JPH09310131A - 流電陽極用マグネシウム合金の製造方法 - Google Patents

流電陽極用マグネシウム合金の製造方法

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JPH09310131A
JPH09310131A JP12607096A JP12607096A JPH09310131A JP H09310131 A JPH09310131 A JP H09310131A JP 12607096 A JP12607096 A JP 12607096A JP 12607096 A JP12607096 A JP 12607096A JP H09310131 A JPH09310131 A JP H09310131A
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magnesium alloy
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melting
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Kunio Watanabe
邦夫 渡辺
Koichi Yamagishi
浩一 山岸
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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SUMIKOU BOSHOKU KK
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Alを5〜16重量%、Znを0.5〜10
重量%、Mnを0.1〜1重量%、Tiを0.005〜
0.1重量%およびBを0.001〜0.02重量%含
み、残部がMgおよび不可避不純物からなる組成を有す
るマグネシウム合金溶湯を溶製し鋳造する方法におい
て、該溶製する際Mnを容易に添加することができ、か
つ該マグネシウム合金溶湯を鋳造して製造されたマグネ
シウム合金を発生電気量が大きい、すなわち高効率で長
寿命のものとすることができる、流電陽極用マグネシウ
ム合金の製造方法を提供する。 【解決手段】 マグネシウム合金溶湯を溶製する際、Z
n−Mn合金をMnの溶解原料として用いることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼構造物の電気
防蝕に好適な流電陽極用マグネシウム合金の製造方法に
関し、より詳しくは、発生電気量が大きく、高効率、長
寿命の流電陽極用マグネシウム合金の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】海水中、海土中あるいは土中で使用され
る鉄鋼構造物の防蝕法として、防蝕電流により鉄を腐食
に対する安定領域に保持する電気防蝕法が広く用いられ
ている。この電気防蝕法には、流電陽極法と外部電源法
とがある。流電陽極法は、マグネシウム合金、アルミニ
ウム合金、亜鉛合金などの陽極電位の卑な合金を陽極と
し、陽極が腐蝕されることにより発生する余剰電子を防
蝕電流として得る方法である。
【0003】一方、外部電源法は、例えば高シリコン
鋼、白金などの陽極電位の貴な合金を不溶性陽極とし被
防蝕体を陰極とし直流電源を配置してこれらを接続し、
強制的に通電して防蝕電流を得る方法である。外部電源
法はその設備が大規模となりやすく、また防蝕する期間
中連続して通電を行わなければならずコスト高のため、
通常は流電陽極法が多く用いられている。
【0004】流電陽極法において流電陽極に利用される
マグネシウム合金は、アルミニウム合金や亜鉛合金と比
較して最も卑な陽極電位を示し、被防蝕体との電位差が
大きく取れることから、土壌あるいは土の上に設置され
る埋設管、橋梁の基礎などを防蝕する場合のように比抵
抗の高い環境において多く用いられる。
【0005】流電陽極法に用いられるマグネシウム合金
としては、JIS H6125に規定されている純マグ
ネシウム(JIS1種)やAZ63合金(JIS2種、
3種)がある。中でも、AZ63合金は主流をなすもの
で、その組成は、アルミニウム(Al)を5.3〜6.
