JPH1158800A - 情報記録装置、画像記録装置および情報記録方法 - Google Patents

情報記録装置、画像記録装置および情報記録方法

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JPH1158800A
JPH1158800A JP9231231A JP23123197A JPH1158800A JP H1158800 A JPH1158800 A JP H1158800A JP 9231231 A JP9231231 A JP 9231231A JP 23123197 A JP23123197 A JP 23123197A JP H1158800 A JPH1158800 A JP H1158800A
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    • B41M5/34Multicolour thermography

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  • Electronic Switches (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、主体となる記録画像に大きな
影響を与えることなく感熱記録媒体に付加情報を記録す
ることができるようにする。 【解決手段】 CPU部76は、内部に付加情報を記憶
するためのメモリを有している。更に、CPU部76
は、感熱記録材料における熱エネルギと光沢度とに関す
る情報を記憶するメモリをも有しており、このメモリに
記憶した光沢特性に関する情報に基づいて、画像記録後
において、感熱記録材料の画像記録面に、記録する付加
情報に対応した2次元的な光沢性の変化が表れるような
熱エネルギをヘッド制御部74を介してサーマルヘッド
40を制御することにより印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギの印加
に応じて少なくとも一つの色に発色する感熱記録媒体に
記録画像とは異なる付加情報を記録する情報記録装置、
画像記録装置および情報記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から各種画像の記録方式として、電
子写真方式、インクジェット方式、感熱記録方式等様々
なものが提案されている。このうち、感熱記録方式は、
紙や合成紙等の支持体に発色剤、顕色剤を塗布した感熱
記録媒体を利用したものであり、この感熱記録媒体にサ
ーマルヘッド等によって熱エネルギを印加して発色さ
せ、画像を記録するようになっている。この感熱記録方
式は、写真のような現像が不要であることや、発色濃度
が高くコントラストの高い画像が得られること、更には
記録装置の構造が簡単であり安価で実施できること等の
利点があり、白黒のファクシミリやプリンタの分野等で
近年急速に普及している。
【0003】上記のような感熱記録方式では、従来、白
黒画像用の感熱記録媒体が主として用いられていたが、
近年では、フルカラー記録を含む多色の画像記録に対応
した感熱記録媒体が開発されている。この多色に対応し
た感熱記録媒体は、相異なる色に発色する複数の発色層
が設けられて構成されており、例えば、支持体の片面に
それぞれシアン、マゼンタおよびイエローに発色する3
つの発色層が順番に積層してなるものである。また、各
発色層は、それぞれ異なるエネルギ範囲の熱エネルギに
反応して発色するようになっており、例えば、イエロー
発色層、マゼンタ発色層、シアン発色層の順番、すなわ
ち、上層から順番に、発色するための熱エネルギが大き
くなるよう設定されている。なお、各色の発色濃度に関
しては、各色が発色する熱エネルギの範囲内において熱
エネルギが大きい程、濃度が濃くなるようになってい
る。
【0004】上記のような多色の感熱記録媒体を利用す
ることにより、従来では得ることのできなかった優れた
色相および優れた色分離性を有し、画像保存性も良好な
多色画像を得ることができる。また、得られた画像を透
過画像とすることも、反射画像とすることもできるとい
う優れた効果を有する。
【0005】ここで、例えば、上記感熱記録媒体におい
て、画像を記録した領域内に、更に、日付等の何らかの
付加情報を記録する場合もあるが、この付加情報の記録
方法としては、画像の記録と同様の記録方式によって、
記録画像に重畳して記録するのが一般的である。この場
合には、付加情報が直接的に感熱記録媒体に記録され
る。また、例えば、特開平7−52428号公報におい
て開示されているように、熱転写方式の画像記録装置で
は、付加情報を記録する方法として、ラミネート方式を
利用した技術もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、付加情報を記録画像に重畳して直接的に記録す
るような技術では、付加情報を付加した領域の記録画像
が欠ける等、主体となる記録画像に大きな影響を及ぼし
てしまうという問題があった。また、欠けることを防止
するため空きエリアを設けて、付加情報を記録しようと
すると、空きエリアの分だけ画像記録領域が小さくなる
という問題もある。
【0007】なお、特開平7−52428号公報におい
て開示されているように、熱転写方式の画像記録装置で
は、主体となる記録画像に大きな影響を及ぼすことなく
付加情報を記録する方法として、ラミネート方式を利用
し、画像記録面に透明なフィルムを貼り付け、このフィ
ルムに、付加情報に対応した光沢性の変化を持たせると
いう技術もあるが、この場合には、光沢性の制御が可能
なラミネーション機構等が必要となり、装置が複雑化し
てコスト高をまねくという問題がある。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、簡単な構成で、主体となる記録画像
に大きな影響を与えることなく感熱記録媒体に付加情報
を記録することができるようにした情報記録装置、画像
