JPH1158333A - パルプビーズ及びパルプ成型体 - Google Patents

パルプビーズ及びパルプ成型体

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JPH1158333A
JPH1158333A JP22395097A JP22395097A JPH1158333A JP H1158333 A JPH1158333 A JP H1158333A JP 22395097 A JP22395097 A JP 22395097A JP 22395097 A JP22395097 A JP 22395097A JP H1158333 A JPH1158333 A JP H1158333A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用後の処理に際して、易焼却性を与えるた
め、パルプを主原料とし、紙製緩衝材として十分な強度
を有し、然も、優れた衝撃性能を有する新規なパルプビ
ーズ及びパルプ成型体を提供することを目的とする。 【解決手段】再生パルプを含めたパルプを粒状に加工し
たパルプビーズの表面に、少なくとも一層の樹脂コーテ
ィング層を設けたことを特徴とするパルプビーズ及びそ
のパルプビーズ同士を、相互に結合して、集合体とした
ことを特徴とするパルプ成型体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生パルプを含め
たパルプを粒状に成形し、その表面に樹脂をコーティン
グした樹脂コーティング層を設けたパルプビーズ、及び
そのビーズ同士を、相互に結合して、集合体としたパル
プ成型体に係わり、特に、使用後焼却処分しても、廃棄
物公害等を引き起こさないものであって、電化製品や食
品包装の緩衝材や、断熱材や防音材等の建材などに用い
ることができるパルプビーズ及びパルプ成型体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題への関心が大変高まって
おり、製品が廃棄されたときの易処理性、あるいはリサ
イクル性は商品設計において重要なポイントとなってい
る。発泡スチロールは、包装緩衝材や建材等に幅広く用
いられる。安価であり性能も優れているが、使用後焼却
処理を行うと高熱の発生による炉の損傷等が指摘され、
また埋立処理した場合は、分解性がなく嵩ばるため処理
場の不足を招く一因とも考えられている。一方、故紙を
リサイクルして用いた商品は、段ボール紙、再生紙等多
岐に渡っているが、その中でも緩衝材として用いられる
パルプモールドが注目を集めている。パルプモールド
は、再生パルプを原料として製造され、形状を工夫する
ことで緩衝力、強度を与えられるものであり、焼却、埋
立のいずれの処理も容易である。
【0003】しかし、パルプモールドは緩衝強度は十分
とはいえず、使用範囲は限定されたものであった。ま
た、緩衝材の設計と製造に専用の複雑な形状の金型を作
成する必要等があって、多大の労力と時間を要し、新し
い形状の試作、開発が困難であった。さらに、発泡スチ
ロールのように、緩衝材以外の用途に応用して用いるこ
とは難しく、成型性、加工性に問題があった。
【0004】また、パルプモールド以外の紙製緩衝材と
して、特開平6- 179469において、解繊した紙材
を毛玉状に結集して形成された粒体を、接着剤を介して
接着させた緩衝材が提案されている。しかし、この緩衝
材における構成単位であるパルプの粒体自体の強度は弱
く、多数の粒体をそのままで利用した、バラ緩衝材のよ
うな用途に用いることは困難であるという問題点があっ
た。また、成型体とする際に、接着剤を介在させる操作
において、粒体の変形や、紙粉の発生等が生じて操作性
が悪く、また、接着剤による粘性により、任意の形状の
型への投入は困難であるという問題点があった。この発
明における多数の粒体を、接着剤を介して結合して、集
合体とした成型体は、緩衝材としての強度を得るために
接着剤を介在させる操作で、パルプ粒体間の隙間を大量
の接着剤で埋める必要がある。従って、この様にして得
られた集合体とした成型体は、緩衝材として発泡スチロ
ールなどに比較し、衝撃吸収性が低下する問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑み、考案されたものである。すなわち、使用後の
