JP2010229898A - 燃料供給ポンプ - Google Patents

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Yukinori Hirata
如伯 平田
Takao Miyawaki
孝夫 宮脇
Ichiryo Tsuchimori
一了 土森
Takamitsu Kuroda
崇充 黒田
Futoshi Wataya
太志 綿谷
Go Terasaki
剛 寺崎
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Abstract

【課題】シリンダの内周面とプランジャの外周面との間の間隙が拡大することを防止し、高圧燃料のリーク量を低減して燃料供給ポンプの圧送効率を向上させるとともに、燃料供給ポンプの騒音レベルを低減することができる燃料供給ポンプを提供する。
【解決手段】シリンダ内を摺動するプランジャを備え、シリンダの一部に形成された加圧室に吸入した燃料をプランジャによって加圧して、内燃機関の燃料噴射部が接続されたコモンレールに圧送する燃料供給ポンプであって、プランジャが、加圧室に連通しプランジャとシリンダとの間のクリアランスの拡大を防止するための空間部を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、コモンレールを備えた蓄圧式燃料供給システムに用いられる燃料供給ポンプに関する。特に、従来よりも高圧の燃料をコモンレールに圧送する燃料供給ポンプに関する。
従来、ディーゼルエンジンをはじめとする内燃機関に燃料を供給する装置として、複数の燃料噴射弁が接続されるとともに高圧の燃料が蓄圧されるコモンレールを備え、常時加圧された燃料を各燃料噴射弁に供給することによって、燃料の緻密な噴射制御を可能にした蓄圧式燃料供給装置(コモンレールシステム)が使用されている。
この蓄圧式燃料供給装置に用いられる燃料供給ポンプは、ポンプハウジングの円筒空間部に装着されたプランジャバレルと、プランジャバレルのシリンダ内に摺動自在に収容されたプランジャと、シリンダに連通する位置に配置された燃料吸入弁及び燃料吐出弁とを備えている。また、プランジャバレルのシリンダのうち、プランジャ、燃料吸入弁及び燃料吐出弁によって画成された空間は加圧室として構成されている。
そして、プランジャスプリングの付勢力によってプランジャが引き下げられると、加圧室内に生じる負圧によって燃料吸入弁が開かれ、加圧室に低圧燃料が吸入される。次いで、カムによってプランジャが押し上げられると加圧室内の燃料がプランジャによって加圧され、燃料の圧力によって燃料吐出弁が開かれたときに、高圧燃料がコモンレール側に圧送されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このような燃料供給ポンプでは、プランジャがシリンダ内を摺動するため、当該摺動部の潤滑性が低下するとプランジャの焼き付きを生じるおそれがある。そのため、加圧室内に吸入された燃料の一部をシリンダの内周面とプランジャの外周面との間にリークさせることによって、当該燃料を潤滑油として機能させるようになっている。
中には、プランジャの加圧室側の直径を小さくして、シリンダの内周面とプランジャの外周面との間に間隙を形成し、燃料をリークさせやすく構成した燃料供給ポンプもある。
特開2007−297994号公報
ところで、近年、内燃機関から排出される排気中の有害物質の浄化基準が高められてきており、コモンレール内の圧力(以下、「レール圧」と称する。)の目標値が高められつつある。具体的に言えば、従来、蓄圧式燃料供給装置によって達成する目標レール圧の最大値はおよそ200MPa前後であったが、この目標レール圧の最大値を250〜300MPa以上にするための検討が進められている。そのため、燃料供給ポンプの加圧室内の最大圧力も上昇し、加圧室内の高圧燃料がシリンダの内周面とプランジャの外周面との摺動部にリークしやすくなっている。シリンダの内周面とプランジャの外周面との摺動部に高圧燃料が入り込むと、シリンダの内径は拡大する一方プランジャの外径が縮小し、摺動部のクリアランスが拡大することになる。その結果、高圧燃料のリーク量が増大し、燃料供給ポンプの圧送効率が低下するおそれがある。
一方、近年、蓄圧式燃料供給装置に備えられる燃料供給ポンプは、大流量かつ小型化の両方の性能が要求されている。小型のポンプで大流量の燃料圧送を実現するために、燃料供給ポンプの駆動ギヤ比が従来よりも大きくされる傾向にあり、燃料供給ポンプの圧送回数が、燃料噴射弁から内燃機関への噴射回数よりも多くなってきている。燃料供給ポンプの圧送時に騒音が発生することは知られているが、上述のとおり圧送回数が従来よりも増加する傾向にあるため、燃料供給ポンプの騒音レベルが大きくなる傾向にある。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、シリンダ内を摺動するプランジャによって加圧室内の燃料を加圧して圧送する燃料供給ポンプにおいて、加圧室に連通する所定の空間部をプランジャに設けることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、シリンダの内周面とプランジャの外周面との間の間隙が拡大することを防止し、高圧燃料のリーク量を低減して燃料供給ポンプの圧送効率を向上させるとともに、駆動に伴う騒音レベルを低減することができる燃料供給ポンプを提供することを目的とする。
