JP2010121452A - 燃料供給ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダと燃料吐出路とが交差する燃料吐出路の開口部に作用する応力を低減し、耐久性を向上させることができる燃料供給ポンプを提供する。
【解決手段】燃料吸入弁を介して加圧室に吸入した燃料をプランジャによって加圧し、内燃機関の燃料噴射部が接続されたコモンレールに圧送する燃料供給ポンプにおいて、プランジャが摺動するシリンダの軸方向に連通するとともにシリンダの直径よりも小さい直径の小径空間部を備え、燃料吸入弁は、バルブピストンと、バルブピストンを摺動保持するバルブボディと、を備えるとともに、バルブボディはシリンダ側から小径空間部内に圧入されて固定されることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、コモンレールを備えた蓄圧式燃料供給システムに用いられる燃料供給ポンプに関し、特に、従来よりも高圧の燃料をコモンレールに圧送する燃料供給ポンプに関するものである。
従来、ディーゼルエンジンをはじめとする内燃機関に燃料を供給する装置として、複数のインジェクタが接続されるとともに高圧の燃料が蓄圧されるコモンレールを備え、常時高圧化された燃料を各インジェクタに供給することによって、燃料の緻密な噴射制御を可能にした蓄圧式燃料供給装置(コモンレールシステム)が使用されている。
この蓄圧式燃料供給装置に用いられる燃料供給ポンプは、シリンダ内を摺動自在に保持されたプランジャの往復動によって容積が変化する加圧室に燃料を吸入するための燃料吸入弁を備えている。図6は、このような燃料吸入弁を備えた燃料供給ポンプの構成の一例を示す。この燃料供給ポンプ410の燃料吸入弁420は、バルブピストン435と、バルブピストン435を摺動自在に保持する摺動孔436を備えたバルブボディ433と、バルブピストン435の端部付近に固定されたスプリングシート437と、両端がバルブボディ433及びスプリングシート437によって挟持されバルブピストン435を閉弁方向に付勢するバルブスプリング439と、を備え、スクリュープラグ431の締付け力でバルブボディ433を押え付けることによって、バルブボディ433が固定されている(特許文献1参照)。
また、図6に示す燃料供給ポンプ410の構成では、プランジャ423の下降に伴って効率的にバルブピストン435がリフトされ燃料が吸入されるように、プランジャバレル415内のシリンダ415aの上方開口部に燃料吸入弁420が配置されている。一方、シリンダ415aの上方開口部に燃料吸入弁420が配置された場合、加圧された燃料を吐出する燃料吐出弁422は、シリンダ415aの軸方向に対して側方側に、燃料吐出路415bを介して配置されている。
特開2006−342693号公報 (図2参照)
ところで、図6に示す燃料供給ポンプ410では、シリンダ415aの軸方向に対して交差する方向に燃料吐出路415bが設けられており、シリンダ415aと燃料吐出路415bとが交差する燃料吐出路415bの開口部のエッジに対して、シリンダ415aの壁面に生じる応力が集中しやすい構成となっている。また、近年、排気ガスの浄化基準の高度化に伴い、燃料供給ポンプの吐出圧が高まってきているため、燃料吐出路の開口部のエッジに作用する応力が著しく大きくされ、当該エッジ付近の磨耗やひび割れ等の損傷が生じやすくなるという事情もある。
それにもかかわらず、図6に示す構成の燃料供給ポンプ410では、スクリュープラグ431の締付け力によってバルブボディ433を固定するとともに、バルブボディ433とプランジャバレル415との当接面に発生する面圧によって、加圧室425からの燃料漏れを防ぐようになっている。上述のとおり、燃料供給ポンプ410の吐出圧が高まってきていることからも、燃料漏れに対するシール性を高めるためには、このスクリュープラグ431の締付け力が従来よりも大きくされる。ところが、スクリュープラグ431の締付け力はシリンダ415aの軸方向に作用するため、加圧室425と燃料吐出路415bとが交差する燃料吐出路415bの開口部のエッジに作用する応力がさらに増加して、燃料供給ポンプ410の耐久性が著しく低下するおそれがある。
