JPH1165099A - 平版印刷版の製版方法 - Google Patents
平版印刷版の製版方法Info
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- JPH1165099A JPH1165099A JP22626297A JP22626297A JPH1165099A JP H1165099 A JPH1165099 A JP H1165099A JP 22626297 A JP22626297 A JP 22626297A JP 22626297 A JP22626297 A JP 22626297A JP H1165099 A JPH1165099 A JP H1165099A
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- JP
- Japan
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- lithographic printing
- plate
- printing plate
- photosensitive
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- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】感光性平版印刷版(PS版)を用いて、高解像
性を有する画像を得ることができ、かつCTP製版に対
応することができる優れた製版方法を提供することであ
る。 【解決手段】感光性平版印刷版上に熱溶融性微粒子を層
状に設け、画像とする部分の該熱溶融微粒子層を加熱溶
融させ前記感光性平版印刷版上に定着させ、次いで非画
像部を溶出除去する平版印刷版の製版方法にて達成され
る。
性を有する画像を得ることができ、かつCTP製版に対
応することができる優れた製版方法を提供することであ
る。 【解決手段】感光性平版印刷版上に熱溶融性微粒子を層
状に設け、画像とする部分の該熱溶融微粒子層を加熱溶
融させ前記感光性平版印刷版上に定着させ、次いで非画
像部を溶出除去する平版印刷版の製版方法にて達成され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い解像性を有す
る画像を得ることが可能で、かつ取り扱いが簡便で、か
つ製版コストが安価である、平版印刷版の製版方法に関
する。
る画像を得ることが可能で、かつ取り扱いが簡便で、か
つ製版コストが安価である、平版印刷版の製版方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版は、油脂性のインキを受理す
る親油性の画像部分と、インキを受理しない撥油性の非
画像部分からなり、一般に非画像部分は水を受け付ける
親水性部分から構成されている。通常の平版印刷では、
水をインキの両方を版面に供給し、画像部はインキを、
非画像部は水を選択的に受け入れ、画像部上のインキを
例えば紙等の被印刷体に転写させることによって印刷が
なされる。
る親油性の画像部分と、インキを受理しない撥油性の非
画像部分からなり、一般に非画像部分は水を受け付ける
親水性部分から構成されている。通常の平版印刷では、
水をインキの両方を版面に供給し、画像部はインキを、
非画像部は水を選択的に受け入れ、画像部上のインキを
例えば紙等の被印刷体に転写させることによって印刷が
なされる。
【0003】現在、平版印刷版は表面を親水化処理した
アルミニウム板、亜鉛板、紙等の基材上に親油性のイン
ク受理層を設けることにより製造される。これらの中で
は、PS版と呼ばれる表面を親水性処理した金属製支持
体上にジアゾ化合物やフォトポリマー等の感光材料を用
いたものや、紙やプラスチック支持体上にハロゲン化銀
を感光材料として銀錯塩拡散転写法(DTR法)を利用
し画像形成するものなどが一般的である。
アルミニウム板、亜鉛板、紙等の基材上に親油性のイン
ク受理層を設けることにより製造される。これらの中で
は、PS版と呼ばれる表面を親水性処理した金属製支持
体上にジアゾ化合物やフォトポリマー等の感光材料を用
いたものや、紙やプラスチック支持体上にハロゲン化銀
を感光材料として銀錯塩拡散転写法(DTR法)を利用
し画像形成するものなどが一般的である。
