JPH1162783A - 燃料供給ポンプ - Google Patents

燃料供給ポンプ

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Publication number
JPH1162783A
JPH1162783A JP22735697A JP22735697A JPH1162783A JP H1162783 A JPH1162783 A JP H1162783A JP 22735697 A JP22735697 A JP 22735697A JP 22735697 A JP22735697 A JP 22735697A JP H1162783 A JPH1162783 A JP H1162783A
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JP
Japan
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plunger
pressure oil
suction
fuel
pressure
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Application number
JP22735697A
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English (en)
Inventor
Akira Kunishima
旭 國島
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プランジャ6を二体に分割した構成にお
いてカム15と吸入側のプランジャ(低圧油密部6B)
との間で生ずる偏荷重の影響を圧送側のプランジャ(高
圧油密部6A)側に及ぼさず、圧送側のプランジャ摺動
孔における摩耗を抑制してポンプ機能の信頼性を確保可
能な燃料供給ポンプを提供すること。 【解決手段】 高圧油密部6Aと低圧油密部6Bとの接
触状態を点接触とし、低圧油密部6Bとカム15との間
に生じた偏荷重、低圧油密部6Bの倒れの影響を高圧油
密部6A側に与えないことに着目し、ふたつのプランジ
ャ6A、6Bとプランジャバレル5とにより、圧送室1
6とは反対側に、燃料供給通路20に連通する吸入室1
7を構成して吸入脈動を低減可能とした燃料供給ポンプ
であって、ふたつのプランジャ6A、6Bが相互に当接
する、それぞれのプランジャ端面31、32の少なくと
も一方を凸曲面としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料供給ポンプにか
かるもので、とくに筒内直接噴射式燃料噴射装置などに
装備される単気筒ポンプなどの燃料供給ポンプに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】たとえばエンジンのシリンダー内にガソ
リンなどの燃料を直接噴射する筒内直接噴射式燃料噴射
装置については、そのエンジンへの搭載性の向上のた
め、およびコストが比較的高い多気筒ポンプに代わって
そのコスト低減を図るため、単気筒の高圧ポンプが考案
されている。しかしながら、この単気筒ポンプは、燃料
の吸入および吐出が間欠的であるため、その吸入側(低
圧側)および吐出側(高圧側)ともに大きな圧力脈動を
発生させるという問題がある。この圧力脈動は、ポンプ
の運転にあたって騒音を発生することはもとより、吸入
圧力の安定化に悪影響を及ぼすとともに、噴射装置への
供給圧力の不安定化からエンジンの安定運転に支障があ
るという問題がある。
【0003】この単気筒ポンプの高圧側である吐出側に
は、アキュムレータ(蓄圧器)を装備することにより、
吐出側の脈動を吸収することは可能である。しかしなが
ら、単気筒ポンプの低圧側である吸入側にもアキュムレ
ータを装備することはコストアップにつながるという問
題がある。
【0004】こうした問題を解消するために、本出願人
は、プランジャの下部(圧送室とは反対側)に吸入室を
設け、この吸入室をフィードポンプからの燃料供給通路
に連通させることによって、フィードポンプから単気筒
ポンプへの低圧配管における燃料の流れを間欠的な流れ