本発明によれば、シリンダ内を摺動するプランジャを備え、シリンダの一部に形成された加圧室に吸入した燃料をプランジャによって加圧して、内燃機関の燃料噴射部が接続されたコモンレールに圧送する燃料供給ポンプにおいて、プランジャが、加圧室に連通しプランジャとシリンダとの間のクリアランスの拡大を防止するための空間部を備えることを特徴とする燃料供給ポンプが提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、空間部の周囲のプランジャの肉厚が、加圧室から遠ざかるにつれて厚くなることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、空間部の内部に空間部の容量を調整する容量調整部を備えることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、空間部の深さを、加圧室に生じる最大圧力を考慮して設定することが好ましい。
本発明の燃料供給ポンプによれば、加圧室に連通する所定の空間部をプランジャに設けることにより、空間部内に高圧燃料が回り込むことによってプランジャの外径を拡大させることができる。したがって、シリンダとプランジャとの間の間隙が拡大することが防止され、摺動部にリークする高圧燃料のリーク量を低減することができる。その結果、燃料供給ポンプの圧送効率の向上が図られる。
また、プランジャに空間部を設けることにより、加圧室の容量が増大するため、加圧室内の燃料の体積弾性効果によって燃料供給ポンプのトルクの上昇を緩やかにすることができる。したがって、燃料供給ポンプの騒音レベルを低減させることができる。
本発明の実施の形態にかかる燃料供給ポンプの構成例を説明するための断面図である。 燃料供給ポンプの高圧ポンプ部の構成例を説明するための断面図である。 燃料供給ポンプの加圧室近傍を拡大して示す断面図である。 加圧時のプランジャの形状変化を表すシミュレーション結果を示す図である。 加圧室の容量と加圧室内の圧力変化との関係を説明するための図である。 加圧室の容量と騒音レベルとの関係を説明するための図である。 深さの異なる空間部を備えたプランジャの形状変化を表すシミュレーション結果を示す図である。 テーパ状の空間部を備えたプランジャの構成を説明するための断面図である。 テーパ状の空間部を備えたプランジャの形状変化を表すシミュレーション結果を示す図である。 円柱状の部分とテーパ状の部分を有する空間部を備えたプランジャの構成を説明するための断面図である。 円柱状の部分とテーパ状の部分を有する空間部を備えたプランジャの形状変化を表すシミュレーション結果を示す図である。 円柱状の部分とテーパ状の部分を有し、深さの異なる空間部を備えたプランジャの形状変化を表すシミュレーション結果を示す図である。 円柱状の部分と先端が鋭角のテーパ状の部分を有する空間部を備えたプランジャの形状変化を表すシミュレーション結果を示す図である。 空間部に容量調整部が配置されたプランジャの構成を説明するための図である。 容量調整部が配置されたプランジャの別の構成例を説明するための図である。 高圧ポンプ部の別の構成例を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の燃料供給ポンプに関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
1.燃料供給ポンプの基本的構成
本発明の実施の形態にかかる燃料供給ポンプ1について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の燃料供給ポンプ1をカムシャフト23の軸方向に沿って切断した断面図を示している。この燃料供給ポンプ1は、蓄圧式燃料供給装置に用いられ、加圧室14内の燃料を加圧するプランジャ13が配置されるシリンダ12aが並列配置されたポンプである。燃料供給ポンプ1は、燃料を加圧するとともに内燃機関の燃料噴射弁95が接続されたコモンレール93に高圧燃料を圧送する高圧ポンプ部10と、燃料タンク91の燃料を汲み上げ高圧ポンプ部10に送る低圧フィードポンプ3と、高圧ポンプ部10に送られる燃料の流量を調整するための流量制御弁5等を主要な要素として構成されている。
それぞれの構成要素は、燃料通路で接続されており、燃料タンク91内の燃料を燃料供給ポンプ1によって加圧してコモンレール93に圧送し、コモンレール93に接続された複数のインジェクタ95に対して高圧燃料を常時供給しておくことで、インジェクタ95の通電制御による内燃機関への燃料の噴射制御が行われるようになっている。
