JPH1168309A - 内層回路入り積層板の製造方法 - Google Patents

内層回路入り積層板の製造方法

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JPH1168309A
JPH1168309A JP22961997A JP22961997A JPH1168309A JP H1168309 A JPH1168309 A JP H1168309A JP 22961997 A JP22961997 A JP 22961997A JP 22961997 A JP22961997 A JP 22961997A JP H1168309 A JPH1168309 A JP H1168309A
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JP
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conductor
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pattern
dummy pattern
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JP22961997A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Hamatsu
力 濱津
Akira Nagi
章 名木
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導体パターン11及びガイドマーク12を表
面に形成した内層用基板10と、熱硬化性樹脂組成物を
ガラスクロスに含浸したプリプレグ20とを積層した
後、加熱・加圧して製造する内層回路入り積層板の製造
方法であって、寸法精度の優れた内層回路入り積層板が
得られる、内層回路入り積層板の製造方法を提供する。 【解決手段】 内層用基板10の、導体パターン11及
びガイドマーク12を形成した部分を除く表面のうち、
ガイドマーク12とガイドマーク12を結ぶ部分の少な
くとも一方の表面に、ダミーパターン13を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造に使用される、内層回路入り積層板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電気・電子機器等に、多層プリント配線
板が使用されている。この多層プリント配線板は、導体
パターンを形成した内層用基板と、熱硬化性樹脂組成物
をガラスクロスに含浸したプリプレグを積み重ね、更に
そのプリプレグの最外層に金属箔を配して積層した後、
この積層物を加熱・加圧することにより成形して内層回
路入り積層板を作製する。
【0003】次いで、その内層回路入り積層板に以後の
工程で基準となるガイド穴を形成した後、このガイド穴
を基準にしてドリルマシンで穴あけをし、次いで、この
ドリルマシンであけたドリル穴に、内層の導体パターン
と外層の金属箔を導通するスルホールメッキ皮膜を形成
すると共に、外層の金属箔をエッチングして外層回路を
形成する方法により多層プリント配線板は製造されてい
る。なお、ガイド穴をあける位置に対応する部分の内層
用基板には、あらかじめガイドマークを形成しておき、
成形後、内層のガイドマークの中心に合わせて、ガイド
穴をあけることにより、内層の導体パターンとドリル穴
の位置を位置合わせすることが行われている。
【0004】なお、上記積層物を加熱・加圧して内層回
路入り積層板を作製するとき、プリプレグ中の熱硬化性
樹脂組成物が硬化収縮して内層の導体パターンの寸法が
収縮するため、あらかじめ試作により加熱・加圧時の導
体パターンの収縮量を求めておき、導体パターン及びガ
イドマークの大きさ・間隔を、全体にその収縮率に相当
する比率で拡大(スケーリング)して形成した内層用基
板を用いて、内層回路入り積層板を製造することが行わ
れている。しかし、導体パターン及びガイドマークをス
ケーリングして形成した内層用基板を用いた場合であっ
ても、内層の導体パターンとドリル穴の位置にずれが発
生する場合があるという問題があり、寸法精度の優れた
内層回路入り積層板が得られる、内層回路入り積層板の
