JPH1169598A - アナログ信号監視装置及び電力系統のディジタル保護・制御装置 - Google Patents

アナログ信号監視装置及び電力系統のディジタル保護・制御装置

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JPH1169598A
JPH1169598A JP9212953A JP21295397A JPH1169598A JP H1169598 A JPH1169598 A JP H1169598A JP 9212953 A JP9212953 A JP 9212953A JP 21295397 A JP21295397 A JP 21295397A JP H1169598 A JPH1169598 A JP H1169598A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 A/D変換データを周期的に格納するメモリ
とCPU間に演算タイミングの制約が生じる、本来の処
理以外に処理時間を割く必要がある、パリティ生成・チ
ェック回路により動作速度が制限される、重み付けの低
いビットの異常は検出し難いため十分なチェックができ
ない等の問題がある。 【解決手段】 テストパターンデータとして、全て0の
“$0000”と、全て1の“$FFFF”を設定す
る。入力信号は、アナログLPF101、102、MP
X103を経てA/D変換器104で変換される。この
変換出力と前記テストパターンデータとを交互に、且つ
サンプリング周期毎にバッファメモリ107に格納す
る。CPU108はバッファメモリ107から読み出し
たデータを検定し、バッファメモリ107の異常の有無
を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力系統等の保護・
制御、特に、保護・制御演算に悪影響を及ぼすことな
く、アナログ入力部のメモリの不良検出を行うための電
力系統のディジタル保護・制御装置及び一般的なアナロ
グ信号の監視を行う監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力系統で用いられる従来のディジタル
保護・制御装置として、例えば、「電気協同研究」第5
0巻、第1号に記載されているディジタル保護リレー
(第二世代ディジタルリレー)がある。このディジタル
保護リレーは、アナログ入力部、ディジタル演算処理
部、整定部、出力部の各々を備えて構成されている。そ
の入力部には、折返し誤差防止用のアナログフィルタ、
サンプルホールド回路、マルチプレクサ、A/D変換器
及びバッファを備えたディジタル信号処理装置が設けら
れている。この様なディジタル保護・制御装置において
は、メモリ(RAM)のチェック方法として、マイクロ
プロセッサ(CPU)がデータメモリ領域に、所定デー
タを書き込み、この書き込みデータを読み出してデータ
が一致していることをチェックするリード/ライトチェ
ックが採用されている。
【0003】また、上記以外のチェック方式として、メ
モリデータに冗長ビットを付加し、CPUのデータ読み
出し時、メモリデータと冗長ビットが所定の形になって
いることをチェックするパリティチェック(parity che
ck)方式がある。さらに、従来より、メモリのチェック
を含んだ常時監視(平衡度監視、零相電流監視、高調波
重畳監視、A/D精度チェックなど)も行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のディジタル保護・制御装置によると、CPUとメモリ
間の通常のアクセスであれば、十分にメモリのチェック
が可能であるが、例えば、A/D変換データを周期的に
格納するバッファメモリとCPU間では、以下の様な課
題が残されている。 (a)A/D変換器の変換データを書き込むタイミング
が短周期のため、CPU側で十分にタイミングを調整し
てメモリチェックする必要があり、CPUの演算タイミ
ングに制約が生じる。 (b)メモリチェックを行うために、CPUは所定デー
タの書き込み作業、読み出し作業及びチェック作業が必
要であり、本来の処理以外に処理時間を割く必要があ
る。 (c)パリティチェック方式は冗長ビットが必要であ
り、その為、パリティビットを生成する高速回路、及び
パリティをチェックする回路が必要であり、回路規模が
大きくなる。また、動作速度はパリティ生成回路とチェ
ック回路に制約される。 (d)メモリチェックを含んだ常時監視(平衡度監視な
ど)は、重み付けの低いビットの異常は検出し難く、十
分なチェックが行えない。以上のような理由から、A/
D変換データを格納するバッファメモリのメモリチェッ
クは十分とは言い難いものであった。
【0005】本発明は、上記従来技術の実情に鑑みてな
されたもので、高速回路を付加することなく、簡単な構
成によって確実にバッファメモリ異常を検出することの
できる電力系統のディジタル保護・制御装置を提供する
ことを目的としている。更に本発明の目的は、電力系統
以外の各種のアナログ信号をディジタル化してバッファ