7重量%、亜鉛(Zn)を2.5〜3.5重量%、マン
ガン(Mn)を0.15〜0.60重量%含み、残部が
マグネシウム(Mg)および不可避不純物からなる。
【0006】流電陽極の特性値には、発生電気量、効率
および陽極電位が挙げられるが、AZ63合金は、発生
電気量が1100〜1250A・hr/kg、効率が約
50〜55%、陽極電位が−1500mV(vs.SC
E(飽和甘こう電極))程度であり、近年の鉄鋼構造物
の長寿命化を望む要求に対してこれらの値は十分でな
い。
【0007】なお、流電陽極の発生電気量とは、単位重
量あたりの防蝕電気量のことであり、この値が大きいほ
ど優れた陽極であることを表している。すなわち陽極が
同じ重量であれば発生電気量の値が大きいほど長期間に
わたり防蝕電流を得られる、換言すれば長寿命であると
いうことを表している。また、効率とは、この発生電気
量と、合金の成分組成によって決定される理論発生電気
量(電気化学当量の逆数であり、Alは2980A・h
r/kg、Znは820A・hr/kg、Mgは220
5A・hr/kgである)との比であり、全発生電気量
の何%が防蝕電流として有効に作用したかを表す数値で
ある。従って、合金の基となる金属が定まるとその合金
の理論発生電気量が大体一定となるので、発生電気量が
大きい流電陽極は効率も大体高いといえる。さらに、陽
極電位とは、合金の自然電位であり、鉄の自然電位との
差が大きいほど広範囲にわたり防蝕電流を流すことが可
能であることを表している。
【0008】上記長寿命化の問題に対して、Alを5〜
16重量%、Znを0.5〜10重量%、Mnを0.1
〜1重量%、チタン(Ti)を0.005〜0.1重量
%および硼素(B)を0.001〜0.02重量%含
み、残部がMgおよび不可避不純物からなる組成を有す
るMg−Al−Zn−Mn−Ti−B合金が開発された
(特開平4−157130号公報)。
【0009】上記Mg−Al−Zn−Mn−Ti−B合
金において、Al、Zn、Mn、TiおよびBは、次の
ような作用を有している。すなわち、 (1)Al 溶解表面を平滑にする。5重量%未満ではその効果が十
分でなく、16重量%を超えると陽極電位が貴化する。 (2)Zn 溶解表面を平滑にする。0.5重量%未満ではその効果
が十分でなく、10重量%を超えると発生電気量が低下
する。 (3)Mn 不可避不純物として合金中に含まれてくる特にMg地金
やAl地金中の鉄(Fe)が発生電気量を低下させる
が、そのFeの作用を抑える。0.1重量%未満ではそ
の効果が十分でなく、1重量%を超えると発生電気量が
低下する。 (4)TiおよびB 合金の結晶組織において、粗大な柱状晶を微細な粒状晶
に変える。そのため、合金の溶出が均一になり、合金の
孔蝕、溝腐蝕、および腐蝕生成物の付着が防止される。
その結果、溶解表面の均一性と平滑性が向上する。Ti
およびBの下限未満ではその効果が十分でなく、Tiお
よびBの上限を超えると発生電気量が低下する。
【0010】このようなMg−Al−Zn−Mn−Ti
−B合金を製造するには、上記組成を有するマグネシウ
ム合金溶湯を溶製し鋳造する。マグネシウム合金溶湯を
溶製する際、まず、Mg地金を溶解してMg溶湯を得、
このMg溶湯にAl地金、Zn地金、Mn原料およびA
l−Ti−B合金を順次添加溶解していく。この溶製は
Mgの急速な酸化を防止するため、750℃程度の温度
で行われる。従来、Mg溶湯に添加溶解するMn原料に
は、塩化マンガン(MnCl2)、金属Mn、Al−M
n合金が用いられていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のMn原料の使用には次のような問題がある。すなわ
ち、 (1)MnCl2 マグネシウム合金溶湯を鋳造して得られるマグネシウム
合金中にMnCl2 や塩素が不純物として残留し、合金
が自己腐蝕しやすくなって発生電気量が低下する。また
MnCl2 が全量完全にはMnに還元されがたいため、
Mnの収率が不安定である、すなわちMn組成の調整が
困難である。 (2)金属Mn 金属Mnはその融点が約1244℃と高融点であるた
め、金属Mnを溶解するのに時間がかかる。またその間
に、すでに溶解した一部のMnや他の成分が蒸発するた
め、これらの成分の収率が不安定である、すなわちMn
などの成分の組成の調整が困難である。 (3)Al−Mn合金 Al−Mn合金は、例えばMn含有量が10重量%前後
の市販物が比較的安価に入手できるが、市販のAl−M
n合金には不純物のFeが多く含まれているので、得ら
れるマグネシウム合金にFeが多く混入し発生電気量が
低下しやすい。そこで本発明の目的は、上記問題を解消
し、Alを5〜16重量%、Znを0.5〜10重量
%、Mnを0.1〜1重量%、Tiを0.005〜0.
