JPH1167742A - 半導体基板用エッチング液およびエッチング方法 - Google Patents
半導体基板用エッチング液およびエッチング方法Info
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- JPH1167742A JPH1167742A JP22842697A JP22842697A JPH1167742A JP H1167742 A JPH1167742 A JP H1167742A JP 22842697 A JP22842697 A JP 22842697A JP 22842697 A JP22842697 A JP 22842697A JP H1167742 A JPH1167742 A JP H1167742A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】半導体基板に用いられるシリコンウェハの結晶
欠陥の評価に適する選択エッチングができる。 【構成】(1)半導体基板の結晶欠陥を評価するエッチン
グ液であって、酸化剤として過マンガン酸塩を用いるこ
とを特徴とする半導体基板用エッチング液である。上記
半導体基板用エッチング液は、0.1mol/lの過マンガン酸
塩水溶液と50%フッ酸とを体積比で1:1〜1:5で混
合するのが望ましい。 (2)半導体基板の結晶欠陥を評価するに際し、過マンガ
ン酸塩を酸化剤とするエッチング液を用いることを特徴
とする半導体基板のエッチング方法である。 上記半導体基板のエッチング方法では、組成が 0.1mol/
lの過マンガン酸塩水溶液と50%フッ酸との体積混合比
で1:1〜1:5であるエッチング液を用いるのが望ま
しい。
欠陥の評価に適する選択エッチングができる。 【構成】(1)半導体基板の結晶欠陥を評価するエッチン
グ液であって、酸化剤として過マンガン酸塩を用いるこ
とを特徴とする半導体基板用エッチング液である。上記
半導体基板用エッチング液は、0.1mol/lの過マンガン酸
塩水溶液と50%フッ酸とを体積比で1:1〜1:5で混
合するのが望ましい。 (2)半導体基板の結晶欠陥を評価するに際し、過マンガ
ン酸塩を酸化剤とするエッチング液を用いることを特徴
とする半導体基板のエッチング方法である。 上記半導体基板のエッチング方法では、組成が 0.1mol/
lの過マンガン酸塩水溶液と50%フッ酸との体積混合比
で1:1〜1:5であるエッチング液を用いるのが望ま
しい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板として利用
されるシリコンウェハの結晶欠陥を評価する半導体基板
用エッチング液およびそれを用いた半導体基板のエッチ
ング方法に関するものである。
されるシリコンウェハの結晶欠陥を評価する半導体基板
用エッチング液およびそれを用いた半導体基板のエッチ
ング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスにおける高集積
化、細密化の要請は一層厳しいものになり、それにとも
なって、半導体基板として利用されるシリコンウェハに
要求される品質特性はさらに高度化している。これらの
シリコンウェハの品質特性のうち、結晶欠陥の評価はデ
バイスの特性に大きな影響を及ばすものであるから、最
も重要な評価項目となっている。
化、細密化の要請は一層厳しいものになり、それにとも
なって、半導体基板として利用されるシリコンウェハに
要求される品質特性はさらに高度化している。これらの
シリコンウェハの品質特性のうち、結晶欠陥の評価はデ
バイスの特性に大きな影響を及ばすものであるから、最
も重要な評価項目となっている。
【0003】従来から結晶欠陥を評価する手段として、
多くの観察方法が採用されている。例えば、シリコンウ
ェハのエッチング法では、ウェハ表面近傍の結晶欠陥を
エッチピットやエッチマウントとして顕在化させるよう
に選択エッチングしたのちに、光学顕微鏡や走査電子顕
微鏡(SEM)で結晶欠陥を観察したり、さらに微少な
欠陥を観察する場合には、透過電子顕微鏡(TEM)を
用いて評価している。また、ウェハの欠陥検出に関し、
赤外線レーザーを利用して結晶欠陥における位相変化を
検出する方法、あるいはX線解析法などによって結晶欠
陥を評価する方法なども用いられている。これらの評価