メモリに入れた際のバッファの異常の監視を可能にする
アナログ信号監視装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電力系統の複
数の計測アナログ信号をフィルタリングする複数のフィ
ルタ手段と、該フィルタ手段の出力信号を多重化する多
重化手段と、該多重化手段の出力をサンプリングし、こ
れをディジタル信号に変換するA/D変換手段と、所定
のテストパターンデータを生成するテストデータ送出手
段と、該テストデータ送出手段の出力と前記A/D変換
手段の出力とをサンプリング周期毎に交互に格納するバ
ッファ手段と、該バッファ手段から読み出した前記テス
トデータを検定して前記バッファ手段の異常の有無をチ
ェックする第1の処理手段と、バッファ正常判定により
バッファ出力のディジタルフィルタ演算処理を行う第2
の処理手段と、第2の処理手段の出力から系統を監視
し、保護・制御を行う第3の処理手段と、を有すること
を特徴とする電力系統のディジタル保護・制御装置を開
示する。
【0007】更に本発明は、アナログ入力信号をディジ
タル信号に変換するA/D変換手段と、所定のテストパ
ターンデータを生成するテストデータ送出手段と、該テ
ストデータ送出手段の出力と前記A/D変換手段の出力
とをサンプリング周期毎に交互に格納するバッファ手段
と、該バッファ手段から読み出した前記テストデータを
検定して前記バッファ手段の異常の有無をチェックする
第1の処理手段と、バッファ正常判定によりバッファ出
力のディジタルフィルタ演算処理を行う第2の処理手段
と、第2の処理手段の出力の監視手段と、を有すること
を特徴とするアナログ信号監視装置を開示する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を基に説明する。 実施の形態1 図1は本発明による電力系統のディジタル保護・制御装
置の一実施の形態を示すブロック図である。また、図2
は図1のディジタル保護・制御装置の動作を示すタイミ
ングチャートであり、図3はメモリ内容を示す説明図で
ある。図1において、101〜102は電力系統からの
入力信号100aを取り込み、サンプリングによる折り
返し誤差を防止するためのアナログフィルタ手段として
の複数のアナログ入力ローパスフィルタ(LPF)であ
る。103は複数のアナログ入力ローパスフィルタ10
1,102の出力信号を切替信号100bに基づいて切
り替え、1本の信号に多重化する多重化手段としてのマ
ルチプレクサ(MPX)である。104はサンプル/ホ
ールド(S/H)回路を内蔵したA/D変換手段として
のアナログ/ディジタル変換器(A/D)であり、A/
D変換指令信号100cに基づいてアナログ入力信号を
ディジタル信号に変換する。105は既知データ(テス
トデータ)“0”を取り込むディジタル入力回路であ
り、106は既知データ“1”を取り込むディジタル入
力回路である。ディジタル入力回路105,106は、
夫々A/D変換器104と同一のビット数を有するよう
に構成されている。すなわち、A/D変換器104が1
6ビットであれば、ディジタル入力回路105,106
も16ビットの構成とする。A/D変換器104及びデ
ィジタル入力回路105,106は、バス112を介し
てバッファメモリ107に接続されている。この接続は
信号(セレクト信号100d,100e,100fによ
って制御される。バッファメモリ107は)A/D変換
器104、ディジタル入力回路105,106からのデ
ータを格納するバッファ手段であり、入出力ポートを2
つ備えたデュアルポートメモリ(DPM)が用いられ
る。このバッファメモリ107が、本発明の監視対象の
デバイスとなっている。このバッファメモリ107は書
き込み信号100gにより、内部のメモリセルに入力し
たデータを格納するものである。108はマイクロプロ
セッサ(CPU)であり、プログラムメモリ(ROM)
109に従って動作する。このCPU108とROM1
09により処理手段が形成される。なお、動作のタイミ
ングは、電源リセットなどのリセット状態から動く第1
の動作モードと、外部割り込み信号100hを受けて動
く第2の動作モードがある。外部割り込み信号100h
は、一定の周期毎にCPU108に印加される。110
は、保護・制御演算するための入力データを引き渡すた
めのインターフェース回路(バッファI/F)である。
111は、タイミング制御信号100b,100c,1
00d,100e,100f,100g,100hの各
々を生成するタイミング制御信号生成回路である。11
2及び113はバスである。
【0009】次に、図2を基に、図1に示したディジタ
ル保護・制御装置の動作について説明する。ここでは、
以下の(i)〜(iii) に示す仕様を前提にして説明す
る。 (i)入力チャンネルは「ch1」〜「ch16」の全
16chとする。 (ii)A/D変換器104は16ビットとする。 (iii) A/D変換器104におけるサンプリング周波数
は基本的には3.75°(データの内挿を含む)とし、
電力系統から信号を取り込むサンプリング周波数は7.