から連続的な流れに変更させている(たとえば特願平8
−311261号)。図5および図6にもとづき概説す
る。図5は、本出願人による単気筒ポンプ1(燃料供給
ポンプ)の断面図であって、単気筒ポンプ1は、ポンプ
ハウジング2と、ベローズハウジング3と、ベローズ4
と、プランジャバレル5と、プランジャ6と、プランジ
ャスプリング7と、カム当接シュー8と、吸入弁9およ
び吐出弁10を形成したリーフバルブ11と、を有す
る。なおポンプハウジング2にはアキュムレータ12を
一体的に構成してある。
【0005】プランジャバレル5には、圧送側のプラン
ジャ摺動孔13(図中上側)および吸入側のプランジャ
摺動孔14(図中下側)を形成してある。カム当接シュ
ー8に当接するとともにエンジンなどにより駆動するカ
ム15の駆動力およびプランジャスプリング7の付勢力
によって、上記プランジャ摺動孔13および吸入側のプ
ランジャ摺動孔14の内部をプランジャ6が往復動し
て、吸入弁9および吐出弁10と共働し、ポンプ作用を
行う。
【0006】プランジャ6は、これを二体構造(圧送側
の大径部である高圧油密部6Aおよび吸入側の小径部で
ある低圧油密部6B)とし、それぞれ必要な精度で加工
可能としてある。プランジャ6の高圧油密部6Aは圧送
側のプランジャ摺動孔13内を摺動し、低圧油密部6B
は吸入側のプランジャ摺動孔14内を摺動する。したが
って、これらの同軸度に関係なく、高圧油密部6Aおよ
び低圧油密部6Bのクリアランスをそれぞれ独立に最適
にすることができるようにしてある。なお高圧油密部6
Aは、その下部に小径連続部6Cを有する。
【0007】さらに、プランジャ6の図中上方の圧送室
16(プランジャ室)と、圧送室16とは反対側の下方
の吸入室17と、をプランジャバレル5内に形成する。
【0008】燃料タンク18からフィードポンプ19
(電動ポンプ)により燃料供給通路20を介して単気筒
ポンプ1に供給される燃料は、分岐点21において圧送
側燃料通路22(吸入通路)および吸入側燃料通路23
(流入通路)に分岐しており、圧送側燃料通路22が圧
送室16に、吸入側燃料通路23が吸入室17にそれぞ
れ連通する。
【0009】つまり、圧送室16は吸入弁9を介してフ
ィードポンプ19にこれを接続し、吸入室17は吸入側
燃料通路23を介してフィードポンプ19にこれを接続
してある。
【0010】さらに、圧送室16の圧送容積16S(単
気筒ポンプ1の吐出容量)を吸入室17の吸入容積17
Sの2倍としてある。すなわち、プランジャ6はその高
圧油密部6Aのみがプランジャ摺動孔13に摺動可能に
嵌合し、その低圧油密部6Bは吸入室17に臨んで吸入
側のプランジャ摺動孔14に摺動可能に嵌合している。
換言すれば、高圧油密部6Aの外直径部分による燃料の
押退け量が、高圧油密部6Aの外直径部分と低圧油密部
6Bの外直径部分との差による環状部分による押退け量
の2倍となっている。もちろん、この比は、これを任意
に設定することができる。
【0011】ただし高圧油密部6Aは、その下部に高圧
油密部6Aより小径の小径連続部6Cを形成することに
より吸入室17の容積を設計し易くしている。なお、小
径連続部6Cの下端面6D(プランジャ端面)と低圧油
密部6Bの上端面6E(プランジャ端面)とは接触し合
っているだけで一体に固定構造としていない。したがっ
て、プランジャ6の高圧油密部6Aと低圧油密部6Bと
が互いにそれぞれの直径が異なっていながら別体構造で
あるので、それぞれの同軸度は、互いに関連性をなくす
ることができて、これをそれぞれ必要な一般的な精度と
することが可能となり、それぞれのクリアランスを最適
化するために特別な加工方法を採用する必要がなく、従
来と変わらぬ加工技術を利用することができて、コスト
の上昇を回避することができる。
【0012】前記アキュムレータ12は、単気筒ポンプ
1による高圧脈動(吐出側の脈動)を吸収可能なダイヤ
フラム24を有する。
【0013】さらに、単気筒ポンプ1のリーフバルブ1
1部分における吸入弁9は圧送側燃料通路22に連通
し、吐出弁10が燃料吐出通路25に連通する。燃料吐
出通路25にアキュムレータ12を接続し、単気筒ポン
プ1の駆動にともなう圧力変動(脈動)をアキュムレー
タ12により吸収可能としている。
