JP2006316635A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
車両に搭載されている車載機器の作動を制限せずに学習値の学習ができる燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】
車両に搭載されている内燃機関1に燃料を供給する燃料噴射装置2を制御する燃料噴射制御装置において、内燃機関1の回転速度を所定回転速度に維持するための燃料噴射指標値に対する補正量を学習値として学習し、該学習値を該燃料噴射指標値に反映させる学習手段と、学習値の学習期間内において、車両に搭載されている車載機器(33〜37)の作動状況に応じて変化するところの内燃機関1にかかる負荷の負荷量を検出する負荷量検出手段と、この負荷量に基づいて学習値に影響を与える度合を表す負荷指標値を算出する負荷指標値算出手段と、負荷指標値に基づいて学習値を補正する学習値補正手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
車両に搭載されている車載機器の作動を制限せずに学習値の学習ができる燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】
車両に搭載されている内燃機関1に燃料を供給する燃料噴射装置2を制御する燃料噴射制御装置において、内燃機関1の回転速度を所定回転速度に維持するための燃料噴射指標値に対する補正量を学習値として学習し、該学習値を該燃料噴射指標値に反映させる学習手段と、学習値の学習期間内において、車両に搭載されている車載機器(33〜37)の作動状況に応じて変化するところの内燃機関1にかかる負荷の負荷量を検出する負荷量検出手段と、この負荷量に基づいて学習値に影響を与える度合を表す負荷指標値を算出する負荷指標値算出手段と、負荷指標値に基づいて学習値を補正する学習値補正手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料噴射制御装置に関する。
従来、コモンレールに蓄圧した高圧燃料を多気筒ディーゼルエンジン(内燃機関)の各気筒内に噴射供給する蓄圧式燃料噴射制御装置が知られている(特許文献1)。この蓄圧式燃料噴射制御装置には、主噴射(メイン噴射)の開始時から安定した燃焼を行って燃焼騒音や内燃機関の振動の低減、さらには排ガス性能の向上を目的として、内燃機関のトルクとなる主噴射(メイン噴射)の前に複数回の微少の先立ち噴射(パイロット噴射)を行っている。
パイロット噴射は、そのパイロット噴射量自体が主に1〜5mm3/st以下と非常に微少な噴射量であるため、各気筒のインジェクタ個々の噴射量のばらつきや、経時変化等によるインジェクタの性能(機能)の劣化によって、噴射量指令値に対する、燃料噴射される実際の噴射量のばらつき量が拡大する。この場合には、ある気筒のパイロット噴射が消失したり、ある気筒へのパイロット噴射量が過大となり過ぎたりすることにより、上記のパイロット噴射の効果が十分発揮できないということがあった。
このため、この蓄圧式燃料噴射制御装置は、内燃機関の所定条件のもと、内燃機関の回転速度を所定のアイドル回転速度に維持するための噴射量指令値に対する補正値を学習値として学習し、噴射量指令値をこの学習した学習値にて補正することで、インジェクタの経時変化に拘わらず、燃料噴射量制御の精度低下を抑えるようにしている。
特開2003−247447号公報
上記蓄圧式燃料噴射制御装置には、上記学習値を学習する条件の一つに内燃機関を駆動源とする補機(空調装置用圧縮機)の作動停止がある。この蓄圧式燃料噴射制御装置では、学習を確保するために、空調装置用圧縮機が作動している場合は、補正値を学習する際に、一旦、圧縮機(車載機器の一種)の作動を停止し、上記学習値が算出された後は、再び圧縮機を作動させている。
また、上記蓄圧式燃料噴射制御装置は、圧縮機が作動している間であっても、圧縮機が内燃機関に与える負荷量を一時的に固定させ、その影響による燃料噴射指令値の変化分を加味して上記学習値を算出するようにしている。
上記蓄圧式燃料噴射制御装置のように、内燃機関に対して負荷となる圧縮機の作動を一時的に停止させたり、圧縮機が内燃機関に与える負荷量を一時的に固定させたりして、内燃機関を安定運転状態とした上で、上記学習値の算出を行うことが望ましいが、圧縮機の作動を制限せずに上記学習値の算出を行うことが望まれる。言い換えると、圧縮機、広くは内燃機関の負荷となる車載機器の作動状態が変化し、内燃機関に与える負荷の量が変化しても、上記学習値の算出を行うことを可能とし、学習の精度を向上したいという課題がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両に搭載されている車載機器の作動を制限せずに学習値の学習ができる燃料噴射制御装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両に搭載されている内燃機関に燃料を供給する燃料噴射装置を制御する燃料噴射制御装置において、内燃機関の回転速度を所定回転速度に維持するための燃料噴射指標値に対する補正量を学習値として学習し、該学習値を該燃料噴射指標値に反映させる学習手段と、学習値の学習期間内において、車両に搭載されている車載機器の作動状況に応じて変化するところの内燃機関にかかる負荷の負荷量を検出する負荷量検出手段と、負荷量に基づいて学習値に影響を与える度合を表す負荷指標値を算出する負荷指標値算出手段と、負荷指標値に基づいて学習値を補正する学習値補正手段と、を備えることを特徴としている。
この構成によれば、負荷量検出手段が、学習手段が学習値の学習をする期間内において、車載機器の作動状態に応じて変化するところの内燃機関にかかる負荷量を検出し、負荷指標値算出手段が、その負荷量に基づき学習値の学習に影響を与える負荷指標値を算出している。そして、学習値補正手段は、その負荷指標値に基づいて学習値を補正する。これにより、車載機器の作動を制限せずに学習値の学習ができる。
なお、請求項1において記載されている燃料噴射指標値とは、内燃機関の運転状態または運転条件に基づいて設定される燃料噴射量(Q)や、設定された燃料噴射量を実現するためのインジェクタの駆動時間(燃料噴射期間、噴射指令パルス幅(TQ))を意味する。
また、請求項1において車載機器とは、その車載機器が作動すると内燃機関に対して直接的または間接的に所定の負荷をかける機器を意味する。さらに、ヘッドライト、デフォッガ、エアコンに備えられているブロワモータ、ファンモータ等の各種電装品等も車載機器として挙げられる。これらの電装品も運転者または同乗者によって操作されると、その電装品の使用状況に応じてオルタネータの発生電流が調整される。オルタネータが内燃機関に対して与える負荷の量は、それ自身が発生する電流量によって定まる。したがって、上記電装品を操作するとオルタネータを介して内燃機関に対して負荷を与えることとなるので、上記電装品も請求項に記載の車載機器に含むこととする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料噴射制御装置において、負荷指標値算出手段は、内燃機関に負荷をかける車載機器の種類に応じた重み付け値を加えた負荷指標値を算出することを特徴としている。
この構成によれば、負荷指標値算出手段は、内燃機関に負荷をかける車載機器の種類に応じた重み付け値を加えた負荷指標値を算出しているので、車載機器の種類によって燃料噴射指標値に影響を及ぼす度合を考慮した負荷指標値を算出することができる。これにより、より学習値に影響を与える度合を的確に表すことが可能となり、結果、より精度良く学習値を算出することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の燃料噴射装置において、負荷指標値算出手段は、学習期間内の負荷量の平均値を負荷指標値として算出することを特徴としている。この構成によれば、負荷指標値として学習期間内の負荷量の平均値を採用しているので、学習値に影響を与える度合を的確に表すことが可能となり、結果、学習値を精度良く算出することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置において、負荷指標値に対する、燃料噴射指標値に関連した補正値が定められている特性マップが記憶されている記憶手段を備え、学習値補正手段は、補正値に基づいて学習値を補正することを特徴としている。
この構成によれば、学習手段は、負荷指標値に対する、燃料噴射指標値に関連した補正値が定められている特性マップが記憶されている記憶手段を備えているので、車載機器が作動している状態で学習した学習値を、この補正値に基づいて補正できる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の燃料噴射制御装置において、車両には、複数の車載機器が搭載されており、特性マップは、車載機器毎に設けられ、記憶手段に記憶されていることを特徴としている。この構成によれば、複数ある車載機器毎に特性マップが記憶手段に記憶されているので、車載機器毎に上記補正値を算出することができる。その結果、精度良く学習値を算出することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の燃料噴射制御装置において、特性マップは、車両出荷前に予め車載機器の作動状況を変化させることにより、負荷指標値を変化させ、この負荷指標値に対する前記補正値を算出して作成されていることを特徴としている。この構成によれば、予め負荷指標値と補正値との関係を持つ特性マップを記憶手段に記憶させているので、車両の工場出荷直後から学習値の算出が行える。