低圧フィードポンプ3は、カムシャフト23の端部に連結された駆動ギヤ(図示せず)と、当該駆動ギヤに連結された従動ギヤ(図示せず)とを含むギヤポンプ構造を有しており、カムシャフト23が回転することにより、負圧によって燃料が燃料タンク91から吸い上げられ、高圧ポンプ部10に向けて圧送される。また、低圧フィードポンプ3の上流側には、プレフィルタ(図示せず)が介在し、燃料タンク91内の燃料に異物が混入している場合に、それらの異物が燃料供給ポンプ1内に流れ込まないように捕集される。
また、流量制御弁5は、例えば、電磁比例制御弁を用いて構成されており、低圧フィードポンプ3と高圧ポンプ部10との間の燃料通路に備えられている。そして、コモンレールの目標圧力に対応させて流量制御弁5の通電制御を行うことによって、高圧ポンプ部10の加圧室14に送り込む燃料の流量が調整されるようになっている。
また、図示しないものの、燃料供給ポンプ1は、低圧フィードポンプ3と流量制御弁5とを連通する燃料通路の途中から分岐して、流量制御弁5と並列的に配置されたオーバーフローバルブを備えている。このオーバーフローバルブは、燃料タンク91に連通する燃料還流路97に接続されており、流量制御弁5に送られる燃料の圧力が設定値を超えたり、あるいは、流量制御弁5に送られる燃料の圧力とオーバーフローバルブよりも下流側の燃料還流路97内の圧力と差が所定範囲を超えたりする場合に、オーバーフローバルブを介して燃料を燃料タンク91に還流させるようになっている。
このとき、オーバーフローバルブを介して還流される燃料を、後述する高圧ポンプ部10のカム室11b内に送り、潤滑油として使用することもできる。その結果、カム室内の潤滑油として別途潤滑オイル等を使用することなく、燃料を潤滑油として利用することができる。
2.高圧ポンプ部
次に、高圧ポンプ部10の構成について詳細に説明する。
図2は、図1のXX断面を矢印方向に見た断面図を示している。本実施形態の燃料供給ポンプ1の高圧ポンプ部10は、カム21が収容されたカム室11b及びカム21の上方側に設けられた円柱空間11aを有するポンプハウジング11を備えている。また、ハウジング11の円柱空間11a内にはプランジャバレル12が装着されている。
プランジャバレル12の内部に設けられたシリンダ12aにはプランジャ13が摺動自在に保持されており、プランジャ13の下方側の端部にはスプリングシート19が係止されている。また、ポンプハウジング11の円柱空間11aには、スプリングシート19とプランジャバレル12とによって両端が係止されたプランジャスプリング15が備えられており、プランジャ13が下方側に付勢されるようになっている。
プランジャバレル12とカム21との間には、ポンプハウジング11の円柱空間11a内を摺動自在に保持されたタペット構造体18が配置されている。このタペット構造体18は、カム21の回転に伴って上方に押し上げられ、プランジャスプリング15の付勢力に抗してプランジャ13を上方に押し上げるようになっている。
本実施形態の燃料供給ポンプ1に備えられたタペット構造体18は、ローラ17と、当該ローラ17を摺動自在に保持するローラ摺動部16b及びシリンダ11aに対する摺動面16aを有するタペット本体部16とから構成されている。これ以外にも、例えば、ローラを備えていないタペットを用いることもできる。
プランジャバレル12のシリンダ12aの上方開口部には燃料吐出弁22が配置されるとともに、プランジャバレル12のシリンダ12aから横方向に延びる燃料吸入路12bを介して、燃料吸入弁20が配置されている。
また、プランジャバレル12のシリンダ12aの上端部分は、プランジャ13と燃料吐出弁22とによって画成され、加圧室14を形成している。そして、プランジャ13の下降時に加圧室14内に発生する負圧によって燃料吸入弁20が開かれ、燃料吸入路12bを介して低圧燃料が加圧室14に供給される。一方、プランジャ13の上昇時には燃料吸入弁20が閉じられるとともに加圧室14内の燃料が加圧され、燃料吐出弁22が開かれることによって、高圧燃料が下流側のコモンレールに向けて圧送されるようになっている。
本実施形態の燃料供給ポンプの高圧ポンプ部10では、プランジャバレル12のシリンダ12aの内周面には段差が設けられている。また、プランジャ13のうち、スプリングシート19が係止される下方側の端部以外の部分の外周面には段差が設けられておらず、シリンダ12a内に入り込む部分の外径が均等に形成されたプランジャ13となっている。すなわち、シリンダ12a内においては、プランジャ13の周方向外周面のすべての部分がシリンダ12aの内周面と摺動するように構成されている。
ただし、本発明においては、シリンダ12aの内周面に段差が設けられていなくてもよく、あるいは、プランジャ13に段差が設けられ加圧室14側のプランジャ13の直径が小さくされていてもよい。
3.プランジャの空間部
次に、図3を用いて、図2に示す高圧ポンプ部10に備えられたプランジャ13の構成について詳細に説明する。図3は、図2に示す高圧ポンプ部10の加圧室14の近傍を拡大して示す断面図である。