5°とする。図2において、まず、(1)及び(2)に
示すように、「ch1」〜「ch16」まで、順次、S
/HとA/D変換の指令信号100cとメモリ書き込み
指令信号100gによって入力データをA/D変換し、
これをバッファメモリ107に書き込む。図2の(3)
〜(5)に示す制御信号100d〜100fの“Lレベ
ル”の期間において、期間A〜期間Dの4つのパターン
に分割する。夫々のパターンは、重複することのないよ
うに制御する。ここでは、図3のメモリ内容に示す通
り、メモリアドレス“$0000”〜“&FFFF”に
対し、次の順序によってデータを格納する。
【0010】(1) 期間Aでは、アナログ入力「1c
h」〜「16ch」のA/D変換データを順次書き込
む。「1ch」〜「16ch」のデータを書き込むまで
に電気角3.75°の時間を要する。 (2) 期間Bでは、既知データ“$0000”を書き込
む。 (3)期間Cでは、期間Aと同様にアナログ入力3h〜
16chのA/D変換データを順次書き込む。 (4)期間Dでは、既知データ“$FFFF”を書き込
む。 以下、この4つのパターン(期間A〜期間D)を繰返す
ようにする。
【0011】次に、(6)に示すCPU割込信号によ
り、3.75°毎にCPU108に対し、割り込み信号
を発行する。割り込み信号が発行されると、CPU10
8は、基本的にはデータ入力、ディジタルフィルタ演
算、データ出力の各処理を実行する。さらに、期間B及
び期間Dの時刻に書き込んだ既知データ“$000
0”、“$0000”に対するデータ検定処理を期間C
及び期間Aで実行する。データ検定(データチェック)
処理の詳細は図3に示すフローチャートに従って説明す
る。まず、データを入力し(ステップ401)、現在の
割り込みタイミングがデータ検定1のタイミングか否か
を判定する(ステップ402)。データ検定1のタイミ
ングである場合、入力したデータが“$0000”に一
致するか否かを判定する(ステップ403)。“$00
00”に不一致の場合、「メモリ異常」を通報する(ス
テップ404)。また、ステップ402でデータ検定1
のタイミングでないことが判定された場合、データ検定
2のタイミングか否かを判定する(ステップ405)。
データ検定2のタイミングである旨の判定がなされた場
合、入力データが“$FFFF”に一致するか否かを判
定する(ステップ406)。“$FFFF”との不一致
が判定された場合、「メモリ異常」を通報する(ステッ
プ407)。この通報により、管理者等は適切な処置を
迅速にとることができる。次に、データ検定結果が異常
でない場合(ステップ403)、データ検定タイミング
でない場合(ステップ405)又はステップ406で入
力データと“$FFFF”の一致が判定された場合に
は、ディジタルフィルタ演算を実施し(ステップ40
8)、このディジタルフィルタ演算の結果を出力する
(ステップ409)。CPU108は、以上の処理を
3.75°毎に繰り返し実行する。
【0012】以上のチェック方法により、全ビット
“1”(“$FFFF”)のパターンと“0”(“$0
000”)のパターンがチェックできる結果、厳密な検
出が可能になる。また、メモリ異常が瞬時に、チェック
データを取り込む毎(7.5°周期)に判定できるた
め、より高速なチェックが行える。しかも、間欠的なメ
モリ異常についてもメモリ異常を検出することができ
る。また、チェックは実際に使用する領域のみのため、
余分なチェック時間を要することがなく、高速に異常検
出を行うことができる。なお、以上の説明では、検定デ
ータは“$0000”と“$FFFF”を用いたが、実
入力に対してデジタルフィルタ演算への影響が少ないパ
ターン、例えば、“$0001”と、このビットを反転
させたデータである“$FFFE”の組み合わせ等も可
能である。すなわち、前半のデータ(4分割の2番目)
に対し、後半のデータ(4分割した4番目)は全ビット
反転させ、且つ、その値が十分に小さいものであればよ
い。しかし、実際のデータの精度は、14ビットが一般
であるので、許容されるデータパターンは、“$000
3”と“$FFFC”、“$0002”と“$FFFE
になる。
【0013】図5は図1のCPUで実施するディジタル
フィルタの構成を示すブロック図であり、図6はフィル
タ係数導出式の一例(ローパスフィルタ)を示す説明図
である。図5において、501,502,503,50
4,505は乗算ブロック、506,507は遅延回路
ブロック、508,509,510,511は加算回路
である。乗算ブロック501は入力端に接続され、出力
端との間に加算回路508,510の各々が直列接続さ
