JPH1162684A - 燃料噴射ポンプの制御装置 - Google Patents

燃料噴射ポンプの制御装置

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JPH1162684A
JPH1162684A JP9225176A JP22517697A JPH1162684A JP H1162684 A JPH1162684 A JP H1162684A JP 9225176 A JP9225176 A JP 9225176A JP 22517697 A JP22517697 A JP 22517697A JP H1162684 A JPH1162684 A JP H1162684A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】補正データの数の増加を招くことなく高精度化
を図ることができる燃料噴射ポンプの制御装置を提供す
る。 【解決手段】ポンプ搭載側機器2はディーゼルエンジン
に燃料を供給する燃料噴射ポンプ1に搭載され、燃料噴
射ポンプ毎の機差のデータを記憶したOTPROM21
を有する。ポンプ非搭載側機器3は、燃料噴射ポンプ1
に搭載されず、OTPROM21に記憶したデータを用
いてエンジン運転状態に応じた燃料噴射ポンプ1の駆動
を行わせるCPU29を有する。OTPROM21での
データは、その特性線が、ベース補正特性面Sbaseと、
ベース補正特性面Sbaseの一部領域のピンポイント補正
特性面Spin 1,Spin 2,Spin 3とからなり、ベー
ス補正特性面Sbaseは4点補間のための8つの点P1〜
P8を有し、ピンポイント補正特性面Spin 1,Spin
2,Spin 3は四角錐をなし、頂点データにて規定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼルエン
ジンに燃料を供給する燃料噴射ポンプにおける燃料噴射
量や燃料噴射時期等を制御する制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来よりディーゼルエンジン用燃料噴射
ポンプの特性バラツキを補正する手段として図15に示
すように調整抵抗51a,51bを燃料噴射ポンプ52
に搭載することが行われている。この方法は、外部の制
御装置53により選択した調整抵抗値による電圧降下分
をアナログ電圧として取り込んで補正データに変換し、
制御装置53がポンプの噴射量制御用アクチュエータ5
4に駆動信号を出力して噴射量制御を行うとともに噴射
時期制御用アクチュエータ55に駆動信号を出力して噴
射時期制御を行うものである。
【0003】しかし、調整抵抗51a,51bのみを燃
料噴射ポンプ52に搭載する方法においては、アナログ
データとして制御装置53に取り込む場合、そのデータ
数だけ調整抵抗、配線の本数が必要になる(図15の例
では調整抵抗2本、配線はグランド線をいれて3本)。
このため、補正をきめ細かくしようとしてデータ数を増
やすと調整抵抗および配線の本数が増え、現実的な構成
とならないし、逆に2〜3本程度の調整抵抗だと補正デ
ータ数が2〜3データとなり、自由度が極めて制約され
てしまう。
【0004】これを解決するための一手法として、ディ
ーゼルエンジン用燃料噴射ポンプの特性バラツキを補正
するために、記憶素子を含む制御装置を燃料噴射ポンプ
に搭載する技術がある(例えば、特開昭61−1832
号公報)。この技術をより詳細に説明すると、図16に
示すように、燃料噴射ポンプ61に制御装置62が搭載
され、制御装置62にはCPU63と通信バッファ64
とインターフェース信号入出力バッファ65と電源回路
66と入力信号バッファ67と特性バラツキ記憶素子6
8とアクチュエータ駆動回路69とを備えている。電源
回路66はバッテリ70から電力の供給を受けて所定の
電圧を各機器に供給する。また、CPU63は入力信号
バッファ67を介して各種センサ信号を取り込むととも
に、通信バッファ64を介して外部の制御装置71とデ
ータ通信を行う。さらに、CPU63はインターフェー
ス信号入出力バッファ65を介して外部の制御装置71
とインターフェース信号(異常フラグや始動開始フラグ
等のフラグデータ)のやりとりを行う。CPU63は特
性バラツキ記憶素子68に記憶されたデータを用いてア
クチュエータ駆動回路69を介して噴射量制御用アクチ
ュエータ72に駆動信号を出力して噴射量制御を行うと
ともにアクチュエータ駆動回路69を介して噴射時期制
御用アクチュエータ73に駆動信号を出力して噴射時期
制御を行う。
【0005】この技術についてさらに言及すれば、ディ
ーゼル用燃料噴射ポンプには、構成部品の部品加工精
度、組付精度等の機械的な要因、あるいは個々のポンプ
に搭載された噴射量制御用アクチュエータ72や噴射時
期制御用アクチュエータ73の応答性、あるいは個々の
ポンプに搭載された各種センサの出力特性等の電気的、
磁気的な要因による個体間の性能バラツキが存在する。
そこで、噴射ポンプに搭載する特性バラツキ記憶素子6
8においては、燃料噴射量あるいは燃料噴射時期の制御
指令値に対する、実際の燃料噴射量あるいは燃料噴射時
期を然るべき目標公差内に納め、その制御精度を向上さ