図3に示すように、シリンダ12a内には、加圧室14内の燃料を加圧するためのプランジャ13が摺動自在に保持されている。このプランジャ13の外周面とシリンダ12aの内周面との間の摺動部26の潤滑性は、高圧化された加圧室14内の燃料の一部が摺動部26にリークすることで維持されるようになっている。高圧の燃料が摺動部26にリークすると、高圧燃料の圧力がプランジャ13の外周面にかかり、プランジャ13の外形を外側から内側に変形させる力となって作用することになる。
ここで、本実施形態のプランジャ13には、加圧室14に連通する空間部24が設けられている。図3に示すプランジャ13の空間部24は、プランジャ13の外周面と同心円をなす壁面をもつ円柱状の凹部であり、加圧室14に連通するようにプランジャ13の加圧室14側の端部が開口している。そのため、加圧室14内の燃料が空間部24内にも回り込むようになっている。したがって、プランジャ13の上昇に伴って加圧室14内の燃料が加圧されると空間部24内も高圧になり、空間部24の周囲の壁面に高圧が作用するため、空間部24の周囲のプランジャ13を内側から外側に向けて変形させる力が働くようになる。その結果、摺動部26にリークする高圧燃料の圧力によって作用するプランジャ13を外側から内側に向けて変形させる力を相殺するように働くことになる。
したがって、プランジャ13の外周面とシリンダ12aの内周面との間のクリアランスを、設計値に近い状態で維持することができ、当該クリアランスからリークする加圧室14内の燃料のリーク量の増大が防止される。その結果、燃料供給ポンプの圧送効率の向上が図られる。
ここで、空間部24を備えているプランジャ13及び空間部を備えていない従来のプランジャそれぞれの、加圧室14内が高圧になったときの形状変化について、シミュレーション結果に基づいて説明する。
図4(a)〜(b)は、図3に示す構成のプランジャ13を用いて、加圧室14内が高圧化された場合のプランジャ13の形状の変化のシミュレーションを行ったものである。具体的には、プランジャ13の上部側及び空間部24内に高圧をかけるとともに、摺動部となるプランジャ13の外周面には、上端が上部側と同じ高圧となり下端が0MPaとなるように漸減する圧力をかけて、有限要素法解析によってシミュレーションを行った。摺動部に漸減する圧力をかけているのは、加圧室に近いプランジャ13の上部側では、リーク燃料の圧力も高圧のままで維持されやすい一方、加圧室から遠ざかるにつれて、リーク燃料の圧力が低下していくことを反映させたものである。図4(a)は、高圧の圧力値(Pp)を275MPaとしたシミュレーション結果であり、図4(b)は、高圧の圧力値(Pp)を260MPaとしたシミュレーション結果である。
この図4(a)〜(b)は、高圧がかけられている状態でのプランジャの直径とプランジャの高さとの関係を示しており、縦軸がプランジャの下端部からの距離(mm)を表し、横軸がプランジャの直径(mm)を表している。また、シミュレーションには長さ70mm、直径が9mmのプランジャが用いられており、それぞれの図中、図3に示す形状の空間部24であって、深さ(L)が36mm、直径(D)が6mmの空間部24を形成したプランジャのシミュレーション結果が実線で示され、空間部を備えていない従来のプランジャのシミュレーション結果が点線で示されている。
この図4(a)〜(b)のシミュレーション結果に示されるように、点線で示される従来のプランジャは、プランジャの上端部に近付くにつれて摺動部に作用する圧力値が大きくなるために、プランジャの直径が次第に小さくなり、プランジャの上部側半分(プランジャの下端部から33mmの位置よりも上側)で、もとのプランジャの直径を下回っている。このような変形が実際の燃料供給ポンプで生じると、プランジャとシリンダとの間からの高圧燃料のリーク量が増加し、燃料供給ポンプの圧送効率が低下する結果となる。
これに対して、実線で示される空間部を備えたプランジャは、プランジャの下端部から離れるにしたがってプランジャの直径が小さくなっていくものの、空間部が形成されている領域に近づくと、空間部内に回りこんだ高圧燃料の作用によって、急激にプランジャの直径が拡大させられている。そこからは、再びプランジャの上端側に近づくにつれて、摺動部に作用する圧力値が大きくなるためにプランジャの直径が次第に小さくなっている。
したがって、燃料供給ポンプに空間部を設けたプランジャを用いた場合には、プランジャに空間部を形成していない場合と比較して、プランジャの上端側に近い位置(加圧室に近い位置)で、プランジャとシリンダとの間のクリアランスを小さく狭めることができ、高圧燃料のリーク量を少なく抑えられる。
また、燃料供給ポンプにおいて、プランジャに空間部を形成することは、加圧室内の容量を増加させることにもなるため、加圧室内の圧力変化にも影響を及ぼしている。