請求項7に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の燃料噴射制御装置において、特性マップは、車両出荷後に車載機器の作動状態を変化させることにより、負荷指標値を変化させ、この負荷指標値に対する補正値を算出して作成されていることを特徴としている。この構成によれば、実際に車載機器の作動状態(作動、停止)を変化させることにより、燃料噴射指標値の変化を補正値として記憶手段に記憶させているので、車両毎もしくは車両の経年変化に対応した精度の比較的高い補正値を容易に確保できる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置において、内燃機関には、車載機器として該内燃機関を駆動源とする発電機が備えられており、負荷量検出手段は、発電機の発電電流に基づいて前記負荷量を検出することを特徴としている。
一般的に、オルタネータの発生電流は、車両に搭載される電装品の使用状態に応じて変化し、この発生電流の変化に伴いオルタネータの駆動トルクが変化することが知られている。請求項8に記載の発明は、この事を利用したもので、この構成によれば、ヘッドライトやデフォッガ等の車載機器が、内燃機関に対して与える負荷量を総合的に検出できる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の燃料噴射制御装置において、内燃機関には、車載機器として該内燃機関を駆動源とする空調装置用圧縮機が備えられており、負荷量検出手段は、空調装置用圧縮機の容量に基づいて負荷量を検出することを特徴としている。
一般的に、エアコンは、ブロワモータやファンモータ等と、圧縮機(コンプレッサ)とからなっている。エアコンが作動すると、内燃機関に対しては、ブロワモータとファンモータに電流を供給するオルタネータの駆動トルクの他に、コンプレッサの駆動トルクがかかることになる。この構成によれば、エアコンのコンプレッサが内燃機関に対して与える負荷量も検出でき、エアコンが作動したときの内燃機関に対して与える負荷量が精度良く検出できる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置において、負荷量検出手段が、検出期間中に所定値以上の負荷量を検出した場合もしくは負荷指標値算出手段が、所定値以上の前記負荷指標値を算出した場合、学習手段は、学習値の学習を中止することを特徴としている。
本発明では、車載機器が作動している状態で学習される学習値を、予め記憶している車載機器が内燃機関に対して与える負荷指標値に応じた補正値で補正するようにしている。検出された負荷量もしくは算出された負荷指標値が所定値よりも大きい場合は、補正値も大きくなり、それに基づいて補正される学習値は、比較的正確な値を示さなくなる恐れがある。この構成によれば、検出された負荷量もしくは算出された負荷指標値が所定値以上である場合、学習手段は、学習値の学習を中止するので、誤差の大きい学習値を算出することがなくなる。
請求項11に記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置において、負荷量検出手段が、検出期間中に所定値以上の前記負荷量の変動を検出した場合、学習手段は、学習値の学習を中止することを特徴としている。
本発明では、車載機器が作動している状態で学習される学習値を、予め記憶している車載機器が内燃機関に対して与える負荷指標値に応じた補正値で補正するようにしている。検出された負荷量の変動が大きい場合は、その負荷量に基づいて算出された負荷指標値の信頼性が低下する恐れがあるので、その負荷指標値に基づいて補正される学習値は、比較的正確な値を示さなくなる恐れがある。この構成によれば、検出された負荷量の変動が所定値以上の場合、学習手段は、学習値の学習を中止するので、誤学習することがなくなる。
請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置において、負荷量検出手段が、検出期間中に所定値以上の負荷量または所定値以上の負荷量の変動を検出した場合もしくは負荷指標値算出手段が、所定値以上の負荷指標値を算出した場合、学習手段は、検出期間中に所定値以上の負荷量または所定値以上の負荷量の変動もしくは所定値以上の負荷指標値を発生している車載機器に対して、負荷量を下げる、または負荷量の変動幅を狭くする、もしくは負荷指標値を下げるような制御を行うことを特徴としている。
この構成によれば、検出された負荷量や、負荷量の変動幅が所定値以上または算出された負荷指標値が所定値以上で、学習手段が比較的正確な学習値の学習ができない場合、学習手段は、車載機器に対して、誤学習の恐れがない程度まで内燃機関に対する負荷量や、負荷量の変動幅を狭くする、または負荷指標値を下げるような制御を行っているので、可能な限り車載機器の作動を制限せずに、学習値を学習する機会を多くすることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について、図1〜図8を参照して詳細に説明する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について、図1〜図8を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態において、車載されたコモンレール式のディーゼルエンジンの燃料噴射にかかるシステムの概略構成を示している。図1に示すように、ディーゼルエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)1には、燃焼室となる複数の気筒(本実施形態では4つの気筒)#1〜#4が設けられており、各気筒♯1〜♯4の燃焼室に対して燃料を噴射するインジェクタ2が配設されている。インジェクタ2には、インジェクタ2からエンジン1の各気筒♯1〜♯4への燃料噴射を制御する電磁弁3が設けられている。
インジェクタ2は、各気筒共通の蓄圧配管としてのコモンレール4に接続されており、基本的には上記噴射制御用の電磁弁3が開いている間、コモンレール4内の燃料がインジェクタ2よりエンジン1の各気筒♯1〜♯4に噴射される。コモンレール4には、こうした燃料噴射を可能とするだけの比較的高い圧力の燃料が連続的に蓄積されるようになっている。
コモンレール4は、供給配管5を介してサプライポンプ6の吐出ポート6aに接続されている。供給配管5の途中には、逆止弁7が設けられており、この逆止弁7は、サプライポンプ6からコモンレール4への燃料の供給を許容し、かつコモンレール4からサプライポンプ6への燃料の逆流を阻止する。
サプライポンプ6は、吸入ポート6bを介して燃料タンク8に接続されており、その途中にはフィルタ9が設けられている。このサプライポンプ6は、その内部に往復運動するプランジャを備えており、そのプランジャはエンジン1の回転に同期する図示しないカムによって駆動される。これにより、サプライポンプ6は、燃料タンク8からフィルタ9を介して燃料を吸入し、その燃料を要求される所定圧力にまで高め、コモンレール4に供給する。
さらに、サプライポンプ6の吐出ポート6a近傍には、圧力制御弁10が設けられている。圧力制御弁10は、オン信号に応じて自身の弁体を閉じ、吐出ポート6aからコモンレール4に向かう燃料の供給を許容するようになっている。また、この圧力制御弁10は、オフ信号に応じて自身の弁体を開き、吐出ポート6aから吐出されない分の余剰燃料を、サプライポンプ6に設けられたリターンポート6cからリターン配管11を経て燃料タンク8へと戻すようになっている。こうした圧力制御弁10のオン・オフ制御によって、吐出ポート6aからコモンレール4側へと吐出される燃料圧力(ひいては吐出量)が調整される。
またコモンレール4には、リリーフ弁12が設けられており、例えばコモンレール4内の燃料圧力(コモンレール圧(Pc))が過剰に高まるような場合、このリリーフ弁12が開かれるようになっている。これにより、コモンレール4内の高圧燃料がリターン配管11を経て燃料タンク8へと戻されて、コモンレール4内の圧力が低下されるようになる。
さらに、本実施形態のインジェクタ2は、各気筒♯1〜♯4に対し、エンジントルクの発生にかかる主噴射(メイン噴射)を行うのに先立って、主噴射の開始時から安定した燃焼を行って燃焼騒音やエンジン振動の低減、さらには排ガス性能の向上を目的とした複数回の微少の先立ち噴射(パイロット噴射)を行うことができるようになっている。
一方、エンジン1には、その運転状態を検出するために、以下の各種センサ等が設けられている。アクセルペダル(図示略)の近傍には、その踏み込み量(アクセル開度(ACC))を検出するためのアクセルセンサ21が設けられている。また、エンジン1のシリンダブロックには、その中を流れる冷却水の温度を検出するための水温センサ22が設けられている。さらに、エンジン1の吸気通路13には、各気筒#1〜#4に吸入される空気の圧力(吸気圧(PM))を検出するための吸気圧センサ23が設けられている。加えて、エンジン1のクランクシャフト(図示略)に設けられたパルサの近傍には、クランク角センサ24が設けられている。