【0014】単気筒ポンプ1は、燃料タンク18から燃
料(たとえばガソリン)を高圧として燃料吐出通路25
および逆止弁26を介してコモンレール27に圧送供給
し、燃料圧力を蓄圧したコモンレール27から燃料噴射
弁(図示せず)を介して、所定のタイミングで燃料をた
とえばエンジンのシリンダー内に直接噴射する。
【0015】こうした構成の単気筒ポンプ1において、
カム15の駆動によってプランジャ6(高圧油密部6A
および低圧油密部6B)を吸入側のプランジャ摺動孔1
4および圧送側のプランジャ摺動孔13内で往復動さ
せ、リーフバルブ11における吸入弁9および吐出弁1
0の作用により、燃料の吸入作用および圧送作用を行
う。ただし、このポンプ作用において、プランジャ6の
下死点への下降運動および上死点への上昇運動にともな
い、その吸入側(低圧側)の脈動を低減させることがで
きる。
【0016】すなわち、プランジャ6がプランジャ摺動
孔13、14内において下降することにより吸入弁9を
開放して圧送室16内に燃料を吸入する際に圧送室16
に吸入する量を「2」とすると、吸入室17から吸入側
燃料通路23を通して燃料タンク18側に戻す戻し量は
「1」である。したがって単気筒ポンプ1全体としての
吸入量は、「2」−「1」=「1」となる。
【0017】プランジャ6が下死点から上昇を開始し、
吸入弁9を閉鎖して圧送室16における燃料圧縮を開始
すると、圧送室16における吸入量は「0」であるが、
吸入室17には燃料タンク18から「1」の量の燃料が
吸入される(つまり戻し量としては「−1」となる)。
つまり、単気筒ポンプ1全体としての吸入量は、「0」
−「−1」=「1」となって、プランジャ6の下降時と
同量の燃料が単気筒ポンプ1に吸い込まれることにな
る。従来の場合には、プランジャ6の往復動にともなっ
て、それぞれの吸入時にのみ圧力が生じて低圧脈動が発
生しているが、当該単気筒ポンプ1においては、プラン
ジャ6の下部における吸入室17へも燃料が吸入される
ので、単気筒ポンプ1全体としては吸入圧力が平準化さ
れていることがわかる。
【0018】すなわち、単気筒ポンプ1においては、ポ
ンプ回転数の上昇にもかかわらず、低圧側(吸入側)の
脈動幅を小さくすることができる。
【0019】要するに単気筒ポンプ1は、その吐出側と
同様にその吸入側も間欠的であるため、プランジャ6と
して圧送用の高圧油密部6Aとは別体の低圧油密部6B
をその吸入側に設けて、吸入側の低圧脈動を低減可能と
している。すなわち、この低圧油密部6Bは、圧送側の
高圧油密部6Aとは逆位相に燃料の吸入・排出を行うた
め、低圧脈動の低減が可能である。
【0020】しかしながら、図6は、単気筒ポンプ1の
プランジャバレル5およびプランジャ6部分の要部拡大
断面図であって、プランジャ6自体が高圧油密部6Aお
よび低圧油密部6Bという別体構造であるため、さらに
両者の間における小径連続部6Cの下端面6D(プラン
ジャ端面)と低圧油密部6Bの上端面6E(プランジャ
端面)との接触状態が面接触であるため、圧送側のプラ
ンジャ摺動孔13内において高圧油密部6Aが傾斜して
圧送側のプランジャ摺動孔13の上方端縁部13Aおよ
び下方端縁部13Bに片当たりするという問題がある。
【0021】つまり、カム15の回転によってカム15
と下段側の低圧油密部6Bとの間に、たとえば低圧油密
部6Bを図中反時計方向に傾斜させるような偏荷重が生
じた場合に、小径連続部6Cの下端面6Dと低圧油密部
6Bの上端面6Eとが面接触から外れて軸がずれ、また
圧送側の高圧油密部6Aへのエッジ荷重を吸収すること
ができないために、高圧油密部6Aが図中時計方向に傾
斜する。つまり、偏心したカム15と低圧油密部6Bと
の接触点が移行して、この偏荷重が高圧油密部6Aにも
発生してしまうという問題がある。
【0022】こうした高圧油密部6Aの圧送側のプラン
ジャ摺動孔13における上方端縁部13Aおよび下方端
縁部13Bへの片当たりにより、高圧油密部6A、上方
端縁部13Aおよび下方端縁部13B部分の摩耗の発
生、および油密性の低下は、燃料洩れ、高圧油密部6A
のプランジャ摺動孔13へのスティックなど、プランジ
ャ6としての圧送機能(ポンプ機能)を低下させるとい
う問題がある。