製造方法が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、導体パターン及びガイドマークを表面に形成した
内層用基板と、熱硬化性樹脂組成物をガラスクロスに含
浸したプリプレグとを積層した後、加熱・加圧して製造
する内層回路入り積層板の製造方法であって、寸法精度
の優れた内層回路入り積層板が得られる、内層回路入り
積層板の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
内層回路入り積層板の製造方法は、導体パターン及び複
数のガイドマークを表面に形成した内層用基板と、熱硬
化性樹脂組成物をガラスクロスに含浸したプリプレグと
を積層した後、加熱・加圧して製造する内層回路入り積
層板の製造方法において、導体パターン及び複数のガイ
ドマークを表面に形成した内層用基板が、導体パターン
及びガイドマークを形成した部分を除く表面のうち、ガ
イドマークとガイドマークを結ぶ部分の少なくとも一方
の表面に、ダミーパターンを形成していることを特徴と
する。
【0007】本発明の請求項2に係る内層回路入り積層
板の製造方法は、請求項1記載の内層回路入り積層板の
製造方法において、ダミーパターンを形成する方法が、
導体パターンを形成した部分の、導体部に対する絶縁部
の面積比率と、ダミーパターンを形成した部分の、導体
部に対する絶縁部の面積比率とがほぼ同じ比率となるよ
うに、ダミーパターンを形成する方法であることを特徴
とする。
【0008】本発明の請求項3に係る内層回路入り積層
板の製造方法は、請求項1又は請求項2記載の内層回路
入り積層板の製造方法において、ダミーパターンを形成
する方法が、内層用基板の表面のうち、導体パターンを
形成した部分における、導体部に対する絶縁部の面積比
率が大きい側の面に、ダミーパターンを形成する方法で
あることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項4に係る内層回路入り積層
板の製造方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記
載の内層回路入り積層板の製造方法において、ダミーパ
ターンの形状が、円形及び/又は角形のパターンを複数
並べた形状であることを特徴とする。
【0010】内層用基板の表面のうち絶縁部の強度は、
導体部の強度と比較して低いため、内層用基板のガイド
マークとガイドマークを結ぶ部分に、導体パターンが形
成されておらず、かつ、ダミーパターンも形成されてい
ない場合には、加熱・加圧するときのプリプレグ中の熱
硬化性樹脂組成物の硬化収縮によって、ガイドマークと
ガイドマークを結ぶ部分の収縮が、導体パターンが形成
されている部分の収縮と比較して大きくなる。そのた
め、ガイドマークと導体パターンの位置関係がずれて、
得られる内層回路入り積層板の寸法精度が低くなるが、
本発明に係る内層回路入り積層板の製造方法によると、
ガイドマークとガイドマークを結ぶ部分の強度が高くな
って、導体パターンを形成した部分の強度に近くなるた
め、硬化収縮の差が小さくなり、寸法精度の優れた内層
回路入り積層板を得ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る内層回路入り積層板
の製造方法を図面に基づいて説明する。図1は本発明に
係る内層回路入り積層板の製造方法の一実施の形態を説
明する図であり、(a)は断面図、(b)は内層用基板
を説明する図である。図2は本発明に係る内層回路入り
積層板の製造方法の一実施の形態の、内層用基板の変形
例を説明する図であり、図3は本発明に係る内層回路入
り積層板の製造方法の一実施の形態の、内層用基板の他
の変形例を説明する図である。図4は従来の内層回路入
り積層板の製造方法の、内層用基板を説明する図であ
る。
【0012】本発明に係る内層回路入り積層板の製造方
法の一実施の形態は、図1(a)及び図1(b)に示す
ように、導体パターン11及び3個のガイドマーク12
を表面に形成した1枚の内層用基板10の両面に、熱硬
化性樹脂組成物をガラスクロスに含浸したプリプレグ2
0を、2枚ずつ積層した後、更にその外側に金属箔30
をそれぞれ積層し、次いで、図示しないが、その積層物
を平板に挟み、更に成形装置の加圧板間に挟んで加熱・
加圧して製造する実施の形態である。
【0013】なお、内層用基板10の表面には、導体パ
