JP2006231693A - 印字装置の制御パラメータ設定方法、印字検査装置の制御パラメータ設定方法、印字検査方法、印字装置、及び、印字検査装置 - Google Patents
印字装置の制御パラメータ設定方法、印字検査装置の制御パラメータ設定方法、印字検査方法、印字装置、及び、印字検査装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 プレプリント紙に視認される余計な情報を印字することなく、プレプリント紙や印字に関する情報を印字検査装置や印字装置へ取り込んで、印字検査装置、印字装置の設定変更や印字検査装置で検査した画像に対応する用紙の特定ができる方法及び装置を提供する。
【解決手段】 プレプリント紙Pの帳票フォーマットFにカーボンブラックを含まないYMブラックで網点画像の領域Aを形成し、この領域Aにカーボンブラックで各種情報を印字する。印字装置や印字検査装置で、赤外光を用いて画像読取りを行い、情報を読込む。そして、読込んだ情報に基づいて、印字装置や印字検査装置の制御パラメータを設定したり、印字結果に対応する用紙の特定等を行う。
【選択図】 図6
【解決手段】 プレプリント紙Pの帳票フォーマットFにカーボンブラックを含まないYMブラックで網点画像の領域Aを形成し、この領域Aにカーボンブラックで各種情報を印字する。印字装置や印字検査装置で、赤外光を用いて画像読取りを行い、情報を読込む。そして、読込んだ情報に基づいて、印字装置や印字検査装置の制御パラメータを設定したり、印字結果に対応する用紙の特定等を行う。
【選択図】 図6
Description
本発明は、記録媒体に印字する印字装置の制御パラメータを設定する方法、印字装置によって記録媒体に印字された印字結果を検査する印字検査装置の制御パラメータを設定する方法、印字装置によって記録媒体に印字された印字結果を検査する印字検査方法、記録媒体に印字する印字装置、及び、印字装置によって記録媒体に印字された印字結果を検査する印字検査装置に関する。
請求書や預金明細書等の帳票フォーマットが予め印刷されたプレプリント紙に、金額や口座番号などの各種の情報を印字する印字装置が知られているが、請求書や預金明細書等に、他の人の請求金額や預金明細等が謝って印字されていたり、印字ミスがあったりすると問題になるので、この印字装置による印字結果は印字検査装置によって検査されている。ここで、印字装置による印字結果に対して高い信頼性を保証しなければならないので、印字検査装置には高精度な検査能力が要求される。また、印字装置にも印字ミスが発生しない高精度な印字、用紙搬送の性能が要求される。
このため、プレプリント紙の種類や印字データの位置や大きさ等の属性に応じて、印字結果検査装置の画像読取りに関する制御パラメータを変更したり、印字装置の検査領域を検査し易い領域に変更したり、また、印字装置の印字や用紙搬送に関する制御パラメータを変更したりすることが可能なシステム、印字検査装置で取込んで検査した画像に対応する用紙を容易に特定できるシステムが要求されている。この要求に応えるためには、プレプリント紙の種類や印字データの属性等の情報を、印字検査装置や印字装置に送信する必要がある。これは、プレプリント紙に情報を印字し、この情報を印字検査装置や印字装置側で読取るようにすることで可能になる。しかしながら、請求書や預金明細書等に、金額や口座番号等以外の余計な情報が印字されていることは望ましくないとの要求がある。
ところで、有価証券等の偽造防止や証明書等の原本性保証等のために、イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を混ぜ合わせた赤外光吸収色素を含まないYMCブラックの網点画像を印刷し、その網点画像の中に、赤外光吸収色素を含むカーボンブラックの模様を印字し、赤外光を用いた画像読取り装置によって模様を読取る方法が考案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、印字されたカーボンブラックの模様は、可視光下では周囲のYMCブラックの網点画像と識別不能となり、赤外光を用いた画像読取り装置によるとカーボンブラックの模様のみが視認可能となる。
この方法によると、請求書や預金明細書等の帳票フォーマットの中に、画像読取り装置で読取り可能な不可視情報を埋め込むことが可能となる。
特開2003−136828号公報
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、記録媒体に視認される余計な情報を印字することなく、記録媒体や印字に関する情報を印字検査装置や印字装置へ取り込んで、印字検査装置、印字装置の設定変更や印字検査装置で取込んで検査した画像に対応する用紙の特定ができる方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の印字装置の制御パラメータ設定方法は、記録媒体に印字する印字装置の制御パラメータを設定する印字装置の制御パラメータ設定方法であって、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に前記制御パラメータの設定に関する制御情報をカーボンブラックで印字する制御情報印字ステップと、前記制御情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された前記制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取りステップと、前記制御情報読取りステップにおいて読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定する制御パラメータ設定ステップと、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の印字装置の制御パラメータ設定方法では、制御情報印字ステップにおいて、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に印字装置の制御パラメータに関する制御情報をカーボンブラックで印字する。