JPH0943847A - レジスト材及びパターン形成方法 - Google Patents

レジスト材及びパターン形成方法

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JPH0943847A
JPH0943847A JP21295695A JP21295695A JPH0943847A JP H0943847 A JPH0943847 A JP H0943847A JP 21295695 A JP21295695 A JP 21295695A JP 21295695 A JP21295695 A JP 21295695A JP H0943847 A JPH0943847 A JP H0943847A
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heated
selectively
coating film
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Takashi Aono
隆 青野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白色光線下で作業が出来、熱処理工程にも耐
えられ、更に赤外レーザ光で直接デジタル画像を形成す
ることが可能なレジスト材及びパターン形成方法を提供
すること。 【解決手段】 希アルカリ性水溶液からなる現像液に対
して難溶性であって、その被膜に赤外線照射等の手段に
より選択的に加熱した部分が、該現像液に可溶性となる
ことを特徴とするレジスト材、レジスト材を使用するパ
ターン形成方法、及び該レジスト材を用いて形成された
印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なレジスト材及
びパターンの形成方法に関し、更に詳しくは、可視光に
対して不感受性で、且つ希アルカリ性水溶液に難溶性の
レジスト材であって、その被膜を選択的に加熱すると、
その加熱部分のみが上記現像液に可溶性となる新規なレ
ジスト材及び選択的に加熱した部分を上記現像液で溶解
除去するパターンの形成方法及び前記レジストを用いて
形成された印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体チップや各種印刷版等は、
支持体上に形成した感光層にパターン形成マスクを密着
させ、紫外線や電子線等を照射し、露光部分を現像液に
可溶化するポジ型或はネガ型のレジスト材を用いてパタ
ーンを形成することによって製造されている。この方法
においては、従来のレジスト材が可視光線に対して感受
性を有している為に白色光線下での作業が不可能であ
り、又、現状の半導体レーザの発振波長である赤外光領
域には感受性を有していない為、レーザ光で直接デジタ
ル画像を形成することが出来なかった。更に、一般のレ
ジスト材は100℃を越える温度で長時間加熱すると、
露光の有無に係らず樹脂が硬化して現像液に対して難溶
性となる現象が現れ、レジスト材としての機能を消失す
る為、レジスト被膜を部材上に形成した後に部材の加熱
等の熱処理工程を行うことは不可能であった。
【0003】ところで、特開平7−20629号公報に
は、紫外線及び赤外線の両方に感受性を有し、ネガ型及
びポジ型いずれにも機能する(1)レゾール樹脂、
(2)ノボラック樹脂、(3)潜伏性ブレンステッド酸
及び(4)赤外線吸収剤からなる放射線感受性組成物が
開示されている。又、特開平6−43633号公報に
は、可視から近赤外線領域の光線に対して高感度で、ポ
ジ型及びネガ型レジストを与えるスクアリリウム化合物
と光酸発生剤とバインダーとからなる化学増幅型レジス
ト組成物が開示されている。この様なレジスト組成物は
赤外領域のレーザ光線でデジタル画像の形成が可能であ
るが、可視光線にも感受性を有しており、白色光線下で
の作業には使用することは出来ず、又、加熱によりレジ
スト機能を消失する為、部材上にレジスト被膜を形成
後、熱処理工程を行うことも出来ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、白色光線下で作業することが出来、熱処理工程にも
耐えられ、更に赤外レーザ光で直接デジタル画像を形成
することが可能なレジスト材及びパターン形成方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、希アルカリ性水
溶液からなる現像液に対して難溶性となる被膜をレジス
ト材として媒体上に形成し、該被膜を選択的に加熱する
ことにより、加熱した部分が上記現像液に可溶性となる
ことを特徴とするレジスト材、該レジスト材を使用する
パターン形成方法、及び該レジスト材を用いて形成され
た印刷版である。
【0006】
【発明の実施形態】次に発明の実施形態を挙げて本発明
を更に詳細に説明する。本発明のレジスト材は、可視光
線に対して不感受性であり、レジスト材の現像に従来か