せるため、標準的な特性を持ったディーゼル用燃料噴射
ポンプとの特性差異からそれぞれの噴射ポンプ固有の補
正データを記憶し、これを制御に反映させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、排出ガ
ス規制の強化により、より高精度な特性バラツキ補正を
行うため、多点によるきめ細かい補正を行う必要があ
り、データ数が増加してしまいリードタイムが長くなっ
たりメモリ容量が増加してしまう等の不具合が生じてい
る。
【0007】つまり、図15に示す抵抗式においては噴
射量・噴射時期を一律に一定値だけ増減させる補正を行
うので高精度と言いがたく、図16の不揮発性メモリ式
においては噴射量・噴射時期を所定領域毎に一定値だけ
増減させる補正を行うことができ高精度化を図ることが
できるが高精度化のためには領域を細分化する必要があ
り細分化すると補正データの数が増加してしまい、ポン
プ搭載側機器およびポンプ非搭載側機器でのメモリ容量
が増加してしまうばかりかデータ転送に時間がかかった
り転送ミスを招きやすくなるといった問題がある。
【0008】そこで、この発明の目的は、補正データの
数の増加を招くことなく高精度化を図ることができる燃
料噴射ポンプの制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の燃料噴
射ポンプの制御装置は、燃料噴射ポンプ毎の機差のデー
タは、その特性線が、連続する多面構造をなすベース補
正特性面と、このベース補正特性面の一部領域に形成さ
れたピンポイント補正特性面と、からなることを特徴と
している。
【0010】この構成を採用すると、燃料噴射ポンプ毎
の機差のデータの特性線を、連続する多面構造をなすベ
ース補正特性面のみで構成した場合に比べ、多面構造の
面数を増加させることなく任意の領域に所望の補正特性
を有する特性線を得ることができる。その結果、補正デ
ータの数の増加を招くことなく高精度化を図ることがで
きることとなる。
【0011】ここで、請求項2に記載のように、前記ベ
ース補正特性面は、連続する多面構造における各面の角
を規定するデータにて特定されているものであり、ピン
ポイント補正特性面は、頂点を規定するデータにて特定
されているものとするとよい。つまり、ピンポイント補
正特性面が頂点を規定するデータにて特定でき、補正デ
ータの数の増加を抑制できる。
【0012】請求項3に記載の燃料噴射ポンプの制御装
置は、燃料噴射ポンプ毎の機差のデータは、その特性線
が、連続する多面構造をなすベース補正特性面と、この
ベース補正特性面の一部領域に形成されたピンポイント
補正特性面と、からなり、制御手段は、ガバナーパター
ンを用いてエンジン回転数とアクセル開度とから基本噴
射量を算出する機能と、前記基本噴射量あるいは基本噴
射量と対応関係をもつ値により、前記特性線から補正量
を算出し、前記基本噴射量に対し補正量を用いた補正を
行う機能と、を有することを特徴としている。
【0013】この構成を採用すると、制御手段は、ガバ
ナーパターンを用いてエンジン回転数とアクセル開度と
から基本噴射量を算出し、基本噴射量あるいは基本噴射
量と対応関係をもつ値により、特性線から補正量を算出
し、基本噴射量に対し補正量を用いた補正を行う。
【0014】このように請求項3に記載の発明において
は、前述の請求項1に記載の効果に加え、燃料噴射量制
御システムとして好適なものとなる。請求項4に記載の
燃料噴射ポンプの制御装置は、燃料噴射ポンプ毎の機差
のデータは、その特性線が、連続する多面構造をなすベ
ース補正特性面と、このベース補正特性面の一部領域に
形成されたピンポイント補正特性面と、からなり、制御
手段は、ガバナーパターンを用いてエンジン回転数とア
クセル開度とから基本噴射量を算出する機能と、前記特
性線のベース補正特性面にて、基本噴射量あるいは基本
噴射量と対応関係をもつ値、およびエンジン回転数に関
する格子点での補正データから補間にてその時の基本補
正量を算出する機能と、ピンポイント補正領域である
と、その時の基本噴射量あるいは基本噴射量と対応関係
をもつ値、およびエンジン回転数からピンポイント補正
量を算出する機能と、前記基本噴射量に対し前記基本補
正量およびピンポイント補正量を用いた補正を行う機能
と、を有することを特徴としている。
【0015】この構成を採用すると、制御手段は、ガバ
ナーパターンを用いてエンジン回転数とアクセル開度と
から基本噴射量を算出し、特性線のベース補正特性面に
て、基本噴射量あるいは基本噴射量と対応関係をもつ
値、およびエンジン回転数に関する格子点での補正デー
タから補間にてその時の基本補正量を算出し、ピンポイ
ント補正領域であると、その時の基本噴射量あるいは基
本噴射量と対応関係をもつ値、およびエンジン回転数か
らピンポイント補正量を算出し、基本噴射量に対し前記
基本補正量およびピンポイント補正量を用いた補正を行
う。
【0016】このように請求項4に記載の発明において
は、前述の請求項1に記載の効果に加え、燃料噴射量制
御システムとして実用上好ましいものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に従って説明する。本実施の形態では、自動車に搭載
