JP2001176862A - シリコンウェーハ及びそのエッチング液並びにそのエッチング方法 - Google Patents
シリコンウェーハ及びそのエッチング液並びにそのエッチング方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ウェーハ表面に形成される微小な粗さを抑制
する。 【解決手段】 フッ酸、硝酸、酢酸、水からなり、フッ
酸の含有量が1〜10mol/lであるとき、[HN
O3]mol/{ [HNO3]mol+[CH3COOH]mol+[H2
O]mol}≧0.30を満たすシリコンウェーハのエッチ
ング液である。但し、[HNO3]molはエッチング液中の
硝酸のモル数、[CH3COOH]molはエッチング液中の
酢酸のモル数、[H2O]molはエッチング液中の水のモル
数である。
する。 【解決手段】 フッ酸、硝酸、酢酸、水からなり、フッ
酸の含有量が1〜10mol/lであるとき、[HN
O3]mol/{ [HNO3]mol+[CH3COOH]mol+[H2
O]mol}≧0.30を満たすシリコンウェーハのエッチ
ング液である。但し、[HNO3]molはエッチング液中の
硝酸のモル数、[CH3COOH]molはエッチング液中の
酢酸のモル数、[H2O]molはエッチング液中の水のモル
数である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械加工の結果生
じる加工変質層を除去するために用いられるシリコンウ
ェーハのエッチング液及びエッチング方法並びにこの方
法によりエッチングされたシリコンウェーハに関するも
のである。
じる加工変質層を除去するために用いられるシリコンウ
ェーハのエッチング液及びエッチング方法並びにこの方
法によりエッチングされたシリコンウェーハに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェーハの加工工程において、
ブロック切断、外径研削、スライシング、ラッピングな
どの機械加工プロセスを経たシリコンウェーハは表面に
ダメージ層即ち加工変質層を有している。加工変質層は
デバイス製造プロセスにおいてスリップ転位などの結晶
欠陥を誘発したり、ウェーハの機械的強度を低下させ、
また電気的特性に悪影響を及ぼすので完全に除去しなけ
ればならない。機械加工プロセスを経た単結晶表面に導
入される加工変質層は非晶質層、多結晶層、モザイク
層、クラック層そして歪み層を含むと考えられる。加工
変質層の深さは加工条件によって異なり、特に加工変質
層深さはラッピングに使用した砥粒の材料と粒径に強く
依存する。
ブロック切断、外径研削、スライシング、ラッピングな
どの機械加工プロセスを経たシリコンウェーハは表面に
ダメージ層即ち加工変質層を有している。加工変質層は
デバイス製造プロセスにおいてスリップ転位などの結晶
欠陥を誘発したり、ウェーハの機械的強度を低下させ、
また電気的特性に悪影響を及ぼすので完全に除去しなけ
ればならない。機械加工プロセスを経た単結晶表面に導
入される加工変質層は非晶質層、多結晶層、モザイク
層、クラック層そして歪み層を含むと考えられる。加工
変質層の深さは加工条件によって異なり、特に加工変質
層深さはラッピングに使用した砥粒の材料と粒径に強く
依存する。
【0003】機械加工プロセスでシリコンウェーハに導
入された加工変質層を取除くため、フッ酸、硝酸、酢酸
を主成分とする混酸による化学的処理が古くから用いら
れてきた。通常加工変質層は数μmもの厚さを有してお
り、加工変質層処理には高いエッチングレートを有する
化学的処理が求められる。前述した混酸によるエッチン
グ処理はエッチングレートが高く、加工変質層処理に適
した化学的処理である。加工変質層は以下に示す二段階
の反応によりエッチング処理される。
入された加工変質層を取除くため、フッ酸、硝酸、酢酸
