JP2016223298A - ピストンポンプまたはブレーキ装置用ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 偏心部とピストンとの間の摩擦を低減できるポンプを提供すること。【解決手段】 ポンプは、回転軸と、偏心部と、ピストンとを備える。偏心部は、回転軸の軸心に対し偏心する軸心を有し、上記偏心する軸心が回転軸の軸心の周りを回転する。ピストンは、偏心部の運動により往復運動する。偏心部とピストンとの間の摩擦係数が0.01以下である。【選択図】 図3
Description
本発明は、ピストンポンプに関する。
従来、偏心部の運動により往復運動するピストンを備えたポンプが知られている(例えば特許文献1)。
本発明は、偏心部とピストンとの間の摩擦を低減できるポンプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のポンプは、偏心部とピストンとの間の摩擦係数を低下させる摩擦係数低下手段を有する。
よって、上記摩擦を低減できる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態のポンプ1はブレーキ装置10に用いられる。図1は、ブレーキ装置10の一部を斜めから見た図である。ブレーキ装置10は、電動車両に適用される。電動車両は、車輪を駆動する原動機として、エンジンのほか電動式のモータ(ジェネレータ)を備えたハイブリッド車や、電動式のモータ(ジェネレータ)のみを備えた電気自動車等である。ブレーキ装置10は、2系統(プライマリP系統及びセカンダリS系統)のブレーキ配管を介して、車両の各車輪に設けられたブレーキ作動ユニットに接続される。ブレーキ装置10は、各ブレーキ作動ユニットにブレーキ液を供給し、ブレーキ液圧を発生させることで、各車輪に液圧制動力を付与する。ブレーキ装置10は、第1ユニット11と第2ユニット5を有する。両ユニット11,5は、配管(供給配管12R,プライマリ配管12P,セカンダリ配管12S,背圧室配管12X)によって互いに接続される。
まず、構成を説明する。本実施形態のポンプ1はブレーキ装置10に用いられる。図1は、ブレーキ装置10の一部を斜めから見た図である。ブレーキ装置10は、電動車両に適用される。電動車両は、車輪を駆動する原動機として、エンジンのほか電動式のモータ(ジェネレータ)を備えたハイブリッド車や、電動式のモータ(ジェネレータ)のみを備えた電気自動車等である。ブレーキ装置10は、2系統(プライマリP系統及びセカンダリS系統)のブレーキ配管を介して、車両の各車輪に設けられたブレーキ作動ユニットに接続される。ブレーキ装置10は、各ブレーキ作動ユニットにブレーキ液を供給し、ブレーキ液圧を発生させることで、各車輪に液圧制動力を付与する。ブレーキ装置10は、第1ユニット11と第2ユニット5を有する。両ユニット11,5は、配管(供給配管12R,プライマリ配管12P,セカンダリ配管12S,背圧室配管12X)によって互いに接続される。
第1ユニット11は、運転者が操作するブレーキ操作部材(ブレーキペダル)とメカ的に接続されるブレーキ操作ユニット(マスタシリンダユニット)である。第1ユニット11は、リザーバタンク111と、マスタシリンダ112と、ストロークシミュレータ113とを有する。リザーバタンク111は、ブレーキ液を貯留するブレーキ液源であり、大気圧に解放される。マスタシリンダ112は、運転者によるブレーキペダルの操作に応じて軸方向に移動するピストンを有する。マスタシリンダ112は、タンデム型であり、上記ピストンとして、プッシュロッドを介してブレーキペダルに接続されるプライマリピストンと、フリーピストン型のセカンダリピストンとを、直列に有する。マスタシリンダ112の内部には、プライマリピストンおよびセカンダリピストンによってプライマリ室が画成され、セカンダリピストンによってセカンダリ室が画成される。各室は、リザーバタンク111からブレーキ液を補給され、上記ピストンの移動により液圧(マスタシリンダ圧)を発生する。第1ユニット11は、プライマリピストンのストローク(ペダルストローク)を検出するストロークセンサ114を有する。ストロークシミュレータ113は、ピストンと、このピストンにより画成される正圧室および背圧室と、正圧室の容積が縮小する方向に上記ピストンを付勢する弾性体(コイルばね等)とを有する。運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダ112(例えばプライマリ室)から上記正圧室にブレーキ液が流入することで、ペダルストロークが発生すると共に、上記弾性体の付勢力によりペダル反力が模擬される。
第2ユニット5は、ブレーキ制御ユニット(液圧ユニット)であり、ハウジング50と、ポンプ1と、複数の電磁弁と、液圧センサと、電子制御ユニット100とを有する。第2ユニット5は、供給配管12Rを介してリザーバタンク111に接続され、プライマリ配管12Pを介して上記プライマリ室に接続され、セカンダリ配管12Sを介して上記セカンダリ室に接続され、背圧室配管12Xを介して上記背圧室に接続され、ホイルシリンダ配管12Wを介して各ブレーキ作動ユニットのシリンダ(ホイルシリンダ)に接続される。ハウジング50の内部には、ブレーキ液が流通する2系統(P系統及びS系統)の回路が形成される。ポンプ1は、ピストンポンプ(往復ポンプ)であり、電動機(モータ)4により駆動される。モータ4は、ブラシレスモータでもよいし、ブラシ付きモータでもよい。電磁弁は、制御信号に応じて開閉動作し、上記回路の連通状態(ブレーキ液の流れ)を制御することで制御液圧を発生する。第2ユニット5は、リザーバタンク111またはマスタシリンダ112からブレーキ液を供給され、運転者によるブレーキ操作とは独立に、ホイルシリンダ内の液圧(ホイルシリンダ圧)を発生させる。第2ユニット5は、各ホイルシリンダにマスタシリンダ圧を供給可能であると共に、マスタシリンダ112とホイルシリンダとの連通を遮断した状態で、ポンプ1が発生する液圧により各ホイルシリンダの液圧を個別に制御可能である。液圧センサは、ポンプ1の吐出圧やマスタシリンダ圧を検出する。電子制御ユニット100は、ストロークセンサ114および液圧センサの検出値や車両側からの情報が入力され、内蔵されたプログラムに基づき、電磁弁の開閉動作やモータ4の回転数(すなわちポンプ1の吐出量)を制御する。電子制御ユニット100は、各車輪の液圧制動力を制御することで、各種のブレーキ制御(制動による車輪のスリップを抑制するためのアンチロックブレーキ制御や、運転者のブレーキ操作力を低減するための倍力制御や、先行車追従制御等の自動ブレーキ制御や、回生ブレーキとの協調制御等)を実行する。
ハウジング50は、略直方体の形状を有し、その外表面は、比較的面積が広い第1面501と、第1面501に略平行な第2面502と、鉛直方向上側に配置される第3面503と、第3面503に略平行であって鉛直方向下側に配置される第4面504と、鉛直方向に沿って配置される第5面505および第6面506とを有する。第1面501と第3面503と第5面505とにより形成される頂点、および、第1面501と第3面503と第6面506とにより形成される頂点は、凹部53を有する切り欠かれた形状である。電子制御ユニット100はハウジング50の第2面502に配置される。供給配管12Rおよびホイルシリンダ配管12Wは第3面503に接続され、プライマリ配管12Pおよびセカンダリ配管12Sは第1面501の第3面503側に接続され、背圧室配管12Xは第5面505に接続される。ハウジング50の第4面504にはインシュレータ54を介してブラケット55が接続される。ハウジング50(第2ユニット5)はブラケット55を介して車体側の部材に固定される。
ハウジング50は、カム収容孔51と複数のシリンダ収容孔52A〜52Eを有する。カム収容孔51は、その軸心が第1面501の法線方向に延びる円筒状であり、第1面501に開口する。シリンダ収容孔52は、段付きの円筒状であり、カム収容孔51の径方向(カム収容孔51の軸心を中心とする放射方向)に延び、その軸心方向一端がカム収容孔51の内周面に開口する。シリンダ収容孔52は、5つ設けられ、カム収容孔51の軸心の周り方向で略均等(略等間隔)に配置される。カム収容孔51の軸心の周り方向で隣り合うシリンダ収容孔52の軸心がなす角度は略72°である。これらのシリンダ収容孔52の軸心は略同一の平面α内にある。平面αは、ハウジング50の第1面501および第2面502と略平行であり、第2面502よりも第1面501の側にある。ハウジング50の凹部53にはシリンダ収容孔52の軸心方向他端が開口する。シリンダ収容孔52の内周面において、カム収容孔51に近い側には吸入側の通路が開口し、カム収容孔51から遠い側には吐出側の通路が開口する。
図2は、平面αで切った第2ユニット5の断面を示す。ポンプ1は、運動変換部2と複数(5つ)のポンプ部3A〜3Eを有する。各ポンプ部3は、ピストン(プランジャ)36の往復運動により(往復運動に伴い)、作動液であるブレーキ液の吸入と吐出を行う。複数のポンプ部3A〜3Eは1つの電動機(モータ)4により駆動される。以下、各ポンプ部3の構成を互いに区別する場合、その符号に添字A〜Eを付す。図3は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。運動変換部2は、ポンプ1の駆動軸である回転軸20の回転運動を、ピストン36の往復運動に変換する。図2では、運動変換部2の詳細な図示を省略する。運動変換部2は、偏心部6と摩擦係数低下手段8を有し、カム収容孔51に収容される。偏心部6は、回転軸20の軸心200に対し偏心する軸心60を有する。この軸心60は、偏心部6の形状および質量の中心である。この軸心60が回転軸20の軸心200の周りを回転する。すなわち、偏心部6は、軸心200に対し偏心し、軸心200の周りを揺動する。摩擦係数低下手段8は、上記運動変換の際の摩擦係数を低下させる。
ポンプ1は、回転軸20の軸心200を中心とする放射状にピストン36A〜36Eが配列されるラジアル形であり、静止したシリンダ内をピストン36が往復する固定シリンダ形である。各ピストン36は、偏心部6の周りに配置され、それぞれシリンダ収容孔52に収容される。ピストン36の軸心360は、シリンダ収容孔52の軸心と略一致し、回転軸20の径方向に延びる。言換えると、ピストン36は、シリンダ収容孔52の数(5つ)だけ設けられ、回転軸20の軸心200に対し放射方向に延びる。ピストン36A〜36Eは、回転軸20の周り方向(以下、単に周方向という。)で略均等に、すなわち回転軸20の回転方向で略等間隔に、配置される。これらのピストン36A〜36Eの軸心360A〜360Eは同一平面α内にある。周方向で隣り合うピストン36の軸心360がなす角度は略72°である。これらのピストン36A〜36Eは回転軸20と偏心部6とを共有し、同一の回転軸20および偏心部6により駆動される。
図3に示すように、モータ4は有底円筒状のモータケース40を有する。モータ4の出力軸はモータケース40の軸心上を延びる。モータケース40は、その軸心方向一方側に、鍔部41と蓋部42を有する。鍔部41は、モータケース40の軸心の周り方向で略等間隔に、3つのボルト孔411〜413を有する。各ボルト孔411〜413にはボルトが挿入される。このボルトはハウジング50の第1面501に締結される。蓋部42にはベアリング43が設置される。ベアリング43はモータ4の出力軸を支持する。この出力軸の軸心の延長上にポンプ1の回転軸20が設置される。回転軸20は上記出力軸に固定され、モータ4により回転駆動される。回転軸20は、上記出力軸と同じ軸心200の周りを、上記出力軸と一体に回転する。ベアリング43と回転軸20は、カム収容孔51に収容される。回転軸20の軸心200はカム収容孔51の軸心と略一致する。
