JPH1162854A - チューブポンプ - Google Patents

チューブポンプ

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JPH1162854A
JPH1162854A JP23034197A JP23034197A JPH1162854A JP H1162854 A JPH1162854 A JP H1162854A JP 23034197 A JP23034197 A JP 23034197A JP 23034197 A JP23034197 A JP 23034197A JP H1162854 A JPH1162854 A JP H1162854A
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JP
Japan
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tube
outer ring
ring
inner ring
peripheral surface
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JP23034197A
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English (en)
Inventor
Masayuki Ito
正之 伊藤
Nagao Tamagawa
長雄 玉川
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AQUA TEC KK
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AQUA TEC KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧部材の自転に伴って発生するチューブを
引っ張る力を極力少なくし、チューブの損傷や流量低下
を防止すること。 【解決手段】 円筒室2の内周面2aに添わせて配置さ
れたチューブ3をその内側に設けたリング状の加圧部材
4で加圧し、チューブを一方向に順次押圧してチューブ
内の流体を送出するようにしたチューブポンプにおい
て、上記加圧部材4を、剛体の内リング41の外周に弾
性体の外リング42を設け、且つ外リングが内リングに
対して回転可能な構造のものとし、この外リングと内リ
ングとの間の摩擦抵抗を外リングとチューブとの間の摩
擦抵抗より小さくなるように構成した。これにより、加
圧部材の中で滑りが発生してチューブを引っ張る力が発
生しにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、チューブを円形
の円筒室に添わせてリング状に配置し、その内側に設け
た加圧部材でチューブを順次押圧してポンプ作用を行う
チューブポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】内周面が円形の円筒室を基板に設けてそ
の内周面に添わせて弾性材料からなるチューブをリング
状に配置し、その内側に設けたリング状の加圧部材を円
筒室の内周面に沿って円運動させてチューブを一方向に
順次押圧することによりポンプ作用を行うチューブポン
プは公知である(例えば特開平5−133350号公報
参照)。このような構造のものは加圧部材を介してチュ
ーブを間接的に押圧するため、チューブをローラーで直
接押圧する構造のものと比較するとチューブの損傷が少
なく、長寿命のポンプが得られる利点があるが、加圧部
材を円筒室の内周面に沿わせて円運動させると、これに
伴って加圧部材にはその外径と円筒室の内径との差に応
じた逆方向の回転(以下、この回転を「自転」と称す
る)が発生し、その方向にチューブが引っ張られること
になる。
【0003】このため、チューブと加圧部材の間にはグ
リースを塗布するなどの手段により潤滑作用が行われる
ようにされるが、グリースをあらかじめ塗布してあって
も、加圧部材で強くチューブを押圧するためグリースが
チューブと加圧部材の間からはみ出して潤滑作用が失わ
れた状態になりやすい。その結果、チューブが引っ張ら
れて損傷が進むと共に駆動用モータの負荷が増大してポ
ンプの耐久性が損なわれ、あるいはチューブの内径が変
化して吐出量が変わる等の問題が生じやすいものであっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこのような
問題点に着目し、二重構造の加圧部材を用いて加圧部材
の中で滑りを発生させることにより、チューブを引っ張
る力の発生を極力少なくすることを課題としてなされた
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、この発明では、加圧部材を剛体の内リングの外周
に弾性体の外リングを設け、且つ外リングが内リングに