方法の中でも、微少欠陥が手軽に観察でき、結晶欠陥の
密度や大きさも簡便に測定できる選択エッチング法が、
従来から広く利用されている。
多くの観察方法が採用されている。例えば、シリコンウ
ェハのエッチング法では、ウェハ表面近傍の結晶欠陥を
エッチピットやエッチマウントとして顕在化させるよう
に選択エッチングしたのちに、光学顕微鏡や走査電子顕
微鏡(SEM)で結晶欠陥を観察したり、さらに微少な
欠陥を観察する場合には、透過電子顕微鏡(TEM)を
用いて評価している。また、ウェハの欠陥検出に関し、
赤外線レーザーを利用して結晶欠陥における位相変化を
検出する方法、あるいはX線解析法などによって結晶欠
陥を評価する方法なども用いられている。これらの評価
方法の中でも、微少欠陥が手軽に観察でき、結晶欠陥の
密度や大きさも簡便に測定できる選択エッチング法が、
従来から広く利用されている。
【0004】選択エッチング法によるシリコンウェハ評
価の原理は、結晶欠陥が存在する領域と存在しない領域
とでは酸化速度が相違することを利用している。すなわ
ち、規則正しい原子配列でシリコン結晶構造を有し、結
晶欠陥が存在しない領域では、一般的に酸化速度は遅く
なるのに対し、原子配列が部分的あるいは全体的に異な
り、酸素析出物、転位、積層欠陥などの結晶欠陥が存在
する領域では酸化速度が速くなる。このように異なる領
域での酸化速度の差を利用することによって、結晶欠陥
をウェハの表面上にエッチピットやエッチマウントとし
て顕在化させ、結晶欠陥の密度や欠陥の大きさを評価す
ることができる。
価の原理は、結晶欠陥が存在する領域と存在しない領域
とでは酸化速度が相違することを利用している。すなわ
ち、規則正しい原子配列でシリコン結晶構造を有し、結
晶欠陥が存在しない領域では、一般的に酸化速度は遅く
なるのに対し、原子配列が部分的あるいは全体的に異な
り、酸素析出物、転位、積層欠陥などの結晶欠陥が存在
する領域では酸化速度が速くなる。このように異なる領
域での酸化速度の差を利用することによって、結晶欠陥
をウェハの表面上にエッチピットやエッチマウントとし
て顕在化させ、結晶欠陥の密度や欠陥の大きさを評価す
ることができる。
【0005】従来から種々のエッチング液が提案されて
おり、表1にその代表的なエッチング液の組成およびエ
ッチング速度を示す。エッチング液は、基本的にはシリ
コンウェハの表面を酸化する酸化剤と、その酸化剤を除
去するための酸化物除去剤とで構成される。表1から明
らかなように、エッチング液には酸化物除去剤としてフ
ッ酸(HF)が使用され、酸化剤としての酸化クロム
(CrO3、K2Cr2O7)または硝酸(HNO3)が主に用いられ
ている。その他にエッチング速度を調整することを目的
に、水(H2O)または酢酸(CH3COOH)が緩衝剤として添
加されている。
おり、表1にその代表的なエッチング液の組成およびエ
ッチング速度を示す。エッチング液は、基本的にはシリ
コンウェハの表面を酸化する酸化剤と、その酸化剤を除
去するための酸化物除去剤とで構成される。表1から明
らかなように、エッチング液には酸化物除去剤としてフ
ッ酸(HF)が使用され、酸化剤としての酸化クロム
(CrO3、K2Cr2O7)または硝酸(HNO3)が主に用いられ
ている。その他にエッチング速度を調整することを目的
に、水(H2O)または酢酸(CH3COOH)が緩衝剤として添
加されている。
【0006】
【表1】
【0007】エッチング液の酸化剤としてCrを含有させ
ると、上記の酸化クロムの処分が必要となり、その廃液
処理や環境対策に多額の投資を要することになる。その
ため、Crを含有しないエッチング液、すなわち非Crエッ
チング液の要請が強くなり、酸化クロムを用いないエッ
チング液の開発が求められる。これらの要請に対応し、
非Crエッチング液としてダッシュ液およびサト液が提案
されている。これら提案のエッチング液は、酸化剤とし
て酸化クロムを用いる代わりに硝酸を用いることよっ
て、従来から使用されているライト液と同程度の欠陥検
出能力が発揮される。しかし、ダッシュ液は、表1に示
すように、エッチング速度が極めて遅いことと、またサ
ト液には選択エッチ後の観察面に曇りや面荒れが発生す
るという問題がある。そのため、これらの非Crエッチン
グ液には、実用上さらに改善しなければならないという