ポンプ部3は、シリンダスリーブ30と、フィルタ部材31と、栓部材32と、ガイドリング33と、第1シールリング34と、第2シールリング35と、ピストン36と、戻しばね37と、吸入弁38と、吐出弁39とを有し、これらはシリンダ収容孔52に設置される。シリンダスリーブ30は有底円筒状であり、底部300に孔301が貫通する。シリンダスリーブ30はシリンダ収容孔52に固定される。シリンダスリーブ30の軸心はシリンダ収容孔52の軸心360と略一致する。シリンダスリーブ30の開口側の端部302はカム収容孔51に近い側に配置され、底部300はカム収容孔51から遠い側に配置される。フィルタ部材31は有底円筒状であり、底部310に孔311が貫通すると共に、側壁部に複数の開口312が貫通する。開口312にはフィルタが設置される。フィルタ部材31は、シリンダスリーブ30の開口側の端部302に固定される。フィルタ部材31の軸心はシリンダ収容孔52の軸心360と略一致する。フィルタ部材31の開口側の端部313はカム収容孔51から遠い側に配置され、底部310はカム収容孔51に近い側に配置される。フィルタ部材31の開口312が開口する外周面とシリンダ収容孔52の内周面との間には隙間がある。吸入側の通路は上記隙間に連通する。栓部材32は、円柱状であり、その軸心方向一端側に、凹部320と溝321(図13参照)を有する。溝321は、径方向に延びて凹部320と栓部材32の外周面とを接続する。栓部材32の上記軸方向一端側は、シリンダスリーブ30の底部300に固定される。栓部材32の軸心はシリンダ収容孔52の軸心360と略一致する。栓部材32は、シリンダ収容孔52に固定され、ハウジング50の外周面におけるシリンダ収容孔52の開口を閉塞する。吐出側の通路は溝321に連通する。ガイドリング33は円筒状であり、シリンダ収容孔52におけるフィルタ部材31よりもカム収容孔51の側に固定される。ガイドリング33の軸心はシリンダ収容孔52の軸心360と略一致する。第1シールリング34は、シリンダ収容孔52におけるガイドリング33とフィルタ部材31との間に設置される。
ピストン36は、円柱状であり、その軸心方向一方側に端面(以下、ピストン端面という。)361を有し、軸心方向他方側の外周に鍔部362を有する。ピストン端面361は、ピストン36の軸心360に対し略直交する方向に広がる平面状であり、軸心360を中心とする略円形状である。ピストン36は、その内部に軸方向孔363と径方向孔364を有する。軸方向孔363は、軸心360上を延びてピストン36の上記軸心方向他方側の端面に開口する。径方向孔364は、ピストン36の径方向に延びて、鍔部362よりも上記軸心方向一方側の外周面に開口すると共に、軸方向孔363の上記軸心方向一方側に接続する。ピストン36の上記軸心方向他方側の端部には、チェック弁ケース365が固定される。チェック弁ケース365は、薄板からなる有底円筒状であり、開口側の端部の外周に鍔部366を有し、側壁部および底部367に複数の孔368が貫通する(図13参照)。チェック弁ケース365の開口側の端部はピストン36の上記軸心方向他方側の端部に嵌合する。第2シールリング35は、チェック弁ケース365の鍔部366とピストン36の鍔部362との間に設置される。ピストン36の上記軸心方向他方側はシリンダスリーブ30の内周側に挿入され、鍔部362がシリンダスリーブ30により案内・支持される。ピストン36における径方向孔364よりも上記軸心方向一方側は、フィルタ部材31の底部310の内周側(孔311)およびガイドリング33の内周側に挿入され、これらにより案内・支持される。ピストン36の軸心360はシリンダスリーブ30等(シリンダ収容孔52)の軸心と略一致する。ピストン36の上記軸心方向一方側の端部(ピストン端面361)はカム収容孔51の内部に突出する。
戻しばね37は、圧縮コイルばねであり、シリンダスリーブ30の内周側に設置される。戻しばね37の一端はシリンダスリーブ30の底部300に設置され、他端はチェック弁ケース365の鍔部366に設置される。戻しばね37は、シリンダスリーブ30(シリンダ収容孔52)に対しピストン36をカム収容孔51の側へ常に付勢する。吸入弁38は、弁体としてのボール380と、戻しばね381とを有し、これらはチェック弁ケース365の内周側に収容される。ピストン36の上記軸心方向他方側の端面における軸方向孔363の開口の周りには弁座369が設けられる(図13参照)。ボール380が弁座369に着座することで軸方向孔363が閉塞される。戻しばね381は、圧縮コイルばねであり、その一端はチェック弁ケース365の底部367に設置され、他端はボール380に設置される。戻しばね381は、チェック弁ケース365(ピストン36)に対しボール380を弁座369の側へ常に付勢する。吐出弁39は、弁体としてのボール390と、戻しばね391とを有し、これらは栓部材32の凹部320に収容される。シリンダスリーブ30の底部300における貫通孔301の開口部の周りには弁座303が設けられる。ボール390が弁座303に着座することで貫通孔301が閉塞される。戻しばね391は、圧縮コイルばねであり、その一端は凹部320の底面に設置され、他端はボール390に設置される。戻しばね391は、ボール390を弁座303の側へ常に付勢する。
シリンダ収容孔52の内部において、ピストン36の鍔部362よりもカム収容孔51の側の空間R1は、ハウジング50内の吸入側の通路に連通する吸入側の空間である。具体的には、フィルタ部材31の外周面とシリンダ収容孔52の内周面との間の上記隙間から、フィルタ部材31の複数の開口312、およびピストン36の外周面とフィルタ部材31の内周面との間の隙間を通り、ピストン36の径方向孔364および軸方向孔363へと至る空間は、吸入側空間R1として機能する。この吸入側空間R1は、第1シールリング34により、カム収容孔51との連通が抑制される。シリンダ収容孔52の内部において、シリンダスリーブ30と栓部材32との間の空間R3は、ハウジング50内の吐出側の通路に連通する吐出側の空間である。具体的には、栓部材32の溝321から吐出側の通路へと至る空間は吐出側空間R3として機能する。シリンダスリーブ30の内周側において、ピストン36の鍔部362とシリンダスリーブ30の底部300との間の空間R2は、シリンダスリーブ30に対するピストン36の往復移動(ストローク)により容積が変化する。この空間R2は、吸入弁38の開弁により吸入側空間R1と連通し、吐出弁39の開弁により吐出側空間R3と連通する。
偏心部6は、カム61と駆動ユニット7を有する。カム61は、回転軸20に設けられ、回転軸20と一体に形成される。なお、カム61は、回転軸20と別体に形成された後、回転軸20と一体となるように組付けられてもよい。カム61は、回転軸20の軸心200に対し偏心する軸心60を有する。軸心60は軸心200に沿って(軸心200と略平行に)延びる。この軸心60はカム61の形状および質量の中心である。カム61は円柱状であり、カム61の軸心方向から見たカム61の輪郭(輪郭曲線)は、回転軸20の中心200から偏心量δだけずれた位置に中心60を有する略円形状である。カム61は、モータ4により回転軸20と共に回転駆動され、回転軸20と一体に回転する。駆動ユニット7は、カム61の外周側に配置され、回転軸20の軸心200に対し偏心量δだけずれた軸心(形状および質量の中心)を有する。駆動ユニット7の軸心はカム61の軸心60と略一致する。
図4は、摩擦係数低下手段8と一体の駆動ユニット7を示す、斜視図である。図5は、上記駆動ユニット7をその軸心方向から見た正面図である。図6は、上記駆動ユニット7をその軸心60を含む平面で切った断面図である。駆動ユニット7は、複数の転動体71と保持器72と駆動部材73とを有する。転動体71はころである。具体的には針状ころであり、回転軸20の軸心方向に沿って延びる。転動体71は、回転軸20の軸心方向に1列設けられ、周方向に複数(13個)並んで配置される。保持器72は、円筒状であり、その軸心の周り方向に略等間隔に並ぶ複数(13個)の孔720を有する。孔720は保持器72を径方向に貫通する。各孔720に1つの転動体71が設置される。保持器72の(径方向における)厚さは転動体71の直径よりも若干小さい。保持器72の軸心方向から見て、保持器72の内周側および外周側に同時に転動体71の一部が突出可能である。保持器72は、その周方向における略一定間隔の位置で、各転動体71を互いに独立して回転自在に保持する。駆動部材73は、円筒状であり、円筒状の内周面730および円筒状の外周面731を有する。駆動部材73の軸心方向から見た駆動部材73の外周面731の輪郭は略円形状である。駆動部材73は、その軸心方向両端に、径方向内側に広がる鍔部732を有する。駆動部材73は、例えば薄い鋼板を精密深絞り加工することで形成される。駆動部材73は、転がり軸受の外輪と同様の構成を有しており、複数の転動体71を保持する保持器72(保持器付き針状ころ)の外周側に配置される。複数の転動体71および保持器72と駆動部材73との組立体は、所謂シェル形の針状ころ軸受と同様の構成を有する。保持器72および転動体71は、カム61の外周面610(図13参照)と駆動部材73の内周面730との間に配置される。転動体71は、面610,730に接触しつつ転がる(回転する)ことが可能である。保持器72および駆動部材73の軸心はカム61の軸心60と略一致する。
本実施形態では、摩擦係数低下手段8は、転がり要素を有する。摩擦係数低下手段8は、転がり要素として複数の転動体81を有すると共に、保持手段82を有する。動体81は、ころである。具体的には針状ころであり、回転軸20の軸心方向に沿って延びる。転動体81は、回転軸20の軸心方向に1列設けられ、周方向に複数(20個)並んで配置される。転動体81の軸心方向寸法(長さ)は、ピストン端面361の直径以上である。保持手段82は、保持器72と同様の円筒状の保持器であり、その軸心の周り方向に略等間隔に並ぶ複数(20個)の孔820を有する。孔820は保持手段82を径方向に貫通する。各孔820に1つの転動体81が設置される。保持手段82の(径方向における)厚さは転動体81の直径よりも若干小さい。保持手段82の軸心方向から見て、保持手段82の内周側および外周側に同時に転動体81の一部が突出可能である。保持手段82は、その周方向における略一定間隔の位置で、各転動体81を互いに独立して回転自在に保持する。複数の転動体81および保持手段82(摩擦係数低下手段8)は、所謂保持器付き針状ころと同様の構成を有する。転動体81は軸受鋼により形成される。保持手段82は、例えば薄い鋼板をプレスしたり削り出したりすることで形成される。なお、樹脂により保持手段82を成形してもよい。保持手段82および転動体81は、駆動部材73の外周面731と各ピストン端面361との間に配置される。転動体81は、面731,361に接触しつつ転がる(回転する)ことが可能である。保持手段82の軸心は駆動部材73およびカム61の軸心60と略一致する。保持手段82と転動体81とからなる摩擦係数低下手段8の軸心は、カム61と駆動ユニット7とからなる(狭義の)偏心部6の軸心60と略一致する。よって、本実施形態では、摩擦係数低下手段8が偏心部6の一部であり、(広義の)偏心部6が摩擦係数低下手段8を有する、とみなせる。
図5から明らかなように、保持手段82の軸心方向から見て、複数の転動体81の軸心810は同じ円上にある。この円を第1円C1と呼ぶ。転動体81の外周面とC1との交点をP1と呼ぶ。周方向で隣り合うP1同士を結ぶ直線距離(周方向で隣り合う転動体81の外周面間の最短距離)L1は、ピストン端面361の直径dより小さい(L1<d)。また、保持手段82の軸心方向から見て、全ての転動体81の外周面を通る円(包絡線)のうちC1より径方向外側のもの(全ての転動体81の外接円)を第2円C2と呼ぶ。転動体81の外周面とC2との接点をP2と呼ぶ。周方向で隣り合うP2同士を結ぶ直線距離L2は、ピストン端面361の直径d以下である(L2≦d)。なお、L2は、次の数式により近似的に求めることができる。転動体81の数をNとし、θ=180°/Nとし、第2円C2の半径をR2とすると、L2=2R2sinθ。