れている。加算回路508と加算回路510の間には、
加算回路509、乗算ブロック503,505、加算回
路511の各々が直列接続されている。加算回路509
と加算回路511の間に乗算ブロック502,504が
直列接続され、加算回路508と加算回路510の中間
点と乗算ブロック503,505の中間点との間には遅
延回路ブロック506,507が直列接続されている。
そして、遅延回路ブロック506,507の中間点と乗
算ブロック502,504の中間点とが接続されてい
る。入力Xn には、期間A,CにおいてA/D変換器1
04の出力が印加される。
【0014】次に、ディジタルフィルタの伝達関数につ
いて説明する。ここでは、ディジタルフィルタの一種で
ある2次バイクワッド形IIRフィルタを例示する(I
IRフィルタ:Infinaite Inpulse Response Filter 、
再帰形フィルタ)。
【数1】H(Z)= H0 ・{(1+A1・Z-1+A2
-2)}/{(1+B1・Z-1+B2・Z-2)} 上式において、A1,A2,B1,B2,H0 は図6の係数
導出式により求めることができる。この係数導出式にお
いて、f0 は遮断周波数(−3dBの周波数)、Qは選
択度(尖鋭度)、Tはサンプリング周期(1/f0 )で
ある。上式に示すA1・Z-1の演算が遅延回路ブロック
506と乗算ブロック504、A2・Z-2の演算が遅延
回路ブロック507と乗算ブロック505、B1・Z-1
の演算が遅延回路ブロック506と乗算ブロック50
2、B2・Z-1の演算が遅延回路ブロック507と乗算
ブロック503で各々実行される。
【0015】図7の(a),(b)は図5の構成のディ
ジタルフィルタの特性例を示している。図7において、
(a)は高調波除去用のローパス形のディジタルフィル
タ(LPF)の周波数特性例を示し、(b)は高調波除
去用のバンドパス形のディジタルフィルタ(BPF)の
周波数特性例を示している。図7の(a)において、1
/2fS の点が3.75°である。また、図7の(b)
において、第3高調波(fS ×3)を−18dB減衰さ
せた仕様が高調波除去用BPFの周波数特性の仕様にな
っている。ここで、着目すべき点は、ディジタルフィル
タの周波数−ゲイン特性であり、入力信号を完全に除去
する周波数である伝送零点をサンプリング周波数の1/
2に設定していることである。このことは、内挿データ
(「0データ」及び「−1データ」:負の最小値)を周
期的に含んだ入力データをディジタルフィルタ処理する
場合に特に有効となる。
【0016】この詳細について、図8を用いて説明す
る。図中、(a)は入力信号波形、(b)は入力信号波
形のパワースペクトル、(c)は出力信号波形、(d)
は出力信号波形のパワースペクトルを示している。図8
の(a)はメモリチェック用のチェックデータ(「0デ
ータ」及び「−1データ」)をアナログフィルタを介し
た入力信号の間に取り込んだ時の入力信号波形を示し、
7.5°で入力データをサンプリングし、その中間にチ
ェックデータを内挿している。この波形を周波数分析
し、パワースペクトルを見ると(b)の様になり、基本
波f1 、若干の高調波fn 及び1/2fS の信号成分を
含んでいることがわかる。特に、1/2fS の周波数成
分が多く含んでいることがわかる。この波形を入力波形
として、上記したローパス形ディジタルフィルタ演算を
施すと、図8の(c)の如く、正弦波上に3.75°毎
にデータが内挿された形になる。位相の遅れは、ディジ
タルフィルタの周波数特性により生じる。この波形を同
様に周波数分析してパワースペクトルを見ると、図8
(d)に示すように、ディジタルフィルタの特性で、高
調波成分fn が減衰し、さらに1/2fS に生じた成分
が大幅に除去される。これは、ディジタルフィルタの伝
送零点を1/2fS の周波数に存在するようにしたた
め、1/2fS に生じた成分が大幅に除去できた為であ
る。すなわち、メモリチェック用に取り込んだチェック
データはディジタルフィルタを介すことにより、ディジ
タルフィルタ以降の保護・制御演算を行う保護・制御手
段(図示せず)での保護・制御演算に悪影響を及ぼすこ
とがない。
【0017】以上の様に、内挿データを含めた入力デー
タのディジタルフィルタ演算処理に際し、サンプリング
周波数の1/2に伝送零点を設けたことにより、内挿に
よる影響を完全に除去できるとともに、所望の入力デー
タ(高調波を除去したデータ)を得ることができる。サ
ンプリング周波数の1/2に伝送零点を設けるフィルタ
としては、低域通過形ディジタルフィルタ(LPF)の
ほか、帯域通過形ディジタルフィルタ(BPF)があ