対して回転可能な構造のものとし、この外リングと内リ
ングとの間の摩擦抵抗を外リングとチューブとの間の摩
擦抵抗より小さくなるようにしている。またこの構成の
ものにおいて、内リングの自転を阻止する回転止め機構
を設けることができる。
【0006】上記加圧部材の外リングとしては、潤滑材
を含浸させたスポンジ状の弾性体で構成することがで
き、また外リングの内周部にグリース溜めを設けると共
に、このグリース溜めから外リングの外周面に通ずる細
孔を形成した構造とすることができる。
【0007】また、上記加圧部材の内リングを潤滑材を
含浸させたスポンジ状の剛体で構成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態をま
ず図1乃至図3によって説明する。図において、1は円
筒室2を形成した基板であり、円筒室2の内周面2aは
円形で半円周より大きく全円周よりは小さな範囲で形成
され、内周面2aが形成されていない部分は開口部2b
となっている。3は弾性材料からなるチューブであり、
円筒室2の内周面2aに添わせてリング状に配置すると
共に、その両端を基板1の外部に引き出して流入口3a
と流出口3bを構成している。基板1は例えばNBR等
のゴム系材料やABS等の合成樹脂の成形品で構成さ
れ、またチューブ3は移送される流体に応じてゴム系や
各種の合成樹脂製のチューブが使用される。
【0009】4はチューブ3の内側に配置されたリング
状の加圧部材であって、内リング41と外リング42の
二重構造となっており、加圧部材4の内リング41は摩
擦係数の小さい剛体材料、例えばフッ素樹脂系の合成樹
脂成形品で構成され、外リング42はゴムなどの摩擦係
数の大きい弾性材料の成形品で構成されている。図2に
示すように、内リング41と外リング42は断面が長方
形で丁度重なるような寸法で形成されており、内リング
41の外周面41bに設けた突条41cを外リング42
の内周面42aに設けた周溝42cに嵌めることによっ
て、外リング42は自由に回転できる状態で内リング4
1に保持されている。なお、これとは逆に外リング42
に突条を、内リング41に周溝を設けてもよく、また突
条と周溝をあり溝式の形状とすることもできる。
【0010】5は加圧部材4の内側に配置された偏心ロ
ーター、6は偏心ローター5が取り付けられている回転
軸であって、偏心ローター5の先端5aが内リング41
の内周面41aに摺接しながら回転して加圧部材4を円
筒室2の内周面2a側に押圧し、加圧部材4を内周面2
aに沿って円運動させるように構成されている。なお、
基板1の背面側には回転軸6を駆動するための減速機付
きモータなどが配置されており、また手前側には蓋が設
けられるが、これらは図示してない。
【0011】加圧部材4の外リング42の外周面42b
の半径は、円筒室2の半径からチューブ3の肉厚の2倍
以上を差し引いた寸法に選定されている。また、回転軸
6の軸心から偏心ローター5の先端5aまでの距離と内
リング41の内周面41aから外リング42の外周面4
2bまでの寸法の和は、偏心ローター5の先端5aによ
って加圧部材4が基板1の内周面2a側に押された場合
に、外リング42によってチューブ4が押しつぶされて
内部の流路が完全に閉塞されるように選定されている。
【0012】図示の例は上述のように構成されているの
で、偏心ローター5を矢印のように時計方向に回転させ
て加圧部材4を円運動させると、加圧部材4に押圧され
て生ずるチューブ3の閉塞箇所も時計方向に移動し、チ
ューブ内部の流体が流出口3bから吐出されると同時に
流入口3aから吸入されてポンプ作用が行われる。
【0013】この加圧部材4の円運動に伴って、押圧さ
れる部分には大略次のような動きが生ずるものと考えら
れる。今、図3に示すように偏心ローター5の先端5a
が真上に位置している状態を考えると、その真上のa1
点が内リング41の外周面41bから外リング42の内
周面42aに加圧力が伝達される接触点の中心となり、
更にその真上のb1点が外リング42の外周面42bに
よるチューブ3に対する加圧部の中心となる。
【0014】そして、この状態から加圧部材4が矢印A
の方向(時計方向)に2点鎖線の位置まで回転した時に
は、チューブ3に対する外リング42の外周面42bの
加圧部の中心は新しいb2点に移動する一方、内リング
41が矢印Bの方向(反時計方向)に僅かに自転するの
で、外リング42と内リング41との接触点の中心であ
ったa1点は互いに接触したままでa1′点に移動する。
すなわち、外リング42は内リング41が自転した分だ
け内周面42aが外周面42bに対してB方向に引っ張
られ、弾性体で構成された外リング42が変形した状態
となるのである。
【0015】ここで、チューブ3にはゴム系や各種の合
成樹脂材料が使用され、また外リング42にはゴムなど
の摩擦係数の大きい弾性材料が使用されているので、チ