ターン11及びガイドマーク12が両面に形成されてい
ると共に、導体パターン11及びガイドマーク12を形
成した部分を除く表面のうち、ガイドマーク12とガイ
ドマーク12を結ぶ部分の一方の面に、ダミーパターン
13が形成されている。そのため、寸法精度の優れた内
層回路入り積層板を得ることが可能となる。
【0014】なお、導体パターン11やダミーパターン
13が形成されている部分は、導体パターン11やダミ
ーパターン13が無く、絶縁部が大きく露出している部
分と比較して強度が強いため、図4に示すように、ガイ
ドマーク12とガイドマーク12を結ぶ部分に、導体パ
ターン11が形成されておらず、かつ、ダミーパターン
(13)も形成されていない場合には、上記積層物を加
熱・加圧するときのプリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物
の硬化収縮によって、ガイドマーク12とガイドマーク
12を結ぶ部分の収縮が、導体パターン11が形成され
ている部分の収縮と比較して大きくなり、ガイドマーク
12と導体パターン11の位置関係がずれて、得られる
内層回路入り積層板の寸法精度が低くなる。
【0015】なお、ダミーパターン13の形状としては
特に限定するものではないが、導体パターン11を形成
した部分の、導体部に対する絶縁部の面積比率と、ダミ
ーパターン13を形成した部分の、導体部に対する絶縁
部の面積比率とが、ほぼ同じ比率となるようにダミーパ
ターン13を形成すると、両者の硬化収縮率がほぼ同じ
になるため、寸法精度の特に優れた内層回路入り積層板
を得ることが可能となり好ましい。なお、導体部に対す
る絶縁部の面積比率は、内層用基板10の両面を合わせ
て見た場合の比率である。
【0016】なお、ダミーパターン13の形状が、図2
に示すような、円形のパターンを複数並べた形状や、図
示しない角形のパターンを複数並べた形状や、円形及び
角形のパターンを複数並べた形状であると、上記面積比
率を調整することが容易となり好ましい。この円形や角
形のパターンの大きさとしては、面積1〜25平方mm
程度が好ましい。
【0017】また、図3に示すように、ガイドマーク1
2を内層用基板10のコーナー部に形成する場合には、
ダミーパターン13間に絶縁部が露出するようにダミー
パターン13を形成することにより、導体パターン11
の周囲の絶縁部が、内層用基板10の端面付近の絶縁部
とつながるようにダミーパターン13を形成すると、加
熱・加圧してプリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物が内層
用基板10の中央部から端部に向かって流れるときに、
熱硬化性樹脂組成物中に存在する気泡や、絶縁部表面の
空気がそのつながった絶縁部を通って流れ出し、内部に
残留しにくくなるため、成形性が優れた内層回路入り積
層板が得られ好ましい。
【0018】なお、ダミーパターン13は、内層用基板
10の一方の面に形成することに限定するものではな
く、両面に形成しても良い。一方の面のみに形成する場
合、内層用基板10の表面のうち、導体パターン11を
形成した部分における、導体部に対する絶縁部の面積比
率が大きい側の面に、ダミーパターン13を形成するよ
うにすると、内層用基板10全体で見た場合の、導体部
に対する絶縁部の面積比率の表裏の差が小さくなるた
め、得られる内層回路入り積層板の表面の金属箔に、一
般に「シワ」と呼ばれるスジ状の凹部が形成されにくく
なり好ましい。なお、ガイドマーク12を内層用基板1
0の一方の面のみに形成し、ダミーパターン13を他方
の面のみに形成するようにしても良い。
【0019】本発明に用いる内層用基板10は、片面又
は両面に導体パターン11、ガイドマーク12及びダミ
ーパターン13を形成した有機系の板であればよく、例
えば、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド
樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレンエ
ーテル樹脂系等の熱硬化性樹脂や、これらの熱硬化性樹
脂に無機充填材等を配合したもののシートの片面又は両
面に金属箔が張られている板や、ガラス等の無機質繊維
やポリエステル、ポリアミド、木綿等の有機質繊維のク
ロス、ペーパー等の基材を、上記熱硬化性樹脂等で接着