なお、回転軸20の軸心方向において、転動体71および保持器72の移動は、駆動部材73の鍔部732により規制される。駆動部材73のモータ4側への移動は、回転軸20の肩部201(図28参照)により規制される。駆動部材73のモータ4から離れる側への移動は、回転軸20の先端部に取付けられた第1スリーブ(取り外しスリーブ)21により規制される。転動体81および保持手段82(摩擦係数低下手段8)のモータ4側への移動は、上記肩部201の外周に取付けられた第2スリーブ(アダプタスリーブ)22により規制され、モータ4から離れる側への移動は第1スリーブ21により規制される。
次に、作用を説明する。各ポンプ部3のピストン36は、偏心部6の運動により往復運動して、ポンプ作用を行う。すなわち、ピストン36がカム収容孔51へ近づく側へストロークすると、空間R2の容積が大きくなり、R2内の圧力が低下する。吐出弁39が閉弁し、吸入弁38が開弁することで、吸入側空間R1から空間R2へ作動液としてのブレーキ液が流入し、吸入側の通路から空間R2へブレーキ液が供給される。ピストン36がカム収容孔51から離れる側へストロークすると、空間R2の容積が小さくなり、R2内の圧力が上昇する。吸入弁38が閉弁し、吐出弁39が開弁することで、空間R2から吐出側空間R3へブレーキ液が流出し、吐出側の通路へブレーキ液が供給される。各ポンプ部3が吐出するブレーキ液は1つの通路に集められ、2系統の回路で共通に用いられる。第2ユニット5は、ポンプ1により昇圧されたブレーキ液をブレーキ作動ユニットへ供給し、ブレーキ液圧(ホイルシリンダ液圧)を発生させる。これにより各車輪に液圧制動力が付与される。なお、ポンプ1は、偏心部の運動により往復運動するピストンを備えたものであればよく、その具体的構成は本実施形態のものに限らない。例えば、ポンプ部3(ピストン36)の数は1つでもよいし2つでもよく、5つに限定されない。本実施形態では、上記数が5つであり、各ポンプ部3A〜3Eが吸入・吐出行程の位相をずらして作動することで、流れの脈動が低く抑えられ、ブレーキ装置10(第2ユニット5)の音振が低減される。
ピストン36の往復運動を行わせる機構は、偏心カム機構である。偏心部6はカム機構の原動節として機能する。駆動部材73は、カム61の外周側に配置され、カム61の回転によりカム61(回転軸20)の回転軸心200の周りを揺動する。ピストン36は、駆動部材73の周りに配置され、カム機構の従動節として機能する。ピストン36は、駆動部材73の揺動によって、駆動部材73に押されて往復移動する。特に、各ピストン36が周方向で略等間隔に配置されることで、脈動が効果的に抑制される。なお、カム61の輪郭曲線は円形状に限らない。本実施形態では、カム61の外周面610は円筒状であるため、カム61の製造が容易であり、コストを低減できる。
複数の転動体71は、カム61と駆動部材73との相対変位(回転)を許容することで、カム61の回転に伴う駆動部材73の回転を抑制し、ピストン36に対する軸心200の周り方向における駆動部材73の移動を抑制する。このように複数の転動体71は、相対回転許容手段として機能する。これにより駆動部材73は、理想的な状態では、その姿勢を変えないまま揺動する。駆動部材73は、その内周側ではカム61に対し相対変位(回転)する。駆動部材73は、その外周側ではピストン36をカム61(回転軸20)の径方向外側へ押し、ピストン36を駆動する。駆動部材73の各点(例えば外周面731上の各点)は、軸心200に直交する平面内で、駆動ユニット7(駆動部材73)の軸心60と軸心200との間の距離(偏心量δ)を半径とする小円上を移動する。よって、偏心部6(駆動部材73)とピストン36との間の相対変位を上記小円の範囲内に抑制し、両者間の摩擦を低減することができる。
なお、転動体71は玉でもよい。本実施形態では、転動体71はころである。これにより、転動体71の組付けが容易であり、負荷能力も向上する。転動体71に作用する面圧が下がり、転動体71の耐久性の向上を図れる。転動体71は円筒ころでもよい。本実施形態では、転動体71は針状ころである。これにより、転動体71の直径を小さくし、偏心部6の径方向寸法を抑制できる。よって、ポンプ1の径方向における寸法増大を抑制できる。転動体71は、回転軸20の軸心方向に複数列設けられてもよい。本実施形態では、転動体71は1列設けられている。これにより、回転軸20の軸心方向における偏心部6の寸法を抑制できる。よって、回転軸20の軸心方向におけるポンプ1の寸法増大を抑制できる。なお、相対回転許容手段として、転動体の代わりに、滑り軸受を構成するブッシュ等の部材を設けてもよい。また、軸受を構成する部材を別途設ける代わりに、カム61と駆動部材73との摺動部位(カムの外周面610または駆動部材73の内周面730)に、低摩擦性の材質や皮膜を設けてもよい。
図7は、駆動部材73を模式的に示す。上記理想的な状態で、駆動部材73(外周面731)においてピストン36(ピストン端面361)に対向する各部位の当該ピストン36に対する周方向移動の速度Vと、上記各部位に作用する力(ピストン36からその軸心方向で駆動部材73に入力される垂直荷重)Fを、それぞれ矢印で示す。各ピストン36A〜36Eに対向する上記各部位のV,Fを添字1〜5でそれぞれ区別して示す。
図8は、回転軸20の回転角度θと速度Vとの関係を示す。回転軸20が1回転する(θが0°から360°まで変化する)間のV1〜V5の変化をそれぞれ示す。回転軸20が1回転する間、駆動部材73の上記各部位は上記小円上を1回転する。よって、この間、上記各部位は、ピストン36の軸心方向で2δの距離を往復移動するだけでなく、ピストン36の軸心360に対し直交する方向(周方向)で、ピストン36に対して2δの距離を往復移動する。ピストン36の軸心方向における上記各部位の移動速度は正弦波状に1周期変化すると共に、上記周方向における上記各部位の移動速度V1〜V5も正弦波状に1周期変化する。各速度V1〜V5は互いに位相が略72°だけずれて変化する。なお、カム61による上記速度変化の特性(カム曲線)は正弦波状に限らない。
図9は、θと力Fとの関係を示す。回転軸20が1回転する(θが0°から360°まで変化する)間のF1〜F5の変化をそれぞれ示す。Fは、ピストン36に作用する吐出圧による力と戻しばね37の付勢力との和である。吐出圧による上記力は、空間R2におけるピストン36の受圧面積と吐出圧(吐出弁39の開弁圧と吐出側の通路内の圧力との和)との積である。戻しばね37の付勢力を一定と仮定し、これをF0と呼ぶ。また、吐出弁39の開弁圧は十分に小さいと仮定する。ポンプ1が吐出行程にある半周期では、θの変化によるピストン36のストローク(空間R2の容積変化)に応じて、吐出圧による力(吐出側の通路内の圧力)は正弦波状に変化するため、Fはθの変化に対してF0を基準とする正弦波状に変化する。ポンプ1が吸入行程にある半周期では、吐出圧による上記力はゼロとみなせるため、θの変化に対してFはF0のままである。各力F1〜F5は互いに位相が略72°だけずれて変化する。なお、カム61による上記力変化の特性も種々に変更可能である。
偏心部6とピストン36との間の摩擦係数をμとする。両者間に発生する摩擦力はμとFとの積(μ×F)である。この摩擦力により回転軸20に作用するトルク(摩擦トルク)は、偏心部6とピストン36との接触部位から回転軸20の軸心200までの距離(モーメントアーム)に、上記摩擦力を掛けた大きさとなる。上記モーメントアームは、偏心部6の軸心60から上記接触部位までの距離Rに偏心量δ(上記小円の半径)を足した値R+δと、Rからδを引いた値R-δとの間で、θの変化に応じて変化する。互いに接触しつつ周方向に相対移動する偏心部6(駆動部材73)の基材とピストン36の基材との間の摩擦係数をμ0と呼ぶと、両者間に発生する摩擦力はμ0×Fである。ここで、上記基材とは、摩擦係数を低下させるための表面改質がなされていない状態の部材を指す。上記接触部位における両者の相対速度V、各ピストン36に作用する上記摩擦力μ0×F、および、回転軸20に作用する上記摩擦トルクは、θに応じて変化する。よって、偏心部6とピストン36との間の相対変位を上記小円の範囲内に抑制したとしても、ピストン36や偏心部6(駆動部材73)の摩耗(耐久性の低下)、ポンプ1の機械効率の低下、および音振の悪化等が懸念される。
これに対し、本実施形態のポンプ1は摩擦係数低下手段8を有する。摩擦係数低下手段8は、偏心部6の運動(揺動)によりピストン36が往復移動する際の、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下させる。本実施形態では、偏心部6が、ピストン36に転がり接触する転動体81を有する。転動体81の転がりにより、偏心部6に対してピストン36が支持される。すなわち、転がり支持により、駆動部材73とピストン36とが直接的に摺接することなく、回転軸20の回転運動がピストン36の往復運動に変換される。このように構成された摩擦係数低下手段8により、上記摩擦係数μが転がり摩擦係数となり、μ0(例えば0.2)よりも低下する。本実施形態では、μが0より大きく、0.01以下である。このようにμが低下することで、各ピストン36に作用する上記摩擦力μ×F、および、回転軸20に作用する上記摩擦トルクの大きさも、小さくなる。よって、ピストン36や偏心部6(駆動部材73)の摩耗(耐久性の低下)、ポンプ1の機械効率の低下、または音振性能の悪化が抑制される。
本発明者は、ポンプ1の振動レベルVL(dB)とμとの関係を調べた。振動レベルVL(dB)は、ポンプ1の振動加速度G(m/s2)を測定しそれを変換することにより求めることができる。μは、複数の吐出圧における摩擦トルクをそれぞれ測定し、吐出圧の測定値に対する摩擦トルクの測定値の変化率を計算することで、推定することができる。摩擦トルクの測定値はピストン36と偏心部6との間の摩擦力μ×Fに相当し、吐出圧の測定値はFに相当するからである。図10は、上記調査結果を示す線グラフである。μが0.1以上ではVLが大きく、μが0.01以下ではVLが小さい。μが0.01以下のときは、μが0.1以上のときに比べ、VLが半分以下に低下する。すなわち、音振性能が大幅に向上する。μが0.01から0.1の範囲では、μの低下に対するVLの低下の率が、他の範囲よりも大きい。言換えると、μが0.01より大きくなると、VLが急激に大きくなる。すなわち、音振性能が急激に悪化する。これに対し、μが0.01以下では、上記低下率が小さく、μの変化に対してVLが小さい値で安定する。よって、μを0.01以下とすることで、VLをより安定的に小さく維持することができる。なお、μが0.001より小さい0の近傍でも、VLを小さく維持できることは言うまでもない。
ポンプ1の駆動源は、モータ4に限らず、内燃機関等でもよい。本実施形態では、ポンプ1の駆動源として、他の駆動源よりも静粛性に優れたモータ4を用いることで、ポンプ1の音振性向上の効果が際立つ。また、ポンプ1をブレーキ装置以外の装置に用いてもよい。本実施形態では、ブレーキ装置10(第2ユニット5)にポンプ1を用いることで、ポンプ1の作動によりブレーキ制御を行う際の振動や騒音を低減し、運転者に与える違和感を低減できる。