【0004】ジアゾ化合物やフォトポリマーによってイ
ンク受理層(以降画像層という)を形成する方法は、ま
ず金属板、紙、積層板、絶縁性基板等の基材上にジアゾ
化合物やフォトポリマー等の感光材料を塗布する。次い
で、光を照射して感光材料に化学変化を生じさせて、現
像液に対する溶解性を変化させる。感光材料は化学変化
の種類によって二つに分類される。光が照射された部分
が重合・硬化して、現像液に対して不溶性になるネガ型
と、逆に光が照射された部分の官能基が変化して、現像
液に対する溶解性を有するようになるポジ型である。何
れの場合にも、現像液による処理後に基材上に残存す
る、現像液に不溶の感光材料が画像層となる。
ンク受理層(以降画像層という)を形成する方法は、ま
ず金属板、紙、積層板、絶縁性基板等の基材上にジアゾ
化合物やフォトポリマー等の感光材料を塗布する。次い
で、光を照射して感光材料に化学変化を生じさせて、現
像液に対する溶解性を変化させる。感光材料は化学変化
の種類によって二つに分類される。光が照射された部分
が重合・硬化して、現像液に対して不溶性になるネガ型
と、逆に光が照射された部分の官能基が変化して、現像
液に対する溶解性を有するようになるポジ型である。何
れの場合にも、現像液による処理後に基材上に残存す
る、現像液に不溶の感光材料が画像層となる。
【0005】上記のような感光材料を用いて画像層を形
成する場合に、露光方法が解像性を決定する重要な因子
の一つとなっている。従来は、露光用フィルムを作製
し、次いで紫外光または白色光を使用した密着露光方法
を行うのが主流であった。しかし、コンピュータの進歩
に伴って、コンピュータ情報からのディジタル信号を露
光装置へと送信し、レーザを用いて直接感光材料を露光
するレーザ直接描画方法、いわゆるCTP(コンピュー
タ・ツゥ・プレート)製版が行われるようになってい
る。CTP製版は、露光用のフィルムがいらずコストが
安い、速度が速い、多品種少ロット品での生産性が高い
等の利点がある。
成する場合に、露光方法が解像性を決定する重要な因子
の一つとなっている。従来は、露光用フィルムを作製
し、次いで紫外光または白色光を使用した密着露光方法
を行うのが主流であった。しかし、コンピュータの進歩
に伴って、コンピュータ情報からのディジタル信号を露
光装置へと送信し、レーザを用いて直接感光材料を露光
するレーザ直接描画方法、いわゆるCTP(コンピュー
タ・ツゥ・プレート)製版が行われるようになってい
る。CTP製版は、露光用のフィルムがいらずコストが
安い、速度が速い、多品種少ロット品での生産性が高い
等の利点がある。
【0006】しかしながら、このCTP製版に対応する
ためには、感光材料の光学感度を高くしなければならな
いため従来からの感光性平版印刷版(PS版)は使うこ
とが出来ない。そこでレーザ感度を有する高感度PS版
も市販されているが、光化学反応を伴うために、光学感
度は低く、数〜数百mJ/cm2である。そのため、レ
ーザ出力装置が高出力でなければならず、装置が大きく
なったり、コストが高くなるなどの問題があった。ま
た、感度が上がった故に特別なセーフライトが必要とな
ったり、保存性や安定性も従来のPS版に比べ低下して
いるといった使用上の問題が指摘されている。
ためには、感光材料の光学感度を高くしなければならな
いため従来からの感光性平版印刷版(PS版)は使うこ
とが出来ない。そこでレーザ感度を有する高感度PS版
も市販されているが、光化学反応を伴うために、光学感
度は低く、数〜数百mJ/cm2である。そのため、レ
ーザ出力装置が高出力でなければならず、装置が大きく
なったり、コストが高くなるなどの問題があった。ま
た、感度が上がった故に特別なセーフライトが必要とな
ったり、保存性や安定性も従来のPS版に比べ低下して
いるといった使用上の問題が指摘されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、平版
印刷版の製版技術において、高解像性を有する画像を得
ることができ、かつ安価にCTP製版に対応することが
できる平版印刷版の製版方法を提供することである。
印刷版の製版技術において、高解像性を有する画像を得
ることができ、かつ安価にCTP製版に対応することが
できる平版印刷版の製版方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を見い