記録装置および情報記録方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録装置
は、画像記録が行われた後の感熱記録媒体の画像記録面
に、熱エネルギを印加する熱エネルギ印加手段と、この
熱エネルギ印加手段によって熱エネルギが印加された画
像記録面に、所定の圧力を印加する圧力印加手段と、画
像記録が行われた後の画像記録面上に、画像記録面の2
次元的な光沢性の変化によって付加情報が記録されるよ
うに、熱エネルギ印加手段によって印加される熱エネル
ギを制御する制御手段とを備えたものである。
【0010】また、本発明の画像記録装置は、加えられ
る熱エネルギに応じて少なくとも一つの色に発色する感
熱記録媒体に対して、記録すべき画像に応じた熱エネル
ギを印加することによって画像を記録する画像記録手段
と、この画像記録手段によって画像記録が行われた後の
感熱記録媒体の画像記録面に、熱エネルギを印加する熱
エネルギ印加手段と、この熱エネルギ印加手段によって
熱エネルギが印加された画像記録面に、所定の圧力を印
加する圧力印加手段と、画像記録が行われた後の画像記
録面上に、画像記録面の2次元的な光沢性の変化によっ
て付加情報が記録されるように、熱エネルギ印加手段に
よって印加される熱エネルギを制御する制御手段とを備
えたものである。
【0011】更に、本発明の情報記録方法は、画像記録
が行われた後の感熱記録媒体の画像記録面に、熱エネル
ギおよび所定の圧力を印加すると共に、印加する熱エネ
ルギを制御することによって、画像記録が行われた後の
画像記録面上に、画像記録面における2次元的な光沢性
の変化によって付加情報を記録するようにしたものであ
る。
【0012】本発明の情報記録装置では、熱エネルギ印
加手段により、画像記録手段によって画像記録が行われ
た後の感熱記録媒体の画像記録面に、熱エネルギが印加
され、この熱エネルギ印加手段によって熱エネルギが印
加された画像記録面に、圧力印加手段によって、所定の
圧力が印加される。また、制御手段によって、画像記録
が行われた後の画像記録面上に、画像記録面の2次元的
な光沢性の変化によって付加情報が記録されるように、
熱エネルギ印加手段によって印加される熱エネルギが制
御される。
【0013】本発明の画像記録装置では、熱エネルギ印
加手段により、画像記録手段によって画像記録が行われ
た後の感熱記録媒体の画像記録面に、熱エネルギが印加
され、この熱エネルギ印加手段によって熱エネルギが印
加された画像記録面に、圧力印加手段によって、所定の
圧力が印加される。また、制御手段によって、画像記録
が行われた後の画像記録面上に、画像記録面の2次元的
な光沢性の変化によって付加情報が記録されるように、
熱エネルギ印加手段によって印加される熱エネルギが制
御される。
【0014】本発明の情報記録方法では、画像記録が行
われた後の感熱記録媒体の画像記録面に、熱エネルギお
よび所定の圧力が印加されると共に、印加される熱エネ
ルギを制御することによって、画像記録が行われた後の
画像記録面上に、画像記録面における2次元的な光沢性
の変化によって付加情報が記録される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0016】[第1の実施の形態]まず初めに、図6を
参照して本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
において利用される感熱記録媒体10について説明す
る。
【0017】図6に示した感熱記録媒体10は、フルカ
ラー対応の多色用の記録媒体であり、例えば、上質紙に
ポリエチレンをラミネートした支持体11の片面に、そ
れぞれシアン、マゼンタおよびイエローに発色するシア
ン発色層12、マゼンタ発色層13およびイエロー発色
層14が積層され、さらに最上層に、耐熱性の保護層1
5が積層されて構成される。この感熱記録媒体10の各
層のうち、シアン発色層12、マゼンタ発色層13、イ
エロー発色層14および保護層15は、全て透明であ
る。なお、支持体11にも実質上透明な媒体を用いるこ
ともできる。
【0018】また、感熱記録媒体10のうち、マゼンタ
発色層13およびイエロー発色層14は、光定着型の感
熱発色層であり、シアン発色層12は、染料タイプの感
熱発色層である。マゼンタ発色層13およびイエロー発
色層14は、例えば、マイクロカプセル化したジアゾニ
ウム塩化化合物とフェノール系化合物等からなるカプラ
とを含有して構成される。このような化合物を含有した
マゼンタ発色層13およびイエロー発色層14は、熱エ
ネルギが印加されることにより、マイクロカプセル化し
たジアゾニウム塩化化合物の物質透過性が増大し、ジア
ゾニウム塩化化合物とカプラとが反応することによりア
ゾ色素を形成して発色する。また、ジアゾニウム塩化化
合物は、紫外線等の光を吸収して分解し、カプラとの反
応性を失うため、紫外線等の光を照射することにより、
発色が定着する。例えば、マゼンタ発色層13は、波長
365nm、イエロー発色層14は、波長420nmの
光が照射されることにより発色が定着され、以後は熱エ
ネルギを印加しても色および濃度が変化しなくなる性質
を有している。
【0019】また、感熱記録媒体10は、加えられる熱
エネルギに応じて異なる色に発色するようになってい
る。すなわち、感熱記録媒体10の各発色層12〜14
は、それぞれ発色するのに必要な熱エネルギの範囲が異
なっていると共に、熱エネルギに応じて発色濃度が異な
るようになっている。
【0020】図7は、感熱記録媒体10の発色特性の一
例を示す特性図である。この図において、符号70Y,
70Mおよび70Cで示した特性図が、それぞれシアン
発色層12、マゼンタ発色層13およびイエロー発色層
14における発色特性である。この図から分かるよう
に、感熱記録媒体10の各発色層12〜14は、それぞ
れ発色するのに必要な熱エネルギの範囲が異なってお
り、イエロー発色層14、マゼンタ発色層13およびシ
アン発色層12の順に発色するのに必要な熱エネルギが