ら用いられている希アルカリ性水溶液からなる現像液に
は溶解しないが、赤外線照射等によって選択的に加熱す
ることにより、その加熱された部分が可溶性となるポジ
型レジスト材である。本発明のレジスト材は、白色光線
下での作業を可能とする為に可視光領域では不感受性で
あることが必要である。本発明において好ましいレジス
ト材はノボラック樹脂である。本発明のレジスト材は、
官能基として水酸基のみを有するフェノールノボラック
樹脂、水酸基とメチル基を有するクレゾールノボラック
樹脂のいずれでもよい。
【0007】一般にノボラック樹脂をレジスト材として
使用する場合は、ジアゾ系の化合物に代表される光化学
反応を有する感光材料を加えて溶媒に溶かし、コーティ
ング及び乾燥を経て被膜を形成するが、本発明において
は上記感光材料を加えず、ノボラック樹脂のみを溶媒に
溶かし(或は分散し)コーティング液とする。このと
き、本発明の効果に影響を与えない範囲で添加物、例え
ば、赤外線照射時の赤外線吸収効率を向上させる為の赤
外線吸収剤等を加えることも可能である。これらの赤外
線吸収剤としては、近赤外から赤外領域に吸収感度を有
する色素若しくは顔料として、フタロシアニン、インド
リジン、クロコネート、シアニン、スクアリリウム、ピ
リリウム等が挙げられる。赤外線吸収剤の使用量は特に
限定されないが、通常、レジスト材に対して0.1〜
1.0重量%程度の量で使用される。
【0008】本発明のレジスト材を使用して画像パター
ンを形成するには、先ず、任意の支持体(例えば、印刷
版の場合には、アルミニウム又はその他の金属性支持
体、ポリエステル、ポリイミド等のポリマーフイルム支
持体等、半導体の場合には、シリコンウェハー等)上
に、レジスト材、或は赤外線吸収剤を含むレジスト材を
溶解若しくは分散させた液を、スピンコーティング法等
の公知のコーティング法によって、所定の乾燥膜厚(用
途によって異なるが、例えば、印刷版の場合には0.5
〜2μm程度である)となる様にコーティングし、乾燥
して薄膜を形成させる。
【0009】一般にレジスト被膜の乾燥温度は80℃程
度に設定されることが多い。これは、一般にレジスト材
においては、高温で乾燥することで架橋反応等による樹
脂硬化の進行、熱分解による感光材料の機能消失等の影
響によってレジスト材としての機能が失われことを防ぐ
為である。これに対し、本発明のレジスト材においては
感光材料は含まれておらず、加熱による樹脂硬化の進行
も本発明におけるレジスト材としての機能には影響を与
えない為、レジスト薄膜の乾燥温度は、支持部材、その
他の要因によって決まる乾燥温度に設定することが出来
る。例えば、本発明においてレジスト材としてノボラッ
ク樹脂を使用した場合、100〜150℃の温度で1時
間という条件で乾燥することも可能である。
【0010】乾燥後得られた薄膜はそのままでは希アル
カリ性の現像液に対して難溶性であるが、選択的に加熱
することにより、加熱された部分のみが現像液に対して
可溶性に変化する。加熱の手段としてはサーマルヘッド
による加熱、赤外線光源とパターン形成マスクを組み合
せての露光、或はレーザ光を用いたダイレクト描画等が
考えられる。レーザには、半導体レーザをはじめとし
て、YAG、CO2 等の固体レーザ、ガスレーザ等が使
用される。
【0011】レジスト膜が加熱することによって現像液
に対し可溶性になる理由としては、詳細は未だ不明であ
るが、以下に述べる様な現象が予想される。即ち、レジ
スト膜をコーティングし乾燥する場合、時間をかけて加
熱される為、形成される樹脂膜はある程度の結晶性を有
する様になる。その後、レーザ等によって瞬時のうちに
加熱及び冷却が行われた場合、樹脂膜の結晶性が失われ
アモルファス状態になる。一般に結晶性の有無はその樹
脂の溶解度に影響を与え、結晶性が高い程溶解度は低下
する傾向がある。その為、本発明においては選択的に加
熱した部分がアモルファス状態となり現像液に可溶性と
なる。
【0012】図1にクレゾールノボラックの樹脂膜の結
晶性をX線回折装置によって測定した結果を示す。樹脂
膜はクレゾールノボラックをメチルエチルケトンに溶解
後、アルミニウムの支持体上にコーティングし100℃
の温度で1時間で乾燥させたものである。図中、加熱前
は乾燥後の状態、加熱後は乾燥後に半導体レーザ(波長
780nm)を照射した後の状態を示す。加熱前には観
測されている結晶性を示すピークが、加熱後には観測さ
れなくなっていることから、結晶性がレーザ照射により
低下していることがわかる。この結晶性の変化が現像液
に対する溶解度の変化に影響を与えているのではないか
と思われる。本発明で使用する現像液は、従来よりノボ
ラック系等のレジスト材等に使用されている希アルカリ
性水溶液、例えば、メタ珪酸ナトリウム水溶液等を使用
することが出来る。
【0013】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 ノボラック(フェノールノボラック)樹脂(住友ベーク