ューブ3と外リング42の間は滑りにくくなっており、
加圧部の中心がb1点からb2点に移動してもチューブ3
と外リング42は互いに密着していて相互のずれは生じ
ない。これに対して、内リング41には摩擦係数の小さ
い剛体材料が使用されており、外リング42との間で滑
りやすくなっているので、上記の外リング42の変形が
限度を越えると外リング42と内リング41との接触点
が滑り、外リング42は変形のない元の状態に戻ろうと
する。すなわち、外リング42が僅かに変形しては内リ
ング41に対してスリップして元に戻るという動作が連
続して行われると見なされるのである。
【0016】このように、外リング42は内リング41
と共に自転してチューブ3を引っ張る状態になる前に内
リング41に対してスリップするため、結果的にチュー
ブ3に接触している外リング42はほとんど自転しない
で内リング41のみが自転することになる。従って、チ
ューブ3に対する引っ張り力はほとんど発生せず、チュ
ーブ3が引っ張られて損傷したり、駆動用モータの負荷
が増大したりしてポンプの耐久性が損なわれ、あるいは
チューブ3の内径が変化して吐出量が変わる等の問題は
生じなくなるのである。
【0017】なお、外リング42が弾性体であるため、
そのクッション作用によってチューブ3が損傷しにくく
なるという効果もある。
【0018】上記の説明は加圧部材4が自由に回転でき
る場合についても当てはまることであるが、加圧部材4
の内リング41が自転している限り引っ張り力をゼロに
はできない。そこで、回転止め機構を設けて内リング4
1を自転できないようにすれば、チューブ3に対する引
っ張り力の影響を一層小さくできる。以下、その一例を
図4によって説明する。なお、図1乃至図3と同一の部
分は同じ符号で示してある。
【0019】図において、15は上記の回転止め機構と
して設けられた支持手段であって、基板1に固定された
支軸16と加圧部材4の内リング41に形成された穴1
7との組み合わせで内リング41を円筒室2内に支持し
ており、この例では図示の姿勢における縦の中心線上の
上下2箇所に支持手段15が設けられている。支軸16
の径は必要な強度が得られる寸法に選定され、穴17は
丸穴でその径は加圧部材4がチューブ3に対する押圧作
用を支障なく発揮できるだけの運動の自由度が得られる
寸法に選定されている。なお、図4とは逆に支軸16を
内リング41に、穴17を基板1にそれぞれ設けてもよ
い。また穴17は必ずしも丸穴である必要はなく、加圧
部材4の運動の自由度が確保される形状と大きさであれ
ば円形以外の適宜の形状を採用することができる。
【0020】このような構成において偏心ローター5を
回転させると、内リング41は支軸16と穴17の組み
合わせからなる支持手段15で自転を阻止されているた
め連続して同一方向に自転を続けることができず、偏心
ローター5が下向きの時には主として上部の支持手段1
5を支点とした振り子運動が円運動に加わった状態とな
り、また偏心ローター5が上向きの時には主として下部
の支持手段15を支点とした振り子運動が円運動に加わ
った状態となるが、全体としてはほぼ同じ姿勢のままで
チューブ3を順次押圧する円運動だけが行われることに
なる。従って、上述したように内リング41と外リング
42との間がスリップし、更に内リング41自体が連続
して同じ方向に自転することもなくなるため、外リング
42に加わる回転力は極めて小さくなってチューブ3が
引っ張られる現象はほとんど生じないのである。
【0021】なお、このような支持手段15を設けた場
合には、偏心ローター5が流出口3b側から流入口3a
側に移動する際に下部の支持手段15を支点とした加圧
部材4の振り子運動が生ずる。このため、加圧部材4の
全体が一体に形成されていて外リング42を設けていな
い従来例の場合には、加圧部材4で押圧されているチュ
ーブ3の流出口3bに近い部分が、振り子運動に伴う加
圧部材4の外周面の移動に伴って流入口3a側に引きず
られる現象が起きやすく、運転を続けると図4に破線で
示すようにチューブ3の一部が開口部2bに突出して腰
折れ部3cを生ずるに至り、チューブの損傷や流量低下
を招くことが多い。
【0022】この現象は加圧部材4とチューブ3の間を
十分潤滑していても生じやすいのであるが、この発明の
ように内リング41に対して滑りやすい外リング42を
加圧部材4に設けたものでは、チューブ3に接触してい
る外リング42の外周面42bが振り子運動に伴ってチ
ューブ3と共に流入口3a側に移動しようとしても、そ
の前に両リング41,42の間で滑りが生じて外周面4
2bは移動しない。すなわち、外リング42による引き
ずり現象が両リング41,42間の滑りにより吸収され
た形になって腰折れ部3cは発生しなくなるのであり、
この部分でチューブが損傷したり、流量が低下したりす
るという問題も解決される。
【0023】以上の説明から明らかなように、この発明