出した。
を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を見い
出した。
【0009】本発明の平版印刷版の製版方法は、感光性
平版印刷版上に熱溶融性微粒子を層状に設け、画像とす
る部分の該熱溶融微粒子層を加熱溶融させ前記感光性平
版印刷版上に定着させ、次いで非画像部を溶出除去する
ことを特徴とする平版印刷版の製版方法である。
平版印刷版上に熱溶融性微粒子を層状に設け、画像とす
る部分の該熱溶融微粒子層を加熱溶融させ前記感光性平
版印刷版上に定着させ、次いで非画像部を溶出除去する
ことを特徴とする平版印刷版の製版方法である。
【0010】感光性平版印刷版の表面に設けられた熱溶
融微粒子層に所望する画像に従って該当部分に、例えば
感熱印字ヘッドやレーザビームにより描画を行うと、該
微粒子が熱溶融され、相互の結着及び感光性平版印刷版
との結着がなされて膜構造の形成、すなわち定着が行わ
れる。このため、この加熱定着の有無により引き続いて
行う溶出処理において感光性平版印刷版表面の溶出に対
するレジスト能に差異が生じることとなり、加熱定着さ
れていない部分の微粒子層及び感光性平版印刷版の感光
層が溶出除去されて製版される。
融微粒子層に所望する画像に従って該当部分に、例えば
感熱印字ヘッドやレーザビームにより描画を行うと、該
微粒子が熱溶融され、相互の結着及び感光性平版印刷版
との結着がなされて膜構造の形成、すなわち定着が行わ
れる。このため、この加熱定着の有無により引き続いて
行う溶出処理において感光性平版印刷版表面の溶出に対
するレジスト能に差異が生じることとなり、加熱定着さ
れていない部分の微粒子層及び感光性平版印刷版の感光
層が溶出除去されて製版される。
【0011】本発明の平版印刷版の製版方法において、
市販の感光性平版印刷版(PS版)に光吸収剤を含有す
る熱溶融性微粒子層を設ければ、レーザ露光によって該
層を溶融定着することが可能であり、非常に解像性の高
い画像を得ることができる。したがって、レーザ露光に
製版感度を有さないPS版を用いてもCTP製版を行う
ことができる。
市販の感光性平版印刷版(PS版)に光吸収剤を含有す
る熱溶融性微粒子層を設ければ、レーザ露光によって該
層を溶融定着することが可能であり、非常に解像性の高
い画像を得ることができる。したがって、レーザ露光に
製版感度を有さないPS版を用いてもCTP製版を行う
ことができる。
【0012】本発明の平版印刷版の製版方法において、
ネガタイプのPS版を用いる場合には、非画像部除去後
に版面に対して紫外光を照射することで、画像部が重合
・硬化して強固となり、耐刷能力をより向上させること
が出来る。熱溶融微粒子層に含有される光吸収剤が近赤
外領域付近(600nm〜1200nm)に吸収極大を
有し、600nm未満の波長では吸収が極大値の1/2
以下であれば、紫外光はより効率良く画像部に照射され
る。
ネガタイプのPS版を用いる場合には、非画像部除去後
に版面に対して紫外光を照射することで、画像部が重合
・硬化して強固となり、耐刷能力をより向上させること
が出来る。熱溶融微粒子層に含有される光吸収剤が近赤
外領域付近(600nm〜1200nm)に吸収極大を
有し、600nm未満の波長では吸収が極大値の1/2
以下であれば、紫外光はより効率良く画像部に照射され
る。
【0013】また、ポジタイプのPS版の場合には、熱
溶融微粒子層を設ける前に版面に対して紫外光を照射す
ることで、溶解性が向上するので熱溶融微粒子層の加熱
定着後に非画像部を溶出することが容易に行うことが出
来る。
溶融微粒子層を設ける前に版面に対して紫外光を照射す
ることで、溶解性が向上するので熱溶融微粒子層の加熱
定着後に非画像部を溶出することが容易に行うことが出
来る。
【0014】本発明の平版印刷版の製版方法において、
非画像部溶出除去後にバーニング処理を行うことで、感
光性平版印刷版の画像部の結着樹脂が架橋し、より強固
な膜となり耐刷性など印刷性能が向上する。
非画像部溶出除去後にバーニング処理を行うことで、感
光性平版印刷版の画像部の結着樹脂が架橋し、より強固
な膜となり耐刷性など印刷性能が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を使って、本発明の実
施の形態を説明する。