大きくなっている。また、各発色層12〜14が発色す
る熱エネルギ範囲内においては、熱エネルギが大きいほ
ど、その発色濃度が高くなる性質を持っている。
【0021】上記のような性質を持った感熱記録媒体1
0により実際に画像を記録する場合には、発色熱エネル
ギの低い順、すなわち、イエロー発色層14、マゼンタ
発色層13およびシアン発色層12の順に発色させて画
像記録を行うようになっている。但し、イエロー発色層
14の発色後において、次に印加するマゼンタ発色層1
3およびシアン発色層12用の熱エネルギによりイエロ
ー色が再発色しないように、マゼンタ発色層13用の熱
エネルギの印加の前に所定の波長の光を照射してイエロ
ー色の定着を行うようになっている。同様に、マゼンタ
発色層13の発色後において、次に印加するシアン発色
層12用の熱エネルギによりマゼンタ色が再発色しない
ように、シアン発色層12用の熱エネルギの印加の前に
所定の波長の光を照射してマゼンタ色の定着を行うよう
になっている。なお、シアン発色層12の発色後におい
ては、通常、他の発色用の熱エネルギの印加は行われな
いので、シアン色の定着は行われない。このように、感
熱記録媒体10により画像を記録する場合には、画像の
内容に応じて画像記録面に印加される熱エネルギが異な
るため、画像記録面の各部において光沢性に差が生じる
という性質を有している。従って、このような性質を有
効に利用することにより、上記ラミネート方式よりも容
易に画像記録面の表面の光沢性に変化を持たせることも
可能となる。
【0022】次に、上記のような構成の感熱記録媒体1
0に対して画像を記録する本発明の第1の実施の形態に
係る画像記録装置1の構成について説明する。なお、本
発明に係る情報記録装置および方法は、この画像記録装
置1により具現化されるので、以下、併せて説明する。
【0023】図1ないし図4は、本実施の形態に係る画
像記録装置1の内部の機械的な構成要素について説明す
るための断面図である。なお、図1は、感熱記録媒体1
0を画像記録部に供給する前の段階における状態(初期
状態)を示し、図2は、感熱記録媒体10を画像記録部
に供給する段階における状態を示している。また、図3
は、画像記録部に供給された感熱記録媒体10に画像を
記録する段階における状態を示し、図4は、画像記録後
の感熱記録媒体10を画像記録部より排出する段階にお
ける状態を示している。
【0024】図1ないし図4に示したように、本実施の
形態に係る画像記録装置1は、装置内右下部に配置さ
れ、画像記録前の感熱記録媒体10が収納される給紙カ
セット20と、装置内中央部の画像記録部に配置され、
給紙カセット20から供給された感熱記録媒体10が巻
き付けられるドラム型のプラテンローラ30と、このプ
ラテンローラ30の上部に配置され、プラテンローラ3
0に巻き付けられた感熱記録媒体10に熱エネルギと圧
力とを印加するサーマルヘッド40と、装置内左上部に
配置され、画像記録動作に応じてサーマルヘッド40を
プラテンローラ30に対して近接離間させるカム機構5
0と、給紙カセット20の上部に配置され、画像記録後
の感熱記録媒体10が排出される排出口60とを備えて
いる。また、サーマルヘッド40は、画素に対応し、一
列または複数列に配列された多数の発熱素子を有してい
る。ここで、サーマルヘッド40が、本発明における熱
エネルギ印加手段、圧力印加手段および画像記録手段に
対応する。
【0025】画像記録装置1の内部において、給紙カセ
ット20の底部には、給紙カセット20に収容された感
熱記録媒体10を上方に持ち上げるための給紙用アーム
21が設けられている。また、画像記録装置1の内部に
おいて、給紙カセット20とプラテンローラ30との間
の経路には、給紙用アーム21によって上部に持ち上げ
られた感熱記録媒体10(図2)を給紙カセット20か
らプラテンローラ30側に供給するための供給ローラ2
2,23が配置されている。また、供給ローラ23の上
部には、搬送動作に応じて供給ローラ23に当接する搬
送ローラ24が配置されている。更に、供給ローラ23
とプラテンローラ30との間の搬送経路には、感熱記録
媒体10が搬送されてきたことを検知する第1の検知セ
ンサ25と、この第1の検知センサ25により検知され
た感熱記録媒体10をプラテンローラ30側に案内する
供給ガイド26が配置されている。
【0026】プラテンローラ30は、例えば、金属製の
円筒体の外周に弾性体が巻き付けられて構成される。ま
た、プラテンローラ30の表面には、給紙カセット20
から給紙され、供給ガイド26によりプラテンローラ3
0側に案内された感熱記録媒体10を挟持するチャック
31が設けられている。プラテンローラ30の周囲下部
には、プラテンローラ30に巻き付けられた感熱記録媒
体10を検知して感熱記録媒体10の有無を確認するた
めの第2の検知センサ32が設けられ、周囲右上部に
は、プラテンローラ30に巻き付けられた感熱記録媒体
10に対して定着用の光を発する定着用光源33が配置
されている。定着用光源33は、感熱記録媒体10に対
してイエロー色の定着用の光(例えば、波長420nm
の光)を発するイエロー色用光源33Yと、このイエロ
ー色用光源33Yに並設され、感熱記録媒体10に対し
てマゼンタ色の定着用の光(例えば、波長365nmの
光)を発するマゼンタ色用光源33Mとを有している。
【0027】また、画像記録装置1の内部において、サ
ーマルヘッド40は、三角プレート状の第1のアーム4
1の右端部に取り付けられている。また、第1のアーム
41の左端は、ばね42により三角プレート状の第2の
アーム43の右端に連結されている。第1のアーム41
および第2のアーム43は、その下端が支軸44に支持
されており、この支軸44を回転軸として回動可能とな
っている。また、第2のアーム43の左端は、カム機構
50に連結されている。
【0028】画像記録装置1の内部において、カム機構
50は、原動節となる特殊な曲線溝51aを有した回転
板51と、第2のアーム43の左端に連結され、回転板
