JPH1168460A - デジタル温度補償型水晶発振器 - Google Patents
デジタル温度補償型水晶発振器Info
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- JPH1168460A JPH1168460A JP9218744A JP21874497A JPH1168460A JP H1168460 A JPH1168460 A JP H1168460A JP 9218744 A JP9218744 A JP 9218744A JP 21874497 A JP21874497 A JP 21874497A JP H1168460 A JPH1168460 A JP H1168460A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 高い周波数安定度を有し、高品質の基準クロ
ックを定常的に生成することが可能なデジタル温度補償
型水晶発振器を提供すること。 【解決手段】 デジタル温度補償型水晶発振器は、発振
回路部10と制御回路部20を備えている。制御回路部
20は、複数の温度領域の夫々に対応した複数の制御電
圧算出式を予め備えている。複数の制御電圧算出式は、
1次以上の関数により定められるものである。更に、隣
り合う温度領域に夫々対応する制御電圧算出式は、隣り
合う温度領域間の境界となる温度を検出した際に等しい
値を導出するように定められている。制御回路部20
は、このような制御電圧算出式を用いて、水晶振動子1
2近傍の温度を検出して、複数の制御電圧算出式から当
該温度に対応する一の制御電圧算出式を選択してデジタ
ル演算処理を行って制御電圧を算出する。
ックを定常的に生成することが可能なデジタル温度補償
型水晶発振器を提供すること。 【解決手段】 デジタル温度補償型水晶発振器は、発振
回路部10と制御回路部20を備えている。制御回路部
20は、複数の温度領域の夫々に対応した複数の制御電
圧算出式を予め備えている。複数の制御電圧算出式は、
1次以上の関数により定められるものである。更に、隣
り合う温度領域に夫々対応する制御電圧算出式は、隣り
合う温度領域間の境界となる温度を検出した際に等しい
値を導出するように定められている。制御回路部20
は、このような制御電圧算出式を用いて、水晶振動子1
2近傍の温度を検出して、複数の制御電圧算出式から当
該温度に対応する一の制御電圧算出式を選択してデジタ
ル演算処理を行って制御電圧を算出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水晶振動子近傍の
温度に応じて発振周波数偏差を補償するための機能を有
する温度補償型水晶発振器に関し、特に、デジタル制御
にて当該補償を行うデジタル温度補償型水晶発振器に関
する。
温度に応じて発振周波数偏差を補償するための機能を有
する温度補償型水晶発振器に関し、特に、デジタル制御
にて当該補償を行うデジタル温度補償型水晶発振器に関
する。
【0002】
【従来の技術】水晶発振器は、デジタル携帯電話やGP
S(Global Positioning System )受信機等のデジタル
通信機器において、基準クロックを発生するために用い
られている。このような用途に用いられる水晶発振器
は、高い周波数安定度を満たすことが要求されている。
具体的には、周波数安定度として、発振周波数偏差を中
心周波数f0を基準として±2〜3ppm以内に押さえ
ることが、要求されている。尚、発振周波数偏差とは、
所望とする中心周波数(若しくは所定周波数)に対する
発振周波数の変化率Δf/f0をいう。
S(Global Positioning System )受信機等のデジタル
通信機器において、基準クロックを発生するために用い
られている。このような用途に用いられる水晶発振器
は、高い周波数安定度を満たすことが要求されている。
具体的には、周波数安定度として、発振周波数偏差を中
心周波数f0を基準として±2〜3ppm以内に押さえ
ることが、要求されている。尚、発振周波数偏差とは、
所望とする中心周波数(若しくは所定周波数)に対する
発振周波数の変化率Δf/f0をいう。
【0003】この種の水晶発振器において一般に用いら
れている水晶振動子としては、ATカット水晶振動子が
挙げられる。ATカット水晶振動子は、図5に示される
ような温度周波数変化特性を有している。即ち、ATカ
ット水晶振動子は、その切り出し角度に依存して、温度
の上昇に応じて周波数偏差が略3次曲線状に変化するよ
うな周波数変化特性を有している。尚、図5における周
波数偏差は、25度における水晶振動子による共振周波
数を基準として示してある。図5から明らかなように、
ATカット水晶振動子による共振周波数の周波数偏差
は、温度によっては、±2〜3ppmの範囲内におさま
らない場合がある。このATカット水晶振動子による共
振周波数の周波数偏差は、該ATカット水晶振動子を用
いた水晶発振器の発振周波数偏差とダイレクトに関係し
ている。従って、何等温度補償を行わなければ、ATカ
ット水晶振動子を用いた水晶発振器は、上述した高い周
波数安定度を満たすことができない。
れている水晶振動子としては、ATカット水晶振動子が
挙げられる。ATカット水晶振動子は、図5に示される
ような温度周波数変化特性を有している。即ち、ATカ
ット水晶振動子は、その切り出し角度に依存して、温度
の上昇に応じて周波数偏差が略3次曲線状に変化するよ
うな周波数変化特性を有している。尚、図5における周
波数偏差は、25度における水晶振動子による共振周波
数を基準として示してある。図5から明らかなように、
ATカット水晶振動子による共振周波数の周波数偏差
は、温度によっては、±2〜3ppmの範囲内におさま
らない場合がある。このATカット水晶振動子による共
振周波数の周波数偏差は、該ATカット水晶振動子を用
いた水晶発振器の発振周波数偏差とダイレクトに関係し
ている。従って、何等温度補償を行わなければ、ATカ
ット水晶振動子を用いた水晶発振器は、上述した高い周
波数安定度を満たすことができない。
【0004】この種の温度補償を行う技術としては、本
発明の発明者らが特願平8−289559号において提
案したものが挙げられる。この提案した温度補償型水晶
発振器は、半導体集積回路技術を用いて構成されるもの
であり、高精度の温度補償を行えるものである一方で、
その主要部がアナログ処理回路技術に基づいたものであ
るため、低消費電流化の要求に十分に応えることができ
ない場合が生じることがあった。
発明の発明者らが特願平8−289559号において提
案したものが挙げられる。この提案した温度補償型水晶
発振器は、半導体集積回路技術を用いて構成されるもの
であり、高精度の温度補償を行えるものである一方で、
その主要部がアナログ処理回路技術に基づいたものであ
るため、低消費電流化の要求に十分に応えることができ
ない場合が生じることがあった。
【0005】一方、低消費電流化の要求を満たすものと
して、デジタル演算処理によって温度補償の制御を行う
デジタル温度補償型水晶発振器がある。デジタル温度補
償型水晶発振器は、CMOSデジタルIC技術を適用し
て構成される。CMOSデジタルIC技術とは、CMO
S(Complementary Metal Oxide Semiconductor )半導
体を用いたデジタル処理技術である。CMOS半導体が
状態をスイッチする際にのみ電流を流す性質を有してい
るため、CMOSデジタルIC技術を適用すると、低消
費電流化を図ることができる。
して、デジタル演算処理によって温度補償の制御を行う
デジタル温度補償型水晶発振器がある。デジタル温度補
償型水晶発振器は、CMOSデジタルIC技術を適用し
て構成される。CMOSデジタルIC技術とは、CMO
S(Complementary Metal Oxide Semiconductor )半導
体を用いたデジタル処理技術である。CMOS半導体が
状態をスイッチする際にのみ電流を流す性質を有してい
るため、CMOSデジタルIC技術を適用すると、低消
