JPH1161309A - 流電陽極用アルミニウム合金 - Google Patents
流電陽極用アルミニウム合金Info
- Publication number
- JPH1161309A JPH1161309A JP22614997A JP22614997A JPH1161309A JP H1161309 A JPH1161309 A JP H1161309A JP 22614997 A JP22614997 A JP 22614997A JP 22614997 A JP22614997 A JP 22614997A JP H1161309 A JPH1161309 A JP H1161309A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anode
- aluminum alloy
- galvanic anode
- corrosion
- reinforced concrete
- Prior art date
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- Withdrawn
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の防食用に
好適な組成の流電陽極、すなわち陽極電位が十分に卑
で、かつ発生電気量が十分に大きいアルミニウム合金か
らなる流電陽極を提供する。 【解決手段】 7〜50重量%のZnと、0.01〜
0.60重量%のSnとを含み、残部がAlおよび不可
避不純物からなるアルミニウム合金を流電陽極用とす
る。
好適な組成の流電陽極、すなわち陽極電位が十分に卑
で、かつ発生電気量が十分に大きいアルミニウム合金か
らなる流電陽極を提供する。 【解決手段】 7〜50重量%のZnと、0.01〜
0.60重量%のSnとを含み、残部がAlおよび不可
避不純物からなるアルミニウム合金を流電陽極用とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流電陽極用アルミ
ニウム合金に関し、特に鉄筋コンクリート構造物中の鉄
筋の防食に最適な流電陽極用アルミニウム合金に関す
る。
ニウム合金に関し、特に鉄筋コンクリート構造物中の鉄
筋の防食に最適な流電陽極用アルミニウム合金に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンクリートが強アルカリであるため
に、通常の環境の鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の腐
食はあまり進行しない。しかし、例えば海水上や海水中
のような環境や、あるいは凍結防止用に塩化物が散布さ
れる環境のような、塩水が浸透する環境に鉄筋コンクリ
ート構造物を設けると、鉄筋コンクリート構造物中の鉄
筋の腐食が進行するという問題がある。
に、通常の環境の鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の腐
食はあまり進行しない。しかし、例えば海水上や海水中
のような環境や、あるいは凍結防止用に塩化物が散布さ
れる環境のような、塩水が浸透する環境に鉄筋コンクリ
ート構造物を設けると、鉄筋コンクリート構造物中の鉄
筋の腐食が進行するという問題がある。
【0003】この問題に対して、長期間低廉で安定した
防食ができる流電陽極法が注目されており、流電陽極に
亜鉛合金の使用が検討されているが、流電陽極の重要な
特性の一つである陽極電位が高(貴)すぎるという問題
がある。
防食ができる流電陽極法が注目されており、流電陽極に
亜鉛合金の使用が検討されているが、流電陽極の重要な
特性の一つである陽極電位が高(貴)すぎるという問題
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解消し、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の防
食用に好適な組成の流電陽極、すなわち陽極電位が十分
に卑で、かつ発生電気量が十分に大きいアルミニウム合
金からなる流電陽極を提供することにある。
問題点を解消し、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の防
食用に好適な組成の流電陽極、すなわち陽極電位が十分
に卑で、かつ発生電気量が十分に大きいアルミニウム合
金からなる流電陽極を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】7〜50重量%のZn
と、0.01〜0.60重量%のSnとを含み、残部が
Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金を流
電陽極とする。
と、0.01〜0.60重量%のSnとを含み、残部が
Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金を流
電陽極とする。
【0006】
【発明の実施の形態】7〜50重量%のZnと、0.0
1〜0.60重量%のSnとを含み、残部がAlおよび
不可避不純物からなるアルミニウム合金を流電陽極とし
て用いる。
1〜0.60重量%のSnとを含み、残部がAlおよび
不可避不純物からなるアルミニウム合金を流電陽極とし
て用いる。
【0007】該アルミニウム合金におけるZnおよびS
nには、いずれも自己溶解を抑制することにより発生電
気量を大きくする作用があるが、Znが7重量%未満で
あるか、またはSnが0.01重量%未満であると、該
作用は十分発揮されない。また、Znが50重量%を超
えるか、またはSnが0.60重量%を超えると、陽極
電位が貴となりやすい。
nには、いずれも自己溶解を抑制することにより発生電
気量を大きくする作用があるが、Znが7重量%未満で
あるか、またはSnが0.01重量%未満であると、該
作用は十分発揮されない。また、Znが50重量%を超
えるか、またはSnが0.60重量%を超えると、陽極
電位が貴となりやすい。
【0008】
(実施例1〜11)実施例1〜11として、組成を調整
したアルミニウム合金を大気溶解後、金型鋳造して、直
径25mm、長さ250mmの丸棒形状の鋳塊を得た。
その後、これらの鋳塊を試料として、流電陽極の性能試
験を行った。性能試験は、(社)腐食防食協会が制定し
た「流電陽極試験法」(「流電陽極試験法および同解
説」、防食技術、第31巻、612〜620頁、198
2年)に準拠して実施した。
したアルミニウム合金を大気溶解後、金型鋳造して、直
径25mm、長さ250mmの丸棒形状の鋳塊を得た。
その後、これらの鋳塊を試料として、流電陽極の性能試
験を行った。性能試験は、(社)腐食防食協会が制定し
た「流電陽極試験法」(「流電陽極試験法および同解
説」、防食技術、第31巻、612〜620頁、198
2年)に準拠して実施した。
【0009】上記流電陽極試験法を略述すると次の通り
である。
である。
【0010】すなわち、試料の表面をサンドペーパーの
240番の粗さになるまで研磨し、側面を20cm2 残
して、他の面はビニールテープを用いて絶縁被覆した。
次に、KClが32.0g/l、NaOHが24.5g
/l、KOHが10.0g/l、Ca(OH)2 が0.