【0023】なお、吸入側のプランジャ摺動孔14内の
低圧油密部6Bにおいても、上方端縁部14Aおよび下
方端縁部14Bに低圧油密部6Bが片当たりして摩耗す
ることになるが、低圧油密部6Bは圧送機能より吸入機
能を行うため、油密性は高圧油密部6Aより厳しく要請
されないため、単気筒ポンプ1全体としては上方端縁部
13Aおよび下方端縁部13Bにおける摩耗の方がより
重大な問題である。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、プランジャを二体に
分割した構成において、カムと吸入側のプランジャ(低
圧油密部)との間で生ずる偏荷重の影響を圧送側のプラ
ンジャ(高圧油密部)側に及ぼさないようにした燃料供
給ポンプを提供することを課題とする。
【0025】また本発明は、両プランジャ間の接触状態
を面接触から点接触ないし線接触にすることにより、偏
荷重ないし軸ズレを低減可能とした燃料供給ポンプを提
供することを課題とする。
【0026】また本発明は、圧送側におけるプランジャ
のエッジ荷重および圧送側のプランジャ摺動孔における
摩耗を抑制してポンプ機能の信頼性を確保可能な燃料供
給ポンプを提供することを課題とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、圧送
側の高圧油密部(上段側プランジャ)と、吸入側の低圧
油密部(下段側プランジャ)との接触状態を面接触から
点接触として、低圧油密部とカムとの間に生じた偏荷
重、すなわち、低圧油密部の倒れの影響を高圧油密部側
に与えないようにすること、このために高圧油密部およ
び低圧油密部の接触部分の形状を少なくとも一方を凸曲
面にすることに着目したもので、燃料供給通路に吸入弁
を介して連通する圧送室を形成したプランジャバレル
と、このプランジャバレル内を往復動することにより上
記圧送室内に燃料を吸入するとともに該燃料を燃料吐出
通路に圧送可能なプランジャと、を有するとともに、こ
のプランジャをその軸方向において二体に分割し、この
ふたつのプランジャと上記プランジャバレルとにより、
上記圧送室とは反対側に、上記燃料供給通路に連通する
吸入室を構成して吸入脈動を低減可能とした燃料供給ポ
ンプであって、上記ふたつのプランジャが相互に当接す
る、それぞれのプランジャ端面の少なくとも一方を凸曲
面としたことを特徴とする燃料供給ポンプである。
【0028】上記凸曲面は、これを球面形状とすること
ができる。
【0029】上記凸曲面と当接する他方のプランジャ端
面は、これを凹曲面とすることができる。
【0030】上記それぞれのプランジャ端面は、そのい
ずれか一方が凸曲面であればよいもので、ともに凸曲面
の場合、および一方が凸曲面で他方が平坦面あるいは凹
曲面である場合などがある。さらに凸曲面として、これ
を球面形状として互いの接触部分を点接触状態とするこ
とが可能な構成、あるいは一方向断面が円弧状であると
ともにその直角方向の断面が矩形状として互いの接触部
分を線接触状態とすることが可能な構成など、各種の形
状を採用可能である。
【0031】本発明による燃料供給ポンプにおいては、
二体構造のプランジャのプランジャ端面の少なくとも一
方を凸曲面とすることにより、その互いの間の接触状態
を球面形状などによる点接触状態ないし線接触状態とし
たので、カムの回転により吸入側のプランジャ(低圧油
密部)が一方向の分力を受けて倒れても、この影響を圧
送側のプランジャ(高圧油密部)に極力伝えることな
く、つまり圧送側のプランジャ部分を倒すことなく、軸
方向のみの駆動力を伝達することができるため、高圧油
密部には偏荷重が発生することを抑制し、圧送側のプラ
ンジャ摺動孔内における片当たり、およびこれに起因す
る摩耗、油密性の低下を防止して、燃料供給ポンプとし
ての信頼性を確保することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の第1の実施の形態
による燃料供給ポンプ30を図1にもとづき説明する。
ただし、図5および図6と同様の部分には同一符号を付
し、その詳述はこれを省略する。図1は、燃料供給ポン
プ30のとくにプランジャ6部分の要部拡大断面図であ
って、燃料供給ポンプ30においては、高圧油密部6A