問題がある。
ると、上記の酸化クロムの処分が必要となり、その廃液
処理や環境対策に多額の投資を要することになる。その
ため、Crを含有しないエッチング液、すなわち非Crエッ
チング液の要請が強くなり、酸化クロムを用いないエッ
チング液の開発が求められる。これらの要請に対応し、
非Crエッチング液としてダッシュ液およびサト液が提案
されている。これら提案のエッチング液は、酸化剤とし
て酸化クロムを用いる代わりに硝酸を用いることよっ
て、従来から使用されているライト液と同程度の欠陥検
出能力が発揮される。しかし、ダッシュ液は、表1に示
すように、エッチング速度が極めて遅いことと、またサ
ト液には選択エッチ後の観察面に曇りや面荒れが発生す
るという問題がある。そのため、これらの非Crエッチン
グ液には、実用上さらに改善しなければならないという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来から使
用されているシリコンウェハ用のエッチング液の問題点
に鑑み、廃液処理や環境対策に留意しなければならない
酸化クロムのCr系酸化剤を含有することなく、適度のエ
ッチング速度と欠陥評価のために良好な観察面を保つこ
とができる半導体基板用エッチング液およびそれを用い
た半導体基板のエッチング方法を提供することを目的と
してなされたものである。
用されているシリコンウェハ用のエッチング液の問題点
に鑑み、廃液処理や環境対策に留意しなければならない
酸化クロムのCr系酸化剤を含有することなく、適度のエ
ッチング速度と欠陥評価のために良好な観察面を保つこ
とができる半導体基板用エッチング液およびそれを用い
た半導体基板のエッチング方法を提供することを目的と
してなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決するため、シリコンウェハのエッチング液に用
いられる酸化剤に関し種々の検討を行った。その結果、
過マンガン酸塩は酸化クロムや硝酸と同様に、エッチン
グ液に添加した場合に、他の物質、すなわち、シリコン
ウェハを酸化する作用が強く、優れた酸化剤として使用
できることを知見した。例えば、過マンガン酸塩とし
て、過マンガン酸カリウム(KMnO4)を用いることができ
る。
題を解決するため、シリコンウェハのエッチング液に用
いられる酸化剤に関し種々の検討を行った。その結果、
過マンガン酸塩は酸化クロムや硝酸と同様に、エッチン
グ液に添加した場合に、他の物質、すなわち、シリコン
ウェハを酸化する作用が強く、優れた酸化剤として使用
できることを知見した。例えば、過マンガン酸塩とし
て、過マンガン酸カリウム(KMnO4)を用いることができ
る。
【0010】強酸化剤である過マンガン酸塩は、水溶液
中では[MnO4]-イオンの形態で存在する。この[MnO4]-イ
オンがマンガンより酸素イオンとの結合力が強いシリコ
ンと接触すると、下記の反応で発生する酸素イオンに
よってシリコンが酸化される。
中では[MnO4]-イオンの形態で存在する。この[MnO4]-イ
オンがマンガンより酸素イオンとの結合力が強いシリコ
ンと接触すると、下記の反応で発生する酸素イオンに
よってシリコンが酸化される。
【0011】 [MnO4]- +5e- → 2MnO + 3O2- ・・・ 前述の通り、シリコンウェハの表面における酸化速度
は、結晶欠陥が存在する部分と結晶欠陥が存在せず結晶
構造の完全性が高い部分とでは相違するので、シリコン
ウェハの表面を酸化したのち、フッ酸によって酸化物を
溶解、除去することにより、結晶欠陥の部分を顕在化さ
せることができる。
は、結晶欠陥が存在する部分と結晶欠陥が存在せず結晶
構造の完全性が高い部分とでは相違するので、シリコン
ウェハの表面を酸化したのち、フッ酸によって酸化物を
溶解、除去することにより、結晶欠陥の部分を顕在化さ
せることができる。
【0012】本発明は上記の知見に基づいて完成された
ものであり、下記(1)の半導体基板用エッチング液およ
び(2)の半導体基板のエッチング方法を要旨としてい
る。
ものであり、下記(1)の半導体基板用エッチング液およ
び(2)の半導体基板のエッチング方法を要旨としてい
る。
【0013】(1)半導体基板の結晶欠陥を評価するエッ
チング液であって、酸化剤として過マンガン酸塩を用い