さらに、クランクシャフトの回転は、吸気弁31及び排気弁32を開閉動作させるためのカムシャフト(図示略)にタイミングベルト等を介して伝達される。このカムシャフトは、クランクシャフトの1/2回転の回転速度で回転するよう設定されている。このカムシャフトに設けられたパルサの近傍には、カム角センサ25が設けられている。そして、本実施形態では、これら両センサ24,25から出力されるパルス信号により、エンジン回転速度(NE)、クランク角、カム角、及び各気筒♯1〜♯4におけるピストンの上死点が算出(気筒が判別)されるようになっている。
また、エンジン1には、請求項1に記載の車載機器としてのエアコン35用のコンプレッサ34と、オルタネータ33とが設けられており、オルタネータ33およびコンプレッサ34には、タイミングベルト等を介して、上記クランクシャフトの回転が伝達されている。そして、車両には、オルタネータ33が発生する電流が供給されるエアコン35のブロワモータ(図示略)、ファンモータ(図示略)、ヘッドライト36、およびデフォッガ37等の電装品(車載機器)が設けられている。
さらに、車室内には、エアコンスイッチ26、ヘッドライトスイッチ27、およびデフォッガスイッチ28が設けられている。乗員によりエアコンスイッチ26がオン操作されると、エアコン35のブロワモータ、ファンモータ等の電装品やコンプレッサ34が駆動される。一方、エアコンスイッチ26がオフ操作されると、上記電装品やコンプレッサ34の駆動が停止される。また、乗員によりヘッドライトスイッチ27やデフォッガスイッチ28がオン操作されると、ヘッドライト36やデフォッガ37が動作される。一方、ヘッドライトスイッチ27やデフォッガスイッチ28がオフ操作されると、上記ヘッドライト36やデフォッガ37の動作が停止される。
コンプレッサ34は、エアコンスイッチ26によってオン操作され駆動すると、駆動トルクが発生し、エンジン1に対してコンプレッサ34の容量に応じた負荷を与える。また、コンプレッサ34が可変容量式の場合は、その容量に応じて駆動トルクが変化するので、容量の変化に伴い、コンプレッサ34がエンジン1に対して与える負荷の量も変化する。
オルタネータ33は、エンジン1によって回転されると、電流を発生する。オルタネータ33は、電流を発生するとその電流値に応じた駆動トルクを発生し、エンジン1に対して負荷を与える。オルタネータ33は、上記電装品の使用状況に応じて、発生する電流量を制御する。上記電装品の消費電力が大きければ大きいほど、オルタネータ33は、消費電力に応じた電流値を発生しなければならない。上記電装品も、それらの使用状況によってエンジン1に対して負荷を、オルタネータ33を介して与えることになるので、これらも請求項1に記載の車載機器に含むこととする。
本実施形態では、車載機器としてエアコン35用のコンプレッサ34と、オルタネータ33、上記電装品等を挙げて説明しているが、請求項1に記載の車載機器とは、その車載機器が作動するとエンジン1に対して直接的または間接的に所定の負荷をかける機器を意味する。
また、本実施形態において、エンジン1の運転状態をはじめとするこれら各種制御は、電子制御装置(ECU)40を通じて統括的に行われる。ECU40には、制御処理、演算処理を行なうCPU41、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROM、スタンバイRAMまたはEEPROM、RAM等のメモリ)42、入力回路43、出力回路44、電源回路45、インジェクタ駆動回路46およびポンプ駆動回路47等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。そして、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器48でA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
このECU40は、前述したアクセルセンサ21、水温センサ22、吸気圧センサ23、クランク角センサ24、カム角センサ25等の検出信号に基づくエンジン1の運転条件に応じて、電磁弁3や、圧力制御弁10、リリーフ弁12等を制御する。
また、ECU40は、各気筒のインジェクタ2から燃料噴射される噴射量指令値を気筒毎に制御する噴射量制御装置に相当する。これは、クランク角センサ24等によって検出されたエンジン回転速度(NE)とアクセルセンサ21によって検出されたアクセル開度(ACC)と予め実験等により測定して作成した特性図とによって最適な指令噴射量(噴射量指令値:QFIN)を算出する噴射量決定手段と、エンジン回転速度(NE)と指令噴射量(QFIN)と予め実験等により測定して作成した特性マップとによって最適な指令噴射時期(TFIN)を算出する噴射時期決定手段と、コモンレール圧(Pc)と指令噴射量(QFIN)と予め実験等により測定して作成した特性図から指令噴射期間(噴射量指令値、噴射指令パルス長さ、噴射指令パルス時間:以下噴射指令パルス幅と呼ぶ:TQ)を算出する噴射期間決定手段と、インジェクタ駆動回路(EDU)を介して各気筒のインジェクタ2の電磁弁3にパルス状のインジェクタ駆動電流(噴射指令パルス、TQパルス)を印加するインジェクタ駆動手段とから構成されている。
ここで、本実施形態のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、エンジン1の特定気筒のインジェクタ2においてエンジン1の1周期(1行程:吸気行程−圧縮行程−膨張行程(燃焼行程)−排気行程)中、つまりエンジン1のクランクシャフトが2回転(720°CA)する間、特にエンジン1の各気筒の1燃焼行程中に2回以上のマルチ噴射(例えば複数回のパイロット噴射・メイン噴射)を行うことが可能である。
したがって、ECU40は、エンジン1の運転状態または運転条件と指令噴射量(QFIN)とから、マルチ噴射の各々の噴射量、つまりパイロット噴射量(QPILOT)およびメイン噴射量(QMAIN)を算出する噴射量決定手段と、指令噴射時期(TFIN)とパイロット噴射量(QPILOT)からパイロット噴射とメイン噴射との間のインターバル(TINT)を算出するインターバル決定手段と、パイロット噴射量(QPILOT)とコモンレール圧(Pc)よりパイロット噴射期間(パイロット噴射指令パルス幅:TQPILOT)、およびメイン噴射量(QMAIN)とコモンレール圧(Pc)よりメイン噴射期間(メイン噴射指令パルス幅:TQMAIN)を算出する噴射期間決定手段とを有している。
ここで、本実施形態では、ECU40は、エンジン1の運転条件を検出する運転状態検出手段として、エンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACC)等を用いて指令噴射量(QFIN)、指令噴射時期(TFIN)、目標コモンレール圧(Pt)を演算するようにしているが、コモンレール圧センサ(図示略)によって検出されるコモンレール圧(Pc)、あるいはエンジン1の運転条件または運転状態検出手段としての水温センサ22や燃料温度センサ、あるいはその他のセンサ類(例えば吸気温センサ、吸気圧センサ23、噴射時期センサ等)からの検出信号(エンジン運転情報)を加味して指令噴射量(QFIN)、指令噴射時期(TFIN)、目標コモンレール圧(Pt)、パイロット噴射量(QPILOT)およびメイン噴射量(QMAIN)、あるいはパイロット噴射指令パルス幅(TQPILOT)およびメイン噴射指令パルス幅(TQMAIN)を補正するようにしても良い。
ここで、本実施形態のECU40は、エンジン1のアイドル運転(アイドル安定状態)時に、エンジン1の各気筒の爆発行程毎の回転変動を検出し、各気筒の回転速度変動の検出値と全気筒の回転速度変動の平均値とを比較し、気筒間の回転速度変動を平滑化するように、各気筒への最適な燃料噴射量を個々に調整する回転速度変動気筒間補正(FCCB)を実施している。
具体的には、ECU40は、クランク角センサ24より取り込んだパルス信号の間隔時間を計算することで、各気筒の爆発行程毎の瞬時回転速度を算出し、BTDC90°CA〜ATDC90°CA間のパルス信号の間隔時間の最大値を当該気筒の瞬時回転速度の最低回転速度(以下、最低回転速度(Nl))として読み込む。また、ECU40は、BTDC90°CA〜ATDC90°CA間のパルス信号の間隔時間の最小値を当該気筒の瞬時回転速度の最高回転速度(以下、最高回転速度(Nh))として読み込む。ただし、Nl、Nhは必ずしも最低回転速度、最高回転速度である必要はなく、当該気筒の回転速度変動を代表する低回転速度、高回転速度であって良い。
そして、ECU40は、これらの計算を各気筒で行った後に、各気筒の最高回転速度(Nh)と各気筒の最低回転速度(Nl)との気筒毎回転速度差分(ΔNk)を算出する。これにより、ECU40は、各気筒の回転速度変動の検出値を算出し、全気筒の回転速度変動の平均値(ΣΔNk)を算出する。