そして、制御情報読取りステップにおいて、制御情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された識別情報を、赤外光を用いて読取る。これによって、視認される余計な情報を記録媒体に印字することなく、また、記録媒体の情報を予め印字装置に登録しておくことなく、印字装置の制御パラメータを設定するための情報を、印字装置に読込ませることができる。
そして、制御パラメータ設定ステップにおいて、制御情報読取りステップにおいて読取られた制御情報に基づいて、印字装置の制御パラメータを変更する。これによって、常に印字装置の制御パラメータを最適化できるので、印字ミスの発生を抑制できる。
請求項2に記載の印字装置の制御パラメータ設定方法は、請求項1に記載の印字装置の制御パラメータ設定方法であって、前記制御パラメータが、印字に関する制御パラメータと、記録媒体の搬送に関する制御パラメータの少なくとも一方であることを特徴とする。
請求項2に記載の印字装置の制御パラメータ設定方法では、制御パラメータ設定ステップにおいて、制御情報読取りステップにおいて読取られた制御情報に基づいて、印字に関する制御パラメータと、記録媒体の搬送に関する制御パラメータの少なくとも一方が、設定される。これによって、記録媒体の種類に応じた最適な印字条件で記録媒体に印字し、記録媒体の種類に応じた最適な条件で記録媒体を搬送することが可能となるので、印字ミスを低減できる。
請求項3に記載の印字検査装置の制御パラメータ設定方法は、印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査装置の制御パラメータを設定する印字検査装置の制御パラメータ設定方法であって、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に前記制御パラメータの設定に関する制御情報をカーボンブラックで印字する制御情報印字ステップと、前記制御情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された前記制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取りステップと、前記制御情報読取りステップにおいて読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定する制御パラメータ設定ステップと、を有することを特徴とする。
請求項3に記載の印字検査装置の制御パラメータ設定方法では、制御情報印字ステップにおいて、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に印字検査装置の制御パラメータに関する制御情報をカーボンブラックで印字する。そして、制御情報読取りステップにおいて、制御情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された制御情報を、赤外光を用いて読取る。これによって、視認される余計な情報を記録媒体に印字することなく、また、記録媒体や印字の情報を予め印字検査装置に登録しておくことなく、印字検査装置の制御パラメータを設定するための情報を、印字検査装置に読込ませることができる。
そして、制御パラメータ設定ステップにおいて、制御情報読取りステップにおいて読取られた制御情報に基づいて、印字検査装置の制御パラメータを変更する。これによって、常に印字検査装置の制御パラメータを最適化できるので、検査ミスの発生を抑制できる。
請求項4に記載の印字検査装置の制御パラメータ設定方法は、請求項3に記載の印字検査装置の制御パラメータ設定方法であって、前記制御パラメータが、記録媒体の画像読取りに関する制御パラメータと、記録媒体の検査領域に関する制御パラメータの少なくとも一方であることを特徴とする。
請求項4に記載の印字検査装置の制御パラメータ設定方法では、制御パラメータ設定ステップにおいて、制御情報読取りステップにおいて読取られた制御情報に基づいて、記録媒体の画像読取りに関する制御パラメータと、記録媒体の検査領域に関する制御パラメータの少なくとも一方が、設定される。これによって、記録媒体や印字の種類に応じた最適な条件で記録媒体の画像を読取り、また、記録媒体の種類や印字範囲等に応じて記録媒体の検査領域を最適化することが可能となるので、検査ミスを低減できる。
請求項5に記載の印字検査方法は、印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査方法であって、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に識別情報をカーボンブラックで印字する識別情報印字ステップと、前記識別情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された前記識別情報を、赤外光を用いて読取る識別情報読取りステップと、記録媒体の印字結果を検査する印字検査ステップと、前記識別情報読取りステップにおいて読取られた前記識別情報を、前記印字検査ステップにおいて検査された検査結果に対応させて記憶する記憶ステップと、を有することを特徴とする。