費電流化を図ることができる。
【0006】従来、様々なデジタル演算処理により制御
を行うデジタル温度補償型水晶発振器が提案されてい
る。その中から、代表的な動作を行うデジタル温度補償
型水晶発振器(従来例)について、一例を挙げて説明す
る。
を行うデジタル温度補償型水晶発振器が提案されてい
る。その中から、代表的な動作を行うデジタル温度補償
型水晶発振器(従来例)について、一例を挙げて説明す
る。
【0007】従来例のデジタル温度補償型水晶発振器
は、水晶振動子を備えた発振回路部と、デジタル演算処
理に基づく制御にて発振回路部の温度補償を行うための
制御回路部とを有している。発振回路部は、水晶振動子
の圧電効果による呈するインダクタンス性を利用して所
望とする周波数の信号を生成するためのものである。特
に、温度補償型水晶発振器の発振回路部は、水晶振動子
に接続されたバリキャップを備えている。このバリキャ
ップに印加する電圧が変化すると、発振周波数が変化す
る。一方、制御回路部は、このバリキャップに印加する
電圧を制御することにより、発振回路部における周波数
偏差の温度補償を行うためのものである。詳しくは、制
御回路部は、温度センサー、A/Dコンバータ、メモ
リ、デジタル演算処理部、D/Aコンバータを備えてお
り、温度センサーにて発振回路部の備える水晶振動子近
傍の温度を検出すると共に対応する電圧信号(アナログ
信号)に変換すると、更にA/Dコンバータにより電圧
信号をデジタル化して、その信号に基づいて、メモリに
格納されたプログラムに従ってデジタル演算処理部にて
演算処理を行って制御量を割り出し、D/Aコンバータ
によりアナログ信号に変換してバリキャップに制御電圧
として印加する。
は、水晶振動子を備えた発振回路部と、デジタル演算処
理に基づく制御にて発振回路部の温度補償を行うための
制御回路部とを有している。発振回路部は、水晶振動子
の圧電効果による呈するインダクタンス性を利用して所
望とする周波数の信号を生成するためのものである。特
に、温度補償型水晶発振器の発振回路部は、水晶振動子
に接続されたバリキャップを備えている。このバリキャ
ップに印加する電圧が変化すると、発振周波数が変化す
る。一方、制御回路部は、このバリキャップに印加する
電圧を制御することにより、発振回路部における周波数
偏差の温度補償を行うためのものである。詳しくは、制
御回路部は、温度センサー、A/Dコンバータ、メモ
リ、デジタル演算処理部、D/Aコンバータを備えてお
り、温度センサーにて発振回路部の備える水晶振動子近
傍の温度を検出すると共に対応する電圧信号(アナログ
信号)に変換すると、更にA/Dコンバータにより電圧
信号をデジタル化して、その信号に基づいて、メモリに
格納されたプログラムに従ってデジタル演算処理部にて
演算処理を行って制御量を割り出し、D/Aコンバータ
によりアナログ信号に変換してバリキャップに制御電圧
として印加する。
【0008】また、従来例のデジタル温度補償型水晶発
振器は、図6に示されるように、温度変化に応じて階段
状の制御を行っていた。即ち、従来例のデジタル温度補
償型水晶発振器は、制御範囲となる全温度範囲を複数の
温度領域に分け、バリキャップに印加する制御電圧とし
て、各温度領域ごとに対応する一定値の電圧を選択して
周波数制御を行っている。
振器は、図6に示されるように、温度変化に応じて階段
状の制御を行っていた。即ち、従来例のデジタル温度補
償型水晶発振器は、制御範囲となる全温度範囲を複数の
温度領域に分け、バリキャップに印加する制御電圧とし
て、各温度領域ごとに対応する一定値の電圧を選択して
周波数制御を行っている。
【0009】このような構成を備える従来例のデジタル
温度補償型水晶発振器は、制御後の周波数偏差の絶対値
という観点から見ると、比較的精度の高い制御を行うこ
とができるものとされている。
温度補償型水晶発振器は、制御後の周波数偏差の絶対値
という観点から見ると、比較的精度の高い制御を行うこ
とができるものとされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例のデジタル温度補償型水晶発振器は、以下に示
すような種々の問題点を有していた。
た従来例のデジタル温度補償型水晶発振器は、以下に示
すような種々の問題点を有していた。
【0011】第1に、従来例のデジタル温度補償型水晶
発振器は、高品質の基準クロックを定常的に生成するこ
とが困難であるという問題点を有していた。従来例のデ
ジタル温度補償型水晶発振器においては、上述したよう
に、各温度領域毎に対応する一定値の電圧を選択するよ
うにして温度補償を行っている。そのため、ある温度領
域と隣り合う温度領域との境界となる温度に着目する
と、選択される制御電圧は、急激に変化することとな
る。結果として、制御後の周波数偏差は、図7に示され
るように、温度の上昇に応じて鋸歯状に変化することと
なる。周波数偏差がこのような温度特性を有するという
ことは、制御電圧が切り替わる温度を挟んだ温度範囲に
て該水晶発振器が動作している場合において、該水晶発
振器における発振出力の位相が急激に変化する可能性が
あることを意味する。このような発振出力の位相の急激
な変化は、結果として、基準クロックとしての品質の低
下をもたらす。
発振器は、高品質の基準クロックを定常的に生成するこ
とが困難であるという問題点を有していた。従来例のデ
ジタル温度補償型水晶発振器においては、上述したよう
に、各温度領域毎に対応する一定値の電圧を選択するよ
うにして温度補償を行っている。そのため、ある温度領
域と隣り合う温度領域との境界となる温度に着目する
と、選択される制御電圧は、急激に変化することとな
る。結果として、制御後の周波数偏差は、図7に示され
るように、温度の上昇に応じて鋸歯状に変化することと
なる。周波数偏差がこのような温度特性を有するという
ことは、制御電圧が切り替わる温度を挟んだ温度範囲に
て該水晶発振器が動作している場合において、該水晶発
振器における発振出力の位相が急激に変化する可能性が
あることを意味する。このような発振出力の位相の急激
な変化は、結果として、基準クロックとしての品質の低
下をもたらす。
【0012】第2に、従来例のデジタル温度補償型水晶
発振器は、要求される周波数安定度を達成するために、
非常に大きなコストを要するという問題点を有してい
た。従来例のデジタル温度補償型水晶発振器において、
要求されている周波数安定度を満たすためには、即ち、
周波数偏差を所望とする範囲内に押さえるためには、温
度領域の数を多くして、細かな制御を行う必要がある。
この点について前述の図7を用いて詳細に説明する。図
7は、各温度領域の温度幅を5℃として、−30℃〜+
80℃の温度範囲を20以上の温度領域に分割し、温度
補償を行った場合における制御後の周波数偏差ついて示
したものである。図7を参照すると、周波数偏差とし
て、例えば、−30℃〜−20℃付近等において、±2
ppmに近い値が示されている。従来例のデジタル温度
補償型水晶発振器において、この±2ppmの周波数偏
差を更に小さな値に補償するためには、温度領域の温度
幅を5℃よりも狭くしなければならない。ここで、従来
例のデジタル温度補償型水晶発振器は、実際の生産工程
において、現状の温度幅であっても20点以上の温度特
性を測定する必要があり、そのために非常に大きなコス
トを要している。従って、温度補償による精度を向上さ
せるために、これ以上各温度領域の温度幅を狭くするこ
とは、更なるコスト高を招くことになるため、現実的で
はない。
発振器は、要求される周波数安定度を達成するために、
非常に大きなコストを要するという問題点を有してい
た。従来例のデジタル温度補償型水晶発振器において、
要求されている周波数安定度を満たすためには、即ち、
周波数偏差を所望とする範囲内に押さえるためには、温
度領域の数を多くして、細かな制御を行う必要がある。
この点について前述の図7を用いて詳細に説明する。図
7は、各温度領域の温度幅を5℃として、−30℃〜+
80℃の温度範囲を20以上の温度領域に分割し、温度