施の形態を説明する。
【0016】図1〜3は本発明の平版印刷版の製版方法
の一例を表す概略図である。本発明の製版方法では、ま
ず、感光性平版印刷版(PS版)10上に熱溶融性微粒
子層1を設ける(図1)。次いで、画像部に相当する部
分の熱溶融性微粒子層1を加熱することにより溶融定着
して溶融定着層2とする(図2)。
の一例を表す概略図である。本発明の製版方法では、ま
ず、感光性平版印刷版(PS版)10上に熱溶融性微粒
子層1を設ける(図1)。次いで、画像部に相当する部
分の熱溶融性微粒子層1を加熱することにより溶融定着
して溶融定着層2とする(図2)。
【0017】次いで、感光性平版印刷版の感光層を溶出
除去可能な処理液によって非画像部の熱溶融性微粒子層
1と感光性平版印刷版(PS版)の感光層11を除去す
る(図3)。溶融定着されていない非画像部の熱溶融性
微粒子層1は、非常に疎な状態であり、処理液が容易に
浸透することができ、下の感光性平版印刷版の感光層1
1と共に除去することが可能である。感光性平版印刷版
10上に残存する溶融定着層2および感光層11をもっ
て画像となす(図3)。
除去可能な処理液によって非画像部の熱溶融性微粒子層
1と感光性平版印刷版(PS版)の感光層11を除去す
る(図3)。溶融定着されていない非画像部の熱溶融性
微粒子層1は、非常に疎な状態であり、処理液が容易に
浸透することができ、下の感光性平版印刷版の感光層1
1と共に除去することが可能である。感光性平版印刷版
10上に残存する溶融定着層2および感光層11をもっ
て画像となす(図3)。
【0018】用いる感光性平版印刷版がネガタイプPS
版の場合には、上記処理の後に水銀ランプなどの紫外光
を版面に照射することで感光層が重合・硬化して、より
強固な画像部とすることが出来る。また紫外光の照射効
率を上げるために、画像部の溶融定着層のみ溶解する溶
剤などを用いて剥離し、紫外光照射を行うことも出来
る。
版の場合には、上記処理の後に水銀ランプなどの紫外光
を版面に照射することで感光層が重合・硬化して、より
強固な画像部とすることが出来る。また紫外光の照射効
率を上げるために、画像部の溶融定着層のみ溶解する溶
剤などを用いて剥離し、紫外光照射を行うことも出来
る。
【0019】用いる感光性平版印刷版がポジタイプPS
版の場合には、熱溶融微粒子層を設ける前に予め、版面
にUV光を照射して、感光層の溶解性を向上させてお
き、上記の熱溶融微粒子による製版処理を行う。さらに
その後にバーニング処理を施すことで画像部の強化を図
ることが望ましい。バーニング処理としては、200〜
250℃で数分間加熱するなど一般的にPS版に適用さ
れる方法、例えば「PS版概論」(米澤輝彦著、(株)
印刷学会出版部発行、107頁〜108頁)に記載の方
法などを用いることが出来る。
版の場合には、熱溶融微粒子層を設ける前に予め、版面
にUV光を照射して、感光層の溶解性を向上させてお
き、上記の熱溶融微粒子による製版処理を行う。さらに
その後にバーニング処理を施すことで画像部の強化を図
ることが望ましい。バーニング処理としては、200〜
250℃で数分間加熱するなど一般的にPS版に適用さ
れる方法、例えば「PS版概論」(米澤輝彦著、(株)
印刷学会出版部発行、107頁〜108頁)に記載の方
法などを用いることが出来る。
【0020】本発明の平版印刷版の製版方法に係わる熱
溶融性微粒子層とは、常温では微粒子状態である熱溶融
性微粒子を含有していて、溶融定着することによって密
な膜構造となる性質を有しているものである。このよう
な熱溶融性微粒子を形成する素材の例としては、(メ
タ)アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、ビニルアセタール樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、
ゼラチン、セルロース、ワックス、蝋等を挙げることが
できる。
溶融性微粒子層とは、常温では微粒子状態である熱溶融
性微粒子を含有していて、溶融定着することによって密
な膜構造となる性質を有しているものである。このよう
な熱溶融性微粒子を形成する素材の例としては、(メ
タ)アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、ビニルアセタール樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、