ライト:スミライトレジンPR−50731)1重量部
と赤外線吸収色素(日本化薬:CY−10)0.01重
量部とをメチルエチルケトン1重量部に溶解させた。こ
の溶液を基材(ポリイミドフイルム:100μm)に塗
布して薄膜を形成し、次いで100℃で1時間加熱して
薄膜を硬化させた。半導体レーザ(オプトパワーコーポ
レーション:A001−780−FC)の出射光をレン
ズ系によりビームサイズ40μm、パワー300mWの
ビームに絞り込み薄膜に直接照射してパターン描画を行
った。その後、現像液(東京応化工業:NMD−3)に
浸漬し、レーザビーム照射で可溶化された部分を溶解除
去し、レーザ描画のパターンに応じたパターンを有する
薄膜を得た。以上の作業は、全て白色光線下にて行っ
た。
【0014】実施例2 レジスト材としてノボラック(p−クレゾールノボラッ
ク)樹脂(住友ベークライト:スミライトレジンPR−
53053)を使用し、実施例1と同じ条件で赤外線吸
収色素を加え、溶媒に溶かし、薄膜形成後レーザ照射を
行ったところ、実施例1と同様にパターンを有する薄膜
が得られた。
【0015】実施例3 レジスト材としてノボラック(m−クレゾールノボラッ
ク)樹脂(住友ベークライト:スミライトレジンPR−
5153)を使用し、実施例1と同じ条件で赤外線吸収
色素を加え、溶媒に溶かし、薄膜形成後レーザ照射を行
ったところ、実施例1と同様にパターンを有する薄膜が
得られた。
【0016】実施例4 実施例1に記載されたレジスト組成物を、陽極酸化処理
したアルミニウム基材上に塗布し、実施例1と同様の条
件で硬化後、半導体レーザにて、同様の条件で、所望の
パターンに描画を行い、平版印刷版を形成した。この印
刷版を用いて通常のオフセットインキにて、印刷を行っ
たところ、良好な印刷が可能であった。
【0017】
【発明の効果】以上の本発明によれば、薄膜形成からパ
ターン形成に至る全ての作業を白色光線下にて行うこと
が出来る。又、半導体レーザを用いたデジタル描画が可
能であり、マスクを使用せずに直接(ダイレクトに)デ
ジタルデータからパターニングが可能である。従って、
本発明によれば、レーザダイレクト製版用PS板、平版
印刷版、凹版等の印刷版、ホログラム記録媒体等を容易
に製造することが出来る。又、フォトリソグラフィの分
野においては、本発明によるレジスト材を用いることに
より、レジスト材が熱的に安定な為にレジスト膜形成後
に部材に対して熱処理を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クレゾールノボラックの樹脂膜の結晶性をX
線回折装置によって測定した結果を示す図。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希アルカリ性水溶液からなる現像液に対
    して難溶性となる被膜をレジスト材として媒体上に形成
    し、該被膜を選択的に加熱することにより、加熱した部
    分が上記現像液に可溶性となることを特徴とするレジス
    ト材。
  2. 【請求項2】 被膜の状態において選択的に加熱するこ
    とにより、加熱した部分の結晶性が変化する請求項1に
    記載のレジスト材。
  3. 【請求項3】 主成分がノボラック樹脂からなる請求項
    1に記載のレジスト材。
  4. 【請求項4】 希アルカリ性水溶液からなる現像液に対
    して難溶性且つ赤外線に対して感受性を有する被膜をレ
    ジスト材として媒体上に形成し、該被膜に赤外線を選択
    的に照射することにより該被膜を選択的に加熱し、加熱
    された部分が上記現像液に可溶性となることを特徴とす
    るレジスト材。
  5. 【請求項5】 被膜の状態において選択的に赤外線を照
    射することにより、赤外線を照射した部分の結晶性が変
    化する請求項4に記載のレジスト材。
  6. 【請求項6】 主成分がノボラック樹脂からなる請求項
    4に記載のレジスト材。
  7. 【請求項7】 赤外線吸収剤を含有する請求項4に記載
    のレジスト材。
  8. 【請求項8】 支持体上に請求項1に記載のレジスト材
    からなる被膜を形成し、該被膜を選択的に加熱し、該加
    熱部分を希アルカリ性水溶液からなる現像液で溶解除去
    することを特徴とするパターンの形成方法。
  9. 【請求項9】 支持体上に請求項1に記載のレジスト材
    からなる被膜を形成し、該被膜に選択的に赤外線を照射
    し、照射部分を希アルカリ性水溶液からなる現像液で溶
    解除去することを特徴とするパターンの形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のレジスト材を用いて
    形成された印刷版。
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