は各部材の材料や表面の状態を適宜選択することによっ
て、内リングと外リングとの間の摩擦抵抗が外リングと
チューブとの間の摩擦抵抗より小さくなるように構成す
るものである。従って、摺動部分や接触部分に特に潤滑
材を必要としない特殊な材料が用いられている場合に
は、部材の素材や接触面の形状などを適切に選定するこ
とによって、潤滑材を用いない状態で上記の条件を満足
することは可能である。
【0024】しかしながら、偏心ローター5の先端5a
による内リング41の内周面41aに対する摺動を円滑
に行うと共に、内リング41と外リング42との間の摩
擦抵抗をより小さくし、またチューブ3の不必要な損耗
を防ぐためには、各部材の間や周囲には潤滑材を塗布
し、あるいは供給して潤滑性を良好に保つことが通常は
必要となる。従って、潤滑された状態において上記のよ
うな条件が成立するように、各部材の材料、接触面の形
状、潤滑材の種類や性状等を適切に選定することが必要
である。潤滑材は組立時などにあらかじめ塗布される
が、更に次に述べるように積極的に潤滑材を供給する機
能を備えた構造とすることもできる。
【0025】図5はその一例であり、外リング42を潤
滑材を含浸させたスポンジ状の弾性体で構成したものを
示している。潤滑材としては液状の潤滑油やグリースが
適宜使用され、内部から滲み出した潤滑材によって外リ
ング42の周囲は常時潤滑された状態となる。従って、
内リング41と外リング42との間の摩擦抵抗を十分小
さく保つことができると共に、チューブ3と外リング4
2との間の潤滑性も確保されるので、外リング42のク
ッション作用と相まってチューブ3の損傷や引き伸ばし
が生じにくくなり、長時間にわたる運転が可能となるの
である。
【0026】図6は通常の弾性体、すなわちスポンジ状
ではない弾性体で構成された外リング42の内周部にグ
リース溜め43を設けると共に、このグリース溜め43
から外周面42bに通ずる細孔44を形成したものであ
る。この構成には、例えば図2に示した周溝42cと同
様な周溝状のグリース溜め43を設けて適当な本数の細
孔44を外周面42bに向けて形成したもの、あるいは
独立したグリース溜め43を複数個設けて細孔44を各
グリース溜め43にそれぞれ形成したもの等があり、作
りやすさや製造コストの点からは周溝式のものの方が適
していると考えられる。なお、図2における周溝42c
そのものの断面積をこれに嵌まる突条41cの断面積よ
りも大きく形成し、周溝42cの内部スペースに余裕を
持たせてこれをグリース溜めとして利用することも可能
である。
【0027】図6の構成によれば、内リング41と外リ
ング42との間にはグリース溜め43からグリースが少
しずつ直接供給され、また外リング42の外周面42b
には、外リング42が圧縮された時にグリースが細孔4
4を通じて押し出されて少しずつ供給されることにな
り、内リング41と外リング42との間の潤滑性とチュ
ーブ3と外リング42との間の潤滑性が共に保たれるの
である。
【0028】図7は図5の例と同様に外リング42を潤
滑材を含浸させたスポンジ状の弾性体で構成したものに
おいて、更に内リング41をスポンジ状の剛体、例えば
多孔性の合成樹脂成形品で構成し、これに潤滑材を含浸
させたものである。従って、外リング42が内リング4
1で圧迫されている状態と圧迫されていない状態が繰り
返される間に、内リング41に含浸されている潤滑材が
少しずつ吸引されて内リング41の外周面41bに出て
くることになり、外リング42との間の潤滑性を長期に
わたって確保することができるのである。なお、外リン
グ42は図6のようにスポンジ状でない通常の弾性体で
構成し、グリース溜め43と細孔44を形成したもので
あってもよい。
【0029】なお図5乃至図7には図示してないが、こ
れらの各加圧部材4は例えば図2に示したものと同様な
突条41cと周溝42cの組み合わせ、あるいはこれに
準じた適宜の周知の構成により外リング42が自由に回
転できる状態で内リング41に保持されている。また図
5乃至図7には示してないが、これらの各加圧部材4に
は図4に例示したような回転止め機構を必要に応じて設
けることができる。
【0030】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、この発
明のリングポンプは、円筒室の内周面に沿って円運動す
ることによりチューブを一方向に順次押圧する加圧部材
を、剛体の内リングの外周に弾性体の外リングを設けて
この外リングを内リングに対して回転可能に支持したも
のとし、この外リングと内リングとの間の摩擦抵抗を外
リングとチューブとの間の摩擦抵抗より小さくなるよう
にしたものである。
【0031】従って、加圧部材を円運動させた時には外
リングと内リングとの間がスリップし、外リングはほと
んど自転しないのでチューブに対する引っ張り力が作用
せず、チューブが引っ張られて損傷したり、駆動用モー