を主成分とする混酸による化学的処理が古くから用いら
れてきた。通常加工変質層は数μmもの厚さを有してお
り、加工変質層処理には高いエッチングレートを有する
化学的処理が求められる。前述した混酸によるエッチン
グ処理はエッチングレートが高く、加工変質層処理に適
した化学的処理である。加工変質層は以下に示す二段階
の反応によりエッチング処理される。
【0004】 Si + 4HNO3 → SiO2 + 4NO2 + 2H2O (2) SiO2 + 6HF → H2SiF6 + 2H2O (3) 上記式(2)においてシリコン表面が硝酸により酸化さ
れ、式(2)で生成した酸化物は式(3)に示すように
フッ酸により溶解除去される。
れ、式(2)で生成した酸化物は式(3)に示すように
フッ酸により溶解除去される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このエッチン
グ処理は、式(2)に示す硝酸によるシリコン酸化と式
(3)に示すフッ酸による酸化物除去の繰り返しにより
成り立っているためエッチングにむらが生じシリコン表
面に微小な粗さを形成し易い問題があった。本発明の目
的は、ウェーハ表面に形成される微小な粗さを抑制する
シリコンウェーハのエッチング液及びエッチング方法並
びにこの方法によりエッチングされたシリコンウェーハ
を提供することにある。
グ処理は、式(2)に示す硝酸によるシリコン酸化と式
(3)に示すフッ酸による酸化物除去の繰り返しにより
成り立っているためエッチングにむらが生じシリコン表
面に微小な粗さを形成し易い問題があった。本発明の目
的は、ウェーハ表面に形成される微小な粗さを抑制する
シリコンウェーハのエッチング液及びエッチング方法並
びにこの方法によりエッチングされたシリコンウェーハ
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
フッ酸、硝酸、酢酸、水を混合して調製されるシリコン
ウェーハのエッチング液において、フッ酸の含有量が1
〜10mol/lであるとき、
フッ酸、硝酸、酢酸、水を混合して調製されるシリコン
ウェーハのエッチング液において、フッ酸の含有量が1
〜10mol/lであるとき、
【0007】
【数2】
【0008】を満たすことを特徴とするシリコンウェー
ハのエッチング液である。但し、[HNO3]molはエッチ
ング液中の硝酸のモル数、[CH3COOH]molはエッチ
ング液中の酢酸のモル数、[H2O]molはエッチング液中
の水のモル数である。請求項1に係る発明では、式
(1)の左辺に示される分母の[HNO3]mol+[CH3C
OOH]mol+[H2O]molに対して分子の[HNO3]molを
0.3以上にすることによりウェーハ表面においてリ
ン、ホウ素などのドーパントに関係なくシリコンが均一
に酸化され、その結果シリコン表面に形成される微小な
粗さを抑制できる。式(1)の右辺に示される値は0.
33以上が好ましい。エッチング液中のフッ酸の含有量
は1〜10mol/lである。フッ酸の含有量が1mo
l/l未満で式(1)を満たした場合には平坦なウェー
ハを作製することが難しくなり、フッ酸の含有量が10
mol/l以上で式(1)を満たした場合には化学反応
が変わり、ウェーハ表面にエッチピットが形成されやす
くなる。
ハのエッチング液である。但し、[HNO3]molはエッチ
ング液中の硝酸のモル数、[CH3COOH]molはエッチ
ング液中の酢酸のモル数、[H2O]molはエッチング液中
の水のモル数である。請求項1に係る発明では、式
(1)の左辺に示される分母の[HNO3]mol+[CH3C
OOH]mol+[H2O]molに対して分子の[HNO3]molを
0.3以上にすることによりウェーハ表面においてリ
ン、ホウ素などのドーパントに関係なくシリコンが均一
に酸化され、その結果シリコン表面に形成される微小な
粗さを抑制できる。式(1)の右辺に示される値は0.