(小径連続部6C)の下端面(圧送側プランジャ端面3
1)はこれを平坦面とするとともに、低圧油密部6Bの
上端面(吸入側プランジャ端面32)はこれを球面形状
による凸曲面としてある。なお他の部分の構造は、図5
に示した単気筒ポンプ1と事実上同一である。
【0033】こうした構成の燃料供給ポンプ30におい
て、カム15の回転駆動により低圧油密部6Bが図示の
ように吸入側のプランジャ摺動孔14内において倒れて
も、低圧油密部6Bの吸入側プランジャ端面32が高圧
油密部6Aの圧送側プランジャ端面31と軸方向に垂直
な方向に相対的に移動することにより、高圧油密部6A
には偏荷重を発生させず、その軸心を圧送側のプランジ
ャ摺動孔13内において保持することができる。すなわ
ち、高圧油密部6Aにはエッジ荷重が発生しないので、
その倒れを防止し、その耐摩耗性および信頼性を向上さ
せることができる。
【0034】本発明においては、高圧油密部6Aの圧送
側プランジャ端面31と低圧油密部6Bの吸入側プラン
ジャ端面32との間における相対形状は任意であり、た
とえば圧送側プランジャ端面31と吸入側プランジャ端
面32とを、図1に図示の例とは逆に反対形状にするこ
ともできる。あるいは圧送側プランジャ端面31および
吸入側プランジャ端面32をともに凸曲面とすることも
できる。
【0035】図2は、本発明の第2の実施の形態による
燃料供給ポンプ40のとくにプランジャ6部分の要部拡
大断面図であって、燃料供給ポンプ40においては、高
圧油密部6A(小径連続部6C)の下端面(圧送側プラ
ンジャ端面41)はこれを球面形状による凹曲面とする
とともに、低圧油密部6Bの上端面(吸入側プランジャ
端面42)はこれを上記凹曲面より曲率の小さな球面形
状による凸曲面としてある。
【0036】こうした構成の燃料供給ポンプ40におい
て、カム15の回転駆動により低圧油密部6Bが図示の
ように吸入側のプランジャ摺動孔14内において倒れて
も、低圧油密部6Bの吸入側プランジャ端面42が高圧
油密部6Aの圧送側プランジャ端面41と軸方向に垂直
な方向に相対的に移動することにより、高圧油密部6A
には偏荷重を発生させず、その軸心を圧送側のプランジ
ャ摺動孔13内において保持することができる。
【0037】なお、燃料供給ポンプ30の場合と同様
に、燃料供給ポンプ40においても圧送側プランジャ端
面41と吸入側プランジャ端面42とを反対の形状とす
ることもできる。
【0038】さらに図3は、本発明の第3の実施の形態
による燃料供給ポンプ50のとくにカム15の軸線に平
行な方向から見たプランジャ6の断面図、図4は、同、
カム15の軸線から見た、低圧油密部6Bに相当する低
圧油密部51の側面図であって、この燃料供給ポンプ5
0の低圧油密部51は、その吸入側プランジャ端面52
を低圧油密部51が傾斜する方向に凸曲面形状に形成す
るとともにカム15の軸線方向には直線状とし、高圧油
密部6Aの平坦な圧送側プランジャ端面31との接触面
を線接触とすることも可能である。あるいは高圧油密部
6Aの圧送側プランジャ端面を断面凹曲面とすることも
できる。
【0039】こうした構成の低圧油密部51を準備する
ことによって、カム15の駆動により低圧油密部51が
倒れても、高圧油密部6Aの倒れを防止してその摩耗お
よびスティックなどを回避することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、二体構造
のプランジャにおいて、たとえばその高圧油密部および
低圧油密部の圧送側プランジャ端面および吸入側プラン
ジャ端面の少なくとも一方を凸曲面としたので、高圧油
密部の偏荷重および偏摩耗を低減し、摩耗粉を減らし、
フィルターの目詰まりを回避し、また騒音や振動を低減
するとともに摩擦熱も減らして表面温度を低下させ、ポ
ンプとしての信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による燃料供給ポン
プ30のとくにプランジャ6部分の要部拡大断面図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施の形態による燃料供給ポン