補償を行った場合における制御後の周波数偏差ついて示
したものである。図7を参照すると、周波数偏差とし
て、例えば、−30℃〜−20℃付近等において、±2
ppmに近い値が示されている。従来例のデジタル温度
補償型水晶発振器において、この±2ppmの周波数偏
差を更に小さな値に補償するためには、温度領域の温度
幅を5℃よりも狭くしなければならない。ここで、従来
例のデジタル温度補償型水晶発振器は、実際の生産工程
において、現状の温度幅であっても20点以上の温度特
性を測定する必要があり、そのために非常に大きなコス
トを要している。従って、温度補償による精度を向上さ
せるために、これ以上各温度領域の温度幅を狭くするこ
とは、更なるコスト高を招くことになるため、現実的で
はない。
【0013】そこで、本発明は、高品質の基準クロック
を定常的に生成することが可能であり、コストを低減し
つつ要求される周波数安定度を達成することのできるデ
ジタル温度補償型水晶発振器を提供することを目的とす
る。
を定常的に生成することが可能であり、コストを低減し
つつ要求される周波数安定度を達成することのできるデ
ジタル温度補償型水晶発振器を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するための手段として、以下に示すデジタル温度
補償型水晶発振器を提供する。
を解決するための手段として、以下に示すデジタル温度
補償型水晶発振器を提供する。
【0015】本発明によれば、第1のデジタル温度補償
型水晶発振器として、水晶振動子及びバリキャップを有
する発振回路部と、前記水晶振動子近傍の温度に応じて
デジタル演算処理に基づき前記バリキャップに印加する
制御電圧を制御することにより前記発振回路部に対する
温度補償を行うための制御回路部とを備えたデジタル温
度補償型水晶発振器において、前記制御回路部は、当該
制御回路部の制御対象範囲となる全温度範囲を夫々所定
の温度幅を有するようにして複数の温度領域に分割し、
該複数の温度領域の夫々に対応して温度の1次以上の関
数により定められる複数の制御電圧算出式を予め備えて
おり、前記水晶振動子近傍の温度を検出して、当該検出
した温度に応じて前記複数の制御電圧算出式から一の前
記制御電圧算出式を選択し、該選択された制御電圧算出
式を用いて前記検出した温度に応じて前記バリキャップ
に印加すべき前記制御電圧を算出することを特徴とする
デジタル温度補償型水晶発振器が得られる。
型水晶発振器として、水晶振動子及びバリキャップを有
する発振回路部と、前記水晶振動子近傍の温度に応じて
デジタル演算処理に基づき前記バリキャップに印加する
制御電圧を制御することにより前記発振回路部に対する
温度補償を行うための制御回路部とを備えたデジタル温
度補償型水晶発振器において、前記制御回路部は、当該
制御回路部の制御対象範囲となる全温度範囲を夫々所定
の温度幅を有するようにして複数の温度領域に分割し、
該複数の温度領域の夫々に対応して温度の1次以上の関
数により定められる複数の制御電圧算出式を予め備えて
おり、前記水晶振動子近傍の温度を検出して、当該検出
した温度に応じて前記複数の制御電圧算出式から一の前
記制御電圧算出式を選択し、該選択された制御電圧算出
式を用いて前記検出した温度に応じて前記バリキャップ
に印加すべき前記制御電圧を算出することを特徴とする
デジタル温度補償型水晶発振器が得られる。
【0016】また、本発明によれば、第2のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第1のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記複数の制御電圧算出式の
夫々は、一の前記温度領域に対応する一の前記制御電圧
算出式と他の前記温度領域に対応する他の前記制御電圧
算出式とが、前記一の温度領域と前記他の温度領域との
境界の温度に応じて、同じ値の前記制御電圧を導出する
ようにして定められた関数であることを特徴とするデジ
タル温度補償型水晶発振器が得られる。
度補償型水晶発振器として、前記第1のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記複数の制御電圧算出式の
夫々は、一の前記温度領域に対応する一の前記制御電圧
算出式と他の前記温度領域に対応する他の前記制御電圧
算出式とが、前記一の温度領域と前記他の温度領域との
境界の温度に応じて、同じ値の前記制御電圧を導出する
ようにして定められた関数であることを特徴とするデジ
タル温度補償型水晶発振器が得られる。
【0017】更に、本発明によれば、第3のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第1又は第2のいずれ
かのデジタル温度補償型水晶発振器において、前記制御
回路部は、前記水晶振動子近傍の温度を検出して、当該
温度に対応する検出電圧を、アナログ信号である検出電
圧信号として出力するための温度センサーと、該温度セ
ンサーに接続され、該温度センサーの出力する前記検出
電圧信号を受けて、アナログ/デジタル変換し、前記検
出電圧に対応するデジタル量を有する前記デジタル検出
信号として出力するためのA/Dコンバータと、前記複
数の制御電圧算出式と前記制御を行うためのプログラム
とを格納したメモリと、前記A/Dコンバータ及び前記
メモリに接続され、前記A/Dコンバータから前記デジ
タル検出信号を受けて、前記プログラムに従い前記複数
の制御電圧算出式を用いて演算処理を行い、前記制御電
圧に対応する制御データであって、デジタルデータとし
ての前記制御データを出力するためのデジタル演算処理
部と、該デジタル演算処理部に接続され、前記制御デー
タを受けて、デジタル/アナログ変換し、前記制御電圧
として出力するためのD/Aコンバータとを備えること
を特徴とするデジタル温度補償型水晶発振器が得られ
る。
度補償型水晶発振器として、前記第1又は第2のいずれ
かのデジタル温度補償型水晶発振器において、前記制御
回路部は、前記水晶振動子近傍の温度を検出して、当該
温度に対応する検出電圧を、アナログ信号である検出電
圧信号として出力するための温度センサーと、該温度セ
ンサーに接続され、該温度センサーの出力する前記検出
電圧信号を受けて、アナログ/デジタル変換し、前記検
出電圧に対応するデジタル量を有する前記デジタル検出
信号として出力するためのA/Dコンバータと、前記複
数の制御電圧算出式と前記制御を行うためのプログラム
とを格納したメモリと、前記A/Dコンバータ及び前記
メモリに接続され、前記A/Dコンバータから前記デジ
タル検出信号を受けて、前記プログラムに従い前記複数
の制御電圧算出式を用いて演算処理を行い、前記制御電
圧に対応する制御データであって、デジタルデータとし
ての前記制御データを出力するためのデジタル演算処理
部と、該デジタル演算処理部に接続され、前記制御デー
タを受けて、デジタル/アナログ変換し、前記制御電圧
として出力するためのD/Aコンバータとを備えること
を特徴とするデジタル温度補償型水晶発振器が得られ
る。
【0018】また、本発明によれば、第4のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第3のデジタル温度補
償型水晶発振器において、二つの端子を備え、一端を前
記D/Aコンバータに接続され、他端を前記バリキャッ
プ及び前記水晶振動子の接続点に接続され、前記発振回
路部と前記制御回路部とを交流的に分離すると共に前記
制御電圧を前記バリキャップに印加するための交流分離
素子を更に備えることを特徴とするデジタル温度補償型
水晶発振器が得られる。
度補償型水晶発振器として、前記第3のデジタル温度補
償型水晶発振器において、二つの端子を備え、一端を前
記D/Aコンバータに接続され、他端を前記バリキャッ
プ及び前記水晶振動子の接続点に接続され、前記発振回
路部と前記制御回路部とを交流的に分離すると共に前記
制御電圧を前記バリキャップに印加するための交流分離
素子を更に備えることを特徴とするデジタル温度補償型