図5は、空間部を設けたプランジャ及び空間部を設けていないプランジャを、それぞれ同じストローク量及び上昇速度で駆動させた場合の加圧室内の圧力変化を示しており、縦軸が加圧室内の圧力(MPa)、横軸がカム角度(°)を表している。また、図5中、実線が空間部を設けたプランジャの圧力変化を示し、点線が空間部を設けていないプランジャの圧力変化を示している。この図5のデータに示される空間部を設けていないプランジャの容量は、空間部を設けたプランジャの容量の0.6倍となっている。
この図5に示すように、実線で示される加圧室の容量が相対的に大きい燃料供給ポンプは、点線で示される燃料供給ポンプよりも圧力の上昇率及び下降率が緩やかになっている。この加圧室内の圧力の変化率の緩和は、加圧室内の燃料の体積弾性効果に起因するものであるが、加圧室内の圧力の変化率が緩やかになるほど、プランジャが発生する軸力の変化が緩やかになる。その結果、カム面に作用する力の変化も緩やかになるために、燃料供給ポンプの駆動に伴って発生する騒音レベルを低減させることができる。
また、図6は、加圧室の容量を3段階で異ならせて、燃料供給ポンプの駆動時に発生する騒音レベルを測定した結果を示す図であり、横軸が燃料供給ポンプからの燃料流量(リットル/時間)を示しており、縦軸が騒音レベル(A)を示している。また、図6では、ポンプ回転数を700rpm、1500rpm、2500rpm、3000rpmの4パターンで実施した場合の騒音レベルが示されている。
使用したプランジャは、空間部を備えたプランジャではないものの、長さを調節することによって加圧室の容量を3段階に変化させたものであり、点線で示されるプランジャを用いた場合に形成される加圧室の容量が最も小さく、実線で示されるプランジャを用いた場合に形成される加圧室の容量が最も大きく、一点鎖線で示されるプランジャを用いた場合に形成される加圧室の容量がその中間の大きさとなっている。
この図6に示すように、ポンプ回転数が大きくなるにつれて騒音レベルが上昇する一方で、ポンプ回転数が同じ条件であれば、加圧室の容量が大きいほど騒音レベルが小さく抑えられることが理解できる。
これを本発明に置き換えて見ると、空間部を設けていない従来のプランジャを用いた燃料供給ポンプと比較して、空間部が設けられたプランジャを用いた燃料供給ポンプでは、加圧室の容量が増加するために騒音レベルを低減させることができるようになる。
4.空間部の構成例
プランジャに形成される空間部の形状は、図3に示す例に限られるものではなく種々の変形が可能である。以下、プランジャに形成する空間部の構成の変形例を、上述したプランジャの形状変化のシミュレーションと同じ条件で行ったシミュレーション結果とともに説明する。
図7(a)〜(b)は、図3と類似する構成の空間部を設けたプランジャであって、空間部の直径(D)が図3に示すプランジャに設けられた空間部の直径と同じであるが、空間部の深さ(L)が24mmと短くされたプランジャの形状変化のシミュレーション結果である。図7(a)〜(b)は、それぞれ図4(a)〜(b)に対応するシミュレーションの結果を表している。
この図7(a)〜(b)を図4(a)〜(b)と比較すると、空間部の深さを24mmとした場合には、空間部の深さが36mmのプランジャよりも、プランジャの上端部からの距離が近い位置(プランジャの下端部から43.5mmの位置)においてもとのプランジャの直径に戻されている。ただし、プランジャの直径がもとの直径に戻される位置よりも下方側では、リーク燃料が未だ高圧に維持されやすく、当該位置よりも下方側で再びプランジャの直径が一旦小さくなっている。
また、図8は、プランジャ13Aの上端部での直径が最も大きく、下方側にいくにつれて直径が小さくなるテーパ状の空間部24Aを設けたプランジャ13Aを示している。
図9(a)〜(b)は、直径が9mm、長さが70mmのプランジャに、テーパ状の空間部の一例として、上端部での直径が6mm、プランジャの軸線に対するテーパ角が2°、深さが36mmの空間部を形成した場合のプランジャの形状変化のシミュレーション結果を示している。
図9(a)〜(b)に示すように、テーパ状の空間部を形成した場合には、空間部が形成されていない領域においては、プランジャの下端側からの距離が大きくなるにつれてプランジャの直径が次第に小さくなった後、空間部が形成された領域で一旦拡大されるものの、図3に示すような円柱状の空間部の場合と比較して、空間部の周囲のプランジャの肉厚が厚くなっているために変形度合いが小さくなっている。そこからは、再びプランジャの上端側に近づくにつれて、摺動部に作用する圧力値が大きくなるためにプランジャの直径が次第に小さくなっている。
また、図10は、プランジャ13Bの上端部から所定深さ(L´)までは同一の直径の円柱状をなし、それ以降は下方側にいくにつれて直径が小さくなるテーパ状をなす空間部24Bを形成したプランジャ13Bを示している。
図11(a)〜(b)は、直径が9mm、長さが70mmのプランジャに、上端部から7.9mmまでは直径が7mmの円筒状をなし、それ以降はプランジャの軸線に対するテーパ角が3°のテーパ状をなす、合計深さが36mmの空間部を形成した場合のプランジャの形状変化のシミュレーション結果を示している。このシミュレーションに用いたプランジャの空間部は、図9(a)〜(b)のシミュレーションに用いたプランジャの空間部とは、上端部での直径及びテーパ角が異なっている。