33以上が好ましい。エッチング液中のフッ酸の含有量
は1〜10mol/lである。フッ酸の含有量が1mo
l/l未満で式(1)を満たした場合には平坦なウェー
ハを作製することが難しくなり、フッ酸の含有量が10
mol/l以上で式(1)を満たした場合には化学反応
が変わり、ウェーハ表面にエッチピットが形成されやす
くなる。
【0009】請求項2に係る発明は、加工変質層を有す
るシリコンウェーハを請求項1記載のエッチング液によ
りエッチングすることを特徴とするエッチング方法であ
る。請求項2に係る発明では、上記式(1)に基づいた
エッチング液により加工変質層を有するシリコンウェー
ハの表面をエッチングすると、表面の粗さを形成するこ
となくウェーハ表面の加工変質層が除去できる。
るシリコンウェーハを請求項1記載のエッチング液によ
りエッチングすることを特徴とするエッチング方法であ
る。請求項2に係る発明では、上記式(1)に基づいた
エッチング液により加工変質層を有するシリコンウェー
ハの表面をエッチングすると、表面の粗さを形成するこ
となくウェーハ表面の加工変質層が除去できる。
【0010】請求項3に係る発明は、研磨されたシリコ
ンウェーハを請求項1記載のエッチング液によりエッチ
ングすることを特徴とするエッチング方法である。請求
項3に係る発明では、上記式(1)に基づいたエッチン
グ液により研磨されたシリコンウェーハの表面をエッチ
ングすると、エッチングによりウェーハ表面に形成され
る微小な粗さを抑制できる。
ンウェーハを請求項1記載のエッチング液によりエッチ
ングすることを特徴とするエッチング方法である。請求
項3に係る発明では、上記式(1)に基づいたエッチン
グ液により研磨されたシリコンウェーハの表面をエッチ
ングすると、エッチングによりウェーハ表面に形成され
る微小な粗さを抑制できる。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項2又は3記
載の方法によりエッチングされたシリコンウェーハであ
る。請求項4に係る発明では、請求項2又は3記載の方
法によりエッチングされたウェーハは表面の微小な粗さ
を生じないウェーハである。
載の方法によりエッチングされたシリコンウェーハであ
る。請求項4に係る発明では、請求項2又は3記載の方
法によりエッチングされたウェーハは表面の微小な粗さ
を生じないウェーハである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
まず、シリコンウェーハの製造過程を概略的に述べる
と、シリコン単結晶からなるシリコンインゴットを、ス
ライス工程、ラッピング工程、エッチング工程、ポリッ
シング(研磨)工程及び洗浄工程に順次経ることによっ
て、製品としてのシリコンウェーハが得られる。このシ
リコンウェーハは半導体デバイス工程に移される。
まず、シリコンウェーハの製造過程を概略的に述べる
と、シリコン単結晶からなるシリコンインゴットを、ス
ライス工程、ラッピング工程、エッチング工程、ポリッ
シング(研磨)工程及び洗浄工程に順次経ることによっ
て、製品としてのシリコンウェーハが得られる。このシ
リコンウェーハは半導体デバイス工程に移される。
【0013】エッチング工程は、エッチング処理と水を
用いたエッチングを制止するリンス処理とから構成され
ている。エッチング処理にはフッ酸、硝酸、酢酸、水を
調合して作製される混合液が用いられ、ラッピング工程
においてシリコンウェーハ表面に形成されたダメージ層
(加工変質層)を除去するために施される。上記化学反
応式(2)及び(3)に直接示されない酢酸は、(a)希
釈剤として作用しエッチングレートを制御する機能と、
(b)エッチング液の表面張力を低下させ、エッチング反
応の生成物であるガスのウェーハ表面からの離脱を助け
る機能を有する。
用いたエッチングを制止するリンス処理とから構成され
ている。エッチング処理にはフッ酸、硝酸、酢酸、水を
調合して作製される混合液が用いられ、ラッピング工程
においてシリコンウェーハ表面に形成されたダメージ層
(加工変質層)を除去するために施される。上記化学反
応式(2)及び(3)に直接示されない酢酸は、(a)希
釈剤として作用しエッチングレートを制御する機能と、
(b)エッチング液の表面張力を低下させ、エッチング反
応の生成物であるガスのウェーハ表面からの離脱を助け
る機能を有する。
【0014】エッチングがウェーハ表面に対し均一に行
われた場合には、表面粗さは低いレベルである。しかし
ながら、ホウ素がドープされているp型シリコンウェー
ハでは、微小な粗さが形成されやすい。これは、酸化性
雰囲気下において、ホウ素の方がケイ素よりも酸化され