水晶発振器が得られる。
【0019】また、本発明によれば、第5のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第4のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記交流分離素子は、交流的
に分離するために十分な抵抗値を有する抵抗であること
を特徴とするデジタル温度補償型水晶発振器が得られ
る。
度補償型水晶発振器として、前記第4のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記交流分離素子は、交流的
に分離するために十分な抵抗値を有する抵抗であること
を特徴とするデジタル温度補償型水晶発振器が得られ
る。
【0020】また、本発明によれば、第6のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第4のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記交流分離素子は、交流的
に分離するために十分に高いインダクタンスを有するコ
イル素子であることを特徴とするデジタル温度補償型水
晶発振器が得られる。
度補償型水晶発振器として、前記第4のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記交流分離素子は、交流的
に分離するために十分に高いインダクタンスを有するコ
イル素子であることを特徴とするデジタル温度補償型水
晶発振器が得られる。
【0021】更に、本発明によれば、第7のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第3乃至第6のいずれ
かのデジタル温度補償型水晶発振器において、前記温度
領域は、9つ以下であることを特徴とするデジタル温度
補償型水晶発振器が得られる。
度補償型水晶発振器として、前記第3乃至第6のいずれ
かのデジタル温度補償型水晶発振器において、前記温度
領域は、9つ以下であることを特徴とするデジタル温度
補償型水晶発振器が得られる。
【0022】また、本発明によれば、第8のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第3乃至第7のいずれ
かのデジタル温度補償型水晶発振器において、前記複数
の制御電圧算出式は、全て温度の1次関数であり、当該
1次関数で表される前記複数の制御電圧算出式の夫々に
おける1次係数は、対応する前記温度領域の最高温度及
び最低温度を検出した際に前記バリキャップに対して夫
々印加すべき制御電圧である最大制御電圧及び最小制御
電圧と、当該温度領域における前記所定の温度幅に相当
する温度幅電圧とを用いて、前記最大制御電圧から前記
最小制御電圧を引いた差電圧全体を前記温度幅電圧にて
割って得られる値で示されることを特徴とするデジタル
温度補償型水晶発振器が得られる。
度補償型水晶発振器として、前記第3乃至第7のいずれ
かのデジタル温度補償型水晶発振器において、前記複数
の制御電圧算出式は、全て温度の1次関数であり、当該
1次関数で表される前記複数の制御電圧算出式の夫々に
おける1次係数は、対応する前記温度領域の最高温度及
び最低温度を検出した際に前記バリキャップに対して夫
々印加すべき制御電圧である最大制御電圧及び最小制御
電圧と、当該温度領域における前記所定の温度幅に相当
する温度幅電圧とを用いて、前記最大制御電圧から前記
最小制御電圧を引いた差電圧全体を前記温度幅電圧にて
割って得られる値で示されることを特徴とするデジタル
温度補償型水晶発振器が得られる。
【0023】また、本発明によれば、第9のデジタル温
度補償型水晶発振器として、前記第8のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記複数の制御電圧算出式
は、夫々、対応する前記1次係数と、前記検出電圧と、
前記対応する温度領域における最低温度を検出した際に
得られる前記検出電圧である最低検出電圧と、前記最小
制御電圧とを用いて、前記検出電圧から前記最低検出電
圧を引いて得られる電圧差に前記1次係数を掛け合わ
せ、更に掛け合わせた結果に前記最小制御電圧を足して
得られる値で示されることを特徴とするデジタル温度補
償型水晶発振器が得られる。
度補償型水晶発振器として、前記第8のデジタル温度補
償型水晶発振器において、前記複数の制御電圧算出式
は、夫々、対応する前記1次係数と、前記検出電圧と、
前記対応する温度領域における最低温度を検出した際に
得られる前記検出電圧である最低検出電圧と、前記最小
制御電圧とを用いて、前記検出電圧から前記最低検出電
圧を引いて得られる電圧差に前記1次係数を掛け合わ
せ、更に掛け合わせた結果に前記最小制御電圧を足して
得られる値で示されることを特徴とするデジタル温度補
償型水晶発振器が得られる。
【0024】更に、本発明によれば、第10のデジタル
温度補償型水晶発振器として、前記第8のデジタル温度
補償型水晶発振器において、前記複数の制御電圧算出式
は、夫々、対応する前記1次係数と、前記検出電圧と、
前記対応する温度領域における最高温度を検出した際に
得られる前記検出電圧である最高温度電圧と、前記最大
制御電圧とを用いて、前記検出電圧から前記最高検出電
圧を引いて得られる電圧差に前記1次係数を掛け合わ
せ、更に掛け合わせた結果に前記最大制御電圧を足して
得られる値で示されることを特徴とするデジタル温度補
償型水晶発振器。
温度補償型水晶発振器として、前記第8のデジタル温度
補償型水晶発振器において、前記複数の制御電圧算出式
は、夫々、対応する前記1次係数と、前記検出電圧と、
前記対応する温度領域における最高温度を検出した際に
得られる前記検出電圧である最高温度電圧と、前記最大
制御電圧とを用いて、前記検出電圧から前記最高検出電
圧を引いて得られる電圧差に前記1次係数を掛け合わ
せ、更に掛け合わせた結果に前記最大制御電圧を足して
得られる値で示されることを特徴とするデジタル温度補
償型水晶発振器。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態によ
るデジタル温度補償型水晶発振器について、図1乃至図
4を用いて説明する。
るデジタル温度補償型水晶発振器について、図1乃至図
4を用いて説明する。
【0026】本実施の形態によるデジタル温度補償型水
晶発振器は、図1に示されるような構成を備えている。
即ち、本実施の形態によるデジタル温度補償型水晶発振
器は、水晶振動子11及びバリキャップ12を備える発
振回路部10、デジタル演算処理に基づく制御にて発振
回路部10の温度補償を行うための制御回路部20、交
流分離素子30を備えている。
晶発振器は、図1に示されるような構成を備えている。
即ち、本実施の形態によるデジタル温度補償型水晶発振
器は、水晶振動子11及びバリキャップ12を備える発
振回路部10、デジタル演算処理に基づく制御にて発振
回路部10の温度補償を行うための制御回路部20、交
流分離素子30を備えている。
【0027】発振回路部10は、水晶振動子11の圧電
効果に基づくインダクタンス性を利用して、所望の周波
数の信号を発振出力として出力する。バリキャップ12
は、水晶振動子11に接続されており、印加される電圧
の変化に従い、キャパシタンスを変化させる。バリキャ
ップ12の容量が変化すると、発振回路部10から出力
される発振出力の発振周波数が変化する。
効果に基づくインダクタンス性を利用して、所望の周波
数の信号を発振出力として出力する。バリキャップ12
は、水晶振動子11に接続されており、印加される電圧
の変化に従い、キャパシタンスを変化させる。バリキャ
ップ12の容量が変化すると、発振回路部10から出力
される発振出力の発振周波数が変化する。
【0028】制御回路部20は、水晶振動子11の近傍
の温度に応じて、発振周波数偏差の補償を行うための制
御電圧を出力する。詳しくは、制御回路部20は、水晶
振動子11の近傍の温度を検出して、デジタル量に変換