請求項5に記載の印字検査方法では、制御情報印字ステップにおいて、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に識別情報をカーボンブラックで印字する。そして、識別情報読取りステップにおいて、識別情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された識別情報を、赤外光を用いて読取る。
そして、印字検査ステップにおいて記録媒体の印字結果が検査されると、記憶ステップにおいて、識別情報読取りステップにおいて読取られた識別情報を、印字検査ステップにおいて検査された検査結果に対応させて記憶する。これによって、印字検査ステップにおいて検査された画像の検査結果に対応する用紙を容易に特定できる。
請求項6に記載の印字装置は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される記録媒体に印字する印字手段と、前記搬送手段と前記印字手段の少なくとも一方の制御パラメータを設定する制御パラメータ設定手段と、を備える印字装置であって、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された前記制御パラメータの設定に関する制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取り手段を有し、前記制御パラメータ設定手段が、前記制御情報読取り手段によって読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定することを特徴とする。
請求項6に記載の印字装置では、搬送手段によって搬送される記録媒体に対して、印字手段が印字を行う。この印字装置では、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で形成された領域に、印字装置の制御パラメータに関する制御情報がカーボンブラックで印字された記録媒体が、搬送手段によって搬送されると、不可視の制御情報が、制御情報読取り手段によって赤外光を用いて読取られる。そして、制御パラメータ制御手段が、制御読取り手段によって読取られた制御情報に基づいて、搬送手段と印字手段の少なくとも一方の制御パラメータを設定する。
これによって、記録媒体の種類に応じた最適な印字条件で記録媒体に印字し、記録媒体の種類に応じた最適な条件で記録媒体を搬送することが可能となるので、印字ミスを低減できる。
請求項7に記載の印字検査装置は、印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査手段と、前記印字検査手段の制御パラメータを設定する制御パラメータ設定手段と、を備える印字検査装置であって、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された前記制御パラメータの設定に関する制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取り手段を有し、前記制御パラメータ設定手段が、前記制御情報読取り手段によって読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定することを特徴とする。
請求項7に記載の印字検査装置では、印字装置によって印字された記録媒体の印字結果が、印字検査手段によって検査される。この印字検査装置では、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された印字検査装置の制御パラメータに関する制御情報が、制御情報読取り手段によって赤外光を用いて読取られる。そして、制御パラメータ設定手段が、制御情報読取り手段によって読取られた制御情報に基づいて、印字検査手段の制御パラメータを設定する。
これによって、記録媒体や印字の種類に応じた最適な条件で記録媒体の画像を読取り、また、記録媒体の種類や印字範囲等に応じて記録媒体の検査領域を最適化すること等が可能となるので、検査ミスを低減できる。
請求項8に記載の印字検査装置は、印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査手段と、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された識別情報を、赤外光を用いて読取る識別情報読取り手段と、前記識別情報読取り手段によって読取られた前記識別情報を、前記印字検査手段によって検査された検査結果に対応させて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とする。
請求項8に記載の印字検査装置では、印字装置によって印字された記録媒体の印字結果が、印字検査手段によって検査される。この印字検査装置では、カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された識別情報が、識別情報読取り手段によって赤外光を用いて読取られる。そして、記憶手段が、識別情報読取り手段によって読取られた識別情報を、印字検査手段によって検出された印字結果に対応させて記憶する。
これによって、印字検査手段において検査された画像の検査結果に対応する用紙を容易に特定できる。
