズである。
を有する第1群Gr1と、正のパワーを有する第2群G
r2と、負のパワーを有する第3群Gr3と、から成
り、各群間隔を変化させることによってズーミングを行
う3群構成のズームレンズである。第1群Gr1〜第3
群Gr3はいずれも両面に非球面を有するGRINレン
ズ1枚から成っており、第1群Gr1を構成している第
1GRINレンズ(GRIN1)は物体側に凸の正メニスカス
レンズ、第2群Gr2を構成している第2GRINレン
ズ(GRIN2)は像側に凸の正メニスカスレンズ、第3群G
r3を構成している第3GRINレンズ(GRIN3)は物体
側に凹の負メニスカスレンズである。
【0089】図12,図13は、実施例1,実施例2に
それぞれ対応する収差図であり、各図中、[W]は広角
端,[M]はミドル,[T]は望遠端における諸収差(左か
ら順に、球面収差等,非点収差,歪曲;Y':像高)を示し
ている。また、各収差図中、実線(d)はd線に対する収
差、破線(SC)は正弦条件を表しており、破線(DM)と
実線(DS)は、メリディオナル面とサジタル面でのd線
に対する非点収差をそれぞれ表わしている。
それぞれ対応する収差図であり、各図中、[W]は広角
端,[M]はミドル,[T]は望遠端における諸収差(左か
ら順に、球面収差等,非点収差,歪曲;Y':像高)を示し
ている。また、各収差図中、実線(d)はd線に対する収
差、破線(SC)は正弦条件を表しており、破線(DM)と
実線(DS)は、メリディオナル面とサジタル面でのd線
に対する非点収差をそれぞれ表わしている。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明の方法によれ
ば、従来のズーム光学系よりも構成枚数が少なくコンパ
クトなズーム光学系を設計することができる。
ば、従来のズーム光学系よりも構成枚数が少なくコンパ
クトなズーム光学系を設計することができる。
【図1】ズームレンズの一般的な設計手順を示すフロー
チャート。
チャート。
【図2】本発明に係るズームレンズの設計手順を示すフ
ローチャート。
ローチャート。
【図3】第1の実施の形態における3次収差と色収差の
最適化手順を示すフローチャート。
最適化手順を示すフローチャート。
【図4】第2の実施の形態における3次収差と色収差の
最適化手順を示すフローチャート。
最適化手順を示すフローチャート。
【図5】ズーム解とGRINレンズとの関係を説明する
ためのフローチャート。
ためのフローチャート。
【図6】GRINレンズの屈折率分布の方向を説明する
ための図。
ための図。
【図7】屈折率分布の方向を変える方法を説明するため
の図。
の図。
【図8】分散の方向を変える方法を説明するための図。
【図9】GRINレンズの屈折率分布の方向をコントロ
ールして製造可能な方向にする方法を説明するための
図。
ールして製造可能な方向にする方法を説明するための
図。
【図10】実施例1のレンズ構成図。
【図11】実施例2のレンズ構成図。
【図12】実施例1の収差図。
【図13】実施例2の収差図。
Gr1 …第1群 Gr2 …第2群 Gr3 …第3群 GRIN1 …第1GRINレンズ GRIN2 …第2GRINレンズ GRIN3 …第3GRINレンズ
Claims (5)
- 【請求項1】 ズーム光学系の設計方法であって、各ズ
ーム群の設計の自由度を構成する系として、球面系と屈
折率分布系又は回折光学系と更に少なくとも1つの系と
を用いることにより、各ズーム群を光学素子1枚で構成
し、前記各ズーム群を3次収差と色収差について最適化
し、その最適化によって得られた光学解を設計スタート
データとすることを特徴とするズーム光学系の設計方
法。 - 【請求項2】 前記屈折率分布系の屈折率分布がレンズ
光軸に対して垂直な方向の屈折率分布であることを特徴
とする請求項1記載のズーム光学系の設計方法。 - 【請求項3】 前記少なくとも1つの系が非球面系であ
ることを特徴とする請求項1記載のズーム光学系の設計
方法。 - 【請求項4】 前記3次収差の最適化を前記各ズーム群
の固有係数の最適化によって行うことを特徴とする請求
項1記載のズーム光学系の設計方法。 - 【請求項5】 ズーム光学系の色収差設計方法であっ
て、以下の条件を満足するように各ズーム群を最適化
し、その最適化によって得られた光学解を設計スタート
データとすることを特徴とするズーム光学系の設計方
法; PAC≡BF(λ)-BF(d)=0 ただし、 PAC :軸上色収差、 BF(λ):各波長λでのズーム群のバックフォーカス、 BF(d):d線でのズーム群のバックフォーカス である。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9161548A JPH116959A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | ズーム光学系の設計方法 |
US09/099,276 US6166862A (en) | 1997-06-18 | 1998-06-18 | Designing method of zoom optical system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9161548A JPH116959A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | ズーム光学系の設計方法 |
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ID=15737210
Family Applications (1)
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JP9161548A Pending JPH116959A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | ズーム光学系の設計方法 |
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JP (1) | JPH116959A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008519289A (ja) * | 2004-09-14 | 2008-06-05 | シーディーエム オプティックス, インコーポレイテッド | 低い高さのイメージングシステムおよび関連方法 |
JP2008533550A (ja) | 2005-01-19 | 2008-08-21 | ドゥ ラブズ | イメージ記録および/または再現デバイスを製造するための方法、および前記方法によって得られるデバイス |
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1997
- 1997-06-18 JP JP9161548A patent/JPH116959A/ja active Pending
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1998
- 1998-06-18 US US09/099,276 patent/US6166862A/en not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
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US6166862A (en) | 2000-12-26 |
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