し、当該温度に応じてバリキャップ12に印加すべき制
御電圧をデジタル処理にて算出して交流分離素子30を
介して発振回路部10に対して出力する。
の温度に応じて、発振周波数偏差の補償を行うための制
御電圧を出力する。詳しくは、制御回路部20は、水晶
振動子11の近傍の温度を検出して、デジタル量に変換
し、当該温度に応じてバリキャップ12に印加すべき制
御電圧をデジタル処理にて算出して交流分離素子30を
介して発振回路部10に対して出力する。
【0029】特に、本実施の形態において、制御回路部
20は、次のようにして、制御電圧を算出する。まず、
制御回路部20は、複数の温度領域の夫々に対応する複
数の制御電圧算出式を予め備えている。ここで、複数の
温度領域は、夫々、所定の温度幅を有するようにして、
制御回路部20の制御対象範囲となる全温度範囲を分割
したものである。これらの温度領域は、従来例において
は同一の温度幅を有することとしていたが、本実施の形
態においては、異なるものであっても良い。また、本実
施の形態において、各制御電圧算出式は、予め定められ
た1次以上の関数で表される。更に、各制御電圧算出式
は、対応する温度領域の隣り合う制御電圧算出式と、隣
り合う温度領域間の境界となる温度に応じて導出する制
御電圧が等しくなるようにして、定められた関数であ
る。このような複数の制御電圧算出式を予め備えた制御
回路部20は、まず、水晶振動子11近傍の温度を検出
する。その上で、制御回路部20は、検出した温度の属
する温度領域に応じて複数の制御電圧算出式から一の制
御電圧算出式を選択し、検出した温度から、選択した制
御電圧算出式を用いて、バリキャップ12に対して印加
すべき制御電圧を算出する。実際には、制御回路部20
は、温度そのものでなく、温度に等価的な量(特に、本
実施の形態においては電圧)に基づき、制御電圧を算出
する。詳しくは、本実施の形態による制御回路部20
は、図2に示されるような構成を備える。即ち、本実施
の形態による制御回路部20は、温度センサー21、A
/Dコンバータ22、メモリ23、デジタル演算処理部
24、D/Aコンバータ25を備えている。温度センサ
ー21は、水晶振動子11近傍の温度を検出して、当該
温度に対応する検出電圧を、アナログ信号である検出電
圧信号として出力する。A/Dコンバータ22は、温度
センサー21に接続され、温度センサー21の出力する
検出電圧信号を受けて、アナログ/デジタル変換し、デ
ジタル検出信号として出力する。従って、このデジタル
検出信号は、検出電圧信号の示す検出電圧と等価なデジ
タル量を有する。メモリ23は、予め定められた複数の
制御電圧算出式と、制御を行うためのプログラムとを格
納している。デジタル演算処理部24は、A/Dコンバ
ータ22及びメモリ23に接続されている。デジタル演
算処理部24は、A/Dコンバータ22からデジタル検
出信号を受けて、メモリ23に格納されているプログラ
ムに従って、複数の制御電圧算出式を用いて、上述のよ
うな制御電圧算出のための演算処理を行う。また、デジ
タル演算処理部24は、演算処理の結果として制御電圧
に対応する制御データを算出すると、このデジタルデー
タとしての制御データをD/Aコンバータ25に対して
出力する。D/Aコンバータ25は、デジタル演算処理
部24に接続されており、デジタル演算処理部24から
の制御データを受けて、デジタル/アナログ変換し、バ
リキャップ12に印加すべき制御電圧として出力する。
20は、次のようにして、制御電圧を算出する。まず、
制御回路部20は、複数の温度領域の夫々に対応する複
数の制御電圧算出式を予め備えている。ここで、複数の
温度領域は、夫々、所定の温度幅を有するようにして、
制御回路部20の制御対象範囲となる全温度範囲を分割
したものである。これらの温度領域は、従来例において
は同一の温度幅を有することとしていたが、本実施の形
態においては、異なるものであっても良い。また、本実
施の形態において、各制御電圧算出式は、予め定められ
た1次以上の関数で表される。更に、各制御電圧算出式
は、対応する温度領域の隣り合う制御電圧算出式と、隣
り合う温度領域間の境界となる温度に応じて導出する制
御電圧が等しくなるようにして、定められた関数であ
る。このような複数の制御電圧算出式を予め備えた制御
回路部20は、まず、水晶振動子11近傍の温度を検出
する。その上で、制御回路部20は、検出した温度の属
する温度領域に応じて複数の制御電圧算出式から一の制
御電圧算出式を選択し、検出した温度から、選択した制
御電圧算出式を用いて、バリキャップ12に対して印加
すべき制御電圧を算出する。実際には、制御回路部20
は、温度そのものでなく、温度に等価的な量(特に、本
実施の形態においては電圧)に基づき、制御電圧を算出
する。詳しくは、本実施の形態による制御回路部20
は、図2に示されるような構成を備える。即ち、本実施
の形態による制御回路部20は、温度センサー21、A
/Dコンバータ22、メモリ23、デジタル演算処理部
24、D/Aコンバータ25を備えている。温度センサ
ー21は、水晶振動子11近傍の温度を検出して、当該
温度に対応する検出電圧を、アナログ信号である検出電
圧信号として出力する。A/Dコンバータ22は、温度
センサー21に接続され、温度センサー21の出力する
検出電圧信号を受けて、アナログ/デジタル変換し、デ
ジタル検出信号として出力する。従って、このデジタル
検出信号は、検出電圧信号の示す検出電圧と等価なデジ
タル量を有する。メモリ23は、予め定められた複数の
制御電圧算出式と、制御を行うためのプログラムとを格
納している。デジタル演算処理部24は、A/Dコンバ
ータ22及びメモリ23に接続されている。デジタル演
算処理部24は、A/Dコンバータ22からデジタル検
出信号を受けて、メモリ23に格納されているプログラ
ムに従って、複数の制御電圧算出式を用いて、上述のよ
うな制御電圧算出のための演算処理を行う。また、デジ
タル演算処理部24は、演算処理の結果として制御電圧
に対応する制御データを算出すると、このデジタルデー
タとしての制御データをD/Aコンバータ25に対して
出力する。D/Aコンバータ25は、デジタル演算処理
部24に接続されており、デジタル演算処理部24から
の制御データを受けて、デジタル/アナログ変換し、バ
リキャップ12に印加すべき制御電圧として出力する。
【0030】交流分離素子30は、発振回路部10と制
御回路部20とを交流的に分離するためのものである。
交流分離素子30は、二つの端子を備えており、一端を
D/Aコンバータ25に接続されており、他端をバリキ
ャップ12と水晶振動子の接続点に接続されている。従
って、交流分離素子30は、発振回路部10と制御回路
部20とを交流的に分離しながら、D/Aコンバータ2
5の出力する制御電圧をバリキャップ12に対して印加
することができる。本実施の形態においては、交流分離
素子30として、抵抗を用いた例を示す(図2参照)。
この抵抗値は、発振回路部10の特性に合わせて適宜選
択される。尚、交流分離素子30として、抵抗の代わり
に、コイル素子を用いても良い。但し、この場合、コイ
ル素子は、発振回路部10と制御回路部20とを交流的
に分離するために十分なインダクタンスを有する必要が
ある。
御回路部20とを交流的に分離するためのものである。
交流分離素子30は、二つの端子を備えており、一端を
D/Aコンバータ25に接続されており、他端をバリキ
ャップ12と水晶振動子の接続点に接続されている。従
って、交流分離素子30は、発振回路部10と制御回路
部20とを交流的に分離しながら、D/Aコンバータ2
5の出力する制御電圧をバリキャップ12に対して印加
することができる。本実施の形態においては、交流分離
素子30として、抵抗を用いた例を示す(図2参照)。
この抵抗値は、発振回路部10の特性に合わせて適宜選
択される。尚、交流分離素子30として、抵抗の代わり
に、コイル素子を用いても良い。但し、この場合、コイ
ル素子は、発振回路部10と制御回路部20とを交流的
に分離するために十分なインダクタンスを有する必要が
ある。