51の曲線溝51aと対偶をなした従動節であるローラ
52とを備えて構成されている。このカム機構50は、
画像記録前の状態(図1および図2)に対して、回転板
51が反時計回りに回転することにより、ローラ52に
連結され第2のアーム43を時計回りに回転させると共
に、ばね42を介して第2のアーム43に連結された第
1のアーム41をも時計回りに回転させるようになって
いる。これにより、第1のアーム41に取り付けられた
サーマルヘッド40を、プラテンローラ30に巻き付け
られた感熱記録媒体10に当接させて(図3)、サーマ
ルヘッド40による感熱記録媒体10に対する熱エネル
ギと圧力との印加を可能にしている。また、カム機構5
0は、画像記録時の状態(図3)に対して、回転板51
が時計回りに回転することにより、ローラ52に連結し
た第2のアーム43を反時計回りに回転させると共に、
ばね42を介して第2のアーム43に連結された第1の
アーム41をも反時計回りに回転させるようになってい
る。これにより、第1のアーム41に取り付けられたサ
ーマルヘッド40を、プラテンローラ30に巻き付けら
れた感熱記録媒体10から離して(図4)、サーマルヘ
ッド40による感熱記録媒体10に対する熱エネルギと
圧力との印加を停止可能にしている。
【0029】画像記録装置1の内部において、排出口6
0とプラテンローラ30との間の搬送経路には、画像記
録後の感熱記録媒体10を排出口60に導くための排出
ローラ61,62が配置されている。また、排出ローラ
61,62とプラテンローラ30との間の搬送経路に
は、プラテンローラ30に巻き付けられた感熱記録媒体
10を排出口60側に案内するための排出ガイド63が
配置されている。排出ローラ62は、2つのローラから
なり、一方が排出ローラ61と対をなし、他方が搬送ロ
ーラ24と対をなして、感熱記録媒体10を排出口60
に排出するようになっている。
【0030】次に、図5のブロック図を参照して本実施
の形態に係る画像記録装置1の制御系の構成を説明す
る。
【0031】図5に示したように、本実施の形態に係る
画像記録装置1の制御系は、外部に接続された各種ビデ
オ機器や情報端末機器から各種画像データが入力される
I/F(インタフェース)部71と、このI/F部71
に入力された画像データを一時的に記憶するメモリ部7
2と、このメモリ部72に記憶された画像データに対し
てカラー調整、マスキング処理、γ処理等の画像処理を
施す画像処理部73と、この画像処理部73で画像処理
された画像データに基づいてサーマルヘッド40の熱的
な制御を行うヘッド制御部74と、感熱記録媒体10に
対して定着用の光を発する定着用光源33(33Y,3
3M)の制御を行う光源制御部75と、これら装置内の
各制御ブロックの制御を行うCPU(中央処理装置)部
76と、このCPU部76に接続され、画像記録が行わ
れた後の感熱記録媒体10に光沢性を利用した付加情報
を入力するための入力部77とを備えて構成される。
【0032】I/F部71は、例えば、SCSI規格に
準拠した接続インタフェース部分であり、例えば、SC
SI規格に準拠したパーソナルコンピュータ等の情報端
末機器を接続可能になっている。なお、I/F部71に
おいては、SCSI方式の他にも、RS−232C、セ
ントロニクスおよびR.G.B方式等、各種インタフェ
ース規格が適用されるよう構成してもよい。
【0033】入力部77は、例えば、キー入力装置によ
り構成され、使用者が外部からキー入力を行うことによ
り、記録したい付加情報を任意に入力することが可能と
なっている。
【0034】CPU部76は、内部に感熱記録媒体10
における熱エネルギと発色濃度とに関する情報(図7)
を記憶するメモリを有しており、画像記録時において
は、入力された画像データに応じた熱エネルギが感熱記
録媒体10に印加されるよう、ヘッド制御部74を介し
てサーマルヘッド40を制御するようになっている。
【0035】また、CPU部76は、内部に付加情報を
記憶するためのメモリを有している。このCPU部76
の付加情報を記憶するためのメモリは、入力部77から
入力された付加情報を感熱記録媒体10に記録するまで
一時的に記憶するようなものであってもよいし、また、
ある決まったパターンの付加情報をあらかじめ記憶して
おくようにしてもよい。なお、このとき、入力部77か
ら入力されるのは、前者の場合には、記録すべき付加情
報の全ての情報であり、後者の場合には、例えば、どの
パターンの付加情報を使用するのかを決定するための情
報等である。更に、CPU部76は、感熱記録媒体10
における熱エネルギと光沢度とに関する情報(図8)を
記憶するメモリをも有しており、このメモリに記憶した
光沢特性に関する情報に基づいて、画像記録後におい
て、感熱記録媒体10の画像記録面に、記録する付加情
報に対応した2次元的な光沢性の変化が表れるような熱
エネルギが印加されるように、ヘッド制御部74を介し
てサーマルヘッド40を制御するようになっている。こ
こで、ヘッド制御部74およCPU部76が、本発明に
おける制御手段に対応する。また、サーマルヘッド4
0、ヘッド制御部74およびCPU部76が、本実施の
形態に係る情報記録装置に対応する。
【0036】図8は、感熱記録媒体10の光沢特性(印
加熱エネルギと光沢性との関係)を示す特性図であり、
その熱エネルギのスケールは、図7の発色特性を示した
図に対応付けられている。図中符号80で示したよう
に、感熱記録媒体10の光沢度(光沢性)は、最初、印
加熱エネルギが増加するに従い向上し、一旦、イエロー
発色層14が発色を開始する熱エネルギ付近の印加熱エ
ネルギの所で最高となり、その後は、印加熱エネルギが
増加するに従い低下するような性質を有している。
【0037】このように感熱記録媒体10の光沢特性に
は所定の関係があるので、その光沢度は、印加する熱エ
ネルギを変化させることで、任意に制御することができ
る。CPU部76は、この感熱記録媒体10の光沢特性
に基づいて、記録する付加情報に対応した2次元的な光