そこで、本発明の発明者は鋭意努力し、シリンダの上方に燃料吸入弁が配置される構成の燃料供給ポンプにおいて、スクリュープラグ等の締付け力によって燃料吸入弁を固定するのではなく、プランジャバレルの小径空間部に圧入するバルブボディの圧入力によって燃料吸入弁を固定することにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、シリンダと燃料吐出路とが交差する燃料吐出路の開口部のエッジに作用する応力を低減し、耐久性を向上させることができる燃料供給ポンプを提供することを目的とする。
本発明によれば、燃料吸入弁を介して加圧室に吸入した燃料をプランジャによって加圧し、内燃機関の燃料噴射部が接続されたコモンレールに圧送する燃料供給ポンプにおいて、プランジャが摺動するシリンダの軸方向に連通するとともにシリンダの直径よりも小さい直径の小径空間部を備え、燃料吸入弁は、バルブピストンと、バルブピストンを摺動保持するバルブボディと、バルブピストンを閉弁方向に付勢するバルブスプリングと、を備えるとともに、バルブボディはシリンダ側から小径空間部内に圧入されて固定されることを特徴とする燃料供給ポンプが提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、バルブボディは、加圧室側に位置する大径部と、加圧室側とは反対側に位置する小径部と、大径部及び小径部をつなぐ外周段差部と、を備え、シリンダ及び小径空間部の間には内周段差部が形成されており、バルブボディの小径部を小径空間部内に圧入するとともに、バルブボディの外周段差部と内周段差部とを当接させることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、内周段差部と外周段差部との当接部が、加圧室内の燃料漏れを防ぐためのシール面とされることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、燃料吸入弁は、バルブピストンのリフト方向に作用する加圧室に吸入される燃料の圧力が、加圧室内の圧力とバルブスプリングの付勢力との和を上回ったときに開弁されるようになっており、バルブボディの圧入力は、少なくとも加圧室内に生じる負の圧力と燃料の圧力との和よりも大きくされることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、小径空間部は、シリンダ側から切削加工されるとともにシリンダ側とは反対側の端部が閉じられた非貫通穴であることが好ましい。
また、本発明の燃料供給ポンプを構成するにあたり、小径空間部内のバルブボディの配置位置と重ならない位置に、小径空間部内に燃料を流入させるための燃料通路の開口部が設けられ、バルブボディはシリンダの軸方向両端に開口する軸方向燃料通路を備え、燃料通路を介して小径空間部に流入した燃料が、軸方向燃料通路を介して加圧室に供給されることが好ましい。
本発明の燃料供給ポンプによれば、シリンダの上方開口部に燃料吸入弁が配置される構成において、燃料吸入弁のバルブボディがスクリュープラグ等の締付け力によって固定されるのではなく、バルブボディがシリンダの上方の小径空間部内に圧入されて固定されることによって、シリンダの壁面に対してシリンダの軸方向に作用する力が低減される。したがって、シリンダの軸方向に対して交差する方向に加圧室から分岐する燃料吐出路の開口部のエッジに作用する応力が低減される。その結果、燃料吐出路の開口部のエッジのひび割れや磨耗が生じにくくなり、燃料供給ポンプの耐久性の向上が図られる。
さらに、燃料吸入弁のバルブボディに負荷される締付け力を考慮する必要がなくなるため、燃料吸入弁の設計の自由度が高められることにもなる。
また、本発明の燃料供給ポンプにおいて、バルブピストンの外周段差部と、シリンダ及び小径空間部の間の内周段差部とが当接することにより、加圧室内の圧力が著しく上昇した場合であっても、バルブボディの配置位置がずれることを防ぐことができる。
また、本発明の燃料供給ポンプにおいて、バルブピストンの外周段差部と、シリンダ及び小径空間部の間の内周段差部との当接部がシール面とされることにより、加圧室内の圧力の上昇に伴い面圧も上昇するシール面となるため、加圧室からの燃料漏れに対するシール性を向上させることができる。
また、本発明の燃料供給ポンプにおいて、バルブボディの圧入力が、少なくとも加圧室内に生じる負の圧力と加圧室に吸入される燃料の圧力との和よりも大きいことにより、燃料吸入弁の脱落や位置ずれが防止されるとともに、製造時やメンテナンス時における取り外し作業が容易になる。