本発明は上記構成にしたので、視認される余計な情報を記録媒体に印字することなく、記録媒体や印字に関する情報を印字検査装置や印字装置へ取り込んで、印字検査装置、印字装置の設定変更や印字検査装置で検査した画像に対応する用紙の特定ができる方法及び装置を提供できる。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、印字装置10は、電子写真方式を用いたレーザビームプリンタで、請求書や料金明細書等の帳票フォーマットFが予め印刷されたプレプリント紙P(図2参照)に、金額や口座番号等の情報の印字L1を行うものである。この印字装置10は、上面に液晶表示パネル等の表示部62が設けられており、内部には、プレプリント紙Pが装填される給紙カセット20と、プレプリント紙Pに所望の画像を印字するための画像形成部14と、プレプリント紙P上に印字された画像を定着させる定着装置12と、プレプリント紙Pを搬送するための搬送ロール18を具備した用紙搬送系と、印刷装置10全体の動作を司るコントロールユニット80とが設けられている。
この印字装置10では、まず、画像形成部14で感光体ベルト16上にトナー像が形成され、このトナー像が、搬送ロール18によって給紙カセット20から転写部22へ搬送されたプレプリント紙Pに転写される。そして、トナー像が転写されたプレプリント紙Pが、転写部22の搬送方向下流側で定着装置12によって加圧、加熱されてトナー像がプレプリント紙Pに定着され、排紙ロール24によってスタッカ26へ排紙される。
また、プレプリント紙Pの表裏両面に印字を行う場合には、定着装置12の搬送方向下流側の搬送経路が切替えられて、表面にトナー像が定着されたプレプリント紙Pが、表裏を反転するための裏面搬送路28へ搬送される。そして、表裏を反転されたプレプリント紙Pは、搬送ベルト29によって転写部22の搬送方向上流側へ搬送され、搬送ロール18によって再び転写部22へ搬送されて感光体ベルト16から裏面にトナー像を転写される。そして、プレプリント紙Pは、定着装置12を通過して裏面にトナー像を定着され、排紙ロール24によってスタッカ26へ排紙される。
また、定着装置12の搬送方向下流側にはパージトレイ27が配設されており、搬送中に何らかの不具合が発生し、適切な印字処理を施すことができず、不要となったプレプリント紙Pが排出されて積載される。また、定着装置12の搬送方向下流側且つスタッカ26、パージトレイ27の搬送方向上流側には、印字検査装置60が配設されており、プレプリント紙Pの印字結果が検査される。
画像形成部14には、感光体ベルト16が設けられている。この感光体ベルト16は、上下方向に延出する搬送経路30に沿って配設された2本のロール31、32、ロール31、32の水平方向に配設された2本のロール34によって回転可能に張架され、上下左右に平坦面16A、16B、16C、16Dを形成されている。なお、上下の平坦面16A、16Bの方が左右の平坦面16C、16Dよりも長くなっている。
また、トナー像を感光体ベルト16の表面に形成するプリントエンジン36が、下側の平坦面16Bに沿って配設されている。プリントエンジン36は、感光体ベルト16の回転方向(図中矢印A方向)に順に配設された帯電器37、露光ヘッド38、現像器39を備える。帯電器37は、帯電コロトロンや帯電ロール等で、感光体ベルト16を一様に帯電する。また、露光ヘッド38は、LEDアレイや光走査装置(Raster Optical Scanner)等で、感光体ベルト16の帯電面を露光して感光体ベルト16上に画像データに基づいた静電潜像を形成する。また、現像器39は、トナーからなる1成分現像剤、或いはトナーやキャリアからなる2成分現像剤を収容しており、現像器39内で現像剤を攪拌しながら現像ロール39Aに搬送する。そして、現像器39は、現像ロール39Aに現像バイアスを印加されて現像ロール39Aから感光体ベルト16の静電潜像上へトナーを移動させる。これによって、感光体ベルト16上の静電潜像がトナーで可視化される。
そして、感光体ベルト16の転写部22に面した平坦面16Dに面して転写コロトロン42が配設されている。この転写コロトロン42は、搬送経路を挟んで平坦面16Dに面しており、プレプリント紙Pの裏面に向けて放電し、プレプリント紙Pの裏面にトナー電荷と逆極性の電荷を与えて、感光体ベルト16上のトナー像をプレプリント紙Pへ転写する。
また、感光体ベルト16の平坦面16Cに面して、クリーナブレードやクリーナロール等のクリーニング機構44(クリーナブレードを図示)が配設されている。このクリーニング機構44は、転写部22でプレプリント紙Pに転写されずに感光体ベルト16上に残留した未転写残留トナーを感光体ベルト16から除去する。
そして、転写部22の搬送方向下流側に配設された定着装置12は、プレプリント紙Pの転写面に接触して回転するヒートロール46、プレプリント紙Pを間においてヒートロール46に圧接され、プレプリント紙Pの裏面に接触して回転する加圧ロール48を備え、ヒートロール46と加圧ロール48とで定着ニップNが形成されている。ヒートロール46の内部にはハロゲンランプ等のヒーターランプ50が配設されており、ヒートロール46の表面が加熱されている。このため、トナー像が転写されたプレプリント紙Pが定着ニップNを通過する際に、プレプリント紙Pが加熱、加圧され、記録媒体上のトナーが溶融してプレプリント紙Pに定着される。
