JPH11217645A - 流電陽極用アルミニウム合金 - Google Patents
流電陽極用アルミニウム合金Info
- Publication number
- JPH11217645A JPH11217645A JP10018723A JP1872398A JPH11217645A JP H11217645 A JPH11217645 A JP H11217645A JP 10018723 A JP10018723 A JP 10018723A JP 1872398 A JP1872398 A JP 1872398A JP H11217645 A JPH11217645 A JP H11217645A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anode
- electricity generation
- aluminum alloy
- generation quantity
- anode potential
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の腐食環境
で用いて、充分卑な陽極電位および充分大きい発生電気
量を有する流電陽極用アルミニウム合金を提供する。 【解決手段】 Znを7.0〜50.0重量%、および
Biを0.01〜0.60重量%含み、残部がAlおよ
び不可避不純物からなる。
で用いて、充分卑な陽極電位および充分大きい発生電気
量を有する流電陽極用アルミニウム合金を提供する。 【解決手段】 Znを7.0〜50.0重量%、および
Biを0.01〜0.60重量%含み、残部がAlおよ
び不可避不純物からなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
構造物中の鉄筋の防食用に好適なアルミニウム合金に関
する。
構造物中の鉄筋の防食用に好適なアルミニウム合金に関
する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋は、コ
ンクリートが強アルカリであるために、通常の環境では
腐食があまり進行しない。しかし、上記構造物が例えば
海水上や海水中に設けられたり、凍結防止用に塩化物が
散布されたりして塩水が浸透する環境に置かれると、腐
食が進行して問題になる。
ンクリートが強アルカリであるために、通常の環境では
腐食があまり進行しない。しかし、上記構造物が例えば
海水上や海水中に設けられたり、凍結防止用に塩化物が
散布されたりして塩水が浸透する環境に置かれると、腐
食が進行して問題になる。
【0003】この問題に対して、長期間低廉で安定した
防食ができる可能性のある流電陽極法が注目されてい
る。そして、アルミニウム合金、亜鉛合金およびマグネ
シウム合金を流電陽極に用いる流電陽極法が現在、提
案、検討または実験されている。なお、流電陽極法は、
卑な陽極電位を有する流電陽極が腐食して発生する電流
を防食電流として得る方法である。流電陽極の重要な特
性としては、発生電気量および陽極電位が挙げられる。
ここで発生電気量とは、単位重量あたりの防食電気量の
ことであり、発生電気量の値が大きいほど優れた陽極で
あることを表している。また、陽極電位とは、合金の自
然電位であり、鉄材の自然電位との差が大きい、つまり
卑なほど優れた陽極であることを表している。
防食ができる可能性のある流電陽極法が注目されてい
る。そして、アルミニウム合金、亜鉛合金およびマグネ
シウム合金を流電陽極に用いる流電陽極法が現在、提
案、検討または実験されている。なお、流電陽極法は、
卑な陽極電位を有する流電陽極が腐食して発生する電流
を防食電流として得る方法である。流電陽極の重要な特
性としては、発生電気量および陽極電位が挙げられる。
ここで発生電気量とは、単位重量あたりの防食電気量の
ことであり、発生電気量の値が大きいほど優れた陽極で
あることを表している。また、陽極電位とは、合金の自
然電位であり、鉄材の自然電位との差が大きい、つまり
卑なほど優れた陽極であることを表している。
【0004】しかし、上記流電陽極は、鉄筋コンクリー
ト構造物中のコンクリートのような強アルカリの腐食環
境で用いられる場合には、海水や土壌などの中性もしく
は中性付近の腐食環境で用いられる場合と違って、発生
電気量および陽極電位が良好な特性値を必ずしも示さ
ず、優れた陽極とはいい難い。例えば、亜鉛合金は、陽
極電位が高すぎるという問題点がある。
ト構造物中のコンクリートのような強アルカリの腐食環
境で用いられる場合には、海水や土壌などの中性もしく
は中性付近の腐食環境で用いられる場合と違って、発生
電気量および陽極電位が良好な特性値を必ずしも示さ
ず、優れた陽極とはいい難い。例えば、亜鉛合金は、陽
極電位が高すぎるという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
事情に鑑み、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の腐食環
境で用いて、充分卑な陽極電位および充分大きい発生電
気量を有する流電陽極用アルミニウム合金を提供するこ
とにある。
事情に鑑み、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の腐食環
境で用いて、充分卑な陽極電位および充分大きい発生電
気量を有する流電陽極用アルミニウム合金を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するものとして、Znを7.0〜50.0重量%、お
よびBiを0.01〜0.60重量%含み、残部がAl
および不可避不純物からなる流電陽極用アルミニウム合
金である。
成するものとして、Znを7.0〜50.0重量%、お
よびBiを0.01〜0.60重量%含み、残部がAl
および不可避不純物からなる流電陽極用アルミニウム合
金である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の流電陽極用アルミニウム