また、本発明の燃料供給ポンプにおいて、バルブボディが圧入される小径空間部が非貫通穴であることにより、プラグ等によって開口を塞ぐ必要がなくなり、燃料供給ポンプの外部への燃料漏れのおそれが低減される。
また、本発明の燃料供給ポンプにおいて、所定の流路構成を採用した燃料吸入弁が採用されることにより、シリンダよりも直径が小さい小径空間部内へ圧入可能な燃料吸入弁として、バルブボディの強度を確保しつつコンパクトにされた燃料吸入弁を構成することができる。
以下、図面を参照して、本発明の燃料供給ポンプに関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
1.燃料供給ポンプの全体構成
図1は、本実施形態の燃料供給ポンプ1を複数のプランジャ13の配列方向に沿って切断した断面図を示している。この燃料供給ポンプ1は、コモンレールシステムに用いられ、加圧室14内の燃料を加圧するプランジャ13が配置されるシリンダ12aが並列配置されたポンプであって、内燃機関のインジェクタ95が接続されたコモンレール93に燃料を加圧して圧送する高圧ポンプ部10と、燃料タンク91の燃料を汲み上げ高圧ポンプ部10に送る低圧フィードポンプ部3と、高圧ポンプ部10に送られる燃料の流量を調整するための流量制御弁5とを主な構成要素として備えている。
それぞれの構成要素は燃料通路で接続されており、燃料タンク91内の燃料が燃料供給ポンプ1によって加圧されてコモンレール93に圧送され、コモンレール93に接続された複数のインジェクタ95に対して高圧の燃料が供給される。その結果、インジェクタ95の通電制御による内燃機関への燃料の緻密な噴射制御が可能になっている。
低圧フィードポンプ部3は、カムシャフト23の端部に連結された駆動ギヤ(図示せず)と、当該駆動ギヤと連結された従動ギヤ(図示せず)とを含むギヤポンプ構造を有しており、カムシャフト23が回転することで生じる負圧によって燃料タンク91内の燃料を吸い上げ、圧送する。また、低圧フィードポンプ部3の上流側にはプレフィルタ(図示せず)が介在し、燃料タンク91内の燃料に異物が混入している場合に、それらの異物が燃料供給ポンプ1内に流れ込まないようにプレフィルタによって捕集される。
また、流量制御弁5は、例えば、電磁比例制御弁を用いて構成され、低圧フィードポンプ部3と高圧ポンプ部10との間の燃料通路に備えられている。そして、内燃機関の運転状態に応じて要求される燃料圧力に応じて通電量を調節することによって、高圧ポンプ部10の加圧室14に送り込む燃料の流量が調整される。
また、図示しないものの、燃料供給ポンプ1は、低圧フィードポンプ部3と流量制御弁5とを連通する燃料通路の途中から分岐して、流量制御弁5と並列的に配置されたオーバーフローバルブを備えている。このオーバーフローバルブは燃料タンク91に連通する燃料還流路97に接続されており、流量制御弁5に送られる燃料の圧力が規定値を超えたり、あるいは、流量制御弁5に送られる燃料の圧力とオーバーフローバルブよりも下流側の燃料還流路97内の燃料の圧力との差が所定範囲を超えたりすると、オーバーフローバルブを介して燃料が燃料タンク91に還流させられる。
このとき、オーバーフローバルブを介して還流される燃料は、後述する高圧ポンプ部10のカム室11b内に送り、潤滑油として使用することもできる。燃料供給ポンプ1がこのように構成された場合には、カム室11b内の潤滑油として別途潤滑オイル等を使用する必要がなく、燃料が潤滑油として有効活用される。
次に、図1に示す燃料供給ポンプ1の高圧ポンプ部10の構成について詳細に説明する。
図2は、図1のXX断面を矢印方向に見た断面図を示している。この図2に示すように、本実施形態の燃料供給ポンプ1の高圧ポンプ部10は、カム21が回転可能に収容されたカム室11b及びカム21の上方側に設けられた円柱空間11aを有するポンプハウジング11と、円柱空間11a内に装着されたプランジャバレル12とを備えている。プランジャバレル12の内部に設けられたシリンダ12aにはプランジャ13が摺動可能に保持されており、プランジャ13の端部にはスプリングシート19が係止されている。また、ポンプハウジング11の円柱空間11aには、スプリングシート19とプランジャバレル12とによって両端を挟持されたプランジャスプリング15が配設されており、プランジャ13が下方側に付勢されている。