なお、転動体81は玉でもよい。本実施形態では、転動体81はころである。これにより、転動体81の組付けが容易であり、負荷能力も向上する。ピストン端面361から転動体81に作用する面圧が下がり、転動体81の耐久性の向上を図れる。本実施形態では、転動体81の軸心方向寸法(長さ)は、ピストン端面361の直径d以上である。よって、転動体81に作用する面圧がより効果的に低下する。転動体81は円筒ころでもよい。本実施形態では、転動体81は針状ころである。これにより、転動体81の直径を小さくし、摩擦係数低下手段8(偏心部6)の径方向寸法を抑制できる。よって、ポンプ1の径方向における寸法増大を抑制できる。転動体81は、回転軸20の軸心方向に複数列設けられてもよい。本実施形態では、転動体81は1列設けられている。これにより、回転軸20の軸心方向における摩擦係数低下手段8(偏心部6)の寸法を抑制できる。よって、回転軸20の軸心方向におけるポンプ1の寸法増大を抑制できる。
周方向で隣り合う転動体81の外周面間の最短距離L1は、ピストン端面361の直径dより小さい(L1<d)。よって、ポンプ1の作動中、ピストン端面361に対する摩擦係数低下手段8(保持手段82)の周方向位置(回転位相)に関わらず、常に少なくとも1個の転動体81がピストン端面361に接触する。これにより、転動体81の転動による摩擦係数低減の効果がより確実に得られる。また、複数(2個)の転動体81が1つ(同一)のピストン端面361に接触する時間帯が存在する。これにより、個々の転動体81に対する面圧が下がり、転動体81の耐久性の向上を図れる。また、隣接する2つの転動体81の間にピストン36が落ち込んでも、ピストン端面361と保持手段82の外周面とが直接的に接触しない。これにより、μをより確実に低減できる。なお、ピストン端面361の外周縁にアール(曲面)が設けられている場合、上記「ピストン端面361の直径d」として、ピストン端面361における平面部分(すなわちアールを除く領域)の直径を用いることが好ましい(以下、同様)。
周方向で隣り合う接点P2同士を結ぶ直線距離L2は、ピストン端面361の直径d以下である(L2≦d)。よって、隣接する2つの転動体81の間にピストン36が落ち込むことが抑制される。これにより、ピストン36の姿勢および挙動を安定化できる。なお、回転軸20の軸心200の周り方向(周方向)における保持手段82の回転を抑制する手段を設けてもよい。例えば、保持手段82の径方向における変位(揺動)は可能としつつ、保持手段82の上記回転を抑制するような弾性部材を、保持手段82とカム収容孔51の内周面との間に設ける。これにより、ピストン端面361に対する保持手段82(転動体81)の周方向位置(回転位相)を一定に保ち、ピストン端面361に2個の転動体81を常時接触させることが可能となる。これにより、転動体81に対する面圧が下がると共に、ピストン36の姿勢および挙動が安定化する。
駆動部材73の外周面731は円筒状でなくてもよい。本実施形態では、駆動部材73の外周面731は円筒状であるため、摩擦係数低下手段8の転動体81の保持手段82として、円筒状の部材を用いることができる。よって、保持手段82(摩擦係数低下手段8)の製造が容易であり、コストを低減できる。本実施形態では、保持手段82として円筒状の保持器を用い、従来の保持器付き針状ころと同様の構成としたことで、コストをより低減できる。言換えると、偏心部6は、駆動部材73とピストン36との間に、複数の転動体81を保持する保持器(保持手段82)を有する構成としたため、従来の保持器付き転動体を流用可能であり、コストを低減できる。
転動体81の数は任意である。本実施形態では、転動体81の数は20個である。これは、ピストン36の数(5つ)の倍数(4倍)に相当する。また、ピストン36A〜36Eは周方向で略等間隔に配置され、転動体81は周方向で略等間隔に保持される。よって、全てのピストン36A〜36Eの端面361にそれぞれ2個の転動体81が接触している状態を実現できる。この状態では、転動体81に対する面圧が下がると共に、全てのピストン36の姿勢および挙動が安定化する。それだけでなく、周方向でピストン端面361の中央を挟んで両側に接点P2があれば、ピストン36からの力Fに起因して、保持手段82の回転位相を維持する方向で保持手段82にモーメントが作用する。よって、周方向における保持手段82(転動体81)の回転を抑制する手段を別途設ける必要がなく、安定的に上記作用効果を得ることができる。なお、転動体81の数は20個に限らず、ピストン36の数の(2倍以上の)整数倍であれば、上記作用効果を得ることが可能である。
以下、第1実施形態のポンプ1が奏する効果を列挙する。
(1)回転軸20と、回転軸20の軸心200に対し偏心する軸心60を有し、上記偏心する軸心60が回転軸20の軸心200の周りを回転する偏心部6と、偏心部6の運動により往復運動するピストン36とを備え、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μが0.01以下であるピストンポンプである。
よって、偏心部6とピストン36との間の摩擦が低減され、音振性能の悪化等を抑制できる。
(2)偏心部6は、ピストン36に転がり接触する転動体81を有する。
よって、転動体81がピストン36に転がり接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(3)転動体81は、回転軸20の軸心方向に沿って延びるころである。
よって、転動体81の負荷能力が向上する。
(4)複数の転動体81が1つのピストン36に接触可能である。
よって、転動体81の耐久性が向上する。
(6)偏心部6は、回転軸20と一体に回転するカム61と、内周側でカム61に対して回転し、外周側でピストン36を押す駆動部材73とを有する。
よって、偏心部6(駆動部材73)とピストン36との間の相対変位を所定範囲内に抑制し、両者間の摩擦を低減することができる。
(7)偏心部6は、駆動部材73とピストン36との間に、複数の転動体81を保持する保持器72を有する。
よって、従来の保持器付き転動体を流用可能であり、コストを低減できる。
(14)モータ4により回転駆動されるカム61と、カム61の外周側で、カム61の回転によりカム61の回転軸心200の周りを揺動する駆動部材73と、駆動部材73の外周側で、カム61の回転軸心200に対し直交する方向に延び、駆動部材73の揺動により往復運動してポンプ作用を行う複数のピストン36と、駆動部材73とピストン36との間を転がる転動体81とを有するピストンポンプである。
よって、駆動部材73とピストン36との間の相対変位を所定範囲内に抑制し、両者間の摩擦を低減することができる。また、転動体81が駆動部材73とピストン36との間を転がることで、両者間の摩擦係数μを低下できる。したがって、両者間の摩擦が低減され、音振性能の悪化等を抑制できる。
(15)転動体81は、カム61の回転軸心方向に沿って延び、ピストン36に接触しつつ転がる針状ころである。
よって、転動体81の負荷能力が向上する。また、転動体81の直径を小さくし、ポンプ1の径方向における寸法増大を抑制できる。
(18)モータ4により回転駆動されるカム61(偏心部)と、カム61により往復運動する複数のピストン36A〜36Eと、カム61とピストン36A〜36Eの各々との間でピストン36と接触しつつ回転可能な転動体81(針状ころ)とを有し、ピストン36の往復運動に伴いブレーキ液の吸入と吐出を行うブレーキ装置用ポンプである。
よって、ポンプ1をブレーキ装置10(第2ユニット5)に用いた場合において、転動体81(針状ころ)がピストン36と接触しつつ回転することで、カム61(偏心部6)とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。したがって、両者間の摩擦が低減され、音振性能の悪化等を抑制できる。また、上記(15)の効果が得られる。
(19)カム61(偏心部)を有し、モータ4により回転駆動される回転軸20(軸)と、カム61(偏心部)の外周側でピストン36を駆動する駆動部材73とを有し、転動体81(針状ころ)は、駆動部材73とピストン36との間で駆動部材73と接触しつつ回転可能である。
よって、駆動部材73とピストン36との間の相対変位を所定範囲内に抑制しつつ、転動体81(針状ころ)がピストン36および駆動部材73と接触しつつ回転することで、駆動部材73(偏心部6)とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(20)複数の転動体81(針状ころ)を回転自在に保持する保持器82を有し、ピストン36の各々は複数の転動体81と接触する。
よって、従来の保持器付き針状ころを流用可能であり、コストを低減できる。また、転動体81(針状ころ)の耐久性が向上する。
(1)回転軸20と、回転軸20の軸心200に対し偏心する軸心60を有し、上記偏心する軸心60が回転軸20の軸心200の周りを回転する偏心部6と、偏心部6の運動により往復運動するピストン36とを備え、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μが0.01以下であるピストンポンプである。
よって、偏心部6とピストン36との間の摩擦が低減され、音振性能の悪化等を抑制できる。
(2)偏心部6は、ピストン36に転がり接触する転動体81を有する。
よって、転動体81がピストン36に転がり接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(3)転動体81は、回転軸20の軸心方向に沿って延びるころである。
よって、転動体81の負荷能力が向上する。
(4)複数の転動体81が1つのピストン36に接触可能である。
よって、転動体81の耐久性が向上する。
(6)偏心部6は、回転軸20と一体に回転するカム61と、内周側でカム61に対して回転し、外周側でピストン36を押す駆動部材73とを有する。
よって、偏心部6(駆動部材73)とピストン36との間の相対変位を所定範囲内に抑制し、両者間の摩擦を低減することができる。
(7)偏心部6は、駆動部材73とピストン36との間に、複数の転動体81を保持する保持器72を有する。
よって、従来の保持器付き転動体を流用可能であり、コストを低減できる。
(14)モータ4により回転駆動されるカム61と、カム61の外周側で、カム61の回転によりカム61の回転軸心200の周りを揺動する駆動部材73と、駆動部材73の外周側で、カム61の回転軸心200に対し直交する方向に延び、駆動部材73の揺動により往復運動してポンプ作用を行う複数のピストン36と、駆動部材73とピストン36との間を転がる転動体81とを有するピストンポンプである。
よって、駆動部材73とピストン36との間の相対変位を所定範囲内に抑制し、両者間の摩擦を低減することができる。また、転動体81が駆動部材73とピストン36との間を転がることで、両者間の摩擦係数μを低下できる。したがって、両者間の摩擦が低減され、音振性能の悪化等を抑制できる。
(15)転動体81は、カム61の回転軸心方向に沿って延び、ピストン36に接触しつつ転がる針状ころである。
よって、転動体81の負荷能力が向上する。また、転動体81の直径を小さくし、ポンプ1の径方向における寸法増大を抑制できる。
(18)モータ4により回転駆動されるカム61(偏心部)と、カム61により往復運動する複数のピストン36A〜36Eと、カム61とピストン36A〜36Eの各々との間でピストン36と接触しつつ回転可能な転動体81(針状ころ)とを有し、ピストン36の往復運動に伴いブレーキ液の吸入と吐出を行うブレーキ装置用ポンプである。
よって、ポンプ1をブレーキ装置10(第2ユニット5)に用いた場合において、転動体81(針状ころ)がピストン36と接触しつつ回転することで、カム61(偏心部6)とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。したがって、両者間の摩擦が低減され、音振性能の悪化等を抑制できる。また、上記(15)の効果が得られる。
(19)カム61(偏心部)を有し、モータ4により回転駆動される回転軸20(軸)と、カム61(偏心部)の外周側でピストン36を駆動する駆動部材73とを有し、転動体81(針状ころ)は、駆動部材73とピストン36との間で駆動部材73と接触しつつ回転可能である。