【0031】以下に、制御回路部の動作等につき、+3
分のATカット水晶振動子に対して、温度領域の温度幅
を15℃として、制御電圧を決定し、温度補償を行った
場合を例に挙げて、図3及び図4を用いて説明する。図
3は、+3分のATカット水晶振動子の温度周波数変化
特性と、その周波数変化特性を補償するための本具体例
における制御電圧を示す。図4は、図3に示される制御
電圧をもって温度補償を行った後の発振回路部全体とし
ての温度周波数変化特性を示す。
分のATカット水晶振動子に対して、温度領域の温度幅
を15℃として、制御電圧を決定し、温度補償を行った
場合を例に挙げて、図3及び図4を用いて説明する。図
3は、+3分のATカット水晶振動子の温度周波数変化
特性と、その周波数変化特性を補償するための本具体例
における制御電圧を示す。図4は、図3に示される制御
電圧をもって温度補償を行った後の発振回路部全体とし
ての温度周波数変化特性を示す。
【0032】本具体例における制御電圧算出式は、図3
から理解されるように、水晶振動子12近傍の温度に従
って変化する制御電圧を導出するための1次の関数で表
される。実際には、前述の通り、水晶振動子12近傍の
温度は、温度センサー21により検出電圧として検出さ
れ、更に、A/Dコンバータ22によりデジタル化さ
れ、デジタル検出信号としてデジタル演算処理部24に
対して入力される。従って、前述の1次関数は、A/D
コンバータ22からデジタル演算処理部24に対して入
力されるデジタル検出信号の示すデジタル量を変数とす
るものである。
から理解されるように、水晶振動子12近傍の温度に従
って変化する制御電圧を導出するための1次の関数で表
される。実際には、前述の通り、水晶振動子12近傍の
温度は、温度センサー21により検出電圧として検出さ
れ、更に、A/Dコンバータ22によりデジタル化さ
れ、デジタル検出信号としてデジタル演算処理部24に
対して入力される。従って、前述の1次関数は、A/D
コンバータ22からデジタル演算処理部24に対して入
力されるデジタル検出信号の示すデジタル量を変数とす
るものである。
【0033】ここで、以下に制御電圧算出式の具体例を
説明するにあたって、まず、制御電圧算出式の各要素に
ついての定義を行う。
説明するにあたって、まず、制御電圧算出式の各要素に
ついての定義を行う。
【0034】複数の温度領域は、温度の低い方から順番
を付し、その順番をn(nは、1以上の整数)で表され
る。また、n番目の温度領域における最高温度及び最低
温度が検出された場合における検出電圧は、夫々、V
n-Temp.max及びVn-Temp.minで表される。Vn-Temp.max
からVn-Temp.minを引いて得られる差電圧、即ち、n番
目の温度領域における温度幅に対応した電圧は、ΔVn
で示される。検出電圧がVn-Temp.max及びVn-Temp.min
を示す場合に、バリキャップ12に印加すべき制御電圧
は、夫々、Vn-Cont.max及びVn-Cont.minで示される。
尚、一般に、検出電圧はVTempで示され、Vn-Tempが検
出された場合における制御電圧はVContで示される。実
際には、各電圧は、夫々、等価なデジタル量で表され、
デジタル演算処理部24にて取り扱われる。
を付し、その順番をn(nは、1以上の整数)で表され
る。また、n番目の温度領域における最高温度及び最低
温度が検出された場合における検出電圧は、夫々、V
n-Temp.max及びVn-Temp.minで表される。Vn-Temp.max
からVn-Temp.minを引いて得られる差電圧、即ち、n番
目の温度領域における温度幅に対応した電圧は、ΔVn
で示される。検出電圧がVn-Temp.max及びVn-Temp.min
を示す場合に、バリキャップ12に印加すべき制御電圧
は、夫々、Vn-Cont.max及びVn-Cont.minで示される。
尚、一般に、検出電圧はVTempで示され、Vn-Tempが検
出された場合における制御電圧はVContで示される。実
際には、各電圧は、夫々、等価なデジタル量で表され、
デジタル演算処理部24にて取り扱われる。
【0035】このような各種記号で示される電圧によ
り、各制御電圧算出式における1次係数An は、下記数
1式により定められる。
り、各制御電圧算出式における1次係数An は、下記数
1式により定められる。
【0036】
【数1】 即ち、各制御電圧算出式における1次係数An は、対応
する温度領域の最高温度及び最低温度を検出した際にバ
リキャップ12に対して夫々印加すべき制御電圧である
最大制御電圧及び最小制御電圧Vn-Cont.max及びV
n-Cont.minと、対応する温度領域における温度幅に相当
する温度幅電圧ΔVn とを用いて、最大制御電圧V
n-Cont.maxから最小制御電圧Vn-Cont.minを引いた値全
体(Vn-Cont.max−Vn-Cont.min)を温度幅電圧ΔVn
にて割って得られる値で示される。
する温度領域の最高温度及び最低温度を検出した際にバ
リキャップ12に対して夫々印加すべき制御電圧である
最大制御電圧及び最小制御電圧Vn-Cont.max及びV
n-Cont.minと、対応する温度領域における温度幅に相当
する温度幅電圧ΔVn とを用いて、最大制御電圧V
n-Cont.maxから最小制御電圧Vn-Cont.minを引いた値全
体(Vn-Cont.max−Vn-Cont.min)を温度幅電圧ΔVn
にて割って得られる値で示される。
【0037】更に、このようにして定められる1次係数
An と先に規定の各種電圧を用いて、各制御電圧算出式
は、以下のように表される。尚、本具体例においては、
制御電圧算出式として、同じ検出電圧に対して同じ制御
電圧を導出する2つの1次関数で示される式を例示す
る。
An と先に規定の各種電圧を用いて、各制御電圧算出式
は、以下のように表される。尚、本具体例においては、
制御電圧算出式として、同じ検出電圧に対して同じ制御
電圧を導出する2つの1次関数で示される式を例示す
る。
【0038】一方の1次関数で示される制御電圧算出式
は、下記数2式により定められる。
は、下記数2式により定められる。
【0039】
【数2】 即ち、各制御電圧算出式は、対応する1次係数An と、
検出電圧VTempと、対応する温度領域における最低温度
を検出した際に得られる検出電圧である最低検出電圧V
n-Temp.minと、最低検出電圧Vn-Temp.minを検出した際
における制御電圧である最小制御電圧Vn-Cont.minとを
用いて、検出電圧VTempから最低検出電圧Vn-Temp.min
を引いて得られる差電圧全体(VTemp−Vn-Temp.min)
に1次係数An を掛け合わせ、更に掛け合わせた結果
(An ・(VTemp−Vn-Temp.min))に最小制御電圧V
n-Cont.minを足して得られる値で示される。
検出電圧VTempと、対応する温度領域における最低温度
を検出した際に得られる検出電圧である最低検出電圧V
n-Temp.minと、最低検出電圧Vn-Temp.minを検出した際
における制御電圧である最小制御電圧Vn-Cont.minとを
用いて、検出電圧VTempから最低検出電圧Vn-Temp.min
を引いて得られる差電圧全体(VTemp−Vn-Temp.min)
に1次係数An を掛け合わせ、更に掛け合わせた結果
(An ・(VTemp−Vn-Temp.min))に最小制御電圧V
n-Cont.minを足して得られる値で示される。
【0040】また、他方の1次関数で示される制御電圧
算出式は、下記数3式により定められる。
算出式は、下記数3式により定められる。
【0041】
【数3】 即ち、各制御電圧算出式は、対応する1次係数An と、
検出電圧VTempと、対応する温度領域における最高温度
を検出した際に得られる検出電圧である最高検出電圧V
n-Temp.maxと、最高検出電圧Vn-Temp.maxを検出した際
における制御電圧である最大制御電圧Vn-Cont.maxとを
用いて、検出電圧VTempから最高検出電圧Vn-Temp.max