また、定着装置12には、離型剤供給装置13が備えられている。この離型剤供給装置13は、ヒートロール46の表面に接触したドナーロール52、シリコンオイル等の離型剤を貯留したタンク54、ドナーロール52、タンク54内の離型剤にスポンジ等の吸収体を介して接触したメタリングロール56を備える。
メタリングロール56の表面には、メタリングブレード(図示省略)が接触している。このメタリングブレードは、所定の圧力でメタリングロール56の表面に接触し、メタリングロール56の表面上の離型剤をミクロンオーダーの精度で所定の厚みに規制(計量)している。
そして、メタリングロール56の表面上で所定の厚みとされた離型剤がドナーロール52によってヒートロール46の表面へ搬送され、ヒートロール46の表面上に、所定の厚みの離型剤の層が形成される。これによって、定着ニップNにおいて、プレプリント紙P上のトナーのヒートロール46の表面からの剥離性が向上されるので、定着不良やトナーの定着オフセットを防止できる。
また、図1に示すように、給紙カセット20には、プレプリント紙Pにカーボンブラックで印字された情報を赤外光を用いて読取るセンサ82が設けられている。このセンサ82の出力は、図示しないA/D変換器を介してコントロールユニット80に接続されている。
また、図3に示すように、印字検査装置60は、プレプリント紙Pの画像を読取る画像読取り部64と、画像の仕上り状態を判定する仕上り判定ユニット66と、を備えている。図4に示すように、画像読取り部64は、赤外光をプレプリント紙Pに向けて射出するLEDアレイ70、赤外光を検出するCCDアレイ72、LEDアレイ74から射出されプレプリント紙Pによって反射された赤外光をCCDアレイ72に結像させる結像光学系76を備える。この画像読取り部64では、1回の読取りによりプレプリント紙Pの幅方向に渡って1ライン分の画像を読取って、読取った画像を示す画像信号を出力するようになっており、プレプリント紙Pが搬送されることにより、画像読取り部64による画像の読取り位置が移動することで、プレプリント紙P表面全体の画像読取りが可能となっている。
なお、本実施形態では、プレプリント紙Pの帳票フォーマットFがカーボンブラックを含まないイエロー、マゼンタ、シアンを混合したYMCブラックでプレプリントされており、このプレプリント紙Pにカーボンブラックで印字が行われるが、赤外光を用いて画像を読取る画像読取り部64では、カーボンブラックの印字のみが読取られ、YMCブラックの帳票フォーマットFは読取られない。
また、図3に示すように、画像読取り部64の出力は、図示しないA/D変換器を介して、仕上り判定ユニット66に接続されている。仕上り判定ユニット66には、画像読取り部64の読取り結果を示す画像信号がデジタル変換されて画像データとして入力される。
仕上り判定ユニット66は、実際に印字された画像を示す画像読取り部64の読取り結果の画像データ(以下、画像読取りデータ)を、本来印字されるべき画像を表す画像データと比較照合し、印字の仕上り状態、即ち、印字の適否を判定する。
また、コントロールユニット80には、表示部62、画像形成部14、定着装置12、印字検査装置60、及び、用紙搬送系を駆動する搬送系駆動部78が接続されている。コントロールユニット80は、これらの各部へ制御信号を送出して、印字装置10全体の動作を制御する。また、コントロールユニット80には、画像形成部14、印字検査装置60、及び、搬送系駆動部78の制御パラメータを設定する制御パラメータ設定部84と、印字検査装置60によって検査された検査結果を記憶する記憶部86とが設けられている。
また、図2(A)に示すように、本実施形態の印字装置10で金額や口座番号等の情報が印字されるプレプリント紙Pには、上述したように、YMCブラックで帳票フォーマットFが印刷されている。この帳票フォーマットFには網点画像の領域Aが形成されている。この領域Aには、プレプリント紙Pの種類や印字される情報(印字領域や文字の大きさ等)を識別可能で、画像形成部14や印字検査装置60や搬送系駆動部78の制御パラメータの設定に関する制御情報L1が、予めカーボンブラックで印字されている。しかし、この制御情報L1は、図2(B)に示すように、赤外光下では可視化されるが、図2(A)に示すように、可視光下ではYMCブラックとカーボンブラックは識別不能であるため不可視情報となる。
以下、印字装置10の動作について図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、印字装置10の電源がオンになると処理ルーチンが開始され、ステップ100へ進む。ステップ100では、プリントジョブを受信するまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ101へ進む。ステップ101では、センサ82によってプレプリント紙Pに印字された上記制御情報L1が読取られたか否かが判定され、肯定されるとステップ102へ否定されるとステップ103へ進む。
一方、ステップ102では、制御パラメータ設定部84が、ステップ101で読取られた識別情報L1で識別されるプレプリント紙Pの紙厚や紙質等の紙種、或いは糊付け部や穴の有無等の情報に応じて、画像形成部14、印字検査装置60、搬送系駆動部78の制御パラメータを設定する。例えば、プレプリント紙Pが特殊な紙である場合に画像形成部14の現像や転写のバイアスを変更したり、プレプリント紙Pの厚さに応じて搬送ガイド(図示省略)の位置の変更や搬送ロール18のトルクの変更を行ったりする。これによって、プレプリント紙Pの種類に応じた最適な印字条件で印字を行い、プレプリント紙Pの種類に応じた最適な条件で用紙搬送を行うこと等が可能となるので、印字ミスを低減できる。