よって、駆動部材73とピストン36との間の相対変位を所定範囲内に抑制しつつ、転動体81(針状ころ)がピストン36および駆動部材73と接触しつつ回転することで、駆動部材73(偏心部6)とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(20)複数の転動体81(針状ころ)を回転自在に保持する保持器82を有し、ピストン36の各々は複数の転動体81と接触する。
よって、従来の保持器付き針状ころを流用可能であり、コストを低減できる。また、転動体81(針状ころ)の耐久性が向上する。
[第2実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態では、偏心部6の駆動部材73が外周側に平面部734を有し、摩擦係数低下手段8の複数の転動体81が平面部734に沿って配置される。図11は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2と共に示す、斜視図である。図12は、運動変換部2およびポンプ部3Aの側面を示す。図13は、図12のXIII- XIII視断面を示す。なお、戻しばね37,381,391の図示を省略する。複数の転動体71および保持器72の構成は、転動体71の数が18個である点を除き、実施形態1と同様である。なお、転動体71の数は任意であり、13個等であってもよい。
まず、構成を説明する。本実施形態では、偏心部6の駆動部材73が外周側に平面部734を有し、摩擦係数低下手段8の複数の転動体81が平面部734に沿って配置される。図11は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2と共に示す、斜視図である。図12は、運動変換部2およびポンプ部3Aの側面を示す。図13は、図12のXIII- XIII視断面を示す。なお、戻しばね37,381,391の図示を省略する。複数の転動体71および保持器72の構成は、転動体71の数が18個である点を除き、実施形態1と同様である。なお、転動体71の数は任意であり、13個等であってもよい。
駆動部材73は、筒状であり、円筒状の内周面730を有する。駆動部材73の外周面733は、平面状の領域である平面部734を有する。平面部734は、駆動部材73の軸心60に対し略平行に広がる。平面部734は、軸心60の周り方向(以下、周方向という。)で略均等に5つ並ぶ。駆動部材73の軸心方向から見て、外周面733は、平面部734を辺とする略正5角形である。各平面部734はそれぞれ1つのピストン端面361に対向する。すなわち、各平面部734はそれぞれ1つのピストン36(ポンプ部3)に対応する。駆動部材73は、各平面部734において、駆動部材73の軸心方向に延びる半円筒状の凹部735を3つ有する。3つの凹部735は周方向で並ぶ。周方向において、真ん中の凹部735は平面部734の略中央に位置する。周方向で隣接する凹部735間の距離は略等しい。凹部735の軸心方向一方側は壁部により閉塞され、凹部735の軸心方向他方側は開放される。
摩擦係数低下手段8は、複数の転動体81を有する。転動体81は、針状ころである。転動体81は、平面部734と各ピストン36との間に配置される。各転動体81は、それぞれ凹部735に回転自在に保持される。凹部735は、転動体81の保持手段(保持部)として機能する。すなわち、転動体81は、偏心部6の側に配置される。各平面部734には3個の転動体81が周方向に並ぶ。すなわち、5つのポンプ部3A〜3E全体では転動体81は計15個ある。各平面部734の3個の転動体81は、当該平面部734に対向するピストン端面361に接触しつつ転がる(回転する)ことが可能である。第1実施形態と同様、複数(15個)の転動体81からなる摩擦係数低下手段8の軸心は、カム61と駆動ユニット7とからなる(狭義の)偏心部6の軸心60と略一致する。よって、摩擦係数低下手段8が偏心部6の一部であり、(広義の)偏心部6が摩擦係数低下手段8を有する、とみなせる。3個の転動体81は、周方向で平面部734に沿って(平面部734と略平行に)並ぶ。駆動部材73の軸心方向から見て、各平面部734における3個の転動体81の軸心810は同じ直線上にある。この直線を第1直線l1と呼ぶ。駆動部材73の軸心方向から見て、各平面部734における3個の転動体81の外周面を通る直線(上記3個の転動体81の共通外接線)のうちl1より径方向外側のものを第2直線l2と呼ぶ。l2はピストン端面361と重なる。転動体81の外周面とl2(ピストン端面361)との接点をP3と呼ぶ。各平面部734において、周方向で両端の転動体81の接点P3間の距離L3は、ピストン端面361の直径d以下である(L3≦d)。ピストン36に対する駆動部材73(平面部734)の周方向における最大移動量(偏心量δ)は、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの周方向中央の転動体81の接点P3からピストン端面361の端までの距離L4(ピストン端面361の半径d/2)以下である(δ≦L4)。
なお、回転軸20の軸心方向において、転動体71および保持器72のモータ4側への移動は回転軸20の肩部201(図28参照)により規制され、モータ4から離れる側への移動は第1スリーブ21により規制される。転動体81のモータ4側への移動は凹部735の軸心方向一方側を閉塞する壁部により規制され、転動体81のモータ4から離れる側への移動は止め輪23により規制される。駆動部材73のモータ4側への移動は第2スリーブ22(図28参照)により規制され、モータ4から離れる側への移動は止め輪23を介して第1スリーブ21により規制される。ポンプ1の他の構成は第1実施形態と同様である。
次に、作用を説明する。転動体81は、1つのピストン36に対し複数設けられる。各平面部734において、周方向で両端の転動体81の接点P3間の距離L3は、ピストン端面361の直径d以下である(L3≦d)。よって、各平面部734における複数の転動体81が、当該平面部734に対応する各ピストン端面361と接触可能である。
各平面部734における転動体81の数は(周方向で)3個である。よって、ポンプ1の作動中、複数(少なくとも2個)の転動体81が1つ(同一)のピストン端面361に常に接触することが可能である。これにより、各転動体81に対する面圧がより確実に下がると共に、ピストン端面361と駆動部材73の外周面733との直接的な接触を抑制できる。また、周方向においてピストン端面361が同一平面上の少なくとも2点で支えられることで、ピストン36の姿勢および挙動が安定化する。周方向でピストン端面361の中央を挟んで両側に接点P2があれば、駆動部材73の回転位相を維持する方向にピストン36から駆動部材73にモーメントが作用する。よって、周方向における駆動部材73(転動体81)の回転を抑制する手段を別途設ける必要がなく、安定的に上記作用効果を得ることができる。
具体的には、周方向で、各平面部734における真ん中の転動体81は平面部734の略中央に位置する。また、ピストン36に対する駆動部材73(平面部734)の周方向における最大移動量(偏心量δ)は、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの周方向中央の転動体81の接点P3からピストン端面361の端までの距離L4以下である(δ≦L4)。よって、ポンプ1の作動中、ピストン端面361に対する摩擦係数低下手段8(平面部734の3個の転動体81)の周方向位置に関わらず、各平面部734の少なくとも2個の転動体81が1つ(同一)のピストン端面361に常に接触する。
上記最大移動量(偏心量δ)は、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの周方向端の転動体81の接点P3からピストン端面361の周方向端までの距離L5以下であってもよい(δ≦L5)。この場合、ポンプ1の作動中、常に3個の転動体81が同一のピストン端面361に接触する。これにより、各転動体81に対する面圧がより下がる。
ピストン端面361や平面部734は曲面状であってもよい。具体的には、ピストン端面361や平面部734が、駆動部材73の軸心方向から見て、曲線状であってもよい。この場合、各平面部734における複数の転動体81の軸心を通る曲線が、同方向から見たピストン端面361の曲線と略平行であれば、各転動体81がピストン端面361に接触可能である。例えば、駆動部材73の軸心方向から見て、各平面部734における複数の転動体81の軸心810を通る曲線が径方向内側に凸である場合、それに倣ってピストン端面361の上記曲線が径方向内側に凸であれば、各転動体81がピストン端面361に接触可能である。また、ピストン端面361と平面部734のどちらか一方が曲面状で他方が平面状であってもよい。例えば、ピストン端面361が平面状であり、平面部734が駆動部材73の軸心方向から見て径方向外側に凸の曲線状であってもよい。この場合、平面部734の曲率半径がカム61の外周面610(駆動部材73の内周面730)の曲率半径よりも大きければ、平面部734に複数の転動体81をピストン端面361と略平行に並べることがより容易である。
各平面部734における転動体81の数は3個に限らない。例えば、4個以上であってもよい。本実施形態では、上記数は3個以下である。よって、上記数が4個以上であるときよりも、各平面部734の周方向寸法およびピストン端面361の直径の増大が抑制される。よって、ポンプ1の小型化を図ることができる。また、上記数は2個でもよい。この場合、上記最大移動量(偏心量δ)が、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの転動体81の接点P3からピストン端面361の周方向端までの距離以下であれば、ポンプ1の作動中、2個の転動体81が同一のピストン端面361に常に接触する。これにより、上記作用効果を得ることができる。
各平面部734において複数(少なくとも3個)の転動体81はピストン端面361と略平行に並ばなくてもよい。例えば、ピストン端面361が平面状である一方、駆動部材73の軸心方向から見て、各平面部734における複数の転動体81の軸心810を通る曲線が径方向外側に凸であってもよい。この場合、上記曲線の曲率半径がカム61の外周面610の曲率半径よりも大きければ、カム61の外周面610と曲率半径が同じであるときよりも、ポンプ1の作動中、複数(少なくとも2個)の転動体81が同一のピストン端面361に接触する時間帯を増やすことができる。ポンプ1の他の作用効果は第1実施形態と同様である。
以下、第2実施形態のポンプ1が奏する効果を列挙する。
(5)ポンプ1(ピストンポンプ)の作動中、常に複数の転動体81が1つのピストン36に接触する。
よって、ピストン36の姿勢および挙動が安定化する。
(8)駆動部材73は外周側に平面部734を有し、複数の転動体81は、偏心する軸心60の周り方向で平面部734に沿って並ぶ。
よって、平面部734における複数の転動体81が、当該平面部734に対応するピストン36と接触可能である。
(9)ピストン36は、回転軸20の軸心200を中心とする放射方向に延びるように、回転軸20の軸心200の周り方向で5つ配置され、駆動部材73は、ピストン36に対応して、偏心する軸心60の周り方向で5つの平面部734を有する。
よって、ピストン36が周方向で5つ配置されることで、各ポンプ部3A〜3Eが吸入・吐出行程の位相をずらして作動するため、脈動が抑制される。また、各平面部734における複数の転動体81が、当該平面部734に対応する各ピストン36と接触可能である。
(16)転動体81は、1つのピストン36に対し複数設けられる。