し、片面又は両面に金属箔が張られている板等を用い
て、金属箔をエッチングして導体パターン11、ガイド
マーク12及びダミーパターン13を形成したもの、及
び、金属箔が張られていない板の表面に金属メッキを行
い、導体パターン11、ガイドマーク12及びダミーパ
ターン13を形成したもの等が挙げられる。なお、導体
パターン11、ガイドマーク12及びダミーパターン1
3を形成する金属としては、電気的信頼性より銅が好ま
しく、その厚みとしては、0.015〜0.07mmが
好ましい。なお、この内層用基板10には、必要に応じ
て内部にも導体パターンを有していてもよく、また、そ
の壁面に導電皮膜を形成した穴を有していてもよい。
【0020】本発明に用いるプリプレグは、熱硬化性樹
脂組成物をガラスクロスに含浸した接着シートであり、
この熱硬化性樹脂組成物としては、例えば、エポキシ樹
脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポ
リエステル樹脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の
単独、変性物、混合物のように、熱硬化性樹脂全般が挙
げられ、必要に応じてシリカ、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、タルク等の無機質粉末充填材や、ガラス
繊維、パルプ繊維、合成繊維、セラミック繊維等の繊維
質充填材を含有していてもよい。
【0021】熱硬化性樹脂組成物をガラスクロスに含浸
してプリプレグを製造する方法としては特に限定するも
のではなく、例えば、熱硬化性樹脂組成物を溶剤で粘度
調整したワニスに、ガラスクロスを浸漬して含浸した
後、加熱乾燥することにより半硬化して製造したり、室
温で固体状の熱硬化性樹脂組成物を、加熱溶融させて粘
度を低下させた状態で、ガラスクロスに含浸した後、冷
却することにより固化して製造する。なお、プリプレグ
中の樹脂量は、プリプレグの重量(熱硬化性樹脂組成物
及びガラスクロスの合計重量)100重量部に対し、4
0〜70重量部であると好ましい。40重量部未満の場
合は、得られる内層回路入り積層板の成形性や耐熱性が
低下する場合があり、70重量部を超える場合は、得ら
れる内層回路入り積層板の板厚のばらつきが大きくなる
場合がある。
【0022】また、プリプレグの外側に積層する金属箔
としては、特に限定するものではなく、銅箔やニッケル
箔等が挙げられる。なお、金属箔の代わりに、一方の面
に金属箔層を有し、他方の面及び/又は内層に導体パタ
ーンを有する金属箔張り基板を用いることもできる。ま
た、金属メッキを行って表層の導体パターンを形成する
場合や、表面に導体パターンを形成しない場合には、金
属箔の代わりに、フッ素樹脂フィルム等の離型シートを
積層しても良い。
【0023】内層用基板10とプリプレグ等を積層した
後、加熱・加圧する条件としては、プリプレグ中の熱硬
化性樹脂組成物が硬化する条件で適宜調整して加熱・加
圧すればよいが、加圧の圧力が低過ぎると、得られる内
層回路入り積層板の内部に気泡が残留して成形性が低下
する場合があるため、成形性を満足する範囲内で、でき
るだけ低圧で加圧することが好ましい。
【0024】なお、導体パターン11等の表面を、過硫
酸アンモニウムを含む粗面化処理液や、酸化剤とアルカ
リを含む一般に黒化処理液と呼ばれる液等で化学的に粗
面化した後、プリプレグと積層するようにすると、得ら
れる内層回路入り積層板の内層の導体パターン11とプ
リプレグが硬化した絶縁層の間の接着強度が向上すると
共に、得られる内層回路入り積層板の吸湿耐熱性が向上
し好ましい。
【0025】なお、上記の実施の形態は、積層する内層
用基板10の枚数が1枚の場合を説明したが、積層する
枚数は1枚に限定されるものではなく、複数の内層用基
板10をプリプレグを挟んで積層していてもよく、複数
の内層用基板10をプリプレグを挟んで積層した後、更
にその外側にプリプレグを積層していてもよい。なお、
ガイドマーク12を形成した内層用基板10の枚数は1
枚であり、他の内層用基板10には導体パターン11が
有ってガイドマーク12が無い場合には、導体パターン
11が有ってガイドマーク12が無い内層用基板10に
も、導体パターン11及びガイドマーク12を有する内
層用基板10と同様の位置に、ダミーパターン13を形