処理に際しては、易焼却性を与えるため、パルプを主原
料とし、紙製緩衝材として十分な強度を有し、然も、優
れた衝撃性能を有する新規なパルプビーズ及びパルプ成
型体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は下記の手段に
よって解決できる。請求項1に係る発明は、再生パルプ
を含めたパルプを粒状に加工したパルプビーズの表面
に、少なくとも一層の樹脂コーティング層を設けたこと
を特徴とするパルプビーズである。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1記載のパ
ルプビーズにおいて、パルプ繊維の絡み合いの間に空隙
を有する構造を持つことを特徴とする。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1又は2記
載のパルプビーズにおいて、樹脂コーティング層の樹脂
が、水溶性増粘剤からなる水溶性樹脂または熱可塑性樹
脂であることを特徴とする。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項3記載のパ
ルプビーズにおいて、樹脂コーティング層の樹脂が、発
泡性中空粒子を混入した水溶性樹脂または熱可塑性樹脂
であることを特徴とする。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求
項4記載の何れかのパルプビーズにおいて、見かけ比重
が0.01から0.2の範囲であることを特徴とする。
【0011】請求項6に係る発明は、請求項1乃至5記
載の何れかのパルプビーズ同士を、相互に結合して、集
合体としたことを特徴とするパルプ成型体である。
【0012】請求項7に係る発明は、請求項6記載のパ
ルプ成型体において、パルプビーズ同士を、接着剤を介
して、相互に結合して、集合体としたことを特徴とす
る。
【0013】請求項8に係る発明は、請求項6記載のパ
ルプ成型体において、パルプビーズ同士を、少なくとも
一層の樹脂コーティング層のうち、最外層のコーティン
グ層を介して、相互に結合して、集合体としたことを特
徴とする。
【0014】請求項9に係る発明は、請求項8記載のパ
ルプ成型体において、最外層の樹脂コーティング層の樹
脂が、水溶性増粘剤からなる水溶性樹脂または発泡性中
空粒子を混入した該水溶性樹脂であることを特徴とする
パルプ成型体である。
【0015】請求項10に係る発明は、請求項8記載の
パルプ成型体において、最外層の樹脂コーティング層の
樹脂が、熱可塑性樹脂または発泡性中空粒子を混入した
該熱可塑性樹脂であることを特徴とするパルプ成型体で
ある。
【0016】請求項11に係る発明は、請求項6乃至1
0記載の何れかのパルプ成型体において、見かけ比重が
0.02から0.25の範囲であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、パルプビーズを構成する、主原料の、再生パルプ
を含むパルプとしては、針葉樹、または広葉樹を用いた
晒、または未晒であるクラフトパルプ、ソーダパルプ、
スルファイトパルプ、砕木パルプ、レファイナー砕木パ
ルプ、サーモメカニカルパルプ等のバージンパルプ、あ
るいは、故紙、古段ボール紙、古雑誌等に由来する再生
パルプ、紙加工などの工程で生ずる繊維状あるいは綿状
のパルプ、ある所望の装置により繊維状あるいは綿状に
加工されたパルプ等が、単独で、あるいは2種以上混合
して使用可能である。
【0018】これらのパルプを適当な方法で造粒する方
法は特に限定されない。再生パルプを含むパルプに対し
て、水を加え、懸濁、混練した状態から造粒する方法、
乾燥した繊維状のパルプから造粒する方法、さらに、上
記パルプに適当な結合剤(バインダー)を加えて、混練
した状態から造粒する方法等が挙げられる。
【0019】次に、これらのパルプビーズ表面に少なく
とも一層の樹脂コーティング層を設ける。コーティング
される樹脂は、水溶性増粘剤からなる水溶性樹脂、熱可
塑性樹脂あるいは発泡性中空粒子を混入した水溶性樹脂
もしくは熱可塑性樹脂が挙げられる。水溶性増粘剤とし
ては、アルギン酸ナトリウム塩、澱粉、寒天、マンナン
等の天然多糖類、カルボキシメチルセルロースなどの天
然多糖類の処理物もしくはポリビニルアルコールなどの