タの負荷が増大したりしてポンプの耐久性が損なわれ、
あるいはチューブの内径が変化して吐出量が変わる等の
不具合が防止される。
【0032】また、内リングの自転を阻止する回転止め
機構を設けたものでは、内リングが自転しないので外リ
ングの自転は一層生じにくくなり、加圧部材の自転に起
因する上述のような不具合の防止が容易となる。また、
回転止め機構を設けてあっても、内リングのクッション
作用によって流出口付近でのチューブの腰折れが生ずる
ことがなくなるので、この腰折れに起因するチューブの
損傷や流量低下などが発生することもない。
【0033】また、加圧部材の外リングを潤滑材を含浸
させたスポンジ状の弾性体で構成したもの、あるいは加
圧部材の外リングの内周部にグリース溜めを設けると共
に、このグリース溜めから外リングの外周面に通ずる細
孔を形成したものでは、動作に伴って潤滑材が外リング
の内部から滲み出し、外リングの周囲は常時潤滑された
状態となるので、内リングと外リングとの間の摩擦抵抗
を十分小さく保つことができると共にチューブと外リン
グとの間の潤滑性も確保される。従って、外リングのク
ッション作用と相まってチューブの損傷や引き伸ばしが
生じにくくなり、長時間にわたる運転が可能となるので
ある。
【0034】また、加圧部材の内リングを潤滑材を含浸
させたスポンジ状の剛体で構成したものでは、内リング
からも少しずつ潤滑材が供給されるので、外リング及び
偏心ローターとの間の潤滑性を長期にわたって確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例における概略正面
図である。
【図2】同上の加圧部材の断面図である。
【図3】同上の動作説明のための要部の正面図である。
【図4】他の実施の形態の一例における概略正面図であ
る。
【図5】他の実施の形態の一例における加圧部材の断面
図である。
【図6】他の実施の形態の一例における加圧部材の断面
図である。
【図7】更に他の実施の形態の一例における加圧部材の
断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 円筒室 2a 内周面 3 チューブ 4 加圧部材 5 偏心ローター 15 支持手段(回転止め機構) 16 支軸 17 穴 41 内リング 42 外リング 43 グリース溜め 44 細孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面が円形の円筒室を基板に設け、円
    筒室の内周面に添わせて弾性材料からなるチューブを配
    置すると共にチューブの内側にリング状の加圧部材を配
    置し、この加圧部材を円筒室の内周面に沿って円運動さ
    せてチューブを一方向に順次押圧することにより、チュ
    ーブ内の流体を送出するように構成されたチューブポン
    プにおいて、 上記加圧部材を、剛体の内リングの外周に弾性体の外リ
    ングを設け、且つ外リングが内リングに対して回転可能
    な構造のものとし、この外リングと内リングとの間の摩
    擦抵抗を外リングとチューブとの間の摩擦抵抗より小さ
    くなるように構成したことを特徴とするチューブポン
    プ。
  2. 【請求項2】 上記加圧部材の内リングの自転を阻止す
    る回転止め機構を設けた請求項1記載のチューブポン
    プ。
  3. 【請求項3】 上記加圧部材の外リングを潤滑材を含浸
    させたスポンジ状の弾性体で構成した請求項1又は2に
    記載のチューブポンプ。
  4. 【請求項4】 上記加圧部材の外リングの内周部にグリ
    ース溜めを設けると共に、このグリース溜めから外リン
    グの外周面に通ずる細孔を形成した請求項1又は2に記
    載のチューブポンプ。
  5. 【請求項5】 上記加圧部材の内リングを潤滑材を含浸
    させたスポンジ状の剛体で構成した請求項1乃至4のい
    ずれかに記載のチューブポンプ。
JP23034197A 1997-08-11 1997-08-11 チューブポンプ Pending JPH1162854A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006013316A1 (en) * 2004-08-06 2006-02-09 Verder Ltd Peristaltic pump and rotor
JP2006088117A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Masatomi Shinya 噴霧装置
JP2010174638A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Sugiyama Juko Kk ホースポンプ
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