を引いて得られる差電圧全体(VTemp−Vn-Temp.max)
に1次係数An を掛け合わせ、更に掛け合わせた結果
(An ・(VTemp−Vn-Temp.max))に最大制御電圧V
n-Cont.maxを足して得られる値で示される。
検出電圧VTempと、対応する温度領域における最高温度
を検出した際に得られる検出電圧である最高検出電圧V
n-Temp.maxと、最高検出電圧Vn-Temp.maxを検出した際
における制御電圧である最大制御電圧Vn-Cont.maxとを
用いて、検出電圧VTempから最高検出電圧Vn-Temp.max
を引いて得られる差電圧全体(VTemp−Vn-Temp.max)
に1次係数An を掛け合わせ、更に掛け合わせた結果
(An ・(VTemp−Vn-Temp.max))に最大制御電圧V
n-Cont.maxを足して得られる値で示される。
【0042】(2)及び(3)式を参照すれば理解され
るように、2種類の制御電圧算出式とも、同じ検出電圧
に対して同じ制御電圧を導出するためのものである。
るように、2種類の制御電圧算出式とも、同じ検出電圧
に対して同じ制御電圧を導出するためのものである。
【0043】(2)及び(3)式のいずれかの制御電圧
算出式を用いて算出した制御電圧をバリキャップ12に
対して印加することにより、発振回路部10から出力さ
れる発振出力の発振周波数は、図4に示されるように、
温度補償される。
算出式を用いて算出した制御電圧をバリキャップ12に
対して印加することにより、発振回路部10から出力さ
れる発振出力の発振周波数は、図4に示されるように、
温度補償される。
【0044】図4を参照すると理解されるように、本実
施の形態においては各温度領域の温度幅を一律に15℃
としたが、制御後の発振周波数における周波数偏差は、
要求される±2ppm以内を十分に満たしている。この
ことから理解されるように、各温度領域の温度幅を従来
例に比べて大幅に広げた場合であっても、本具体例によ
る温度補償型水晶発振器においては、高い周波数安定度
を満たすことができる。また、本具体例においては、温
度領域の個数を9個とすることができたため、組立・調
整工程においてサンプルする温度の数を10点で済むこ
ととなる。従って、本具体例においては、従来例に比較
して、組立・調整工程のコストの低減が図られている。
尚、本実施の形態においては、温度領域の温度幅を一律
に15℃として説明してきたが、水晶振動子の周波数変
化特性がもともと小さい温度近辺においては、温度幅を
より大きくするなどしても良く、温度幅が必ずしも等間
隔である必要はない。また、容易に想像し得るように、
温度領域の個数を9個以下、即ちサンプルする温度の数
を10点以下とすることも可能であり、より大幅な組立
・調整工程のコストの低減を図ることも可能である。ま
た、図4から明らかなように、本実施の形態において
は、隣り合う温度領域の夫々に対応する制御電圧算出式
が、隣り合う温度領域間における境界となる温度にて等
しい制御電圧を算出するように定められていることか
ら、従来例において問題とされた温度補償後の周波数偏
差における急激な変化は生じない。従って、本実施の形
態によれば、水晶発振器における発振出力の位相が急激
に変化することがないことから、基準クロックとしての
品質の低下を防ぐことができる。
施の形態においては各温度領域の温度幅を一律に15℃
としたが、制御後の発振周波数における周波数偏差は、
要求される±2ppm以内を十分に満たしている。この
ことから理解されるように、各温度領域の温度幅を従来
例に比べて大幅に広げた場合であっても、本具体例によ
る温度補償型水晶発振器においては、高い周波数安定度
を満たすことができる。また、本具体例においては、温
度領域の個数を9個とすることができたため、組立・調
整工程においてサンプルする温度の数を10点で済むこ
ととなる。従って、本具体例においては、従来例に比較
して、組立・調整工程のコストの低減が図られている。
尚、本実施の形態においては、温度領域の温度幅を一律
に15℃として説明してきたが、水晶振動子の周波数変
化特性がもともと小さい温度近辺においては、温度幅を
より大きくするなどしても良く、温度幅が必ずしも等間
隔である必要はない。また、容易に想像し得るように、
温度領域の個数を9個以下、即ちサンプルする温度の数
を10点以下とすることも可能であり、より大幅な組立
・調整工程のコストの低減を図ることも可能である。ま
た、図4から明らかなように、本実施の形態において
は、隣り合う温度領域の夫々に対応する制御電圧算出式
が、隣り合う温度領域間における境界となる温度にて等
しい制御電圧を算出するように定められていることか
ら、従来例において問題とされた温度補償後の周波数偏
差における急激な変化は生じない。従って、本実施の形
態によれば、水晶発振器における発振出力の位相が急激
に変化することがないことから、基準クロックとしての
品質の低下を防ぐことができる。
【0045】尚、本実施の形態において、制御電圧算出
式は、全て温度(検出電圧)の1次関数として、説明し
てきたが、2次以上の関数であっても良く、本実施の形
態に制限されるものではない。
式は、全て温度(検出電圧)の1次関数として、説明し
てきたが、2次以上の関数であっても良く、本実施の形
態に制限されるものではない。
【0046】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、各温度領域に対する制御電圧を一定に限らなくし、
温度領域の数を低減したことにより、組立・調整工程に
おけるコストの低減を図りつつ要求される周波数安定度
を達成することのできるデジタル温度補償型水晶発振器
が得られる。
ば、各温度領域に対する制御電圧を一定に限らなくし、
温度領域の数を低減したことにより、組立・調整工程に
おけるコストの低減を図りつつ要求される周波数安定度
を達成することのできるデジタル温度補償型水晶発振器
が得られる。
【0047】また、本発明によれば、各温度領域間の境
界となる温度において算出される制御電圧が等しくなる
ように、各温度領域に対応する制御電圧算出式を定めた
ことから、制御後の発振周波数においても従来問題とさ
れていた急激な位相変化が生じることがなく、高品質の
基準クロックを定常的に生成することが可能であるデジ
タル温度補償型水晶発振器が得られる。
界となる温度において算出される制御電圧が等しくなる
ように、各温度領域に対応する制御電圧算出式を定めた
ことから、制御後の発振周波数においても従来問題とさ
れていた急激な位相変化が生じることがなく、高品質の
基準クロックを定常的に生成することが可能であるデジ
タル温度補償型水晶発振器が得られる。
【図1】本発明の実施の形態のデジタル温度補償型水晶
発振器の概略的な構成を示す図である。
発振器の概略的な構成を示す図である。
【図2】図1に示される本実施の形態のデジタル温度補
償型水晶発振器における制御回路部20の構成をより詳
細に示した図である。
償型水晶発振器における制御回路部20の構成をより詳
細に示した図である。
【図3】本実施の形態のデジタル温度補償型水晶発振器
における具体的な制御方法を示す図である。
における具体的な制御方法を示す図である。
【図4】図3に示される制御を行った後における発振回
路部の発振出力の温度周波数変化特性を示す図である。
路部の発振出力の温度周波数変化特性を示す図である。
【図5】ATカット水晶振動子の温度周波数変化特性を
示す図である。
示す図である。
【図6】従来例のデジタル温度補償型水晶発振器におけ
る制御方法を示す図である。
る制御方法を示す図である。
【図7】図6に示される制御を行った後における発振回
路部の発振出力の温度周波数変化特性を示す図である。
路部の発振出力の温度周波数変化特性を示す図である。
10 発振回路部 11 水晶振動子 12 バリキャップ 20 制御回路部 30 交流分離素子
Claims (10)
- 【請求項1】 水晶振動子及びバリキャップを有する発
振回路部と、前記水晶振動子近傍の温度に応じてデジタ