されるディーゼルエンジンにおける燃料噴射ポンプの制
御装置に具体化している。図1には燃料噴射ポンプの制
御装置の全体構成を示す。
【0018】ディーゼル用燃料噴射ポンプ1を制御する
制御装置は、ポンプ1に搭載されるポンプ搭載側制御機
器2(特性バラツキ記憶装置)と、ポンプ1に搭載され
ないポンプ非搭載側制御機器3(制御装置本体)とから
なる。ポンプ非搭載側制御機器3は、電子制御ユニット
(ECU)としてパッケージ化されている。
【0019】図2には、ディーゼルエンジンに燃料を供
給するディーゼル用燃料噴射ポンプ1(制御対象)の具
体的構成を示す。この燃料噴射ポンプ1は電子制御式の
分配型ポンプであって、アクチュエータとして噴射量を
制御する電磁スピル弁4と噴射時期を制御するタイミン
グコントロールバルブ5が取り付けられている。また、
センサー類として、回転数センサ6と燃料温度センサ
(燃温センサ)7が取り付けられている。燃料の圧送・
分配機構は、基本的にはメカニカル式ポンプと同じであ
るが、電磁スピル弁4の採用により一部異なっている。
【0020】つまり、ポンプ構造および作動の概要は、
ハウジング8内にはドライブシャフト9が配置され、ド
ライブシャフト9はディーゼルエンジンの出力軸と駆動
連結されている。また、ハウジング8内にはフィードポ
ンプ10が設けられ、フィードポンプ10は一回転あた
り一定量の燃料をフューエルタンクから吸い上げてポン
プ室11に送る。プランジャ12はドライブシャフト9
にカップリングで接続されたカムプレート13によって
駆動され、プランジャスプリング14によってカムプレ
ート13に押しつけられている。このカムプレート13
はドライブシャフト9によって回転させられると固定さ
れたローラ15上を規定のカムリフトだけ往復運動す
る。よって、カムプレート13に接続されたプランジャ
12は回転運動するとともに往復運動して燃料を吸入し
た後分圧送を行う。燃料の分配はプランジャ12の周り
の分配通路16から順次ノズル(燃料噴射ノズル)へ圧
送されることにより行われる。
【0021】ここで、図3に示すように、電磁スピル弁
4はポンプ室11とプランジャ12のプレッシャチャン
バー室17を結ぶ通路18に設けられており、コイル4
aに通電している時は閉じている。そして、吸入行程に
おいては、プランジャ下降時にプレッシャチャンバー室
17に燃料が吸入される。このとき、吸入ポート19が
開き、分配ポート20は閉じ、電磁スピル弁4は閉じる
(通電される)。
【0022】また、噴射行程においては、図4に示すよ
うに、プランジャ12が回転しながら上昇して燃料を圧
送する。このとき、吸入ポート19が閉じ、分配ポート
20は開き、電磁スピル弁4は閉じる(通電される)。
【0023】さらに、噴射終りにおいては、図5に示す
ように、電磁スピル弁4が通電されなくなり弁が開き、
プランジャ12内の高圧燃料はポンプ室11内へ押し戻
され、圧力が低下し圧送が終了する。このように、噴射
終りは電磁スピル弁4が開いて高圧燃料がポンプ室11
へスピル(流出)する時点であり、この噴射終りの時期
を調整することにより噴射量を増減できる。この電磁ス
ピル弁4の開弁時期がスピル角となり、スピル角が燃料
噴射量に対応するものとなる。
【0024】また、図2において、噴射ポンプのハウジ
ング8下部には、タイミングコントロールバルブ5を具
備した油圧式タイマーが設けられている。つまり、高圧
室であるポンプ室11とフィードポンプ10の吸入側の
低圧室との燃料通路の途中にはタイミングコントロール
バルブ5が設けられている。そして、バルブ5の開度は
コイルに流される電流のオン・オフ時間の比(デューテ
ィ比)によってコントロールされ、オン時間が長ければ
開度が大きくなる。この開度が大きいとタイマーピスト
ンTPの高圧側から低圧側にバイパスされる燃料量が大
きくなりタイマーピストンTPはスプリングPSの付勢
力により遅角側に移動する。逆にバルブ5の開度が小さ
いとタイマーピストンTPは遅角方向に移動する。よっ
て、タイミングコントロールバルブ5の開度調整にて
(デューティ比制御にて)燃料噴射時期がコントロール
できる。
【0025】このように、ディーゼル用燃料噴射ポンプ
1には、燃料噴射量、燃料噴射時期の電子制御を行うた
め、噴射量制御用アクチュエータとしての電磁スピル弁
4と噴射時期制御用アクチュエータとしてのタイミング
コントロールバルブ5が設けられている。
【0026】図1において、このポンプ搭載側制御機器
2とポンプ非搭載側制御機器3とはクロック同期式シリ
アル通信ができるようになっており、ポンプ搭載側制御
機器2のOTPROM21に記憶された補正データがポ
ンプ非搭載側制御機器3に転送され、ポンプ非搭載側制
御機器3のバックアップメモリ22にストアされ、この
補正データを用いて電磁スピル弁4とタイミングコント
ロールバルブ5が駆動制御されるようになっている。
【0027】以下、その詳細を説明していく。ポンプ搭
載側制御機器2は、記憶素子としてのOTPROM(特
性バラツキ記憶素子)21と、通信手段としてのシリア
ル通信インターフェース23と、通信バッファ24と、
入力フィルタ(ノイズフィルタ)25と、電源用コンデ