る。これらフィルタの特性は、フィルタ係数の変更によ
って所望の特性を自由に得ることができる。以上説明し
た本発明のメモリチェック方法を用いることにより、保
護・制御演算に悪影響を及ぼすことなく、バッファメモ
リのチェックを厳密に実施でき、より高信頼性なシステ
ムを構築することができる。上記実施の形態において
は、メモリチェック用のチェックデータをも含めてフィ
ルタ演算処理するようにしたが、メモリチェック用の信
号は省いて、実際に電力系統から入力した信号のみをフ
ィルタ演算処理するようにしても実現できることは十分
理解できることである。
【0018】実施の形態2 上記実施の形態においては、図8の(a)に示すよう
に、1回の処理は、入力→“$0000”→入力→“$
FFFF”の4分割の構成から成るものとした。また、
その時のフィルタ特性は(b)の如く、伝送零点周波数
はfS /2であった。これに対し、第2の実施の形態に
おいては、(c)に示すように、1回の処理を8分割
し、入力→“$0000”→“$FFFF”→“$00
00”→入力→“$FFFF”→“$0000”→“$
FFFF”にしている。この場合、伝送零点周波数は
(d)に示すように、fS /4に設定される。このよう
に、内挿する検定データ数を増加させ、フィルタの伝送
零点周波数を変更することができる。
【0019】尚、電力系統の計測アナログ信号の例で述
べたが、プラントやプロセスからのアナログ信号の監視
・制御、計測系からのアナログ信号の監視・制御にも適
用できる。また監視・制御以外の処理にも適用できる。
これらの例では、当然にディジタルフィルタの出力側に
は本来の監視手段を持つ。
【0020】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明によれ
ば、電力系統のディジタル保護・制御装置や一般のアナ
ログ入力信号の監視装置等でのアナログ入力部のバッフ
ァメモリのチェックが高速かつ厳密に行え、且つ、保護
・制御演算に悪影響を及ぼすことがなく、高信頼度なシ
ステムを構築することができる。また、実際に使用する
領域のみをチェックするため、余分なチェック時間がか
かることがなく、高速に異常を検出することができる。
更に、バッファメモリのチェックを厳密に実施できるた
め、高信頼性なシステムの構築が可能になる。また、テ
ストデータを内挿してサンプリング周期を実際のアナロ
グ入力信号の1/2の周期でデジタルフィルタ処理を行
うことにより、時間軸上の分解能を実入力信号の取り込
みの2倍に高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタル保護・制御装置の実施の形
態を示すブロック図である。
【図2】図1の構成によるディジタル保護・制御装置の
動作を示すタイミング波形図である。
【図3】図1のバッファメモリの格納状況を示す説明図
である。
【図4】本発明のディジタル保護・制御装置の処理例を
示すフローチャートである。
【図5】ディジタルフィルタの構成例を示すブロック図
である。
【図6】図5の各部におけるフィルタ係数の導出式を示
す説明図である。
【図7】ディジタルフィルタの周波数特性図である。
【図8】入出力信号波形図及びパワースペクトル波形図
である。
【図9】本発明の第1の実施の形態と第2の実施の形態
の各々の信号格納形式の説明図、及び周波数特性図であ
る。
【符号の説明】
101,102 アナログ入力ローパスフィルタ(LP
F) 103 マルチプレクサ(MPX) 104 アナログ/ディジタル(A/D)変換器 105,106 ディジタル入力回路 107 バッファメモリ 108 マイクロプロセッサ(CPU) 109 ROM 111 タイミング制御回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力信号をディジタル信号に変
    換するA/D変換手段と、所定のテストパターンデータ
    を生成するテストデータ送出手段と、該テストデータ送
    出手段の出力と前記A/D変換手段の出力とをサンプリ
    ング周期毎に交互に格納するバッファ手段と、該バッフ
    ァ手段から読み出した前記テストデータを検定して前記
    バッファ手段の異常の有無をチェックする第1の処理手
    段と、バッファ正常判定によりバッファ出力のディジタ
    ルフィルタ演算処理を行う第2の処理手段と、第2の処
    理手段の出力の監視手段と、を有することを特徴とする
    アナログ信号監視装置。
  2. 【請求項2】 前記テストパターンデータは、全ビット
    が0と全ビットが1のデータとからなり、夫々のデータ