1g/lである組成の水溶液をコンクリート模擬液試験
液として、1リットルのビーカー内に満たした。陽極と
して試料をビーカー中央に配置し、陰極としてステンレ
ス円筒板をビーカー側壁に沿わせて配置し(極間距離3
0mm)、陽極と陰極との間に直流安定化電源を結線し
た。通電は、陽極電流密度が1.0mA/cm2 となる
定電流条件で、240時間行った。発生電気量は、試料
の重量減少から算出した。また、通電終了直後に、銀−
塩化銀電極を参照電極として陽極電位を測定した。
240番の粗さになるまで研磨し、側面を20cm2 残
して、他の面はビニールテープを用いて絶縁被覆した。
次に、KClが32.0g/l、NaOHが24.5g
/l、KOHが10.0g/l、Ca(OH)2 が0.
1g/lである組成の水溶液をコンクリート模擬液試験
液として、1リットルのビーカー内に満たした。陽極と
して試料をビーカー中央に配置し、陰極としてステンレ
ス円筒板をビーカー側壁に沿わせて配置し(極間距離3
0mm)、陽極と陰極との間に直流安定化電源を結線し
た。通電は、陽極電流密度が1.0mA/cm2 となる
定電流条件で、240時間行った。発生電気量は、試料
の重量減少から算出した。また、通電終了直後に、銀−
塩化銀電極を参照電極として陽極電位を測定した。
【0011】試料の組成および得られた結果を表1に示
す。
す。
【0012】(比較例1〜8)また、比較例1〜8とし
て組成を調整したアルミニウム合金を実施例1〜11と
同様にして試料の鋳塊に加工し、同様の性能試験を実施
した。
て組成を調整したアルミニウム合金を実施例1〜11と
同様にして試料の鋳塊に加工し、同様の性能試験を実施
した。
【0013】試料の組成および得られた結果を表1に示
す。
す。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示したように本発明のアルミニウム
合金は比較例に比して、陽極電位が−1201mV以下
と十分に卑であり、かつ発生電気量が1475A・hr
/kg以上と十分に大きく、鉄筋コンクリート構造物中
の鉄筋の防食用に好適である。
合金は比較例に比して、陽極電位が−1201mV以下
と十分に卑であり、かつ発生電気量が1475A・hr
/kg以上と十分に大きく、鉄筋コンクリート構造物中
の鉄筋の防食用に好適である。
【0016】
【発明の効果】以上のように、7〜50重量%のZn
と、0.01〜0.60重量%のSnとを含み、残部が
Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金を流
電陽極とするので、陽極電位が十分に卑で、かつ発生電
気量が十分に大きく、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋
の防食用に好適となる。
と、0.01〜0.60重量%のSnとを含み、残部が
Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金を流
電陽極とするので、陽極電位が十分に卑で、かつ発生電
気量が十分に大きく、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋
の防食用に好適となる。
Claims (1)
- 【請求項1】 7〜50重量%のZnと、0.01〜
0.60重量%のSnとを含み、残部がAlおよび不可
避不純物からなる流電陽極用アルミニウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22614997A JPH1161309A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 流電陽極用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22614997A JPH1161309A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 流電陽極用アルミニウム合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1161309A true JPH1161309A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=16840634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22614997A Withdrawn JPH1161309A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 流電陽極用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1161309A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105063443A (zh) * | 2015-08-31 | 2015-11-18 | 南京工业大学 | 一种铝合金牺牲阳极的热处理方法 |
-
1997
- 1997-08-22 JP JP22614997A patent/JPH1161309A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105063443A (zh) * | 2015-08-31 | 2015-11-18 | 南京工业大学 | 一种铝合金牺牲阳极的热处理方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041102 |