ることを特徴とする半導体基板用エッチング液である。
チング液であって、酸化剤として過マンガン酸塩を用い
ることを特徴とする半導体基板用エッチング液である。
【0014】上記半導体基板用エッチング液は、0.1mol
/lの過マンガン酸塩水溶液と50%フッ酸とを体積比で
1:1〜1:5で混合するのが望ましい。
/lの過マンガン酸塩水溶液と50%フッ酸とを体積比で
1:1〜1:5で混合するのが望ましい。
【0015】(2)半導体基板の結晶欠陥を評価するに際
し、過マンガン酸塩を酸化剤とするエッチング液を用い
ることを特徴とする半導体基板のエッチング方法であ
る。
し、過マンガン酸塩を酸化剤とするエッチング液を用い
ることを特徴とする半導体基板のエッチング方法であ
る。
【0016】上記半導体基板のエッチング方法では、組
成が 0.1mol/lの過マンガン酸塩水溶液と50%フッ酸と
の体積混合比で1:1〜1:5であるエッチング液を用
いるのが望ましい。
成が 0.1mol/lの過マンガン酸塩水溶液と50%フッ酸と
の体積混合比で1:1〜1:5であるエッチング液を用
いるのが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】前述の通り、半導体基板として利
用されるシリコンウェハでの選択エッチングは、ウェハ
表面での酸素イオンによる酸化反応およびフッ酸による
酸化物の溶解、除去の作用を組み合わせることによって
構成されている。このため、エッチング処理でのエッチ
ング速度の大小、若しくは結晶欠陥の観察面における曇
りや荒れの発生状況、または欠陥検出状況は、使用する
エッチング液の組成に大きく影響される。したがって、
本発明のエッチング液の組成は、実験結果に基づいて規
定される。
用されるシリコンウェハでの選択エッチングは、ウェハ
表面での酸素イオンによる酸化反応およびフッ酸による
酸化物の溶解、除去の作用を組み合わせることによって
構成されている。このため、エッチング処理でのエッチ
ング速度の大小、若しくは結晶欠陥の観察面における曇
りや荒れの発生状況、または欠陥検出状況は、使用する
エッチング液の組成に大きく影響される。したがって、
本発明のエッチング液の組成は、実験結果に基づいて規
定される。
【0018】適正な液組成を規定するため、エッチング
液として0.1mol/lの過マンガン酸カリウム水溶液と50%
HFとを混合して、その混合割合が体積比で10:1〜
1:10の範囲内になるように、7種類の水溶液を用意し
た。
液として0.1mol/lの過マンガン酸カリウム水溶液と50%
HFとを混合して、その混合割合が体積比で10:1〜
1:10の範囲内になるように、7種類の水溶液を用意し
た。
【0019】エッチング処理に供する試料として、チョ
クラルスキー法で育成された単結晶インゴットから加工
され、抵抗率が10Ωcmで、酸素濃度が15×1017atoms/cm
3のボロンドープp型8インチシリコンウェハを準備し
た。シリコンウェハは加熱条件800℃×4h+1000℃×1
6h(O2雰囲気)の二段階析出熱処理を施した後、ウェ
ハを4分割して、上記7種類のエッチング液で処理し
た。エッチング処理に際し、シリコンウェハは液温25℃
の各エッチング液に2分間浸漬したのち、流水中で10分
間洗浄し、次いで十分に乾燥して光学顕微鏡による観察
を行った。
クラルスキー法で育成された単結晶インゴットから加工
され、抵抗率が10Ωcmで、酸素濃度が15×1017atoms/cm
3のボロンドープp型8インチシリコンウェハを準備し
た。シリコンウェハは加熱条件800℃×4h+1000℃×1
6h(O2雰囲気)の二段階析出熱処理を施した後、ウェ
ハを4分割して、上記7種類のエッチング液で処理し
た。エッチング処理に際し、シリコンウェハは液温25℃
の各エッチング液に2分間浸漬したのち、流水中で10分
間洗浄し、次いで十分に乾燥して光学顕微鏡による観察
を行った。
【0020】表2に、このときの光学顕微鏡による観察
結果を示す。0.1mol/lの過マンガン酸カリウム水溶と50
%HFとの混合割合が3:1になると、観察面に面荒れ
が生じるとともに、曇りも発生して結晶欠陥の検出が困
難になる。この傾向は、50%HFに対する0.1mol/lの過
マンガン酸カリウム水溶液の体積比を増加させることに
よって顕著になる。一方、0.1mol/lの過マンガン酸カリ