ゼラチン、セルロース、ワックス、蝋等を挙げることが
できる。
【0021】前記熱溶融微粒子層の形成方法としては、
熱溶融微粒子を分散した塗液をロール塗布、カーテン塗
布、ホエラー塗布、バー塗布、スプレー塗布、電着塗布
などで感光性平版印刷版上に塗設し、熱溶融微粒子が定
着しない範囲で乾燥させ分散媒を除去する。
熱溶融微粒子を分散した塗液をロール塗布、カーテン塗
布、ホエラー塗布、バー塗布、スプレー塗布、電着塗布
などで感光性平版印刷版上に塗設し、熱溶融微粒子が定
着しない範囲で乾燥させ分散媒を除去する。
【0022】本発明の平版印刷版の製版方法に係わる感
光性平版印刷版としては、市販のPS版をネガ・ポジに
かかわらず、また支持体の種類や厚みにも影響されず用
いることが出来る。
光性平版印刷版としては、市販のPS版をネガ・ポジに
かかわらず、また支持体の種類や厚みにも影響されず用
いることが出来る。
【0023】本発明の平版印刷版の製版方法において、
熱溶融性微粒子層を溶融定着させる方法としては、熱定
着、光定着、圧力定着、溶剤定着等の方法がある。生産
性を上げるためにコンピュータ・ツゥ・プレートによる
ダイレクト製版を行うためには、レーザを用いて溶融定
着することが好ましい。レーザとしては、炭酸ガスレー
ザ、窒素レーザ、Arレーザ、He/Neレーザ、He
/Cdレーザ、Krレーザ等の気体レーザ、液体(色
素)レーザ、ルビーレーザ、Nd/YAGレーザ等の固
体レーザ、GaAs/GaAlAs、InGaAsレー
ザ等の半導体レーザ、KrFレーザ、XeClレーザ、
XeFレーザ、Ar2等のエキシマレーザ等を使用する
ことができる。
熱溶融性微粒子層を溶融定着させる方法としては、熱定
着、光定着、圧力定着、溶剤定着等の方法がある。生産
性を上げるためにコンピュータ・ツゥ・プレートによる
ダイレクト製版を行うためには、レーザを用いて溶融定
着することが好ましい。レーザとしては、炭酸ガスレー
ザ、窒素レーザ、Arレーザ、He/Neレーザ、He
/Cdレーザ、Krレーザ等の気体レーザ、液体(色
素)レーザ、ルビーレーザ、Nd/YAGレーザ等の固
体レーザ、GaAs/GaAlAs、InGaAsレー
ザ等の半導体レーザ、KrFレーザ、XeClレーザ、
XeFレーザ、Ar2等のエキシマレーザ等を使用する
ことができる。
【0024】本発明の平版印刷版の製版方法において、
熱溶融性微粒子層の溶融定着能を向上させるためには、
熱溶融性微粒子層が光吸収剤を含有していることが好ま
しい。これによって、より小さい熱または光エネルギー
で熱溶融性微粒子層を溶融定着することができる。光吸
収剤としては、例えばカーボンブラック、無金属または
金属フタロシアニンなどの顔料や、金属ジチオレン、ア
ントラキノン、シアニンなどの染料等を挙げることがで
きる。また、レーザ露光を行う場合にはそのレーザの波
長に最大吸収を有する光吸収剤を選択することが好まし
い。
熱溶融性微粒子層の溶融定着能を向上させるためには、
熱溶融性微粒子層が光吸収剤を含有していることが好ま
しい。これによって、より小さい熱または光エネルギー
で熱溶融性微粒子層を溶融定着することができる。光吸
収剤としては、例えばカーボンブラック、無金属または
金属フタロシアニンなどの顔料や、金属ジチオレン、ア
ントラキノン、シアニンなどの染料等を挙げることがで
きる。また、レーザ露光を行う場合にはそのレーザの波
長に最大吸収を有する光吸収剤を選択することが好まし
い。
【0025】さらに、本発明の平版印刷版の製版方法に
おいて、ネガタイプPS版を用いる場合に、熱溶融微粒
子層定着後はUV光の吸収を出来るだけ効率よく行うこ
とが良く、従って600nm以下の波長域の吸収が低い
光吸収剤が望ましい。レーザ光、例えば830nmの半
導体レーザを用いて熱溶融微粒子層の定着を行う場合に
はヘプタメチン骨格を有するシアニン染料を好適に用い
ることが出来る。
おいて、ネガタイプPS版を用いる場合に、熱溶融微粒
子層定着後はUV光の吸収を出来るだけ効率よく行うこ
とが良く、従って600nm以下の波長域の吸収が低い
光吸収剤が望ましい。レーザ光、例えば830nmの半
導体レーザを用いて熱溶融微粒子層の定着を行う場合に
はヘプタメチン骨格を有するシアニン染料を好適に用い