また、画像読取り部64の画像読取りの解像度や明度を設定したり、印字領域に印字検査装置60の検査領域を設定したり、プレプリント紙Pに穴が空いている場合に印字検査装置60の検査領域を穴位置に設定したりする。なお、印字検査装置60の検査領域を穴位置に設定し、穴の検出の有無で、用紙の向きの適否を判定することが可能である。
次に、ステップ103では、用紙搬送系駆動部78が駆動されて給紙カセット20から画像形成部14へプレプリント紙Pが給紙されると共に、印字データに応じて、画像形成部14によってプレプリント紙Pに各種情報が印字される。ここでは、図6に示すように、料金書や預金明細書の金額や口座番号等の可視情報L3以外に、印字検査装置60による画像の検査結果に対応する用紙を特定するために必要な識別情報L2を、プレプリント紙Pの網点画像の領域Aにカーボンブラックで印字する。ここで、カーボンブラックの識別情報L2は、周囲のYMCブラックの網点画像の領域Aと識別不能となるため、不可視情報となる。
なお、図7(A)に示すように、個人の口座番号等の秘密情報L4が印字されている場合には、図7(B)に示すように、この秘密情報L4をYMCブラックの領域Bで塗潰すことで、秘密情報の漏洩を防止するという効果を発揮できる。
次に、ステップ104では、印字検査装置60の画像読取り部64からプレプリント紙Pの画像データが出力されるまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ105へ進む。そして、ステップ105では、印字検査装置60の印字判定ユニット66によってプレプリント紙Pの印字結果が判定される。
ここで、ステップ102において、プレプリント紙Pや印字の種類に応じて、画像読取り部64の制御パラメータや検査領域が最適化されており、検査ミスの発生が抑制されている。
次に、ステップ106では、印字判定ユニット66によって判定された判定結果が、画像読取り部64によって読取られた不可視の識別情報L2に対応されて記憶部86に記憶される。これによって、印字検査装置60によって検査された画像の検査結果に対応する用紙を容易に特定できる。
そして、ステップ107では、プリントジョブが終了するまで否定判定が繰り返されてステップ101へ戻り、肯定されると処理ルーチンを終了する。
なお、本実施形態では、プレプリント紙Pに予め制御情報L1を印字しておき、給紙カセット20に配設されたセンサ82で読取るようにしたが、制御情報L1は、印字装置10で印字し、印字検査装置60の画像読取り部64で読取っても良い。
また、本実施形態では、電子写真方式を用いた印字装置を例に取って本発明を説明したが、これに限らず、インクジェット式の印字装置等、他の印字装置にも本発明を適用可能である。
10 印字装置
60 印字検査装置
64 画像読取り部(制御情報読取り手段、識別情報読取り手段、印字検査手段)
66 印字判定ユニット(印字検査手段)
82 センサ(制御情報読取り手段)
84 制御パラメータ設定部(制御パラメータ設定手段)
86 記憶部(記憶手段)
P プレプリント紙(記録媒体)
60 印字検査装置
64 画像読取り部(制御情報読取り手段、識別情報読取り手段、印字検査手段)
66 印字判定ユニット(印字検査手段)
82 センサ(制御情報読取り手段)
84 制御パラメータ設定部(制御パラメータ設定手段)
86 記憶部(記憶手段)
P プレプリント紙(記録媒体)
Claims (8)
- 記録媒体に印字する印字装置の制御パラメータを設定する印字装置の制御パラメータ設定方法であって、
カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に前記制御パラメータの設定に関する制御情報をカーボンブラックで印字する制御情報印字ステップと、
前記制御情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された前記制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取りステップと、
前記制御情報読取りステップにおいて読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定する制御パラメータ設定ステップと、
を有することを特徴とする印字装置の制御パラメータ設定方法。 - 前記制御パラメータが、印字に関する制御パラメータと、記録媒体の搬送に関する制御パラメータの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の印字装置の制御パラメータ設定方法。
- 印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査装置の制御パラメータを設定する印字検査装置の制御パラメータ設定方法であって、
カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に前記印字検査装置の制御パラメータの設定に関する制御情報をカーボンブラックで印字する制御情報印字ステップと、
前記制御情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された前記制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取りステップと、
前記制御情報読取りステップにおいて読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定する制御パラメータ設定ステップと、