合成水溶性ポリマー等が例示できる。
【0020】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ール、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ナイロンな
どのポリアミド、ポリビニルピロリドン、また、これら
の共重合したもの、例えば、酢酸ビニル- ポリエチレン
共重合物、ポリエチレンー アクリル酸共重合物等が挙げ
られるが、特にこれらに限定されるものではない。上記
熱可塑性樹脂が単独で、あるいは2種以上混合して用い
ることも可能である。
【0021】さらに、既に上述した様に、発泡性粒子を
混入した水溶性樹脂もしくは熱可塑性樹脂を用いてもよ
い。発泡性粒子としては、マイクロカプセル内に低沸点
の溶剤が封入された熱膨張性のマイクロカプセルを使用
することができる。すなわち、外殻のポリマーが加熱に
より軟化するとともに、封入された溶剤がガス化し、体
積が数十倍に膨張するものである。封入される溶剤とし
ては、イソブタン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン
等の有機溶剤を例示できる。マイクロカプセルを構成す
る外殻のポリマーは塩化ビニリデン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等から
なる熱可塑性樹脂を例示できる。上記の有機溶剤を熱可
塑性樹脂で包み込み、溶剤を封入した熱膨張性マイクロ
カプセルを好ましく使用できる。水溶性樹脂もしくは熱
可塑性樹脂に対する発泡性粒子の混合する量は、熱膨張
性マイクロカプセルの発泡倍率等の性能に応じて適宜選
択すればよく、特に限定されない。
【0022】次に、パルプビーズ表面に少なくとも一層
の樹脂コーティング層を設ける際のコーティングする方
法について説明する。上述した水溶性樹脂、熱可塑性樹
脂、発泡性中空粒子を混入した水溶性樹脂もしくは熱可
塑性樹脂が所望の溶媒に溶解あるいは懸濁されたもの、
あるいは前記樹脂を水に懸濁、乳化させエマルジョンと
したもの等をスプレーコーティング、含浸等の方法によ
り塗布する。あるいは、粉末化された樹脂もしくは発泡
性粒子を混合した粉末化された樹脂をディスパージョン
とし、噴霧等により塗布したり、粉末のまま静電塗工等
の方法で塗布することもできる。塗布される量は、後に
緩衝材として使用される際の接着強度、弾性によって付
加される緩衝性等の性能に応じて適宜選択すればよく、
特に限定されない。塗布後は、樹脂の性質に応じて、適
当な温度で加熱して溶媒を除去し、パルプビーズの表面
に樹脂コーティング層を設ける。
【0023】表面に樹脂コーティング層を設けたパルプ
ビーズの見かけ比重としては、0.01から0.2の範
囲であることが望ましい。この範囲外では、特に家電製
品等の緩衝包装において、十分な緩衝性を得ることが困
難と考えられる。
【0024】このようにして得られたパルプビーズ同士
を、相互に結合して、集合させた成型体を緩衝材として
利用することも可能である。パルプビーズ同士を、相互
に結合して、集合体とする方法は、噴霧等により、表面
に樹脂コーティング層を設けたパルプビーズに新たに接
着剤を介在させ、該パルプビーズ同士を相互に結合させ
る方法、あるいは、パルプビーズ表面に設けた樹脂コー
ティング層の最外層のコーティング層の樹脂を接着に利
用する方法等が挙げられる。新たに接着剤を介在させる
方法における接着剤としては、ポリビニルアルコールや
カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉等の水溶性の
接着剤、酢酸ビニルエマルジョン等の水分散型の接着剤
あるいは溶剤型の接着剤等が挙げられるが、特に限定さ
れない。一方、パルプビーズ表面に設けた樹脂コーティ
ング層の最外層のコーティング層の樹脂を接着に利用す
る場合には、そのコーティング層の樹脂の性質に応じ
て、接着のための操作を行えばよい。例えば、コーティ
ング層の樹脂が水溶性樹脂または発泡性中空粒子を混入
した水溶性樹脂からなる場合は、所定の型にパルプビー
ズを充填し、蒸気の導入等の適当な方法で適量の水分を
与えてコーティング層を軟化させ、パルプビーズ同士を
相互に結合させた後、乾燥させて成型体とする。また、
発泡性中空粒子を混入してある場合は、パルプビーズ同