成すると、寸法精度が特に優れた内層回路入り積層板を
得ることが可能となり好ましい。
【0026】また、内層回路入り積層板全体でみて、複
数の層にダミーパターン13を形成する場合には、ダミ
ーパターン13間の絶縁部が、層間で多少ずれるように
形成すると、加熱・加圧時にかかる圧力の位置により差
が小さくなるため、成形性が優れると共に、表層に金属
箔を積層した場合に、その金属箔にシワ状の凹部が形成
されにくくなり好ましい。
【0027】
【実施例】
(実施例1)銅箔厚さ70μm、絶縁部の厚さ0.2m
mのエポキシ樹脂両面銅張り積層板[松下電工株式会社
製、品名 R1766]を用いて、その表面の銅箔をエ
ッチングして、図3に示すような、導体パターン11を
4個と、ガイドマーク12をコーナー部に4個と、導体
パターン11及びガイドマーク12を形成した部分を除
く表面のうち、ガイドマーク12とガイドマーク12を
結ぶ部分に、長方形のパターンを複数並べたダミーパタ
ーン13を形成して、内層用基板10を得た。なお、導
体パターン11の、導体部に対する絶縁部の面積比率は
2:1であった。また、ダミーパターン13は、導体部
に対する絶縁部の面積比率が4:1となるように、両面
に形成した。
【0028】次いで、この内層用基板に粗化処理を行っ
た後、2枚の内層用基板の間に、エポキシ樹脂系の熱硬
化性樹脂組成物をガラスクロスに含浸した厚み0.1m
mのプリプレグ[松下電工株式会社製、商品名R176
6]を3枚挟んで積層し、更にその外側に同様のプリプ
レグをそれぞれ2枚積層した。次いで、更にその外側に
厚み18μmの銅箔をそれぞれ積層した後、この積層物
を金属プレートで挟み、最高温度170℃、圧力3MP
aの条件で90分加熱・加圧することにより、2枚の内
層用基板と、7枚のプリプレグと、2枚の銅箔を一体化
して内層回路入り積層板を得た。
【0029】(実施例2)ダミーパターンとして、面積
12平方mmの円形のパターンを、内層用基板表面の導
体パターン及びガイドマークを形成した部分を除く表面
のうち、ガイドマークとガイドマークを結ぶ部分に、多
数並べて形成したこと以外は実施例1と同様にして内層
回路入り積層板を得た。なお、導体部に対する絶縁部の
面積比率が2:1となるように、ダミーパターンを形成
した。
【0030】(実施例3)導体部に対する絶縁部の面積
比率が0.8:1となるように、ダミーパターンを形成
したこと以外は実施例2と同様にして内層回路入り積層
板を得た。
【0031】(実施例4)ダミーパターンを、内層用基
板の表面のうち、導体パターンを形成した部分におけ
る、導体部に対する絶縁部の面積比率が大きい側の面に
形成し、他方の面には形成しなかったこと、及び、導体
部に対する絶縁部の面積比率が0.8:1となるよう
に、ダミーパターンを形成したこと以外は実施例1と同
様にして内層回路入り積層板を得た。
【0032】(比較例1)ダミーパターンを形成しない
こと以外は実施例1と同様にして内層回路入り積層板を
得た。
【0033】(評価、結果)各実施例及び比較例で得ら
れた内層回路入り積層板の、寸法精度と、表面の金属箔
に形成されたスジ状の凹部発生率を評価した。
【0034】寸法精度の評価方法は、加熱・加圧前に内
層用基板に形成したガイドマークのそれぞれの間隔と、
加熱・加圧前に内層用基板に形成した導体パターンのう
ち、4隅の部分のそれぞれの間隔を、座標測定機で測定
し、処理前のガイドマーク間の寸法及び処理前の導体パ
ターン間の寸法とした。次いで、加熱・加圧して得られ
た内層回路入り積層板の、上記加熱・加圧前に間隔を測
定した位置の、銅箔とプリプレグが硬化した絶縁層を削
り、内層のガイドマーク及び導体パターンを露出させた
後、座標測定機で測定し、処理前の間隔からの変化率を
求めた。そして、4つの間隔の変化率の平均を、ガイド
マーク間の寸法変化率と、導体パターン間の寸法変化率
とし、その差を寸法精度の値とした。
【0035】また、スジ状の凹部発生率は、得られた内
層回路入り積層板20枚の、表面の金属箔を目視で観察
し、スジ状の凹部が形成されている内層回路入り積層板
の比率を求めた。
【0036】結果は、表1に示した通り、各実施例は各
比較例と比べてガイドマーク間の寸法変化率と、導体パ
ターン間の寸法変化率の差が小さく、寸法精度が優れて
いることが確認された。
【0037】また、導体パターンを形成した部分の、導