    は交互に前記バッファ手段に格納されると共に、前記全
    ビットが0と前記全ビットが1のデータの間に前記A/
    D変換手段の出力を内挿して前記バッファ手段へ格納
    し、或いは、前記全ビットが0又は1のデータの一方が
    前記バッファ手段に2回格納された後、前記A/D変換
    手段の出力を内挿して前記バッファ手段に格納すること
    を特徴とする請求項1記載のアナログ信号監視装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の処理手段は、サンプリング周
    波数の1/2又は1/4の周波数を伝送零点に設定して
    前記ディジタルフィルタ演算処理を行うことを特徴とす
    る請求項1記載のアナログ信号監視装置。
  4. 【請求項4】 第2の処理手段は、バッファ正常判定の
    他に、データ検定タイミングでない時か入力データとテ
    ストデータの一部が一致した時かのいずれかでも作動す
    るものとした請求項1記載のアナログ信号監視装置。
  5. 【請求項5】 電力系統の複数の計測アナログ信号をフ
    ィルタリングする複数のフィルタ手段と、該フィルタ手
    段の出力信号を多重化する多重化手段と、該多重化手段
    の出力をサンプリングし、これをディジタル信号に変換
    するA/D変換手段と、所定のテストパターンデータを
    生成するテストデータ送出手段と、該テストデータ送出
    手段の出力と前記A/D変換手段の出力とをサンプリン
    グ周期毎に交互に格納するバッファ手段と、該バッファ
    手段から読み出した前記テストデータを検定して前記バ
    ッファ手段の異常の有無をチェックする第1の処理手段
    と、バッファ正常判定によりバッファ出力のディジタル
    フィルタ演算処理を行う第2の処理手段と、第2の処理
    手段の出力から系統を監視し、保護・制御を行う第3の
    処理手段と、を有することを特徴とする電力系統のディ
    ジタル保護・制御装置。
  6. 【請求項6】 前記テストパターンデータは、全ビット
    が0と全ビットが1のデータとからなり、夫々のデータ
    は交互に前記バッファ手段に格納されることを特徴とす
    る請求項5記載の電力系統のディジタル保護・制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記全ビットが0と前記全ビットが1の
    データの間に前記A/D変換手段の出力を内挿して前記
    バッファ手段へ格納し、或いは、前記全ビットが0又は
    1のデータの一方が前記バッファ手段に2回格納された
    後、前記A/D変換手段の出力を内挿して前記バッファ
    手段に格納することを特徴とする請求項6記載の電力系
    統のディジタル保護・制御装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の処理手段は、サンプリング周
    波数の1/2又は1/4の周波数を伝送零点に設定して
    前記ディジタルフィルタ演算処理を行うことを特徴とす
    る請求項5記載の電力系統のディジタル保護・制御装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第2の処理手段は、前記バッファ手
    段から読み出した前記テストパターンデータが予め設定
    した内容と異なるときに前記バッファ手段の異常を示す
    通報を行うことを特徴とする請求項5記載の電力系統の
    ディジタル保護・制御装置。
  10. 【請求項10】 第2の処理手段は、バッファ正常判定
    の他に、データ検定タイミングでない時か入力データと
    テストデータの一部が一致した時かのいずれかでも作動
    するものとした請求項5記載の電力系統のディジタル保
    護・制御装置。
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KR20150001771A (ko) * 2012-05-21 2015-01-06 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 보호 계전 장치의 동작 시험 시스템
WO2020083664A1 (de) * 2018-10-26 2020-04-30 Phoenix Contact Gmbh & Co. Kg Messgeraet

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