士を相互に結合させると共に、適当な方法で加熱して発
泡性粒子を膨張させた後、乾燥させて成型体とする。あ
るいはコーティング層の樹脂が熱可塑性樹脂または発泡
性粒子を混合した熱可塑性樹脂からなる場合は、所定の
型にパルプビーズを充填し、所定の加熱方法で樹脂の溶
融温度に応じた温度で樹脂を溶融し、その後冷却して固
化させ、パルプビーズ同士を相互に接着することにより
成型体とする。また、発泡性中空粒子を混入してある場
合は、パルプビーズ同士を相互に接着すると共に、発泡
性粒子を膨張させ、その後冷却して固化させ、パルプビ
ーズ同士を相互に接着することにより成型体が得られ
る。型内へのパルプビーズの投入量は成型体の要求され
る強度に応じて変更可能であるが、成型体の見かけ比重
としては緩衝性の観点から0.02から0.25の範囲
であることが望ましい。
【0025】<作用>以上に示したように、再生パルプ
を含めたパルプを主体としたパルプビーズの表面に樹脂
コーティング層を設けることで、パルプビーズ自身の強
度が保持でき、紙製緩衝材として十分な強度を有し、然
も、緩衝性能の優れた緩衝材が得られる。また、このパ
ルプビーズ同士を、相互に結合して、集合体とした成型
体を緩衝材として用いた場合でも、同様に、十分な強度
を有し、緩衝性能の優れた紙製緩衝材が得られ、パルプ
モールド緩衝材での強度の不足を解消できる。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって説明するが、
ここに用いられた材料に限定されるものではない。 <実施例1> ・パルプ:段ボール解綿加工品 100重量部 (ターボ工業(株)製ターボミル使用) ・水溶性樹脂:カルボキシルメチルセルロース(関東科学(株)製) 5%水溶液 300重量部 上記をミキサーで混合し、その後直径5mmの棒状にま
とめ、さらに5mmの長さにカットして、見かけ比重約
0.07の粒状とした。そしてパルプ粒の表面に、コー
ティング剤としてポリビニルアルコール(商品名クラレ
ポバール124、クラレ( 株) 製)5%水溶液を噴霧し
た。噴霧量は、乾燥後のパルプビーズの見かけ比重が約
0.08となるように調整した。その後、100℃で乾
燥し、ポリビニルアルコールのコーティング層が形成さ
れたパルプビーズを得た。
【0027】<実施例2>実施例1で得たパルプビーズ
表面に、熱可塑性樹脂として乳化ポリエチレン(商品名
ザイクセンL、住友精化(株)製)固形分25%溶液を
噴霧した。噴霧量は、乾燥後のパルプビーズの見かけ比
重が約0.09となるように調製した。その後、80℃
で乾燥し、2層の樹脂層を有するパルプビーズを得た。
【0028】 <実施例3> 実施例1で得たパルプビーズ表面に、 ・熱可塑性樹脂:乳化ポリエチレン (商品名ザイクセンL、住友精化(株)製) 固形分25%溶液 100重量部 ・発泡性粒子:熱膨張性マイクロカプセル (商品名マイクロスフィアF1400 、松本油脂(株)製) 固形分70% 35重量部 を混合したものを噴霧した。噴霧量は、乾燥後後のパル
プビーズの見かけ比重が約0.09となるように調製し
た。その後、80℃で乾燥し、2層の樹脂層を有するパ
ルプビーズを得た。実施例1から3で作成されたパルプ
ビーズにおいて、紙粉の発生等は認められなかった。
【0029】<実施例4>内寸100mm×100mm
×20mmのアルミニウム製枠型内に、実施例1で作成
されたパルプビーズを、型体積の1.2倍量用意し、圧
縮充填した。型内に加圧蒸気を導入し、投入ビーズ重量
の約半分の水分を与え、ポリビニルアルコールを再湿さ
せた。その後120℃に加熱し、水分を除去、ビーズを
接着して枠より取り出し、パルプ成型体として得た。見
かけ比重は約0.1である。
【0030】<実施例5>実施例4で用意された枠型
に、実施例2で作成されたパルプビーズを、型体積の
1.2倍量用意し、圧縮充填した。型を130℃のオー
ブンに入れて加熱してコーティングされた樹脂を溶融し
た。その後、オーブンより取り出して室温で放冷して樹
脂を固化させ、枠型より取り出してパルプ発泡体を得
た。見かけ比重は約0.95である。
【0031】<実施例6>実施例4で用意された枠型
に、実施例3で作成されたパルプビーズを、型体積の
1.1倍量用意し、圧縮充填した。型を130℃のオー
ブンに入れて加熱してコーティングされた樹脂を溶融