合金において、ZnおよびBiはいずれも、該合金の自
己溶解を抑制することにより発生電気量を大きくする作
用があるとともに、陽極電位を良好に維持する。Znが
7.0重量%未満、またはBiが0.01重量%未満で
は、上記作用が充分発揮されず発生電気量が低下する。
また、Znが50.0重量%を超えるか、Biが0.6
0重量%を超えると、陽極電位が貴になりやすい。
合金において、ZnおよびBiはいずれも、該合金の自
己溶解を抑制することにより発生電気量を大きくする作
用があるとともに、陽極電位を良好に維持する。Znが
7.0重量%未満、またはBiが0.01重量%未満で
は、上記作用が充分発揮されず発生電気量が低下する。
また、Znが50.0重量%を超えるか、Biが0.6
0重量%を超えると、陽極電位が貴になりやすい。
【0008】
【実施例】[実施例1〜11、比較例1〜10]21種
類のアルミニウム合金を大気溶解後、金型鋳造して、直
径25mm、長さ250mmの丸棒形状の鋳塊を得た。
鋳塊の組成を表1に示す。
類のアルミニウム合金を大気溶解後、金型鋳造して、直
径25mm、長さ250mmの丸棒形状の鋳塊を得た。
鋳塊の組成を表1に示す。
【0009】その後、これらの鋳塊を試料として、流電
陽極の性能試験を行った。試験は、(財)腐食防食協会
が制定した流電陽極試験法(「流電陽極試験法および同
解説」、防食技術、Vol.31、p.612〜62
0、1982)に準拠して実施した。上記流電陽極試験
法を略述すると次の通りである。
陽極の性能試験を行った。試験は、(財)腐食防食協会
が制定した流電陽極試験法(「流電陽極試験法および同
解説」、防食技術、Vol.31、p.612〜62
0、1982)に準拠して実施した。上記流電陽極試験
法を略述すると次の通りである。
【0010】すなわち、サンドペーパーの240番の粗
さになるまで上記試料の表面を研磨し、側面を20cm
2 残した他はビニールテープを用いて絶縁被覆した。次
にKCl:32.0g/l、NaOH:24.5g/
l、KOH:10.0g/l、Ca(OH)2 :0.1
g/lなる組成の水溶液をコンクリート模擬試験液とし
て1リットルのビーカー内に満たした。さらに試料を陽
極として中央に配置し、ステンレス円筒板をビーカー側
壁に沿わせて陰極として配置した(極間距離:30m
m)。そして、陽極と陰極との間に直流安定化電源を挾
んで結線した。通電は、陽極電流密度:1.0mA/c
m2 の定電流条件で240時間行った。発生電気量は、
通電後に試料の重量減から算出した。また、陽極電位
は、銀−塩化銀電極を参照電極として通電直後に測定し
た。
さになるまで上記試料の表面を研磨し、側面を20cm
2 残した他はビニールテープを用いて絶縁被覆した。次
にKCl:32.0g/l、NaOH:24.5g/
l、KOH:10.0g/l、Ca(OH)2 :0.1
g/lなる組成の水溶液をコンクリート模擬試験液とし
て1リットルのビーカー内に満たした。さらに試料を陽
極として中央に配置し、ステンレス円筒板をビーカー側
壁に沿わせて陰極として配置した(極間距離:30m
m)。そして、陽極と陰極との間に直流安定化電源を挾
んで結線した。通電は、陽極電流密度:1.0mA/c
m2 の定電流条件で240時間行った。発生電気量は、
通電後に試料の重量減から算出した。また、陽極電位
は、銀−塩化銀電極を参照電極として通電直後に測定し
た。
【0011】得られた結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】以上のことから、本発明の流電陽極用ア
ルミニウム合金は、発生電気量が1470A・hr/k
g以上と充分大きく、また陽極電位が−1200mV以
下と充分卑であり、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の
防食用に好適であることが判る。
ルミニウム合金は、発生電気量が1470A・hr/k
g以上と充分大きく、また陽極電位が−1200mV以
下と充分卑であり、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の
防食用に好適であることが判る。
Claims (1)
- 【請求項1】 Znを7.0〜50.0重量%、および
Biを0.01〜0.60重量%含み、残部がAlおよ
び不可避不純物からなる流電陽極用アルミニウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10018723A JPH11217645A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 流電陽極用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10018723A JPH11217645A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 流電陽極用アルミニウム合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11217645A true JPH11217645A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=11979594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10018723A Pending JPH11217645A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 流電陽極用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11217645A (ja) |
-
1998
- 1998-01-30 JP JP10018723A patent/JPH11217645A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040713 |