ンサ26と、逆流防止ダイオード27,28とからな
る。OTPROM21は書き込み可能な不揮発性記憶素
子であって、OTPROM21には燃料噴射ポンプ毎の
機差の情報が記憶されている。このデータは、燃料噴射
ポンプ1の工場からの出荷検査工程時に実際に燃料を噴
射させて噴射特性を調べ、標準的なポンプの噴射特性に
対するズレ分に相当するデータを補正データとして記憶
しておいたものである。OTPROM21はデータの保
持のための電源は必要としないが、アクセスのために電
源が必要な素子である。
【0028】また、図1の通信バッファ24は、信号レ
ベル変換またはインピーダンス変換を行うためのもので
ある。このように、制御機器2はディーゼル用燃料噴射
ポンプ1に搭載され、ディーゼル用燃料噴射ポンプ1の
交換を行っても制御ユニットの再調整を行う必要がな
く、ディーゼル用燃料噴射ポンプ1と一体で管理され
る。
【0029】なお、OTPROM21の代わりに、EP
ROM、EEPROM、フラッシュメモリ等の他の不揮
発性記憶素子を用いてもよい。ポンプ非搭載側制御機器
3は、ディーゼル用燃料噴射ポンプ1の制御に関する種
々の演算を行うものであり、CPU29と入力信号バッ
ファ30とアナログ・デジタルコンバータ(ADC)3
1と電源回路32とPNPトランジスタ33と抵抗34
と通信バッファ35と駆動回路36とROM37とバッ
クアップメモリ22を備えている。電源回路32はイグ
ニッションキースイッチ38を介してバッテリ39から
電力の供給を受けて所定の電圧をポンプ非搭載側制御機
器3の全体の各機器(回路)に供給する。CPU29は
入力信号バッファ30を介して各種センサ信号を取り込
む。なお、センサ信号がアナログ信号の場合にはADC
31によりデジタル値に変換して取り込む。このセンサ
信号は、アクセル開度センサからのアクセル開度信号、
エンジン回転数センサ(クランク角センサ)6からのエ
ンジン回転数信号、燃温センサ7からの燃温信号、吸気
圧センサからの吸気圧信号、吸気温センサからの吸気温
信号、エンジン冷却水温センサからの水温信号等であ
る。
【0030】ROM37にはエンジン機種毎の適合デー
タ(ポンプの機差がないとしたときの制御データ)が記
憶されている。つまり、ROM37は中心値制御データ
保存用記憶素子として機能する。なお、ROM37はC
PU29の外部ROMとしたが、CPU内蔵のROMと
してもよい。
【0031】バックアップメモリ22はイグニッション
キースイッチ38をオフにした時にもバッテリ39から
の電力供給によりデータが保持される書き込み可能な記
憶素子であり、ポンプ搭載側制御機器2のOTPROM
21から転送された補正データが記憶される。これは、
通信にて一旦受け取った補正データを機関の運転中に電
源が供給されているときはもちろん、イグニッションキ
ースイッチ38をオフにした時にもバックアップメモリ
22にだけは電源供給を継続することにより補正データ
を保存して通信の頻度を最小限に抑えるためである。つ
まり、バックアップメモリ22は補正データ保存用記憶
素子として機能する。なお、バックアップメモリ22は
CPU29の外部メモリとしたが、CPU内蔵のメモ
リ、あるいはEEPROM、フラッシュメモリなどの書
換え可能な不揮発性メモリとしてもよい。
【0032】ポンプ非搭載側制御機器3とポンプ搭載側
制御機器2とは通信のための3本の信号線L1〜L3に
て接続されている。ポンプ非搭載側制御機器3のPNP
トランジスタ33のエミッタ端子には電源電圧Vcc(5
ボルト)が印加されるとともにPNPトランジスタ33
のベース端子はCPU29に接続されている。さらに、
PNPトランジスタ33のコレクタ端子は抵抗34を介
して電力供給兼クロック信号線L1を通してポンプ搭載
側制御機器2の入力フィルタ25とダイオード27を経
由してコンデンサ26に接続されている。同時に電力供
給兼クロック信号線L1はポンプ搭載側制御機器2の内
部において入力フィルタ25の上流側で分岐し、シリア
ル通信インターフェース23に接続されている。ポンプ
搭載側制御機器2において電源用コンデンサ26はダイ
オード28を介してOTPROM21に接続されるとと
もに、シリアル通信インターフェース23と接続されて
いる。そして、CPU29はトランジスタ33をオン/
オフ動作させて電力供給兼クロック信号線L1を通して
ポンプ搭載側制御機器2にLレベル(グランド電位)と
Hレベル(Vcc電位;5ボルト)のパルス信号を送出す
る。このパルス信号は入力フィルタ25を通してノイズ
を除去した後、シリアル通信インターフェース23に送
られる。同信号はシリアル通信インターフェース23に
とってはクロック信号となる。また、電力供給兼クロッ
ク信号線L1によるパルス信号は、OTPROM21と
シリアル通信インターフェース23にとっては電源とな
る。つまり、電源用コンデンサ26により電力が蓄えら
れ、OTPROM21とシリアル通信インターフェース
23に電力の供給が行われる。
【0033】また、ポンプ搭載側制御機器2のシリアル
通信インターフェース23は通信バッファ24とシリア
ル通信線L2とポンプ非搭載側制御機器3内の通信バッ
ファ35を経由してCPU29と接続されている。さら