1重量%およびBを0.001〜0.02重量%含み、
残部がMgおよび不可避不純物からなる組成を有するマ
グネシウム合金溶湯を溶製し鋳造する方法において、該
溶製する際Mnを容易に添加することができ、かつ該マ
グネシウム合金溶湯を鋳造して製造されたマグネシウム
合金を発生電気量が大きい、すなわち高効率で長寿命の
ものとすることができる、流電陽極用マグネシウム合金
の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の流電陽極用マグ
ネシウム合金の製造方法は、上記目的を達成するため
に、Alを5〜16重量%、Znを0.5〜10重量
%、Mnを0.1〜1重量%、Tiを0.005〜0.
1重量%およびBを0.001〜0.02重量%含み、
残部がMgおよび不可避不純物からなる組成を有するマ
グネシウム合金溶湯を溶製し鋳造する方法において、M
nの溶解原料としてZn−Mn合金を用いることを特徴
とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明においてマグネシウム合金
溶湯を溶製する際、Mnを添加する方法が重要である。
すなわちMnを添加するために、Mnの溶解原料として
Zn−Mn合金を用いる。
【0014】Zn−Mn合金は、Al−Mn合金と比べ
て次の利点を有する。すなわち、 (1)不純物としてFeが少ないZn地金を使用するこ
とにより、Feが少ないZn−Mn合金が得られる。従
って発生電気量が大きい流電陽極用マグネシウム合金を
製造することができる。 (2)Zn−Mn合金の融点(液相線温度)がAl−M
n合金の融点(液相線温度)と同じ場合、Zn−Mn合
金はMn含有量がより多いにもかかわらずAl−Mn合
金より溶けやすい。また、Zn−Mn合金は、高い融点
(液相線温度)のもの(Mn含有量が多い)より低い融
点(液相線温度)のもの(Mn含有量が少ない)のほう
が溶けやすい。そのため、Mnの溶解原料としてZn−
Mn合金を用いることによって、より少量の使用で著し
く溶けやすくMnを添加することができる。従ってAl
−Mn合金のように溶解するのに時間がかかったりMn
などの成分の収率が不安定となることはない。
【0015】Zn−Mn合金のMn含有量は、マグネシ
ウム合金の所望のZn含有量、Mn含有量に応じて適宜
1重量%以上とすればよい。ただし、より溶かしやすく
するため、Zn−Mn合金以外のMn原料を用いる必要
を生じない範囲でより少なく、例えば70重量%以下と
するのが望ましい。Zn−Mn合金の製造は容易に行わ
れ、予めマグネシウム合金溶湯を溶製する前に、例えば
金属MnとZn地金を原料とし所望の配合をして溶解法
にて準備しておく。
【0016】Mn以外の成分を添加する方法は、適宜単
体または合金で添加すればよい。また溶製中の溶湯の温
度は従来と同様750℃程度でよい。このようにしてマ
グネシウム合金溶湯を溶製した後、鋳造して流電陽極用
マグネシウム合金とする。
【0017】
【実施例】
[実施例1]まず、表1に示すZnおよびMnの配合量
の比と同等の配合比を有するZn−Mn合金1(Mn含
有量14.3重量%)を鋳鋼るつぼを用いて作製した。
次に、表1に示す配合量により溶解原料としてMg地
金、Al地金、Al−5重量%Ti−1重量%B合金
(市販物)および上記Zn−Mn合金1を秤取し、鋳鋼
るつぼを用いてマグネシウム合金溶湯を溶製した。溶製
はMg地金を全量溶解した後、上記他の溶解原料を順次
投入して行った。この間溶湯温度を750℃に維持する
ようにした。
【0018】溶製されたマグネシウム合金溶湯を金型に
鋳造して、直径20mm、長さ150mmの丸棒状の試
験片を得た。この試験片の組成を分析した結果を表2に
示す。この試験片を用い、(社)腐食防食協会が制定し
た流電陽極試験法(「流電陽極試験法および同解説」、
防食技術Vol.31、p.612〜620、198
2)に準拠して試験を実施した。
【0019】上記試験を略述すると、この試験片の鋳肌
表面の酸化物の影響を除くために最終的にサンドペーパ