また、プランジャ13とカム21との間には、ポンプハウジング11の円柱空間11aの内周面と摺動可能な外周面を有するタペット構造体18が介在しており、タペット構造体18は、カム21の回転に伴って、プランジャスプリング15の付勢力に抗してプランジャ13を芯出ししつつ上方に押し上げる。
本実施形態の燃料供給ポンプ1に備えられたタペット構造体18は、ローラ17とタペット本体部16とから構成され、タペット本体部16は、ローラ17を摺動保持するローラ保持部16b、及び円柱空間11aの内面と摺動する摺動面16aを備えている。タペット構造体は、これ以外にも、例えば、ローラを備えていないタペットが用いられてもよい。
また、プランジャバレル12のシリンダ12aの上方には小径空間部12cが形成され、小径空間部12cの内部には燃料吸入弁20が配置されるとともに、プランジャバレル12のシリンダ12aの側方側には、燃料吸入路12bを介して側方開口部65が形成され、側方開口部65の内部には燃料吐出弁22が配置されている。
また、プランジャバレル12のシリンダ12aの一部は、プランジャ13と燃料吐出弁22とによって画成され、加圧室14を形成している。そして、プランジャ13の下降時に加圧室14内部に負圧が発生したときに燃料吸入弁20が開かれ、低圧燃料が加圧室14に供給される。一方、プランジャ13の上昇時には燃料吸入弁20が閉じられるとともに加圧室14内の燃料圧力が上昇し、燃料吐出弁22が開かれることによって、高圧燃料が下流側のコモンレールに圧送される。
プランジャバレル12のシリンダ12aの側方側の側方開口部65に配置された燃料吐出弁22は、デリバリバルブ型の弁体51と、弁体51を閉弁方向に付勢するバルブスプリング53と、バルブスプリング53の端部のうち弁体51に係止される端部とは反対側の端部を押えるスクリュープラグ57とを備えている。この燃料吐出弁22は、バルブスプリング53の付勢力によって、常時弁体51が燃料吐出路12bのエッジに設けられたシート面12fにシートされて閉弁されている。そして、加圧室14内の圧力の上昇に伴い、加圧室14内の圧力がバルブスプリング53の付勢力とコモンレール内の圧力との和を上回ったときに弁体51がリフトして開弁され、高圧燃料が、バルブスプリング53を収容する空間に流れ込むとともにアウトレットコネクタ55を介してコモンレールに向けて吐出される。
2.燃料吸入弁
次に、本実施形態の燃料供給ポンプ1に備えられた燃料吸入弁20の構成について図3及び図4を参照しながら詳細に説明する。図3は、図2に示す本実施形態の燃料供給ポンプ1における燃料吸入弁20の周辺(図2中、一点鎖線の円Aで囲った部分)の拡大断面図を示している。また、図4(a)〜(b)は、本実施形態の燃料供給ポンプで使用される燃料吸入弁20の構成を説明するための図であり、図4(a)は燃料吸入弁20の斜視図を示し、図4(b)はバルブボディ33及びバルブピストン35のみを図4(a)の上方側から見た平面図を示している。
図3及び図4に示す燃料吸入弁20は、流量制御弁を介して送られてくる燃料を加圧室14に供給するための弁であり、バルブピストン35と、バルブピストン35を摺動自在に保持するとともにバルブピストン35のシート部35aがシートされるバルブボディ33と、バルブピストン35のシート部35aとは反対側の端部付近に固定されたスプリングシート37と、バルブボディ33及びスプリングシート37に挟持されたバルブスプリング41とを備えている。
この燃料供給ポンプの燃料吸入弁20は、バルブスプリング41によって常時閉弁方向に付勢されており、バルブピストン35をリフト方向に押す、燃料吸入弁20の上流側の低圧燃料の圧力が、加圧室14内の圧力とバルブスプリング41の付勢力との和を上回ったときに開弁される弁である。そのため、プランジャ13が下降して加圧室14内の圧力が低下したときに低圧燃料が効率的に加圧室14に吸入されるように、燃料吸入弁20は、加圧室14の上方において加圧室14に面するようにして配置されている。
具体的には、プランジャバレル12には、シリンダ12aと連通し、かつ、その直径がシリンダ12aの直径よりも小さく形成された小径空間部12cが形成されている。そして、燃料吸入弁20を構成するバルブボディ33は、大径部33Aと、小径部33Bと、大径部33A及び小径部33Bをつなぐ外周段差部33Cとを有する段付円筒状の外形を有しており、小径部33Bがプランジャバレル12の小径空間部12c内に圧入されている。