ることが出来る。
【0026】本発明の平版印刷版の製版方法に係わる感
光層溶出処理液としては、市販のPS版現像液を用いる
ことができる。用いるPS版に専用もしくは推奨の現像
液とがあればそれが好適に用いられる。また、例えば特
開平6−282079号公報に記載のようなネガ・ポジ
共通の現像液も用いることが出来る。さらに、水を主溶
媒とした塩基性溶液でも処理可能であり、塩基性化合物
としてケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、
リン酸および炭酸アルカリ金属およびアンモニウム塩、
エタノールアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミ
ン、トリエチレンテトラミン、モルホリン等を使用する
ことが出来るし、さらに溶解能を高めるために水溶性の
アルコール類や界面活性剤を含有させることも出来る。
光層溶出処理液としては、市販のPS版現像液を用いる
ことができる。用いるPS版に専用もしくは推奨の現像
液とがあればそれが好適に用いられる。また、例えば特
開平6−282079号公報に記載のようなネガ・ポジ
共通の現像液も用いることが出来る。さらに、水を主溶
媒とした塩基性溶液でも処理可能であり、塩基性化合物
としてケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、
リン酸および炭酸アルカリ金属およびアンモニウム塩、
エタノールアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミ
ン、トリエチレンテトラミン、モルホリン等を使用する
ことが出来るし、さらに溶解能を高めるために水溶性の
アルコール類や界面活性剤を含有させることも出来る。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例により詳説するが、本発
明はその主旨を超えない限り、下記実施例に限定される
ものではない。
明はその主旨を超えない限り、下記実施例に限定される
ものではない。
【0028】実施例1 市販のネガタイプPS版(富士写真フィルム(株)製、
FNS)に、表1の塗布液を用いて、カーテンコート法
により塗布後、40℃で2分間風乾させて、熱溶融性微
粒子層(膜厚3.0μm)を得た。
FNS)に、表1の塗布液を用いて、カーテンコート法
により塗布後、40℃で2分間風乾させて、熱溶融性微
粒子層(膜厚3.0μm)を得た。
【0029】
【表1】
【0030】
【化1】
【0031】半導体レーザ露光装置(830nm)で画
像部に相当する熱溶融性微粒子層を溶融定着させ、次い
で市販のネガPS版用現像液(富士写真フィルム(株)
製、DN3C)を用いて、非画像部の熱溶融性微粒子層
とPS版感光層を除去した。さらに、水銀灯により版面
に紫外光を照射し、一旦版面にガム引き処理を行って2
00℃に加熱したオーブンでバーニング処理を施して印
刷版を得た。版面を顕微鏡で観察したところ、画像部の
欠落、非画像部の溶出不良等のない高い解像度を有する
画像であった。また、この印刷版を用いて、オフセット
印刷機にて印刷を行ったところ、地汚れ性、耐刷力共に
良好で、良い印刷物を得ることができた。
像部に相当する熱溶融性微粒子層を溶融定着させ、次い
で市販のネガPS版用現像液(富士写真フィルム(株)
製、DN3C)を用いて、非画像部の熱溶融性微粒子層
とPS版感光層を除去した。さらに、水銀灯により版面
に紫外光を照射し、一旦版面にガム引き処理を行って2
00℃に加熱したオーブンでバーニング処理を施して印
刷版を得た。版面を顕微鏡で観察したところ、画像部の
欠落、非画像部の溶出不良等のない高い解像度を有する
画像であった。また、この印刷版を用いて、オフセット
印刷機にて印刷を行ったところ、地汚れ性、耐刷力共に
良好で、良い印刷物を得ることができた。
【0032】実施例2 市販のポジタイプPS版(富士写真フィルム(株)製、
VS)を水銀灯にて版面を露光した後に、表2の塗布液
を用いて、カーテンコート法により塗布後、室温で10
分間風乾させて、熱溶融性微粒子層(膜厚2.5μm)
を得た。
VS)を水銀灯にて版面を露光した後に、表2の塗布液
を用いて、カーテンコート法により塗布後、室温で10
分間風乾させて、熱溶融性微粒子層(膜厚2.5μm)