つまり、ECU40は、全気筒の回転速度変動を平均化して、全気筒の回転速度変動の平均値を算出した後に、各気筒の回転速度変動の検出値と全気筒の回転速度変動の平均値から各気筒間の回転速度変動の偏差を計算する。そして、ECU40は、各気筒間の回転速度変動が平滑化するように、気筒毎に算出される各噴射の噴射量もしくは噴射指令パルス幅(燃料噴射指標値)に対する補正量を気筒毎に算出する。この補正量をFCCB補正量という。燃料噴射指標値とは、燃料噴射に関連する値であり、噴射量と噴射指令パルス幅を示す。なお、本実施形態では、燃料噴射指標値として噴射指令パルス幅を採用し、FCCB補正量は、噴射指令パルス幅の補正量(ΔTQ(FCCB))とする。
また、本実施形態のECU40は、エンジン1のアイドル運転(アイドル安定状態)時に、現在のエンジン回転速度(NE)である平均エンジン回転速度(平均アイドリング回転速度)を目標回転速度(目標アイドリング回転速度)に合わせるために、平均エンジン回転速度と、目標回転速度との偏差(ΔNE)に対して全気筒一律に平均エンジン回転速度補正(ISC)を実施する。具体的には、エンジン1の実際の回転速度(NE)と、目標回転速度とを比較し、その回転速度差(ΔNE)に応じた噴射量もしくは噴射指令パルス幅(燃料噴射指標値)に対する補正量を算出する。この補正量をISC補正量という。なお、本実施形態では、このISC補正量は、噴射指令パルス幅の補正量(ΔTQ(ISC))とする。
そして、ECU40は、気筒毎に求められる上記FCCB補正量に、全気筒一律に求められるISC補正量を付加したものを気筒毎に学習値として学習し、算出された学習値は、ECU40に設けられている記憶装置42に記憶される。ECU40は、燃料噴射制御に際し、記憶されている学習値に基づいてインジェクタ2から噴射される噴射量を補正することで、インジェクタ2の経時劣化等に伴う燃料噴射量の誤差を補償する。
通常、インジェクタ2の経時劣化等に伴う燃料噴射量の誤差を補償するための学習値の学習は、エンジン1がアイドル運転状態(アイドル安定状態)にあるときに行うものである。その学習値の学習の条件(学習の前提条件)としては、例えば、エンジン回転速度(NE)が安定していることの他に、エンジン1に対して負荷を与えるような車載機器が作動していない等が挙げられる。エンジン1に対して負荷を与えるような車載機器には、例えば、ヘッドライト、デフォッガ、エアコンのブロワモータ、ファンモータ、およびエアコンのコンプレッサ等がある。例えば、これらの車載機器が作動している状態では、エンジン1には、オルタネータ33の駆動トルクと、コンプレッサ34の駆動トルクがかかるので、ECU40は、それらの駆動トルクに応じた分の燃料を増量する必要がある。この状態で学習値の学習を行うと、上記燃料の増量分を含んだ形で、学習値を誤学習してしまう恐れがある。
これに対し従来技術では、学習値を学習する際、上記誤学習の要因となる車載機器の作動を強制的に停止して学習値を学習したり、エンジン1に対する負荷量を固定するように車載機器を制御し、その負荷量から推定される学習値の誤差分を加味した上で学習値を学習したりしていた。ところが、上記従来技術では、車載機器を作動させながら学習値の学習が可能であるが、エンジン1に対する負荷量を固定するために車載機器の作動をある程度制限させなければならない。
そこで、本実施形態では、ECU40は、車載機器が作動している状態で学習される学習値と、車載機器がエンジン1に対して与える負荷量の推移から学習値の学習に影響を与える負荷指標値を算出する。そして、ECU40は、その負荷指標値に基づいて上記学習値を補正し、学習値を学習している。これにより、車載機器の作動を制限させずに学習値が学習できる。
次に、本実施形態のパイロット噴射量(QPILOT)に対する、パイロット噴射指令パルス幅(TQPILOT)の学習処理を図2から図8に基づいて説明する。図2は、本実施形態のパイロット噴射量(QPILOT)に対する、パイロット噴射指令パルス幅(TQPILOT)の学習処理を示すフローチャートである。図3は、図2中の増量噴射指令パルス幅(ΔTQPILOT)を算出する処理を示すフローチャートである。図4は、エンジン回転速度(NE)とパイロット噴射量(QPILOT)との関係を示す特性図である。図5は、パイロット噴射量(QPILOT)に対するパイロット噴射指令パルス幅(TQPILOT)の関係を示す特性図である。図6は、オルタネータがエンジンに対して付与する負荷量平均値(LAV(ALT))と増量噴射指令パルス幅(ΔTQPILOT(ALT))との関係を示す特性図である。図7は、コンプレッサがエンジンに対して付与する負荷量平均値(LAV(COMP))と増量噴射指令パルス幅(ΔTQPILOT(COMP))との関係を示す特性図である。図8は、図2および図3のフローチャートを実行したときのタイムチャートである。以下、パイロット噴射量およびパイロット噴射指令パルス幅について説明をするとき、パイロット噴射量(QPILOT)を噴射量(Q)に、パイロット噴射指令パルス幅(TQPILOT)を噴射指令パルス幅(TQ)に言い換えて説明する。図面に記載の略号等もそれに倣って記載している。
ステップS10では、ECU40は、学習処理を実行するための前提条件が成立しているか否かを判断する。具体的には、エンジン回転速度(NE)が所定値(例えばNE=1000rpm)以下、アクセル開度が所定値(例えばACC=0%)以下、車両の走行速度が所定値(例えば0km/h)以下等であることを検出した際に、ECU40は、学習処理を実行するための前提条件が成立していると判断する。このステップS10の判断結果がYESの場合は、ECU40は、処理をステップS20に移し、判断結果がNOの場合は、図2の制御フローから抜ける。
ステップS20では、ECU40は、車載機器が作動中であるか否かを判断する。本実施形態では、車載機器としてエアコン35、ヘッドライト36、デフォッガ37を例として挙げている。具体的には、ECU40は、エアコンスイッチ26、ヘッドライトスイッチ27、デフォッガスイッチ28等のオン・オフの状態を検出することで判断する。また、ECU40が各車載機器に対して出力する制御信号によって、作動中であるか否かを判断しても良い。
ECU40は、各車載機器が一つでも作動中であると判断するとステップS30において、車載機器作動フラグをオンにし、そのフラグの状態を記憶、そして、処理をステップS40に移す。一方、各車載機器が作動中でないと判断すると、ステップS30〜S50の処理を実行せずに処理をステップS60に移す。
ステップS40では、図3に示す制御フローを実行することによって算出される増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を読み込む。図3に示す制御フローについては、後ほど説明する。ここでいう増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))とは、エンジン1が車載機器を作動させるのに必要な駆動トルクを発生するための燃料噴射の増量分(図4中のΔQ=Q1−Q0)にあたる噴射指令パルス幅(図5中のΔTQ(LOAD)=TQ1−ΔTQ0)である。なお、図4、図5については、後ほど説明する。
続いてステップS50では、ECU40は、学習値の学習中止を示す中止フラグがオンとなっているか否かを判断する。この中止フラグは、図3に示す制御フローにて決定されるもので、学習値の学習を中止すべきか否かを表している。中止フラグがオンであれば、ECU40は、学習を中止すべきと判断しており、オフであれば学習を実行すべきであると判断している。ECU40は、中止フラグがオンであれば、図2の制御フローから抜け、オンで無ければ処理をステップS60に移す。なお、中止フラグのオン・オフの状態を切り換える基準については、後ほど説明する。
ステップS60では、ECU40は、現在のエンジン1の運転状態に応じたベース学習値(ΔTQ(BASE))を算出する。具体的には、この学習値(ΔTQ(BASE))は、上記FCCBを実行し、気筒毎に求めたFCCB補正量(ΔTQ(FCCB))に、上記ISCを実行し、全気筒一律に求めたISC補正量(ΔTQ(ISC))を付加して算出する。なお、このステップS60での処理が請求項1に記載の学習手段に相当する。
ベース学習値(ΔTQ(BASE))を図4、図5に基づいて説明する。図4は、エンジン回転速度(NE)と噴射量(Q)との関係を示す特性図(実線)であり、図中実線で示した線分は、予め実験等で求められたもので、エンジン1が安定している、かつ車載機器等が作動していない状態の回転速度(NE)と噴射量(Q)との関係を示したものである。この線分は、エンジン1の仕様(排気量、気筒数等)で定まるものである。この特性図は、ECU40の記憶装置42に記憶されており、適宜、この情報は記憶装置42から取り出され学習値の算出に使用される。例えば、この特性図では、所望の回転速度(NE0)を維持するには、インジェクタ2から噴射量(Q0)を燃焼室に供給する必要があることを示している。車載機器が作動しているときは、車載機器がエンジン1に対して負荷を与えるので、回転速度(NE0)を維持するには、車載機器を作動させるため噴射量をΔQだけ増量し噴射量(Q1)とする必要がある。