に、グランド線L3はポンプ非搭載側制御機器3側のグ
ランド電位と、ポンプ搭載側制御機器2のグランド電位
を直接接続し双方の動作基準電位としている。
【0034】通常の制御中におけるデータ通信時は、こ
れら3本の線L1,L2,L3のみを接続することによ
り、ポンプ搭載側制御機器2内の書き込み可能なOTP
ROM21に予め書き込まれている補正データをポンプ
非搭載側制御機器3に送信することが可能である。ま
た、書き込み用電圧供給線L4がポンプ搭載側制御機器
2の端子として設けられているが、この端子はポンプ搭
載側制御機器2内の書き込み可能なOTPROM21に
工場からの出荷時あるいは出荷後においてデータの書き
込みまたは書換え時にのみ使用される。つまり、図1に
一点鎖線で示すデータ入力ツール40をL1〜L4につ
なぐとともに書き込み用電圧供給線L4に書き込み電圧
を印加しデータ入力する。本例では、書き込みデータの
入力信号線はシリアル通信線L2を用いたが、別途書き
込み時のみ使用する入力信号線を独立に設けてもよい。
【0035】通信の際には、ポンプ非搭載側制御機器3
から出力されるクロック信号に同期し、ポンプ搭載側制
御機器2内のOTPROM21からシリアル通信インタ
ーフェース23と通信バッファ24を経由してシリアル
通信線L2に補正データが順次1ビットずつ出力され
る、いわゆるクロック同期式通信が行われる。
【0036】ポンプ非搭載側制御機器3の駆動回路36
とディーゼル用燃料噴射ポンプ1の電磁スピル弁4とが
駆動線41にて接続されるとともに、駆動回路36とタ
イミングコントロールバルブ(タイマー)5とが駆動線
42にて接続されている。
【0037】ポンプ非搭載側制御機器3のCPU29は
各種センサ信号によりROM37に記憶されたエンジン
機種毎の適合データ(ポンプの機差がないとしたときの
データ)を用いた演算を行い、その演算結果を基にエン
ジンの運転状態に応じて要求される燃料噴射量、燃料噴
射時期となるよう駆動回路36を介して噴射量制御用駆
動信号SG1と噴射時期制御用駆動信号SG2を出力す
る。この駆動信号SG1,SG2により電磁スピル弁4
およびタイミングコントロールバルブ(タイマー)5が
駆動される。
【0038】この際、ディーゼル用燃料噴射ポンプ1に
は機械加工精度、および組付精度などに起因する個体間
の特性バラツキが存在するため同じエンジンの運転状態
で同じ駆動信号を出力しても、実際の燃料噴射量、燃料
噴射時期は燃料噴射ポンプ機差によってバラツキが生じ
る。そこで、バックアップメモリ22に記憶されたOT
PROM21の補正データを用いて補正を行って、特性
バラツキをきめ細かく補正し、なるべく要求値に近い燃
料噴射量、燃料噴射時期としてエンジンの性能向上を図
っている。
【0039】このように、CPU29はOTPROM2
1の燃料噴射ポンプ毎の機差の情報を用いてディーゼル
用燃料噴射ポンプ1の電磁スピル弁4およびタイミング
コントロールバルブ(タイマー)5を駆動制御する。
【0040】以下に、燃料噴射ポンプの制御装置の動作
の詳細を図6,7のフローチャートを用いて説明する。
図6,7は、所定の燃料噴射量演算タイミングにて実行
される燃料噴射演算のための処理ルーチンである。
【0041】制御手段としてのCPU29はステップ1
01で、図8に示すガバナーパターンを用いてエンジン
回転数NEとアクセル開度ACCPから理論上必要な噴
射量である基本噴射量QB を算出する。図8のガバナー
パターンは図1のROM37に記憶されている。そし
て、CPU29はステップ102で、エンジン回転数N
Eにより決められる噴射量QNEに対し吸入空気圧、空気
温度、燃料温度による補正を加え、エンジン回転時の最
大噴射量Qmax (=K1・K2・K3・QNE、ただし、
K1・K2・K3は補正係数)を算出する。
【0042】さらに、CPU29はステップ103で、
前述の基本噴射量QB と最大噴射量Qmax の値を比較
し、噴射量の少ない方を選択し、これを噴射量Qmin
する。この噴射量Qmin が、ポンプ特性補正前の噴射量
となる。
【0043】そして、CPU29は、図7のステップ1
04〜109において図1のOTPROM21に記憶し
た補正データを用いてエンジン運転状態に応じた燃料噴
射ポンプ1による噴射量を算出する。図9は、燃料噴射
ポンプ毎の機差のデータの特性線、即ち、補正データの
パターン(特性線)を示し、基本噴射量(スピル角)Q
B とエンジン回転数NEと補正量ΔQの三次元マップで
ある。この図9において、連続する多面構造をなすベー
ス補正特性面Sbaseが形成されるとともにその一部領域
にピンポイント補正特性面Spin 1,Spin 2,Spin
3が形成されている。そして、図9の補正データのパタ
ーン(特性線)がOTPROM21に記憶され、シリア
ル通信にてバックアップメモリ22に転送される。
【0044】このベース補正特性面Sbaseとピンポイン
ト補正特性面Spin 1,Spin 2,Spin 3について、
図10,11を用いて詳しく説明する。図10のエンジ
ン回転数NEと基本噴射量QB の関係図に示すように、
ベース補正特性面Sbaseを規定するための8つの点(格
子点)P1〜P8がある。即ち、エンジン回転数NE1