を有することを特徴とする印字検査装置の制御パラメータ設定方法。 - 前記制御パラメータが、記録媒体の画像読取りに関する制御パラメータと、記録媒体の検査領域に関する制御パラメータの少なくとも一方であることを特徴とする請求項3に記載の印字検査装置の制御パラメータ設定方法。
- 印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査方法であって、
カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色の領域を記録媒体に形成し、該領域に識別情報をカーボンブラックで印字する識別情報印字ステップと、
前記識別情報印字ステップにおいて記録媒体に印字された前記識別情報を、赤外光を用いて読取る識別情報読取りステップと、
記録媒体の印字結果を検査する印字検査ステップと、
前記識別情報読取りステップにおいて読取られた前記識別情報を、前記印字検査ステップにおいて検査された検査結果に対応させて記憶する記憶ステップと、
を有することを特徴とする印字検査方法。 - 記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される記録媒体に印字する印字手段と、
前記搬送手段と前記印字手段の少なくとも一方の制御パラメータを設定する制御パラメータ設定手段と、を備える印字装置であって、
カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された前記制御パラメータの設定に関する制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取り手段を有し、
前記制御パラメータ設定手段が、前記制御情報読取り手段によって読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定することを特徴とする印字装置。 - 印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査手段と、
前記印字検査手段の制御パラメータを設定する制御パラメータ設定手段と、
を備える印字検査装置であって、
カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された前記制御パラメータの設定に関する制御情報を、赤外光を用いて読取る制御情報読取り手段を有し、
前記制御パラメータ設定手段が、前記制御情報読取り手段によって読取られた前記制御情報に基づいて、前記制御パラメータを設定することを特徴とする印字検査装置。 - 印字装置によって印字された記録媒体の印字結果を検査する印字検査手段と、
カーボンブラックを含まず可視光下でカーボンブラックと識別不能な色で記録媒体に形成された領域に、カーボンブラックで印字された識別情報を、赤外光を用いて読取る識別情報読取り手段と、
前記識別情報読取り手段によって読取られた前記識別情報を、前記印字検査手段によって検査された検査結果に対応させて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とする印字検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005049290A JP2006231693A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | 印字装置の制御パラメータ設定方法、印字検査装置の制御パラメータ設定方法、印字検査方法、印字装置、及び、印字検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005049290A JP2006231693A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | 印字装置の制御パラメータ設定方法、印字検査装置の制御パラメータ設定方法、印字検査方法、印字装置、及び、印字検査装置 |
Publications (1)
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Family
ID=37039868
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2012020550A1 (en) * | 2010-08-09 | 2012-02-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Printing apparatus, method for controlling printing apparatus, and storage medium |
US9065938B2 (en) | 2012-03-22 | 2015-06-23 | Ricoh Company, Ltd. | Apparatus, system, and method of inspecting image, and recording medium storing image inspection control program |
-
2005
- 2005-02-24 JP JP2005049290A patent/JP2006231693A/ja active Pending
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