一方、図5は、噴射量(Q)と噴射指令パルス幅(TQ)との関係を示す特性図(実線)であり、図中実線で示した線分は、予め実験等で求められたもので、噴射量(Q)と噴射指令パルス幅(TQ)との関係を示したものである。この線分(以下、機差中央値と呼ぶ)は、インジェクタ2の仕様(噴孔数、噴孔径等)によって定まるものである。この特性図も、上記図4の特性図と同様、ECU40の記憶装置42に記憶されており、適宜、この情報は記憶装置42から取り出され学習値の算出に使用される。例えば、この特性図では、所望の噴射量(Q0)をインジェクタ2から噴射するには、インジェクタ2の噴射指令パルス幅を噴射指令パルス幅(TQ0)とする必要があることを示している。
インジェクタ2は、使用に伴い経時劣化を起こす。すると、特性図中の機差中央値は、図5中の一点鎖線のようにずれる。車載機器が作動していないときは、インジェクタ2が噴射量(Q0)の燃料を噴射するには、インジェクタ2の噴射期間は噴射指令パルス幅(TQ0´)となる。車載機器が作動しているときは、図4よりインジェクタ2から噴射量(Q1)の燃料を噴射しなければならないので、噴射指令パルス幅は、噴射指令パルス幅(TQ1´)となる。
本実施形態では、インジェクタ2が経時劣化し、かつ車載機器が作動している状態にあることを前提としている。この状態において、ECU40がエンジン回転速度を回転速度(NE0)に維持するようにFCCBやISCを実行すると、図4、図5の特性図より、噴射量は噴射量(Q1)となり、結果、噴射指令パルス幅は、噴射指令パルス幅(TQ1´)となる。FCCB補正量(ΔTQ(FCCB))およびISC補正量(ΔTQ(ISC))より算出されるベース学習値(ΔTQ(BASE))は、TQ1´−TQ0となる。
ステップS70では、ECU40は、ステップS30にて記憶した車載機器作動フラグがオンであるか否かを判断する。判断結果がYESであれば、ECU40は、処理をステップS80に移し、判断結果がNOであれば、処理をステップS90に移す。
ステップS80およびステップS90では、ECU40は、最終学習値(ΔTQ(FIN))を算出する。ステップS80では、ECU40は、ベース学習値(ΔTQ(BASE))−負荷分増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を実行することにより最終学習値(ΔTQ(FIN))を算出する。一方、ステップS90では、ECU40は、車載機器が作動中でないので、ベース学習値(ΔTQ(BASE))をそのまま最終学習値(ΔTQ(FIN))として算出する。なお、これらステップS80、S90での処理が請求項1に記載の学習値補正手段に相当する。
ステップS80およびステップS90にて算出された最終学習値(ΔTQ(FIN))は、ECU40の記憶装置42に記憶される。ECU40は、燃料噴射制御に際し、記憶されている最終学習値(ΔTQ(FIN))に基づいてインジェクタ2の噴射指令パルス幅(TQ)を補正することで、インジェクタ2の経時劣化等に伴う燃料噴射量の誤差を補償する。
次に、図2のステップS40での処理について説明する。図3の制御フローに処理が侵入すると、ステップS100では、ECU40は、ステップS30(図2参照)にて記憶した車載機器作動フラグがオンであるか否かを判断する。判断結果がYESであれば、ECU40は、処理をステップS110に移し、判断結果がNOであれば、図3の制御フローから抜ける。
ステップS110では、ECU40は、エアコン35用のコンプレッサ34が作動しているか否かを判断する。具体的には、コンプレッサ34に電磁クラッチが設けられた形式のものであれば、電磁クラッチのオン・オフの状態を検出することで判断できる。また、可変容量式のコンプレッサ34であれば、コンプレッサ34に設けられた容量を変更するための制御弁の開閉状態を検出することで判断できる。また、制御弁の開閉度合を検出することでコンプレッサ34の容量も検出できる。ECU40は、ステップS110での判断結果がYESであれば、コンプレッサ34およびオルタネータ33が作動しているとして、処理をステップS120に移し、判断結果がNOであれば処理をステップS180に移す。オルタネータ33の作動については、ステップS100において車載機器の作動の状態を判断した時点で判断できる。
(オルタネータおよびコンプレッサが作動している場合)
ステップS120では、ECU40は、請求項1に記載の負荷量として、学習期間中のオルタネータ33の発生電流と、コンプレッサ34の容量とを検出または算出する。具体的には、ECU40は、オルタネータ33の発生電流については、オルタネータ33に組み込まれた電流センサ(図示しない)から発生電流を検出し、コンプレッサ34の容量については、所定時間中の電磁クラッチのオン・オフ時間割合や、可変容量制御弁の作動状態から容量を検出または算出する。なお、このステップS120での処理が請求項1に記載の負荷量検出手段に相当する。
ステップS120では、ECU40は、請求項1に記載の負荷量として、学習期間中のオルタネータ33の発生電流と、コンプレッサ34の容量とを検出または算出する。具体的には、ECU40は、オルタネータ33の発生電流については、オルタネータ33に組み込まれた電流センサ(図示しない)から発生電流を検出し、コンプレッサ34の容量については、所定時間中の電磁クラッチのオン・オフ時間割合や、可変容量制御弁の作動状態から容量を検出または算出する。なお、このステップS120での処理が請求項1に記載の負荷量検出手段に相当する。
ステップS130では、ECU40は、検出される負荷量としての上記発生電流および上記容量より、学習期間中の負荷量の程度を表した負荷指標値を算出する。具体的には、ECU40は、上記発生電流および上記容量より、学習期間中のオルタネータ負荷量平均値(LAV(ALT))およびコンプレッサ負荷量平均値(LAV(COMP))を算出する。これにより、学習値に影響を与える度合を的確に表すことが可能となる。なお、このステップS130での処理が請求項1に記載の負荷指標値算出手段に相当する。
また、負荷指標値を算出する際、特定のある車載機器については、重み付け値を加えて負荷指標値を算出するようにしても良い。特定のある車載機器とは、その車載機器が駆動することにより、燃料噴射指標値(噴射指令パルス幅等)に影響を及ぼす度合が高い機器である。例えば、コンプレッサ34などが挙げられる。また、重み付け値を加えるとは、例えば車載機器毎に定められている負荷指標値や負荷量を重み付け値で加減修正したり、重み付け係数を乗じたりするという意味である。
具体的には、コンプレッサ負荷量平均値(LAV(COMP))を算出する際、学習期間中のコンプレッサ負荷量を所定の重み付け値を加え、コンプレッサ負荷量平均値(LAV(COMP))を算出する。この重み付け値は、実験等で得られたものを使用しても良いし、モデル式等で算出したものを使用しても良い。これにより、学習値に影響を与える度合をより的確に表すことが可能となる。
ステップS140では、ECU40は、車載機器の作動状態によって、このまま最終学習値(ΔTQ(FIN))の算出を行ってよいか否かを判断する。このステップを実行することにより最終的に算出される最終学習値(ΔTQ(FIN))の誤学習を防止できる。具体的には、ECU40は、発生電流値、容量、負荷量平均値(LAV(ALT)、LAV(COMP))のうち、いずれかの値が所定値以上となっているか否か、もしくは発生電流値、容量のうち、いずれかの値の変動幅が所定値以上となっているか否かを判断する。判断結果がYESである場合は、ECU40は、車載機器の作動状態が最終学習値(ΔTQ(FIN))の誤学習を招きかねないとして、処理をステップS160に移し、中止フラグをオンにし、図3の制御フローを終了する。一方、判断結果がNOである場合は、ECU40は、処理をステップS150に移す。
ステップS150では、ECU40は、エンジン1の回転速度(NE0)を維持しつつ、オルタネータ33、コンプレッサ34を作動させるのに必要な駆動トルクを発生するためのオルタネータ増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))およびコンプレッサ増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(COMP))を図6および図7に示す特性図より読み込む。図6は、オルタネータ負荷量平均値(LAV(ALT))と増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))との関係を示す特性図であり、図7は、コンプレッサ負荷量平均値(LAV(COMP))と増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(COMP))との関係を示す特性図である。図6、図7に示す負荷量平均値とは、オルタネータ33、コンプレッサ34がエンジン1に対して与える負荷量の平均値である。これらの負荷量の平均値が大きければ大きいほど、所定のエンジン回転数(NE)を維持するのに必要な燃料噴射量は多くなる。図6、図7に示す特性図は、その事を示めしている。
なお、オルタネータ33がエンジン1に対して与える負荷量には、エアコン35のブロワモータ(図示略)、ファンモータ(図示略)、ヘッドライト36、およびデフォッガ37等の電装品がエンジン1に対して与える負荷量が含まれている。したがって、オルタネータ33の負荷量を検出すれば、車両に搭載されている電装品がエンジン1に対して与えている負荷量を総合的に検出できる。コンプレッサ34がエンジン1に対して与える負荷量は、コンプレッサ34の容量に応じて変化する。