沢性の変化が表れるような熱エネルギを求めるようにな
っている。なお、実際に付加情報の記録用に用いる熱エ
ネルギの有効な範囲としては、例えば、熱エネルギと光
沢度とに一対一の対応関係が得られるように、イエロー
発色層14が発色を開始する程度の熱エネルギをその下
限とし、シアン色が発色する程度の熱エネルギをその上
限とした範囲内(図8中の符号Eの範囲)に設定する。
なおここで、シアン色が発色する程度の熱エネルギをそ
の上限としたのは、これよりも上回る熱エネルギを印加
した場合に定着を行っていないシアン色が不要に発色し
てしまう虞があるためである。
【0038】なお、上記図8で示した感熱記録媒体10
の光沢特性は、あらかじめ所定の測定方法で測定するこ
とにより求められるものである。ここで、光沢特性の測
定は、例えば、感熱記録媒体10に測定範囲内の熱エネ
ルギ(例えば、0からシアンが最高濃度に発色するのに
必要な熱エネルギまでの範囲内の熱エネルギ)を随時印
加し、そのときに得られる感熱記録媒体10の表面の光
沢度を所定の光沢度計により測定することにより行う。
このとき、測定用の印加熱エネルギは、光沢度計の測定
分解能に応じて決定する。また、光沢度計としては、例
えば、一般的に紙(印画紙等)の光沢度特性の測定に用
いられる鏡面光沢度の測定器を使用する。鏡面光沢度の
測定器は、試料面に、規定された入射角および開き角の
光束を入射し、正反射方向に反射する規定の開き角の光
束を適当な受光器により測定するものである。なお、実
際に光沢性を利用して付加情報を記録するために感熱記
録媒体10に熱エネルギを印加する場合においては、感
熱記録媒体10の画像記録の状態(既に印加した熱エネ
ルギの印加状態)によって感熱記録媒体10の光沢特性
が変化することが考えられる。このため、以上のような
測定方法により得られた感熱記録媒体10の光沢特性に
は、感熱記録媒体10の画像記録の状態を考慮した補正
を行うことが望ましい。
【0039】次に、具体的な付加情報の例について説明
する。図9ないし図12は、それぞれ光沢性を利用して
感熱記録媒体10に記録される付加情報の例を示す説明
図である。
【0040】まず、図9に示した例は、感熱記録媒体1
0の画像記録領域10aの一部の領域に、付加情報とし
て、日付の情報91が記録されている例である。このよ
うに、本実施の形態においては、光沢性を利用した付加
情報として、例えば、日付等の文字情報が適用される。
【0041】次に、図10に示した例は、感熱記録媒体
10の画像記録領域10aの一部の領域に、付加情報と
して、ロゴ、トレードマークを示す画像情報101が記
録されている例である。このように、本実施の形態にお
いては、光沢性を利用した付加情報として、例えば、ロ
ゴ、トレードマーク等の各種画像情報も適用される。ま
た、ロゴ、トレードマーク等を記録する場合には、透か
し効果に近い画像が得られるように光沢性を調整しても
よい。
【0042】また、図11に示した例は、感熱記録媒体
10の画像記録領域10aの全領域に、光沢性を利用し
て銀塩写真でよく用いられるマット仕上げを行った例で
ある。このように、本実施の形態における付加情報と
は、感熱記録媒体10の画像記録面の部分的な領域に付
加される文字情報の他、画像記録面の全領域に渡って付
加されるマット仕上げ等の表面の仕上げ状態等の情報を
も含んでいる。
【0043】次に、図12に示した例は、感熱記録媒体
10の画像記録領域10aの人物画像が記録された一部
の領域10bに、光沢性の高いいわゆる光沢仕上げを行
うと共に、その他の領域にマット仕上げを行った例であ
る。このように、本実施の形態における付加情報とし
て、表面の仕上げ状態等の情報を記録する場合には、部
分的に表面の仕上げ状態を変化させるようなものも適用
される。
【0044】更に、以上で挙げたような付加情報の他に
も、本実施の形態における付加情報として、バーコード
情報等も含まれる。また、本実施の形態における付加情
報としては、上記で挙げた各例を混合して記録するよう
なものも含まれる。例えば、図11で示したようなマッ
ト仕上げを行うと共に、図9で示したような日付情報等
の文字情報を同時に記録するようにしてもよい。
【0045】次に、図1ないし図5の構成図を参照しつ
つ、図13および図14の流れ図に従って、本実施の形
態に係る画像記録装置1の動作説明を行う。なお、以下
の説明は、本実施の形態に係る情報記録装置および情報
記録方法の説明を兼ねている。
【0046】画像記録装置1では、まず、図示しない電
源供給手段から電源が供給され、装置が起動した後に、
I/F部71に各種ビデオ機器や情報端末機器等からの
画像データが入力されると共に(ステップS101)、
入力部77から記録すべき付加情報の入力(記録すべき
付加情報の全てまたは部分的な情報の入力)がなされる
と(ステップS102)、感熱記録媒体10へ実質的な
画像記録を行う前の前処理が行われる。すなわち、画像
記録装置1の制御系においては、CPU部76の制御の
下で、まず、メモリ部72が、入力された画像データを
一時的に記憶すると共に、画像処理部73が、メモリ部
72に記憶された画像データに対してカラー調整、マス
キング処理、γ処理等の各種画像処理を施す。
【0047】一方、画像記録装置1の内部の機械的動作
として、給紙カセット20に収納された状態(図1)の
画像記録媒体10を画像記録部のプラテンローラ30に
まで供給するための供給処理が行われる(ステップS1
03)。すなわち、まず、図2に示したように、給紙カ
セット20の底部に配置された給紙用アーム21が、給
紙カセット20に収容された感熱記録媒体10を上方に
持ち上げると共に、供給ローラ22,23および搬送ロ
ーラ24が、給紙用アーム21によって上部に持ち上げ
られた感熱記録媒体10をプラテンローラ30側に導く
ための処理を行う。また、このとき、供給ガイド26に
より感熱記録媒体10の先端が、プラテンローラ30の
表面に設けられたチャック31に案内されると共に、チ
ャック31が感熱記録媒体10の先端部分を挟持する。