を得た。
【0033】
【表2】
【0034】半導体レーザ露光装置(830nm)で画
像部に相当する熱溶融性微粒子層を溶融定着させ、次い
で市販のポジPS版用現像液(富士写真フィルム(株)
製、DP4)及び市販のPS版用現像装置(富士写真フ
ィルム(株)製、PS900)を用いて非画像部の熱溶
融性微粒子層とPS版感光層を除去すると共に、ガム引
き処理を行った。その後200℃に加熱したオーブンで
バーニング処理を施して印刷版を得た。版面を顕微鏡で
観察したところ、画像部の欠落、非画像部の溶出不良等
のない高い解像度を有する画像であった。また、この印
刷版を用いて、オフセット印刷機にて印刷を行ったとこ
ろ、地汚れ性、耐刷力共に良好であり、美しい仕上がり
の印刷物が得られた。
像部に相当する熱溶融性微粒子層を溶融定着させ、次い
で市販のポジPS版用現像液(富士写真フィルム(株)
製、DP4)及び市販のPS版用現像装置(富士写真フ
ィルム(株)製、PS900)を用いて非画像部の熱溶
融性微粒子層とPS版感光層を除去すると共に、ガム引
き処理を行った。その後200℃に加熱したオーブンで
バーニング処理を施して印刷版を得た。版面を顕微鏡で
観察したところ、画像部の欠落、非画像部の溶出不良等
のない高い解像度を有する画像であった。また、この印
刷版を用いて、オフセット印刷機にて印刷を行ったとこ
ろ、地汚れ性、耐刷力共に良好であり、美しい仕上がり
の印刷物が得られた。
【0035】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の平版印刷
版の製版方法は従来の感光性平版印刷版、例えばジアゾ
化合物やフォトポリマーを用いた画像形成材料を用い
て、低出力のレーザを用いてのCTP製版に適応させる
ことができ、高解像性の画像を有する平版印刷版を低コ
ストで得ることができるという秀逸な効果をもたらす。
版の製版方法は従来の感光性平版印刷版、例えばジアゾ
化合物やフォトポリマーを用いた画像形成材料を用い
て、低出力のレーザを用いてのCTP製版に適応させる
ことができ、高解像性の画像を有する平版印刷版を低コ
ストで得ることができるという秀逸な効果をもたらす。
【図1】本発明の画像形成方法を表す概念図である。
【図2】本発明の画像形成方法を表す概念図である。
【図3】本発明の画像形成方法を表す概念図である。
1 熱溶融性微粒子層 2 溶融定着層 10 感光性平版印刷版(PS版) 11 感光層 12 支持体
Claims (6)
- 【請求項1】 感光性平版印刷版上に熱溶融性微粒子を
層状に設け、画像とする部分の該熱溶融微粒子層を加熱
溶融させ前記感光性平版印刷版上に定着させ、次いで非
画像部を溶出除去することを特徴とする平版印刷版の製
版方法。 - 【請求項2】 前記熱溶融性微粒子層に光吸収剤を含有
することを特徴とする請求項1記載の平版印刷版の製版
方法。 - 【請求項3】 前記光吸収剤が600nm以上の波長域
に吸収極大を有し、600nm未満の波長では吸収が極
大値の1/2以下であることを特徴とする請求項2記載
の平版印刷版の製版方法。 - 【請求項4】 前記感光性平版印刷版がネガ型であり、
非画像部除去後に版面に対し紫外光を照射することを特
徴とする請求項1〜3記載の平版印刷版の製版方法。 - 【請求項5】 前記感光性平版印刷版がポジ型であり、
前記熱溶融微粒子層を設ける前に版面に対し紫外光を照
射することを特徴とする請求項1〜3記載の平版印刷版
の製版方法。 - 【請求項6】 前記感光性平版印刷版の非画像部を溶出
除去した後にバーニング処理を行うことを特徴とする請
求項1〜5記載の平版印刷版の製版方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22626297A JPH1165099A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 平版印刷版の製版方法 |
PCT/JP1997/003819 WO1999010186A1 (en) | 1997-08-22 | 1997-10-22 | Image forming material, image forming method, lithographic printing plate manufacturing method and apparatus, lithographic printing plate making method, and printed wiring board manufacturing method |