これらの特性図は、予め車両の出荷前に実験等によって別々に作成され、ECU40の記憶装置42に記憶されている。なお、この図6、図7に示す特性図が請求項4に記載の特性マップに相当する。そして、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT)、ΔTQ(COMP))が請求項4に記載の補正値に相当する。ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT)、ΔTQ(COMP))を読み込んだ後、処理をステップS170に移す。
ステップS170では、ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT)、ΔTQ(COMP))より、全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出する。具体的には、ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))と増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(COMP))とを加算することにより全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出し、記憶装置42に記憶する。その後、ECU40は図3の制御フローを抜け、図2の制御フローに戻る。
(オルタネータのみが作動している場合)
ステップS110の処理で、コンプレッサ34が作動していないと判断され、処理がステップS180に移ると、ECU40は、学習期間中のオルタネータ33の発生電流を検出する。具体的な検出方法についての説明は、ステップS120の発生電流検出と同じなので省略する。
ステップS110の処理で、コンプレッサ34が作動していないと判断され、処理がステップS180に移ると、ECU40は、学習期間中のオルタネータ33の発生電流を検出する。具体的な検出方法についての説明は、ステップS120の発生電流検出と同じなので省略する。
ステップS190では、ECU40は、上記発生電流より、学習期間中のオルタネータ負荷量平均値(LAV(ALT))を算出する。具体的な算出方法についての説明は、ステップS130の算出方法と同じなので省略する。
ステップS200では、ECU40は、車載機器の作動状態によって、このまま最終学習値(ΔTQ(FIN))の算出を行ってよいか否かを判断する。このステップを実行することにより最終的に算出される最終学習値(ΔTQ(FIN))の誤学習を防止できる。具体的には、ECU40は、発生電流値、負荷量平均値(LAV(ALT))のうち、いずれかの値が所定値以上となっているか否か、もしくは発生電流値の変動幅が所定値以上となっているか否かを判断する。判断結果がYESである場合は、ECU40は、車載機器の作動状態が最終学習値(ΔTQ(FIN))の誤学習を招きかねないとして、処理をステップS220に移し、中止フラグをオンにし、図3の制御フローを終了する。一方、判断結果がNOである場合は、ECU40は、処理をステップS210に移す。
ステップS210では、ECU40は、エンジン1の回転速度(NE0)を維持しつつ、オルタネータ33を作動させるのに必要な駆動トルクを発生するためのオルタネータ増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))を図6に示す特性図より読み込む。ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))を読み込んだ後、処理をステップS170に移す。
ステップS170では、ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT)、ΔTQ(COMP))より、全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出する。この場合、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(COMP))は、読み込まれていないので、ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))を全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))として算出し、記憶装置42に記憶する。その後、ECU40は図3の制御フローを抜け、図2の制御フローに戻る。
次に、上述した各処理がどのように行われるのかを、図8のタイムチャートに基づいて説明する。なお、図8は、いかに記載する各項目について推移をそれぞれ示している。図8(a)は、前提条件の成立状況を示す。図8(b)は、ヘッドライト36の作動状態を示す。図8(c)は、エアコン35の作動状態を示す。図8(d)は、オルタネータ33の駆動トルクおよび負荷量平均値(LAV(ALT))の推移を示す。図8(e)は、コンプレッサ34の駆動トルクおよび負荷量平均値(LAV(COMP))の推移を示す。図8(f)は、エンジン回転速度(NE)の推移を示す。図8(g)は、パイロット噴射量(QPILOT)の推移を示す。図8(h)は、パイロット噴射指令パルス幅(TQPILOT)の推移を示す。
時刻t1では、図8(b)に示すように、運転者がヘッドライトスイッチ27を操作すると、ヘッドライト36が点灯する。このときECU40は、スイッチ27の状態によってヘッドライト36がオン状態にあると判断する。ECU40は、ヘッドライト36が点灯したと判断すると、ヘッドライト36の消費電力に応じた電流を発生させるようにオルタネータ33を制御する。すると、図8(d)に示すように、オルタネータ33の駆動トルクが上昇する。そして、ECU40は、図8(g)に示すように、この駆動トルクに応じてパイロット噴射量(TQPILOT)を増量する。
時刻t2に至り、図8(c)に示すように、運転者もしくは同乗者がエアコンスイッチ26を操作すると、エアコン35が作動する。このとき、ECU40は、エアコンスイッチ26の状態によってエアコン35がオン状態にあると判断する。ECU40は、エアコン35が作動したと判断すると、エアコン35の消費電力に応じた電流を発生させるようにオルタネータ33を制御し、コンプレッサ34をエアコン35の設定温度に応じて制御する。すると、図8(d)、(e)に示すように、オルタネータ33、コンプレッサ34の駆動トルクが上昇する。そして、ECU40は、図8(g)に示すように、この駆動トルクに応じてパイロット噴射量(TQPILOT)を増量する。
図8(f)に示すように、エンジン回転速度(NE)が所定の回転速度(NE0)となり安定し、時刻t3に至ると、図8(a)に示すように、前提条件が成立する。前提条件が成立すると、ECU40は、時刻t3〜t4の間(学習期間)、図2、図3に示す制御フローを実行する。
そして、ECU40は、この学習期間中に算出された負荷量平均値(LAV(ALT)、LAV(COMP))、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))、ベース学習値(ΔTQ(BASE))等に基づいて最終学習値(ΔTQ(FIN))を算出する(図8(h)参照)。そして、この後における燃料噴射制御では、この最終学習値(ΔTQ(FIN))に基づいてインジェクタ2の噴射指令パルス幅(TQ)を補正する。
本実施形態では、図2、図3の制御フローを実行することにより、ECU40は、学習期間中の車載機器がエンジン1に対して与える負荷量(オルタネータ発生電流値、またはコンプレッサ容量)から負荷指標値(オルタネータ負荷量平均値(LAV(ALT))、またはコンプレッサ負荷量平均値(LAV(COMP)))を算出する。そして、ECU40は、その値に基づいて補正値(増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT)、またはΔTQ(COMP))))を算出し、その値に基づいて学習値(ベース学習値(ΔTQ(BASE)))を補正し、最終学習値(ΔTQ(FIN))を算出するので、車載機器の作動を制限せずに学習値(ΔTQ(FIN))を学習することができる。
また、本実施形態では、ECU40は、負荷指標値としての負荷量平均値(LAV)と、補正値としての増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))との関係を有する特性図をオルタネータ33、コンプレッサ34のそれぞれの車載機器について記憶しているので、車載機器全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出することができる。ECU40は、それに基づいて最終学習値(ΔTQ(FIN))を算出しているので、学習値の精度が向上する。