よって、転動体81の耐久性の向上と、ピストン36の姿勢および挙動の安定化とを図れる。
(17)ピストン36は、カム61の回転方向で等間隔に5つ配置される。
よって、脈動が効果的に抑制される。
(5)ポンプ1(ピストンポンプ)の作動中、常に複数の転動体81が1つのピストン36に接触する。
よって、ピストン36の姿勢および挙動が安定化する。
(8)駆動部材73は外周側に平面部734を有し、複数の転動体81は、偏心する軸心60の周り方向で平面部734に沿って並ぶ。
よって、平面部734における複数の転動体81が、当該平面部734に対応するピストン36と接触可能である。
(9)ピストン36は、回転軸20の軸心200を中心とする放射方向に延びるように、回転軸20の軸心200の周り方向で5つ配置され、駆動部材73は、ピストン36に対応して、偏心する軸心60の周り方向で5つの平面部734を有する。
よって、ピストン36が周方向で5つ配置されることで、各ポンプ部3A〜3Eが吸入・吐出行程の位相をずらして作動するため、脈動が抑制される。また、各平面部734における複数の転動体81が、当該平面部734に対応する各ピストン36と接触可能である。
(16)転動体81は、1つのピストン36に対し複数設けられる。
よって、転動体81の耐久性の向上と、ピストン36の姿勢および挙動の安定化とを図れる。
(17)ピストン36は、カム61の回転方向で等間隔に5つ配置される。
よって、脈動が効果的に抑制される。
[第3実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8の転動体81は、1つのピストン36に対し1個設けられる。各平面部734における転動体81の数は1個である。図14は、本実施形態のポンプ1における一部分の断面を示す。図13において点線で囲んだ領域αに相当する部分である。駆動部材73の各平面部734は、その周方向中央に、駆動部材73の軸心方向に延びる半円筒状の凹部735を1つ有する。転動体81は凹部735に保持される。すなわち、5つのポンプ部3A〜3E全体では転動体81は計5個ある。ピストン36に対する駆動部材73(平面部734)の周方向における最大移動量(偏心量δ)は、ピストン端面361の半径d/2以下である。ポンプ1の他の構成は第2実施形態と同様である。
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8の転動体81は、1つのピストン36に対し1個設けられる。各平面部734における転動体81の数は1個である。図14は、本実施形態のポンプ1における一部分の断面を示す。図13において点線で囲んだ領域αに相当する部分である。駆動部材73の各平面部734は、その周方向中央に、駆動部材73の軸心方向に延びる半円筒状の凹部735を1つ有する。転動体81は凹部735に保持される。すなわち、5つのポンプ部3A〜3E全体では転動体81は計5個ある。ピストン36に対する駆動部材73(平面部734)の周方向における最大移動量(偏心量δ)は、ピストン端面361の半径d/2以下である。ポンプ1の他の構成は第2実施形態と同様である。
次に、作用を説明する。δはd/2以下である。よって、ポンプ1の作動中、転動体81が常にピストン端面361に接触することが可能である。なお、周方向における駆動部材73の回転を抑制する手段を設け、ピストン端面361と平面部734(転動体81)との対応関係を保つようにしてもよい。ポンプ1の他の作用効果は第2実施形態と同様である。
[第4実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8の転動体81は、ピストン36の側に配置される。図15は、本実施形態のポンプ1における一部分の断面を示す。図13において点線で囲んだ領域αに相当する部分である。ピストン36の軸心方向一方側(カム収容孔51に近い側)の端部は、端面361において、回転軸20の軸心方向に延びる凹部361aを1つ有する。転動体81は、凹部361aに回転自在に保持される。凹部361aは、転動体81の保持手段(保持部)として機能する。すなわち、転動体81は、ピストン36の側に配置される。凹部361aには3個の転動体81が保持される。各ピストン端面361には3個の転動体81が回転軸20の周り方向(周方向)に並ぶ。各ピストン端面361の3個の転動体81は、当該端面361に対向する駆動部材73の平面部734と略平行に並び、当該平面部734に接触しつつ転がる(回転する)ことが可能である。周方向で、各ピストン端面361における真ん中の転動体81はピストン端面361の略中央に位置する。
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8の転動体81は、ピストン36の側に配置される。図15は、本実施形態のポンプ1における一部分の断面を示す。図13において点線で囲んだ領域αに相当する部分である。ピストン36の軸心方向一方側(カム収容孔51に近い側)の端部は、端面361において、回転軸20の軸心方向に延びる凹部361aを1つ有する。転動体81は、凹部361aに回転自在に保持される。凹部361aは、転動体81の保持手段(保持部)として機能する。すなわち、転動体81は、ピストン36の側に配置される。凹部361aには3個の転動体81が保持される。各ピストン端面361には3個の転動体81が回転軸20の周り方向(周方向)に並ぶ。各ピストン端面361の3個の転動体81は、当該端面361に対向する駆動部材73の平面部734と略平行に並び、当該平面部734に接触しつつ転がる(回転する)ことが可能である。周方向で、各ピストン端面361における真ん中の転動体81はピストン端面361の略中央に位置する。
回転軸20の軸心方向から見て、上記3個の転動体81の軸心810は同じ直線上にある。この直線を第3直線l3と呼ぶ。回転軸20の軸心方向から見て、上記3個の転動体81の外周面を通る直線(上記3個の転動体81の共通外接線)のうちl3よりも径方向内側のものを第4直線l4と呼ぶ。l4は平面部734と重なる。転動体81の外周面とl4との接点をP4と呼ぶ。周方向で両端の転動体81の接点P4間の距離L6は、平面部734の周方向寸法L7以下である(L6≦L7)。ピストン36に対する駆動部材73(平面部734)の周方向における最大移動量(偏心量δ)は、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの周方向中央の転動体81の接点P4から平面部734の周方向端までの距離L8(平面部734の周方向寸法L7の半分)以下である(δ≦L8)。ポンプ1の他の構成は第2実施形態と同様である。
次に、作用を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8がピストン36の一部であるとみなせる。ピストン36が、偏心部6に転がり接触する転動体81を有する。転動体81の転がりにより、偏心部6に対してピストン36が支持される。偏心部6(駆動部材73)とピストン36との間の摩擦係数μが転がり摩擦係数となり、μ0(例えば0.2)よりも低下する。第1実施形態と同様、μが0より大きく、0.01以下である。
転動体81は、1つのピストン36に対し複数設けられる。各ピストン36において、周方向で両端の転動体81の接点P4間の距離L6は、平面部734の周方向寸法L7以下である(L6≦L7)。よって、各ピストン端面361の複数の転動体81が、当該ピストン端面361に対応する各平面部734と接触可能である。
各ピストン端面361における転動体81の数は(周方向で)3個である。よって、ポンプ1の作動中、複数(少なくとも2個)の転動体81が1つ(同一)の平面部734に常に接触することが可能である。具体的には、ピストン36に対する駆動部材73(平面部734)の周方向における最大移動量(偏心量δ)は、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの周方向中央の転動体81の接点P4から平面部734の周方向端までの距離L8以下である(δ≦L8)。よって、ポンプ1の作動中、ピストン端面361に対する平面部734の周方向位置に関わらず、各ピストン端面361の少なくとも2個の転動体81が同一の平面部734に常に接触する。
上記最大移動量(偏心量δ)は、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの周方向端の転動体81の接点P4から平面部734の周方向端までの距離L9以下であってもよい(δ≦L9)。この場合、ポンプ1の作動中、常に3個の転動体81が同一のピストン端面361に接触する。
ピストン端面361や平面部734は曲面状であってもよい。この場合、駆動部材73(回転軸20)の軸心方向から見て、各ピストン端面361における複数の転動体81の軸心を通る曲線が、同方向から見た平面部734の曲線と略平行であれば、各転動体81が平面部734に接触可能である。
各ピストン端面361における転動体81の数は3個に限らない。例えば、4個以上であってもよい。また、2個でもよい。後者の場合、上記最大移動量(偏心量δ)が、ピストン36の軸心360と平面部734の周方向中央とが一致しているときの転動体81の接点P4から平面部734の周方向端までの距離以下であれば、ポンプ1の作動中、2個の転動体81が同一の平面部734に常に接触する。また、第3実施形態と同様、上記数は1個でもよい。
各ピストン端面361において複数(少なくとも3個)の転動体81は平面部734と平行に並ばなくてもよい。例えば、平面部734が平面状である一方、回転軸20の軸心方向から見て、各ピストン端面361における複数の転動体81の軸心810を通る曲線が径方向内側に凸であってもよい。この場合、上記曲線の曲率半径がカム61の外周面610の曲率半径よりも大きければ、カム61の外周面610と曲率半径が同じであるときよりも、ポンプ1の作動中、複数(少なくとも2個)の転動体81が同一の平面部734に接触する時間帯を増やすことができる。
ピストン36が、回転軸20の軸心方向に延びる半円筒状の凹部をピストン端面361に3つ有し、各転動体81がそれぞれ上記凹部に保持されてもよい。ポンプ1の他の作用効果は第2実施形態と同様である。
以下、第4実施形態のポンプ1が奏する効果を記載する。
(10)ピストン36は、偏心部6に転がり接触する転動体81を有する。
よって、転動体81が偏心部6に転がり接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(10)ピストン36は、偏心部6に転がり接触する転動体81を有する。
よって、転動体81が偏心部6に転がり接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
[第5実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態では、転動体81が駆動部材73の本体部73aとキャップ部73bとの間に挟まれる。図16は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図17は、ピストン36の軸心360を通り駆動部材73の軸心60に直交する平面で切った運動変換部2およびポンプ部3Aの部分断面を、モータ4の側から見た斜視図である。図18は、駆動ユニット7の各部材を分解して同軸上に並べた斜視図である。複数の転動体71と保持器72の構成は、実施形態1と同様である。
まず、構成を説明する。本実施形態では、転動体81が駆動部材73の本体部73aとキャップ部73bとの間に挟まれる。図16は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図17は、ピストン36の軸心360を通り駆動部材73の軸心60に直交する平面で切った運動変換部2およびポンプ部3Aの部分断面を、モータ4の側から見た斜視図である。図18は、駆動ユニット7の各部材を分解して同軸上に並べた斜視図である。複数の転動体71と保持器72の構成は、実施形態1と同様である。