プ40のとくにプランジャ6部分の要部拡大断面図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施の形態による燃料供給ポン
プ50のとくにカム15の軸線に平行な方向から見たプ
ランジャ6の断面図である。
【図4】同、カム15の軸線から見た、低圧油密部6B
に相当する低圧油密部51の側面図である。
【図5】本出願人による単気筒ポンプ1(燃料供給ポン
プ)の断面図である。
【図6】同、単気筒ポンプ1のプランジャバレル5およ
びプランジャ6部分の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 単気筒ポンプ(燃料供給ポンプ、図5) 2 ポンプハウジング 3 ベローズハウジング 4 ベローズ 5 プランジャバレル 6 プランジャ 6A プランジャ6の高圧油密部 6B プランジャ6の低圧油密部 6C 高圧油密部6Aの小径連続部 6D 小径連続部6Cの下端面(プランジャ端面) 6E 低圧油密部6Bの上端面(プランジャ端面) 7 プランジャスプリング 8 カム当接シュー 9 吸入弁 10 吐出弁 11 リーフバルブ 12 アキュムレーター 13 圧送側のプランジャ摺動孔 13A 圧送側のプランジャ摺動孔13の上方端縁部 13B 圧送側のプランジャ摺動孔13の下方端縁部 14 吸入側のプランジャ摺動孔 14A 吸入側のプランジャ摺動孔14の上方端縁部 14B 吸入側のプランジャ摺動孔14の下方端縁部 15 カム 16 圧送室(プランジャ室) 16S 圧送室16の圧送容積 17 吸入室 17S 吸入室17の吸入容積 18 燃料タンク 19 フィードポンプ(電動ポンプ) 20 燃料供給通路 21 分岐点 22 圧送側燃料通路(吸入通路) 23 吸入側燃料通路(流入通路) 24 ダイヤフラム 25 燃料吐出通路 26 逆止弁 27 コモンレール 30 燃料供給ポンプ(第1の実施の形態、図1) 31 高圧油密部6Aの圧送側プランジャ端面(平坦
面) 32 低圧油密部6Bの吸入側プランジャ端面(凸曲
面) 40 燃料供給ポンプ(第2の実施の形態、図2) 41 高圧油密部6Aの圧送側プランジャ端面(凹曲
面) 42 低圧油密部6Bの吸入側プランジャ端面(凸曲
面) 50 燃料供給ポンプ(第3の実施の形態、図3) 51 低圧油密部 52 低圧油密部51のプランジャ端面(凸曲面)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料供給通路に吸入弁を介して連通す
    る圧送室を形成したプランジャバレルと、 このプランジャバレル内を往復動することにより前記圧
    送室内に燃料を吸入するとともに該燃料を燃料吐出通路
    に圧送可能なプランジャと、を有するとともに、 このプランジャをその軸方向において二体に分割し、こ
    のふたつのプランジャと前記プランジャバレルとによ
    り、前記圧送室とは反対側に、前記燃料供給通路に連通
    する吸入室を構成して吸入脈動を低減可能とした燃料供
    給ポンプであって、前記ふたつのプランジャが相互に当
    接する、それぞれのプランジャ端面の少なくとも一方を
    凸曲面としたことを特徴とする燃料供給ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記凸曲面は、これを球面形状とした
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料供給ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記凸曲面と当接する他方のプランジ
    ャ端面は、これを凹曲面としたことを特徴とする請求項
    1あるいは2記載の燃料供給ポンプ。
JP22735697A 1997-08-08 1997-08-08 燃料供給ポンプ Pending JPH1162783A (ja)

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JP22735697A JPH1162783A (ja) 1997-08-08 1997-08-08 燃料供給ポンプ

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