し、発泡粒子を膨張させた。その後、オーブンより取り
出して室温で放冷して樹脂を固化させ、枠型より取り出
してパルプ発泡体を得た。見かけ比重は約0.9であ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のようなものであり、本発
明によって得られるパルプビーズではその内部にパルプ
繊維の絡み合いの間に空隙があり、これによって適度な
弾性、緩衝性が与えられる構造となっており、そしてそ
のパルプビーズ表面に樹脂コーティング層を設けたこと
により、パルプビーズ自身の強度が保持でき、紙製緩衝
材として十分な強度を有し、然も、緩衝性能の優れた緩
衝材が得られる。また、このパルプビーズ同士を、相互
に結合して、集合体とした成型体を緩衝材として用いた
場合でも、あらかじめパルプビーズ表面に設けた樹脂コ
ーティング層の樹脂を接着のために利用することがで
き、型への投入や多様な複雑な形状の成型への展開が容
易なものとなる。さらにコーティング層に発泡性粒子を
混入することにより、加熱により膨張した発泡粒子が樹
脂と共に、パルプビーズ間の空隙を充填する状態とな
り、パルプビーズ同士を相互に結合するため必要な接着
樹脂の量を低減することが可能となることから、緩衝性
能が優れ、かつ、前述したようにパルプビーズ自身の強
度が保持できているために紙製緩衝材として十分な強度
が得られ、パルプモールド緩衝材での強度の不足を解消
できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生パルプを含めたパルプを粒状に加工し
    たパルプビーズの表面に、少なくとも一層の樹脂コーテ
    ィング層を設けたことを特徴とするパルプビーズ。
  2. 【請求項2】前記パルプビーズは、パルプ繊維の絡み合
    いの間に空隙を有する構造を持つことを特徴とする請求
    項1記載のパルプビーズ。
  3. 【請求項3】前記樹脂コーティング層の樹脂は、水溶性
    増粘剤からなる水溶性樹脂または熱可塑性樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のパルプビーズ。
  4. 【請求項4】前記樹脂コーティング層の樹脂は、発泡性
    中空粒子を混入した水溶性樹脂または熱可塑性樹脂であ
    ることを特徴とする請求項3記載のパルプビーズ。
  5. 【請求項5】見かけ比重が0.01から0.2の範囲で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の何れ
    かのパルプビーズ。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5記載の何れかのパルプビー
    ズ同士を、相互に結合して、集合体としたことを特徴と
    するパルプ成型体。
  7. 【請求項7】パルプビーズ同士を、接着剤を介して、相
    互に結合して、集合体としたことを特徴とする請求項6
    記載のパルプ成型体。
  8. 【請求項8】パルプビーズ同士を、少なくとも一層の樹
    脂コーティング層のうち、最外層の樹脂コーティング層
    を介して、相互に結合して、集合体としたことを特徴と
    する請求項6記載のパルプ成型体。
  9. 【請求項9】前記最外層の樹脂コーティング層の樹脂
    が、水溶性増粘剤からなる水溶性樹脂または発泡性中空
    粒子を混入した該水溶性樹脂であることを特徴とする請
    求項8記載のパルプ成型体。
  10. 【請求項10】前記最外層の樹脂コーティング層の樹脂
    が、熱可塑性樹脂または発泡性中空粒子を混入した該熱
    可塑性樹脂であることを特徴とする請求項8記載のパル
    プ成型体。
  11. 【請求項11】見かけ比重が0.02から0.25の範
    囲であることを特徴とする請求項6乃至10記載の何れ
    かのパルプ成型体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000256987A (ja) * 1999-03-09 2000-09-19 Toppan Printing Co Ltd パルプビーズ及びそのパルプ成型体

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