軸上に点P1,P2があり、エンジン回転数NE2軸上
に点P3,P4があり、回転数NE3軸上に点P5,P
6があり、エンジン回転数NE4軸上に点P7,P8が
ある。各点P1〜P8において補正量ΔQが設定されて
おり、図12に示すように、その時のNE値とQB 値に
よる点Pm が属する4点補間領域において図13に示す
ように4点補間にて基本となる補正量ΔQbaseが決定さ
れる。
【0045】なお、本例では4点補間の際には直線補間
を行っている。即ち、4つの補正点(補正量ΔQ1L,Δ
1H,ΔQ2L,ΔQ2H)を直線にて結んで形成されるベ
ース補正特性面における位置(座標)から補正量ΔQba
seを求めている。
【0046】また、図10においてピンポイント補正特
性面Spin 1,Spin 2,Spin 3を決定する3つの点
P100,P200,P300がある。各点P100,
P200,P300は、図11に示すように、前述の4
点補間によるベース補正特性面において四角錐の頂点P
t に対応しており、その頂点Pt での補正量ΔQpin1
が規定されている。
【0047】つまり、図11に示すように、NE−QB
−ΔQpin 系座標でのNEpin 1,Qpin 1を頂点Pt
の位置とし、エンジン回転数NE、基本噴射量QB が頂
点Pt (NEpin 1,Qpin 1)から離れるに従って補
正量ΔQpin が直線的に減少する特性となっており、ピ
ンポイント補正とベース補正とが連続性をもつようにな
っている。ここで、図11の四角錐の斜面とNE軸およ
びQB 軸でなす角度は一定値θ1となっている。即ち、
NE−ΔQpin 座標系における頂点Pt (NEpin 1,
ΔQpin 1)からの拡がり角は一定値θ1となっている
とともに、QB−ΔQpin 座標系における頂点Pt (Qp
in 1,ΔQpin 1)での拡がり角も一定値θ1となっ
ている。
【0048】このピンポイント補正特性面Spin 1,S
pin 2,Spin 3での補正は図14に示すように頂点P
t の座標位置(NEpin 1,Qpin 1)が分かっている
のでコンピュータソフトにより四角錐による拡がり領域
Z1を決定し、この領域Z1がピンポイント補正が必要
な領域となり、この補正必要領域Z1においてはコンピ
ュータソフトにより適宜の位置の四角錐の傾斜面の高さ
(4点補間によるベース補正特性面からの高さ)が補正
量ΔQpin となる。トータルの補正量ΔQはベース補正
量ΔQbaseとピンポイント補正量ΔQpin との和(ΔQ
=ΔQbase+ΔQpin )となる。
【0049】また、図10の点P300はNMR(ノー
ロードマキシマムレボリューション)を規定するもので
あり、このNMR性能規定領域をピンポイント補正領域
とすることによりデータ数の増加を招くことなく噴射精
度が向上する。即ち、NMR性能規定領域をベース補正
領域(4点補間領域)として規定しようとすると、図1
0にP50にて示すように同一回転数でのもう一つの点
を決定しておかねばならず、P50を決定するためには
エンジン回転数NEと基本噴射量QB と補正量ΔQの3
つのデータを用意しておく必要があり、NMRのための
点P300,P50では合計(2点分)で6個(=2点
×3データ)のデータの記憶領域および転送が必要とな
る。これに対し本実施形態では点P300での頂点デー
タとしてエンジン回転数NEpin 1と噴射量Qpin 1と
補正量ΔQpin 1の3データのみでよくデータの記憶領
域の確保、および転送時間や多大なデータ転送に伴う転
送トラブルを回避するという観点から好ましいものとな
る。
【0050】同様に、図10の点P100はエンジンが
高い頻度で使用される領域(10モードで使用される領
域)に位置するものであり、この使用領域をピンポイン
ト補正領域とすることによりデータ数の増加を招くこと
なく噴射精度が向上する。さらに、図10の点P200
は出力性能を規定する領域に位置するものであり、この
出力性能規定領域をピンポイント補正領域とすることに
よりデータ数の増加を招くことなく噴射精度が向上す
る。
【0051】以下、図7のフローチャートに従い説明し
ていく。CPU29はステップ104において、図12
に示すようにステップ101で求めた基本噴射量QB
より4点補間に用いる4つの格子点での補正データ(補
正量)ΔQ1L,ΔQ1H,ΔQ2L,ΔQ2Hを選択する。
【0052】引き続き、CPU29は、ステップ105
で図13に示すように、格子点での補正データ(補正
量)ΔQ1L,ΔQ1H,ΔQ2L,ΔQ2Hからベース補正量
ΔQbaseを算出する。さらに、CPU29は、ステップ
106で図14に示すように、ピンポイント補正が必要
な領域(図中のハッチング領域Z1)か否か判定する。
CPU29は、ピンポイント補正が必要な領域である
と、ステップ107に移行する。CPU29は、ステッ
プ107において図14に示すようにその時のエンジン
回転数NEとステップ101で求めた基本噴射量QB
対応するピンポイント補正量ΔQpin を算出する。
【0053】一方、ピンポイント補正が必要な領域でな
いと、CPU29は、ステップ108に移行してピンポ
イント補正量ΔQpin =0とする。CPU29は、ステ
ップ107,108の処理後に、ステップ109に移行