このようにしてチャック31に挟持された感熱記録媒体
10は、更に、プラテンローラ30が回転することによ
り、プラテンローラ30の表面に巻き付けられる。
【0048】上記のように、I/F部71に画像データ
が入力されると共に、入力部77から付加情報の入力が
なされ、画像記録を行う前の所定の前処理が行われる
と、次に、感熱記録媒体10に対して実質的な画像記録
処理が行われる(ステップS104)。すなわち、図3
に示したように、画像記録装置1の内部の機械的動作と
して、カム機構50の作用により、第1のアーム41に
取り付けられたサーマルヘッド40が、プラテンローラ
30に巻き付けられた感熱記録媒体10に当接し、この
当接したサーマルヘッド40により画像データに応じた
熱エネルギが印加されて感熱記録媒体10に画像記録が
行われる。
【0049】図14は、ステップS104において行わ
れる画像記録処理を詳細に説明するための流れ図であ
る。この図に示したように、ステップS104での実質
的な画像記録処理においては、まず、画像記録装置1
は、入力された画像データのうちイエロー色に対応する
部分を発色するための発色処理を行う(ステップS20
1)。より具体的には、チャック31に挟持された感熱
記録媒体10がプラテンローラ30に巻き付けられるよ
う回転したその第1回目の回転時において、サーマルヘ
ッド40が、イエロー発色層14を発色するための熱エ
ネルギを感熱記録媒体10に対して印加することにより
発色処理を行う。このとき、図5に示した装置の制御系
においては、CPU部76が、内部の記憶メモリに記憶
した感熱記録媒体10における各色ごとの熱エネルギと
発色濃度とに関する情報に基づいて、入力された画像デ
ータのうちイエロー色に対応する部分を発色するための
熱エネルギが感熱記録媒体10に印加されるよう、ヘッ
ド制御部74を介してサーマルヘッド40を制御する。
【0050】また、プラテンローラ30の第1回目の回
転時において、イエロー色用光源33Yが、イエローの
発色がなされた直後の感熱記録媒体10に対して、例え
ば、波長420nmの光を発し、イエロー色の定着処理
を行う(ステップS202)。このとき、図5に示した
装置の制御系においては、CPU部76が、光源制御部
75を介してイエロー色用光源33Yを制御し、所定の
タイミングでイエロー色用光源33Yからイエロー色定
着用の光が発せられるようにする。
【0051】次に、プラテンローラ30の2回目の回転
が行われると、画像記録装置1は、入力された画像デー
タのうちマゼンタ色に対応する部分を発色するための発
色処理を行う(ステップS203)。この発色処理は、
サーマルヘッド40が、マゼンタ発色層13を発色する
ための熱エネルギを感熱記録媒体10に対して印加する
ことにより行う。このとき、図5に示した装置の制御系
においては、CPU部76が、内部の記憶メモリに記憶
した感熱記録媒体10における熱エネルギと発色濃度と
に関する情報に基づいて、入力された画像データのうち
マゼンタ色に対応する部分を発色するための熱エネルギ
が感熱記録媒体10に印加されるよう、ヘッド制御部7
4を介してサーマルヘッド40を制御する。
【0052】また、プラテンローラ30の第2回目の回
転時において、マゼンタ色用光源33Mが、マゼンタの
発色がなされた直後の感熱記録媒体10に対して、例え
ば、波長365nmの光を発し、マゼンタ色の定着処理
を行う(ステップS204)。このとき、図5に示した
装置の制御系においては、CPU部76が、光源制御部
75を介してマゼンタ色用光源33Mを制御し、所定の
タイミングでマゼンタ色用光源33Mからマゼンタ色定
着用の光が発せられるようにする。
【0053】上記のように、イエローおよびマゼンタ色
の発色定着処理を行った後、プラテンローラ30の第3
回目の回転時において、画像記録装置1は、入力された
画像データのうちシアン色に対応する部分を発色するた
めの発色処理を行う(ステップS205)。この発色処
理は、サーマルヘッド40が、シアン発色層12を発色
するための熱エネルギを感熱記録媒体10に対して印加
することにより行う。このとき、図5に示した装置の制
御系においては、CPU部76が、内部の記憶メモリに
記憶した感熱記録媒体10における熱エネルギと発色濃
度とに関する情報に基づいて、入力された画像データの
うちシアン色に対応する部分を発色するための熱エネル
ギが感熱記録媒体10に印加されるよう、ヘッド制御部
74を介してサーマルヘッド40を制御する。
【0054】以上のようにして、ステップS201から
S205までの処理を行うことで、画像の実質的な記録
処理が終了すると、次に、画像記録装置1は、図13に
示したように、感熱記録媒体10に光沢性を用いた付加
情報の記録を行うための処理に移行する(ステップS1
05)。この付加情報の記録処理は、シアン色の発色処
理を行った後のプラテンローラ30の第4回目の回転時
において、サーマルヘッド40が、入力部77から入力
された付加情報に対応した熱エネルギと所定の圧力とを
感熱記録媒体10に印加することにより行う。このと
き、図5に示した装置の制御系においては、CPU部7
6が、内部の記憶メモリに記憶した感熱記録媒体10に
おける熱エネルギと光沢度とに関する情報に基づいて、
入力部77から入力された付加情報に対応した2次元的
な熱エネルギ分布を求め、画像記録後の感熱記録媒体1
0の画像記録面に、その求めた熱エネルギが印加される
よう、ヘッド制御部74を介してサーマルヘッド40を
制御する。また、サーマルヘッド40によって印加する
所定の圧力としては、例えば、感熱記録媒体10が21
0mm幅のA4サイズの大きさであった場合には、幅方
向あたり10kgの圧力を印加する。この場合、局部的
な圧力は、約48g/mmとなる。
【0055】上記のように、情報記録処理を行うと、次
に、画像記録装置1は、感熱記録媒体10を排出するた
めの排出処理を行う(ステップS106)。この排出処
理としては、図4に示したように、まず、カム機構50