このような圧入力を利用した燃料吸入弁20の固定構造を採用すれば、燃料吸入弁20を固定するための力が、シリンダ12aの軸方向に沿ってシリンダ12aの壁面に作用しないように構成することができる。そのため、燃料吸入弁20をプランジャバレル12のシリンダ12aの軸方向延長線上に配置する場合であっても、シリンダ12aの壁面に対して、シリンダ12aの軸方向に作用する応力の増加が防止される。したがって、シリンダ12aと燃料吐出路12bとの交差部である燃料吐出路12bの開口部のエッジに集中する応力が低減され、当該エッジの磨耗やひび割れの発生が低減される。さらに、バルブボディ33についても、軸方向に作用する圧縮力が生じることがないため、このような圧縮力に対する強度を考慮する必要がなくなり、設計の自由度が高められる。
ここで、小径空間部12c内に圧入されるバルブボディ33の圧入力は、低圧燃料が加圧室14に吸入される際に、バルブピストン35に対してリフト方向に作用する、加圧室14内で生じる負の圧力と低圧燃料の吸入圧との和よりも大きくなるように設定される。したがって、加圧室14内への燃料吸入時に燃料吸入弁20が脱落したり位置ずれを生じたりするおそれがない。
また、燃料供給ポンプ1の加圧室14内に生じる負の圧力の絶対値は、加圧室14内に生じる正の圧力の最大値と比較すると小さい値であるため、小径空間部12c内に圧入されるバルブボディ33の圧入力は比較的小さい圧力で足りる。したがって、燃料吸入弁20の位置ずれが生じにくい一方で、燃料供給ポンプの製造時やメンテナンス時においては、燃料供給弁20の取り外しを比較的容易に行うことができる。
本実施形態にかかる燃料吸入弁20の例では、プランジャバレル12のシリンダ12aと小径空間部12cとをつなぐ内周段差部12dに対してバルブボディ33の外周段差部33Cが当接することによって、バルブボディ33の配置位置が規定される。したがって、加圧室14内の圧力が上昇した場合であっても、小径空間部12cの奥に向かって燃料吸入弁20が移動するような位置ずれが生じることがない。それどころか、プランジャ13の上昇時等、加圧室14内に正の圧力が生じている状態では、当該加圧室14内の圧力が補助的に燃料吸入弁20の保持力となって作用するため、結局のところ、上述したとおり、バルブピストン35のリフト方向に作用する、少なくとも加圧室14内に生じる負の圧力と低圧燃料の吸入圧との和よりも大きな圧入力によってバルブボディ33が圧入されていれば、燃料吸入弁20の脱落や位置ずれが防止される。
この外周段差部33Cと内周段差部12dとの当接部は、加圧室14内からの燃料漏れに対するシール面としても機能する。この当接部は、加圧室14内の圧力が上昇するにつれて、当該圧力によって面圧が高められるため、燃料供給ポンプが要求される吐出圧の高まりに応じて、大きな面圧が得られる。したがって、バルブボディ33の圧入力とはかかわりなく、高度のシール性が確保される。
図3及び図4に示すバルブボディ33は、軸方向に沿って両端が開口した摺動孔36を備えている。このバルブボディ33の摺動孔36内には、一端側にシート部35aが設けられるとともに他端側にスプリングシート37が固定されたバルブピストン35が、そのシート部35aを加圧室14側に配置して摺動可能な状態で保持されている(図3を参照)。
また、バルブボディ33の加圧室14側の面には、摺動孔36の直径よりも大径で、かつ、摺動孔36と同心円状に形成された大径凹部38が形成されており、当該大径凹部38のエッジは、バルブピストン35のシート部35aがシートされるシート面38aとなっている(図3を参照)。この大径凹部38は、バルブピストン35がシートされた状態において、大径凹部38内に空間が形成されるように、その深さ(軸方向長さ)が設定されている。
また、バルブボディ33の加圧室14とは反対側の面には、摺動孔36と同心円状に形成され、バルブスプリング41が嵌め合わされてバルブスプリング41の径方向位置を規定する突起部71が設けられている。この突起部71は、バルブスプリング41が縮んだときに、後述するスプリングシート37が当接し、バルブピストン35の最大ストローク量が規制されるようにその高さが設定されている。
このバルブボディ33の突起部71に嵌め合わされたバルブスプリング41の他端側は、バルブピストン35におけるシート部35a側とは反対側に固定されたスプリングシート37によって係止されている。したがって、バルブスプリング41はバルブボディ33とスプリングシート37とによって挟持され、バルブピストン35のシート部35aがバルブボディ33のシート面38aにシートされる方向にバルブピストン35を付勢して、燃料吸入弁20の開弁圧を調整するセット荷重を与えている。