やすいことに由来する。即ち、エッチング液中にp型シ
リコンウェーハを浸漬してエッチングを行うとホウ素並
びにその近傍のケイ素が優先的に酸化される。酸化反応
と連続して形成された酸化物がフッ酸により溶解除去さ
れるため、ホウ素の存在する領域ではケイ素のみ存在し
ている領域に比べ速く溶解除去する。そのためウェーハ
表面に微小な粗さが形成されるのである。ここで形成さ
れる微小な粗さの周期は数nm〜数百nm程度であると
考えられる。
われた場合には、表面粗さは低いレベルである。しかし
ながら、ホウ素がドープされているp型シリコンウェー
ハでは、微小な粗さが形成されやすい。これは、酸化性
雰囲気下において、ホウ素の方がケイ素よりも酸化され
やすいことに由来する。即ち、エッチング液中にp型シ
リコンウェーハを浸漬してエッチングを行うとホウ素並
びにその近傍のケイ素が優先的に酸化される。酸化反応
と連続して形成された酸化物がフッ酸により溶解除去さ
れるため、ホウ素の存在する領域ではケイ素のみ存在し
ている領域に比べ速く溶解除去する。そのためウェーハ
表面に微小な粗さが形成されるのである。ここで形成さ
れる微小な粗さの周期は数nm〜数百nm程度であると
考えられる。
【0015】そこで本発明は酸化作用を有する硝酸の濃
度に注目し、フッ酸の含有量が1〜10mol/lであ
るとき、上記式(1)を満たすことを特徴とする。エッ
チング液を上記式(1)を満たす混合割合にすることで
ホウ素の存在する領域だけでなくケイ素のみ存在してい
る領域も均一に酸化するため微小な粗さを生じることな
くエッチングにより加工変質層を除去することができ
る。
度に注目し、フッ酸の含有量が1〜10mol/lであ
るとき、上記式(1)を満たすことを特徴とする。エッ
チング液を上記式(1)を満たす混合割合にすることで
ホウ素の存在する領域だけでなくケイ素のみ存在してい
る領域も均一に酸化するため微小な粗さを生じることな
くエッチングにより加工変質層を除去することができ
る。
【0016】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例1>先ず、ホウ素(B)をドープして育成され
たシリコン単結晶インゴットから切出されたシリコンウ
ェーハをラッピングして抵抗率が0.01Ω・cmのp
型シリコンウェーハを用意した。次に、50重量%のフ
ッ酸と70重量%の硝酸をHF:HNO3=1:4の容
積比で混合してエッチング液を調製した。この室温のエ
ッチング液を槽に貯え、この槽に上記シリコンウェーハ
を液を撹拌しながら40秒間浸漬して引上げた。このウ
ェーハを超純水に3分間浸漬してリンスした後、乾燥し
た。エッチング前後におけるウェーハ厚さの変化量から
エッチング量を計算すると、30μmであった。
る。 <実施例1>先ず、ホウ素(B)をドープして育成され
たシリコン単結晶インゴットから切出されたシリコンウ
ェーハをラッピングして抵抗率が0.01Ω・cmのp
型シリコンウェーハを用意した。次に、50重量%のフ
ッ酸と70重量%の硝酸をHF:HNO3=1:4の容
積比で混合してエッチング液を調製した。この室温のエ
ッチング液を槽に貯え、この槽に上記シリコンウェーハ
を液を撹拌しながら40秒間浸漬して引上げた。このウ
ェーハを超純水に3分間浸漬してリンスした後、乾燥し
た。エッチング前後におけるウェーハ厚さの変化量から
エッチング量を計算すると、30μmであった。
【0017】<実施例2>エッチング液を50重量%の
フッ酸と70重量%の硝酸をHF:HNO3=1:6の
容積比で混合して調製した。この室温のエッチング液を
槽に貯え、この槽に実施例1と同じシリコンウェーハを
液を撹拌しながら60秒間浸漬して引上げた。このウェ
ーハを超純水に3分間浸漬してリンスした後、乾燥し
た。エッチング前後におけるウェーハ厚さの変化量から
エッチング量を計算すると、30μmであった。 <実施例3>エッチング液を50重量%のフッ酸と70
重量%の硝酸をHF:HNO3=1:20の容積比で混
合して調製した。この室温のエッチング液を槽に貯え、
この槽に実施例1と同じシリコンウェーハを液を撹拌し
ながら5分間浸漬して引上げた。このウェーハを超純水
に3分間浸漬してリンスした後、乾燥した。エッチング
前後におけるウェーハ厚さの変化量からエッチング量を
計算すると、30μmであった。
フッ酸と70重量%の硝酸をHF:HNO3=1:6の
容積比で混合して調製した。この室温のエッチング液を
槽に貯え、この槽に実施例1と同じシリコンウェーハを
液を撹拌しながら60秒間浸漬して引上げた。このウェ
ーハを超純水に3分間浸漬してリンスした後、乾燥し