ーの240番の粗さになるまでこの試験片の表面を研磨
し、側面に供試面積として40cm2 を残して他はビニ
ールテープを用いて絶縁被覆した。さらに人工海水に水
酸化マグネシウムを飽和させた溶液を試験液として1リ
ットルのビーカー内に満たした。このビーカーの中央に
試験片を配置して陽極とし、該ビーカーの側壁に沿って
ステンレス鋼円筒板を該陽極との距離(極間距離)が3
0mmになるように配置して陰極とし、該陽極と該陰極
との間に直流安定化電源をはさんで結線した。この後、
陽極電流密度を0.1mA/cm2 とする定電流条件で
240時間通電し、試験片の重量減から発生電気量を算
出した。また、通電終了直前の陽極電位を銀−塩化銀電
極を用いて測定し飽和甘こう電極(SCE)基準値に換
算した。これらの結果を表3に示す。
【0020】[実施例2〜4]まず、表1に示すZnお
よびMnの配合量の比と同等の配合比を有するZn−M
n合金2(Mn含有量12.0重量%、実施例2)、Z
n−Mn合金3(Mn含有量10.6重量%、実施例
3)およびZn−Mn合金4(Mn含有量11.5重量
%、実施例4)を鋳鋼るつぼを用いて作製した。次に、
表1に示す配合量により溶解原料としてMg地金、Al
地金、Al−5重量%Ti−1重量%B合金(市販物)
並びに上記Zn−Mn合金2(実施例2)、Zn−Mn
合金3(実施例3)およびZn−Mn合金4(実施例
4)を秤取した。これ以後マグネシウム合金溶湯の溶製
からは実施例1と同様にして流電陽極試験まで実施し
た。溶湯を鋳造して得られた試験片の組成を分析した結
果を表2に、流電陽極試験法による結果を表3に示す。
【0021】[従来例1]まず、Mn含有量が9.0重
量%のAl−Mn合金を鋳鋼るつぼを用いて作製した。
次に、表1に示す配合量により溶解原料としてMg地
金、Zn地金、Al−5重量%Ti−1重量%B合金
(市販物)および上記Al−Mn合金を秤取し、鋳鋼る
つぼを用いてマグネシウム合金溶湯を溶製した。溶製は
Mg地金を全量溶解した後、上記他の溶解原料を順次投
入して行った。この間溶湯温度を750℃に維持するよ
うにした。溶製されたマグネシウム合金溶湯を金型に鋳
造すること以後は実施例1と同様にして流電陽極試験ま
で実施した。溶湯を鋳造して得られた試験片の組成を分
析した結果を表2に、流電陽極試験法による結果を表3
に示す。
【0022】[従来例2]表1に示す配合量により溶解
原料としてMg地金、Al地金、Zn地金、金属Mnお
よびAl−5重量%Ti−1重量%B合金(市販物)を
秤取し、鋳鋼るつぼを用いてマグネシウム合金溶湯を溶
製した。溶製はMg地金を全量溶解した後、上記他の溶
解原料を順次投入して行った。この間溶湯温度を750
℃に維持するようにした。溶製されたマグネシウム合金
溶湯を金型に鋳造すること以後は実施例1と同様にして
流電陽極試験まで実施した。溶湯を鋳造して得られた試
験片の組成を分析した結果を表2に、流電陽極試験法に
よる結果を表3に示す。
【0023】[従来例3]表1に示す配合量により溶解
原料としてMg地金、Al地金、Zn地金、MnCl2
およびAl−5重量%Ti−1重量%B合金(市販物)
を秤取し、鋳鋼るつぼを用いてマグネシウム合金溶湯を
溶製した。溶製はMg地金を全量溶解した後、上記他の
溶解原料を順次投入して行った。この間溶湯温度を75
0℃に維持するようにした。溶製されたマグネシウム合
金溶湯を金型に鋳造すること以後は実施例1と同様にし
て流電陽極試験まで実施した。溶湯を鋳造して得られた
試験片の組成を分析した結果を表2に、流電陽極試験法
による結果を表3に示す。
【0024】
【表1】 配合量(重量%) Al Zn Mn Ti B 実施例1 6.2 3.6 0.6 0.05 0.01 実施例2 6.4 4.25 0.58 0.03 0.005 実施例3 6.8 4.39 0.52 0.06 0.015 実施例4 6.1 4.25 0.55 0.08 0.018 従来例1 7.0 3.6 0.6 0.05 0.01 従来例2 6.2 3.6 0.6 0.05 0.01 従来例3 6.2 3.6 0.6 0.05 0.01 注:配合量の残部は、Mgおよび不可避不純物