体部に対する絶縁部の面積比率と、ダミーパターンを形
成した部分の、導体部に対する絶縁部の面積比率とがほ
ぼ同じ比率となるようにダミーパターンを形成した実施
例2は、実施例1,3,4と比べて、寸法精度が優れて
いることが確認された。また、ダミーパターンを、内層
用基板の表面のうち、導体パターンを形成した部分にお
ける、導体部に対する絶縁部の面積比率が大きい側の面
に形成し、他方の面には形成しなかった実施例4は、実
施例1〜3と比べて、表面の金属箔にスジ状の凹部が形
成されにくいことが確認された。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明に係る内層回路入り積層板の製造
方法は、内層用基板の導体パターン及びガイドマークを
形成した部分を除く表面のうち、ガイドマークとガイド
マークを結ぶ部分に、ダミーパターンを形成しているた
め、本発明によると、寸法精度の優れた内層回路入り積
層板を得ることが可能となる。
【0040】本発明の請求項3に係る内層回路入り積層
板の製造方法によると、上記の効果に加え、表面の金属
箔にスジ状の凹部が形成されにくい内層回路入り積層板
を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内層回路入り積層板の製造方法の
一実施の形態を説明する図であり、(a)は断面図、
(b)は内層用基板を説明する図である。
【図2】本発明に係る内層回路入り積層板の製造方法の
一実施の形態の、内層用基板の変形例を説明する図であ
る。
【図3】本発明に係る内層回路入り積層板の製造方法の
一実施の形態の、内層用基板の他の変形例を説明する図
である。
【図4】従来の内層回路入り積層板の製造方法の、内層
用基板を説明する図である。
【符号の説明】
10 内層用基板 11 導体パターン 12 ガイドマーク 13 ダミーパターン 20 プリプレグ 30 金属箔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体パターン及び複数のガイドマークを
    表面に形成した内層用基板と、熱硬化性樹脂組成物をガ
    ラスクロスに含浸したプリプレグとを積層した後、加熱
    ・加圧して製造する内層回路入り積層板の製造方法にお
    いて、導体パターン及び複数のガイドマークを表面に形
    成した内層用基板が、導体パターン及びガイドマークを
    形成した部分を除く表面のうち、ガイドマークとガイド
    マークを結ぶ部分の少なくとも一方の表面に、ダミーパ
    ターンを形成していることを特徴とする内層回路入り積
    層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ダミーパターンを形成する方法が、導体
    パターンを形成した部分の、導体部に対する絶縁部の面
    積比率と、ダミーパターンを形成した部分の、導体部に
    対する絶縁部の面積比率とがほぼ同じ比率となるよう
    に、ダミーパターンを形成する方法であることを特徴と
    する請求項1記載の内層回路入り積層板の製造方法。
  3. 【請求項3】 ダミーパターンを形成する方法が、内層
    用基板の表面のうち、導体パターンを形成した部分にお
    ける、導体部に対する絶縁部の面積比率が大きい側の面
    に、ダミーパターンを形成する方法であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の内層回路入り積層板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 ダミーパターンの形状が、円形及び/又
    は角形のパターンを複数並べた形状であることを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれかに記載の内層回路
    入り積層板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004186265A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Ngk Spark Plug Co Ltd 多層配線基板の製造方法

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