また、ECU40は、複数の車載機器毎に上記特性図を記憶している(特にコンプレッサ34の特性図を記憶している)ので、エアコン35を作動させたときのエンジン1に付与される負荷量が精度良く検出でき、学習値の精度が向上する。さらにまた、上記特性図は、予め車両の出荷前に実験等によって作成され、ECU40の記憶装置42に記憶されているので、車両の工場出荷直後から学習値の算出が行える。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図9〜図12を参照して詳細に説明する。なお、第1の実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違する特徴点のみを説明する。図9は、第1の実施形態で説明した図3に代わるフローチャートであり、図2中の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)を算出する処理を示している。図10〜図12は、それぞれの車載機器(例えば、ヘッドライト36、デフォッガ37、およびエアコン36)の負荷量平均値(LAV)と、その増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)との関係を示す特性図である。
次に、本発明の第2の実施形態について、図9〜図12を参照して詳細に説明する。なお、第1の実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違する特徴点のみを説明する。図9は、第1の実施形態で説明した図3に代わるフローチャートであり、図2中の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)を算出する処理を示している。図10〜図12は、それぞれの車載機器(例えば、ヘッドライト36、デフォッガ37、およびエアコン36)の負荷量平均値(LAV)と、その増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)との関係を示す特性図である。
図9の制御フローに処理が侵入すると、ステップS300では、ECU40は、ステップS30(図2参照)にて記憶した車載機器作動フラグがオンであるか否かを判断する。判断結果がYESであれば、ECU40は、処理をステップS310に移し、判断結果がNOであれば、図9の制御フローから抜ける。
ECU40は、ステップS310において、各車載機器の作動状況を検出し、ステップS320において、車載機器毎の学習期間中の負荷量平均値(LAV)を算出する。具体的には、ヘッドライト36の負荷量平均値(LAV(LIGHT))は、例えば学習期間中のヘッドライト36の点灯時間等から算出される。デフォッガ37の負荷量平均値(LAV(DEF))は、例えば学習期間中のデフォッガ37の動作時間や、発熱量の制御指令値等から算出される。エアコン35の負荷量平均値(LAV(AC))は、学習期間中のエアコン35の設定温度と車室内温度との偏差に基づいて求められる。
ステップS330では、ECU40は、図10〜図12に示す特性図に基づいてそれぞれの車載機器毎の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LIGHT)、ΔTQ(DEF)、ΔTQ(AC))を読み込む。図10〜図12は、予め実験等で各車載機器の負荷量を変化させたときの増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)を特性図にしたものである。
ステップS340では、ECU40は、読み込んだ車載機器毎の増量噴射パルス幅(ΔTQ)を加算して、全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出する。そして、ECU40は、ここでの処理を終了し、再び図2中のステップS40に戻り、制御フローを実行する。
本実施形態では、ECU40は、複数ある車載機器毎に負荷量平均値(LAV)と増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)との関係を示す特性図を記憶しているので、車載機器全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出することができる。ECU40は、それに基づいて最終学習値(ΔTQ(FIN))を算出しているので、学習値の精度が向上する。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図13を参照して詳細に説明する。なお、第1の実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違する特徴点のみを説明する。図13は、第1の実施形態で説明した図3に代わるフローチャートであり、図2中の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)を算出する処理を示している。この制御フローの特徴は、ECU40が図1中のステップS140、S200に相当する処理においてYESと判断した後の処理にある。
次に、本発明の第3の実施形態について、図13を参照して詳細に説明する。なお、第1の実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違する特徴点のみを説明する。図13は、第1の実施形態で説明した図3に代わるフローチャートであり、図2中の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)を算出する処理を示している。この制御フローの特徴は、ECU40が図1中のステップS140、S200に相当する処理においてYESと判断した後の処理にある。
図13の制御フローに処理が侵入すると、ステップS400では、ECU40は、ステップS30(図2参照)にて記憶した車載機器作動フラグがオンであるか否かを判断する。判断結果がYESであれば、ECU40は、処理をステップS410に移し、判断結果がNOであれば、図13の制御フローから抜ける。
ステップS410では、ECU40は、エアコン35用のコンプレッサ34が作動しているか否かを判断する。具体的な判断基準は、図3中のステップS110と同じなので、ここでは説明を省略する。ECU40は、ステップS410での判断結果がYESであれば、コンプレッサ34およびオルタネータ33が作動しているとして、処理をステップS420に移し、判断結果がNOであれば処理をステップS430に移す。
ステップS420では、ECU40は、学習期間中のオルタネータ33の発生電流と、コンプレッサ34の容量とを検出または算出する。具体的な方法については、図2中のステップS120と同じなのでここでは説明を省略する。
一方、ステップS430では、ECU40は、学習期間中のオルタネータ33の発生電流のみを検出する。具体的な方法については、図3中のステップS120と同じなのでここでは説明を省略する。
ステップS420またはS430の処理での終了し、ステップS440の処理に移ると、ECU40は、車載機器の作動状態によって、このまま最終学習値(ΔTQ(FIN))の算出を行ってよいか否かを判断する。このステップを実行することにより最終的に算出される最終学習値(ΔTQ(FIN))の誤学習を防止できる。具体的な方法については、図3中のステップS140またはS200と同じなのでここでは説明を省略する。判断結果がYESである場合は、ECU40は、車載機器の作動状態が最終学習値(ΔTQ(FIN))の誤学習を招きかねないとして、処理をステップS480に移す。一方、判断結果がNOである場合は、ECU40は、処理をステップS450に移す。
ステップS480では、ECU40は、車載機器をその動作能力が低減するように制御する。具体的には、デフォッガの発熱量を下げたり、エアコン35のコンプレッサ34の容量を下げたりして車載機器の動作能力を下げる。ECU40は、車載機器に対してその動作能力を下げる制御を行い、処理をステップS400に戻す。ECU40は、ステップS440において判断結果がNOとなるまでこの処理を繰り返す。
ステップS450では、ECU40は、検出される上記発生電流および上記容量より、学習期間中の負荷量の程度を表したオルタネータ負荷指標値(LAV(ALT))およびコンプレッサ負荷指標値(LAV(COMP))を算出し、処理をステップS460に移す。
ステップS460では、ECU40は、図6、図7に基づいてオルタネータ増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))およびコンプレッサ増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(COMP))を読み込み、処理をステップS470に移す。
ステップS470では、ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT)、ΔTQ(COMP))より、全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出する。具体的には、ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(ALT))と増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(COMP))とを加算することにより全体の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(LOAD))を算出し、記憶装置42に記憶する。その後、ECU40は図13の制御フローを抜け、図2の制御フローに戻る。