DE19781578T DE19781578C2 (de) | 1997-08-22 | 1997-10-22 | Bildgebendes Material, Verfahren zur Bildgebung, Verfahren zur Herstellung einer lithographischen Druckplatte und Anlage, die dafür verwendet wird, Verfahren zur Herstellung einer Platte für eine lithographische Druckplatte und Verfahren zur Herstellung einer gedruckten Leitungsplatte |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22626297A JPH1165099A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 平版印刷版の製版方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1165099A true JPH1165099A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=16842453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22626297A Pending JPH1165099A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 平版印刷版の製版方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1165099A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005062870A (ja) * | 2003-08-13 | 2005-03-10 | Agfa Gevaert Nv | 平版印刷版の後焼付けのための方法 |
WO2010090242A1 (ja) * | 2009-02-09 | 2010-08-12 | 三菱製紙株式会社 | 感熱プリンタの出力方法 |
WO2014176211A1 (en) * | 2013-04-23 | 2014-10-30 | Massachusetts Institute Of Technology | Developer free positive tone lithography by thermal direct write |
-
1997
- 1997-08-22 JP JP22626297A patent/JPH1165099A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005062870A (ja) * | 2003-08-13 | 2005-03-10 | Agfa Gevaert Nv | 平版印刷版の後焼付けのための方法 |
WO2010090242A1 (ja) * | 2009-02-09 | 2010-08-12 | 三菱製紙株式会社 | 感熱プリンタの出力方法 |
WO2014176211A1 (en) * | 2013-04-23 | 2014-10-30 | Massachusetts Institute Of Technology | Developer free positive tone lithography by thermal direct write |
US10074544B2 (en) | 2013-04-23 | 2018-09-11 | Massachusetts Institute Of Technology | Developer free positive tone lithography by thermal direct write |
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