図11(a)〜(b)に示すように、空間部が形成されていない領域でのプランジャの直径の変化は、図9(a)〜(b)のシミュレーション結果に示されるプランジャの形状変化とほぼ同一である。一方、空間部が形成されていない領域から空間部が形成されている領域に入ると、空間部内の圧力によってプランジャの直径が拡大し、下方側からの距離が40mm〜60mmの間の領域では、プランジャの直径がほぼ均等になっている。これは、空間部がテーパ状であると、下方側からの距離が大きくなるにつれて空間部の周囲のプランジャの肉厚が薄くなるために、プランジャを内側から外側に変形させる力が大きくなる一方、下方側からの距離が大きくなるにつれてプランジャの外周面に作用する圧力が大きくなるために、プランジャを外側から内側に変形させる力が大きくなり、これらの力の変化割合が等しい場合に得られる効果である。プランジャの外周面とシリンダの内周面との摺動状態を考えると、所定の長さ分、プランジャの直径が均等にされることはより好ましい態様である。
また、図12(a)〜(b)は、直径が9mm、長さが70mmのプランジャに、上端部から7.9mmまでは直径が7mmの円筒状をなし、それ以降はプランジャの軸線に対するテーパ角が4°のテーパ状をなす、合計深さが46mmの空間部を形成した場合のプランジャの形状変化のシミュレーション結果を示している。
図12(a)〜(b)に示すように、空間部が形成されていない領域では、下端部からの距離が大きくなるにつれてプランジャの直径が小さくなっていくが、空間部が形成されている領域に入ると、空間部内の圧力によってプランジャの直径の縮径が抑えられるようになり、下方側からの距離が23mm〜60mmの間の領域で、プランジャの直径がほぼ均等になっている。図12(a)〜(b)に示すシミュレーション結果は、図11(a)〜(b)に示すシミュレーション結果よりもプランジャの直径が均等になっている範囲が広く、より好ましい態様である。
また、図13(a)〜(b)は、直径が9mm、長さが70mmのプランジャに、上端部から7.9mmまでは直径が6mmの円筒状をなし、それ以降はプランジャの軸線に対するテーパ角が4°で最深部が鋭角となるテーパ状をなす空間部を形成した場合のプランジャの形状変化のシミュレーション結果を示している。
図13(a)〜(b)に示すように、空間部が形成されていない領域では、下端部からの距離が大きくなるにつれてプランジャの直径が小さくなっていき、空間部が形成されている領域に入ってもなおプランジャの直径が小さくなっていくが、その変形割合は低下している。そのため、空間部を設けていないプランジャと比較して、上端部に近い位置で、プランジャの直径がもとの直径に戻されている。このシミュレーション結果では、プランジャの直径が、上端部に近い位置で拡大されているだけでなく、直径の拡大、縮小が繰り返されることなく、下方側に向けて徐々に拡大している。したがって、図12(a)〜(b)等のシミュレーション結果に見られるようなプランジャの直径が急激に変化する部分が無くなるため、プランジャの円滑な摺動が期待できる。
以上、プランジャに形成される空間部の変形例について示したが、燃料供給ポンプの加圧室内で生じる圧力値や、プランジャの直径、長さ、ストローク量を考慮して、加圧室内の圧力が上昇したときのプランジャの形状変化が、図12(a)〜(b)に示すような状態を示すように、空間部の形状を定めることが好ましい。図12(a)〜(b)に示すように、プランジャの形状変化が生じていれば、燃料のリーク量を低減できるのみならず、プランジャの外周面とシリンダの内周面とが比較的広い面積で摺動するため、プランジャの焼き付きの発生を低減させることができる。
5.応用例
上述の変形例では、空間部の外形の変形例を中心に説明したが、プランジャに形成する空間部には、容量調整部を配置することもできる。
図14は、空間部24Cの内部に容量調整部27を配置したプランジャ13Cの軸方向断面図を示している。この容量調整部27は、円筒状の空間部24Cと同心円をなす円柱状の容量調整部27が空間部24Cの底面に形成されたものである。
このような容量調整部27を配置することにより、空間部24Cの容量を変えないで、空間部24Cの深さ(L)を調節することができ、加圧室14の容量を過度に大きくすることなく、プランジャ13Cを内側から外側に変形させる領域を調節することができる。
すなわち、上述したように、空間部を設けることにより加圧室の容量が大きくなって騒音レベルの低減を図ることができるが、プランジャの形状変化を考慮して空間部の深さを設定した場合に、加圧室の容量が必要以上に大きくなってしまい、ポンプによる圧送効率が低下してしまうおそれがある。そのため、容量調整部を空間部の内部に配置することによって、加圧室の容量増加を抑えつつ、空間部の周囲の壁面に高圧燃料の圧力を作用させることができる。