して、ステップ105で求めたベース補正量ΔQbase
ステップ107,108で求めたピンポイント補正量Δ
Qpin を加算してトータル補正量ΔQ(=ΔQbase+Δ
Qpin ;図14参照)とし、さらに、このトータル補正
量ΔQをステップ103で求めた噴射量Qmin に加算し
て最終噴射量Qfin (=Qmin +ΔQbase+ΔQpin )
を算出する。この最終噴射量Qfin となるように電磁ス
ピル弁4が制御される。
【0054】このように、ポンプ搭載側制御機器2によ
りシリアル通信データとして受信した特性バラツキ補正
データによる噴射ポンプ毎の機差バラツキに応じた補正
を行い最終噴射量Qfin に反映させる。
【0055】燃料噴射時期に関しても同様の補正を行う
ことができる。つまり、CPU29はエンジン回転数N
Eと基本噴射量QB と目標進角量(目標噴射時期)とを
要素とする三次元マップを用いて、その時のエンジン回
転数NEと基本噴射量QB からエンジン運転状態に最適
な目標進角量(目標噴射時期)を求める。一方、燃料噴
射ポンプ毎の機差の補正データ(燃料噴射時期補正デー
タ)をOTPROM21に記憶しておき、この補正デー
タをバックアップメモリ22に転送し、CPU29は燃
料噴射時期補正データにて前述の目標進角量を補正す
る。この補正後の目標進角量(目標噴射時期)となるよ
うなデューティ比にてタイミングコントロールバルブ
(タイマー)5をオン/オフ制御する。また、この際、
シリンダブロックに設けたクランク角センサからの信号
を利用して実際の噴射時期を算出し、目標噴射時期にフ
ィードバックする。このような燃料噴射時期の制御を行
うときに、図9に示すように、連続する多面構造をなす
ベース補正特性面Sbaseが形成されるとともにその一部
領域にピンポイント補正特性面Spin 1,Spin 2,S
pin 3が形成されているものを用いる。
【0056】このように本実施形態は下記の特徴を有す
る。 (イ)燃料噴射ポンプ毎の機差のデータは、その特性線
が、図9に示すように、ベース補正特性面Sbaseと、ベ
ース補正特性面Sbaseの一部領域のピンポイント補正特
性面Spin 1,Spin 2,Spin 3とからなり、ベース
補正特性面Sbaseは図10に示すように4点補間のため
の8つの点P1〜P8を有し、ピンポイント補正特性面
Spin 1,Spin 2,Spin 3は図14に示すように四
角錐をなし、頂点データ(図14のPt)にて規定され
る。そして、CPU29は、図6,7の処理により、ガ
バナーパターンを用いてエンジン回転数NEとアクセル
開度ACCPとから基本噴射量QB を算出し、図10に
示すように補間に用いるNE−QB 系座標の格子点(図
10のP1〜P8)での補正データからベース補正量Δ
baseを算出するとともに、ピンポイント補正が必要な
領域である場合にはピンポイント補正量ΔQpin を算出
しベース補正量ΔQbaseに加算するようにした。
【0057】よって、燃料噴射ポンプ毎の機差のデータ
の特性線を、連続する多面構造をなすベース補正特性面
Sbaseのみで構成した場合に比べ、多面構造の面数を増
加させることなく任意の領域に所望の補正特性を有する
特性線を得ることができる。その結果、補正データの数
の増加を招くことなく高精度化を図ることができること
となる。
【0058】また、ベース補正特性面Sbaseは、連続す
る多面構造における各面の角(図10のP1〜P8)を
規定するデータにて特定されているものであり、ピンポ
イント補正特性面Spin 1,Spin 2,Spin 3は、頂
点Ptを規定するデータにて特定されているものとして
いるので、燃料噴射ポンプ毎の機差のデータの特性線
(ピンポイント補正特性面Spin 1,Spin 2,Spin
3)が頂点Ptを規定するデータにて特定でき、補正デ
ータの数の増加を抑制できる。即ち、例えば、図10の
点P300にてNMR性能規定領域をピンポイント補正
領域とすることにより、図10のP50の4点補間のた
めのデータを用意することなく点P300での頂点デー
タのみでよくデータの記憶領域の確保、および転送時間
や多大なデータ転送に伴う転送トラブルの回避という観
点から好ましいものとなる。
【0059】なお、上述した実施の形態においては、図
12に示すように基本噴射量QB により4点補間を用い
てベース補正量ΔQbaseを算出したが、4点補間以外の
補間法によりベース補正量ΔQbaseを算出してもよい。
また、補間の手法として、直線補間の他にも、高次式に
よる補間を行ってもよい。
【0060】また、上述した実施の形態においては、補
正量を算出する際には基本噴射量Q B を用いたが、基本
噴射量QB の代わりに基本噴射量と対応関係をもつ値、
例えばスピル角等を用いてもよい。
【0061】また、上述した実施の形態においては、ピ
ンポイント補正特性面Spin 1,Spin 2,Spin 3は
四角錐の斜面にて構成したが、三角錐の斜面にて構成し
たり、五角以上の多角錐の斜面にて構成したり、円錐の
斜面にて構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼル用燃料噴射ポンプの制御装置の全体
図。