の作用により、第1のアーム41に取り付けられたサー
マルヘッド40が、プラテンローラ30に巻き付けられ
た感熱記録媒体10から離れるようにすると共に、プラ
テンローラ30を回転しつつ、感熱記録媒体10の先端
部を挟持しているチャック31が排出ガイド63の直前
において解除されるようにする。そして、排出ガイド6
3がプラテンローラ30側に回転移動することで、プラ
テンローラ30に巻き付けられた感熱記録媒体10を排
出口60側に導き、更に、この排出ガイド63により排
出口60側に導かれた感熱記録媒体10を排出ローラ6
1,62および搬送ローラ24により搬送して、排出口
60に排出する。このように排出処理を行うことで、装
置全体の処理は終了する。
【0056】以上説明したように、本実施の形態に係る
画像記録装置1によれば、画像記録が行われた後の感熱
記録媒体10の画像記録面に、付加情報に応じた2次元
的な光沢性の変化が表れるような熱エネルギを印加する
ようにしたので、ラミネーション機構等を用いることな
く、簡単な構成で、低コストでありながら、光沢性を有
効に利用して、主体となる記録画像に大きな影響を与え
ることなく付加情報を記録することができる。
【0057】また、本実施の形態に係る画像記録装置1
によれば、付加情報の記録用の熱エネルギ印加手段およ
び圧力印加手段を、画像記録用のサーマルヘッド40と
併用するようにしたので、印加熱エネルギの正確な制御
を行うことができ、必要以上に熱エネルギを加えてしま
う虞も少ないので、必要以上に電力を消費してしまうこ
ともなく、光沢性の正確な制御を行うことができる。ま
た、付加情報記録用の新たな構成手段を付加する必要が
ないので、より低コストで実施できるという効果もあ
る。
【0058】[第2の実施の形態]上記第1の実施の形
態では、CPU部76の内部の記憶メモリに付加情報を
記憶するようにしたが、例えば複雑なロゴ、トレードマ
ークのような画像情報等を付加情報として記録する場合
には、メモリに記憶するデータ量が大きくなるため、別
途付加情報を記憶するための専用のメモリを設けること
が望ましい。
【0059】図15は、本発明の第2の実施の形態に係
る画像記録装置の構成を示す制御系のブロック図であ
る。なお、上記第1の実施の形態に係る画像記録装置1
と同様の構成を有する部分については同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0060】この図に示したように、本実施の形態に係
る画像記録装置においては、画像データを記憶するため
の画像メモリ部72aを設けると共に、付加情報を記憶
するための付加情報メモリ部72bが画像メモリ部72
aに対して並列に接続されて設けられている。また、本
実施の形態に係る画像記録装置においては、I/F部7
1より、画像データと付加情報が入力されるようになっ
ている。
【0061】このような構成を採ることにより、I/F
部71より、画像データと共に外部から入力された付加
情報は、付加情報メモリ部72bに一時的に記憶され
る。そして、感熱記録媒体10への画像記録が行われた
後に、CPU部76によって、付加情報メモリ部72b
に記憶された付加情報が読み出され、この読み出された
付加情報に対応した光沢性の変化が表れるような熱エネ
ルギがヘッド制御部74を介してサーマルヘッド40を
制御することにより印加される。
【0062】なお、外部から画像データおよび付加情報
を画像記録装置に送る方法としては、画像記録面の全面
に対応した各色ごとの画像データおよび付加情報を面順
次に送る方法や、画像記録面の各画素に対応した各色ご
との画像データおよび付加情報を点順次に送信する方法
等がある。
【0063】以上説明したようにように、本実施の形態
に係る画像記録装置によれば、付加情報を記憶するため
の専用の付加情報メモリ部72bを別途設けるようにし
たので、より複雑な任意の付加情報の記録が容易に記録
可能となる。
【0064】なお、本実施の形態におけるその他の構
成、動作および効果は上記第1の実施の形態と同様であ
る。
【0065】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記各実
施の形態では、感熱記録媒体10として、シアン、マゼ
ンタおよびイエローに発色する3つの発色層が積層した
フルカラー対応の記録媒体を利用した例について述べた
が、本発明は、これに限定されず、他の多色用の記録媒
体を利用する場合や、例えばシアンのみに発色するよう
な単色用の感熱記録媒体に対しても適用することが可能
である。
【0066】また、上記各実施の形態では、感熱記録媒
体10が図8で示されるような光沢特性を有しているこ
とに基づいて、CPU部76が、付加情報に応じた2次
元的な光沢性の変化が表れるような熱エネルギが感熱記
録媒体10に印加されるよう、サーマルヘッド40の制
御を行ったが、図8で示される特性とは異なる光沢特性
を有する感熱記録媒体を利用した場合にも本発明は当然
適用できる。この場合には、その感熱記録媒体に特有の
光沢特性に基づいて、CPU部76が、付加情報に応じ
た2次元的な光沢性の変化が表れるような熱エネルギが
感熱記録媒体10に印加されるよう、サーマルヘッド4
0の制御を行う。このように、感熱記録媒体に特有の光
沢特性に基づいてサーマルヘッド40の制御を行うこと
により、各種の感熱記録媒体に対応して付加情報に応じ
た光沢性を与えることができる。
【0067】また、本発明は、バーコード情報等の光学
的に読み取り可能な付加情報を感熱記録媒体10に記録
することにより、付加情報を光学的に読み取るようなシ
ステムにおいて利用することもできる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の情
報記録装置、請求項2もしくは3記載の画像記録装置ま
たは請求項4記載の情報記録方法によれば、画像記録が
行われた後の感熱記録媒体の画像記録面に、熱エネルギ
および所定の圧力を印加すると共に、印加する熱エネル
ギを制御することによって、画像記録が行われた後の画