ウム水溶液と50%HFとの混合割合が1:10程度になる
と、観察面には面荒れが発生しないものの、再び欠陥検
出が困難になる。これは、酸化物の除去剤であるHFの
含有量が多すぎると、コントラスト形成のための酸化現
象が生じ難くなるからである。
結果を示す。0.1mol/lの過マンガン酸カリウム水溶と50
%HFとの混合割合が3:1になると、観察面に面荒れ
が生じるとともに、曇りも発生して結晶欠陥の検出が困
難になる。この傾向は、50%HFに対する0.1mol/lの過
マンガン酸カリウム水溶液の体積比を増加させることに
よって顕著になる。一方、0.1mol/lの過マンガン酸カリ
ウム水溶液と50%HFとの混合割合が1:10程度になる
と、観察面には面荒れが発生しないものの、再び欠陥検
出が困難になる。これは、酸化物の除去剤であるHFの
含有量が多すぎると、コントラスト形成のための酸化現
象が生じ難くなるからである。
【0021】表2の結果から、0.1mol/lの過マンガン酸
カリウム水溶液と50%HF水溶液とを混合してエッチン
グ液とする場合には、その体積混合比は1:1〜1:5
の範囲にする必要があることが分かる。このときのエッ
チング速度はほぼ1.0μmとなり、数分間のエッチング
で欠陥検出が可能であから問題とならない。なお、異な
る濃度の過マンガン酸カリウム水溶液を用いる場合に
は、酸化剤が同等量になるように調整すればよい。
カリウム水溶液と50%HF水溶液とを混合してエッチン
グ液とする場合には、その体積混合比は1:1〜1:5
の範囲にする必要があることが分かる。このときのエッ
チング速度はほぼ1.0μmとなり、数分間のエッチング
で欠陥検出が可能であから問題とならない。なお、異な
る濃度の過マンガン酸カリウム水溶液を用いる場合に
は、酸化剤が同等量になるように調整すればよい。
【0022】
【表2】
【0023】次に、本発明のエッチング液と従来から汎
用されているライト液との結晶欠陥の検出能力について
比較を行った。本発明のエッチング液としては0.1mol/l
の過マンガン酸カリウム水溶液と50%フッ酸との体積混
合比を1:3の液を使用し、比較となるライト液は表1
に示す組成のものとした。
用されているライト液との結晶欠陥の検出能力について
比較を行った。本発明のエッチング液としては0.1mol/l
の過マンガン酸カリウム水溶液と50%フッ酸との体積混
合比を1:3の液を使用し、比較となるライト液は表1
に示す組成のものとした。
【0024】エッチング処理に供する試料として、チョ
クラルスキー法によって育成され、抵抗率が0.004〜10
Ωcmの範囲で変化させたボロンドープp型8インチシリ
コンウェハ(酸素濃度が11〜15×1017atoms/cm3)を準備
した。シリコンウェハは800℃×4h+1000℃×16h(O
2雰囲気)の二段階析出熱処理を施した後、ウェハを2
分割して、一枚ずつ本発明のエッチング液とライト液で
エッチング処理した。ただし、液温はそれぞれ25℃とし
た。シリコンウェハはエッチング液に2分間浸漬したの
ち、流水中で10分間洗浄し、その後十分に乾燥して光学
顕微鏡による観察を行った。
クラルスキー法によって育成され、抵抗率が0.004〜10
Ωcmの範囲で変化させたボロンドープp型8インチシリ
コンウェハ(酸素濃度が11〜15×1017atoms/cm3)を準備
した。シリコンウェハは800℃×4h+1000℃×16h(O
2雰囲気)の二段階析出熱処理を施した後、ウェハを2
分割して、一枚ずつ本発明のエッチング液とライト液で
エッチング処理した。ただし、液温はそれぞれ25℃とし
た。シリコンウェハはエッチング液に2分間浸漬したの
ち、流水中で10分間洗浄し、その後十分に乾燥して光学
顕微鏡による観察を行った。
【0025】図1は、本発明のエッチング液とライト液
との結晶欠陥の検出能力を比較した結果を示す図であ
り、両液でエッチングした際のエッチピット(欠陥が顕
在化したピット)の密度を対比している。同図から明ら
かなように、エッチピットの密度はほぼ一対一に対応し
ており、本発明のエッチング液はシリコンウェハの欠陥
評価に使用することができる。
との結晶欠陥の検出能力を比較した結果を示す図であ
り、両液でエッチングした際のエッチピット(欠陥が顕
在化したピット)の密度を対比している。同図から明ら