た。エッチング前後におけるウェーハ厚さの変化量から
エッチング量を計算すると、30μmであった。 <実施例3>エッチング液を50重量%のフッ酸と70
重量%の硝酸をHF:HNO3=1:20の容積比で混
合して調製した。この室温のエッチング液を槽に貯え、
この槽に実施例1と同じシリコンウェーハを液を撹拌し
ながら5分間浸漬して引上げた。このウェーハを超純水
に3分間浸漬してリンスした後、乾燥した。エッチング
前後におけるウェーハ厚さの変化量からエッチング量を
計算すると、30μmであった。
【0018】<実施例4>エッチング液を50重量%の
フッ酸と70重量%の硝酸と99重量%の酢酸をHF:
HNO3:CH3COOH=1:20:1の容積比で混合
して調製した。この室温のエッチング液を槽に貯え、こ
の槽に実施例1と同じシリコンウェーハを液を撹拌しな
がら5分間浸漬して引上げた。このウェーハを超純水に
3分間浸漬してリンスした後、乾燥した。エッチング前
後におけるウェーハ厚さの変化量からエッチング量を計
算すると、30μmであった。 <比較例1>エッチング液を50重量%のフッ酸と70
重量%の硝酸と純水をHF:HNO 3:H2O=1:2
0:6の容積比で混合して調製した。この室温のエッチ
ング液を槽に貯え、この槽に実施例1と同じシリコンウ
ェーハを液を撹拌しながら7分30秒間浸漬して引上げ
た。このウェーハを超純水に3分間浸漬してリンスした
後、乾燥した。エッチング前後におけるウェーハ厚さの
変化量からエッチング量を計算すると、30μmであっ
た。
フッ酸と70重量%の硝酸と99重量%の酢酸をHF:
HNO3:CH3COOH=1:20:1の容積比で混合
して調製した。この室温のエッチング液を槽に貯え、こ
の槽に実施例1と同じシリコンウェーハを液を撹拌しな
がら5分間浸漬して引上げた。このウェーハを超純水に
3分間浸漬してリンスした後、乾燥した。エッチング前
後におけるウェーハ厚さの変化量からエッチング量を計
算すると、30μmであった。 <比較例1>エッチング液を50重量%のフッ酸と70
重量%の硝酸と純水をHF:HNO 3:H2O=1:2
0:6の容積比で混合して調製した。この室温のエッチ
ング液を槽に貯え、この槽に実施例1と同じシリコンウ
ェーハを液を撹拌しながら7分30秒間浸漬して引上げ
た。このウェーハを超純水に3分間浸漬してリンスした
後、乾燥した。エッチング前後におけるウェーハ厚さの
変化量からエッチング量を計算すると、30μmであっ
た。
【0019】<比較評価>エッチング後のウェーハ表面
を原子間力顕微鏡で表面の粗さ測定を行い、得られた測
定画像をパワースペクトル(PSD:Power Spectrum D
ensity)解析して空間波長領域でのPSD強度を求め
た。この解析は日本応用物理学会誌第66巻第12号に
記載されている手法に基づいて行った。実施例1〜4及
び比較例1のPSD強度を図1に示す。また実施例1〜
4及び比較例1のエッチング液の液組成を表1に示す。
なお、表1中のモル数は単位体積当たりの数値を示して
おり、重量%濃度及び比重を用いて計算されたものであ
る。
を原子間力顕微鏡で表面の粗さ測定を行い、得られた測
定画像をパワースペクトル(PSD:Power Spectrum D
ensity)解析して空間波長領域でのPSD強度を求め
た。この解析は日本応用物理学会誌第66巻第12号に
記載されている手法に基づいて行った。実施例1〜4及
び比較例1のPSD強度を図1に示す。また実施例1〜
4及び比較例1のエッチング液の液組成を表1に示す。
なお、表1中のモル数は単位体積当たりの数値を示して
おり、重量%濃度及び比重を用いて計算されたものであ
る。
【0020】
【表1】
【0021】比較例1に対して実施例1〜4では図1よ
り明らかなように全ての空間波長領域においてPSD強
度が小さい。このことから本発明のエッチング液でエッ
チングすることにより実施例1〜4ではウェーハ表面の
微小な粗さが抑制されていることが判る。
り明らかなように全ての空間波長領域においてPSD強
度が小さい。このことから本発明のエッチング液でエッ
チングすることにより実施例1〜4ではウェーハ表面の
微小な粗さが抑制されていることが判る。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のエッチング
液及びそのエッチング方法によれば、前述した式(1)
に基づいたエッチング液によりシリコンウェーハの表面
をエッチングすることにより、ウェーハ表面に微小な粗
さを生ずることなく加工変質層を除去できる。従って、
表面の微小な粗さを生じないシリコンウェーハを作製す
ることができる。