この容量調整部を含む空間部の態様は、図14に示す例以外にも、図15(a)に示すように、テーパ状の空間部24D内に容量調整部27を配置した構成とすることもできる。また、容量調整部は、プランジャと一体成形される構成に限られず、図15(b)に示すように、プランジャ13Eとは別体にされて、溶接等によって固定されたあるいはプランジャには固定されない容量調整部27´であっても構わない。
6.高圧ポンプ部の別の構成例
図16は、高圧ポンプ部の別の構成例を示す断面図であって、図2に対応する断面図である。図2と同じ部材を示す部分については同じ符号が付されている。
この高圧ポンプ部110は、タペット構造体18を押圧してプランジャ13に対して付勢力を与えるプランジャスプリング115a、115b、及び当該プランジャスプリング115a、115bのそれぞれの一方側の端部が当接するスプリングシート119a、119bの構成が、図2で示す高圧ポンプ部10のプランジャスプリング15及びスプリングシート19の構成と異なっている。また、図16に示す高圧ポンプ部110には、プランジャバレル112の下端部にオイルシール130が備えられている。これ以外の点については、図2の高圧ポンプ部10の構成と基本的に同様であるため説明を省略し、プランジャスプリング115a、115b、スプリングシート119a、119b、及びオイルシール130を中心に説明する。
図16に示す高圧ポンプ部110は、プランジャバレル112とタペット構造体18との間に、相対的に直径が大きい第1のプランジャスプリング115aと、相対的に直径が小さい第2のプランジャスプリング115bとを備えている。第1のプランジャスプリング115aは、第2のプランジャスプリング115bの周囲に、同心円をなすように配置されている。
これらの第1及び第2のプランジャスプリング115a、115bは、腐食対策のためにステンレス材料を用いて構成されており、第1のプランジャスプリング115aを構成するスプリング材料の直径が、第2のプランジャスプリング115bを構成するスプリング材料の直径よりも太くなっている。
このうち、第1のプランジャスプリング115aは、上方側端部がプランジャバレル112の第1のスプリング受面131aに当接し、下方側端部が第1のスプリングシート119aに当接している。この第1のスプリングシート119aは、図2に示す高圧ポンプ部10に備えられたスプリングシート19と基本的に同様の構成となっている。
また、第2のプランジャスプリング115bは、上方側端部がプランジャバレル112の第2のスプリング受面131bに当接し、下方側端部が第2のスプリングシート119bに当接している。プランジャバレル112の第2のスプリング受面131bは、第1のスプリング受面131aの内側に段差132を形成して設けられたものである。また、第2のスプリングシート119bは、第1のスプリングシート119aの中央開口部119aaに摺動自在に嵌め合わせられている。
第1のプランジャスプリング115aの上方側端部は、第2のスプリング受面131bを構成する段差132の外周部によって径方向位置が規定され、下方側端部は、第1のスプリングシート119aに設けられた段差133の外周部によって径方向位置が規定されている。また、第2のプランジャスプリング115bの上方側端部は、プランジャバレル112のバレル外周によって径方向位置が規定され、下方側端部は、第2のスプリングシート119bに設けられた段差134の外周によって径方向位置が規定されている。
この高圧ポンプ部110では、第1及び第2のプランジャスプリング115a、115bを備えることにより、燃料供給ポンプの大型化を防ぐとともに、燃料供給ポンプの高回転化に対応できるようになっている。また、第1及び第2のプランジャスプリング115a、115bに、それぞれ異なる機能を分担させることによって、プランジャ13の焼き付きが生じた場合であっても、駆動部品に大きなダメージを与えないようになっている。
より具体的には、スプリング室に満たされる潤滑オイル又は潤滑用燃料中の水分による腐食対策のために、プランジャスプリングがステンレス材料で構成される場合があり、ステンレス材料からなるプランジャスプリング1本で強度やバネ力を確保するためには、プランジャスプリングの長さを長くしたり、外径を大型化したりする必要がある。
これに対して、プランジャスプリングを2本化して構成した場合には、プランジャスプリング1本で構成する場合よりも、長さを短くしたり、外径を小さくしたりした場合であっても、同じ強度やバネ力を確保することができる。また、プランジャスプリングを2本化することによって、プランジャスプリングの長さや外径を著しく大きくすることなくバネ力を大きくして、タペット構造体をカム側に押圧する押圧力を増大させることができる。したがって、カムとローラとが離間しにくくなり、燃料供給ポンプの高回転化に対応することができる。