駆動部材73は、円筒状の本体部73aと、円環状のキャップ部73bとを同一軸心60上に有する。本体部73aの軸心方向一方側の端にキャップ部73bが嵌合する。本体部73aの軸心方向他方側の端における外周縁から庇部739aが上記軸心方向一方側に延びる。キャップ部73bの外周縁から庇部739bが上記軸心方向他方側に延びる。駆動部材73は、その外周側に凹部736を有する。凹部736は、軸心60の周り方向(周方向)で略均等に5つ並ぶ。凹部736は、駆動部材73の軸心方向に延び、その底面737が平面状である。底面737は、軸心60に対し略平行に広がる。庇部739aは、凹部736の上記軸心方向他方側の端における径方向外側への開口を覆う。庇部739bは、凹部736の上記軸心方向一方側の端における径方向外側への開口を覆う。
各凹部736には複数の転動体81(針状ころ)が回転自在に保持される。凹部736は、転動体81の保持手段(保持部)として機能する。各凹部736の底面737には4個の転動体81が周方向に並ぶ。すなわち、5つのポンプ3A〜3E全体では転動体81は計20個ある。上記4個の転動体81は、当該凹部736の底面737に対向するピストン端面361に接触しつつ転がる(回転する)ことが可能である。底面737が平面部として機能する。各転動体81の軸心方向両端は、庇部739と底面737との間の隙間に収容される。転動体81の周方向移動は凹部736の周方向両側の壁面738により規制される。駆動部材73の軸心方向における転動体81の移動は、凹部736の上記軸心方向一方側の壁面(キャップ部73b)および凹部736の上記軸心方向他方側の壁面(本体部73a)により規制される。このとき、キャップ部73bは止め輪として機能する。転動体81の径方向外側への移動は、庇部739b(キャップ部73b)および庇部739a(本体部73a)により規制される。
ピストン端面361の直径dは、転動体81の直径の3倍以上である。ピストン36に対する駆動部材73(底面737)の最大移動量(揺動量δ)は、ピストン36の軸心360と底面737の周方向中央とが一致しているときのピストン端面361の周方向端から凹部736の周方向壁面738までの距離以下である。ポンプ1の他の構成は第2実施形態と同様である。
次に、作用を説明する。各凹部736に収容される転動体81の数は4個に限らず、3個等でもよい。本実施形態では、上記数は4個であり、ピストン36の直径dは、転動体81の直径の3倍以上である。よって、ピストン端面361に4個の転動体81が接触可能であり、転動体81に対する面圧をより効果的に低下できる。
ピストン36に対する駆動部材73(底面737)の最大移動量(揺動量δ)は、ピストン36の軸心360と底面737の周方向中央とが一致しているときのピストン端面361の周方向端から凹部736の周方向壁面738までの距離以下である。よって、ポンプ1の作動中、ピストン36の端部と凹部736の周方向壁面738との干渉が抑制される。仮にピストン36の端部と周方向壁面738とが干渉しても、この干渉自体により、周方向における駆動部材73のそれ以上の回転が抑制される。よって、駆動部材73の回転位相がより確実に維持される。ポンプ1の他の作用効果は第2実施形態と同様である。
[第6実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態では、第2ユニット5に2つのポンプ部3F,3Gが設置される。図19は、2つのポンプ部3F,3Gを運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図20は、回転軸20の軸心200に直交する平面で切ったポンプ1の部分断面を、回転軸20の軸心方向(モータ4と反対側)から見た正面図である。図21は、摩擦係数低下手段8と一体の駆動ユニット7を止め輪23および第1スリーブ21と共に示す、斜視図である。図22は、上記駆動ユニット7を止め輪23等と共にその軸心60を含む平面で切った断面図である。
まず、構成を説明する。本実施形態では、第2ユニット5に2つのポンプ部3F,3Gが設置される。図19は、2つのポンプ部3F,3Gを運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図20は、回転軸20の軸心200に直交する平面で切ったポンプ1の部分断面を、回転軸20の軸心方向(モータ4と反対側)から見た正面図である。図21は、摩擦係数低下手段8と一体の駆動ユニット7を止め輪23および第1スリーブ21と共に示す、斜視図である。図22は、上記駆動ユニット7を止め輪23等と共にその軸心60を含む平面で切った断面図である。
ポンプ部3F,3Gの各ピストン36は、回転軸20を挟んで対向するように配置される。両ピストン36の軸心360がなす角度は180°であり、略一直線上に両軸心360が並ぶ。複数の転動体71と保持器72の構成は、第1実施形態と同様である。駆動部材73は、4つの平面部734を有する。平面部734は、駆動部材73の軸心60の周り方向(周方向)で略均等に並ぶ。駆動部材73の軸心方向から見て、駆動部材73の外周面733は、平面部734を辺とする略正方形である。上記正方形の1組の対辺を構成する2つの平面部734F,734Gはそれぞれ1つのピストン36の端面361に対向する。駆動部材73は、上記2つの平面部734F,734Gにおいて、第2実施形態と同様の凹部735をそれぞれ3つ有する。転動体81は、第2実施形態と同様の構成であり、各凹部735にそれぞれ保持される。2つのポンプ部3F,3G全体では転動体81は計6個ある。ポンプ1の他の構成は第2実施形態と同様である。
よって、第2ユニット5に2つのポンプ部3F,3Gが設置される場合も、第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第7実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8は、滑り要素として滑り軸受を有する。図23は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図24は、摩擦係数低下手段8と一体の駆動ユニット7を示す、斜視図である。図25は、上記駆動ユニット7をその軸心方向から見た正面図である。図26は、上記駆動ユニット7をその軸心60を含む平面で切った断面図である。駆動ユニット7の構成は第1実施形態と同様である。
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8は、滑り要素として滑り軸受を有する。図23は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図24は、摩擦係数低下手段8と一体の駆動ユニット7を示す、斜視図である。図25は、上記駆動ユニット7をその軸心方向から見た正面図である。図26は、上記駆動ユニット7をその軸心60を含む平面で切った断面図である。駆動ユニット7の構成は第1実施形態と同様である。
摩擦係数低下手段8は、駆動ユニット7とピストン36との間に、滑り軸受として、円筒状のメタル(ブッシュ)83を有する。メタル83は、円筒状の鋼の表面に合金を薄く接着させたものである。上記合金は、アルミニウムや銅などを主成分とし、低摩擦性や耐摩耗性等の性質を有する。メタル83は駆動部材73の外周に圧入され、駆動部材73に固定される。すなわち、メタル83は、偏心部6の側に配置される。メタル83の外周面830は円筒状であり、上記合金が接着される。この外周面830にはピストン端面361が接触する。メタル83は油により潤滑され、動圧軸受として機能する。外周面830とピストン端面361との間の摩擦係数μは0.01以下である。メタル83の軸心は、カム61と駆動ユニット7とからなる(狭義の)偏心部6の軸心60と略一致する。よって、本実施形態では、摩擦係数低下手段8が偏心部6の一部であり、(広義の)偏心部6が摩擦係数低下手段8を有する、とみなせる。ポンプ1の他の構成は第1実施形態と同様である。
次に、作用を説明する。上記のように本実施形態では、偏心部6が、ピストン36に滑り接触する滑り軸受としてのメタル83を有しており、メタル83に対する滑りにより、偏心部6に対してピストン36が支持される。すなわち、部材間の滑り(滑り支持)により、回転軸20の回転運動がピストン36の往復運動に変換される。このように構成された摩擦係数低下手段8は、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを0.01以下に低下させる。これにより、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、滑り軸受として上記メタル83に限らず種々のものを採用可能である。例えば、滑り軸受は、以下のような自己潤滑性(オイルレス)のものでもよい。すなわち、金属粉を主成分とする多孔質焼結体(金属系含油軸受)でもよいし、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂を接着させたプラスチック系のものでもよいし、黒鉛や二硫化モリブデン等の固体潤滑剤を埋め込んだり分散配合したりしたものでもよい。滑り軸受の形状は、円筒状のブッシュ型にかぎらない。平板型や、面が傾斜できるパッド型等でもよい。また、ピストン36の側に滑り軸受を配置してもよい。例えば、ピストン端面361に板状の滑り軸受を設置してもよい。駆動部材73は、第2実施形態等と同様、平面部734を有する角柱状であってもよい。この場合、平面部734または各ピストン端面361に平板型の滑り軸受を設置することができる。要は、偏心部6においてピストン36に接触する部位、またはピストン36において偏心部6に接触する部位(ピストン端面361)が、滑り要素として機能すればよい。
以下、第7実施形態のポンプ1が奏する効果を列挙する。
(11)偏心部6は、ピストン36に滑り接触するメタル83(滑り軸受)を有する。
よって、メタル83がピストン36に滑り接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(12)ピストン36が、偏心部6に滑り接触するメタル83(滑り軸受)を有するようにしてもよい。
この場合、メタル83が偏心部6に滑り接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(11)偏心部6は、ピストン36に滑り接触するメタル83(滑り軸受)を有する。
よって、メタル83がピストン36に滑り接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(12)ピストン36が、偏心部6に滑り接触するメタル83(滑り軸受)を有するようにしてもよい。
この場合、メタル83が偏心部6に滑り接触することで、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
[第8実施形態]
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8は、低摩擦性の皮膜を有する。図27は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図28は、回転軸20の軸心200を含む平面で運動変換部2を切った部分断面を示す。図29は、摩擦係数低下手段8と一体の駆動部材73を示す、斜視図である。図30は、上記駆動部材73をその軸心方向から見た正面図である。複数の転動体71と保持器72の構成は、第1実施形態と同様である。