本実施形態では、ECU40は、ステップS440において、誤学習が行われる恐れがあると判断したとき、ステップS480において、車載機器を誤学習の恐れがない程度までその動作能力を低減するように制御している。これにより、可能な限り車載機器の作動を制限せずに、学習値を学習する機会を多くすることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について、図14を参照して詳細に説明する。なお、第1の実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違する特徴点のみを説明する。図14は、第1の実施形態で説明した図3に代わるフローチャートであり、図2中の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)を算出する処理を示している。
次に、本発明の第4の実施形態について、図14を参照して詳細に説明する。なお、第1の実施形態と同一機能物および同一処理は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違する特徴点のみを説明する。図14は、第1の実施形態で説明した図3に代わるフローチャートであり、図2中の増量噴射指令パルス幅(ΔTQ)を算出する処理を示している。
ステップS500では、ECU40は、エアコン35が作動しているか否かを判断する。具体的には、ECU40は、エアコンスイッチ26が操作されているか否かで判断する。また、コンプレッサ34が駆動しているか否かで判断しても良い。ECU40は、判断結果がYESであれば、エアコン35が作動しているとして、ステップS520においてエアコンフラグをオンにし、処理をステップS530に移す。ECU40は、判断結果がNOであれば、エアコン35を作動し、処理をステップS530に移す。
ステップS530では、ECU40は、エアコン35が作動している状態での噴射指令パルス幅(TQ(ACON))を算出する。この値は、図5中の噴射指令パルス幅(TQ1´)にあたる。
ステップS540では、ECU40は、強制的にエアコン35の作動を停止する。そして、ステップS550では、ECU40は、エアコン35が停止している状態での噴射指令パルス幅(TQ(ACOFF))を算出する。この値は、図5中の噴射指令パルス幅(TQ0´)にあたる。
続くステップS560では、ECU40は、噴射指令パルス幅(TQ(ACON))から噴射指令パルス幅(TQ(ACOFF))を差し引くことにより、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(AC))を算出し、記憶装置42にその値を記憶する。このときの増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(AC))は、エンジン回転速度(NE)を所定回転速度(NE0)に維持しつつ、エアコン35が作動するのに必要な噴射指令パルス幅にあたる。
ステップS570では、ECU40は、エアコン作動フラグがオンであるか否かを判断する。この処理は、この図14に示す制御フローに入ったときのエアコン35の作動状態に戻すための判断処理である。ECU40は、判断結果がYESであれば、停止していたエアコン35を作動し、図14の制御フローを終了する。ECU40は、判断結果がNOであれば、エアコン35をそのまま停止させ、図14の制御フローを終了する。
その後、ECU40は、ここでの処理を終了し、再び図2中のステップS40に戻り、制御フローを実行する。
本実施形態では、他の実施形態とは違い、ECU40は、増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(AC))の算出を、車両が出荷された後に行い、その算出結果を記憶装置42に記憶している。この制御フローを所定の時間間隔(例えば、1週間毎、1月毎)に行えば、車両毎もしくは車両の経年変化に対応した精度の比較的高い増量噴射指令パルス幅(ΔTQ(AC))を容易に確保できる。
1 エンジン
2 インジェクタ
33 オルタネータ(車載機器・発電機)
34 コンプレッサ(車載機器・空調装置用圧縮機)
35 エアコン(車載機器)
36 ヘッドライト(車載機器)
37 デフォッガ(車載機器)
40 電子制御装置(ECU)
42 記憶装置(記憶手段)
2 インジェクタ
33 オルタネータ(車載機器・発電機)
34 コンプレッサ(車載機器・空調装置用圧縮機)
35 エアコン(車載機器)
36 ヘッドライト(車載機器)
37 デフォッガ(車載機器)
40 電子制御装置(ECU)
42 記憶装置(記憶手段)
Claims (12)
- 車両に搭載されている内燃機関に燃料を供給する燃料噴射装置を制御する燃料噴射制御装置において、
前記内燃機関の回転速度を所定回転速度に維持するための燃料噴射指標値に対する補正量を学習値として学習し、該学習値を該燃料噴射指標値に反映させる学習手段と、
前記学習値の学習期間内において、前記車両に搭載されている車載機器の作動状況に応じて変化するところの前記内燃機関にかかる負荷の負荷量を検出する負荷量検出手段と、
前記負荷量に基づいて前記学習値に影響を与える度合を表す負荷指標値を算出する負荷指標値算出手段と、
前記負荷指標値に基づいて前記学習値を補正する学習値補正手段と、を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 前記負荷指標値算出手段は、前記内燃機関に負荷をかける前記車載機器の種類に応じた重み付け値を加えた前記負荷指標値を算出することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
- 前記負荷指標値算出手段は、前記学習期間内の前記負荷量の平均値を前記負荷指標値として算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射制御装置。
- 前記学習値補正手段は、前記負荷指標値に対する、前記燃料噴射指標値に関連した補正値が定められている特性マップが記憶されている記憶手段を備え、
前記学習値補正手段は、前記補正値に基づいて前記学習値を補正することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記車両には、複数の前記車載機器が搭載されており、
前記特性マップは、前記車載機器ごとに設けられ、前記記憶手段に記憶されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記特性マップは、前記車両出荷前に予め前記車載機器の作動状況を変化させることにより、前記負荷指標値を変化させ、この負荷指標値に対する前記補正値を算出して作成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の燃料噴射制御装置。
- 前記特性マップは、前記車両出荷後に前記車載機器の作動状態を変化させることにより、前記負荷指標値を変化させ、この負荷指標値に対する前記補正値を算出して作成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の燃料噴射制御装置。
- 前記内燃機関には、前記車載機器として該内燃機関を駆動源とする発電機が備えられており、
前記負荷量検出手段は、前記発電機の発電電流に基づいて前記負荷量を検出することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記内燃機関には、前記車載機器として該内燃機関を駆動源とする空調装置用圧縮機が備えられており、
前記負荷量検出手段は、前記空調装置用圧縮機の容量に基づいて前記負荷量を検出することを特徴とする請求項8に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。 - 前記負荷量検出手段が、検出期間中に所定値以上の前記負荷量を検出した場合もしくは前記負荷指標値算出手段が、所定値以上の前記負荷指標値を算出した場合、
前記学習手段は、前記学習値の学習を中止することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記負荷量検出手段が、検出期間中に所定値以上の前記負荷量の変動を検出した場合、
前記学習手段は、前記学習値の学習を中止することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記負荷量検出手段が、検出期間中に所定値以上の前記負荷量または所定値以上の前記負荷量の変動を検出した場合もしくは前記負荷指標値算出手段が、所定値以上の前記負荷指標値を算出した場合、
前記学習手段は、検出期間中に所定値以上の前記負荷量または所定値以上の前記負荷量の変動もしくは所定値以上の前記負荷指標値を発生している前記車載機器に対して、前記負荷量を下げる、または前記負荷量の変動幅を狭くする、もしくは前記負荷指標値を下げるような制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
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