像記録面上に、画像記録面における2次元的な光沢性の
変化によって付加情報を記録するようにしたので、簡単
な構成で、主体となる記録画像に大きな影響を与えるこ
となく感熱記録媒体に付加情報を記録することができる
という効果を奏する。
【0069】特に、請求項3記載の画像記録装置によれ
ば、画像記録手段、熱エネルギ印加手段および圧力印加
手段を共通のサーマルヘッドにより実現可能な構成にし
たので、請求項2記載の画像記録装置の効果に加え、印
加熱エネルギの正確な制御を行うことができ、必要以上
に熱エネルギを加えてしまう虞や必要以上に電力を消費
してしまう虞も少なく、付加情報記録用の新たな構成手
段を付加する必要がないので、より簡単な構成で実施で
きるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
の概略構成を示す初期状態における断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
の概略構成を示すと共に、感熱記録媒体を供給する段階
の状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
の概略構成を示すと共に、感熱記録媒体へ画像を記録す
る段階の状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
の概略構成を示すと共に、感熱記録媒体を排出する段階
の状態を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
において利用される感熱記録媒体の概略構造を示す断面
図である。
【図7】図6における感熱記録媒体の発色特性を示す特
性図である。
【図8】図6における感熱記録媒体の光沢特性を示す特
性図である。
【図9】感熱記録媒体に記録する付加情報の一例を示す
説明図である。
【図10】感熱記録媒体に記録する付加情報の他の例を
示す説明図である。
【図11】感熱記録媒体に記録する付加情報の更に他の
例を示す説明図である。
【図12】感熱記録媒体に記録する付加情報のもう一つ
の他の例を示す説明図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装
置の動作を示す流れ図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装
置の動作を示す流れ図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る画像記録装
置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…画像記録装置、10…感熱記録媒体、11…支持
体、12…シアン発色層、13…マゼンタ発色層、14
…イエロー発色層、15…保護層、20…給紙カセッ
ト、30…プラテンローラ、33…定着用光源、33Y
…イエロー色用光源、33M…マゼンタ色用光源、40
…サーマルヘッド、50…カム機構、60…排出口、7
1…I/F部、72…メモリ部、72a…画像メモリ
部、72b…付加情報メモリ部、73…画像処理部、7
4…ヘッド制御部、75…光源制御部、76…CPU
部、77…入力部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加えられる熱エネルギに応じて少なくと
    も一つの色に発色する画像記録用の感熱記録媒体に記録
    画像とは異なる付加情報を記録する情報記録装置であっ
    て、 画像記録が行われた後の前記感熱記録媒体の画像記録面
    に、熱エネルギを印加する熱エネルギ印加手段と、 この熱エネルギ印加手段によって熱エネルギが印加され
    た前記画像記録面に、所定の圧力を印加する圧力印加手
    段と、 画像記録が行われた後の前記画像記録面上に、画像記録
    面の2次元的な光沢性の変化によって付加情報が記録さ
    れるように、前記熱エネルギ印加手段によって印加され
    る熱エネルギを制御する制御手段とを備えたことを特徴
    とする情報記録装置。
  2. 【請求項2】 加えられる熱エネルギに応じて少なくと
    も一つの色に発色する感熱記録媒体に対して、記録すべ
    き画像に応じた熱エネルギを印加することによって画像
    を記録する画像記録手段と、 この画像記録手段によって画像記録が行われた後の前記
    感熱記録媒体の画像記録面に、熱エネルギを印加する熱
    エネルギ印加手段と、 この熱エネルギ印加手段によって熱エネルギが印加され
    た前記画像記録面に、所定の圧力を印加する圧力印加手
    段と、 画像記録が行われた後の前記画像記録面上に、画像記録
    面の2次元的な光沢性の変化によって付加情報が記録さ
    れるように、前記熱エネルギ印加手段によって印加され
    る熱エネルギを制御する制御手段とを備えたことを特徴
    とする画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記画像記録手段、熱エネルギ印加手段
    および圧力印加手段は、共通のサーマルヘッドを有する
    ことを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 加えられる熱エネルギに応じて少なくと
    も一つの色に発色する画像記録用の感熱記録媒体に記録
    画像とは異なる付加情報を記録する情報記録方法であっ
    て、 画像記録が行われた後の前記感熱記録媒体の画像記録面
    に、熱エネルギおよび所定の圧力を印加すると共に、印
    加する熱エネルギを制御することによって、画像記録が
    行われた後の前記画像記録面上に、画像記録面における
    2次元的な光沢性の変化によって付加情報を記録するこ
    とを特徴とする情報記録方法。
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