まず、構成を説明する。本実施形態では、摩擦係数低下手段8は、低摩擦性の皮膜を有する。図27は、複数のポンプ部3A〜3Eのうち1つのポンプ部3Aを取り出して運動変換部2およびモータ4と共に示す、斜視図である。図28は、回転軸20の軸心200を含む平面で運動変換部2を切った部分断面を示す。図29は、摩擦係数低下手段8と一体の駆動部材73を示す、斜視図である。図30は、上記駆動部材73をその軸心方向から見た正面図である。複数の転動体71と保持器72の構成は、第1実施形態と同様である。
駆動部材73の構成は、平面部734に凹部を有しない点を除き、実施形態2と同様である。摩擦係数低下手段8は、駆動ユニット7とピストン36との間に、皮膜84を有する。皮膜84は、滑り軸受を構成するものと同様、低摩擦性や耐摩耗性等の性質を有する。このような皮膜84として、例えばダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を採用可能である。駆動部材73の平面部734を含む外周面733に、その摩擦係数μを低下させるための物理的または化学的な表面処理が施される。例えばDLCコーティングが施される。これにより低摩擦性の皮膜84が形成される。すなわち、皮膜84は、偏心部6の側に配置される。皮膜84にはピストン端面361が接触する。皮膜84とピストン端面361との間の摩擦係数μは、μ0より低く、0.01以下である。ポンプ1の他の構成は第2実施形態と同様である。
次に、作用を説明する。駆動部材73(偏心部6)においてピストン36に接触する表面が改質されており、皮膜84に対する滑りにより、駆動部材73に対してピストン36が支持される。すなわち、駆動部材73とピストン36とが面または線で接触し、部材間の滑り(滑り支持)により、回転軸20の回転運動がピストン36の往復運動に変換される。皮膜84により構成された摩擦係数低下手段8は、駆動部材73(偏心部6)とピストン36との間の摩擦係数μを0.01以下に低下させる。これにより、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
駆動部材73の外周面733のうち、ピストン端面361が接触する平面部734のみに皮膜84を有してもよい。ピストン36の側に皮膜84を配置してもよい。すなわち、ピストン端面361に皮膜84を形成してもよい。皮膜84として、上記DLC膜に限らず種々のものを採用可能である。PTFEや二硫化モリブデン等の固体潤滑剤を含む皮膜84を設けてもよい。皮膜84は、油で潤滑されてもよいし、自己潤滑性でもよい。摩擦係数μを低下させるため、潤滑性を向上させるような表面の改質(表面を鏡面状に研磨し平滑化する等)を行ってもよい。この場合、必ずしも皮膜を有しなくてもよい。要は、偏心部6においてピストン36に接触する表面、またはピストン36において偏心部6に接触する表面が改質されることで、μが低下されればよい。
駆動部材73の外周面733の形状は任意であり、平面部734を有しない曲面状(例えば第1実施形態と同様の円筒状)であってもよい。本実施形態では、駆動部材73の外周面733は平面部734を有する。周方向でピストン端面361の中央を挟んで両側にピストン端面361と平面部734との接点がある。よって、駆動部材73の回転位相を維持する方向にピストン36から駆動部材73にモーメントが作用しうる。このため、周方向における駆動部材73の回転を抑制する手段を別途設ける必要が少ない。また、ピストン端面361が平面部734により面で支持されることで、ピストン36の姿勢および挙動が安定化する。なお、平面部734の数やピストン36の数は任意である。
以下、第8実施形態のポンプ1が奏する効果を記載する。
(13)偏心部6においてピストン36に接触する表面、およびピストン36において偏心部6に接触する表面のいずれかが改質されている。
よって、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
(13)偏心部6においてピストン36に接触する表面、およびピストン36において偏心部6に接触する表面のいずれかが改質されている。
よって、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下できる。
[他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、ポンプ1は、カム61と駆動部材73とを一体化した(すなわち相対回転許容手段を省略した)偏心部6を有してもよい。この場合も、摩擦係数低下手段8は、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下させることができる。
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、ポンプ1は、カム61と駆動部材73とを一体化した(すなわち相対回転許容手段を省略した)偏心部6を有してもよい。この場合も、摩擦係数低下手段8は、偏心部6とピストン36との間の摩擦係数μを低下させることができる。
実施形態から把握される、特許請求の範囲に記載外の技術思想を以下に列挙する。
(15)請求項14に記載のピストンポンプにおいて、
前記転動体は、前記カムの回転軸心方向に沿って延び、前記ピストンに接触しつつ転がる針状ころであることを特徴とするピストンポンプ。
(16)上記(15)に記載のピストンポンプにおいて、
前記転動体は、1つの前記ピストンに対し複数設けられる
ことを特徴とするピストンポンプ。
(17)上記(16)に記載のピストンポンプにおいて、
前記ピストンは、前記カムの回転方向で等間隔に5つ配置される
ことを特徴とするピストンポンプ。
(19)上記(18)に記載のブレーキ装置用ポンプにおいて、
前記偏心部を有し、前記モータにより回転駆動される軸と、
前記偏心部の外周側で前記ピストンを駆動する駆動部材とを有し、
前記針状ころは、前記駆動部材と前記ピストンとの間で前記駆動部材と接触しつつ回転可能である
ことを特徴とするブレーキ装置用ポンプ。
(20)上記(19)に記載のブレーキ装置用ポンプにおいて、
複数の前記針状ころを回転自在に保持する保持器を有し、
前記ピストンの各々は複数の前記針状ころと接触する
ことを特徴とするブレーキ装置用ポンプ。
(15)請求項14に記載のピストンポンプにおいて、
前記転動体は、前記カムの回転軸心方向に沿って延び、前記ピストンに接触しつつ転がる針状ころであることを特徴とするピストンポンプ。
(16)上記(15)に記載のピストンポンプにおいて、
前記転動体は、1つの前記ピストンに対し複数設けられる
ことを特徴とするピストンポンプ。
(17)上記(16)に記載のピストンポンプにおいて、
前記ピストンは、前記カムの回転方向で等間隔に5つ配置される
ことを特徴とするピストンポンプ。
(19)上記(18)に記載のブレーキ装置用ポンプにおいて、
前記偏心部を有し、前記モータにより回転駆動される軸と、
前記偏心部の外周側で前記ピストンを駆動する駆動部材とを有し、
前記針状ころは、前記駆動部材と前記ピストンとの間で前記駆動部材と接触しつつ回転可能である
ことを特徴とするブレーキ装置用ポンプ。
(20)上記(19)に記載のブレーキ装置用ポンプにおいて、
複数の前記針状ころを回転自在に保持する保持器を有し、
前記ピストンの各々は複数の前記針状ころと接触する
ことを特徴とするブレーキ装置用ポンプ。
1 ポンプ(ピストンポンプ、ブレーキ装置用ポンプ)
20 回転軸
200 軸心(回転軸心)
36 ピストン
4 モータ
6 偏心部
60 軸心
61 カム
73 駆動部材
81 転動体(針状ころ)
20 回転軸
200 軸心(回転軸心)
36 ピストン
4 モータ
6 偏心部
60 軸心
61 カム
73 駆動部材
81 転動体(針状ころ)
Claims (15)
- 回転軸と、
前記回転軸の軸心に対し偏心する軸心を有し、前記偏心する軸心が前記回転軸の軸心の周りを回転する偏心部と、
前記偏心部の運動により往復運動するピストンとを備え、
前記偏心部と前記ピストンとの間の摩擦係数が0.01以下である
ピストンポンプ。 - 請求項1に記載のピストンポンプにおいて、
前記偏心部は、前記ピストンに転がり接触する転動体を有する
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項2に記載のピストンポンプにおいて、
前記転動体は、前記回転軸の軸心方向に沿って延びるころである
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項3に記載のピストンポンプにおいて、
複数の前記転動体が1つの前記ピストンに接触可能である
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項4に記載のピストンポンプにおいて、
前記ピストンポンプの作動中、常に複数の前記転動体が1つの前記ピストンに接触する
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項3に記載のピストンポンプにおいて、
前記偏心部は、
前記回転軸と一体に回転するカムと、
内周側で前記カムに対して回転し、外周側で前記ピストンを押す駆動部材とを有する
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項6に記載のピストンポンプにおいて、
前記偏心部は、前記駆動部材と前記ピストンとの間に、複数の前記転動体を保持する保持器を有することを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項6に記載のピストンポンプにおいて、
前記駆動部材は外周側に平面部を有し、
複数の前記転動体は、前記偏心する軸心の周り方向で前記平面部に沿って並ぶ
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項8に記載のピストンポンプにおいて、
前記ピストンは、前記回転軸の軸心を中心とする放射方向に延びるように、前記回転軸の軸心の周り方向で5つ配置され、
前記駆動部材は、前記ピストンに対応して、前記偏心する軸心の周り方向で5つの前記平面部を有する
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項1に記載のピストンポンプにおいて、
前記ピストンは、前記偏心部に転がり接触する転動体を有する
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項1に記載のピストンポンプにおいて、
前記偏心部は、前記ピストンに滑り接触する滑り軸受を有する
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項1に記載のピストンポンプにおいて、
前記ピストンは、前記偏心部に滑り接触する滑り軸受を有する
ことを特徴とするピストンポンプ。 - 請求項1に記載のピストンポンプにおいて、
前記偏心部において前記ピストンに接触する表面、および前記ピストンにおいて前記偏心部に接触する表面のいずれかが改質されている
ことを特徴とするピストンポンプ。 - モータにより回転駆動されるカムと、
前記カムの外周側で、前記カムの回転により前記カムの回転軸心の周りを揺動する駆動部材と、
前記駆動部材の外周側で、前記カムの回転軸心に対し直交する方向に延び、前記駆動部材の前記揺動により往復運動してポンプ作用を行う複数のピストンと、
前記駆動部材と前記ピストンとの間を転がる転動体とを有する
ピストンポンプ。 - モータにより回転駆動される偏心部と、
前記偏心部により往復運動する複数のピストンと、
前記偏心部と前記ピストンの各々との間で前記ピストンと接触しつつ回転可能な針状ころとを有し、
前記ピストンの往復運動に伴いブレーキ液の吸入と吐出を行う
ブレーキ装置用ポンプ。
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