【図2】ディーゼル用燃料噴射ポンプの断面図。
【図3】燃料噴射ポンプの要部断面図。
【図4】燃料噴射ポンプの要部断面図。
【図5】燃料噴射ポンプの要部断面図。
【図6】作用を説明するためのフローチャート。
【図7】作用を説明するためのフローチャート。
【図8】ガバナーパターンを示す図。
【図9】補正データのパターンを示す図。
【図10】作用説明のためのNE−QB 特性図。
【図11】作用説明のためのNE−ΔQpin 、QB −Δ
Qpin 特性図。
【図12】作用説明のためのNE−QB 特性図。
【図13】作用説明のためのNE−ΔQbase特性図。
【図14】作用説明のためのNE−ΔQ特性図。
【図15】従来の燃料噴射ポンプの制御装置の全体図。
【図16】従来の燃料噴射ポンプの制御装置の全体図。
【符号の説明】
1…ディーゼル用燃料噴射ポンプ、2…ポンプ搭載側制
御機器、3…ポンプ非搭載側制御機器、21…OTPR
OM、23…シリアル通信インターフェース、29…C
PU。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンに燃料を供給する燃
    料噴射ポンプに搭載され、燃料噴射ポンプ毎の機差のデ
    ータを記憶した記憶素子を有するポンプ搭載側機器と、 前記燃料噴射ポンプに搭載されず、前記記憶素子に記憶
    したデータを用いてエンジン運転状態に応じた燃料噴射
    ポンプの駆動を行わせる制御手段を有するポンプ非搭載
    側機器と、 前記記憶素子に記憶したデータを通信にてポンプ非搭載
    側機器に転送する通信手段とを備えた燃料噴射ポンプの
    制御装置であって、 前記燃料噴射ポンプ毎の機差のデータは、その特性線
    が、連続する多面構造をなすベース補正特性面と、この
    ベース補正特性面の一部領域に形成されたピンポイント
    補正特性面と、からなることを特徴とする燃料噴射ポン
    プの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ベース補正特性面は、連続する多面
    構造における各面の角を規定するデータにて特定されて
    いるものであり、ピンポイント補正特性面は、頂点を規
    定するデータにて特定されているものである請求項1に
    記載の燃料噴射ポンプの制御装置。
  3. 【請求項3】 ディーゼルエンジンに燃料を供給する燃
    料噴射ポンプに搭載され、燃料噴射ポンプ毎の機差のデ
    ータを記憶した記憶素子を有するポンプ搭載側機器と、 前記燃料噴射ポンプに搭載されず、前記記憶素子に記憶
    したデータを用いてエンジン運転状態に応じた燃料噴射
    ポンプの駆動を行わせる制御手段を有するポンプ非搭載
    側機器と、 前記記憶素子に記憶したデータを通信にてポンプ非搭載
    側機器に転送する通信手段とを備えた燃料噴射ポンプの
    制御装置であって、 前記燃料噴射ポンプ毎の機差のデータは、その特性線
    が、連続する多面構造をなすベース補正特性面と、この
    ベース補正特性面の一部領域に形成されたピンポイント
    補正特性面と、からなり、 前記制御手段は、ガバナーパターンを用いてエンジン回
    転数とアクセル開度とから基本噴射量を算出する機能
    と、 前記基本噴射量あるいは基本噴射量と対応関係をもつ値
    により、前記特性線から補正量を算出し、前記基本噴射
    量に対し補正量を用いた補正を行う機能と、を有するこ
    とを特徴とする燃料噴射ポンプの制御装置。
  4. 【請求項4】 ディーゼルエンジンに燃料を供給する燃
    料噴射ポンプに搭載され、燃料噴射ポンプ毎の機差のデ
    ータを記憶した記憶素子を有するポンプ搭載側機器と、 前記燃料噴射ポンプに搭載されず、前記記憶素子に記憶
    したデータを用いてエンジン運転状態に応じた燃料噴射
    ポンプの駆動を行わせる制御手段を有するポンプ非搭載
    側機器と、 前記記憶素子に記憶したデータを通信にてポンプ非搭載
    側機器に転送する通信手段とを備えた燃料噴射ポンプの
    制御装置であって、 前記燃料噴射ポンプ毎の機差のデータは、その特性線
    が、連続する多面構造をなすベース補正特性面と、この
    ベース補正特性面の一部領域に形成されたピンポイント
    補正特性面と、からなり、 前記制御手段は、ガバナーパターンを用いてエンジン回
    転数とアクセル開度とから基本噴射量を算出する機能
    と、 前記特性線のベース補正特性面にて、基本噴射量あるい
    は基本噴射量と対応関係をもつ値、およびエンジン回転
    数に関する格子点での補正データから補間にてその時の
    基本補正量を算出する機能と、 ピンポイント補正領域であると、その時の基本噴射量あ
    るいは基本噴射量と対応関係をもつ値、およびエンジン
    回転数からピンポイント補正量を算出する機能と、 前記基本噴射量に対し前記基本補正量およびピンポイン
    ト補正量を用いた補正を行う機能と、 を有することを特徴とする燃料噴射ポンプの制御装置。
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