また、上述したバルブボディ33の摺動孔36の周囲には、当該摺動孔36に面してバルブボディ33の軸方向に沿って形成された燃料通路50が設けられ、摺動孔36と燃料通路50とによって一つの開口が形成されている。この燃料通路50は、バルブスプリング41が配置された空間とバルブボディ33の加圧室14側に形成された大径凹部38とを連通している。このバルブスプリング41側の空間と大径凹部38とを連通する燃料通路は、バルブボディ33に設けられる以外に、バルブピストン35に設けられてもよいが、総流路面積やバルブピストン35の強度を考慮すれば、バルブボディ33に設けられることが好ましい。
本実施形態の燃料吸入弁20の構成例では、図4(b)に示すように、三つの燃料通路50a〜50cが摺動孔36の周囲に均等な間隔で配置されている。燃料通路50の数については特に制限されないが、本実施形態の燃料吸入弁20では、三つの燃料通路50a〜50cから構成されているために、それぞれの燃料通路50a〜50cの面積を比較的大きくしても燃料通路50a〜50c同士の間が薄肉になりにくく、バルブボディ33の強度が確保されるとともに、バルブピストン35の摺動部分が確保されやすくなる。
また、摺動孔から独立して燃料通路が設けられるのではなく、本実施形態の燃料吸入弁20のように、燃料通路50a〜50cと摺動孔36とが一つの開口をなすことにより、燃料通路と摺動孔との間に薄肉部分が形成されることがないため、強度の低下が防止されるとともに、バルブピストン35と摺動孔36との間の摺動部分に燃料が浸透しやすく、潤滑性が確保されやすくなる。また、燃料通路50a〜50cが摺動孔に面する構成であれば、バルブボディ33の加圧室14側に形成される大径凹部38の直径をできるだけ小さくできるため、バルブボディ33やバルブピストン35のシート部35aがコンパクト化され、燃料吸入弁20の大型化が防止される。したがって、燃料吸入弁20の強度が確保されつつ、プランジャバレル12に形成されたシリンダ12aよりも直径が小さい小径空間部12c内に配置可能な燃料吸入弁20として構成できる。
また、かかる構成の燃料吸入弁20が圧入された小径空間部12cを有するプランジャバレル12には、バルブボディ33が配置される位置よりも上方のバルブスプリング41が配置された空間に開口部が設けられた燃料通路12eを備えている(図3を参照)。この燃料通路12eは、低圧フィードポンプによって圧送され、流量制御弁を介して供給される低圧燃料を燃料吸入弁20に導いている。したがって、燃料吸入弁20のバルブピストン35がバルブボディ33のシート面38aからリフトしたときに、低圧燃料が、バルブボディ33の軸方向燃料通路50を介して加圧室14に供給される。
また、図3に示す燃料供給ポンプの例では、燃料吸入弁20が圧入される小径空間部12cは、シリンダ12a側とは反対側の端部がプランジャバレル12の外面に貫通しているとともに、プランジャバレル12の外部から挿入されるスクリュープラグ31によって閉じられている。したがって、燃料吸入弁20がシリンダ12a側から圧入される本実施形態のような燃料供給ポンプであっても、組み立て時やメンテナンス時等においては、スクリュープラグ31を外すとともに治具等を用いて燃料吸入弁20を押出すことによって、燃料吸入弁20が容易に取り外しできる。
一方、燃料吸入弁20を組み付けた後、燃料吸入弁20を取り外す必要性がないような場合には、図5に示すように、シリンダ12a側からドリル等で切削加工されて形成され、シリンダ12a側とは反対側の端部が閉じられた非貫通穴として小径空間部12cを構成することもできる。このような小径空間部12cであれば、スクリュープラグなどを利用して貫通穴を塞ぐような構成と比較して燃料シール部が省略されるため、燃料供給ポンプの外部への燃料漏れが防止される。
以上説明したように、本実施形態の燃料供給ポンプ1によれば、シリンダ12aの上方に燃料吸入弁20が配置される場合において、バルブボディ33がシリンダ12aの上方の小径空間部12c内に圧入して固定されているため、シリンダ12aに対して軸方向に作用する力が低減される。したがって、加圧室14から分岐する燃料吐出路12bの開口部のエッジに作用する応力を低減することができ、燃料吐出路12bの開口部のエッジのひび割れや磨耗が生じにくくなり、燃料供給ポンプ1の耐久性を向上させることができる。