かなように、エッチピットの密度はほぼ一対一に対応し
ており、本発明のエッチング液はシリコンウェハの欠陥
評価に使用することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の半導体基板用エッチング液およ
びエッチング方法によれば、適度のエッチング速度と欠
陥評価のために良好な観察面を保つことができるので、
半導体基板として利用されるシリコンウェハの結晶欠陥
の評価に適する。しかも、Cr系酸化剤を含有していない
ので廃液処理や環境対策に留意する必要がない。
びエッチング方法によれば、適度のエッチング速度と欠
陥評価のために良好な観察面を保つことができるので、
半導体基板として利用されるシリコンウェハの結晶欠陥
の評価に適する。しかも、Cr系酸化剤を含有していない
ので廃液処理や環境対策に留意する必要がない。
【図1】本発明のエッチング液とライト液との結晶欠陥
の検出能力を比較した結果を示す図である。
の検出能力を比較した結果を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】半導体基板の結晶欠陥を評価するエッチン
グ液であって、酸化剤として過マンガン酸塩を用いるこ
とを特徴とする半導体基板用エッチング液。 - 【請求項2】0.1mol/lの過マンガン酸塩水溶液と50%フ
ッ酸とを体積比で1:1〜1:5で混合することを特徴
とする請求項1記載の半導体基板用エッチング液。 - 【請求項3】半導体基板の結晶欠陥を評価するに際し、
過マンガン酸塩を酸化剤とするエッチング液を用いるこ
とを特徴とする半導体基板のエッチング方法。 - 【請求項4】上記エッチング液の組成が 0.1mol/lの過
マンガン酸塩水溶液と50%フッ酸との体積混合比で1:
1〜1:5であることを特徴とする請求項3記載の半導
体基板のエッチング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22842697A JPH1167742A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 半導体基板用エッチング液およびエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22842697A JPH1167742A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 半導体基板用エッチング液およびエッチング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1167742A true JPH1167742A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16876304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22842697A Pending JPH1167742A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 半導体基板用エッチング液およびエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1167742A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004112122A1 (en) * | 2003-06-11 | 2004-12-23 | Shin-Etsu Handotai Europe Ltd | Semiconductor crystal defect etch |
JP2006191021A (ja) * | 2004-12-30 | 2006-07-20 | Siltron Inc | シリコンウェハのd−欠陥評価用腐蝕液、及びこれを利用した評価方法 |
JP2006339330A (ja) * | 2005-06-01 | 2006-12-14 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 貼り合わせウェーハの製造方法 |
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