ル演算処理に基づき前記バリキャップに印加する制御電
圧を制御することにより前記発振回路部に対する温度補
償を行うための制御回路部とを備えたデジタル温度補償
型水晶発振器において、 前記制御回路部は、当該制御回路部の制御対象範囲とな
る全温度範囲を夫々所定の温度幅を有するようにして複
数の温度領域に分割し、該複数の温度領域の夫々に対応
して温度の1次以上の関数により定められる複数の制御
電圧算出式を予め備えており、前記水晶振動子近傍の温
度を検出して、当該検出した温度に応じて前記複数の制
御電圧算出式から一の前記制御電圧算出式を選択し、該
選択された制御電圧算出式を用いて前記検出した温度に
応じて前記バリキャップに印加すべき前記制御電圧を算
出することを特徴とするデジタル温度補償型水晶発振
器。 - 【請求項2】 請求項1に記載のデジタル温度補償型水
晶発振器において、 前記複数の制御電圧算出式の夫々は、一の前記温度領域
に対応する一の前記制御電圧算出式と他の前記温度領域
に対応する他の前記制御電圧算出式とが、前記一の温度
領域と前記他の温度領域との境界の温度に応じて、同じ
値の前記制御電圧を導出するようにして定められた関数
であることを特徴とするデジタル温度補償型水晶発振
器。 - 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載のデジ
タル温度補償型水晶発振器において、 前記制御回路部は、 前記水晶振動子近傍の温度を検出して、当該温度に対応
する検出電圧を、アナログ信号である検出電圧信号とし
て出力するための温度センサーと、 該温度センサーに接続され、該温度センサーの出力する
前記検出電圧信号を受けて、アナログ/デジタル変換
し、前記検出電圧に対応するデジタル量を有する前記デ
ジタル検出信号として出力するためのA/Dコンバータ
と、 前記複数の制御電圧算出式と前記制御を行うためのプロ
グラムとを格納したメモリと、 前記A/Dコンバータ及び前記メモリに接続され、前記
A/Dコンバータから前記デジタル検出信号を受けて、
前記プログラムに従い前記複数の制御電圧算出式を用い
て演算処理を行い、前記制御電圧に対応する制御データ
であって、デジタルデータとしての前記制御データを出
力するためのデジタル演算処理部と、 該デジタル演算処理部に接続され、前記制御データを受
けて、デジタル/アナログ変換し、前記制御電圧として
出力するためのD/Aコンバータとを備えることを特徴
とするデジタル温度補償型水晶発振器。 - 【請求項4】 請求項3に記載のデジタル温度補償型水
晶発振器において、 二つの端子を備え、一端を前記D/Aコンバータに接続
され、他端を前記バリキャップ及び前記水晶振動子の接
続点に接続され、前記発振回路部と前記制御回路部とを
交流的に分離すると共に前記制御電圧を前記バリキャッ
プに印加するための交流分離素子を更に備えることを特
徴とするデジタル温度補償型水晶発振器。 - 【請求項5】 請求項4に記載のデジタル温度補償型水
晶発振器において、 前記交流分離素子は、交流的に分離するために十分な抵
抗値を有する抵抗であることを特徴とするデジタル温度
補償型水晶発振器。 - 【請求項6】 請求項4に記載のデジタル温度補償型水
晶発振器において、 前記交流分離素子は、交流的に分離するために十分に高
いインダクタンスを有するコイル素子であることを特徴
とするデジタル温度補償型水晶発振器。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
のデジタル温度補償型水晶発振器において、 前記温度領域は、9つ以下であることを特徴とするデジ
タル温度補償型水晶発振器。 - 【請求項8】 請求項3乃至請求項7のいずれかに記載
のデジタル温度補償型水晶発振器において、 前記複数の制御電圧算出式は、全て温度の1次関数であ
り、 当該1次関数で表される前記複数の制御電圧算出式の夫
々における1次係数は、対応する前記温度領域の最高温
度及び最低温度を検出した際に前記バリキャップに対し
て夫々印加すべき制御電圧である最大制御電圧及び最小
制御電圧と、当該温度領域における前記所定の温度幅に
相当する温度幅電圧とを用いて、前記最大制御電圧から
前記最小制御電圧を引いた差電圧全体を前記温度幅電圧
にて割って得られる値で示されることを特徴とするデジ
タル温度補償型水晶発振器。 - 【請求項9】 請求項8に記載のデジタル温度補償型水
晶発振器において、 前記複数の制御電圧算出式は、夫々、対応する前記1次
係数と、前記検出電圧と、前記対応する温度領域におけ
る最低温度を検出した際に得られる前記検出電圧である
最低検出電圧と、前記最小制御電圧とを用いて、前記検
出電圧から前記最低検出電圧を引いて得られる電圧差に
前記1次係数を掛け合わせ、更に掛け合わせた結果に前
記最小制御電圧を足して得られる値で示されることを特
徴とするデジタル温度補償型水晶発振器。 - 【請求項10】 請求項8に記載のデジタル温度補償型
水晶発振器において、 前記複数の制御電圧算出式は、夫々、対応する前記1次
係数と、前記検出電圧と、前記対応する温度領域におけ
る最高温度を検出した際に得られる前記検出電圧である
最高温度電圧と、前記最大制御電圧とを用いて、前記検
出電圧から前記最高検出電圧を引いて得られる電圧差に
前記1次係数を掛け合わせ、更に掛け合わせた結果に前
記最大制御電圧を足して得られる値で示されることを特
徴とするデジタル温度補償型水晶発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9218744A JPH1168460A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | デジタル温度補償型水晶発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9218744A JPH1168460A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | デジタル温度補償型水晶発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1168460A true JPH1168460A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16724748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9218744A Withdrawn JPH1168460A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | デジタル温度補償型水晶発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1168460A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115328259A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-11-11 | 长江先进存储产业创新中心有限责任公司 | 温度处理电路、温度处理方法及存储器 |
-
1997
- 1997-08-13 JP JP9218744A patent/JPH1168460A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115328259A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-11-11 | 长江先进存储产业创新中心有限责任公司 | 温度处理电路、温度处理方法及存储器 |
CN115328259B (zh) * | 2022-08-12 | 2023-10-27 | 长江先进存储产业创新中心有限责任公司 | 温度处理电路、温度处理方法及存储器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041102 |