液及びそのエッチング方法によれば、前述した式(1)
に基づいたエッチング液によりシリコンウェーハの表面
をエッチングすることにより、ウェーハ表面に微小な粗
さを生ずることなく加工変質層を除去できる。従って、
表面の微小な粗さを生じないシリコンウェーハを作製す
ることができる。
【図1】実施例1〜4及び比較例1の空間波長領域にお
けるパワースペクトル強度を示す図。
けるパワースペクトル強度を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋田 栄 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社シリコン研究センター 内 (72)発明者 高石 和成 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社シリコン研究センター 内 Fターム(参考) 5F043 AA02 BB02 GG10
Claims (4)
- 【請求項1】 フッ酸、硝酸、酢酸、水を混合して調製
されるシリコンウェーハのエッチング液において、 フッ酸の含有量が1〜10mol/lであるとき、 【数1】 を満たすことを特徴とするシリコンウェーハのエッチン
グ液。但し、[HNO3]molはエッチング液中の硝酸のモ
ル数、[CH3COOH]molはエッチング液中の酢酸のモ
ル数、[H2O]molはエッチング液中の水のモル数であ
る。 - 【請求項2】 加工変質層を有するシリコンウェーハを
請求項1記載のエッチング液によりエッチングすること
を特徴とするエッチング方法。 - 【請求項3】 研磨されたシリコンウェーハを請求項1
記載のエッチング液によりエッチングすることを特徴と
するエッチング方法。 - 【請求項4】 請求項2又は3記載の方法によりエッチ
ングされたシリコンウェーハ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35506699A JP2001176862A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | シリコンウェーハ及びそのエッチング液並びにそのエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35506699A JP2001176862A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | シリコンウェーハ及びそのエッチング液並びにそのエッチング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001176862A true JP2001176862A (ja) | 2001-06-29 |
Family
ID=18441743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35506699A Pending JP2001176862A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | シリコンウェーハ及びそのエッチング液並びにそのエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001176862A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014179655A (ja) * | 2010-11-12 | 2014-09-25 | Tohoku Univ | Soi基板のエッチング方法 |
CN111710600A (zh) * | 2020-05-20 | 2020-09-25 | 河源市天和第三代半导体产业技术研究院 | 一种硅晶圆降低减薄翘曲的方法 |
CN113480184A (zh) * | 2021-08-10 | 2021-10-08 | 芜湖长信科技股份有限公司 | 一种可提高超薄玻璃面强度的药液及其制备方法和应用 |
CN114653658A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-06-24 | 江苏鑫华半导体科技股份有限公司 | 对电子级多晶硅进行清洗的方法 |
-
1999
- 1999-12-14 JP JP35506699A patent/JP2001176862A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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