本発明の実施の形態にかかる燃料供給ポンプの構成例を説明するための横断面図である。 燃料供給ポンプの構成例を説明するための縦断面図である。 燃料吸入弁の構成例を説明するための断面図である。 燃料吸入弁の構成例を説明するための斜視図及び平面図である。 燃料吸入弁を圧入する小径空間部の別の例を示す図である。 従来の燃料吸入弁の構成を説明するための図である。
符号の説明
1:燃料供給ポンプ、3:低圧フィードポンプ部、5:流量制御弁、10:高圧ポンプ部、11:ポンプハウジング、11a:円柱空間、11b:カム室、12:プランジャバレル、12a:シリンダ、12b:燃料吐出路、12c:小径空間部、12d:内周段差部、12e:燃料通路、12f:シート面、13:プランジャ、14:加圧室、15:プランジャスプリング、16:タペット本体部、16a:摺動面、16b:ローラ保持部、17:ローラ、18:タペット構造体、19:スプリングシート、20:燃料吸入弁、21:カム、22:燃料吐出弁、23:カムシャフト、31:スクリュープラグ、33:バルブボディ、33A:大径部、33B:小径部、33C:外周段差部、35:バルブピストン、35a:シート部、36:摺動孔、37:スプリングシート、37a:スプリング係止部、38:大径凹部、38a:シート面、41:バルブスプリング、50・50a・50b・50c:軸方向燃料通路、51:弁体、53:バルブスプリング、55:アウトレットコネクタ、57:スクリュープラグ、65:側方開口部、71:突起部、91:燃料タンク、93:コモンレール、95:インジェクタ

Claims (6)

  1. 燃料吸入弁を介して加圧室に吸入した燃料をプランジャによって加圧し、内燃機関の燃料噴射部が接続されたコモンレールに圧送する燃料供給ポンプにおいて、
    前記プランジャが摺動するシリンダの軸方向に連通するとともに前記シリンダの直径よりも小さい直径の小径空間部を備え、
    前記燃料吸入弁は、バルブピストンと、前記バルブピストンを摺動保持するバルブボディと、前記バルブピストンを閉弁方向に付勢するバルブスプリングと、を備えるとともに、前記バルブボディは前記シリンダ側から前記小径空間部内に圧入されて固定されることを特徴とする燃料供給ポンプ。
  2. 前記バルブボディは、前記加圧室側に位置する大径部と、前記加圧室側とは反対側に位置する小径部と、前記大径部及び前記小径部をつなぐ外周段差部と、を備え、
    前記シリンダ及び前記小径空間部の間には内周段差部が形成されており、
    前記バルブボディの前記小径部を前記小径空間部内に圧入するとともに、前記バルブボディの前記外周段差部と前記内周段差部とを当接させることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給ポンプ。
  3. 前記内周段差部と前記外周段差部との当接部が、前記加圧室内の燃料漏れを防ぐためのシール面とされることを特徴とする請求項2に記載の燃料供給ポンプ。
  4. 前記燃料吸入弁は、前記バルブピストンのリフト方向に作用する前記加圧室に吸入される前記燃料の圧力が、前記加圧室内の圧力と前記バルブスプリングの付勢力との和を上回ったときに開弁されるようになっており、前記バルブボディの圧入力は、少なくとも前記加圧室内に生じる負の圧力と前記燃料の圧力との和よりも大きくされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料供給ポンプ。
  5. 前記小径空間部は、前記シリンダ側から切削加工されるとともに前記シリンダ側とは反対側の端部が閉じられた非貫通穴であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料供給ポンプ。
  6. 前記小径空間部内の前記バルブボディの配置位置と重ならない位置に、前記小径空間部内に前記燃料を流入させるための燃料通路の開口部が設けられ、
    前記バルブボディは前記シリンダの軸方向両端に開口する軸方向燃料通路を備え、
    前記燃料通路を介して前記小径空間部に流入した前記燃料が、前記軸方向燃料通路を介して前記加圧室に供給されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料供給ポンプ。
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