【0025】
【表2】 分析結果(重量%) Al Zn Mn Ti B Fe 実施例1 6.2 3.52 0.58 0.042 0.008 0.02 実施例2 6.4 4.23 0.54 0.037 0.004 0.01 実施例3 6.8 4.34 0.49 0.058 0.011 0.02 実施例4 6.1 4.21 0.52 0.072 0.015 0.02 従来例1 7.0 3.52 0.55 0.042 0.008 0.07 従来例2 6.2 3.52 0.05 0.042 0.008 0.01 従来例3 6.2 3.52 0.45 0.045 0.009 0.02 注:分析結果の残部はMg、およびFe以外の不可避不純物
【0026】
【表3】 陽極電位 発生電気量 (mV(vs.SCE)) (A・hr/kg) 実施例1 −1510 1680 実施例2 −1512 1692 実施例3 −1515 1695 実施例4 −1512 1715 従来例1 −1450 1485 従来例2 −1462 1224 従来例3 −1511 1210
【0027】表1〜3によれば、従来例1では陽極電位
が−1500mV(vs.SCE)より貴、発生電気量
が1500A・hr/kg以下、従来例2では陽極電位
が−1500mV(vs.SCE)より貴、発生電気量
が1200A・hr/kg台、従来例3では発生電気量
が1200A・hr/kg台である。これに対して実施
例1〜4では、陽極電位が−1500mV(vs.SC
E)より卑で、流電陽極として十分な値であり、発生電
気量が1680A・hr/kg以上で、従来例1〜3に
比べて大幅に増大している。それは、Mnの溶解原料と
してZn−Mn合金を使用したため従来例1〜3におけ
る次のような事態が解消されマグネシウム合金へのMn
添加が所望通り容易に行われたことによると考えられ
る。すなわち、 (1)従来例1では、Mnの溶解原料としてAl−Mn
合金を使用したため、不純物のFeの含有量が増えた
(0.07重量%)。 (2)従来例2では、Mnの溶解原料として金属Mnを
使用したため、所定量のMnを添加できなかった(配合
量0.6重量%に対して含有量0.05重量%)。 (3)従来例3では、Mnの溶解原料としてMnCl2
を使用したため、Mnが一部MnCl2のままで添加さ
れていたりCl2が混入した。
【0028】
【発明の効果】本発明の流電陽極用マグネシウム合金の
製造方法は、以上のようにマグネシウム合金溶湯を溶製
する際Mnの溶解原料としてZn−Mn合金を使用す
る。そのため、マグネシウム合金溶湯にMn成分を容易
に添加することができ、かつ該マグネシウム合金溶湯を
鋳造して製造されたマグネシウム合金を発生電気量が大
きい、従って高効率、長寿命のものとすることができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム(Al)を5〜16重量
    %、亜鉛(Zn)を0.5〜10重量%、マンガン(M
    n)を0.1〜1重量%、チタン(Ti)を0.005
    〜0.1重量%および硼素(B)を0.001〜0.0
    2重量%含み、残部がマグネシウム(Mg)および不可
    避不純物からなる組成を有するマグネシウム合金溶湯を
    溶製し鋳造する方法において、Mnの溶解原料としてZ
    n−Mn合金を用いることを特徴とする流電陽極用マグ
    ネシウム合金の製造方法。
  2. 【請求項2】 Zn−Mn合金は、Mn含有量が1〜7
    0重量%である請求項1に記載の流電陽極用マグネシウ
    ム合金の製造方法。
JP12607096A 1996-05-21 1996-05-21 流電陽極用マグネシウム合金の製造方法 Withdrawn JPH09310131A (ja)

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