また、図16に示す高圧ポンプ部110では、第2のスプリングシート119bが第1のスプリングシート119aの開口部119aa内を摺動自在に備えられており、第1のプランジャスプリング115aが、主としてタペット構造体18を下方に押圧する機能を発揮し、第2のプランジャスプリング115bが、主としてプランジャ13を付勢する機能を発揮する。したがって、プランジャ13の外周面とプランジャバレル112のシリンダ112aの内周面との間の潤滑機能が低下してプランジャ13の焼き付きが発生した場合であっても、第1のスプリングシート119aと第2のスプリングシート119bとが互いに摺動することによって、タペット構造体18にまで及ぶダメージが小さくなるようになっている。
また、プランジャバレル112の下方側端部に備えられたオイルシール130は、燃料供給ポンプの潤滑機能をオイル潤滑で確保する場合に備えられるものである。
オイル潤滑の場合、燃料供給ポンプのカム室11b及びスプリング室には潤滑オイルが満たされている。一方、プランジャ13の外周面とプランジャバレル112のシリンダ112aの内周面との間の摺動部は、加圧室14内の燃料がリークすることによって潤滑機能が確保されている。そのため、オイルシールが備えられていない場合には、プランジャの外周面とシリンダの内周面との間の摺動部を介して、燃料又は潤滑オイルが互いに行き来するおそれがある。
燃料に潤滑オイルが混ざると燃料の純度が低下し、排気ガスの清浄度が低下するおそれがある一方、潤滑オイルに燃料が混ざると粘性が低下し、潤滑性に影響を与えるおそれがある。近年の、排気ガスの規制の強化や内燃機関の性能の向上に伴って、燃料又は潤滑オイルの性状の低下は無視できないレベルとなっている。そのため、図16に示す高圧ポンプ部110では、プランジャバレル112の下端部にオイルシール130を備え、燃料又は潤滑オイルの互いの行き来が抑制されるようになっている。
このオイルシール130は、従来の流体ポンプのプランジャバレルの下方側に備えられている公知のオイルシールを用いることができる。ただし、本実施形態の燃料供給ポンプは、250〜300MPaのレール圧を達成するための蓄圧式燃料供給装置にも用いることができるように構成されており、高圧ポンプ部内部が高温になるおそれがあることから、耐熱性を有する材料を用いてオイルシール130を構成することが好ましい。
オイルシール130によって、燃料と潤滑オイルとの互いの行き来が抑制され、潤滑オイルはプランジャ13の外周面とプランジャバレル112のシリンダ112aの内周面との間へのリークが防止される。一方、プランジャ13の外周面とプランジャバレル112のシリンダ112aの内周面との間にリークして潤滑油として機能する燃料は、オイルシール130の上部に形成された燃料溜り溝136に流れ込み、リーク燃料通路138を介して回収される。
1:燃料供給ポンプ、3:低圧フィードポンプ、5:流量制御弁、10:高圧ポンプ部、11:ポンプハウジング、11a:円柱空間、11b:カム室、12:プランジャバレル、12a:シリンダ、12b:燃料吸入路、13・13A・13B・13C・13D・13E:プランジャ、14:加圧室、15:プランジャスプリング、16:タペット本体部、16a:摺動面、16b:ローラ摺動部、17:ローラ、18:タペット構造体、19:スプリングシート、20:燃料吸入弁、21:カム、22:燃料吐出弁、23:カムシャフト、24・24A・24B・24C・24D・24E:空間部、26:摺動部、27・27´:容量調整部、91:燃料タンク、93:コモンレール、95:燃料噴射弁、97:燃料還流路、112:プランジャバレル、112a:シリンダ、115a:第1のプランジャスプリング、115b:第2のプランジャスプリング、119a:第1のスプリングシート、119aa:開口部、119b:第2のスプリングシート、130:オイルシール、131a:第1のスプリング受面、131b:第2のスプリング受面、132:段差、133:段差、134:段差、136:燃料溜り溝、138:リーク燃料通路

Claims (4)

  1. シリンダ内を摺動するプランジャを備え、前記シリンダの一部に形成された加圧室に吸入した燃料を前記プランジャによって加圧して、内燃機関の燃料噴射部が接続されたコモンレールに圧送する燃料供給ポンプにおいて、
    前記プランジャが、前記加圧室に連通し前記プランジャと前記シリンダとの間のクリアランスの拡大を防止するための空間部を備えることを特徴とする燃料供給ポンプ。
  2. 前記空間部の周囲の前記プランジャの肉厚が、前記加圧室から遠ざかるにつれて厚くなることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給ポンプ。
  3. 前記空間部の内部に前記空間部の容量を調整する容量調整部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料供給ポンプ。
  4. 前記空間部の深さを、前記加圧室に生じる最大圧力を考慮して設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料供給ポンプ。
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